お父さんのエッセィ

『歩かない赤ん坊は重いんだぞーー!!』(1998/08/22)


『歩かない赤ん坊は重いんだぞーー!!』


最近、1才の娘を連れての旅行の機会が何度かあった。
子連れ旅行をして気づいたことの第2弾である。

ベビーカーは歩行のおぼつかない子供を抱えた人間には
とても重宝な道具である。
最近ではスーパーにだって備え付けられているほど認知普及している。
しかし、その一方で車輪ものは段差に弱い。
ベビーカーは四輪なので一段の段差まではクリアできるが
やはり苦労も多い。

今回このベビーカーをもって渡航(古い表現!!)したので
若干の知見を報告する??。

ベビーカーを押しながらこう考えた。
知に働けば角が立つ、、、、さて、
空港はサムソナイトのスーツケースや荷物キャリアーの関係もあり
バリアフリーだが、
千歳空港はエレベーターが少ない(エレベーター利用者も少ないが、、)
ので移動が大変だ。
そして、何よりベビーカーを荷物として預けてしまった後が問題だった。
手荷物検査、出国審査、飛行機までの道のりは結構長い。
歩かないわりに、わが子は重いし、、、
空港備え付けのベビーカーなんてあったらごっつ助かるんだけど、、、
(車椅子は備わっているのだろうか??)
そんなことを考えているうちに
目的国に到着した??。
相手国にはいるときの入国審査と日本に戻るときの税関審査は緊張します。
さて、その入国の諸々では
ベビーカーを受け取るまではちょっとつらいが
緊張しているので、特に不満は覚えなかった???。

(帰国時、日本の入国審査では、言葉が通じる安心感もあり
手続きが遅いと、みんなでぶーぶー文句を言ってました。
私は官憲にたてつく言動はしませなんだったが、
子供抱いたまま20分ほど行列させられて、非常に参りました。)

さて、札幌でも東京でも当地でも
都市の機能としての敷居の高さ(バリアフリーの度合い)にさして変わりない。
だから、どこの便利も、どこの不便も似たようなものと考えてよいようだった。
その上での発言だ(どの町が良いとか悪いとかは言ってません)が、
地下歩道や地下街へのアクセスは大変だった。
(特に地下歩道でエレベーターが用意されているものなど日本でも存在すまい。)
片道でも5車線くらいあるメインストリート。
渡る方法は地下歩道しかない様子。
力仕事の覚悟を決めるまで、3秒ぐらい必要だった。
子供が寝入っていたのでベビーカーを一人で抱え上げての階段昇降となったのだ。
(車椅子の人はどうするのだろう。)

それと込み合うデパートで、エレベーターに乗るとき。
皆一斉に、エレベーター入り口に群がるのには参った。
場所をとるベビーカーなぞ乗り入れる方にも問題はあろうが、
とにかく、その中でベビーカーを操るのは一苦労だ。
その容赦のない群がり方は、
故郷旭川のバス停の風景とそっくりで
忘れていた嫌なものを思い出さされた気持ちになった。
(旭川ではバスに乗るとき一列に並ばない傾向がある。とくに高校生など。
私はそれが嫌で、旭川ではバスは利用しないことにしている。)

どの都市が良いとか悪いとかということではなく、
成人男子の一人旅と違って、
乳飲み子を連れた旅は大変だということだ。
ともあれ、9年前に購入したおんぼろベビーカーで
私たちは、当地の下町や博物館や遊園地を闊歩した。

ソウルは、また訪れたい都市の一つである??。


(1998/08/22記す)