昼食を取りながら朝日新聞をひろげ、見出しを漁っていたら、
スーパーなどのエスカレーターでベビーカーを禁止されるのは非常に困る
という投書が目についた。
2児の父として以前から思っていたことだったので
全文を読んでみることにした。
エレベーターのない施設で、
子供とベビーカーと荷物を抱えてエスカレーターに乗れというのは、
非人道的な要求だーーーとのこと。私は同感だった。
当家は海外旅行でもベビーカーは必需品と考えている。
歩行の不確かな乳幼児は言うにおよばず、
自立歩行を会得したあとの幼児でもベビーカーは必須だ。
いつもいつも子供の歩行速度に合わせていたのでは
時間内に目的の場所に到達するなど至難の業だし、
天使のような我が子でも、体重はリンゴ3個分というわけにはいかず、
歩行ストライキがはじまった日には、
男親(大抵はすでに荷物を背負っている)でも、
腕も腰も参ってしまう。
カナダで
器用に子供と荷物とベビーカーを担いでいる肝っ玉母さんを見たことはありますが、
彼女は重量挙げの選手のような巨漢でした。
話を戻します。
アメリカ、カナダでは公共の場でベビーカーを規制する注意書きは、
子供と歩く場所しか見ていませんが、ゼロだったように思います。
親として、個人の責任でベビーの安全を考えれば、
ベビーカーを常識の範囲??で運用するについては
だれも文句を言わない世界なのだと、
私は勝手に解釈することにしている。
婦女子を大切にする文化の国では
子供をベビーカーから引きずりおろすには
それ相当の大義名分が必要なのかもしれない。。。
というわけで、
登りエスカレーターではベビーカーをそのまま突入させる。
ベビーカーは前と後ろの車輪が段違いになるので、
傾斜がついてちょうどリクライニングの格好になる。
親が後ろから押さえている限り、固定性も良く安全である。
下りでは、登りと同じ体勢を作るために、
バックでエスカレーターに進入する。
今のところ失敗はしていない。
失敗があったとしても、
私は他の誰をも訴えたりしないし、
周囲の人は笑うか心配してくれる程度のことだろう。
踏み外して、下の人が将棋倒しになるのは非常に危険なので
要領の悪い人には勧めするものではないが、
エレベーターを隅に追いやってしまう設計の施設が多い日本の現状では
『エスカレーターではベビーカー禁止』ではなく、
(エレベーターを増やすとか、、、)
個人の責任で使用は可とし、
前後の人は、危険を避けるべく注意を払うとか、手伝ってあげるとか、、、
弾力的に運用できないものか。
エスカレーター問題に限らず、
そういう社会にならないものだろうか。
(2000/10/30記す) |