朝夕まだ冷え込む2月中旬、
ネパールの首都カトマンズで、
ブライアン・アダムス(カナダのシンガーソングライター)のコンサートがあった。
海外生活での楽しみの一つは、
日本(北海道)に住んでいるときよりも、外タレへのアクセスが期待できることだ。
それでも、カトマンズに、ブライアン君が来るとは夢にも思わなかった。
楽しみの少ないカトマンズでは、一大イベントである。
コンサート前、
地元新聞も歴史始まって以来のことと書きたてていた。
ネパール語の分からない私は、乗り遅れまいと、友人にも声をかけ、
事務所の現地職員に頼んで、早速チケットを手配してもらった。
日本円にして3500円、7000円の2種類のチケットが売り出されたので、
高い方のゴールド・チケットを買った。
ちなみに7000円という金額は、小生の家のお手伝いさんの月給(基本給部分)相当であり、
庶民やガキ共には手を出しにくい値段である。
折角だから、いい席(いい場所)で聞きたいではないですか。
当日は、会場の国立スタジアム周辺は大混雑。
警備には、武装警察(機動隊相当)も出るほどで、
おざなりのセキュリティチェックをふくめ
スタジアムのゲートを通るのに1時間あまりも行列しました。
スタジアムに入ってからも、ゴールド・エリアに入るために、また30分の行列にならんだ。
蕎麦がきは口に入れるまで分からない (物事は成就するまで安心できない) という昔話がありましたが、
この待ち行列で、がっかり事件が発生しました。
30分の行列のすえ、あと少しで内ゲートというところで、列が停止しました。
我々の後ろにも100名ほどの行列があるのに、係員が両腕で×を作っています。
な、なんと、チケットを持っているのに、ゴールドエリアに入れないのです。
おしくら饅頭の阿鼻叫喚です。
何たること。いい席のためにお金を払っているのに。。。
主催者が、無計画にチケットを売りまくったのか???
あとで知ったことですが
一説では、警備の警官が、チケットなしの縁故者を、一般席ならまだしも
ゴールド・エリアにいれたという話も出ていました。
(関係者情報なので、まったくの言いがかりと言うレベルの話ではありません)
結局、支払った金額にかかわらず、早い者勝ち、さらにはコネあるもの勝ち。
ネパールでは、交通マナーも最低で、各種優先ルールは存在せず、
たとえ反対車線でも、先に走り始めたもの勝ちです。だから渋滞もひどい。
全く同じ構図をコンサート・スタジアムで見ようとは。。。
とんでもない国民性です。
結局、ステージから離れた、安い席で立ち見となりました。
ブライアン君の歌が良かっただけに、
この悪い思い出は、惜しいことです。
さらに
後日クレームを申し立ててもらいましたが、当然のように払い戻しもなしです。
主催者は、ゴールド・エリアの管理を出来なかったことは、意に介していない様子です。
仕事柄、友好第一。悪口は言いたくはなかったのですが、
こればかりは異文化の国民性ということで流せることではありません。
なんと、民度の低い国でしょう。
三流国に滞在していることの自覚のためか、
煮えくり返るような怒りは感じませんでしたが、
事実と感想は記録に残しておこうと思います。
この文に関する批判は、一切御免こうむります。
(2011/03/03記す) |