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 nor-
 他の物の母体となる化合物の意味を表す接頭語。例として、norepinephrineがよく知られています。
 このページが、皆さんの前駆体の一つになることを願いつつ、自分の名前であるNorioにひっかけて、このタイトルを決めました。「ノルボー」と読んで下さい。ちなみに僕は子供の頃「ノリボー」と呼ばれていました。

 リンクフリーですが、リンクする場合はなるべくトップページ(http://www2e.meshnet.or.jp/~seki/)にして下さい。リンクして下さった方はメールを下さるとうれしいです。

 Aequanimitas
 1904年、当時ジョンズホプキンズ大学医学部の内科教授であったウィリアム・オスラー博士は、それまでに医学生、看護婦、実地医家に対して行った18回の講演をまとめて、Aequanimitas(平静の心)と題する講演集を出版した。

平静の心 オスラー博士講演集(日野原重明、仁木久恵 訳 医学書院)より引用

 この本の中で、内科医・外科医を問わず、医師にとって、沈着な姿勢、これに勝る資質はあり得ないと述べており、沈着な姿勢とは、状況の如何にかかわらず冷静さと心の落ちつきを失わないことを意味し、知識を備え幅広い経験を積んだ医師が、何事が起ころうとも乱されることのない心の平静さのことです。

 この、貴重な資質である「平静の心」の解説に始まり、医師と看護婦、教師と学生、そして医学と科学との望むべき関係などについてのオスラー博士の思想を垣間みることが出来ます。僕は、何度か挫折を経験しましたが、その度にこの思想が叱咤激励してくれました。これからも、座右の銘であり続けることでしょう。

 皆さんの中で、お読みになっていない方がおりましたら、是非お読みになってみて下さい。聖書からの引用がたくさんあり、初めは取っつきにくいかもしれませんが、脈々と流れる物は感じとれますので、最後まで読み通すことが大切です。

 Murmur
 「つぶやき」、「ささやき」といった意味です。医学用語では、心雑音のことをいいます。雑音とはいいますが、診断上、重要な位置を占めます。医学以外でも、時には人生を変えることもあり得ます。本人にとっては何気ないことでも、周りの人々には大きな影響力があるってことです。本人にとっても、なおさら重要なことですが、気付いていないだけなのです。
 Elisabeth Kubler-Ross(uにウムラウトがつきます)
 スイス生まれ。チューリッヒ大学に学び1957年学位(医博)をとる。ホスピス・インコーポレーテッド運営委員会会長。元シカゴ大学精神医学部教授。著書に以下の物がある。

・その時人は何を考えるのか

死ぬ瞬間
死を予知している人間は何を考えるのか---。死ぬ直前の心理は、恐怖か、迷いか、悔恨か。死病にとりつかれた二百人の人々に、ロス博士が直接面接して”死に至る”深層心理を解明した、衝撃のロングセラー。

・心理学、医療のあり方を問い直す

続・死ぬ瞬間
死を克服しつつ、永遠の一瞬を生きるための処方箋は何か---。千人の臨死患者と面接したロス博士が、迫り来る死を前にした人々が最後に何を求めるかを考察し、さらに人間の死後の生命にも言及する衝撃のレポート。

・死にゆく人への接し方

死ぬ瞬間の対話
人は人生の終わりを、静かに平和裡に迎えたいと願う。しかし死にゆく人を前にして、私達は具体的にどうしたらよいかを知らない。アメリカの心理学者、ロス博士が、肉親、看護婦、牧師等の間に、真撃に答えた稀有の問題集!!

・親子の断絶を超克するために

死ぬ瞬間の子供達
死を予知した子供達は、その即席がや比喩的表現によって何をコミュニケートしようとするのか。多数の臨死患者を看護してきたロス博士が、かれらへの接し方について、また子供達の深層心理について、四たび熱いメッセージを送る。

新・死ぬ瞬間
死ぬ瞬間の受容・共有のしかた、霊的側面、葬式、ホスピスの問題を教える。

以上、全て出版 読売新聞社、定価1500円
解説は巻末の広告から引用させていただきました。

 Primary care
  • 米国国立科学アカデミーのプライマリケアの定義(1976)
    1. accessibility(近接性)
       身近なサービスであること、地域的・時間的・経済的・精神的身近でなければならない
    2. comprehensiveness(包括性)
       年齢・性を問わず、全科的医療・全人的医療であること
    3. coordination(協調性)
       専門医との連携、医師以外の医療職・行政官・ケースワーカー・住民組織などとの強調
    4. continuity(継続性)
       長続きすることが重要。障害にわたる健康季肋やチーム医療による継続性の保持が必要
    5. accountability(責任性)
       患者・家族に十分な説明ができること、医療内容について監査システムがあること、医療関係者の生涯教育を実施していること、施設の経営効率を考慮していること

  • プライマリケアを担う医師に求められる機能(「家庭に関する懇談会報告」1987、厚生省)
    1. 初診患者に十分対応できること
      • 疾病の初期段階に的確な対応ができること
      • 日常的に見られる疾患や外傷の治療を行う能力を身につけていること
      • 必要に応じ適切な医療機関へ紹介すること
    2. 健康相談および指導を十分に行うこと
    3. 医療の継続性を重視すること
    4. 総合的・包括的医療を重視するとともに、医療福祉と関係者チームの総合調整にあたること
    5. これらの機能を果たす上での適切な技術の水準を維持していること
    6. 患者を含めた地域住民との信頼関係を重視すること
    7. 家庭など生活背景を把握し、患者に全人的に対応すること
    8. 診療についての説明を十分にすること
    9. 必要なときいつでも連絡がとれること
    10. 医療の地域性を重視すること
 Informed Consent
十分な説明を受けた上での患者の同意・承諾
 医師から、医療行為の性質・危険性・利益と同時に、他の方法の危険性と利益について、適切な説明を受けた後に、その患者がその医療行為を自発的にまた強制的でなく受諾すること。

  • 対象:全ての患者、全ての医療場面。人体実験や新薬の臨床実験にも適用。
    (緊急時は省略可、患者に判断能力がないときは保護義務者に説明)
  • 方法:患者が自らの状態を理解して治療の選択が可能な情報を提供。
    治療に当たる医師が行う。ビデオ利用も可。患者に理解可能な表現で行う。
  • 内容:診断、予定される治療法の目的・内容・予後・不利益(副作用など)、他の治療方法、治療しない場合の予後など(不利益な情報の提供を拒んではならない)

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