学生時代、弓道部に在籍していた。
誇れるような腕前ではないが、
何物にも代え難い、先輩、同輩、後輩を得た。
私は、ご覧のように、ものをはっきり言う性格だから
seniorの学年のときには、弓道部で
周囲からリーダーシップを期待された。
しかし、私の性格の別の一面として、私は、
先輩にこびて、後輩に威張り、しかも、
人間関係の機微にうとく、面倒見も悪いと自己評価している。
自分なりにそれを恐れて、
親友に弓道部の主将を押しつけてしまった。
彼の方が、性格がまともで、人間的に優れている思ったからだ。
先輩後輩関係での、居心地の悪さは医者になっても同様である。
たぶん自分は、こびているのだろうし、威張っているのだろう。
それでも、自分に関わりを持ってくれる人には、
上下関係ではなく、対等な人間としての関係を心がけている(つもりだ)。
後輩はとまどい、先輩はうざったく思っていることだろう?
さて、
くだんの親友とは年に1回会えればいい方という疎遠だが、
それでも私にとっては親友であり、同窓会誌などで、
消息を知っては、彼の現在に思いを馳せたりしている。
今年の同窓会誌には、弓道部や医者として関わりを持った
『後輩』の訃報がふたつ載っていた。
二人とも、私よりはまともで上等な人間だっただけに、
ショックであった。
夭折は上等な人間にだけおとずれる、神の気まぐれなのだろうか
残酷なものである。
日常、人の死と向き合っているが、
医者として身構えていないところで知らされる死は
つらい。
非日常だからだろうか。
自分の人生の意味まで考えさせられてしまう。
彼らの10年のvision、100年のvisionはどんなだったのか、、、
年の瀬のつれづれには、そんなことまで思ってしまう。
彼らが何を考えて旅立ったのか知る由もない。
せめて、冥福を祈りたい。
最後に、今年、『後輩』の一人にご子息が誕生されたそうだ。
名前は『せな』君とのこと、
奥様がドラマ好きかとおもったら、
もう一つの方だった。
昔から彼には、暴走の趣味があったのだ。
この場を借りて、奥様に、ひとこと。
旦那にも、ご子息にもたっぷり保険をかけておきましょう。
『花の命は、結構長い』ですから、、、?
なにはともあれ、おめでとう。
(1996/12/22記す) |