手作り綿菓子機
☆綿菓子は 砂糖の状態変化の勉強
縁日で見られる綿菓子ですが,綿菓子が好きな人は自分でつくりたくなるかもしれません。
イベント用の綿菓子機が安価でレンタルされたり、食べ放題のレストランのデザートコーナーにもあったりするようです。
しかし、ローターを取り出して、砂糖の状態変化という部分も観察できるように、手作りで行きたいところです。
ここでは、身近な材料で綿菓子を作る方法を紹介します。
☆綿菓子機の材料
- 空き缶(大きさは小さいほうがよい) ※注意
- ステンレスの長ねじ(ホームセンターで200円くらい)
- ステンレスのナットとワッシャ
- 錆びない針金(コーティングされた直径1mmの銅線がお進め)
- 電動ドリル
- 大きい円型水槽(なければ, アルミホイルを熱源の周りに置く。)
- アルコールランプ (なければ 個別鍋に使う固形燃料でもよい)
- 綿菓子回収用わりばし
固形燃料の例
※注意
このページでは,空き缶として,お試しサイズのコーラ缶を使った例も紹介しています。
しかし,コーラ缶の内側には,樹脂がコーティングされており,熱によってとかされる心配があります。
コーラ缶以外のほとんどの缶の内側に樹脂コーティングがしてあるそうです。
熱処理などをして,樹脂を十分に取り除けば問題はないのかもしれませんが,
作った綿菓子を食べる場合は,この点を理解されたうえで,少量味見をする程度が良いとおもいます。
(このホームページをご覧になった方からのご意見より追記しました)
野菜ジュースなど底が白い缶があります。
この缶であれば、樹脂のコーティングの問題がないようです。
☆綿菓子機の作り方
- 空き缶の上ぶたを,缶切りで開けるか、上ぶたの中心に穴を開ける。
- 缶の側面に釘やドリルなどで穴を開ける。
- 回転軸を通すための穴を開けるため,パチンコ玉を用いてへこみを作る。(注意点よろしく)
- 金工ドリルで底の中心に穴を開ける。
- 回転軸をナットでとめる(ナットは2つ1組でしめる。そうすると回転によってはずれにくい)
- 上ぶたの穴がずれるなど上ぶたをはずした場合は、回転軸がずれにくいように上の部分を銅の針金で押さえる(断面図参照)
- 電動ドリルにとりつける。
◎白い缶で作った例(上ぶたをとらない場合)
☆さっそくザラメを入れて・・・
ザラメをフィルムケース一杯分くらい入れ,アルコールランプで缶ごと熱する。
ほんの少し溶けたら,ドリルのスイッチを入れ回してみる。 出てきた綿あめをわりばしで回収する。
装置をセットした様子 実際につくっている様子
できあがり!!(綿菓子の直径は15cm!)
☆注意点
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使う缶が炭酸のものだと,底の部分は中心が一番へこむ設計になっています。その時,ドリルで穴を開けるときのセンターポンチは,パチンコ玉が最適です。なぜなら,缶の底を上にして,パチンコ玉を底の部分で転がせば,自然に中心のところでパチンコ玉が止まるからです。その場所で,うまくハンマーでたたけば中心にへこみを作ることができます。
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長ねじと缶を固定するときは,「ダブルナット」を用います。これには,ナット2つを互いにしまる方向でしめあうとその場所から移動しにくくなる性質を使っています。
- 使う電動ドリルは,ドライバー代わりに使う低回転のものではなく,穴あけ用の高回転のものを使って下さい。
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側面に開ける穴が大きすぎると底から「ベッコウ飴」が出てきて,綿菓子になりません。そんなときは,市販のアルミテープを上からはって,小さい穴を開けると失敗をカバーできます。(失敗しながらやるからおいしい。)
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綿菓子機を紹介した多くの本には,缶の上の部分は残しておいて穴を開けると書いてありますが,底面と本当に中心が一致していないとまともに回りません。即席でつくって,修理が簡単な針金で支えるやり方が微調整がききます。
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写真では,水槽の中にアルコールランプを入れていますが,うっかりすると綿菓子が,水槽の外に飛びだして大変な目に合います。(綿菓子はやけどを伴う結構危険なお菓子である。)そこで,アルコールランプを外に出し,水槽の外でザラメを溶かしてから,水槽の深いところで回転させると危険性が少ないです。
- 水槽がない場合には,水槽の壁面の代わりにアルミホイルを環状においても代用できます。(綿菓子が遠くにとばないように工夫すればよい。)
- 使用後の装置は,水につけておくと30分で自動的にきれいになります。(装置に使うシャフト,ナット,ワッシャがステンレスである必要があるのはこのため。鉄製だと,錆びてしまいます)
- 缶の内側のコーティングについては全く知りませんでした。ご報告ありがとうございました。
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