☆有名な実験
「水素の発生は,亜鉛とうすい硫酸(最近ではうすい塩酸)」
中学生でも,わかる反応です。
しかし,意外なところに落とし穴があります。(爆発をともなうので安全面はもちろんだが・・・)
実は,
新品の亜鉛を使うとなかなかうまくいかない
のです。
「薬品は買ってからすぐのものが良い」 → ある意味常識かもしれませんが,例外もあります。
☆失敗しないための教材研究
下の写真を見てください。
新品の亜鉛(粒状) |
使い古しの亜鉛(粒状) |
使い古しのものは,硫酸と反応させ,水素を発生させた後,乾かしたものです。
それぞれ,硫酸(重量パーセント濃度5%)と反応させると
左:新品の亜鉛,右:使い古しの亜鉛
このように,新品の亜鉛では,水素を集めるのにものすごい時間がかかります。
おそらく,使い古しの亜鉛の方が,表面がでこぼこになって表面積が大きいからでしょう。
やってみないと分からないことが実験の世界にはあるのですね。
☆水素の音のある爆発のさせ方
○準備
φ18mmの試験管に,
上記の使い古しの亜鉛を15g
5%硫酸を4ml入れます。
○操作
水でぬらした親指で試験管の口をふさぎ
中の気体で親指がきつくなってきたら力を弱めて少しもらします。
もう一度親指がきつくなってきたらすこしもらします。
その後,もう一度親指がきつくなったときにマッチの火を近づけると
ちょうど酸素との割合がうまくいき,
「ピヒョー」
という,あの音がきけます。
ためしてみてください。