スイング技術はゴルフの一部に過ぎない
それと同じかそれ以上に大事なことがあ
る
こ
のページが長く書き換え中だった
訳(平成20年3月15日更新)
このページを開くたびに、全面書き換え中が長引いているこ とを不審に思った方も多かったことと思います。以前のゴルフのページを削除したのは、私の中のゴルフに対する考えが、革命的に変わってしまったからでし た。ゴルフを始めて30年余、常に私のゴルフは技術中心でした。というよりそれしかありませんでした。その技術というのも、ドライバーをきちんと打ちた い、アイアンを正確に打ちたいというもので、もちろんフルショットが前提でした。この間、100冊は下らないレッスン書を読みました。グリップは、構え は、バックスイングは、トップは、等々わずか1秒少々のショットを分解して解説する巷に溢れているものです。
しかし頭で理解することと、体が実践できることは違いま
す。結局独学に近い私のスイングは、ゴルフを始めた直後の5年間程度の間に得たものからほとんど進歩せず、年齢が上がるにつれ、若さに任せたそのスイング
も狂いはじめ、昔はどうしてあんなにうまく打てたのだろうと深い疑問を抱くほどになってしまったのです。
しかし、50歳を過ぎる頃から、ドライバーアイアン共に当
たらなくなりました。ひどいチーピンフックに悩まされ、フックを出さないようにとそうっと振ると右方向への弱い押し出しダマになりました。自信のあったア
イアンもいつしかパーオンする回数が激減していました。ダフリトップなんでもありで、その上方向が悪くなりました。ゴルフをするのが苦痛に感じるように
なっていました。別に趣味もあったので、この際思い切ってゴルフなど止めてしまってやろうかと考えたことも有りましたが、定年の年齢が近づくにつれ、定年
退職後にみんなと遊べるのはゴルフしかないではないか、と考えを改めました。しかし、今のままではゴルフは到底楽しめない、もう一度一からやり直し、せっ
かく始めたゴルフなのだから「一ラウンドパープレー」を目標にしよう、と高い目標を掲げ、その第一歩として4年前にスクールに入校しました。以後週一回の
教室に通いましたが、それだけではなかなか目に見えて上達したといえるほどではありませんでした。
そしてついに、遅ればせながら、レッ スンプロのマンツーマンレッスンを受けるようになりました。それが今から3年前のことです。この4年の間に、私のスイングは確かに進化しました。したと思 います。チーピンフックか、弱々しい押し出し球しか打てなかったドライバーが、今では当たれば240ヤードほども飛ぶようになりました。この成果をみて、 旧版では、ゴルフに悩む人は、プロに習えと強くお奨めしたのです。この考えは変わっていません。従って、スイングに悩みのある方は、すぐ習いに行って下さ い。それが最短の道です。と同時に、これから私が書き進めることも是非読んで、それを噛みしめて、そして実践して下さい。あなたのゴルフは飛躍的に進化すると思います。必ずしま す。責任は持ちません。あくまで自己責任で。
スイングは確かによくなりました。本当に見違えるような当 たりが出始めました。これがどれだけ私を勇気づけたかはご理解いただけると思います。ただ唯一の問題は、そのいい当たりが出るのは練習場だけだったので す。唯一といいましたが、ゴルフは上がってなんぼのゲームです。コースでいい当たりが出なければ、何の意味もありません。練習場に行ってその場限りの爽快 感に浸るのみです。しかしその爽快感もなぜ本番ではだめなのかという深い苦悩のため、あっという間に消えてしまいます。
平成19年11月、私は師事するレッスンプロから、「板倉 さんにはこれですね」と、一冊の本を手渡されました。『禅ゴルフ』という本で、著者はジョセフ ペアレントという外国人でした。おそらく、薦められなければ当時の私のメンタリティからすると絶対に自分で買っては読まない類の本であったと思います。先 生からわざわざ貸していただいたのに読まないで返すわけにも行かないという消極的理由で、私はその本を一読しました。
中身はここでは省略します。結論を述べます。私はその本を
読んだことで、月の裏側を初めて本気で眺めることになりました。いや、正確に言えば、何とか見てやろうという気になりました。ご存じの通り、月は常に同じ
面を地球に向けており、裏側は地球からは絶対に見えません。しかし月の場合には、裏側があるということは殆どの人が知っています。
しかるに、ゴルフの場合、技術以外に何かありそう
だとは薄々感じ
ていてもそれを実際に見ようという人は極めて少ないのです。私もその多数の一員でした。しかし、今は違います。ゴルフには、球を力一杯打つ技術以外に大変
重要なことがあることがしっかりと理解できました。
私がこれから書き記すことについて、「その程度のことは前
からわかっていた」と本気で思える方は、おそらくシングル以上の腕前の人でしょう。いわゆる少数派に既に属していた方です。
「そうだったんだ」と素直に思える方は、まだまだ
スコアを縮める
可能性を大いに有しています。ただし、思うだけではだめで、実践が必要なことは言を待ちません。「その程度のことか」と思いつつ、何も変わらない人は、以
下について読み進めるのは時間の無駄でしょう。できるだけ早く違うページにサーフィンしていって下さい。
スイング技術はゴルフの一部に過ぎない
私もこの点は、何となく分かったつもりになっていました が、全く理解できていませんでした。禅ゴルフでもいいですが、その他でもゴルフのメンタル関係の本を何でもいいので一冊騙されたと思って真剣に読んでみて 下さい。まあ、いろいろな本がありますので、読んでいて面白さを感じないのは止めてもいいです。他のものに変えて下さい。もしあなたが本当にゴルフのスコ アを良くしたいと強く願っているなら、この私のアドバイスが一つの天恵になるでしょう。あなたのゴルフ観は一気に転換するはずです。そして後々、この私の 文章に出会ったことを心底感謝することになるでしょう。
最近、ネットオークションを覗くと、「これを知れば一気に 上達する」等と銘打ってゴルフの虎の巻をネット販売しているのを見かけます。藁にもすがる思いの私はもう少しで買いそうになりましたが、未だに一度も購入 はしていません。よってその内容は知りません。ひょっとしたら私がこれから述べるようなことが書かれているのかも知れません。もしそうなら、これを読んだ 方は得をしたことになりますね。
誰でも爽快な第一打を放ち、ピンに絡まる第二打、そして バーディやパーを理想としていると思います。だから練習場でドライバーやアイアンのフルショットを必死に練習するのです。私もそうでした。しかし、ショッ トの技術がゴルフスコアを構成する一要素に過ぎず、それも半分どころかもっと小さな割合しか支配していないとしたら、どうでしょうか。いくら練習してもう まく打てない人も、その他の要素を磨くことで今より10打もスコアを縮めることができるとしたらどうでしょうか。ショットで10打縮めることはビギナーな らともかくある程度ゴルフをやってきた者には不可能とも思える打数です。しかし他のことで縮められます。
要は、ゴルフの目的を何処に置いているか、というところか ら見直す必要があります。私の友人に「一日一発300ヤード近いショットが打てれば満足」という奴がいます。彼は一発の爽快感に一日をかけているのです。 しかし、そうはいいながらもスコアには拘ります。当たり前です。ゴルフは如何に少ないスコアで回ってくるかを競うゲームなのですから。素直に、その目的を 第一に据えるべきです。そこをしっかり押さえることができれば、もう5打くらいは縮まったかも知れません。どんな場合でも、一打でも少ない打数で回ってく ることに最大の価値を見いだし、そのために最善を尽くす、このことをまず、しっかりと頭に叩き込んで下さい。そこをどうでもいいという方はこれ以上読み進 んでもあまりお役には立てないかも知れません。
ゴルフにとって大事ないくつかの側面
1 ゴルフはミスのゲーム
練習場シングルと言われている人はいな いでしょうか。私も そうでした。ゴルフの重要な側面がここに潜んでいます。練習場ではあんなにうまく当たるのにどうしてコースでは失敗が多いのか。ゴルファーの永遠のテーマ ですが、過去の私も含めて殆どの方が、『まだ練習が足りず、筋肉がショットを十分覚えていないから、コースの本番で失敗するのだ』と考えています。だか ら、何とかうまくなりたいと願う人は失敗するたびに練習場に行って打ち込みます。それだけ練習したんだからと勇んで次に臨むと、またOB。つくづく情けな くなりますね。中には、それを自分の精神力のせいにして、自分には精神力が足りないと低い低い自己評価をしつつ落ち込んでいる人もいます。
毎日何百発も練習するプロと違い、私た ちには時間もなけれ ば、高い運動能力もありません。まず、失敗して当たり前だと考えなければならないのです。うまく打てるという練習場で、あなたは一体何割の確率でナイス ショットしていますか。絶対に10割ではないはずです。よくても半分くらいではないでしょうか。時に変な球も打っているはずです。しかし練習場では失敗の 記憶より成功の記憶が優先するようです。
本番での失敗は必然なのです。ゴルフは
ミスのスポーツと断
言する人もいます。つまり、ミスしたときに如何にしてリカバーするかがゴルフの醍醐味なのです。して当然のミスをして、そのミスに怒り我を忘れて傷口を広
げていくのが、典型的なアベレージゴルファーです。林に入れてしまったとき、真横に出しても多くの場合は一打のロスで済みます。その後のショット如何では
ミスが帳消しになる可能性すらあります。プロだって何回も林に打ち込むじゃありませんか。それでも上がってみればパー。あれほどうまくいかなくともボギー
であがれれば上出来です。
ミスの後、如何に冷静に対処できるか、これはショットの技術とは
全く別の問題です。
2 技術面と同じように大事なメンタル面
ゴルフをミスのスポーツと観念すれば、 ミスが出たショック は少しは和らぎます。しかし神ならぬ身、その落胆と怒りはそのままでは必ず次のショットに影響するのです。それを断ち切る方法が多くのメンタルテキストに 出ています。ミスは必ず何回か出る、それがここで出たな、と冷静に受け止めるのが最善ですが、一度は許せても二度三度となると、どうでしょうか。同じよう に冷静でいられるでしょうか。
これまで多くのプレーヤーがこの点につ いて発言していま す。ゴルフの一打一打は独立している。あるいは一打一打は同じように重要だ。これはミスはしたが、次の一打は前のミスを引きずるものでなく同じ価値ある一 打なので慎重にやれ、ということでしょう。一打のミスを取り返そうとして冒険したくなったときにもこの言葉を思い出すといいですね。
自分なりの気持ちの切り替え法を持つ。 ティーを見ながら、 「これで気持ちが切り替わる」と何度かつぶやくとか、決して自分を卑下する言葉をはかないとか、球に怒、楽、忍等の漢字を書き、それを見つめ続ける。次の 一打に集中することで忘れる。単なるゴルフじゃないか、命を取られるわけでない。俺にはハンデがある、まさかパープレーできるわけじゃない。等々、実に様 々です。
共通していることは、俺は下手だとか、 馬鹿野郎とか、自分 をおとしめる言葉を発してはいけないと言うことでしょうか。口に出すとそれに頭が反応するらしいです。ますます落ち込むことになります。それよりは、俺は やれる、次のショットは乗る等肯定的に断定調でつぶやくことが有効とされています。大きく深呼吸することもいい。とかく失敗すると頭が下がり猫背になり、 いかにも自信がなさそうな格好になりやすいが、これも自分に跳ね返るそうです。そういう時こそ毅然として頭を上げ、胸を張っていつものテンポで歩く、それ が自分に対してもいい影響を与えるようです。私は心理学者ではありませんので、これらが学問的にどの程度証明できるのかは知りませんが、名ゴルファーが 言っていることであり、必ずや効果はあると思う。自分に適した方法を試しながら確立していくことが大切です。
さらに重要なのが、いいイメージを持ち
続けることです。と
かく、私たちは失敗ショットばかり記憶します。いいショットはその場限りで忘れてしまいがちです。しかし、ミスショットを何度も思い出すとそのイメージが
頭に焼き付いてしまいます。意識的に悪いショットは思い出さないようにし、いつも最高だったショットを思い出し、反芻する。こうすることで再現性が高まる
とされています。一日の反省をするのは決して悪いことではありませんが、反省のあとは、悪いショットは忘れるように努めなければなりません。
3 アドレスでスイングを考えてはいけない
次に、練習場だってそんなにいい確率で ナイスショットして いないのは分かったが、それにしても本番はひどいのはどうしてか、についてです。ゴルフを始めた頃、アドレスに入ってもなかなかスイングが始められなかっ た記憶はありませんか。私はあります。バックスイングをどこから始め、どの方向に何処まで上げるのか、というようなことを考えているとクラブが振れなくな ります。何年も経っても、この悪い癖が抜けません。殆どの人は、アドレスでスイングのことを考えています。特にバックスイングに意識を向けると最悪です。 肝心のダウンスイングを忘れてしまいます。考える脳が運動する脳を邪魔してしまうのです。
アドレスに入ったら、目標一点に意識を 向け、何も考える な、と説く書物が多いです。せいぜいスイングでチェックポイントは一つだけともいわれます。その一つは『振り切ること』が望ましいと思います。アドレスで は何も考えてはいけない、この指摘は重要です。ミスの大半は、何か考えたから起こっています。
しかし、人間考えるなといわれると、 却って考えてしまい易 いですね。考える余地を少なくし、自動的にショットを行えるようにするのが、プレショットルーチン、日本語に意訳すれば『打つ前の決まった儀式』です。こ れにより正しいアドレスと雑念の排除が可能となります。これが重要であるとは、いろいろ見聞きしていましたが、真剣に考えたことはありませんでした。今な ら、これこそ最も重要な儀式であると断言できます。その実行でミスショット率は確実に低下します。こういうことも知らないでゴルフを続けてきた自分は本当 に馬鹿だったと思います。
90で回る人が一回のショット、パット に10秒かけたとし ても、全部で15分、現にクラブを振っている時間なら2秒として3分に過ぎません。ワンラウンド4時間としても殆どの時間は移動しているか、人のショット を見ているか、自分のショットに備えているかです。つまり考える時間が非常に多いのが特徴です。そして静止状態から自分の意志でスイングを開始しなければ なりません。来た球を打つ野球とは違います。野球でいえば投手、テニスではサーブです。単純な運動というよりは、考える頭脳が関与する可能性が高いので す。しかしショットの場合、振りながら考えることは百害あって一利もありません。従って、考える時間帯と考えないで運動に任せてしまう時間帯をきれいに切 り分ける必要が出てきます。
これがうまくできないのが一般のゴル
ファーです。考えに考
えた上、いざショットとなると考えることを止める。それまでの練習で作った運動神経に委ねる。簡単なことのようですが、これが難しい。私自身、こういうこ
とに気づいたのもつい最近のことで、まだ煩悩に悩まされているのが現実なのです。しかしこういうことなのだと知っているのと知らないのでは恐らく結果は大
きく違うと思います。ここを読んで、そうだったのかと思ったあなたは、ゴルフの上達に大きなヒントを得たことになります。
4 プレショットルーチン
これは一種の儀式ですから、自然にでき るものではありませ ん。毎回似たようなルーチンをやっていると、それでいいと思いがちですが、そうではなく、自分が意識して行為の態様と順番テンポなどを決めて毎回それに 従って進める必要があります。プロ達もそれぞれ自分なりの手順を創作してそれに従っていわば機械的にショットが行えるように努力しているのです。そうする ことでショットの際の考える脳の邪魔を遮断できるという考えです。
これは、知っていても実行している人が 少ないと思われます が、自分がやってみての実感でいうと、極めて有効です。特にプレッシャーがかかりそうな場面で手順に従い淡々とショットをすることで再現性の高いショット ができます。これまで十分この点を活用してこなかった方は、是非導入して下さい。どうやればいいかは人それぞれですので、これでなければということはあり ません。好きなプロのルーチンを完全に真似てしまうというのも、一つの方法です。プロは、バッグからクラブを抜くところから始まるとしている人もいます。
グリーンが空かずに待たされたあとの ショットは、失敗する 傾向が強いのですが、これはクラブを掴んでショットのイメージを描いてから実際に打つまでの時間が長すぎるため、ルーチンが崩れてしまうためと解説してい るものもあります。これを避けるためには、バッグが側にあるときはグリーンが空いてからクラブを引き抜けと書かれていますが、通常はカートが遠いですよ ね。一端掴んだクラブを一度は手を離して芝の上に放っておき、グリーンが空いてから再び掴みなおしてルーチンに入るというのが実際に可能な方法のようで す。
ルーチンで大切なのは、目標を明確に意 識することと、そこ までの球筋をしかりイメージすることです。Take dead aim. 徹底的に狙え、トムカイトやベンクレンショーを育てたハービーペニックが残した言葉です。
5 ゴルフスコアはアプローチとパットで決まる
次は、メンタルというよりはショット技 術の問題になりま す。パー72の半分はパットです。すべてパーオンすることはまずないので、短いアプローチを打つ機会も多くあります。つまり、スコアの6割は短いショット かパットなのです。250ヤードのショットも一打、1メートルをはずした5センチのパットも一打です。これは厳然とした客観的事実であり、ゴルフという ゲームそのものです。
このことについて理解はしていても、だ からといってパット やショートアプローチを懸命に練習している人は一体どれだけいるでしょうか。これが、ゴルフの最大の盲点です。私の妻にいわせると、私が自宅でパット練習 をしているときはスコアがいいのだそうです。しかしほんの時々しかしませんでした。今になって、ようやく、このことの重大性に思いが至ったのです。皆さん も、分かっているでしょう。しかし練習していますか?していない人が多いと思います。アプローチはともかくとしても、パットを空振りする人はいません。初 心者でも、距離感さえある程度ついてくれば10年選手ともほぼ互角に渡り合えます。だから練習しないということがいえます。おまけにドライバーをかっ飛ば すのと違って、大して面白くありません。
元々練習に面白さを求めることが都合が 良すぎるのかも知れ ません。多くのスポーツで練習が楽しいというものがどれくらいあるでしょうか。マラソンの練習がそれほど楽しいでしょうか。選手たちは、本番の試合での栄 光を夢見てつらい練習に耐えています。ゴルフもそれぐらいの気持ちになれば、いくらでもパットやアプローチの練習はできます。
特にゴルフの場合は、遊びととらえる か、スポーツととらえ るかで、この辺の心がけも違ってきます。スコアを縮めたいゴルファーはすべからくこれをスポーツととらえ、練習に励むべきだったのです。この点の認識は私 も不足していました。(ただし、100メートル競走のようなスポーツと考えてはいけません。ゴルフはその発生以来、運不運を如何にして乗り越えるかという 人生ゲームに似た一種のゲームでもあるのです。この点にも十分思いを致さないと、ど真ん中に打った球がディポットに入っていたというだけで切れてしまう未 熟なゴルファーも生まれます。)
我が国にはゴルフ場以外でパット練習が できる本格的グリー ンはまずありません。次善の策として自宅で練習マットでやることです。毎日。これは効果があります。私もやっています。これまでパターが下手なのは仕方が ないとあきらめていた部分がありました。だが、1ラウンド30パットくらいで回れないようでは、絶対にパープレーはできません。パープレーを生涯の目標と している今の私にとって、パット練習はその可能性を実現できるかも知れない最大の課題なのです。
都会の練習場で10メートルとか30 メートルとかのアプ ローチ練習をしている人は滅多に見かけません。その最大の理由と私が思うのは、練習場の料金システムです。土日一打20円はしますね。そうなると、ちょこ んとアプローチの練習をする気にはなかなかなりません。どうしても20円分の快感をえんものとドライバーをマン振りすることになってしまいます。この点、 地方はいいです。2時間2000円位のリーズナブルな打ち放題メニューが有ります。短いところでは1500円位のところもあります。これだといくらでもア プローチ練習ができます。反対に一打がぞんざいになる恨みはありますが、、
会員制のゴルフ場でも本格的なアプロー チ練習場を持ってい るところは希です。日本人に世界に通用するゴルファーが出にくいのは、こんなところにも原因があるかも知れません。ともかく機会を見つけて練習するしかあ りません。面倒かも知れませんが、その報酬は極めて大きなものがあります。
6 ゴルフはパー爺さんとの戦い
これは過去現在を通じて最も著名な球聖 といわれたボビー ジョーンズの言葉です。20世紀前半のゴルファーです。当時の戦いは多くはマッチプレーで行われていました。だから余計に意味がある言葉ですが、現在でも 十分すぎる妥当性を持っています。チョコを握りプレーするとき、相手の動きが気になります。相手がミスすればしめしめ。しかし自分も次のショットを同じよ うにミスすることは良くあります。人間を相手にゴルフをすると、一喜一憂の連続で自分もその波に飲み込まれてしまいます。
あくまで敵はコースのパーである、と思 い定めれば気持ちは 平静にプレーを続けられます。そして、自分がどんなに良いプレーをしても、相手のプレーがそれを上回れば、ゲームには負けます。つまりどんなにがんばって も勝てるとは限らないのがゴルフだと思い定めてしまえば、負けても気持ちは良くなります。ジョーンズはその著書「ダウンザフェアウエー」の中で試合の勝敗 ははじめから神様が決めているのではないかと書いています。
数年前の全英オープンでした。トッドハ ミルトンという、日 本人には馴染みの深い、いつも日本でプレーしていた選手が最終日首位でスタートしました。日本でも時々勝つ程度の日本人プレーヤーとそれほど実力に差がな いと思われるプレーヤーだったので、私は果たしてハミルトンが最後まで首位をキープできるか興味津々で見ていました。彼は、結局2004年の覇者に輝きま した。そのプレーぶりは実に淡々として堂々たるもので、アメリカでわずか1勝しかしていないとは全く感じさせないものでした。
その間中、私は彼が今何を考えてプレー しているのかと考え ていました。もし、あと全部パーで回れば俺は優勝だ、と考えていたなら、さっさと後退していたでしょう。とてつもないプレッシャーがかかっていたはずで す。そのプレッシャーの大きさを示すものとして、1999年の全英オープンにおけるフランス人プレーヤー、バンデベルデの最終18番ホールの大たたき (せっかくの3打差を吐き出し3人のプレーオフで敗れた)はあまりにも有名です。バンデベルデの悲劇、 と言う人もいるほどです。その時もどきどきしながらテレビを見ていました。
ハミルトンにかかる重圧がバンデベルデ より弱いはずはあり ません。ハミルトンを応援していた私は、いつ崩れるかとはらはらしながら見ていました。しかし彼は崩れなかった。私の結論は、彼は『ダウンザフェアウ エー』を熟読し、勝てるかどうかを神に委ねていたのではなかったか。すなわち、戦う前から今日の勝者は決まっている。それは自分かも知れないし、他人かも 知れない。自分としては一打一打確実に打っていくだけで、あとは神のみぞ知る世界だ、こういうしっかりとした考えを持って臨んだであろうと思われるので す。つまりパー爺さんと戦ったのです。
私たちアベレージに近いアマチュアにそ
こまでのことは必要
ないのかも知れませんが、全英オープンの優勝を決める一打もライバルとのチョコの握りの勝敗を決する一打も性格としてはそう変わりはないと思います。
更に、アベレージゴルファーのパーはコー
スのパーではないということを良く理解する必要があります。ハンデが18ならすべてのホールでハンデが一つあります。長くて難しいミドルホールで何として
も2オンしようと力んで大たたきしてしまう必要は全くないのです。3オン2パットでその人のパー、何ら問題ありません。どんな困難なミドルもロングと思え
ばイージーです。例えハンデ18の人が、今日は3アンダーで回りたいと目標を定めたとしても、難しいミドルはロングと見なせば良いのです。始めからスコア
カードを書き換え、ボギーオンでよいホールを決めておけば、余計なことを考えずにカードに従ったプレーが出来そうに思います。敵は、緊張と力みと欲。リ
ラックスして、確率の高いクラブと狙いで楽にプレーすればこれまでの壁を一気に越えられるのではないでしょうか。少なくとも私はそう思いながらシーズン到
来を心待ちにしています。
ゴルフの山の裾野を知る
皆さんはゴルフのことをどれだけ知っているでしょうか。か く言う私も、実はドライバーやアイアンを如何に打つか以外のゴルフのことは殆ど知りませんでした。禅ゴルフ以降メンタル面に関心を持つようになって、ゴル フに関する裾野が一気に広がったのです。我が家になぜ買ったか分からない『気分はいつもシングル』(小鷹信光著)という本が積読状態になっていました。ゴ ルフ全般に関心が広がった私は、何気なくそれを取り上げ読み始め、その面白さと奇想天外なゴルフの歴史にすっかり心を奪われてしまいました。『あるがまま にプレーする』ということが如何に重要なことであるかも、良く理解できました。
夏坂健さんという、これまたものすごい博識のゴルフエッセ イストがいらっしゃったのも、つい最近知り、次々とその名著を読ませていただいています。これらの知識を得たとしても、直ちにスコアには影響しないことは もちろんですが、ゴルフに対する理解が深まることは一ゴルファーとしてはこの上ない喜びでもあり、そういう何百年の歴史あるゲームを今自分がやっているこ とにも満足を覚えます。ひいては、メンタル面での安定化に寄与し、必ずスコアに反映されると信じています。
私がメンタルとゴルフのよもやまに関心を持ち、もっと勉強 しようとアマゾンドットコムで『ゴルフ』を検索したとき、実に4000冊ほどもの書籍がヒットしました。ここ2〜30年の間に出版されたものです。その量 の多さに驚くと主に、その半分近くが技術論とは違うメンタル関係であったりゴルフの歴史や小話であったりしたことに私は正直衝撃を受けました。全く、人間 には見ようとしないものは見えないのです。これまでゴルフの本といえば技術の本しか目に入らなかったのです。ただ、それにしてもパットとショートアプロー チのテキストは少ないです。売れるものしか出さないということでしょうか。その重要性からするともう少しあっても良さそうなものですが、、、、
現代過去の名選手の書いた本も多く出ています。技術論もあ りますが、精神面に触れるものが大変多いのも特徴です。さすがに高みに登りきった人たちの言うことは違うなと、感じます。大変示唆に富んだものが多いで す。斜眼帯をつけてドライバーを振り回すのでなく、ゴルフを知ることの重要性をあなたも気づいてほしいのです。
例えば、あるがままで打てという大原則は英国ではほぼ貫徹 され、グリーン上でも球同士がくっつきあっている時以外はピックアップできませんでした。これは、ライン上にあってもピックアップできず、かつ相手の球に 当ててはいけないので、ワンパットはあきらめアチャラの方向に打ち出す(又は、上をジャンプさせる)しかありませんでした。これを変えたのがアメリカで す。6インチリプレースルールも アメリカで生まれました。未だにこれらをけしからんと思っているイギリス人がいるようですね。服装が今のように軽くなったのもアメリカ発祥です。特に女性 の服装は軽快になりました。それでもノースリーブは、という声もあるようですが、ミッシェルウイーなど何処吹く風って感じですね。
是非皆さんもゴルフの裾野を楽しんで勉強してみて下さい。 きっとゴルフに対し、一段と違った親しみとともに新たな畏敬の念も湧いてくると思います。
ゴルフは恐ろしい
何が恐ろしいかというと、自分がさらけ出されてしまう点で す。なまじゴルフなどやらなければみんなから少しは尊敬され続けたのに、、、と思える光景に出くわしたことはありませんか。ゴルファーほど自分の実力を過 信する種族はいません。打てるはずもないショットを打とうとして失敗し、当たり散らす人がいますね。不調だと極端に不機嫌になる人。自分に甘く、他人に厳 しい人。すぐ投げてしまう人。全く興ざめになってしまいます。
かく言う私も少しずつはそういう傾向がないとはいえません が、内面の波風を如何にして鎮めるか、それがある程度できなければゴルフをやるのは、止めた方がいいかも知れません。高いお金と時間を使ってゴルフに来 て、同伴競技者がこんな人たちだったら二度とこの人たちとはやりたくなくなるでしょう。幹部候補生の人物評価のために数人ずつゴルフに呼ぶという社長の話 も何かに書いてありました。
ゴルフは審判なきゲームです。自分が審判。その中で歴史的 に言えば、あるがままでプレーすると同じ程度に重要な、『自分に有利に計らわない』ということがあります。疑わしきは自分に不利になるように判定せよとい うことです。中には、疑わしいどころか手の五番と称するものを使いOBをセーフに、林の中をラフに変えてしまうという凡そゴルフでは考えられないことをす る人がないとはいえません。これなどスコットランドに知れれば、その国のゴルフを禁止すると言われかねない恥です。
スコアをごまかしたとか、他人の球を故意に蹴ったなどとい
う理由で最終的には銀行取引を停止され、倒産に追い込まれた人もいたそうです。果たして日本人にそこまでの厳しいゴルフ観があるか、ちょっと心配なところ
です。ゴルフを志すものが必ず読まなければならない必読の書なるものを誰か指定してくれないでしょうか。マナーもきっと向上すると思います。
逆に言えば、完全に自分の感情をコントロールでき
れば、周りの人
の見る目も変わってくるというものです。そこまでの心境に到達したときには恐らくスコアも70台にはなっているのでしょう。何しろスコアと感情は連動して
いると言って間違いないのですから。
ただ、こうは言いながら、ゴルフの歴史上は、あまりのふが いなさや不運、うまくいかない苛立ち等のため、キャディバッグを池に放り込んで帰ってしまった選手の話やいらいらが高じて帰途、がけから車をジャンプさせ てしまった男の話など枚挙に暇がありません。しかし、これに成功したもののみが勝利者になれる、ゴルフとは全く因果なスポーツなのです。であるが故にまた はまってしまう、人間自体が因果な存在かも知れません。私はまだ日本人は全体としてゴルフの本当の面白さを味わっていないように思えてなりません。
まず、スイ
ングに悩みがある人(まず全員でしょう)は、迷わずレッスンプロを探してその人に師事すること。中途半端なアマチュアに習ってはいけません。一過性で習う
のでなく、師事するのです。一生の先生を探すつもりで。
仲間を増やし、モラルを高めるため、スクールに通ってもいいですが、スクールだけでは目的は達成できません。やはり一対一で自分のショットを見てくれる
人、自分の欠点を良く理解して時間をかけて修正して行ってくれる人を見つけることが必要です。プロに習う場合、自分の目で見て納得しながら進めることが最
も効率がいいので、ビデオやパソコンを駆使して教えてくれるところがいいです。少しお金が掛かりますが、月に一度コースに行く回数を減らせば十分賄えま
す。いつまでも不愉快なゴルフを続ける事を思えば、コストパフォーマンスは抜群です。
と同時に、
次に挙げる本を読んでください。私の独断と偏見で選んだものであることをまずお断りします。
○「禅ゴルフ」ですが、これはややとっつきにくいかもしれません。
○かつて全米オープンにも勝ったことのあるデビッドグラハムの「ゴルフのメンタルトレーニング」日本語翻訳版
○アマチュアとして一生を通した名ゴルファー中部銀次郎の著作「もっと深く、もっと楽しく」「わかったと思うな ラストメッセージ」
○児玉光男著「ゴルフ脳を鍛えるメンタルドリル」
○ハーヴィーペニック著「ゴルフレッスンの神様ハーヴィー・ペニックのレッド・ブック 」
これらが、
私が読んだものの中では心に残りました。児玉さんの本は、古今の名手の言葉を解説したもので、何度も読み返す値打ちある一言が多く含まれています。題だけ
見て、これはと思うのは、市村操一著「なぜナイスショットは練習場でしか出ないのか」。表紙を見ただけで、悩み多きゴルファーが思わず購入してしまう魔力
を持っています。一読の値打ちはあります。
メンタル関係は、以上の全部又は一部を読んで更にご自分の関心の向く方向で独自に勉強を進めていただいたらいいと思います。これらがきっかけになればとい
うことです。
次にゴルフの歴史なり、ゴルフの周辺の事項についてです。私自身もゴルフを練習場と、コースと技術
の向上としてしか捕らえていませんでしたので、ゴルフの
裾野の広さを知ったときは、衝撃を受けました。ゴルフを愛するものとしては、最低限の知識として知っておかねばならないことがあるとつくづく思ったところ
です。
○そういう目で読むと実に面白いのが「気分はいつもシングル」(小鷹信光著) 傑作ですが、小鷹さんはこれほどのゴルフに対する知識がありながら、ゴルフ
について書かれたのはこれ一冊。他にあれば教えて欲しいものですが、amazonにはヒットしません。
○「ゴルフの王様」(夏坂腱著) お恥ずかしい話しながら、私は昨年末まで夏坂さんの事を知りません でした。これは、ゴルフをやるものとして実に情けない ことでした。この文章を読んで、夏坂?WHO?と思った方は昨年までの私と同じです。恥じることはありませんが、ここで知ったという事は幸せだったと思い ます。ゴルフエッセイスト、ゴルフに関する実に多くの本を書き残されました。まず王様を読んで、関心が湧けば幾らでも次の本がありますので、お読み下さ い。
ここに挙 げた二冊の本を読むことで、あなたのゴルフに対する見方が、相当違ったものになってくると思います。あるがままにプレーするという事がゴルフにとってどれ ほど大事なことなのか、ゴルフにとってマナーがいかに重要であるか、等など、へ−そうだったのかと思うことが満載です。あなたのプレーにも多大なる影響を 与えること必至です。もちろん良い影響をです。
amazonで「ゴルフ」を検索すると、実に四千冊もの本がヒットします。ここ30年ほどの間に出版
されたものと思われます。もちろん日本語の本です。そ
れらを順番に見て行って(題名のみで判断せざるを得ませんが)、気に入った本を購入すればいいのです。驚くのは、技術書以外の本が多いことです。メンタル
関係など以前から多く出版されていたのに、見ようとしない自分には見えていなかったということだったのです。出版物のバラエティから見ても、メンタルゴル
フがいかに重要かがわかります。
パットに型なし、とは広く知られた言い回しです。だから練習してもしかたがないと受
け止めてしまった人もいるでしょう。型がないのだから、自分の好きなように打てばいいのだと思い、理想のパッティングフォームの追求をハナから止めてし
まった人もいるでしょう。少なくとも空振りはしませんから、練習の必要なしと考えた人もいるかもしれません。練習しなくとも、極たまにはバーディパットも
入ったりします。練習が余り面白くないということもあるでしょう。
以上のようなことは私にも完全に当てはまっており、練習時間は極端に少な
かったのです。
しかし、やはりパターを打つ際に注意しなければならないポ
イントはいくつかあるのも事実で、それを知らないといくら経ってもパットが上手くならないということになります。ショットの技術書はたくさん買って読む人
もパターの技術書は余り買いません。
この文章を読んだこの日を境に、パットに型なしという言葉は忘れましょう。
パットのテキストを購入してください。田原紘プロが何冊か書かれています。「パター練習長」「目からウロコのパット術」など。他にもあります。読んでみて
これはと感じた本を座右の銘とするとよいです。これらを読むと、プロがどういう練習をしているか、どれほどパットを大事に考えているか、パットで大事なこ
とは何かなどが良く分かります。
パットにとって破滅的なのは、目、頭、肩、膝、手、そして
ヘッドが目標方向に流れることです。球を見て、インパクトのあと1秒は球の位置を見続けることで、大半の、問題は解消するやに思えます。ホールを見ること
で、距離は測れます。身体は距離を覚えてそれに反応しますが、きちんとインパクト出来ないとその距離が出ません。頭を残し、球の有った位置を見つづけるこ
とでヘッドが加速度をつけながら球にヒットします。それで正しい距離が出ます。出ると信じることです。ほとんどのゴルファーのパットは、球を見つづけるこ
とができれば飛躍的に上達するのではないでしょうか。簡単そうですが、、、、難しい。自宅で毎日練習する必要があります。妻の小言はこの際右から左に聞き
流しましょう。何しろスコアアップの秘訣はここにあるのですから。
そのほかにも、グリップ一つとっても自分なりのものを見つ
けるのは大変です。アイアンと同じように握るのは統一性という意味では良いし、簡単に握れますが、それでいいのでしょうか。パットが下手だと自認している
人は、まずグリップから考え直した方がいいかもしれません。
ものは考えようで、ゴルフのショットの中で、パットほど場所を取らずどこでも練習できるものはありません。毎日家で30分というと負担を感じるでしょう。
まずは、10分でいいです。毎日続けることが肝のようです。乗ってくれば1時間でも続けていたことにあとで気がつくほどです。練習用マットを買う必要があ
ります。懐具合にあわせて、あとは直感で購入してください。グリーンとは違うことも事実ですが、やらないよりはやったほうがいいことは論を待ちません。つ
いでに、懐が許せば、パターも買ったらどうでしょうか。無名のものより、やはりブランド品がお奨めですね。上手くいかなかった時にパターのせいに出来ませ
んから。かなり値が張るものを買うと、練習意欲も高まります。あいつは道具だけだとは言われたくないでしょう?
4 アプローチの練習
さすがにアプローチとなると自宅で、という訳にはいきません。練習場に行かざるを得な いが、わが国では、一番大事な芝生の上での練習ができません。練習場では人工マットの上から打つ。実際の芝生とはかなり感じが違うし、ざっくりも原則とし てありません。ゴルフコースでもきちんとしたアプローチの練習場を用意しているところはめったにないのが実態です。これではなかなか日本人のゴルフはレベ ルが上がらないのではないかと心配します。土地が広ければ、自分で作るしかないような状態で、現に有名プロの中にはそんなところで練習している人もいま す。
嘆いても仕方がないので、与えられた条件の中で頑張るしかありません。練習場も地方に
あるように、1時間とか2時間の打ち放題スタイルのものであれば、心置きなく短いアプローチを打ち続けられます。私は、ドライバーやアイアンのフルショッ
トの練習割合が減れば減るほどハンデが下がると今は心から信じていますので、アプローチ練習もそれほど苦にはならなくなりました。「練習で快感を得ること
が俺の目標ではない、:ことを再度確認する必要があります。
グリーン周りでは、上げないで転がせる限り低い球で転がす、ことが定石です。番手も5番や6番を使っても構いません。何しろミスしにくいことを最大限に
大事に考えるべきです。ロフトなりに打つ、これが肝心です。
どの程度の高さか。右手に球を持ってホールに入れるつもりで下手投げで投げてみてくだ さい。その高さを自然に出すことができる番手でアプローチする、それが基本です。とかく、適当に近づけばいいやといい加減にショットしがちですが、大きな 間違いのようです。あくまで、入れるつもりでしっかり狙い、そこに至るラインを球が転がっていくイメージを描いて打つ、まぐれはないと知らなければなりま せん。だから私のアプローチはめったに入らなかったのかと、正直今は思っています。
さらに、統計的に見るとアマチュアのアプローチは圧倒的にショートしているそうで
す。下からだと、上にはつけたくない、上からだと大きくオーバーしたくない、こういう心理がそういう結果を招いているようですが、ここは思い切って常に
オーバーすることを自分に課してはどうでしょうか。しっかり狙って視線を球の位置からずらさないように打てば、良い転がりの球が出る、そう信じて練習です
ね。今気づいたのですが、近くのショートコースを練習場にするのは良い考えかもしれません。ドライバーが打てなくともいいじゃないですか。志を同じくする
仲間がいればいいですね。
何しろ、グリーンが近いというとき、サンドやウエッジしか使わない人、それではスコアメイクはままならないと知って下さい。