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好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2011年12月に読んだ本



アスキー・メディアワークス 電撃文庫
妹ホーム /柏葉空十郎

タイトル通り、妹モノなのだけど、斜め上にぶっ飛んだ展開が素晴らしい。いや、途中までは、広島弁の妹・真伊が可愛い、まあ、良くあるシスコンなラブコメかと思ってたのだけど、なにその超展開。マジすげぇぇぇぇぇっっっ!!

親に捨てられ二人だけで生きてきた相場兄妹は、奨学生制度で名門校に入学できたものの、アパートを追い出され生活の危機に……。と、極貧の生活の中、不幸に負けず、健気に生きる兄妹をメインにした学園モノかと思ったら、幼なじみの舞衣の本性が明らかになってからが本番。舞衣が怖いよ、怖すぎるよ。がくがくぶるぶる。いやぁ、その展開はほんと予想外すぎるよ。めちゃ楽しいっ!! そして、うわぁ、一応、綺麗に纏まってるけど、続き出るの? どうするんだろう。

物語としては、ぶっ飛んでいて凄くおもしろいのだけど、ただ、描写や説明が足りなくて、キャラが自分の意思で動いているというより、作者の都合で動かされてる感が強かったのが残念無念。いや、正直、デビュー4冊目にしては、新人並みに下手だよね(^^;。もったいないっ!!

[ 妹ホーム ]


小学館 ガガガ文庫
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 /渡航

すんげーおもしろかったっっっ!! 『僕は友達が少ない』(→感想) と似たコンセプトの作品だけど、「どうみてもリア充だろ」という『僕は友達が少ない』に比べ、こちらの方がストレートに「ぼっち」な雰囲気が出ていて痛い。って、帯で、『僕は友達が少ない』の平坂読が絶賛してるのが凄いな。

友達のいない比企谷八幡は、先生によって強制的に奉仕部に入部させられるが、その奉仕部は、美少女すぎて孤立していた雪ノ下雪乃が在籍しているだけだった……。という感じで、『僕は友達が少ない』同様、友達がいない人間が集った部活の話。とにかく楽しいのが、ヒッキーとゆきのんを中心とした会話。ゆきのんは、脳内ではずっとCV.斉藤千和(というか[TVA]『化物語』の戦場ヶ原)で喋ってたのだけど、ああ、ドラマCDは 早見沙織なのか。それはともかく、ほんと何事も斜めからみる高二病のヒッキーととにかく毒舌なゆきのんが楽しい。絶妙すぎる。今のところ、ラブコメ展開は予感を感じさせるだけで薄味だけど、どうなるんだろ? 続きも非常に楽しみです。

[ やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 ]


講談社 講談社ラノベ文庫
生徒会探偵キリカ1 /杉井光
新創刊の講談社ラノベ文庫で、杉井光の新シリーズ。……いつも通りの杉井光でした。<をい

超巨大学園に入学した牧村ひかげは、個性的な面々の集う生徒会で庶務兼探偵助手として働くことに……。という感じで、杉井光で探偵というと『神様のメモ帳』があるけど、『神様のメモ帳』に比べてかなりコミカルで明るい雰囲気。そもそも、探偵モノというより、生徒会を中心とした学園モノのノリが強いか。探偵の設定なくても、話はまわりそうな予感(^^;。まあ、鈍感だけどやるときはやる、いつもの杉井光的な主人公が、いつものノリで他のキャラと漫才的な会話を繰り広げつつ、学園の問題を解決するというもので、もの凄く「いつもの杉井光作品」を感じさせる内容。いつも通り面白かったです。

[ 生徒会探偵キリカ ]


講談社 講談社ラノベ文庫
彼女がフラグをおられたら 俺、この転校が終わったら、あの娘と結婚するんだ /竹井10日

最高傑作級。あの名作『秋桜の空に』(→感想)を彷彿とさせる面白さっ!! や、竹井10日のラノベ作品は、ラノベデビュー作の『ポケロリ』が、そもそもちゃんと小説になってなかったので、以降、敬遠してたのだけど、うわぁ、なんだこれ、すっごく面白いんですけどっ!!

とにかくキャラの会話と竹井10日独特の文章回しが非常に楽しい。ストーリーは「死亡フラグ」や「恋愛フラグ」といった人の「フラグ」を見ることができる少年・旗立颯太を中心としたラブコメ。ああ、竹井10日らしく、きちんとダダ甘な姉が出てくる。素晴らしいっ!! ストーリーも謎の見せ方がニクイけど、なにはともあれ、至るところからかもし出される竹井10日らしさが素晴らしい。今後も楽しみすぎるっ!!

[ 彼女がフラグをおられたら ]


集英社 スーパーダッシュ文庫
ある朝、ヒーローの妹ができまして。 /餅月望

餅月望は揺るがないなっ!! ロリに定評のある望月望の新シリーズは、やはり、小さな四人の女の子たちの物語。普通の高校生・貴樹の両親は、さまざまな事情を抱えた女の子を引き取っている。今度引き取る女の子は未来人らしいが……。と、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者を妹にしてみました、という話で、女の子の描写はさすが餅月望らしいこだわりがあって素晴らしいのだけど、うーん、ストーリーは正直いまひとつ。設定的に、バトル&アクション展開多めでラブコメ展開は弱めになるのは仕方ないんだろうけど、それではやっぱり、女の子たちがいまいち映えない予感。

[ ある朝、ヒーローの妹ができまして。 ]


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