お父さんのエッセィ

『私の買い物修行』(2008/04/29)


『私の買い物修行』


 買い物が嫌いなのにはわけがある。スーパーは嫌。百貨店もほぼダメ。コンビニ系は慣れてはきたがまだまだ腹が立つ。外食も買い物と考えると、これにもタバコ以外にも障壁がある。今一番抵抗がないのはネット通販かもしれない。
 私を阻むモノそれは、ポイントカード。女性陣の買い物心・お得感をくすぐるポイントシステム、これは私には障壁以外の何ものでもない。

 出張先の一見のコンビニでの会話。
店員『○○○円です。××カード(ポイントカード)はお持ちですか?』
私『いいえ』おずおずとお金を出す私
店員『・・・』
なぜ沈黙するのか?そのポイント会員になるのは、特殊な資格が必要で、私はその埒外ということか??非常な疎外感が私を襲う。会員にはお得ということは、非会員はお得ではないということだ。1円2円のことらしいが、損している気がしてならない。不公平感が許せない。私はそのコンビニチェーンには二度と行くまいと心に誓う。そのチェーンにしてみれば、お客の囲い込みに失敗したということになる。

 ただし、いつもこんなことでは不便極まるので、たまには勇気を出して加入を願い出るようになった。しかし、
『そのポイントカードは持っていません。加入したいので方法を教えてください』
というのは、私には非常な抵抗がある。自分は客なのに、何故、店員さんに懇願せねばならないのか。プライドはずたずた。断られたらどうしよう。冷や汗はたらたら。そして加入手続きも簡単とまでは言えないし、ポイントの利用法も明朗に示されているとは思われない。クレジットカードのポイントや、大手百貨店のポイントカードは妻が整えてくれた。私は使うだけ。ちょっと濡れ落ち葉かも・・・。その点、ネット通販は与しやすい。ネットの大型通販サイトは百貨店よりも品揃えが良いし、ポータルサイトなら、テナント利用でも自動的にポイントを一元管理してくれる。濡れ落ち葉も風に踊れるのだ!!。

 そういうわけで買い物は苦痛である。それでも、自分だけお得じゃないのが許せなくて、恥を忍びつつ、手元にはポイントカードが次第に増えてきた。ただ、女性のように喜べないのは、私が男だからか、それとも、単に私がひねくれ者の故だろうか。
(2008/04/29記す)