光学台を身近な物で手軽に
☆光学台は高価で難しそう
光学台の実験は,レンズの性質を学ぶ上で重要なのですが,
装置が高価で実験結果の考察もなかなか難解です。
そこで,100円ショップなどで手に入る物で光学台の実験をする方法を紹介します。
必要な物は,光源(LEDライト),レンズ(むしめがね),スクリーン(厚紙),定規です。
装置全景
☆光源について
光源は100円ショップのLEDライトを使用しました。近年のLEDライトは大変明るく,光源として使えます。
今回は、3つのLEDがついている製品を使用し、スクリーンに映る像の向きが考察できるように
3つのLEDを赤・緑・白(そのまま)としました。
下が赤,左上が白(そのまま),右上が緑に油性ペンで着色
光源の高さを調節するのに洗濯ばさみを使用しました。
☆レンズについて
レンズも100円ショップの「むしめがね」を利用しました。焦点距離が選べると良いのですが、身近にある凸レンズが使えます。
光源同様、洗濯ばさみで固定します。
洗濯ばさみでレンズを固定(レンズの高さも調節できる)
☆スクリーンについて
スクリーンは 最も安価で,工作用紙(方眼紙)を洗濯ばさみで立てます。
工作用紙は1cm単位くらいで方眼が印刷されていますので、像の大きさを測定できます。
工作用紙も洗濯ばさみで固定
☆実像について
先ほど紹介したレンズを使った場合,
光源とスクリーンをそれぞれレンズから20cm離したところで,光源と同じ大きさの実像ができました。
この結果からレンズの焦点距離は10cmであることがわかります。
レンズと光源の距離を13.5cm,
レンズとスクリーンの距離を36.5cmにしたとき
光源よりも大きな実像ができました。
☆その他
・この実験は光源とスクリーンの位置をいろいろ変え,像のピントを何度も合わせる体験が大切だと思います。
・ピントが合うときの光源とスクリーンとの距離の関係を感覚でつかみ取ることができれば理解がさらに深まります。