発泡スチロール球で一人ひとつ作る分子模型


☆分子模型は高価です

 プラスチック製の分子模型は高価であり、生徒一人ひとりまで行き渡りにくいのが現状です。

また、直径3cmくらいの発泡スチロール球で作る分子模型も、スチロール球がやや高価で

実際の電子軌道に応じてカットする道具も含めるとプラスチック製の分子模型並みの支出になる場合もあります。

そこで、手芸用品店で売っているクッションの中身に使う直径6mmや直径3mmのスチロール球を使って

生徒一人ひとつ作って、ノートに貼ったり持ち帰ったりできる分子模型を作ります。

styrene_ball.jpg

 

☆原子自体には色がないのですが・・・

 発泡スチロール球ひとつを原子ひとつと見立てて模型を作ります。本来原子1個には色はないはずですが、

模型ですので、原子の配置などがわかりやすいように着色します。

発泡スチロール球への着色は、アクリル絵の具が適しています。

アクリル絵の具は、水性ですが、乾けば水で落ちなくなるので便利です。

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ラップフィルムにアクリル絵の具を少量置き、スチロール球と混ぜます。

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手のひらの中で転がし、中のスチロール球がまんべんなく色づくようにします。

スチロール球を少しずつ足していき、ちょうどスチロール球の表面に行き渡る量まで足したら乾かします。

スチロール球が少ないと乾いてからくっついてしまい、取り出すときに絵の具がはがれてしまいます。

アクリル絵の具は、色によって、スチロール球へののりや乾く時間が全く違います。

メーカーによっても違うかもしれません。私が試したものでは、黄色が最ものりやすく乾きやすかったです。

ビニル袋でもこの作業はできます。乾かすことを考えるとラップフィルムは便利です。

 

☆原子をくっつける方法

 これが大変です。有機溶剤が入っている接着剤はスチロール球をとかしてしまいます。

発泡スチロール用接着剤もありますが、原子同士を離したり、つけたりできません。

そこで、着色同様アクリル樹脂のお世話になります。

bond_dot1.jpg 

アクリルエマルジョンが成分の接着剤を使います。

「乾かして使えば仮止め、乾く前に使えば強力接着」

という接着剤が大きな手芸店に行けば販売されています。

 

スチロール球に1滴つけて、乾かして使えば、化合・分解が自在の模型ができます。

しかし、1滴つけて乾くまでかなりの時間がかかりますので、

乾かした接着剤を用意しておきます。

クリアフォルダーなど表面がつるつるしている樹脂の上に1滴ずつ置いていきます。

乾いてからピンセットでつまんで使います。

1滴の大きさは、くっつけるスチロール球の大きさによって変えていくとよいでしょう。

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1滴ずつ置いていく様子         乾いた様子

 

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スチロール球をひとつ取り出し、   乾いた接着剤を1つつけ       もう一つのスチロール球をくっつけます

OH.jpg 6mm球と3mm球をくっつけた様子

この2つの球をつけたり離したり10回くらいはできます。

 

☆実際の作品

大きなスチロール球を切って作るオービタルモデルとは、違いますが、

入門として使うにはちょうど良いと思います。

H2O.jpg水 H2O

NaHCO3_4ko.jpg炭酸水素ナトリウム NaHCO3

 白のまま作ってもなかなかいい感じです。

NaCl.jpgNaClです。

 

中学生の作品

NaCl_Y.jpg NaClの模型平面

NaCl_G_GY.jpg NaCl(NaとClが同じ大きさとした模型)

 

Cu.jpg金属(固体のイメージ)

CuO.jpg金属酸化物(II)のイメージ

六方最密格子を再現しているわけではないですが、固体のイメージを表した模型です。

 

☆参考文献

東京書籍 発泡ポリスチレン球を用いた原子・分子モデルで化学反応式を表す

http://ten.tokyo-shoseki.co.jp/downloadfr1/pdf/jrj63836.pdf

 

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