Apr.1

 突然のドアホン。
『誰だろう』
 受話器を取ると、
「福島です」
 ドアを開けるとそこには、福島、野口、龍、檜山、ゆうこちゃんの五人が立っていた。福島の手には、お絵書き帳、大学ノート、マジック、ボールペンが。それらを手渡され、
「財布渡して」
 と言われ気付く。
『おいおい、猿岩石の真似をさせるつもりか?』
 とりあえず、みんなを部屋へ招き、話を聞くことにする。
 車の中で、僕の旅のことが話題に挙がり、話が盛り上がり、来ることにしたそうだ。  時間があればヒッチハイクも良いが(TVで影響され、憧れがある)、なんだかなあ〜。もしかして、本当にやったりして。

 成田まで車で、龍と福島に送ってもらうことになった。それをビデオで撮ることに...。僕がヒッチハイクをしている振りをして、そこに龍が来るまで通りかかり、それをADの福島がカメラに収める。面白そうだ。自分も乗り気だ。そのままビデオカメラを僕に預け出発!でも、荷が多くなるのはやだなあ。現地のやばい連中に目を付けられそうで怖いし。ビデオを持っていくのは自分の中では、没。

 話していると、ゆうこちゃんはソファーで寝に入る。野口とゆうこちゃんは、アメリカに行って来たばかり。さすがに時差ボケの影響があるようだ。17日に追いコンがあることを知り、
『エッ!』
 ちょっとつらくなりそうだ。

 お絵書き帳の1ページ目には「成田」、それに続き役立ちそうなドイツ語やフランス語を書いた。その中の一つ、

Tu es tr市 jolie.
Tu veux danser avec moi ?
 是非、現地で使ってみたい。
INDEX / NEXT