二巻もやっぱりおもしろい。女性と見れば誰彼かまわず口説いてしまうビョーキの主人公が、世界のことわりを破壊する「バグ」を退治するという物語だけど、主人公の砕月と女の子達の会話の壊れ具合がほんと楽しい楽しい。適度に病んだキャラの作りがさいこーーーっっっ!!!
まあ、ストーリーのほうは、もう少し綺麗に落としてもよかったと思うのだけど、キャラのやり取り中心なので仕方ないか。あと、女装にまで反応してしまうのはさすがにどうよ (^^;。シリーズを貫くセントラルクエスチョン的なものがないのが気になるけど、続きも非常に楽しみですっ!!
うわぁ、スケールでけぇ。西暦2349年の農民父娘と6000万年前に生まれたダダーの半生を交互に描く構成になっているのだけど、ダダー側の話がやたらでっかい話になっていてビビる。まさかここまでスケールの大きな話を想定していたとは、予想外でした。や、このシリーズって、地球外生命も出てくるけれど、結局は、1巻で描いた西暦2800年の世界に続く人類の歴史を描くような話だと思っていたのですよ。それが、ストーリーの根幹からして、人類なんてちっぽけな枠組みの話ではなかっただと……。うわぁ、そうだとすると、1巻2巻の印象も変わるなぁ。すげぇ。
それはともかく、1巻の世界のキーワードを少しずつ明らかにしながら進む展開がほんとに面白い。全10巻予定ということは、ちょうど、ここら辺が折り返し地点か。ほんと1巻の話にどう繋げていくんだろう。
[ 天冥の標 ]
いやぁ、すげーおもしろいっ!! 謎の組織の妨害工作が疑われる中、やはり、競技に参加することになる達也。そして、第一高校の優勝はどうなる!? と、達也、期待に違わぬ無敵ぶり。すげー。やっぱ、この爽快さが魅力だよなぁん。しかし、本人も実力は世界最強クラスであることは自覚してたのんね。それにしては、微妙に卑屈な態度が気になるなぁ。四葉への気遣いも場面場面でえらく変わるのが気になる。いや、すんごく場当たり的なのな。
どうにも、あまりに粗や齟齬が大きい点は気になって仕方ないのだけど、ネット上の感想を読んでると、電撃文庫になってからの読者はそうでもないのに、Web連載時からの読者は絶賛しまくってるようなので、連載漫画でたまにあるように「雑誌連載で読むとすげー面白いけど、単行本でまとめて読むといまひとつ」というタイプの作品なんじゃないかという気もしたりして。私が場当たり的と感じてる部分も、Web連載だったら気にならなかったのかしらん。
[ 魔法科高校の劣等生 ]
SAOのキリトとの戦いを描いた「バーサス」を含む番外編。三編とも、ちょっと本編と違って違和感あるのだけど、番外編であれば、これはこれでアリか。おもしろい。ただ、「バーサス」は、キリトと互角の戦いをするハルユキに違和感というか、「キリト無双じゃないのぉ〜」という不満が(^^;。やはり、夢の対決といっても、互角はないだろ〜。
他の二編は、レベルアップでバーストポイントを失い用心棒を雇うことになった「遠い日の水音」と、黒雪姫の修学旅行先の沖縄でのエピソードを描いた「最果ての潮騒」。エピソードとしては両方とも、ちょっと無理あり感があるように思えたのだけど、でも、そのうち本編にも絡んでくるのかしらん。しかし、とりあえず、《カレン》は女性にしか思えないのだけど、なぜ、わざわざ謎にしてるんだ(^^;。
[ アクセル・ワールド ]
うわぁ、読みづらい……。複数のグループをこまめに切り替えて進む場面転換の多い群像劇なのだけど、久しぶりに、鎌池和馬は小説技術的には下手だったんだよな、というのを思い出しました。無駄に読みづらくって、盛り上がってるハズの物語も、さっぱり盛り上がってるように見えないという、これはちょっと酷いなぁ。
せっかくの美琴の出番山盛りなのに、いまいち当麻との絡みも少なく物足りない。当麻や美琴に限らず、各キャラの見せ場が細切れで印象に薄く、ヒーロー三人というのもなかなか難しいねぇ。
[ とある魔術の禁書目録 ]
すっげぇぇぇぇっっっ!!! すっごいケド、これで終わりなのか。統和機構の中枢をも巻き込む大きな話だったのに、これで終わりなのは、ちと物足りなくも思ったりもして。
魔女戦争完結。アルケスティスを倒し、統和機構の中枢を乗っ取ったヴァルプルギス。中枢の後継者と目される末間和子を巻き込み、そして、霧間凪は……。という感じで、「ブギーポップは笑わない」からはじまった一連の物語も、えらく遠くまで来たなぁ。あれだけ謎の組織となっていた統和機構も、かなり身近になったものよ。そして、ぶれない凪は、やっぱりカッコいいなぁ。……しかし、ブギーポップの物語もここまで来てしまうと、今後、どういう風に展開していくんだろ。
[ ヴァルプルギスの後悔 ]
アソビン教授というと、セガのオリジナルの方ではなく、『ヤマモト・ヨーコ』を思い浮かべてしまう私です。
それにしても、なんだろう、この佐藤のモテぶりはっ。や、佐藤と著莪の関係が、相変わらず、すっごく憧れるのだけど、さらに、槍水先輩のせつなさ炸裂な展開は、ホントたまらないなぁ。最も最強に近い狼・サラマンダーとの対決も手に汗握る内容で、いやぁ、素晴らしい素晴らしい。
クリスマス近づく12月。槍水はHP同好会伝統のクリスマスパーティーを楽しみに待っていたが、それを知らない白粉、佐藤ともに、すでに別の予定を入れており……。というわけで、対サラマンダー戦も、一人蚊帳の外に置かれた槍水先輩が、とにかくせつないの巻。一方、佐藤は、オルトロスに、著莪に先輩と、何気にモテモテで羨ましい限りだっ、畜生っ!! いよいよ二つ名も付きそうな展開で、今後、どうなっていくんだろ。
[ ベン・トー ]
なにこの天使っ!! 日頃は内気なのに、本のことになると饒舌になる眼鏡っ娘の栞子さんが、マジ可愛い。萌えの極致。いやぁ、内容は、アクションのない『R.O.D』みたいなものなのだけど、ほんと、栞子さんが可愛くて、ごろごろごろごろ〜〜〜〜〜。
って、アクションのない『R.O.D』というより、遠子さんが眼鏡っ娘になった“文学少女”シリーズといったほうが近いかしらん? どちらにしろ、栞子さんが全てなので、内容はわりとどうでもいいや。<をい。いや、一応、ストーリーは、就職浪人の主人公が、栞子さんに一目惚れして、栞子さんの古書店で働きつつ栞子さんを愛でるような感じで、結局、栞子さんが全てという話なのだけど、アレ? 表紙のイラストは眼鏡を膝の上に置いただけで、かけてないんだ? なにこれ、どういうこと?
なにはともあれ、眼鏡っ娘の栞子さんがとにかく可愛い作品でした。続きも非常に楽しみすぎるっ!!
[ ビブリア古書堂の事件手帖 ]
なんだこの妹はっ!! 主人公・八幡の妹である小町が、かなり愉快で、いいキャラすぎるっ。しかし、この妹がいて、しかも兄妹仲が良いにもかかわらず、兄貴はぼっちなのか。キャラの会話が楽しい作品なので、八幡のコミュニケーションスキルが必ずしも低く見えないのが、微妙に違和感だったり(^^;。
しかし、ほんとキャラのやり取りが楽しい作品だよな。特にやっぱり、八幡とゆきのんの二人の基本のラインが非常に楽しくて Good。さて、ストーリーのほうは、ぼっちらしいひれくれ具合を発揮したラストはそれなりに大きい転換点なんだろうけど、やぱし、ラブコメには遠いんだろうか。戸塚の好感度だけは、やたら上がってる気もするけど(^^;。や、続きも非常に楽しみです。
眼鏡っ娘、眼鏡っ娘、新キャラに眼鏡っ娘ぉ〜〜〜っっっ!! 1巻でわりと綺麗に終わっていたので、どうやって続けるのかと思ったのだけど、新キャラに眼鏡っ娘導入ですよっ!! そして、物語は、相変わらず、卑怯なぐらいベタに泣ける内容で、ほんとせつないなぁん。
そゆわけで、幽霊を見ることができる少年・結城クロを中心としたせつなく泣ける物語の第二弾。今回は、数年前に親友を亡くして以降、笑顔をなくした少女・小谷桃果が登場。親友を生き返らせようと望む桃果は、高校に進学したことをキッカケに、クロと出会う……。と、ストーリーは、ほんと、卑怯なぐらい泣かせに走ったベタな内容。そして、この新キャラの桃果が、なかなか良い眼鏡っ娘なので、めちゃ素晴らしい。ルリと一緒にいたいがために笑わないとか、めちゃ泣ける。いやぁ、続刊も、クロと桃果を中心に展開していくのかしらん? ただ、1巻でも感じたけど、伏線やイベントの積み重ねがちと弱いのが残念。もったいない。
[ 僕と姉妹と幽霊の約束 ]
無気力無関心に生きてきた高校生・三並英太は、図書委員会で東雲侑子と出会い惹かれていく……。と、恋愛に戸惑う思春期ならではの心情を丁寧に描いた作品なのだけど、えっと、ウジウジ悩む男の心情を読んでなにがおもしろいんだ? 心情を描くなら女の子だろう、女の子。東雲侑子の心情を描きやがれっ!!
好きラノ2011年下期 のトップになった作品だったので読んでみたのだけど、う〜ん、恋愛小説は、恋に悩む女の子を描いてナンボだと思っているので、主人公の英太を中心に描かれたこの作品は、正直、ちょっとなー。いや、コメディに逃げるでもなく、恋愛にいたる心情を正面から丁寧に描いた作品は、ライトノベルでは稀有で、よく出来た恋愛小説だとは思うけれど、これは私の求めているものではない。や、少年向けライトノベルなら、男を書くな、女の子を書け、と強く言いたいなー。
[ 東雲侑子は短編小説をあいしている ]
ぐはっ、なにこのラスト。すげぇぇぇぇっっっ!! ミステリ要素を絡めた異世界ファンタジーなのだけど、なにはともあれ、展開が凄い。マジ凄すぎる。
魔神を倒すために神に選ばれた六花と呼ばれる六人の勇者。しかし、約束の地に集った勇者は七人。この中に一人偽者が……。という感じで、これも 好きラノ2011年下期 で、同票トップだったので読んでみたのですが、異世界ファンタジーでありつつ、ガチにミステリ、密室モノですよっ!! いや、ミステリといってもそこはファンタジーなので、きちんと剣と魔法のバトルに次ぐバトルっ!! 地上最強を自称する主人公のアドレットに襲い掛かる危機っ!! 手に汗握る展開っ!! そしてなにより、ラストがすげー。いや、なにその引き。マジ、それすげーよっ。どうなっちゃうのぉぉぉぉっ!!
[ 六花の勇者 ]
うわぁ、そういう展開かぁ。奉仕部から距離を置くようになった由比ヶ浜、雪乃と八幡は、由比ヶ浜を呼び戻すことが出来るのか……。という感じだけど、ラブコメになりそうでならない、微妙な距離感だなぁ。雪乃姉も登場し、今後は、家族ネタを絡めた雪乃、由比ヶ浜、八幡の三角関係に発展していくのかしらん?……それにしても、なんやかんやでまっとうになりつつある八幡に対して、材木座がクズすぎるな(^^;。
4年ぶり? まさか出るとはな(^^;。せっかくなので、1巻から読み直したけど、武侠な世界を舞台にした、ぐいぐい読ませる展開が、ほんとおもしろいっ!! 基本的には、月華と涼狐の身分違いのすれ違いラブなのだけど、涼狐の態度にイラついてイラついて仕方ないな。月華かわいそうっ!!
月華開眼!? 涼狐に憧れ、剣の道を目指すようになった月華。その身分ゆえにまともな指南を受けていなかった月華だが、やがて……。という感じで、関係を変えようと努力する月華に比べ、骨の髄まで被差別民である涼狐がマジいらつく。望めば最強を欲しいままにできる実力を持つのに、本人ぜんぜん気づいてないとか、ありえないだろ。だからこそ、ラストの展開が痺れるんだけど(^^;。すげーよ、なにそれ化け物すぎる。月華は、溢れんばかりの天稟が末恐ろしいとはいえ、涼狐が強すぎてどうするんだろ? うわぁ、先が見えないこの物語で、また、数年待たされるのか。てういか、続きはちゃんと出るのかしらん?
[ DRAGONBUSTER ]
ええっと、クソつまらないのは、どういうことだ? 温泉にバレンタインとラブコメっぽいイベントは目白押しなんだけど、女の子の行動があまりに記号的すぎて、さっぱり萌えない件。心情描写もなにもなく、あまりに描写が表面的すぎるので恋愛モノとして面白くない。さらに、エロコメとしては物足りなく、ラブバトルとしても盛り上がりに欠け、ちょっと酷いだろ、これ。……もともと、好きなのはバレバレなのに見た目のために素直になれずダイエットを強要する来海を中心とした物語なのだけど、2巻にしてすでにマンネリ化してドキドキがないのがな。漫然と微エロイベントを並べるだけでなく、もっとイベントに変化つけるなり、もう少しストーリーに山谷ないとツライだろ。
木星陣営と土星陣営に分かれて戦うスペースオペラ。両陣営の均衡を破りかねない、新しい戦術で大きな戦果を上げた九重有嗣は、故郷のイアペトゥスで休暇を過ごしていた。しかし、ちょうどそのイアペトゥスではクーデター計画が進行しキナ臭い政情に……。って、2巻は、九重有嗣の故郷イアペトゥスの政情不安が中心で、ほとんど土星側の政治的な話ですよ。艦隊戦はどうした、もっとドンパチ中心の物語かと思ってた(^^;。いや、これはこれで面白いというか、続きがすっごく楽しみなのだけど、うわぁ、こういう感じで、戦場だけでなくその舞台裏もしっかり書いて進んでいくとしたら、どんだけ長編になるんだ? 刊行ペースも早くはないし、2巻にしてラストまで辿りつきそうもなさそうな予感がヒシヒシと。すげー楽しみだけど、そのうち生殺しになりそうだ(^^;。
[ 星海大戦 ]