アブシンベル神殿

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エジプト南部の国境に近い人工湖であるナセル湖のほとりにある。カイロから飛行機でアスワンに出て、ここで乗り換えアブシンベルに行くのがよい。

紀元前1300年頃、ラムセス2世が作った。

もともとこの神殿は、現在の場所から110m東(現在のナセル湖の中に位置する)にあった。人口湖であるナセル湖の水位が上昇する予想に基づき、1963年、神殿の巨像や壁画を分解してそっくり取り外し、同じ方向を保つように現在の場所に復元したものである。まさに現代科学技術の勝利の感がある。(日本の技術も導入された。)

中に入ると、オシリス神の姿をしたラムセス2世の像が林立している。また、ヒッタイトとの戦いに勝利したレリーフが沢山ある。これらのファラオの強さを強調したレリーフには、一定の形式があり、たいてい敵を棍棒で打ち据えたり、矢で射抜いたりとやや残酷な形式をとっている。歴史上のファラオが実際にこのような戦いをしたとは限らない。ファラオの強さを示すためのものであったようだ。



一番奥まったところに、至聖所があり、ここに、右からラー・ハラクティ神、ラムセス2世、アメン・ラー神、プタハ神の4体が並んで座っている。
毎年、秋分の日(2月20日頃)と秋分の日(10月20日頃)になると、入り口から入った朝日が、ラムセス2世とアメンラー神を照らし、次第にラー・ハラクティ神を照らす。闇の神プタハ神には太陽光が当たらず、左腕が浮かび上がるように設計されている。


小神殿

アブシンベル神殿の隣に、やや小規模の神殿がある。これは、ラムセス2世の王妃ネフェルタリとハトホル神を祭る神殿である。王妃のためにラムセス2世が建設した。正面の立像は、4体がラムセス2世で、2体がネフェルタリである。



ぜひ見よう

 アブシンベル神殿の横から、アブシンベル神殿の構造体を支えているドームの中に入ることができる。すごいものです、説明図などもあるのでぜひ見てほしい。
 また、アブシンベル神殿の向かって左側から、神殿の上に登ることができる。ここから見るナセル湖は素晴らしい。