イズヴェスチヤ

2009年5月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−28日「ドル、石油で咽せる」（米国は石油高騰に備える）（パヴェル・アラボフ）2030年までに1バレル130ドルと米エネルギ−省。ロシアにとってはたぶん、良い話で、それほどの価格なら経済危機も忘れ、現在鼻歌まじりで悠々自適だろう。だが1バレルたった72ドルとした米エネルギ−省の昨年予想と大きく異なるのが目につく。どうしたのだろうか？米政府専門家は石油消費量と世界経済の成長予想を二倍に増やしたのかのか、それともその時期までにドルの価値はほぼ半減するのか。経済の規模を倍増するのはとても難しいが、通貨下落にはより多く印刷するだけで十分と考えると、後者のほうがはるかに現実的だ。いかなる石油下落も停止した。これは冗談ではない。米エネルギ−省が出したきわめて現実的な石油価格予想だ。今年、年間平均石油価格はそこでは1バレル61ドル。ちなみにロシアの国家予算では1バレルの価格は41ドル。まさに年初の価格だった。米国のプランが現実化するには、年末までに石油価格は70ドル前後にならないといけない。これは、工業生産の落ち込み、未使用石油の高い在庫量、暑い夏があってものことだ。このプランは疑わしいが、ロシアの国家予算にとっては有り難いことだ。さらに米エネルギ−省によれば、石油の長期見通しはもっと際立っている。2010年、1バレルはすでに80ドル、2013年には100ドルとなり、そのままノンストップで2030年までいく。つまり事実上、米政府は1999年〜2008年の石油価格ブ−ムが再来すると断言。ちなみ当時、1バレル価格は20ドルから150ドルまで高騰した。こうした確信は何を根拠としているのか？これもかなり単純なことだ。米エネルギ−省は世界経済の成長予想を引き上げ、それで石油需要も引き上げた。2030年までに石油需要は73％増加すると見ている。”緑”のエネルギ−源も貢献しないだろう。風力、太陽熱その他代替エネルギ−の割合は結局のところ1％前後となるだろう。しかしこうした確信にどれほど根拠があるのか？実際、半年前、石油価格は30ドルまで下がった。さらに世界の経済成長はいまだ始まっていない。「2030年までの石油価格を予想することは純水にシャ−マニズムだ。1年先でさえ誰も正確には予想できない」と会計会社「FBK」戦略分析部長イゴリ・ニコラエフ。しかしOPEC加盟国はおそらく、米エネルギ−省の予想を疑っていないだろう。木曜日、会議でOPECは今後減産しないと決定した。事実上、OPECはすでに3月から輸出を増やしているのに、その間に石油は上がる一方だ。市場は木曜日のOPEC決定をかなり冷静に受け止めた。価格は供給増のニュ−スで下落しないで、逆に値上がった。石油は木曜日、年初来最高値、63ドルのままだった。以下略

−26日「インフレでもロシアは欧州より先行」（パヴェル・アラボフ）食品価格がすでに二ヶ月続けて以前ほど大きく値上がらないとはいえ、相変わらず高いままだ。月曜日、連邦国家統計庁の報告では、ロシアの物価高は欧州の平均数値の十倍。だが専門家はおそらく値下がるとみている。連邦国家統計庁のデ−タによると、食品価格動向が最大のプレゼントになった。ここ数年、食品価格は国内のその他全ての商品・サ−ビスよりはるかに先行したが、4月はたった0.5％の上昇で、静かな動きだった。例えば2008年1月から4月、食品価格は8％値上がった。今年は5.8％でほぼ三分の一少ない。”生活必需”食品は食品以外の商品より値上がりがゆっくり。もちろん、ロシアの物価上昇率は高いまま。EU全加盟27カ国と比較すると、EUのインフレ率は十分の一。つまり年初からたった0.6％上がっただけで、ロシアの4月期により若干高い程度。食品別に見ると、”最も悪い”のが果物と野菜。年初から各々17％と11.6％値上がり。だが果物店は思い切った動きに出た。4月、果物価格を月間平均で2.1％引き下げた。砂糖、菓子の価格も同じような状況。4ヶ月間に12.7％値上がったが、4月には0.9％と鈍化した。”最も良い”のが油脂。年初から3.8％値下がり、4月は1.2％も下がった。牛乳、チ−ズ、卵も年初から1％も上がっていない。こうした食品は昨年、ほぼ毎日値上がっていた。以下略

−25日「ドイツの自動車メ−カ”オペル”、ロシアへ移る」（パヴェル・アラボフ）スベルバンクとロシア自動車メ−カ「GAZ」はドイツの自動車メ−カ買収のため、力を合わせる。ドイツ政府は月曜日にもオペル社買収の入札書の第一回審査結果を発表するかもしれない。大方の見方からすると、最もチャンスのあるのがカナダの自動車部品会社「マグナ・インタ−ナショナル」、ロシアの「GAZ」社、スベルバンクの企業連合。もしこの予想が当たれば、ロシア企業がドイツ自動車メ−カの株式31％を取得して、ニジニイ・ノヴォゴロド市でオペル車の生産ができるかもしれない。素晴らしいことだろうか？当然だ。だがこれにはオペル車債務支払いのため、70億ユ−ロ出さないといけなくなる。さらに世界的ブランド企業をこれまでロシア企業が買収しようとすると、政治的抵抗にあった。まだ欧州は相変わらずロシアを恐れている。以下略

−22日「高値の石油、経済危機の終わりか？」（パ−ヴェル・アラボフ）全ての暗い予想は当たらなかった。石油価格は下落せず、反対に上昇した。こうした中、ロシアの株価指数は上がる一方。石油が今後は値上がり、せめて1バレル70ドル台で推移すれば、ロシアの経済危機はかなり早く終わるかもしれない。どうやら全てうまくいくようだ。しかし細かく分析すると、高値の石油もル−ブル高も米国に利するように思われる。米国では新たな取引所”バブル”が起きている。今回も石油は我が国を裏切らないだろうか？ここ数週間、石油価格と株価は上下しているが、全体とすれば傾向は明らかだ。石油価格は1バレル60ドル以上、一方ロシア証券市場（RTS）の株価指数は1000ポイント以上。つい最近まで多くの予想は石油と株価がこの水準になるにはよくて年末頃と見ていた。しかし、そうはならなかった。まだ夏でもないのに石油は冬期の40〜45ドルよりはるかに高い。おそらく1バレル70ドルはすぐそこになる。もちろん、これは我が国にとって素晴らしいことだ。確かに石油輸出収入はロシア国家予算の主な財源である。国家予算書はここ数ヶ月まったくついていない。当初、黒字2％で編纂された。しかしこの水準に到達するには、年平均石油価格は95ドルでないといけない。一方、1バレルの価格は2008年9月から大幅に安くなっている。それ故に財務省は予算を見直す必要があった。新しい予算は石油年平均価格1バレル41ドル。支出より収入が多くなることは忘れないといけなくなった。約8％の赤字はこれまで貯えた予備基金と国民福祉基金で補填する予定となっている。今や石油価格は41ドルではなく、ほぼ61ドル。最も札付きのペシミストでさえ45ドル以下に下がるとは信じていない。そこで赤字がどの程度になるか、計算してみよう。予備基金による赤字補填額は年間約3兆ル−ブル。しかし現実には今年最初の4ヶ月間で3700億ル−ブル使っただけだ。石油の高値が続くと、その補填額はもっと少なくてすむ。つまり政府の手元に資金余裕があるということだ。問題は石油価格のような変わりやすく不安定なものを当てにできるかということだ。昨年、半年間で石油価格は三分の一になった。それでも今回はドルインフレが石油価格の下落を妨げている。「石油価格の急騰は今後もドルを増刷すると米金融当局の発言のせい」と投資会社「ファイナンシャル・ビルジ」ドミトリ・アレクサンドロフ。つまり世界の米ドルは日々、ますます増え、以前の石油量に対し、買手はさらに多く金を出している。ル−ブルもそれにつられ高くなっている。まさにこれだけでロシアを手助けできるだろうか？その反対で、国にとって危険なのはまさにル−ブル高だと、投資会社「レネサンス・カピタル」主任アナリスト、ロランド・ネシ。「ル−ブル安は石油販売企業を除けば、経済全体の向上に役立つ。さらなるル−ブル高は有害だ」と指摘。「弱いル−ブルに期待すべきではない」とマクロ経済研究センタ−「BDOユニコン」所長エレナ・マトロソワも同意意見。「今年度の予算は2.2％経済が落ち込むとして編成された。現在、経済発展相エリヴィラ・ナビウリナは8％の落ち込みがあると言っている。GDPが予定より早く落ち込むと、税収もはるかに少なくなる。事実上、石油輸出による追加収入は新たな予算赤字を埋めるだけになる。全体として予算赤字額は変化しないままだ」と指摘。この閉塞した輪からどうやって抜け出せるだろうか？ル−ブル引き下げが貢献するかもしれない。米国がドル相場を不等に下げ、自国を助けているのなら、どうしてロシア政府は同じように行動できないのか？「ドルインフレで誰がメリットあるか考えてみよう。自国政府から安い資金を受け取ったのは米国の銀行自身だ。米銀行は現在、取引所で新たな”バブル”を膨らませている。だがロシアの商品はル−ブル高でもっぱら競争力を失っているだけだ」とエレナ・マトロソワ。

−20日「出世はするが、健康によくない」（マリヤ・ドミトラシ）ロシアの管理職の三分の一は出世は健康を損ねると思っている。これは「ス−パ−ジョブ.RU」調査センタ−が実施したアンケ−ト調査結果。管理職の33％は出世は健康を損ねたと思っている。これについて女性管理職のほうがそのように考えているらしく､男性32％に対し、女性は38％。「出世に努力するほど、自分を大切にする時間が少なくなる。この時間はもう戻すことはできない」と女性管理職回答者。女性管理職と異なり男性管理職は基本的に出世は健康に悪いと考えない傾向がある。特に出世と健康を基本的に結びつけない人に多い。「全て人による。健康に留意しない人は、出世しなくても、35歳ぐらいになると、5階の階段を息切れ無しに登れない」「興味があり有望な仕事は人を幸福にする」と管理職回答者の45％。ここでは女性も男性も意見はほぼ一致。創造の喜びはあらゆる薬よりよく効くと、男性回答者の45％、女性回答者の44％。このアンケ−ト調査は管理職でない18歳以上の者にも実施した。出世は健康の良い影響を及ぼすとする意見は46％。「職位が上がるほど、仕事は少なくなり、賃金は高くなる。平社員より管理職のほうがはるかに健康に見える」と回答者。ロシア国民の28％は出世過程にほぼ常に”大きな感情的、物理的負担、ストレスがつきもので、最終的に慢性疲労シンドロ−ムとなると思っている。若い人は出世でただプラス面を期待しているが、中高年の回答者は出世すると健康を害すると指摘。この意見の人は収入が増えると共に増加する。月給1万5千ル−ブル未満でこうした意見の人は18％だが、月給4万5千ル−ブル以上の人では37％。14％の人は出世は健康のまったく影響しなと考えている。

−18日「今後、誰しも破産者になれる」（アナスタ−シア・サヴィヌイフ）経済危機による融資未返済増は政府を揺り動かした。経済発展省は個人破産法産を準備した。同省の案が承認されると、支払い能力のない人は借金かわりに自動車、別荘、住宅などあらゆる資産を手放すと、債権者から解放されることになる。”破産”という言葉自体にはロシア国民は恐れている。新たな用語を考え出したほうが良いと経済発展省は判断し、「社会復帰（リハビリテ−ション）」、”新スタ−ト”、”再生手続き”法など起草した。新法案では破産、正確に言うと社会復帰手続きが始まるやいなや、債務者は債権者に対し”クリ−ン”になったと見なされる。この制度では、債務者が自己資産（自動車、別荘、土地、その他あらゆる不動産）及びその他の収入で債務の一部を返済すると、債務は抹消される。ただし重要な点がある。債務者の唯一の住宅は没収されない。全ての手続きは破産訴訟開始から3ヶ月間で終わる。この後、破産者は完全に社会復帰し、銀行に対するあらゆる債務から解放される。別のやり方もある。債務の再編は最大5年間。債務再編は養育費など当面の支払いを除き、あらゆる債務に対しできるようになる。ただし、債権者は罰金など科して債務者に”嫌がらせ”をしてはいけない。以下略

−13日「我が国夢の1バレル価格」（石油はロシアを経済危機から脱出させながら値上がっている）（パヴェル・アラボフ）経済危機？どのような危機なのか？ロシア最大の輸出資源、石油は火曜日、1バレル60ドルまで値上がった。同時に予算収入も増え、ル−ブルも高くなっている。これはいつもの投機バブルの膨張に似ていないか？こうしたバブルが国を煽らないよう政府はどのように行動すべきか？証券市場も好調になっている。ロシア証券市場（RTS）株価指数は火曜日ほぼ4％上がり、974ポイントまで上昇した。1月末600ポイント以下であったことを思うと、この上昇は隔世の感がある。しかもこれが上限ではない。OPECはすでに石油価格引き上げの動きを始めた。数日前、OPECのイラン代表モハマド・アリ・ハリビは先進国の石油在庫増を公然と非難した。さらに5月28日、次のOPEC会議で新たな産油量削減決定があると脅した。もちろん、OPECが産油削減するとの決定はまだ事実ではないが、今後石油は間違いなく急騰するだろう。一体、どのへんでストップするだろうか？「石油はとても容易く65ドルの値を付け、75ドルもきわめてあり得ることだ」と投資会社「アルバト・カピタル」社役員アレクサンドル・オルロフ。「OPECは明らかに産油国にとって最も好都合な価格、1バレル70ドル以上の維持を目指している」と同氏。こうした楽観的雰囲気から石油は再び、1バレル100ドルにもなる可能性がある。さらに現在、ドルは最早、以前のドルではない。2月末、1ユ−ロは1.25ドルだったが、現在1.36ドル。つまり、3ヶ月未満でドルは約10％下落したことだ。こうした事態はどうしてか？基本的には、米国や世界で発行されたドルが瞬く間に増えているせいだ。4月初め、米国の予算赤字は1.2兆ドルと見ていた。オバマ大統領の新たな経済危機対策でこの赤字は1.8兆ドルまで増えた。米国で2009年使われる1ドルの内、50セントは借金か、印刷されたものだ。まさに余剰通貨量は石油を支援している。米国通貨の”再生産”のケ−スはこれが初めてではない。2年前、米国は無保証のドル、数十億ドルを経済に注入したが、ある時期まで怖い事態にならず、余剰資金は瞬く間に高騰したエネルギ−資源が吸収した。これに似たようなことが今起きている。「すべて元の木阿弥となり、数年後、現在より数倍の危機になるおそれがある」とアレクサンドル・オルロフ氏。米国が支出の8％以上を抑えれば、石油価格の上昇も止まり、次の世界経済危機はさほど深刻なものとならないだろう。ロシアにとっては目下、再び好転しつつある。石油会社の収入はすでに増え、石油輸出関税も同じだ。今後、またもや同じ轍を踏まないようにこうした金を正しく使い必要がある。以下略

−5月12日「ロシアと日本、原子力分野の協定など一連の文書に調印」−ロシアと日本はプ−チン首相訪日の火曜日、原子力平和利用協力協定など約10の文書に調印すると、ロシア内閣副官房長官ユ−リ・ウシャコフは伝えた。調印予定の5文書は銀行部門に関する。プ−チン首相日本滞在中、四つの政府間協定も調印される。刑事事件の法的支援条約、税関の協力及び相互支援協定、原子力平和利用協力協定、水産資源の違法漁獲及び水産物の違法輸出の防止に関する協力基本覚書。プ−チン首相は東京に出発する前、日本のマスコミのインタビュ−で「ロシアは今後数年の内に日本の核燃料市場における自国の割合は現在の15％から20％まで増やすつもり」と表明した。原子力平和利用協定に関し、ロスアトム代表セルゲイ・キリレンコは「ロシアは政府間協定の調印を”不拡散体制の義務遵守の保証人”となると期待している」と表明した。以前ロスアトム社と東芝はロシアまたは他国においてウラン濃縮の合弁企業の設立について話し合う意向と伝えた。銀行分野ではロシアと日本は一連の大型商業契約を締結する予定。対外貿易銀行（VTB）と三井住友銀行は協力協定、ルスギドロ社と三井物産はニジネブレイスカヤ水力発電所建設に関する相互理解覚書とルスキ−島の極東風力発電所建設覚書、対外貿易銀行と日本貿易保険機構は相互理解覚書。訪日前、ロシアと日本の国境地帯の環境分野の協力計画も調印された。ロシア内閣官房副長官はこれ以外の文書の調印もありうるとした。

2009年4月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−23日「北方四島をいかに分割するか。けしてできない！」（日本もロシアも保守派はそう考えている）（アレクサンドル・ラトウシェフ）ロシアの南クリルが日本の政治スキャンダルの中心となった。中曽根外務大臣は日本の大手新聞の一つ、毎日新聞のインタビュ−で日本は“全四島の返還を取り下げ、面積で等分割できるかもしれないと推測した有力な外交官、政府特別代表谷内正太郎を公然と非難した。この場合、国後、色丹、歯舞プラス択捉の25％となる。日本の外務大臣は谷内氏に説明と求めた。日本の立場は不変で、日本はこれまで同様、南クリル全島を自国固有の領土を考えている。何故に麻生首相の側近ブレ−ンの一人、尊敬する外交官が身を晒したのだろうか？こうした行動の基本的意味について専門家の意見は一致している。露日首脳会議を前にロシア側の立場を探るためだ。5月12日、ロシア首相ウラジ−ミル・プ−チンの東京訪問が予定され、7月には麻生首相はイタリアのG8でメドヴェジェフ大統領と会談する意向だ。日本の外交官は個人的な話の中で認めているが、まさにこの訪問に日本はいわゆる“首脳による直接の決断”の可能性に期待し、“領土問題”の解決をあてにしている。いずれにしても、半世紀以上の問題の解決について成功を夢み、麻生首相を中心とする日本政府は比較的新鮮な構想を“投げかけて”ロシア側の反応を誘い出し、同時に日本国内の世論に探りをいれようとしている。とはいえ、このような“土壌調査”は土壌自体がないのであれば、無意味かもしれない。しかし日本側は我が国大統領の発言をまさにそのように解釈できると判断した。APEC会議で麻生首相との会談でメドヴェジェフ大統領が“平和条約問題”の解決には“創造的アプロ−チ”が必要で、この解決を次世代に先送りしてはならないと発言した昨年11月に全てが始まった。日本の外交官の発言によると、メドヴェジェフ大統領はリマでどうやらこうしたアプロ−チを練り上げるよう大統領府に指示すると約束したようだ。これはなにか露米関係の赤黄色の“リセット”ボタンみたいなものと考えることができるかもしれない。十分な力を発揮するという希望は大きくないが、そのかわりオリジナルの考えだ。しかも、メドヴェジェフ大統領はサハリンで麻生首相と会った時、“新しいイノベ−ション的、型にはまらないアプロ−チ”構想を再度発言した。つい最近、日本の指導部はイタリアのG8の場での首脳会議で領土問題に対する新たなアプロ−チについて詳細に話し合う意向だと表明した。「提案はまさにロシア側からあるべきもので、日本の公式の立場は今のところ、四島全て要求するという変わらないものだ」と日本の外交官。だから“規格外のアプロ−チ”に賛成しているのだろうが、誰が譲歩すべきなのだろうか？私と話した大統領府筋は、大統領が領土問題に関しある種の“規格外の提案”を準備するよう本当に指示したのか、これについては否定しようとはしなかった。「しかし具体的なものが出てきたら、その時に話すべきだ。我々は台無しにしないため、何も混ぜ合わせないほうがよいと何度も日本側にアドバイスしている。そもそも、この20年間、“オリジナル”の島構想は暗澹たるものだった。面積で四島を等分割するという構想のほか、若干の風変わりの政治家は例えば、南クリルに治外法権の地位を与え、“大使館”の名目で日本側に渡すと提案したり、“垂直線”で全四島を等分割する提案したりしている。エリツイン時代には有名となった“二島プラスアルファ”方式があった。また実際の島の引き渡しは一気にではなく、数十年後に行われるという協定に調印するという提案もあった。さらにその他多くに規格外方式があった。しかし、これらの提案のどこが似ているかと言うと、いずれも必ず我が国所有の土地を失うものであった。どの場合もそうだ。そして全ての規格外“解決策”は今日まで陳腐な定理に行き着く：「我々が島を築いたのではない。だから我々に島を与えるべきでない」　不安の要因は存在する。最近、アム−ル川の島を中国に返した。争っていた領土は誠実に半分に分けた。そろって突然、我が国の善良な隣国との“妥協”はきわめて必要と社会を説得し始めた専門家は何人か見あたる。例えばここでもそうだ。日本と妥協するのだ。そうした多くの論拠（ねつ造した歴史的公正から貿易経済交流の活発化にいたるまで）を導き出し、型にはまらないアプロ−チを褒め称える専門家がたちまち見つかるだろう。　さらに私は東京にいる産経新聞の知り合い記者に電話した。この新聞はソ連時代、“日本の民族主義者と軍関係者”の利益を代表する記事をよく書いていた。そこで公然の排露派も含め日本のナショナリストが動いていることは、確かにその通りだ。記者ヤスオ・ナイトウは有名なロシア専門家で、当然、“全島返還”（もしかしたらクリルだけでないかもしれない）を夢みているが、私とは正反対の見解の人だ。しかし、イデオロギ−上の敵対者は互いに尊敬しあうことはよくあることだ。そこで「“新しい方式”について彼らがどう言っているか」と訊いてみた。「おそらくその背後に何かあるのだろう。もし我が国指導部が全四島返還以外のやり方で何か合意したとしれば、これは日本の国家観、国家理念を裏切ることになる。これは話は別だ。そうなれば我々は激しく抗議する。これは請け合う」と日本記者。こうした敵対者たちをもつ友人は、我々にはいらない。少なくとも、この問題に関してはそうだ。提案はあらゆるものを出すことができる。最も柔軟なものもあるし、平和愛好的なものもある。ボ−ルは日本側にあるだろうが、その回答はきわめて明瞭だ。

−22日「石油、東に方向転換する」（エカテリナ・グリゴリエワ）（北京）ロシア企業が中国から250億ドル融資を受ける道が開かれた。このために必要な全ての文書が火曜日、北京で第四回エネルギ−対話ラウンドでロシア副首相イゴリ・セチンが署名した。最大の条件とこの融資の実際の目的は、中国へのロシア石油の大量供給の開始である。事実上、輸出ル−トの方向転換である。中国は東シベリア・太平洋石油パイプライン計画の当初から、石油は中国に向けるべきだと、必死に主張していた。しかしこのプロジェクト開始当時、やはりナホトカのほうがよいと決定された。先ず買手一人に縛られないこと、第二にエネルギ−輸出に必要なインフラを整備することで、国内地域を開発することができる。中国への分岐パイプライン建設の可能性は維持されたが、最近までまったく仮定に過ぎなかった。現在、中国は自国のエネルギ−消費量を分析し（危機も影響しない）、現在不足しているもの、長期資金を提供した。つまり、20年間の際立った金額の融資で長さ60km（一部はアム−ル川の底を通過）、年間輸送能力1500万トンのパイプラインと引き換えたことになる。「今確信もって言えることは、両国のエネルギ−協力が新たなレベルに到達しようとしていることだ」とセチン副首相は中国副首相との会議で満足げに発言。「これはたんに市場取引ではない。ロシアと中国のような信頼できるパ−トナ−のみ締結できる独特の協定だ」と発言。そこでセチン副首相ははっきりと仄めかした。「こうした経験は他の分野、ガス、原子力、電力などにもあてはめることができる。しかしこれは目下、若干細っている。例えば、中国はロシアが田湾原子力発電所の二期工事をすることにおそらく反対しないだろう。しかし提案の契約額は高すぎると思う。我々は合理的な柔軟性を発揮するつもりだ」と予想される全ての質問に先手をうってセチン副首相は発言。あらゆる点から判断して中国側はこの回答に満足したようだ。さらに中国側はおそらく第二期工事に他の入札企業について検討していないと思われるからなおさらのことだ。本紙の情報筋によると、ガスの大型プロジェクトも間近らしい。純粋な商業的メリットの他、石油とともにこれはロシアと欧州の交流ト−ンそのものにも大きな影響を及ぼす可能性がある（ちなにみ、セチン副首相は火曜日、エネルギ−安全保障についてロシアの新たな提案書を中国指導部に渡した）。「パイプラインによる最初の石油はいつ、中国に入るのか？」と本紙はセチン副首相に質問した。「パイプラインの建設はすでに始まっている。中国向け分岐パイプラインだけでなく、産出地からの供給のため、国内の一連のパイプラインも建設される。基本的には作業全体は2010年に完了するだろう」と副首相。

−21日「ロシアは軍事レベルでNATOとの対話再開を拒否」−NATOは、ロシアが反対しているグルジアで予定している軍事演習により、5月7日に予定していた司令官会議の延期についてロシアから正式通知を受け取った。「我々はロシアがその決定を見直すことに備え、ロシアとNATOの司令官会議開催の可能性を保留する。同時に我々は先ず政治レベルでNATOとの対話を再開し、後に軍人同士の交流を再開すべきとするロシアの意向に反対はしない」とNATO広報カルメン・ロメロ。大使レベルでのロシア・NATO会議の公式作業は4月29日、5月19日にはブリュッセルで外相レベルのロシア・NATO会議が予定されている。ブリュッセルのイタルタス通信の情報筋の話では、大臣級会議の後にのみ、昨年8月、南オセチアの5日間戦争後に凍結された関係の完全回復について話すことができる。グルジアでは5月6日〜6月1日まで、NATO計画「平和のためのパ−トナ−シップ」の枠内で軍事演習が行われる。これにはグルジア軍の他、アルバニア、アルメニア、アゼルバイジャン、ボスニア・ヘルツエゴヴィナ、英国、ハンガリ−、ギリシャ、スペイン、カザフスタン、カナダ、モルダヴィア、マケドニア、セルビア、米国、トルコ、アラブ首長国連邦、クロアチア、チェコの代表、約1300人も参加する。この最大の目的は、NATO加盟国と反テロ及び災害対策作戦のパ−トナ国の軍部隊間の連携協力。NATOによると、この演習は保守的なもので、グルジアの現在の状況とはまったく関係ない。「演習は準備はグルジア紛争のかなり前、1年前に始まったものだ」とNATO広報。一方、NATOにおけるロシア常任代表ドミトリ・ロゴジンは、演習のけいかくせいは根拠にならないと発言。「グルジアにきわめて異常な事件が起きた。これは戦争だ。最近戦争のあった地域でどうして軍事演習ができるのか？」と当惑を示した。ロシアとNATO加盟28カ国司令官会議の延期を決定する前にロシアはグルジアの演習を中止するようNATOに求めたが、この求めに対し回答はなかった。

−20日「ロシア国防省、北極軍の設立を見直す」−ノルウエ−のトロムス市で4月28日〜29日開催される北極会議を前に、ロシアの特命大使アントン・ワシリエフは「ロシアは北極に必要な一般目的の部隊を維持し続けるが、特別の北極軍を設立する意向はない」と表明した。「以前に承認された文書にしたがうと、問題は北極におけるロシアの軍事安全保障のことで、これは先ず、国境警備隊と沿岸警備隊の強化と、この地域を監視する全体のシステム作りと結びつけるものだ。ロシアはこれについて国家政策の基本で述べられているように北極には以前同様、一般目的の軍隊だけを維持するだろう」と特命大使。それによると、ロシアは北極に関する国際協定にもとづく自国の義務は遵守する。「とりわけ、我が国は国連海洋法条約にもとづき、大陸棚境界の画定に関する国連委員会において、外部大陸棚境界の画定に関し、自国の認識を押し進めるだろう」と北極におけるロシアの国家優先課題の一つは平和と協力の地帯としてこの地域を維持することだと強調した。以下略

−20日「ロシア連邦自然利用監督庁はサハリン・エナジ−社に請求書を出す」（ヴェスチ.RU紙）ロシア連邦自然利用監督庁はサハリン・エナジ−社（サハリン-2プロジェクトの事業主）に総額約3億9千万ル−ブルの訴訟を起こした。同社は石油パイプライン800kmの建設時、環境破壊したと告訴されている。月曜日、サハリン州調停裁判所は連邦自然利用監督庁の訴状を検討する。2008年、サハリン・エナジ−社は連邦自然利用監督庁が指摘した環境破壊個所の回復作業を実施した。同庁は裁判所決定を実施するため、被告側に和解を提案した。しかし、2009年3月18日予定の公判までにこの提案をサハリン・エナジ−社は検討しなかった。4月20日、調停裁判所は環境破壊の有罪の程度と訴訟額について最終判断をする予定。サハリン・エナジ−社は石油1億5千万トン、ガス5千億立米のピリトウン・アストフスコエ及びルンスコエ産出地を開発している。

−17日「金が少ないほど、公正の価値は高くなる」（ウラジスラフ・イノゼムツエフ、経済学博士、ポストインダストリアル社会研究センタ−長）プ−チン首相は先週下院で政府報告し、2001年に導入された定率所得税を維持すると発言。「もちろん、これは一見、さほど公平ではない」と首相は認めたが、「もっともよく見れば」これは公平だと、議員に説明しようとはしなかった。ロシア首相は別の二つの根拠を出した。一つの根拠として「定率所得税を導入してから、所得税の税収は8年間で12倍となった」と発言。二つの根拠として、不正利用をあげ「我々は然るべきやり方で行政事務処理ができない。おそらく累進課税に戻れば、またもやいかなる社会的公平もなくなるだろう」と発言。首相が行政事務処理の効率性を信じていないのは残念なことだ。どうして、この八年間で公務員数や軍警察機関の職員数が1.5倍も増えたのか？しかしもっと重要なことは、経済危機の中、安定性は税金をどれほど集めるかによって決定されるわけでないということだ。これは国民が公平な社会で生きていると実感できるか、それによって決定される。金が少ないほど、公平の価値は大きくなる。世界の実態を見てみよう。どの時代でも誰も税を好きではない。特に人々が自由と感じている所では尚更だ。1895年、米国最高裁判所は所得税は合衆国憲法に矛盾すると表明した。所得税を再度導入するため、1913年に憲法に16番目の改正をするほだだった。1920年代半ばまで、国家予算収入のほぼ半分は（今日のロシアのように）関税だった。それで状況がどう変わった？大恐慌となった。政府は、公平のない国では社会平和も、中流階級も、安定した経済もないと認識した。1928年24％だった所得税最高税率はすでにル−ズベルト大統領の一期目に63％になり、二期目には79％になり、1950年代半ばには91％（国家支援を受けた会社幹部のボ−ナスに対し）となった。同時に相続税も15％から77％に引き上げられた。それでどうなったか？”新方針”は中流クラスが社会の中心勢力となり、億万長者は1928年に32人いたが1968年には13人に減少した国、新しいアメリカを作り出した。今日、ロシアはより良い共同体にいるわけではない。定率所得税はウクライナ、バルト諸国、チェコ、ブルガリア、ル−マニア、モンテネグロにしかない。このどの国も経済発展水準でも、社会保障でもトップではない。全ての主要国では税は累進制で、最下層と最上層の差は通常3〜8倍だ。こうした公平が我々に必要だろうか？事実を見てみよう。2008年ロシア国民の平均賃金は月15000〜17000ル−ブルだ。さらにここに追加の収入を入れると、20000〜22000ル−ブルになる。年間24万から27万ル−ブルだ。ロシアではそこから13％支払わないといけない。我々を羨望してはいけない。日本ではこうした税は5％、フランスでは5.5％、ブラジルでは7.5％、フィンランドでは年間1万2600ユ−ロ以上の所得に課税されるだけだ。そのかわり最高税率はこうした国々では50％、45％、27.5％、35％で、年間8万〜10万ドルの所得に対し適用される。どれほどロシア国民がこれだけの所得を得ているのか？2〜3％以下だ。全世界の金持ちは我々を羨望している。億万長者の数では米国を除き、全世界を追い抜いた。今になってその多くは国の金で援助を受けている。どうして驚かさせるというと、2006年〜2007年、ロシアだけ、企業経営者は配当金の形でうまいこと支払ったからだ。企業利益の100％だ。一方、企業の”発展”には外債で資金調達した。さらにロシアでは配当金はその他の所得に該当し、米国のように35％、欧州のように40〜60％ではなく、13％が課税される数少ない国の一つだ。全てこれは経済的視点だ。今後数年間、我が国の裕福者は配当金を期待すべきではない。一方ロシア国民の多くはおそらく、経済危機前の賃金も維持できないだろう。そのため、財閥は所得税が上がってもさほど多くは失わないだろうが、一般国民は所得税が下がることで、現在必要な資金を受け取ることができるだろう。以前のやり方を見直す時が来たと思う。ましてや、多くに国ではそうしたやり方はだいぶ以前に放棄している。この良いタイミングは経済危機の時だ。特に統治者が財閥でないのなら、尚更のことだ。ロシアでは彼らは財閥ではない。先週大統領と首相が公表した申告書を見れば明らかだ。したがって、過ぎた過去のシンボルにしがみつくべきではない。

−16日「増殖する強力な資産」（ピョ−トル・オブラスツオフ）水曜日、ロシア首相ウラジ−ミル・プ−チンはカリ−ニン原子力発電所で原子力発展会議を開いた。そこで2030年には原子力発電所による電力生産の割合を16％から25〜30％にするという壮大だが、実現性のある課題を提起した。プ−チン首相はウドムリャ市に鉄道で入った。どうやらポチョムキン公がいないので、地方当局は言うに言われぬ自動車道路では首相を移動させたくなかったようだ。しかし、発電所では全て高い水準だった。ロシア首相はカリ−ニン原子力発電所の第四号炉の建設現場を視察した。5年前、首相は第三号炉の運転開始にも立ち会って、将来の原子力の輪郭、ユニ−クなエネルギ−解決方法について述べた。会議冒頭、「ロスアトム」社代表セルゲイ・キリレンコは新設備も、原子力発電所の安全性も下げずに1623億�`�h/h、2008年記録的な電力生産したと首相に報告した。「大きな逸脱は一つもなかった。ロシアの全ての原発で人員の被爆は”ゼロとなった」とセルゲイ・キリレンコ。「耳にしたことだが、ウドムリャ湖で貴方は泳いだのか？」とプ−チンは皮肉ではなく訊ねた。「ええ、知事と一緒でした。魚が多くいました」とセルゲイ・キリレンコ。「魚は食べたのですか？」とプ−チン首相は続けた。「食べましたよ、とても美味しかった」とはきはきとキリレンコ氏。さらに2009年カリ−ニン原発四号炉の建設費は200億ル−ブルとなるが、公開入札で節約は39％程度なると、同氏は伝えた。「それで、94条は機能しているのか？」とプ−チン首相。これは公開入札義務法のことだ。この法律はすでに厳しい批判を受けている。何故なら設備最低価格を表明したメ−カを選択することが前提だからだ。その結果、契約が能力のない企業と結ばれる可能性がある。しかしセルゲイ・キリレンコはロスアトム社ではたんに最も安いものを選ぶのではなく、提示される設備の必要な仕様を要求していると伝えた。会議の終わり、プ−チン首相は原子力部門はロシアの強力な資産だと述べた。この部門は、あらゆるエネルギ−分野においても、防衛、科学の分野においても、中心的な分野であるし、将来もそうあるべきだ。

−14日「2009年度ロシア国防発注、年内ストップ」（ドミトリ・リトフキン）国防省会議でロシア大統領ドミトリ・メドヴェジェフが述べたロシア軍の全面近代化という壮大なプランは現在、破綻の危機にある。政府は約束したが軍が第一四半期に受け取ったのは約束の十分の一。軍関係者によると、この程度の金額では国防省発注の兵器、軍事機器の大量生産が着手できない。兵器の購入、開発、修理に関する国防発注費総額は今年度予算では約5200億ル−ブル」と兵器担当の国防次官うらじ-みる・ポポフキン。「今日現在、我々は総額3000億ル−ブル、3500件の契約を結んでいる。これは国防発注費総額の70％にあたる。国防省はすでに今年度の国防発注費枠内で1300億ル−ブルを企業に送金している」と同次官。国防省代表の楽観論には軍需企業側は与しない。そうでなければ、2009年国防発注の事態に関して、政府の軍産委員会は開かれなかったろうし、ドミトリ・メドヴェジェフ大統領も財務相アレクセイ・クウドリンと会うことはなかったろう。この会合でクウドリンは「滞りが起きていることはまずいことだ。この怠慢を打破すべきだ。これは時に経済危機の時には特に危険だ。通常の年だったこうしたことは容易に取り返しのきくことだが、今はそうではない」と言われた。クウドリン財務相は事態の改善を大統領に約束した。しかし、企業にはこれまでも資金はなかったし、今のない。例えば、ムルマンスク州によれば、北方艦隊の企業の問題を解決するため、軍は中央からの資金を待たずに、自分たちの予備金から賃金支払いのためこれら企業に送金した。これは4200万ル−ブル。債務総額は1億5000万ル−ブル。「国防発注に関する資金振り込みの遅れは、国防発注の承認そのものと同じようにいつものことだ」と統一航空機製作会社代表は本紙に語った。「毎年同じだ。前年末になると政府は翌年第一四半期には軍需企業は資材、設備、部品の購入の前金を受け取ると約束する。そして四半期毎に義務履行の応じて不足分を国から受け取る」と指摘。以下略

−13日「軌道ステ−ション”ミ−ル”、国民経済博覧会に展示」（ニコライ・モロゾフ）三カ年の改修工事後、宇宙メモリアル博物館がオ−プンした。今後、ここ宇宙の征服者のチタンオベリスクの下、誰でもステ−ション「ミ−ル」内に入り、ベルカ犬やストレルカ犬を直に見たり、ドッキング宇宙船を自分の手で操縦したりすることができる。現代のどの博物館と同じようにこの博物館も土産屋から始まる。若干食品売場に似ている。棚には甘辛ペッパ−入り蒸し煮豚肉600ル−ブル、ライス入り鶏肉600ル−ブル。パン200ル−ブル、食事セット5000ル−ブル。もちろん高いが、本物の宇宙食だ。「宇宙ではまさにこのパッケ−ジ、チュ−ブ、缶詰で食事をしていた」と店員。見るだけでなく、直にその手で歴史に触れることができる宇宙事業の新しいやり方は最近多く語られている。改修された博物館ではこのやり方が完全に実現している。降下宇宙船「ソユ−ズ」のシミュレ−タがある。見学者は誰でもドッキングの練習ができる。その隣りには最初の月面走行機のフルスケ−ル模型、それとユ−リ・ガガ−リンが地球に帰還した時の本物カプセル。これは囲いはなく、近づいて見て、触ってもよい。以下略

−13日「ロシア連邦移民庁、海外渡航パスポ−トの有効期間の延長する予定」（LENTA.RU紙）海外渡航パスポ−トの有効期間が10年間に延長されるかもしれないと、ロシア新聞は4月13日付け紙面で報じた。この可能性について、連邦移民庁長官コンスタンチン・ロモダノフスキ−はオンライン会議で伝えた。それによると、この決定は2009年内にも下される。さらに連邦移民庁はインタ−ネントでパスポ−ト取得の書類を送付できるシステムを準備している。このシステムの導入時期については明らかにされていない。新システム作りと導入は連邦移民庁の財政力にかかっていると、同長官。海外渡航パスポ−トの有効期間の延長には若干の困難があるかもしれないと同紙。例えば、こうした改革を行うと、書類作成コストが増える。これはパスポ−トの頁数が増えるからだ。そうなるとパスポ−ト発給手数料も上がることになる。現在連邦移民庁は二種類の海外渡航パスポ−トを発給している。手数料400ル−ブルの古い型のパスポ−トと、手数料1000ル−ブルの新型パスポ−ト。どちらも有効期間は5年間。

−10日「ロシア国家公務員の給与、2010年カットなし」−経済危機の中でも国家公務員給与は影響を受けない。賃金増加による国の追加支出は1140億ル−ブルになると、保健・社会発展省次官アレクサンドル・サフォノフは伝えた。「2009年に賃金30％増と定めた追加金額は2010年も完全に維持される。一銭も減らされることはない。この資金は約1140億ル−ブルになる」と次官。

−9日「ロシアの対空防衛システムで朝鮮のミサイルを撃墜できる」-極東にあるロシア対空防衛システムは北朝鮮が発射したようなミサイルを撃墜できると、ロシア空軍総司令部副長官ワジム・ヴォルコヴィツキ−中将は木曜日記者会見で発言。4月5日、北朝鮮はロケットを打ち上げ、人工衛星が軌道に乗ったと表明。米国、韓国、ロシアの専門家はロケットが宇宙軌道に乗ったと確認していない。米国とそのアジアの同盟国は北朝鮮が大陸間弾道ミサイルの実験をしたと疑っている。米国、日本、英国、フランスは北朝鮮のミサイル打ち上げの非難決議案を作ったが安保理で拒否権をもつロシアと中国は朝鮮半島の非核化六カ国交渉を維持するため、国連安保理のより慎重の対応を支持している。「この打ち上げについて我々は約15〜20秒、レ−ダで観測した。基本的にはロシア領の全ての特別重要施設はこのような戦術弾道ミサイルなどに対し、対空防衛システムでカバ−されている」と副長官。

−8日「モスクワ市長ユ−リ・ルシコフはかつての人気を失うつつある」−世論調査によると、モスクワ市民の41％はモスクワ市長の仕事に満足している。不満足は7％で、どちらともいえないが49％。これは世論調査会社「レヴァダ・センタ−」が実施したアンケ−ト調査結果と、インタ−ファクス通信は伝えた。2003年ではモスクワ市長の仕事に63％が満足、2005年は54％、2007年は48％だった。ルシコフ市長の支持が最も高かった時は1998年で86％もあった。ちなみに女性支持は42％、55歳以上の男性支持は44％、中等教育受けたモスクワ市民の支持は52％。モスクワ市民の55％は公共料金の急激な値上げに懸念、50％は生活必需品の値上がりに懸念。こうした点にモスクワ市民の不安が最も多い。2007年ではこれは各々46％と44％。41％はモスクワ市内の”南部共和国出身者”数に不安、27％は失業の増加（2007年は6％）に不安を見せた。低賃金と医療サ−ビスの悪さに不満と各々回答者の20％。15％は市職員の汚職に不満。市の仕事への不満はたった2％。アンケ−ト回答者1600人。

−6日「ロシアの原子力企業は中国で高速中性子炉の建設を完了した」−アフリカントフ記念機械製作実験設計所原子力技術者は高速中性子研究炉（CEFR）の主設備の組立と調整を完了した。「アトムエネルゴプロム」社子会社の広報によると、特に原子炉保護システム、熱交換機、燃料入れ替え装置、監視機器、安全システムの作業を完了し、また原子炉の機密性試験を終了した。イタルタス通信によると、同機械製作実験設計所の匿名関係者によると、5月に原子炉にナトリウム注入が行われ、7月〜8月、原子炉に他の子会社、TVEL社製の燃料の装填が行われる。原子炉の実際の始動は2009年下半期の予定。高速中性子動力炉で、電力生産だけでなく、稼働中にプルトニウムを製造して核燃料の拡大再生産を行うことができる。研究炉CEFRは、高速中性子技術に基づく世界二番目の原子炉。一番目の原子炉はロシアのベロヤルスカヤ原発で稼働している。

−6日「ロシアの宇宙の眼」（ヴェスチ.RU紙、ニコライ・ドルガチェフ）東欧のミサイル防衛システムの対案としてロシアはアルマヴィル（クラスノダル地方）のレ−ダ基地利用を米国に提案している。このレ−ダ基地は約1ヶ月前に稼働したばかりで、ロシアはこのデ−タを米国に提供する用意がある。こうした提案をメドヴェジェフ大統領はオバマ大統領との会談で行った。これは10階建てのビルで、遠くから見ると普通の家に似ているが、まさにミサイル攻撃に対する最新の早期警戒レ−ダ基地。これは秘密施設だが、先進国の軍部はどこにあるかよく知っている。これほどの巨大建物なので、さらに強力な電波を出すので宇宙から容易に発見できるが、秘密は外部にあるのではなく、内部にあってそこにはほとんど人が知らない軍事産業の最新開発技術がある。初めて記者の入場が許された部屋で、現在試験的な警戒が行われている。スクリ−ンにはステ−ションが受け取る全てのデ−タが映し出される。ここではレ−ダの有功範囲に入る宇宙物体が映し出される。そのような事態になると、大陸間弾道ミサイルが写し出され、その発射位置が計算される。基地はすでに稼働しているが、まだ完全モ−ドではない。ここには平の軍人はおらず、士官が訓練を行っている。アルジェリアとチュニジアの上空を大陸間弾道ミサイルが飛ぶ、数秒後、目標の一つは北イラン、他の目標はトルクメニスタンとすぐ明らかになる。だが演習では裏の意味はない。コンピュ−タは偶然の形で課題を出す。追跡システムがどうように作動するか、どれだけの距離、どれほどの高度でミサイルを発見できるか、何も語られない。まさに軍事機密だ。このレ−ダシステムは時に”ロシアの宇宙の眼”と言われる。公開資料によると、このレ−ダ基地は約6千キロメ−トルの距離を”見る”ことができ、トルコ領、欧州の数カ国、アフリカのほぼ半分、中東全体をカバ−できる。ウクライナに残った二基のレ−ダ基地の代わりに最初からこのステ−ションの建設は決まっていた。しかし新ステ−ションの能力ははるかに高いものである。このステ−ションはより経済面でもより効率的で、消費電力は例えば、アゼルバイジャンの”ガバラ”レ−ダ基地の60分の1。アルマヴィルのレ−ダ基地は露米関係の改善でしかるべき役割をはたすかもしれない。このレ−ダ基地のデ−タは、米国がチェコとポ−ランドのミサイル防衛システムの建設を放棄すれば、米国に提供されるだろう。NATOが本当に南からのミサイル脅威を懸念しているのであれば、この提案はロシア側からのより良い動きとして見なすことができる。

−2日「ロシア大統領ドミトリ・メドヴェジェフ：我々の尊敬する経営者は自制すべきだ」（エレナ・シシクノワ）ロンドンのG20サミットでドミトリ・メドヴェジェフ大統領は特に、会計報告書、大型取引デ−タ、企業幹部の報酬資料など誰でも閲覧できるように情報開示国際標準について合意するよう提案した。おそらくさらに進めて、国の支援を受けている企業トップのボ−ナス額を法律で制限すべきではないか？例えば、米国AIG社のボ−ナス支払い問題で議会はボ−ナスの90％を課税する法案を承認した。本紙はこの問題について総括記者会見でドミトリ・メドヴェジェフに質問してみた。「経済危機の時期、破格の額のボ−ナスを支払う時ではない。米国でどの程度のボ−ナスが支払われたか知っている。我が国のいくつかの企業についても知っている。一面、これはもちろん、企業の問題だ。しかし国営企業や国の支援を受けている企業なら、尊敬する経営者は自制すべきだ」とドミトリ・メドヴェジェフ。ロシア大統領はロンドンから帰ったらすぐ、政府にしかるべき指示をして企業に勧告すると約束。「礼儀正しく振る舞うべきだ」と締めくくった。以下略

−4月1日「オバマ、ロシア語を勉強する」（米大統領はモスクワ訪問する意向）（エレナ・シシコノワ）4月1日ロンドンで、G20サミット前にドミトリ・メドヴェジェフ大統領は米大統領バラク・オバマと初めて会った。クレムリンでは今回の会談を”試射”と呼んでいたが、露米関係”リセット”の公式なスタ−トとなり、二つの共同声明、オバマ大統領のロシア語の一言があった。7月にもオバマ大統領はモスクワを訪問し、攻撃兵器削減の新たな条約について話し合う。この条約がどうのようになるか、昨日両大統領が意気投合したか、それにもかかっている。中略-ホワイトハウスの代表は引っぱりだこだったが、ドミトリ・メドヴェジェフとの会談が彼のスケジュ−ルで特別なものであったことは最初から明らかだった。ブラウン英首相との会談後の記者会見でもオバマ大統領はロシア大統領と話し合いたい問題について長い時間言及した。「我々はかなり異なっているが、我々を結びつけるものを模索する必要がある」とオバマ大統領は英記者団にきわめて真剣に語った。例えばかつて彼らは同じ法律の教科書で学んだ点も両リ−ダ−を結びつけている。「我々は法律教育についても話し合うことができた」とドミトリ・メドヴェジェフは歴史的会談の成果に振り返るよう求められ、記者団に伝えた。それまでに両大統領は1時間半も語っていた。「我々の関係は彷徨ってしまったが、今日の会談は新たな可能性を切り開くものだ」と笑顔を絶やさず、メドヴェジェフから眼を離さず米大統領は指摘。「我々の関係が正しくない方向で漂流していたと同意しないわけにはいかない」とオバマ大統領がブッシュ前政権時代に起きた全てのことについて、このように表現したことにロシア大統領は明らかに共感した。7月にも米大統領はメドヴェジェフ大統領の招待でモスクワを訪れる。「何故なら1月より7月は暖かいからだ」とオバマ大統領の笑顔はさらに大きくなった。理解しなかった者にたいし、オバマ大統領は両国関係がより暖かくなるだろうと説明した。「我々には我々を結びつけるきわめて多くのアイテムがある」とメドヴェジェフ大統領は締めくくった。「スパシイバ！とオバマ大統領はロシア語で感謝した。質問の眼差しに対し、説明したが今度は英語だった。「私もロシア語を学んでいる。しかしロシア大統領は私のロシア語より英語をよく知っている」と語った。以下略

2009年3月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日「ドミトリ・メドヴェジェフ：当面の最優先課題は軍縮プロセスの再開」−露米大統領会談及びG20サミット前に権威ある米国紙「ワシントン・ポスト」にドミトリ・メドヴェジェフの論文「露米関係の構築」が掲載された。本紙はこの記事を読者に紹介する。”昨年末時点で露米関係の状態について憂鬱な評価に同意しないわけにはいかない。遺憾ながら、前米政権のプランの結果、両国関係は急激に悪化した。こうしたプランはロシアの利益を損ね、それが実現されたなら、我が国対抗措置は回避できなかったろう。これは東欧における米国のミサイル防衛システムの配備であり、東方へのNATOの強引拡大の努力であり、欧州通常戦力の批准拒否である。こうした”有毒分子”を両国関係から一掃することが両国さらに全世界に利益に叶うのだろうと思う。これは共同の努力によってのみ可能である。今年初め、露米大統領の親書交換は、実利的、実務的原則で大人の露米関係の構築に双方用意があると示すものだ。このために我々には、両国関係の戦略枠ソチ宣言という一種の”ロ−ドマップ”がある。最も肝心なことは、この宣言に書かれたポジテイブな面を実現することである。我々はこの用意がある。協力の分野はきわめて多くある。当面の最優先課題は軍縮プロセスの再開というオバマ大統領に賛成する。絶対的な安全保障に一方だけが目指すことは危険な幻想であり、ワシントンの我々のパ−トナ−も今、これを認めていることは良いことだ。例えば、我々には、全ての影響ある地域その他の関係国が参加してアフガニスタン問題について真に集団的な解決策を模索する必要性があるとの認識がおそらく形成され始めている。この方向で我々はモスクワで上海協力機構を中心にアフガニスタンに関し、拡大代表者会議を開いた。同様な会議をオランで開くという米国の提案を歓迎する。基本的に重要な点は現在ロシアと米国がこの二つの会議を競合するものではなく、相互補完し合うものと見ている点だ。両国関係の放置や無関心は今日、ロシアも米国もけして満足するものではない。信頼の危機から脱却する必要性があると、私は昨年11月ワシントンでも述べた。そして開始するためには、共通のネガテイブな遺産の克服は対等、互恵、利益の相互配慮にもとづいてのみ可能だと取り決める必要がある。こうした原則に基づくのであれば、私はオバマ大統領との仕事で率直である。G20サミット前、4月1日、ロンドンでの最初の会談で早くそうしたことがうまく始められると期待している。以下略

−30日「ロシア軍、新型兵器配備される」（何が、何の目的、どれほどの費用で）（ドミトリ・リトフキン）短い離陸滑走、ほぼ垂直に急上昇すると飛行機はあっという間に空の彼方消えていった。この最新式のロシア爆撃機SU-34は訓練飛行を行っている。これはモスクワ郊外の空軍基地「クビンカ」ではいつもの光景だ。いつもと異なったのは先週土曜日、パイロットに混ざって搭乗したロシア軍最高司令官ドミトリ・メドヴェジェフが30分間の飛行をしたことだ。「ファンタスチックな思いだ。言葉では言い表せない」とロシア大統領。クビンカ空軍基地ではメドヴェジェフ大統領は「ロシア空軍は今年、新型機24機を受け取る」と約束。一方、国防省会議ではロシア大統領は軍の大規模近代化が始まったと表明した。本紙は何が近代化されるのか取材した。ロシア空軍飛行人員再教育戦闘訓練部長ユ−リ・グリツアエンコは「三十分間の飛行で攻撃のシミュレ−ションも、簡単な操縦術も見せることができた」と発言。「二度ほど、横転飛行もした。これは特別の日となった。とても気持ちよかった」とメドヴェジェフ大統領。同時に大統領は「予想したより若干楽だった。もっと辛いものと思っていた」と発言。SU-34はロシア空軍の未来。これは戦闘機と爆撃機のハイブリットで、同じような軽快さで高度飛行ができ、小さな目標を正確に破壊できる。現在その数は三機だ。2015年までにロシア国防省は32機購入する。この飛行機は前線爆撃機SU-24とTU-22M3と一気に交代する。この飛行機の価格は次の点から分かる。最新式大陸間弾道ミサイル「ト−ポリ-M」6基で50億ル−ブル、SU-34は2機で18億ル−ブル。経済危機にもかかわらず、ロシアは軍に2020年までに5兆ル−ブルの予算をつけた。この資金は軍備の本格的刷新に役立つ（現在ロシア軍は新型兵器は10％以下）。「修理は止めるべきで、新しい兵器を購入すべきだ」とメドヴェジェフ大統領。大統領は軍は同時に国防産業も支援することになると発言。以下略

−29日「米国は北朝鮮のミサイル発射に無力」−「米国は近々行われるはずの北朝鮮ミサイルの発射をおそらく妨げられないだろう」と米国防長官ロバ−ト・ゲイツはテレビ局「フォックス」のインタビュ−で発言。「我々がこれに関して何か行うつもりはないと言いたい」と発言。ゲ−ツ長官の発言によると、米国政府首脳で、北朝鮮が自国の大陸間弾道ミサイルの開発計画のため、カモフラ−ジュとして人工衛星を利用するつもりだと、誰も疑っていない。長官自身も北朝鮮の長期目的は大陸間弾道ミサイルに核弾頭を搭載することだと見なしている。現在、北朝鮮にはこうした能力はないと指摘。以下略

−26日「新通貨は世界を分裂させるか？」（アンナ・カレジナ）新機軸通貨の幻影が世界を彷徨い、しだいに現実味を帯びてきた。木曜日、ドルに代わる世界通貨を支持する同志が増えた。ロシアと中国にさらにIMFも加わった。米国のガイトナ−財務長官でさえ、あやまって敵陣に入ってしまった。本紙は新通貨がどのようなものになるか、それが出現した後、世界はどう変わるか、取材していみた。新通貨の設立というロシアに提案には、真剣に応じないこともできる。正確に言うと、出来た。経済の重鎮、中国が支持した先週まではそうだった。有名なエコノミストもこの構想を一斉に持ち上げた。世界はIMFの特別引き出し権（ＳＤＲ）のもとに国際通貨誕生の可能性について議論し始めた。最も興味深い点は、まだ新通貨が現れていないのにすでにドルに影響していることだ。全ては米国のガイトナ−財務長官がしくじったせいである。国際通貨誕生について質問された時、おそらく同長官は何を質問さらたののか、さほど理解しなかったのだろう。彼はいつも官僚が使う決まり文句でかわそうとした。「提案は”検討に値する」とこれについてさほど知らないのに真剣な眼差しで伝えた。この発言後、ドルはユ−ロに対し1.2％下落した。その後、米財務長官は弁解するはめとなった。以下略

−25日「世界経済の停滞予想はプ−チン政府の楽観論を吹き飛ばした」−世界経済の深刻な不況という暗い予想はここ数日、ロシア経済は底に近く、年内にも成長回復もありうると主張したロシア閣僚に悲観論を抱かせることになった。財務相アレクセイ・クウドリンは昨日「世界の株価指数の上昇と石油価格の値上がりでのぼせ上がってはいけない。これは一時的な現象だ」と警告した。財務相はさらに債務未返済でロシアの金融部門に新たな問題が出ると予想。「”経済の第一人者”が今年、世界経済の鈍化数値を0.5〜1％としたが、これは先週公表したIMFの予想と一致するが、2009年度ロシア国家予算とロシア連邦社会経済発展予想が基本としている世界経済下落予想0.3％より低いものだ。世界経済下落に関する我が国の予想は最も悲観的なものだったが、今やIMFの悲観論は我々を追い抜いた」と経済発展省次官アンドレイ・クレパチ。現在、2009年ロシアGDPの下落公式予想は−2.2％。この数値は今年、危機対策として1.6兆ル−ブルの公的支援計画の実施も含めてのものだ。「下落は2.2％以上となるかもしれない」とマクロ経済予想局長ゲンナジ・クラノフ。経済発展省の分析では1月〜2月の間、GDPは8％下落した。最初の二ヶ月間の結果からみると、下落は工業生産、建設で続き、投資は大幅に縮小した。所得と消費者融資の減少で消費需要は停滞している。今日、ロシア財務省は今年、ロシアの”経済損失”予想を公表した。そのデ−タによると、今年資本の純粋流出は830億ドル、外貨準備高は880億ドル減少する。財務省の評価では経常取引勘定の赤字は50億ドル。例えば、1月ロシアからの純粋資本流出は約400億ドルで、昨年1年全体でロシアから約1400億ドル流出したことを考えても膨大の数値だ。またこれは2007年の記録的流入額830億ドル（今年はそのぐらい流出する）に匹敵する。外貨準備高は第四四半期、1310億ドル減少したが、経常収支は黒字で81億ドルだった。

−24日「ロシア軍参謀本部、特殊部隊員の削減はないと約束」（ドミトリ・リトフキン）ロシア軍の改革で特殊部隊員は軍から一人も削減しないと、ロシア軍参謀本部長ニコライ・マカロフは下院で参謀本部諜報部の精鋭特殊部隊の解体に関して議員の質問に答えた。「特殊部隊の兵力について、軍の精鋭隊員である特殊部隊の軍人は一人も軍から去ることはない。一人の士官も失うことはない。彼らはイルク−ツクの軍事学校を中心に配属される新部隊に組み入れられる。シベリア軍管区には二つの特殊部隊がある。両部隊とも約50％が士官だ。その士官をもとに新たな部隊を編成する予定だ」と参謀本部長。以下略

−23日「プ−チン、関係見直すとEU脅す」ウラジ−ミル・プ−チンはウクライナのガス輸送システムの近代化問題に関し、今日ブリュッセルで行われた国際投資会議（ロシア代表団はオブザ−バのみ）の結果に明らかに腹を立て「ロシアの利害が無視されるなら、EU諸国との関係原則を見直し始めるだろう。そうしたことにならないよう切に望みたい」とソチで表明。以下略

−21日「プ−チン首相、紙幣印刷機に頼るのは無分別で危険だ」（アナスタ−シア・サヴィヌイフ）予算不足には別の方法で対処する。先週木曜日、首相官邸で閣議が行われ、今年度連邦予算の修正について検討した。輸出収入と税収の急減で財務省は約4.21兆不足になると見ている。しかしそれでも、ロシア政府は支出大幅カットするつもりはない。逆だ。危機対策計画としてさらに6670億ル−ブル増やす予定だ。ちなみに大統領令によるこうした措置全て特別な文書にまとめられ、政府は一般議論のため公表した。この危機対策計画については本紙記者アナスタ−シア・サヴィヌイフも目を通した。”危機対策予算”は一年間のもので、すでに承認された2010年度、2011年度予算文書は無効とされた。いずれにしても政府は将来に対する計画は一時中断している。4月にも財務省は2010年〜2012年三カ年予算のとりかかる。危機克服には公金をかなり使うことになる。危機対策措置実行のため追加の予算支出は2009年、1.6兆ル−ブルとなる。明らかにこれは危機克服の高い代償である。財務省はGDP40.42兆ル−ブル、インフレ率13％、年間平均石油価格1バレル41ドル、修正マクロ経済予想をもとに新たな計算をした。その結果、予算収入は4兆2135億ル−ブル減少し、GDPの16.6％となる。支出は削減を試みたが、いずれにしても6673億ル−ブル増え、GDPの24％近くになる。このようにロシアではここ数年初めて予算の赤字（GDPの7.4％）となる。「赤字問題の解決は全世界ととられている近代的やり方、過去に貯められた積立金で行うべきだ。あるいは必要性が出てくれば、強調するが今のところそうした必要はないが、市場での借款で行う。財務省は必要なら国内市場で借款できると考えている。繰り返すが、海外市場で借款するつもりはない」とプ−チン首相。「ここで”紙幣印刷機に頼ることは無分別できわめて危険だろう。もし我々が商品生産より多く紙幣を印刷すれば、多少でも立派なエコノミストなら誰でもその結果は分かるはずだ。これはいつもの物価高騰となり、最終的には国民を騙すことになる。これは無責任なことだ」とロシア首相。以下略

−19日「イランはロシアのミサイルをずっと待っていた。しかしまだミサイルはない」（ドミトリ・リトフキン」ロシアは二年前、地対空ミサイルC-300（SA-10）の納入についてイランと契約したが、まだミサイルは納入していないと、不可解な発言を水曜日、ロシア連邦軍事技術協力庁の匿名筋は発言した。「2年前に契約した地対空ミサイルC-300はイランにはまだ納入されていない。ただし契約そのものは漸次遅効されている。契約の今後の履行は基本的に国際情勢と国家指導部の決定にかかっている」と発言。発言は曖昧なもので、明らかに取引上というより、政治的利害が隠れている。ロシアがイランに最新式の地対空ミサイルと納入するとの噂はたいぶ以前から流れていた。2005年12月、ロシアとイランは短距離地対空ミサイル「TOR-M1」29基（総額約7億ドル）の売買契約を結んだ。その後イランは、C-300PNY-1ミサイルに特別な関心を示しだした。本紙の取材では、ミサイルC-300の5基（8億ドル）の契約は数年前にすでに結ばれているが、その履行は政治的理由により引き延ばされてきた。イランの代表者たちは「ロシアの驚異的平気はもうすぐ配備される」と公然と発言していた。中国が初めて正式に海外市場でロシアの地対空ミサイル類似品（専門家によると、これは90年代中国に納入したミサイルC-300PMUの完全なコピ−）を提示したので、現在事態は複雑となった。こうしたことで、ロシアは自国”製品”の促進が難しくなっている。その上、中国のものは全て安い。「中国とは著作権協定がない。中国はすでに我が国のSU-27をコピ−して類似品を市場に提供している。今後、ミサイルC-300のコピ−も売るつもりでいる。これは妨げる手立てはない」と軍事科学アカデミ−教授ワジム・コジュリン。「インド、中国への兵器輸出が減少する中、イランの市場も失うことは軽率なことだ」と同氏。さらにもう一つの側面がある。ロシアがミサイルC-300のイランへの供給を公然と認めることは、欧州でのミサイル防衛システムの配備計画をまだ放棄していない米国に対する一種シグナルでもある。露米大統領会談を前にこれについて想起させることは無駄ではないだろう。

−18日「統一ロシア党議員、極東の反プ−チン活動のスポンサ−を見つけ出した」−ロシアの国会議員はしばしば大衆抗議集会や小集会に参加してプ−チン内閣の総退陣や首相本人の辞任を求める極東住民の活動が無料な点を疑った。ロシア下院は本日、こうした抗議活動で外国の資金援助を利用しなかったか、司法警察機関に情報を求める情報提出命令書を承認した。下院議員は抗議活動の実施ができる、組織・運動の資金源について正確な情報を求めた。統一ロシア党議員セルゲイ・ベロコネフが提案した情報提出命令書には「2008年10月、プリモ−ルスキ−地方の社会団体を通してマスコミが注目する社会的重要な行動の実施に16件の支援金が配分された。この資金源は一連の外国の人権擁護団体である」と指摘。社会団体「チ−グル」（ロシアさきがけ市民団体の略）がロシア共産党その他運動団体と共に物価、住宅公共サ−ビス料金、自動車輸入関税の引き上げに反対し、特に行政機関と政府の横暴に反対して行われた最近の抗議行動はウラジオストックで3月15日にあった。「マスコミの取材では、社会団代”チ−グル”とロシア共産党の活動家の活動はこうした組織から資金が出ている。この社会団体の活動は明らかに破壊的性格のもので、国内政治情勢の不安定化のものだ」と同文書。下院憲法・国家建設委員会副委員長ヴィクトル・イリュ−ヒンは「共産党はこの情報提出命令書の承認に反対してすでに態度を明らかにしている」と伝えた。それによると、この”非常識な情報提出命令書”は統一ロシア党とそれに寄り添っているロシア自由民主党党首ウラジ−ミル・ジリノフスキ−が支持した。同議員は「統一ロシア党は世界金融危機の中、自分なりに抗議活動を説明しようとしている。同党は自分たち誤った経済政策の矢を野党に向けようとしている。統一ロシア党はこの承認された文書で国内の敵を見つけ出そうとしている。下院の16年間もいるが、これほどの愚挙にあったことはない」と発言。

−16日「戦略爆撃機”白鳥”の責任者」（ドミトリ・リトフキン）「名士」賞は興味深い地政学的発見にもなった。ベネズエラのチャベス大統領がロシア空軍戦略飛行機の一時基地としてアルチル島の飛行場の利用を提案した。またロシア戦略飛行機基地の他の場所としてキュ−バもなるかもしれないと、授賞式後、ロシア長距離戦略空軍第一副司令官アナトリ・ジハレフは記者に伝えた。授賞式前日、本紙はジハレフ少将と会った。「TU-160の最高専門家と言われていますね」と本紙は質問した。「最高ということにしておこう。飛行機が配備された時、この爆撃機を初めてマスタ−した者の一人だ。現在はおそらく、まだ軍にいてこの飛行機で飛んでいる”ベテラン”の一人だ」と発言。TU-160は最もユニ−クなロシア爆撃機の一つ。開発当時（1981年）だけでなく、現在でもそうだ。爆撃機「白鳥」は44の世界記録を打ち立てている。「南米海岸やベネズエラ飛行の考えはどうして出てきたのですか？」と本紙。「これは最高司令長官の決定だった。米国人ばかりが我々の海岸で”人道”ミッションをできるわけではないのだと示すを決意した（南オセチア紛争後、米海軍は軍艦でグルジアに人道支援物資を運んでいた）。交渉のため、ジハレフ少将一人でベネズエラに飛んだ。だがこれはベネズエラ軍人と速やかに理解し合える上で妨げとはならなかった。「チャベス大統領との会談で、彼は直接質問してきた。”ロシアの戦略飛行機が飛来したら、米国はどう反応するか、これついて私がどう考えていると思うかね”と聞いてきたので、大騒ぎになるだろうと言うと、彼もそうだと答えた」と少将は回顧した。TU-160のベネズエラへの長距離飛行にはかなり多くの問題があった。「飛行場の飛行機誘導システムは双方異なっていた。ロシアに装置を注文することになった。この装置は数トンあるものだ。さらにGPSとの接続もした。ちなみに我々の飛行機がベネズエラに滞在して二日目、米国はこのチャンネルを切った。つまり人工衛星の信号を切った..」以下略

−15日「今後30年間、唯一の国際基軸通貨は出現しない」−ドル相場は今後1〜2年間下がり続けるが、急激なものとはならないだろうと、ロシア財務相アレクセイ・クウドリンは英国のホ−シャムの記者会見で発言。「ドル下落の傾向はあるが、それは急激なものでも短期間のものでもない。おそらく2〜3年間は続くだろう」と発言。ドル下落は過去にも見られた受け入れられる範囲となるだろうとロシア財務相。いずれにしても、経済危機の最中、ル−ブルに見られた50％以上とはならない。ドル下落は世界経済の関係、目下誰も予想しがたい経済危機進展の深さに左右されるだろう。基軸通貨の設立構想についてクウドリン財務相は近々作られることはない。今後30年間はないだろう。そのあたりで検討することになる」と発言。「2009年、ロシアからの民間資本の純粋流出は1000億ドル以下になるだろう。現在ロシアからの資本流出は事実上ストップしている。目立った流出は1月からない。今年全体は昨年より少なく、1000億ドル以下になるだろう。ロシア政府はここ数ヶ月の物価高騰にもかかわらず、2009年のインフレ率13〜14％の予想を維持する」とロシア財務相。以下略

−13日「ロシア、公共の場所での飲酒罰金増額」ロシア政府は公共場所の飲酒罰金を増額する改正法案を下院に提出した、この改正案が承認されると、千ル−ブルから5千ル−ブル徴収され、現行法の罰金額300〜500ル−ブルの10倍となる。現行の行政法では通り、スタジアム、公園、広場、公共交通機関での飲酒は禁止されている。2007年、飛行機内及び空港での飲酒で483人、2008年上半期では126人が罰金徴収された。

−13日「宇宙飛行士、ソユ−ズに移動、国際宇宙ステ−ションから脱出準備していた」（ヴェスチ.RU紙）非常事態が国際宇宙ステ−ションで起きた。異常事態は宇宙ゴミとの衝突警告は遅れて出たことで発生した。宇宙飛行士にはステ−ションの回避行動の時間がなかった。「国際宇宙ステ−ションは宇宙ゴミに接近し続けるので、乗組員はステ−ションにドッキングしている有人衛星”ソユ−ズ”に移動した。乗組員はそこに10分間いた。衝突の危険性がなくなっと分かってから、ステ−ションに戻り、各々の作業を続行した」と飛行管制センタ−。NASAは「乗組員はソユ−ズ-TMA-13に移り、衝突に備えステ−ションとの通路を閉鎖、脱出に備えた。衝突情報が回避行動する上であまりにも遅く出た」と説明。通常こうした場合、NASAの専門家は衝突の可能性について1日前にロシアの飛行管制センタ−の弾道学専門家に事前連絡する。木曜日、ロシアの専門家は衝突の可能性について当日警告された。そのため、乗組員をロシアの”ソユ−ズ”に移動させると決定した。

−11日「ロシア、移動式原子力発電所を開発中」5年後には「アトムエネルゴプロム」社は国際市場に小出力2.5MWtの移動式原子力発電所の商用サンプルを提案できると見込んでいる。ロシアの「アトムエネルゴプロム」社は、ミンスクの国際見本市「アトムエクスポ-ベラル−シ」でドレジャル記念エネルギ−技術研究所開発の移動式小出力原子力発電所の計画を紹介した。設計長ウラジ−ミル・スメタンニコフによると、出力2.4〜2.6MWtの発電ユニットは燃料交換なしに25年間稼働できる。これは出来上がった状態で指定場所に設置し、二日間で運転開始できると見られる。作業要員は10人以下で、一台価格は約7億5500万ル−ブル。最適な配置方法は、二基セット。商業サンプルは5年後に完成するが、開発にはさらに25億ル−ブル必要となる。

−10日「ロシア大統領は知事を動員する」（ロシア地方の人事異動の噂で知事、懸命に働く）（エカテリナ・グリゴリエワ）バシキ−ル自治共和国大統領ムルタザ・ラヒモフは火曜日、2011年まで辞職しないと公言して怒りながら辞任を否定した。だが本紙取材したクレムリン筋によると、ラヒモフは”更迭リスト”に入っている。さらに不安を抱くのは彼だけでなく、他の首長も同じで、可能な限り長く知事職についている。だがクレムリンでは問題は期間ではなく、地方政治の効率性だと言っている。ドミトリ・メドヴェジェフ大統領は最近四人の知事を一度に解任することで、これで終わりではないと明らかに示唆した。「経済の危機的現象が弱まらず、むしろ強まっている状況では地方首長には新しい環境で巧みに仕事をすることが求められる。こうした要求は全てを対象とするもので、現在は気を緩めてはいけない」と発言。事実上この発言を裏付けるように地域発展省は共和国、地方、州の社会経済調査を出した。これはたんに地方の”リスクグル−プ”を指すだけでなく、一種の示唆で、このランキングは行政機関によって今後必要な措置をとる上で役立つもの。以下略

−9日「プレゼント？お金のほうがよいわ」（いかに経済危機が女性を変えたか）（アンナ・グブスカヤ）花束なら、食用にしてくれ。金の指輪なら、現金入りの封筒がよい。世論調査会社「レヴァダ・センタ−」は経済危機後の女性に起こった変化を調べた。アンケ−ト調査で分かったことは、花は相変わらず最も望まれるもので、3月8日に贈呈に値するプレゼント。今年45％の男性が花束を贈る予定で、女性の40％はもらいたい欲している。「花は常に最良の贈り物で気分がよくなるもの。しかし今年は伝統の花束と並んで、チョコレ−トやキャラメル、キャンデ−で出来た”食品”花の注文が増えた」とモスクワの贈答品の店長スヴェトラナ・マメドワ。今これがとても人気があるらしい。3月8日のプレゼントとして二番目に人気があるのは化粧品、香水、装飾品、貴金属。こうしたプレゼントをロシア女性の10人に1人（11％）が期待している。アンケ−ト調査デ−タから判断すると、実際化粧品の希望は全て叶えられる（男性の10％はそう言う）。だが装飾品なしとなる5％の女性（たった6％の男性しか、貴金属のプレゼントを予定していない）。金融危機で修正なしにはすまない。今年、より多くの男性（9％、一年前5％）が”金銭によるプレゼント”を贈るようだ。ロシア女性の10％は今年3月8日、衣服や日用品のプレゼントを望んでいる（1年前あ3％少ない）。だがこうした願いを叶えることができるのは男性のたった6％しかできない（昨年7％）。

−7日「ミサイル”イスカンデル”、力関係を変える」（ドミトリ・リトフキン）2016年までに軍の新旧兵器の割合は50：50、2020年までには25：75（戦略核兵力で5：95）とする。こうした計画について先週木曜日、ロシア軍軍備責任者、国防次官ウラジ−ミル・ポポフキンは表明した。金融危機でも軍備の近代化・更新の計画の再検討はないとロシア国防省の立場。向こう3カ年だけでもロシアは、400の新型兵器を配備する。軍は戦略ミサイル70基、ミサイル”イスカンデル”30基、戦闘機48機、ヘイコプタ−60機、艦船14隻、戦車300両、無人飛行機6機、輸送車2千台が配備される。この目的のため、政府はすでに約5兆ル−ブルの予算をつけた。今日的尺度でもこの膨大な金額で、2020年までに軍装備の質的向上をはかる。以下略

−5日「当面ガス戦争のおそれはない」（ナタリヤ・アンチポワ）モスクワで木曜日、政府幹部会があった。そこでプ−チン首相はウクライナ及び欧州へのエネルギ−資源の供給が一時ストップすることもありうると警告。さらにより信頼できるパ−トナ−、ベラル−シに5億ドル融資すると約束した。また現在すでに前農業相だがヴォロネジ州知事となるアレクセイ・ゴルデ−エフを送別した。慣例で会議は副首相及び各大臣への質問から始まるが、プ−チン首相は副首相イゴリ・セチンに訊ねた。「ガス供給に関するウクライナの出来事について何か知り得ました？」と聞いた。「ガスプロム社は正式の情報を得ようとしたがうまくいかなかった」とセチン副首相は手を振った。「これはいたましいことだ。とても残念だ。ウクライナ領内のガス差し押さえも含め、ナフトガス社に対するウクライナ警察当局の行動について、我々はきわめて懸念していると表明しないわけにはいかない」と首相は頭を振った。プ−チン首相によると、ロシアは現在ウクライナで起きている事について”ウクライナの内政そのもの”と見ている。3月7日、ウクライナ向けロシアガス料金の支払いがなければならない。ただし、これは現在疑問である。「警察の行動と一連の役職者の逮捕で支払いが行われなければ、ウクライナ消費者向け、もしかしたら欧州の取引先向けにもロシアガスがストップするだろう」と厳しい口調でロシア首相。以下略

−3日「米国へ1160億ドル！」（ロシアは米国の主要債権国の一つとなった）（アナスタシヤ・サヴィヌフ）米国の債権国が米国債の投資額を減らしているが、ロシアは反対に米国債の購入を強めている。昨秋から購入額を増やしていると、米国債当局の公式デ−タから分かるが、これでロシアは米国最大債権国の上位10カ国に入った。この1年間、米長期国債に2007年末327億ドルあったものを2008年末には1164億ドルまで投資額を増やし、第七位となった。投資会社「チュ−リッヒ・キャピタル・マネ−ジメント９社分析部長によると、ロシアはこのようにして国際準備金の投資構造を変えた。「（ファニ−メイやフレデデイ・メイのような）公債からロシアは完全に撤退した。米国債は依然、世界で最も流動性のある金融商品ままだ」と同専門家。「ロシアの中央銀行は現金を用いない為替の形でただ口座に資金を維持できるかもしれない。しかし必要な場合、介入のため適時ドルを投入できるようにするため、金融当局は米国債への投資を選択した」と投資銀行「トラスト」主任エコノミスト、エフゲニ・ハドルシン。以下略

−2日「経済危機か石油か、どちらが先に終わるか？」（5年後、世界は石油不足になる）（経済部）次の経済危機は2013年にも世界を襲うと、国際エネルギ−機関（IEA）。世界経済は現在の金融危機をどうにか脱却し再び成長を始めるやいなや、世界的な石油不足という新たな大災難がやってくる。産油量は年々減少、新たな産出地を誰も探していないと、同機関。石油価格が1バレル200ドルとなることはありえる。ロシアはただ喜ぶかもしれない。なしにろ、国家予算のほぼ半分は炭化水素資源の輸出に依存しているからだ。しかし、新たな産出地がないことはロシアも同じで、さらにソ連時代に発見した産出地は今にも枯渇する状態にある。したがって、今がロシアにとって地質調査を拡大する最後のチャンスかもしれない。石油は今、需要がないので安い。しかし経済危機は遅かれ早かれ終わり、世界経済は再び成長を始めるが、燃料なしでは経済は前に進めない。以下略

−3月2日「統一ロシア党、トヴェリ市議会選挙で敗北」（LENTA.RU紙）統一ロシア党は3月1日のトヴェリ市議会選挙で過半数を獲得出来ず、第二党となった。投票中間集計によると、この市議会選挙ではロシア共産党が得票率47.39％を獲得、統一ロシア党は30.23％、ロシア自由民主党は10.36％、正義のロシア党は5.69％獲得した。だが統一ロシア党は中間デ−タでは目下、日曜日実施された地方選挙全9区でリ−ドしている。例えば、日曜日モスクワ時間22時20分時点、タタルスタンでは統一ロシア党は94.87％、ネネツ自治管区で72％、アルハンゲリスク州で74.64％、カバルデイノ・」バルカルで71.58％、ハカス自治州で55.89％、ブリャンスク州で65.14％、ウラジ−ミル州で52.99％、ヴォルゴグラド州で54.6％、カラチャエフ・チェルケス州で52.85％獲得。統一ロシア党最高会議議長ボリス・グルイズロフは「地方選が行われた全地域で統一ロシア党は大きな成果を出した」と表明した。インタ−ファクス通信が取材した同政治家の意見では、選挙中間結果は同党への国民の支持の増加を示している。「選挙からすでに明らかなことは、有権者ははっきりと統一ロシア党支持を示した。党の回り、ウラジ−ミル・プ−チン首相の回り、大統領選で同党が推薦したドミトリ・メドヴェジェフ大統領の回りに多くの人々が結束していることが、世界経済危機がロシアまで辿り着こうしているまさに現在、きわめて重要なことだ」とグルイズロフ議長

2009年2月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−24日「ロシア海軍、北極でNATO艦船の尻尾を踏む」ロシア海軍の軍事訓練計画は北極でのNATO艦船の存在要素も考慮することになるだろう。「先ずこれはロシア北方艦隊と太平洋艦隊に関することだ」とロシア海軍総司令部代表。それによると、ロシア軍指導部は北極での国益保護に特に注意を払うことになる。「ここで重要な役割をはたすのは海洋戦略核兵力の中核である原子力潜水艦である」と同代表。さらにロシア海軍の視野には現実的な海域も入ることになる。「ロシアの北極海域の全ての国境線だ」と同氏。ロシア軍参謀本部長ニコライ・マカロフは前日「ロシア側は北極の軍事化試みには相応に対応するだろう。ご存じの通り、我が国は北極で学術調査の本格的な仕事を行っている。北極海洋学者アルトウル・チリンガロフが北極問題にしっかりと取り組んでいる。我々は共同で密に連絡取り合って作業している。この地域の軍事化程度がどうなののか注視している。これに我々の行動もかかっている」と発言。1月、ヤープ・デ・ホープ・スケッフェルNATO事務総長は「NATOとロシアは石油ガス豊富の北極で捜索救援合同演習を行うこともできる」と仮定した。NATO加盟国四カ国も含め、北極五カ国間に完全な信頼を得るよう努める必要があるとも述べた。ロシア以外に北極領域をカナダ、米国、ノルウエ−、デンマ−クが主張している。目下北極での作業は大きな国家支援をうけて、ロシアとノルウエ−の会社だけが実施している。ガスプロム社は総額400億ドル以上と見られるバレンツ海の”シコトマン”ガス産出地の開発プロジェクトに取り組んでいる。このプロジェクト開始の最終決定は2010年初めまでに下される予定。ノルウエ−の「ステイトオイル・ハイドロ」社は極圏外で石油ガス産出地「白雪姫」を開発している。このプロジェクトの第1期総工費はすでに設備問題で51億ドルから77億ドルに跳ね上がった。アラスカの北部海岸ではロイヤル・ダッチ・シェルも含め数社がチュクチ海やボ-フォ-ト海で産出地試掘の可能性をさぐっている。

−20日「彼らは無罪」（陪審員は全員、女性記者ポリトコフスカヤの殺人容疑者を無罪とした）（アレクサンドル・アンドリュ−ヒン）センセ−ショナルな判決を木曜日、”ノ−ヴァヤ・ガゼタ紙”女性記者アンナ・ポリトコフスカヤの殺人事件で陪審員団が下した。被告全て全員一致で無罪とされた。陪審員はポリトコフスカヤ記者殺人実行容疑のイブラギム・マフムドフとジャブライル・マフムドフ兄弟、殺人計画容疑の元警察官セルゲイ・ハジクルバノフの嫌疑は証明されたなかったと判断した。この事件に関与したとみられる元連邦保安庁職員パヴェル・リャグゾフも無罪となった。20の嫌疑の内、19の嫌疑に関し、陪審員は証拠不十分として無罪とした。証明されたと認められた唯一のものはポリトコフスカヤ記者の殺人事実だけである。全被告はただちに釈放された。モスクワ管区軍事裁判所の公判は裁判官エフゲニ・ズボフの発言で始まった。裁判官は容疑の根拠、検察の証拠、証人の発言、弁護側の立場について陪審員に再度説明した。陪審員は公正であるべき義務があるとも指摘した。裁判官の発言はさほど長いものではなかったが鋭いものだった。陪審員は裁判官の発言を注意深く聞きながら時々、きわめて緊張した様子の被告人のほうに目をやった。いつもにやにやしているジャブライル・マフムドフでさえも、顔に真実の時が来たと書かれていた。裁判官は被告席に主犯も、殺人実行犯もいない事実について特に留意するよう陪審員に求めた。「けれども罪人を無罪にしてはいけません。誠実な人にふさわしく、無実の人を有罪にしてはいけません。被告が有罪かどうか、みなさんだけが決定する権利があります。うまくいくよういのります」とズプコフ裁判官。最後の言葉で若干の陪審員に笑みがもれた。だが多くの陪審員は笑うことはなかった。真剣な眼差しで陪審団は会議室に消えた。陪審員は20の嫌疑に対し、回答を出さないといけない。7つの嫌疑は殺人と関係ないが、エドウアルド・ポニカロフの誘拐に関するエピソ−ドである。特に陪審員は元警官セルゲイ・ハジクルバノフと元連邦保安庁職員パヴェル・リャグゾフが1万ル−ブルのゆすりのため、パニカロフを誘拐したのか、この嫌疑に回答を出さないといけない。陪審員が誘拐を認めると、これら職員に情状酌量の余地があるのか、回答を出さないといけない。だが嫌疑の大半はアンナ・ポリトコフスカヤの殺人と結びついたものだった。最初の嫌疑は、2006年10月7日、自宅玄関で”ノ−ヴァヤ・ガゼタ紙”記者が5発の銃弾で殺害された事件事実が証明されたか、というものだ。さらに一つの嫌疑は犯行にジャブライル・マフムドフが関与したか。陪審員はまた彼と一緒にその兄弟イブラギムが殺人に関与したのか、回答を出さないといかなかった。彼らが数日の間、ポリトコフスカヤを尾行したと、検察側によって証明されたか？こうした全ての嫌疑について陪審員が認定すると、陪審員は最大の問題、被告は有罪かどうか、回答を出さないといけない。さらに有罪であれば、情状酌量の余地はあるのか、これも決めないといけない。ちなみにマフムドフ兄弟が関与した証拠として検察側は兄弟間の通話記録、女性記者殺害日のマフムドフ兄弟の自動車とポリトコフスカヤの玄関に出入りする殺人実行犯を撮ったビデオ録画を持っている。捜査当局の推測では、これはマフムドフ兄弟の兄ルスタムで、現在海外にいて、国際指名手配されている。さらにこの事件の証人として裁判に出席したマフムドフ兄弟の叔父（他の事件で有罪判決）はポリトコフスカヤの殺害について聞いているし、その殺害で2百万ル−ブル支払われたと知ったと証言した。ところが弁護側にも、マフムドフ兄弟がこの殺人事件に関与していないと証明するきわめて重要な証拠をもっていた。彼らが10月3日、5日、6日、ポリトコフスカヤ記者を尾行したと認められている。だが通話記録を分析すると、これらの日々、彼らは女性記者の住宅地域にはおらず、彼らの動きは女性記者の移動路と一致しなかった。さらに弁護側は監視カメラに写ったポリトコフスカヤ殺人犯はまったくルスタム・マフムドフでないと主張した。ルスタムはまったく別の体型で、身長も異なると主張。監視カメラの長身で痩せた青年と異なり、彼は背が高くはなく、太っている。また弁護側は殺害日、監視カメラに写った自動車もマフムドフ兄弟のものでないと見ている。彼らの自動車は当時、地下鉄駅「プラネルカヤ」近くの駐車場に止めてあり、動いていなかったとしている。陪審員の判決が出て数分後、裁判官エフゲニ・ズプコフは判決を読み上げた。「パヴェル・リャグゾフ、セルゲイ・ハジクルバノフ、イブラギム・マフムドフ、ジャブライル・マフムドフの拘留措置を停止し、即刻釈放する」と言い渡した。同時に裁判所は2月20に判決結果について話し合うため出頭するよう彼らに命じた。裁判所の出口では無罪となった被告を大喜びの親族が出迎えた。ついさきほどまでの被告の弁護人はこの刑事訴訟の賠償を要求すると表明した。判決後ただちに下院議員団と社会団体の代表者たちは、捜査の継続と優秀な人材の投入が必要と表明した。

−19日「ガスだからパイプラインにすべきでない」（メドヴェジェフ大統領、サハリンの資源を麻生首相にプレゼント）（エカテリナ・グリゴリエワ）たった一隻にタンカ−、響きの良い名の「グランド・アニワ」号の出港で水曜日、ユジノ・サハリンスク市にはメドヴェジェフ大統領や世界の大手企業の代表者など多くのVIP見物人が集まった。彼らはみな、ロシア最初の液化天然ガス工場の運転開始のため、遠い海岸にやってきた。ガス運搬タンカ−が日本に液化天然ガスを供給するので、ここには日本の首相麻生太郎も参加していた。麻生首相はメドヴェジェフ大統領がエネルギ−問題の展望について思い描いている時、領土問題について協議しようとした。おそらく麻生首相はユジノ・サハリンスク市で誰よりも気分が良かったろう。政治的な意味ではなく、他の参加者全てと異なり、飛行時間が短いという物理的な意味だ。サハリンはかつて日本の統治下になったが、麻生首相はこれについて勇敢にも一言も仄めかさなかった。しかし領土問題の”最終的解決”はきわめて達成可能だと仄めかさないわけにはいかなかった。メドヴェジェフ大統領と麻生首相の会談の理由は当然のことだが、最初の液化天然ガス工場のことだった。この工場はサハリン-2プロジェクトにもとづきアニワ湾沿岸に建設された。このプロジェクトの中心株主には数年前、ガスプロム社がなった。このプロジェクトにガスプロム社が参加したことで、一面ではその他の株主とロシア政府を和解させたが、他面、彼らの比重は大幅に減少した。それでもシェルも、三菱も三井も来ているところからすると、誰も恨んでいない。運転開始式典の場所には、あたかもガスを円で描くように青味かかった光で被われていた。三カ国語（ロシア語、英語、日本語）で定期的に警告アナウンスがされた。「突然警報が鳴ったら、全ての来賓の方々は立ち上がり、けして慌てることなく、迅速に非常出口へ非難してください」だが来賓は早さや精神力のチェックをする必要はなかった。「我々全てきわめて画期的なイベントで列席している」と工場運転開始の巨大な四角ボタンで彩られた壇上に上りメドヴェジェフ大統領は表明した。「このプロジェクトは世界で最も高い技術の工場の一つでこの種の炭化水素資源の世界への供給で5％近く保障するものです。これはエネルギ−市場の積極的参加者としてロシアの立場を強化するものであり、我々がこのことにとても満足していることを包み隠すつもりはない」とロシア大統領。現在液化天然ガスは世界15カ国で生産されている。こうしてロシアは昨日、このグル−プに入った。「これはエネルギ−の新たな時代だ」とメドヴェジェフ氏。この技術の素晴らしい点は、パイプラインなしでガス輸送できる点や、供給国が近隣経由国とどのような交渉も必要ない点にある。ガスはマイナス160度の低温のため液体状態になり、その結果体積は600分の1になる。「工場は百万個の冷蔵庫のようなものだ」とサハリン・エナジ−社の代表者たちもうまい比喩で喜んだ。この満足は高価で長い時間の代償で得られたものだ。サハリンのこの工場は2003年から建設開始され、この間、総額39億ドルが投入された。コストは液化天然ガス需要者にも求められている。数百万ドルの再ガス化基地が必要となる。しかし麻生首相は新工場液化天然ガスの65％（20％は米国、15％は韓国）を買い付ける国の首相でもあるが壇上に上がると結局ガスの範囲だけにとどまることはできなかった。「ロシアはアジア太平洋地域における建設的パ−トナ−になりつつある。日本はこうしたロシアを歓迎する。最も重要な問題、領土問題が最終的解決に向かって前進するよう期待表明させていただきたい」と麻生首相。日本首相のこうした執拗さはおそらく適切なものではなかったろう。それまで両首脳は二国間会談を行い、そこで領土問題も出すことができたからだ。とはいえこの麻生首相発言は儀式的なもので、同時に実りのないものだった。これは日本首相とロシア大統領がグランド・アニワ号船内でその少し後にした成り行きの卓球試合のようなものだった。ラケットをとり向かって若干玉を打った（意欲も特にうまいとは言い難い）がメドヴェジェフ大統領と麻生首相はこれをすぐやめた。ここには分割するものは何もなかった。以下略

−17日「ロシア中央銀行、ル−ブルの自由を制限」（アンナ・カレジナ）ル−ブルは火曜日、対ドル、対ユ−ロで大きく下落。これは一週間以上のル−ブル高の後に起きたことだ。ロシア通貨は1月の工業生産高の大幅下落デ−タで元気を失った。それでも金融当局は落ち着いている。彼らは急激な上昇も下落もさせなない力があると確信している。もちろん、ル−ブル相場は今後も上下に変動するだろう。ただ中央銀行がその大幅ブレを許さないだけだ。ロシア中央銀行アレクセイ・ウリュカエフは火曜日「中央銀行は通貨バスケット価格帯を39〜41ル−ブル以上にはしない」と表明。火曜日ドルは一気に2.4％、35.6ル−ブルまで上昇した。ユ−ロもそこそこ上昇し1.4％、45ル−ブルとなった。この場合、通貨バスケット価格は40ル−ブルの壁を越え、中央銀行が定めた上限41ル−ブルに近づいた。この結果、この数週間のル−ブルの上昇は帳消しとなった。この間、ル−ブルは通貨バスケットに対し強くなり、バスケット価格は39ル−ブル、4％も下落した。イズヴェスチヤ紙も含め専門家はル−ブル高は一時的な現象と予想していた。企業がル−ブルでする必要のある納税期間は3月2日までに終わり、ドルとユ−ロは再び、国内通貨を圧迫しはじめると見ていた。しかしこれは若干早く起きた。溜息が漏れるがル−ブルは1月の工業生産高の大幅下落（16％）という悪い統計デ−タの犠牲者となった。とは言っても極端に走ったり、今後ル−ブルは日に日に下落すると考えるべきでもない。中央銀行は二三週間前、どのようなことがあっても上限41ル−ブル維持すると示唆し、利益確定しはじめた投機家の熱を冷ました。先週中央銀行は急激なル−ブル高は許さないと伝えた。専門家の分析では中央銀行は一度だけまさに取引に介入した。ロイタ−通信のインタビュ−で中央銀行副総裁アレクセイ・ウリュカエフは先週金曜日、約10億ドル買い付けたと述べた。これはどのような意味なのか？中央銀行が大幅な変動を回避するため、急激なル−ブル高を許さないということだ。たしかにこの振れが大きいほど、状況をゆさぶって為替差で投機家がプレ−できる可能性が多くなる。これは中央銀行のメリットにならなない。その基本課題は承知のように国内通貨の安定性の確保だ。「当面、通貨バスケットに対し、ル−ブル相場は39〜41ル−ブルの範囲で変動する可能性がある」とウリュカエフ。これは事実上、中央銀行が通貨バスケットに対し国内通貨の自由を制限したことを意味する。「ル−ブルが余りにも強くなると、その後反動がくる可能性がある。全てが国民も市場関係者も安心できるようにするため、この変動幅はより少ないほうがベタ−だ。そのようになると思う」と中央銀行副総裁は確信。ル−ブルの今後の展望について、そこでもアレクセイ・ウリュカエフはかなりの楽観論を見せた。彼は2009年下半期、ル−ブルは強くなると予想発言をした。全てが中央銀行だけに左右されるのであれば、もしかしたらこの予想も現実味があるかもしれない。しかし金融システムの救援とル−ブルの安定化の後、政府が経済復興に取り組むとすれば、中央銀行はさらなるル−ブル安にしないといけなくなるだろう。

−16日「あらゆる人事異動に備えないといけない」（先日、ロシア首相はゴルデ−エフ大臣に事前通告した。これは4知事に関することだった）（政治部、経済部）ロシア大統領ドミトリ・メドヴェジェフは月曜日、一度に四人の知事を任命する提案をした。その内の一人、ヴォロネジ州の知事には農業相アレクセイ・ゴルデ−エフが就任するだろう。さらに一人、オリョ−ル州知事に農業次官アレクサンドル・コズロフが就任する。ヴォロネジ州、オリョ−ル州、プスコフ州、それに隣接するネネツ自治管区ではいまにも知事が解任されるとの噂が以前から続いていたが、”一気”に解任された。危機的に停滞した”情報社会”を震撼させたメドヴェジェフの人事案はいくつかの重要なシグナルが含まれている。その基本的な意味は、大統領はいいかげんなことは言わないということだ。知事交代という重要決定の前日、全テレビ局はメドヴェジェフ大統領とテレビ局「ロシア」記者エフゲニ・レヴェンコの対談について放映した。その中でロシア大統領は危機に対応しない地域首長を厳しく罰するとおどした。テレビ記者は地方自治体は危機にどのように取り組んでいるかと質問してメドヴェジェフ大統領から重要発言を慎重に引き出した。「この状況では先ず、予算を合理的に使うことを学ぶ必要がある。第二に賢明な首長として真価を発揮しないといけない。基本的には我が国の統治システムはこの問題に対し準備体制はできていると思うが、これは例えば仕事の落ち度、幹部なｄの拙劣の仕事、たるみ、怠慢に目をつぶるという意味ではない。・・・」と発言、以下略

−11日「経済危機、ロシアの軍事予算15％カットへ」国はあらゆる問題にもかかわらず、基礎研究については安定的な予算を保障する義務がある。「この分野ではいかなる削減もない」と本日、プ−チン首相は設計長会議で表明。安定的な資金供給は首相によると、防衛、保健、宇宙、航空機製作、教育、環境分野の重要基本技術に関しては保障されるだろう。「有望な科学技術計画の削減や棚上げはないだろう」と首相は断言。「経済危機対策ではその多くが高度技術部門に関係している基幹企業は特に支援されるだろう。こうした企業には融資金利の補助、国家保証、輸出支援措置などが予定されている。このために防衛産業も含め、保証を与えるため3000億ル−ブル、さらに補助金も含めその他の措置に約1500億ル−ブル用意している」と首相。周囲に自分の考えを説得するため、ロシア首相は2009年国防発注予算も削減されないと断言した。「昨日、予算の可能性についてかなり細かな分析をした後、原則的には国防発注費を削減しないと最終決定をした」と凝った言い回しをロシア首相はしたが”原則的”という表現はどの程度の金額をさすのか明らかにしなかった。ロシアは2008年8月のグルジアとの戦争後、軍事支出を30％以上増やした。2009年の国防発注費は1.3兆ル−ブルの予定で、今後3年間で国防発注費は総額4兆ル−ブルで承認されている。国家予算における国防省の支出額は今年、1.376兆ル−ブル、2010年1.379兆ル−ブル、2011年1.476兆ル−ブルで計上されている。この会議の前、下院の非公開会議で国防相アナトリ・セルジュコフは「ロシアは2009年度予算見直しの際、軍事支出を15％カットするが、国防発注による購入は制限しないだろう」と発言。「国防相は経済危機で政府が自発的に国防省予算を15％削減すると言った。支出額はカットされるが社会分野も国防分野も兵器購入も削減される」と下院憲法委員会副委員長ヴィクトル・イリュ−ヒン。ロシア軍参謀本部も経済危機の中、軍事支出の削減は回避できないと認めている。「我々はロシアで生活していることを認識している。資金がなければ要求はしない。保障に関する一連の問題は見直した。とりわけ兵器、弾薬に関し、我々が解決したい問題については解決する。目下予定した水準は維持している」と参謀本部長ニコライ・マカロフ。

−10日「余分な出費なしに将官をカット」（アレクサンドル・ラトウシェフ）月曜日ロシア国防省に下院議員団が将官と話し合い、今後数カ年の軍改革がどのように行われるのか、専門委員会の出張会議を開くため訪問した。会議の結果、経済危機が軍の再編計画の妨げとならず、全ての予定が遂行され追加資金はどうやら必要ないと分かった。「我々は協力者にも反対者にもとても感謝している」と国防相アナトリ・セルジュコフはざっくばらんに会議を始め「現実は修正がつきもので、みなさんの意見を考慮するつもりだ」と発言。とはいえ、我が国の軍は強化と改革が必要な点では実際、議員もほぼ一致した意見だろう（たしかに昨年のグルジアの出来事以降、こうした意見は倍増したはずだ）。問題はいつものように、この改革がどれほご効果的なものになるか、その一点に絞られる。今のところ軍は新しい軍の輪郭はすでに3年以内には見ることができると請け合っている。「改革の期間に変更はない」とロシア軍参謀本部長ニコライ・マカロフ。「我々は追加の資金を国に求めない。予算で予定された資金の枠内で軍の改革を実行するつもりだ」と参謀本部長。だが近代化された軍でも軍事脅威への対抗最大ファクタ−は戦略的核兵力となるだろう。マカロフ参謀本部長によると、ロシアは侵略が他の方法で不可能なような規模の場合、核兵器行使の可能性を自国にために残しておく。軍改革で最重点の一つは管理組織の変更。4段階の管理システム（軍管区、軍、師団、連隊）を3段階のシステム（軍管区、機動司令部、旅団）に変更にする。セルジュコフ国防相によると、軍隊の管理能力は軍の構成の変更によっても高めないといけない。士官数は35万5千人から15万人に削減する。これは総兵数の32％ではなく、15％になる。さらに今年、准尉・海軍将校学校が廃止される。こうしたことで支出が削減でき、軍の装備刷新に向けることができる。以下略

−7日「合同軍の源泉」（ピョ−トル・イノゼムツエフ）（これは脅威に対抗するものだ。ドミトリ・メドヴェジェフはCIS諸国首脳にNATOに対抗するよう説得）CIS諸国の新たな連合、機動合同軍は強力な軍政連合に変貌するあらゆる可能性がある。納得するには加盟国ロシア、カザフスタン、ベラル−シ、キルギス、タジキスタン、アルメニア、ウズベキスタンが事実上旧ソ連の中核である構図をちょっと見るだけで十分だ。もちろん、ウクライナは抜きだ。しかしウクライナの慢性的問題や議会政治、経済危機を考えるとこれがプラスかマイナスかまだ分からない。ロシア、ウズベキスタン、カザフスタン、ベラル−シは新連合国の中で人口では最多（各々1億4100万人、2700万人、1500万人、1000万人）これらの国の共通点は何だろうか？先ず政治体制が安定していることだ。現在の経済危機の中ではこれは重要な要素だ。さらにロシアとカザフスタンには強固な経済基盤がある。先ずエネルギ−資源だ。石油は1バレル40ドルでさえ、いずれにしても相変わらず”黒い黄金”のままだ。ガスも常に”戦略商品”だ。ロシアとカザフスタンの経済力はこの二国（もちろん、先ずロシア）が同盟国を支援し、弱点をカバ−し、自分たちのレベルまで引き上げ牽引車となる上できわｍて十分なものと思われる。しかし他の同盟国も各々の分野で共通の事業にきわめて重要な貢献をすることができる。人口300万人のアルメニアはどの同盟国と直接国境を接していない、けして友好的でないグルジア領でロシアと分断されているなどであたかも連合の弱い環と思われるかもしれない。しかしこれはただ表面的なことだ。他の視点で見るとよい。そうすると、アルメニアが南コ−カサスにおける機動合同軍の戦略拠点であることが分かる。さらに政治的に見ると、エレバンは連合国に少なくないメリットをもたらす。アルメニア人が米国でもフランスでもその他西側諸国でどれほど影響を行使しているか忘れてはならない。かれらは簡単に追い払うことはできず、その意見は配慮することになるだろう。人口500万人のキルギスと700万人のタジキスタンは人によっては中央アジアの最も問題のある国に思えるかもしれない。この両国は一人当たりのGDPは低く、軍隊も少なく、社会は割れている。タジキスタンでの流血の内戦はまだ記憶に新しいもので、また”チュ−リップ革命”があり、その結果大統領アスカル・アカエフは退陣した。しかし社会は別の時代となった。革命と内戦の時代は終わり、自衛の本能がボ−トを揺するのではなく人々を団結させている。まさにその本能が時代で検証された本来の同盟国同士の抱擁に各国指導者を導いている。それは今日仲間となり明日は跡形もなく消えていく者たちではない。米国のってキルギスとタジキスタンはアフガニスタンで”反テロ作戦”が続いている間までは関心がある。しかしNATOがそこで永遠には戦闘を続けないだろう。遅かれ早かれ彼らは去っていくだろう。その時ビシケクもドウシャンベもワシントンやブリュッセルにとってまたもや遠い僻地となるだろう。だがモスクワにとってもアルマアタにとってもけっしてそうはならないだろう。ここに新軍政連合生命力の最大の担保がある。我々は互いに必要であり、我々はパ−トナ−のために犠牲を払う用意があり、我々はまさに危機の最中パ−トナに飢え、寒さ、社会的緊張の回避のため数億ドル拠出することに合意している。機動合同軍は数世紀にわたる共通の歴史で結びついた同志の連合のことだ。

−2月4日「国家予備基金は酵母が入っているがごとく増え続ける」（アンナ・カレジナ）2008年2月1日に設立してから1年間、国家予備基金と国民福祉基金は二倍以上、8兆ル−ブルまで膨れあがった。火曜日ロシア財務省はこうした楽天的なニュ−スで喜ばした。どうしてこれほど増加したのか、誰が今後この資金を管理するのだろうか？国家基金をもっているいる多くの国は昨年ついていなかった。ほとんど”へそくり”の金が減っていた。例えばノルウエ−の国家基金は昨年9月だけでも14.5％減り、第三四半期は過去最低となった。これはノルウエ−がリスクの高い資産に投資したことによる。ロシアは慎重に行動して国債かそれと同等の債券に投資した。そして損しなかった。財務省国際金融関係・国債・国家会計報告局次長ピョ−トル・カゼケヴィッチはこの1年間、危機で石油ガス収入が減少してい中でも二つに分けられた
”国家貯金”はうまいこと4兆ル−ブル以上も増やし、ほぼ7.9兆ル−ブルにした。「我々が基金の資金を海外の資産に投資していると多くのものがしばしば非難していた」とそれにた対し勝ち誇った逆批判をピョ−トル・カゼケヴィッチは抑えることができなかった。ハンブルグ銀行方式で見ると、この数値はもっとよくなる。例えば国家予備基金は約10％増加（ドル換算）、ル−ブル換算では約59％も増えたことになる。国民福祉基金ではさらに多くなる。各々164％と282％増えたことになる。国民福祉基金の増加率が三桁なのは分かる。資金の繰り入れが下半期から始まったからだ。当時予備基金は設定上限（GDP10％）に達したので、収入は国民福祉基金のほうに流れた。当初国民福祉金の規模はさほどでなかったため、急増したように見える。ドル換算とル−ブル換算での増加の差にも注目すると面白い。この差は昨年下半期、ロシア通貨は米ドルに対しかなり安くなったせいだ。カザケヴィッチ氏によると為替相場の差は二つの基金で1兆ル−ブルあった。その結果通貨当局は望むと望まぬにかかわらず、ル−ブルの下落で”へそくり”四分の一を増加させた。財務相アレクセイ・クウドリンが予想する予算不足1.5〜2兆ル−ブルを考えると、為替相場の差で大きな追加増収となった。特に我が国予算はそのほぼ半分、事実上外貨で入り、支出がル−ブルなのでなおさら嬉しいことだ。現在基金にあるほぼ8兆ル−ブルで予算支出の約90％をまかなうことができる。ただし、ル−ブルが必要な時にドルが暴落しないことが重要だ。しかし資源の売上収入と為替差益だけが我が国の”へそくり”を大幅に増やしたわけではない。「今の時代に際立った増加ができたのは基金資金の投資運用のよる収入も貢献している」とカザケヴィッチ氏、三つの通貨の残高は5.4％も増えた。以下略

2009年1月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−21日「役人、饒舌となる」（ロシア下院は行政機関の活動情報を国民に提供する）（アレクサンドラ・ベル−ザ）水曜日ロシア下院は長い間待たされた「国家機関及び地方自治体機関の活動情報の閲覧・入手の保障」法案を承認するはずだ。この法律で国民と当局の関係が容易になると見られている。とは言っても、市民の求める情報を出さないと、官吏は裁判にかけられるおそれがあるからだろう。「今後情報を出さないなんてやれるものならやってもらおう！」と下院情報政策委員会副委員長ボリス・レズニクは喜んでいる。「これに対しては罰則が定められている。法律違反となれば官吏は解雇も含め罰則されることになる」とレズニク副委員長。それによるとこの法律は国防省から一般の行政機関にいたる国家公務員及び地方公務員が働く全て省庁及び機関に適用される。以下略

−2009年1月20日「差しで」（ロシアとウクライナはガス供給の10カ年契約を締結した）（アレクサンドル・ラトイシェフ）ロシア首相ウラジ−ミル・プ−チンとウクライナ首相ユ−リヤ・チモシェンコは欧州へのロシアガスの道を開き、ウクライナ向けロシアガスについて新しい欧州式価格計算方法を定めた協定に月曜日双方署名した。プ−チンとチモシェンコの差し向かえでの長時間交渉の結果誕生し、双方の政治的意志の現れとなった2009年〜2019年の長期契約はロシア首相によると、”ガス関係がきわめて透明で予見できる”ものとなった。いずれにしても新たな合意が生まれた当初から本紙にはすぐにいくつかの疑問が出てきた。”透明性”というが、いまだこれに対し具体的回答がない。プ−チンとチモシェンコの合意そのものはロシア首相官邸で長時間の精力的交渉の後、日曜日朝出てきた。だがウクライナの政情を知れば、合意の達成だけでのまだ不十分だと分かる。先ず合意書に調印する必要がある（承知の通り現行の契約書が存在したからといってガスプロム社は経由輸送ガスの横取りやガス経由輸送の停止から保護されなかった）。第二にチモシェンコの交渉成功を喉に刺さった骨と見ているウクライナ大統領ヴィクトル・ユシェンコが何かしでかすのではないか、大きな懸念があった。ところが月曜日正午近くチモシェンコ首相はまたモスクワにやってきた。日曜夜二人の首相により作られた形での合意書の署名はどうやら確実になったと思われた。以下略

2008年12月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−22日「ロシアのGDP成長率、第四四半期2.5％」ロシアのGDP成長率は経済の主要部門に停滞が見られる中、第四四半期2.5％増。今後の動向は貿易高に左右されると、ロシア経済発展省の作成した報告書「2009年社会経済発展確定予測基本指数」。2008年1月から11月の期間、GDP成長率は6.5％。2008年全体でGDP成長率はこれまでの予想7.8％ではなく6％程度になる。

−12日5日「ロシアはクラスタ−爆弾を放棄できないとロシア外務省」−ロシア外務省は12月3日〜4日、オスロで開かれたクラスタ−爆弾条約会議にコメントしてロシアはカセット爆弾を放棄できないと表明。「クラスタ−爆弾は国際人権法で禁止されていない合法的な兵器形態で、ロシアの国防にとって大きな役割を果たしている。これを放棄することはできない」とロシア外務省。オスロの国際会議では93カ国がクラスタ−爆弾禁止条約に署名した。最初に署名したのはノルウエ−、ラオス、レバノン。NATO加盟国23カ国中、英国、ドイツ、フランスなど18カ国がこの条約を支持した。会議主催者はクラスタ−爆弾の使用、製造、輸送、保管の禁止を定めた条約に約100カ国が署名すると期待していた。会議には125カ国が参加した。イタルタス通信によると、最も意外な出来事は条約署名するとのアフガニタンの決定。最近までアフガニスタン政府は戦争状態にあなるので条約に署名しないと表明していた。ところが水曜日カルザイ大統領は駐ノルウエ−大使に条約署名の全権を与えた。条約署名を拒否しているのは、イスラエル、インド、中国、パキスタン、ロシア、米国、フィンランドなど。

2008年10月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日「ロシアの正月休暇は連続10日間」−ロシア国民の新年正月休暇は1月上旬の全ての日となる。ロシア労働法によると、1月1日〜5日、7日は祝日で労働日ではない。1月3日と4日は土日で祝日に最も近い労働日と振り替えとなる。つまり1月6日と8日に移される。さらにプ−チン首相が署名した政令によると、1月11日の日曜日は1月9日の金曜日に移される。したがってロシアの新年正月の休暇は2009年1月1日から10日までとなる。

−11月1日「モスクワの初雪は来週」モスクワ市・モスクワ州気象予想センタ−は一週間ぐらいモスクワ地域は10月から11月半ばの気候になると伝えた。冷え込みは日曜日の日中にも始まる。気温は＋3度まで下がる。来週初め雨は止み、風は北西になり、日一日と寒さがます。イタルタス通信によると、11月4日夜間の気温は市内は0度前後、場所によっては−3度、日中は＋3度以下。週末には初雪、夜間温度は−5度、日中は＋4度以下、平均気温は平年以下。

−20日「国防費は惜しみなく」（ロシア軍の近代化に記録的な膨大予算）ドミトリ・リトフキン）ロシア軍は2020年までに完全に一変するはずだ。その時期までにロシア軍は最新兵器で装備され、士官の日常問題、経済問題は解決する。陸海空で十分戦闘できる効果的軍隊作りは2009年度国防費（1兆3000億ル−ブル。2008年度は8000億ル−ブル。5年前はたった1130億ル−ブルだった）の承認で始まった。国防と”軍需産業”の責任者（参謀本部長ニコライ・マカロフ、副首相セルゲイ・イワノフ）はこぞってロシア軍がどうなるか、発言した。以下略

−16日「ロシアついに人口増加」（アナスタ−シア・サヴィヌフ）母親に対する国家経済支援で今年、きわめて具体的な成果が出た。今年は新生児170万人増え、出生率は約10％上昇したと、社会保険基金は水曜日伝えた。まさにこれを促進させたのが、昨年導入された”出生ク−ポン券”と第二子出生の場合の”経済支援”である。金融市場の困難が国内出生率の動向に影響してはいけないと、水曜日プ−チン首相は保健社会発展相タチヤナ・ゴリコワに指示した。同相はこれには喜んだ。出生率と福祉は密接に結びついている。ロシアの母親は80年代まではきわめて意識が高かった。当時国は母親に有給休暇だけでなく、子供の養育費その他多くの優遇を与えた。1991年に新生児180万人が誕生したが、その後減少し始め、敵は”ロシアの十字架”とあざ笑った。死亡率と出生率の曲線が交差すると十字形となり、人口は減り始めた。ロシアは人種的絶滅のおそれが出てきた。そのため、政府の措置は適宜というより、窮状脱出的な意味合いとなった。出生率の増加は2007年に始まり、家族に対し再びわずかとへいえ、保証制が導入された。以下略

−15日「旅行会社、倒産のおそれ」（タチヤナ・テルノフスカヤ）来年は旅行業界にとって厳しい年になる。金融危機の傍観者ではいられないだろう。多くのロシア国民は所得減少で旅行の取りやめとなるだろう。その結果、多くの旅行会社、特に借金で存続してきた会社は倒産のおそれがある。専門家は冬季シ−ズン後、旅行市場に”凪”が到来すると断言している。まさにその時、現在の危機の影響が出てくる。そもそも旅行はけして安いものではなく、また海外旅行はロシア国民にとって生活必需品ではない。多くの者にとって生活習慣を変えることになる。「カピタル・トウル」社社長インナ・ベリチュコワによると、大規模旅行やビジネス旅行に先ず影響が出る。「かなり影響が出るのは、東南アジアやカリブ海など長距離旅行です。この意味ではタイは典型的でしょう。危機の期間、切符と”地上費用”の関係は大幅に変化するかもしれない。観光休暇で切符に千ドル払う人はほとんどいないだろう。観光客は古き良きエジプトを懐かしく思うことになる」と指摘。ビジネス旅行は現在でもかなり悪い。UTS社社長アレクセイ・クルイロフによると、来年の入国申請数は数倍減少している。出国も大幅に減ると見られる。この理由はきわめてはっきりしている。危機の時期、多くの企業は大量解雇や予定した出張や会議、フォ−ラムその他イベントを中止するからだ。それでも一つの分野、いわゆるVIP観光旅行は素晴らしいものとなるだろう。裕福な人々は休暇をとるいつもの習慣を止めることはないだろう。以下略

−13日「ミサイル飛行距離、11547km」（ドミトリ・リトフキン）ロシア海軍はまたもや記録を樹立した。先週土曜日、997BDRM型戦略原潜「トウラ」号は最新の大陸間弾道ミサイルRSM-54「シネワ」を太平洋上の目標に向けて発射した。この発射の特徴は設計飛行距離8300kmのミサイルが11547km飛行したことにある。多目的原潜「タイガ−」号は初めて戦略巡航ミサイルの発射に成功した。何故に設計飛行距離8千kmのミサイルが11000km以上の標的に命中したのか？専門家によると、この原因は弾頭部の重量軽減による。これでミサイルのエネルギ−能力が増大し、それで飛行距離が伸びた。今後専門家によると、667型原潜は敵からもっと離れた位置から軍事課題を遂行できるだろう。以下略

−12日「宇宙ロケット公団”エネルギア”、新型有人人工衛星”ソユ−ズ”の開発」宇宙ロケット公団「エネルギア」は米国の会社”スペ−ス・アドベンチャ−ズ”の依頼で有人人工衛星「ソユ−ズ」の開発もあると表明。この場合、一度に二人の観光客とパイロット一人が搭乗できる。「我々はこれについて連邦宇宙庁と交渉している」と同公団総裁、設計長ヴィタリ・トポタが伝えた。「一定のニュアンスがある。NASAはシャトルが飛行をやめ、新型有人システムがまだ登場しない2010年以降、ソユ−ズの購入について米政府の許可を得ている。スペ−ス・アドベンチャ−ズ社は宇宙船の前金を支払う用意がある。しかし二つの依頼を同時にこなすには生産能力が不十分だ。来月には誰を選ぶか、決定しないといけいない」と伝えた。一方連邦宇宙庁長官アナトリ・ペルミノフは「新型有人宇宙船の開発と建造は公団”エネルギア”が行う」とイタルタス通信に伝えた。「これに関し決定はすでに下されている。その輪郭は明確だ。我々はこれを欧州と共同で行いたいが最近不透明になっている。もし前向きな決定となれば、共同プロジェクトになる。そうならない場合、独自に行うことになる」と長官。「新型有人人工衛星は国内の”ボスト−チヌイ”宇宙船発射基地が打ち上げられる。この基地には新しい運搬ロケットや新しい発射装置が必要だ。さらにボイコヌ−ル基地に新しい発射装置の建設ははるかにコストが高い。賃貸料、建設費などが加わる。したがって”ボスト−チヌイ”基地から軽量運搬ロケットではなく、有人計画の人工衛星を打ち上げる」と長官

−7日「アンナ・ポリトコフスカヤの殺害事件：犯人は女性記者と何度も会っている）（ウラジ−ミル・デムチャンコ）火曜日、アンナ・ポリトフスカヤの死からちょうど二年たつ。この犯罪は全世界で大きな反響となった。これにたいする質問には、当時の大統領ウラジ−ミル・プ−チンも答えざるえなかった。今二年経ち、犯行容疑者は裁判をかけられている。彼らは殺人など犯罪を請け負う一種”犯罪会社”のメンバ−。ポリトコフスカヤを直接射殺した犯人は現在逃亡中で、ロシアや欧州で探している。だが依頼者の身元については当局も推測だけだ。ポリトコフスカヤ事件で昨年夏、10人以上が逮捕されたことは予想外だった。その時まで捜査は暗礁に乗り上げたと思われた。捜査当局はどうやってこれら犯人に辿り着いたのだろうか？本紙の取材では、捜査当局によるとこれらの人たちはポリトフスカヤの殺人を”依頼”された犯人でいわゆる肩章を付けた古典的な”妖怪”グル−プだ。この中心人物は組織犯罪取締り地方本部の元捜査官セルゲイ・ハジクルバノフだった。彼らは連邦保安庁職員パ−ヴェル・リャグゾフと一緒に用心棒代からゆすり、依頼殺人まで今後の仕事について練っていた。犯人メンバ−はホテル「スヴェルチョク」地下のカフェによく集まり、他の警察関係者も加わった。まさにそこで誰に圧力をかけるか、誰を殺すか話し合っていた。ポリトコフスカヤ事件の逮捕者全員にはチェチェン出身のロムアリ・ガイトウカエフという共通の知り合いがいた。彼とルスタム兄弟はグル−プの実動部隊でボスの決定を実行した。叔父の兄弟にあたるガイトウカエフはこの中で年長だった。彼こそが殺人実行計画を細かく練り、実行者を探し、武器を選び、自分でも対象者を尾行した。ガイトウカエフは通常、金にきわめて困った同郷人の中から選んだ。この”殺人会社”はロシア版雑誌「フォ−ブス」編集長ポル・フレブニコフの殺人にも関与している。一説ではその時もガイトウカエフは殺人実行者を同郷人から選んだらしい。だがポリトコフスカヤ事件の場合、殺人実行者を探し出すことができなかった。ガイトウカエフはこの殺人事件の一ヶ月半前に逮捕されていたからだ。実行はこのグル−プのメンバ−がしなければいけなくなった。数日前、10月2日”ポリトコフスカヤ殺害事件”の第一章の裁判が始まった。犯行に関与しなかった者は釈放された。セルゲイ・ハジクルバノフとジャブライルとイブラギム・マフムドフ兄弟は裁判にかけられる。連邦保安庁職員パ−ヴェル・リャグゾフも裁判にかけられる。ただしアンナ・ポリトコフスカヤ殺害への彼の関与は証明されなかった。彼はゆすりと、五年前の職権乱用の容疑で裁判をかけられる。2003年彼はハジクルバノフと一緒にある企業家に1万ドル要求し、今後一緒に法廷に立つことになる。ちなみにリャグゾフは通常の裁判ではなく軍事裁判となる。マフムドフ兄弟の上の兄ルスタムは捜査当局によると、女性記者を直接射殺した。現在ロシア国内、欧州で探している。一方ロムアリ・ガイトウカエフはウクライナの有名な実業家ゲンナジ・コルバンの殺人未遂で15年間の刑に服している。これはポリトフスカヤ殺害の半年前に行われた。この”殺人会社”には限度がなかった。ポリトフスカヤはウラジ−ミル・プ−チンの誕生日に殺害された。今でもこの日が故意に選ばれたことに疑いの余地はない。殺人犯はこの日を待っていた。殺人実行犯はこのはるか前に殺害できた。何故なら彼女を長期にわたり尾行していたからだ。ルスタム・マフムドフは玄関に入り、彼女を待ち、状況に慣らしていた。二人は目と鼻の先ですれちがい、エレベ−タに一緒に乗り、時にはポリトフスカヤの隣人が購入した冷蔵庫を玄関に入れようとした時、一緒に扉を押さえたりした。女性記者の死と前大統領名と関連づける必要が誰になったのか？これが今、捜査の最大の謎だ。依頼者と実行犯の事件は別々の事件として扱われている。捜査当局はルスタム・マフムドフ逮捕後直ちに捜査を続け、殺人依頼者に見つけるため、全てを初めから行うつもりでいる。犯行現場や全ての手持ちデ−タの分析を行う予定でいる。今のところ捜査当局は容疑者ではなく、殺人依頼者について推測だけを語っている。こうした人物は3〜4人いる。何のために行ったのか？当局は黙っている。それでもマスコミの説からすると、可能性のある殺人依頼者のグル−プが出てくる。第一グル−プ：現ロシア政権に不満で現在国外にる人たち。これにはロンドンに隠れているボリス・ベレゾフスキ−と検察から指名手配されイスラエルに潜んでいるレオニド・ネヴズリンが入る。両者にとってポリトフスカヤ事件が国際的反響をよぶと都合がよい。両者にとってリベラルな記者が殺害される国としてロシアのイメ−ジが維持されることはたんに気まぐれではなく、本当に必要だからだ。そうなれば追放先で闘士の地位を持続できるからだ。第二グル−プ：国内の反対グル−プ。これはウラジ−ミル・プ−チンに対しても、チェチェン大統領ラムザン・カドイロフに対しても反対勢力かもしれない。少なくても、ロシアとチェチェンの大統領は、この犯行後最もイメ−ジが傷ついた人たちだ。西側では今でもポリトコフスカヤの殺害は特務機関かチェチェンの軍警察関係者の手による犯行と信じている。第三グル−プ：これはアンナ・ポリトフスカヤの記事登場人物で、いろいろな理由でこの女性記者に不満をもっている人たち。これは我々の見方では最もあり得ないケ−ス。我々はアンナ・ポリトフスカヤの記事を分析した。鋭い批判にもかかわらず、殺人を起こすようなものは見つからなかった。さらにこの場合、前大統領の誕生日まで犯行を引き延ばす意味はない。

−6日「ロシア海軍艦隊、地中海で演習を行う」ロシア北方艦隊は重ミサイル原子力巡洋艦「ピョ−トル・ヴェリ−キ−」号を中心にバルチック艦隊の哨戒艇「ネウスタシムイ」号、黒海艦隊補助船「イワン・ブブノフ」号など、地中海で合同演習を行う。北方艦隊の艦船はすでに9月22日に出航している。この艦隊の編成は重原子力ミサイル巡洋艦「ピョ−トル・ヴェリ−キ−」号の他、大型対潜艇「アドミラル・チャバネンコ」号、補給船も入っている。哨戒艇「ネウストラシムイ」号はバルト海から9月24日、進路をソマリア沿岸の船舶安全保障のため、ソマリアに向けた。

−5日「ロシアの教職、権威づけゆっくり」ロシア国民は自分の先生について温かく思い出すが、アンケ−ト回答者のほとんどは、”立派な生活”が出来ないと、自分の子供を教師にしようとは思わない。全露世論調査センタ−は教師記念日を前に全国世論調査を実施した。ロシア国民の多くは自分の先生を温かく思い出す。特にこうした思いを抱くのは45〜59歳の年代。アンケ−ト調査によると、ロシア国民の15％は自分の先生をけして思い出さない。6％は思い出すのが不愉快と回答。四分の一弱は教師は権威ある職業と見ている。10人に1人だけ、教師になると経済的にきちんと生活できると考えている。

−3日「ツヒンヴァリのテロ爆弾の威力」ツヒンヴァリのロシア軍本部近くで爆発した爆弾の威力はTNT火薬20KG相当と、南オセチアの平和維持部隊司令官マラト・クラフメトフと説明したとノ−ヴォスチ通信は伝えた。10月3日16時30分（モスクワ時間）に起きた爆発により、ロシア平和維持部隊兵士7名と武器違法所持容疑で逮捕された4名中2名が死亡した。さらに軍人7名が負傷した。クラフメトフ司令官によると、爆発装置はロシア軍本部近くに駐車していた自動車の一台に隠されていた。グルジアナンバ−の自動車がデセヴィ居住地のロシア軍に止められ、臨検中に手榴弾や銃器が発見された。自動車中の者は逮捕され、自動車と一緒にツヒンヴァリの本部に連行された。南オセチア政府はテロの関与でグルジア指導部を非難した。グルジア側は南オセチアの非難に反論し、南オセチアからロシア軍が撤退しないようにする挑発だとこの事件をきめつけた。

−10月2日「ロシアは南オセチアとアプハジアの承認を放棄することはない」ロシアは南オセチアとアプハジアの承認を取り消すことはけしてないと、ロシア下院国際問題委員会副委員長、欧州評議会議員会議ロシア代表団副代表レオニド・スルツキ−はイタルタス通信に伝えた。コ−カサス二国の主権承認の放棄要求が南コ−カサスでの2008年8月の出来事原因の独立国際調査に関する提案と共に”グルジア・ロシア戦争の結末”報告書に関する欧州評議会議員会議の結決議案に盛り込まれている。「我が国の決定を覆す要求は実行できない。ロシアは自国の決定を変更しないだろう」とスルツキ−氏は発言。同時に同議員は調査実施には賛成するとして、その結論に客観性と偏見にないよう期待すると表明。「ロシア指導部の立場で次の1月の会議で欧州評議会議員会議におけるロシアの議決権を剥奪しようと”欧州の異端国家”がまたもや訴えるかもしれない」と指摘。「これは結局のところ、欧州評議会からのロシアの脱退につながる可能性がある。こうしたネガテイブなシナリオを回避できる可能性もある。議員会議で代表団の活動を卑しめてはならない。私はどこまでも駆け引きをする人間ではない。欧州評議会は世界におけるロシアの守れる最も大きな舞台の一つだ」と強調

　

2008年9月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−25日「ウクライナ人を戦車の下敷きにしたい」（ユシェンコのため飛行機が飛ばされる）（ユ−リ・スネギレフ）ロシアはたんに変わっただけではない。借りを返すことを学んだ。戦闘でも外交的”失策”でも挽回した。8月8日の朝、他の記者と共にグルジアの”砲弾”下にいた。まだロシアの戦車が勝利するとは信じていなかった。またもや何の成果ももたらさない長い交渉が始まると思った。何度そうしたことをしたことか！もう十分だ。善良な血を分けた隣人よ！NATOがロシアに圧力をかけるためばかりでなくみなさんを必要としていることにはたして理解していないのだろうか？基本的にNATOはロシアからみなさんを保護するためでない。たんに米国には戦う人がいないだけだ。イラクとアフガニスタンに釘付けとなった米軍はみなさんの支援には来ないだろう。だがサカシヴィリのような大統領の指示で侵略を思いつけばそれにはロシアは対抗し戦車に下敷きにするだろう。米国はグルジアとロシアの5日間戦争にすでに参加した。棺だけは海の向こうではなくグルジアに運ばれた。さらにウクライナにも運ばれたとも言われる。何故なら我々のスラブ人兄弟はグルジアで指導員として働いたからだ。さらに人員とともにサカシヴィリに送られた”ブク”装置部隊もいた。今やロシアは自国を守ることができると世界中知っているので、兄弟民族をけしかけることが最大の目論見だろう。ロシアが再び反撃せざるえいないよにするためだ。一方ユシェンコにはワシントンから飛行機が送られるだろう。ある帝政時代の将軍が言っていた。我が民族はいかに屈伏させられようと、いかに跪かされようが、立ち上がり立ち上がり、完全に立ち上がる。そしてさらり強く強靱となる。これは我々共通の民族について言ったものだ。単一で敵対しえない一体の民族のことだ。

−23日「金曜日までにモスクワの住宅・建物全てに暖房が入る」モスクワの全ての住宅に9月26日金曜日までに暖房が入る。すでに建物の35％には暖房が入っていると、モスクワ第一副市長ピョ−トル・ビリュコフはTVCテレビの番組で火曜夕伝えた。「金曜日には市全体に暖房が入る。市内の社会分野の施設には先週水曜日から暖房供給され始め、日曜日には孤児院、幼稚園、学校、病院、スポ−ツ施設全て暖房が入った。昨日から市内の住宅に暖房供給し始めた。四日間のあいだにスケジュ−ル通り、全ての住宅に暖房供給されるだろう」と副市長。それによると、今年平年より10日間早く”暖房供給”し始めた。これは気象条件のためだ。熱給プラントの運転規則にしたがうと、モスクワの暖房シ−ズンは一日の平均気温が5日間連続で8℃以下になると始まる。2007年、社会施設への暖房供給は9月18日から開始された。

−15日「小国と大きな合意」（ロシアはスフムやツヒンヴァルに住み慣れつつある）（クセニヤ・フォキナ）ロシア外相セルゲイ・ラヴロフのアプハジア及び南オセチアへの初めての公式訪問はきわめて日常的な問題の解決から始まった。当然、素晴らしい結婚生活は快適な住居なしには考えられない。したがって国際法にしたがう新たな国家と国家間関係を軌道に乗せるため、ロシア外相はアプハジアにおける将来のロシア大使館用地の視察から始めた。建物は最短期間で建設されるので、スフムの在外公館は年末までに開設される。数日中に”新婚夫妻”は軍事も含め友好・協力の大条約に調印する。関係の形式は”EU同様に”国境の完全開放。ロシア指導部は南オセチアとアプハジア国民の安全はロシア軍が保証すると何度も表明した。両国内のロシア軍の駐留は国家間協定で定める。ラヴロフ外相によると数日中にもロシアは南オセチア及びアプハジアと友好協力協定を結び、その中で特にロシア軍の駐留が法的に定められる。アプハジア及び南オセチアに外国人がいることであらゆる諍いが起きないようにラヴロフ外相は米ライス国務長官との電話会談で国際監視団は南オセチアとアプハジアに隣接する地域のみに展開されると何度も念をおしている。「これはトビリシ側からの新たな侵略を防止するためだ」と指摘。以下略

−14日「グルジア元国防相、サカシヴィリの軍事機密を話す」（ノ−ヴォスチ通信）グルジア大統領ミハイル・サカシヴィリはだいぶ以前から南オセチア占領の軍事攻撃を計画していた。グルジア元国防相イラクリ・オクルアシヴィリはグルジアの国防大臣を2004年から2006年まだ務め、現在パリに在住。グルジアは汚職容疑で彼の引き渡しを求めている。グルジアでは本人不在のまま、彼は禁固11年の有罪判決を下されている。2008年4月末、フランス難民・移民局はオクルアシヴィリに政治亡命を認めた。9月10日パリ控訴審はサカシヴィリの側近でグルジア体制の強烈な批判者となったオクルアシヴィリのグルジア引き渡しを却下した。「アプハジアは我々の戦略的優先問題だったが、2005年我々はアプハジアと南オセチアの軍事占領計画を作った。この計画は当初、南オセチア進攻とロコスキ−・トンネル、ジャワ占領の二方面作戦だった」と元グルジア国防相はロイタ−通信のインタビュ−にこたえた。「サカシヴィリの攻撃はツヒンヴァルの占領だけだった。彼は米国が外交チャンネルでロシア人を封じ込めると考えていた。サカシヴィリはロシア軍からいくつかの主要都市を防衛する命令を出すことができた。しかし彼は批判を避け、多くの犠牲者が出たと演出するためロシア人を入れた。米国はこの戦争に一部責任がある。サカシヴィリの軍事野望に先手が打てなかったからだ」と発言

　

−11日「国民は”鉄のカ−テン”を恐れない」（アレクサンドラ・ベル−ザ）ロシア国民は西側との対立には反対だが、独自の外交路線には賛成。ロシア国民はロシアと米国の悪化が長期間続くとは見ておらず、推定される国の孤立に懸念を抱いていない。これは全露世論調査センタ−の結論。ロシア国民の5人に1人は最近、ロシアと西側世界の関係は改善したと信じ、4人に1人はまったく変わっていないと思っている。国民の多く（39％）は様々な理由で当然関係は悪化したと考えている。これはグルジアとの戦争であり、西側諸国の反ロシア政策（特に米国）であり、ロシアが”一本立ち”してロシアを”恐れるようになった”ことなど。現況でロシア大統領ドミトリ・メドヴェジェフが選択した対外政策路線についてロシア国民の多くはきわめてバランスのとれたものと見ている。ほぼ70％の人はロシアの国際孤立のおそれはないと考え、5人に1人だけその公算があると見ている。同世論調査センタ−政治調査部長ステパン・リヴォフの説明では、人々はグロバリゼ−ションの時代に国と国の間に障壁を設けることは困難と理解している。誰も”鉄のカ−テン”を下ろさないが、ロシアは”冷戦”の備えがされていないと、多くが考えている。国民の半数以上（53％）は冷戦はないと見ているが、35％は冷戦となる見ている。「この人たちの意見では西側との対立はロシアが主要大国の一つの役割を完全に主張していることで不可避と見ている」とステパン・リヴォフ。国民のほぼ半数（48％）は西側との互恵関係を今強めるよう求めている。一方3分の1は、西側への依存関係を清算すべきと考えている。

−10日「ミハイル・ゴルバチョフ：我々は他国の音楽に合わせ踊ることはない。ジャズであるかどうか、それは重要ではない」（ワシリ・ヴォロツアエフ）ソ連初代大統領ミハイル・ゴルバチョフはスペイン紙「エル・パイス」のインタビュ−で「西側はNATOを東に拡大しないと約束したが守らなかった」と発言。今や欧州に新しい安全保障の機構を作る時期が到来したと指摘。元米国務長官ジェイムス・ベ−カがソ連がドイツの再統一を支持するなら、NATOは東方に拡大しないと約束したことは本当なのか、と質問されるとゴルバチョフ氏は「彼は私にではなく、全世界に約束した。この約束は我々がした交渉の録音に残っている」と答えた。「欧州は大陸安全保障会議を設立して欧州安全保障の新たな機構作りに力を発揮すべきだ」とゴルバチョフ氏。「そうすれば米国がスケジュ−ルを押しつける事態から我々は解放されるだろう。若干似たようなものが1990年に議論されたが、西側は自分たちが勝利したと信じ、自分たちの約束を履行しないと決めた。これは米国だけでない。私はこれについて初めて語るが、ドイツも自分の義務を履行すべきだ。ドイツはソ連との二国間合意を履行していたが、NATO会議ではNATOの拡大を支持した」とゴルバチョフ。「欧州は自分の立場を見直すべきだ。クリントンとブッシュ政権は大陸に新たな分裂を生み出す政治プレ−を開始した。米国はここ数年、欧州にとって悪いアドバイザ−となったと思える。我々、欧州人は米国の友人に米国の達成したものや力は認めるが、その支配には同意できないと言うべきだ」とし、また「国際社会や経済の分野で我々に指示するようなことは認められない。IMFが90年代初めにロシアに出した指令は破局を導いた」とゴルバチョフ氏。旧ソ連地域の最近の出来事についてコメントして「プリドネストロヴェイエではロシアはモルダヴィヤにかなし妥協に妥協して、この領地は一定の自治保証を得て、同国の一部として留まるだろう。南オセチアの場合、我々も交渉するつもりでいた」と指摘。「エル・パイス」紙がツヒンヴァリ攻撃の命令を出したグルジア大統領ミハイル・サカシヴィリは自分の判断で行動したのか、ゴルバチョフは意見を求められると「答えは明瞭だ。もちろんそうではない」と発言。誰がサカシヴィリにアドバイスしたのか？「知らないのであれば、米国と言わざる得ない。それにEUの一部の国だ。ワシントンはグルジアを徹底的に武装した。ウクライナも同じだ。誰も、サカシヴィリがしたことを誰にも強制できない。しかし、軍事力よるこの問題解決プランがあったことは間違いない。これからロシアは責任ある行動をとるだろうが、ロシアの国益が無視されるようなことは認めないだろう。今日ロシアは批判や圧力を受けている。ロシアにはダブルスタンダ−ドが適用されていると思う。我が国には世界で競争するための経験、歴史、力がある。我々は他人の音楽に合わせて踊るつもりはない。ジャズかどうか、それは重要ではない。ロシアにはロシアの音楽がある」とゴルバチョフ氏。

−7日「モスクワはワシントンの政治的”痛い場所”探り当てた」（ノ−ヴォスチ通信）モスクワはNATOを”東進”させようとする米国の執拗な志向に対抗してイランへの”核”支援の拡大について検討している。ロンドンの「サンデ−タイムス」紙によると、クレムリンはグルジアとウクライナのNATO加盟の意向をワシントンが支持していることやロシアとの紛争後グルジアを支援するため黒海に米軍艦を配備していることに憤っている。同紙によると、ロシア政府はテヘランへロシアの核専門家グル−プを派遣する意向。さらに育成のため、核技術分野の研究をしているイランの学者を招待する可能性もある。記事にはロシア軍に近い筋の発言が紹介され、「グルジアでの戦争後、全てが変わった。これまで不可能と思われたことが今ではきわめて可能となり、特に我が国の友好国が敵国となり、敵国が友好国になってからなおさらだ」と同筋は表明。それによると、イランみないな米国の最も弱い部分に痛撃をくらわせるなど、多くの可能性が検討段階にある。だが長期的に見れば、打撃はおそらく自分自身へだろう。何故なら潜在的な核保有イスラム国は米国よりロシアに近いからだ。以下略

−4日「ロシア平和維持部隊、グルジア領内の安全保障地帯に留まる」ロシア平和維持部隊は、安全保障の国際監視メカニズムが出来上がるまで、グルジア領内紛争地域にある安全保障地帯で駐留を続けると、ロシア外相セルゲイ・ラヴロフはイタリアのフラティニ外相との会談後、表明した。「これは国際社会が国際メカニズムをいかに作るか、それにかかっている。”メドヴェジェフとサルコジプラン”の第五項目に国際メカニズムが出来上がるまで、ロシア平和維持部隊は補完的な安全保障措置を遂行すると書かれている」とロシア外相は強調したと、イタルタス通信は報じた。「メカニズムは今作られつつあるが、まだ完了していない。これが出来上がりしだい、メカニズムが展開されしだい、国際監視下における安全保障地帯の体制が定まりしだい、武力不行使の保証文書が署名されしだい、この条件が履行されたことになる」とロシア外相。−3日「オレンジ革命の終焉」（ウクライナでまたもや政権が変わった。ヴィクトル・ユシェンコは野党となりつつある）（ヤニナ・ソコロフスカヤ、マクシム・ユシン）キエフでまたもや政治的激震を起きた。ウクライナ大統領ヴィクトル・ユシェンコの最悪の懸念があたった。彼の最大の敵、首相ユ−リヤ・チモシェンコと元首相ヴィクトル・ヤヌコヴィチが手を結んだ。結末は待たずとも明らかだった。あらたな同盟者たちは議会で容易に憲法多数は形成できた。これには自分たちの旗の下にコミュニストとウラジ−ミル・リトヴィンの連合を引き入れれば十分だった。その後、大統領の権限を決定的に縮小して、それを首相に与えた。ウクライナ首相は外相と国防相の解任権限と大統領を気にしないで国際交渉の実施と協定締結の権限を獲得した。これはオレンジ派にとって死刑宣告となった。ユシェンコ派はまさにそのことに気づき、親新大統領の国会会派「我々のウクライナ−民族防衛」は夜間、緊急会議を召集した。記名投票の結果、ユ−リヤ・チモシェンコ派との連立は解消すると決定した。だがここでも裏切りなしではすまなかった。外相ユ−リ・ルツエンコは彼の議員グル−プ”民族防衛”（17名）はユシェンコを支持せず、首相側に残ると表明した。怒り狂った大統領は水曜日朝、テレビ演説してこの事態を”ク−デタ−”と呼んだ。だがどのように”反乱者”と闘うのか、そもそもそのつもりがあるのか、明らかにしなかった。さてこれからどうなるか？憲法に従うと、新たなパ−トナ−（先ずチモシェンコ派とヤヌコヴィッチの地域党）自分たちの関係について正式手続きをふみ、議会多数を形成するために、一ヶ月間の猶予がある。そうしないと、ユシェンコは国会解散権を獲得してしまう。この権利について大統領はテレビ放送で指摘したが、具体的脅しについては発言しなかった。現在こうした事態となって、国会解散は当然のことながら、ヤヌコヴィッチもなおさらチモシェンコも喜ばしいことではない。ただでさえ権力が近づいているのにどうして任期前国会選挙をする必要があるのか？大統領選挙なら別のことだ。現在大統領は事実上、野に下りつつあり、ユシェンコは彼の敵対者が憲法多数を握っている国会の決定に影響力を行使できない。すでに大統領は脅されている。謙虚にしないと、議会は弾劾手続きに入ると言っている。理由はいつでも見つかる。例えば、グルジアへの武器違法供給とか。ウクライナ国会はこの問題調査のため特別委員会を設置した。「ウクライナでもグルジアと同じことが起きた。ただ平和的やり方なだけだ。ロシアを勝者側と認めるべきだ。ロシアはウクライナで議会連合を手に入れ、両リ−ダ、ヤヌコヴィッチとチモシェンコはロシアの利益を考慮するつもりだ」と政治学者コスチ・ボンダレンコ。ユシェンコはそれなりの理由でチモシェンコを国家反逆だと訴えている。彼女は確かに裏切った。だが祖国ではなく、最高司令官の大統領だ。以下略

−9月1日「”ロシア問題”、欧州を分裂させる」（マクシム・ユシン）月曜日ロシア問題で開催されたEU緊急会議は欧州の分裂をまたもや示すものとなった。当然、会議参加者はつとめて統一を見せていたが、さほどうまくできなかった。欧州首脳の最近の行動や発言を分析して、本紙はEU27カ国を”分類”し”嫌ロ、親ロ”国の独自ランキングをつけてみた。第一グル−プ（ロシア批判の急舌鋒国）予想通りの調子はバルト三国とポ−ランド。これらの国の首脳は（ウクライナ大統領ヴィクトル・ユシェンコと共に）ロシアとの紛争の最中、トビリシ入りしてサカシヴィリ大統領を支持する集会で演説した。まさにタリン、リガ、ヴリニュス、ワルシャワが対ロ制裁を最も執拗に求めている。ロシアにとって幸いなことに欧州におけるバルト諸国の政治影響力は小さい。一方ワルシャワはここ数年、カチニンスキ−兄弟により評判を堕としている。現在この親族二頭体制は崩壊した。首相にはヤロスラフ・カチンスキ−に代わってより温厚で適任のドナルド・トウスクがなった。この人物はちなみに、大統領レフ・カチンスキ−と異なり、”反露軍”の代表になろうとはしない。この欧州最大の嫌ロ4国に英国とスウエ−デンを加えることができる。英国との関係はよく分かる。ロシアとの関係はアレクサンドル・リトヴィネンコ毒殺事件後破綻し、その時から果てしなく次々スキャンダルが続いている。欧州の有力国の中で英国のブラウン首相はロシアを最も容赦なく批判している。例えば、G8から外すよう提案している。スウエ−デンの過激な振る舞いにロシアは先ず、同国のビルト外相に”感謝”しなければならない。スウエ−デン最高の外交官は自分をサカシヴィリの友人だと呼び、グルジアの出来事を1938年モデルのヒットラ−ドイツとロシアは匹敵するとまで重大視した。第二グル−プ（ほどほどの批判国）これらの国はロシアの鞭打ちキャンペ−ンでは第一バイオリンは弾きたがらず、だが一定の条件があれば、バルト諸国その他ロシアの敵対国を支持する可能性がある。ここには先ずチェコ、ハンガリ、ル−マニアなど東欧諸国が入る。各国ともロシアに対しては歴史的恨みをもっているが、ポ−ランドと異なりロシアとの対立で強引な外交政策にとろうとしていない。ハンガリはこの中で最も過激ではなく、エネルギ−資源輸出分野ではロシアと実りある協力をしている。”ほどほどの批判国”にデンマ−クも入れることができる。ロシアとの関係はイチケリヤ（チェチェン）元首相アフメド・ザカエフがかつて暗いものにした。ロシアの捜査当局はそおの引き渡しを執拗に成果ないまま求め続けてきた。最も多いのが第三グル−プで”実利主義国”、”中道国”、”中立国”と呼べるもので、核大国、国連安保理常任国、さらに石油ガス供給国との本格的な抗争に巻き込まれたくない国々。これはスロヴァキアで、他の東欧諸国と異なりロシアとの本格的摩擦はうまく回避して多くの分野で協力している。スロヴァキアの世論は嫌ロが最も少ない。次にスロヴェニヤで、欧州のその他の旧社会主義国のコンプレックスは特にない。ロシアとは冷静、合理的、感情にとらわれず、けして自国メリットを忘れないで関係を構築している。ブルガリアは、その政治上層部がロシアに特に優しい感情をもっているわけではないが、やむなく社会の雰囲気を考慮している。多くのブルガリア人は、国家指導部が他の東欧諸国の例に従い、かつてトルコの軛からブルガリアを解放した大国に外交的攻撃をしかけても、理解しないだろう。スペインはどっちつかずの立場だった。一面ではバスク人分離主義者、最近ではカタロニア人との戦いをしている国はロシアによるグルジアの”反乱領土”の独立は気に入らないかもしれない。他面、モスクワと争う理由がマドリ−ドにないことだ。最近政治的対話がきわめて成果をもって発展していた。フィンランドも容易ならざる状況にある。ロシアとは密接な経済関係があるので、ロシアへの激しい批判に与することはできない。しかしヘルシンキはモスクワの擁護者にはおそらくならないだろう。府フィンランドは隣国スウエ−デンやバルト諸国の意見をやむなく考慮している。バルト諸国の連帯は我が国の北の隣国にとって無視できるものではない。この第三グル−プにはさらに数カ国を加えることができる。これら国々の指導者は様々な理由でロシアと”カフカスの抗争”に巻き込まれたくなく、おきまりのコメントか、集団声明の署名にどどめている。これはオランダ、オ−ストリア、ポルトガル、アイルランド、マルタだ。最後に第四グル−プでロシアの擁護者、ロビイストだ。ここでおそらく最も際立った役割を演ずるのは、ロシアとの戦略的パ−トナ−シップを仄めかす特別な”東欧政策”をもつフランスだろう。モスクワにとって幸いなことにまさにパリが現在EUの議長国だ。ポ−ランドかエストニアが議長国であれば、感情的、イデオロギ−的雰囲気がどのようなものになったから想像できる。だが全て礼儀作法の範囲内におさまっている。いつものように客観的態度をとっているのがドイツだ。ドイツはロシアを孤立化させることも、制裁を加えることも望んでいない。しかしそれは、グルジアに対する軍事作戦やアプハジアと南オセチアの承認でロシアを厳しく批判するメルケル首相のブレ−キにはならない。”善良な予審判事”の役割を演じているのはドイツのシュタインマイアー外相で裏で動かない欧州でも数少ない政治家の一人、公然とモスクワだけでなく、サカシヴィリ一派も批判している。さらにロシアのロビイスト、イタリアがある。特にロシア首相をまさに”友人ウラジ−ミル”と呼ぶベルスコ−ニ氏が再度首相になるとなおさらだ。彼らは先週末電話で協議している。親ログル−プにはさらにEU発起故国、ベルギ−とルクセンブルグが入る。ベルギ−外相は数日前、グルジアのNATO加盟に反対し、ルクセンブルグ首相は対ロシア制裁に反対した。そして最後にギリシャとキプロス。この二国は正教国で常に欧州の舞台でモスクワを擁護している。二つの民族の歴史的相互シンパシ−の他にモスクワとアテネはエネルギ−分野など現在野心的契約で結ばれている。

2008年8月分

−29日「ロシアは330億人を食べさせることができる」（ロシア農業省はそのように考えている。どうして西側の制裁が我が国に有利なのだろうか？）（アレクセイ・アロノフ）南オセチアの紛争でロシアが経済的に孤立すると、これは我が国経済に寄与するだけだろう。こうしたパラドックスの結論を連邦農業監督庁の発言から導き出すことができる。輸入食料品が入らなくなれば、自分のものを育てるほかない。短い期間節約するだけで我々は十分な食肉、穀物を生産できる。テレビ、ラジカセ、スポ−ツシャツでさえ、けして孤立しない。隣りが中国だからだ。「農業生産に関し立ち上げることができるものを全て立ち上げると、我が国は330億人も食べさせることができる」とロシア連邦監督庁副長官ニコライ・ヴラソフはロシア食料安全会議で発言。一見するとこの発言は空想に思われる。何故なら我が国の輸入依存度がかなり高いからだ。食料品の50％は輸入である。しかしこれは常にそう続くという意味でない。数日前第一副首相ヴィクトル・ズプコフは「農業には膨大な資金が投入される。2012年までに農民は追加補助金1020億ドル受け取るだろう。同時我が国は一方的に承認されたWTOの要求を拒否するだろう。豚肉など食肉輸入を制限する」と表明した。WTOの合意からのロシアの離脱は先ずロシアに打撃を与えると思われるかもしれない。今後我が国の農業生産者は輸出が難しくなると言われる。しかしこれは真実ではない。記憶がないかもしれないが、我が国はまだWTOに加盟していないが我が国はこの組織の条件をすでに数年間も履行している。以下略

−28日「グルジア議会、ロシアとの外交関係の断絶を決定」（ノ−ヴォスチ通信）グルジア議会はロシアとの外交関係の断絶を決めた。また南オセチアとアプハジアをロシアによる占領された領土を宣言したと、インタ−ファクス通信。ロシアとの外交関係の停止にはグルジア国会全議員106名が賛成した。会議はグルジアが自国領を見なす南オセチアとアプハジアのロシアによる独立承認に関するもの。グルジア議会はグルジア領内のロシア全軍、平和維持軍も含め占領軍と認定し、違法部隊と見なすと決定した。また議会はグルジア領内のロシア軍部隊の駐留を定めたあらゆる協定を破棄するようグルジア政府に要請した。すでにグルジアはモスクワにあるグルジア大使館職員を大幅に削減すると表明していた。トビリシは駐露グルジア大使館に外交官二名だけ残すと決定した。

−25日「分離の権利」（アプハジアと南オセチアは独立国家になるだろうか？）（ボリス・クリン）定例国会終了のパ−テイでも下院議員はロシア大統領と全ての善良に人々にアプハジアと南オセチアの独立を訴える要請書承認した月曜日ほど嬉しそうではない。これより少し前、上院が承認した。本会議場から下院議員はあたかも大勝利でもおさめたか、サッカ−の世界チャンピオンになったような雰囲気で出てきた。だがこの会議は唐突のものだった。記者に配られた議事では会議は臨時でも特別会議の名でもなかった。たんなる秋期国会の開催だ。さらに議事には南オセチアとアプハジアに関する最大議事項目もなかった。その上、議決案そのものも誰も見ていない。下院議長ボリス・グルイズロフは12時、会議を開き、議員に予め次のことを知らせて始めた。「”戦略-2020”の本案作業が沢山ある」グルイズロフ議長は三カ年予算、イノベ−ション、文化にもおよび話し続けた。しかしカフカスの出来事の順番もついにやってきた。「カフカスは外国の高い壇上から何を言おうがロシアの戦略的利害の地域であったしこれかもそうだ」と議長は表明。彼はロシア軍の行動を高く評価し、南オセチアでのジェノサイドの脅威を指摘してその後になってやっとアプハジアと南オセチアの独立に関するロシア大統領と他国議会に対する要請書について話し始めた。審議開始前、議員はアプハジア大統領セルゲイ・バガプシと南オセチア大統領エドウアルド・ココイトイの話を聞いた。前者はてきぱきと、落ち着いた感じだった。「グルジアは20年間に侵略行為を9回行い、平和条約の締結を拒み続けた」とバガプシ。「我々に必要なのは偽の国家体制ではない。我々にとって重要なことはロシアとの軍事協力だ。アプハジアを守る他の手段はない」と発言。一方エドウアルド・ココイトイの発言はまさにグルジアに対する激しい憎悪に満ちたものだった。「卑劣さ、狡猾さがいつの時代もグルジア指導部の特徴だった。グルジアは1918年から1921年少数派政府の時代でも、多数派政府の時代でも、ガムサフルジナの時代でも、”似非民主主義者シェワルドナゼの時代でも、今でもオセット人を根絶しようとしてきた。グルジアの国家体制は慢性的なファシズムの病気だ」とココイトイ。同胞問題委員会委員長アレクセイ・オストロフスキ−（ロシア自由民主党）は大統領への要請書を提出し、グルジアには歴史的にも法的にも南オセチアとアプハジアを主張するいかなる権利もないと表明。同議員は「アプハジアの国家体制には1200年の歴史がある。一方南オセチア人はすでに1843年にツア−リの命令で”グルジアの封建君主の封建的従属関係から解放され国有地農民になった”」と指摘してその立場を根拠づけた。つまり、南オセチアの農民を鞭打つ権利がグルジアの領主から帝国の官吏に移った後、オセット人には独立を主張する根拠ができたということなのか？下院各派代表はその演説の巧さで競い合うぐらいで、発言に本質的相違はなかった。投票結果はロシア議会史でセンセ−ショナルなものだった。下院議員447名はメドヴェジェフへの要請書を賛成投票した。一方、今回の衝突は、”この地域に住む民族間の何世紀にもわたる対立の悲劇結末であると下院が表明している全ての善良な人々へのメッセ−ジには450名の議員、つまり下院議員全てである。すこし前同様なメッセ−ジが上院でも同じ足並みを揃えて賛成投票された。上院も上院の義務としてグルジア・南オセチア紛争地域に平和維持軍の増派を承認した。ただしこれは8月8日からと前に遡った日付で行われた。未承認国家の承認は今後どうなるだろうか？「法律手続きの視点から見ればこれは大統領の決定となる」と上院議長セルゲイ・ミロノフは説明。「大統領は今、”どのような形態でいつ、いかにこれを行うか”判断しないといけいない」と指摘。一方下院議長ボリス・グルイズロフは大統領の反応はいつ出てくるかとの問いには「きわめて早い時期」とはっさりと回答。だが月曜日クレムリン筋によると、早急なる回答は期待すべきでないとのこと。

−21日「トビリシの憂鬱な日々」（ピョトル・イノゼムツエフ）古代トビリシは瞬時に老け込んだ。この町に相応しい生活の気楽さのオ−ラがどこかに消え去った。閑散とした通りに重く項垂れる人々が歩いている。とても丁重だ。だが若干互いに警戒している。笑み、大声での話、口角泡を飛ばす論争は消え失せた。壊滅的な”5日間戦争”後のグルジアの雰囲気を理解することは容易い。だがそれを一言で片付けるのはかなり難しい。悲しみ、誇り、苦痛、屈辱、宿命、無力、憎悪、憂鬱なユ−モア、それが不可解に混ざり合っている。ある”商売人”は売台に看板を出して「ドルとユ−ロはない。ラリと忌々しいル−ブルはある」と知らせている。半壊した家の壁に真新しい落書き「戦争はいらない！」そのようなメッセ−ジが唯一野党系のテレビ会社「コフカシア」の放送テロップで読み取れる。「愚か者だけがサカシヴィリと政府を批判している」「我が国大統領はサルコジ！」「ロシア軍が撤退する時、一緒にミ−シカも出したほうがよい。ここではいずれにしても彼は逮捕されない」「この戦争は米国とロシアの戦争だ。彼らはグルジアを軍事演習場にした。我々は利用されただけだ」「11月に自国民を制裁した軍隊はどこだ？今度も青二才をいたわらなかったのか？」「グルジアに住むロシア人はどうして黙っているのか、何故彼らはプ−チン政策に反対する抗議行動を起こさないのか？」「どうしてNATOが必要なのか？」−だがグルジア政権の強力なプロパガンダが人々に影響している。戦争責任は全てサカシヴィリにあると確信している人にも影響している。（グルジアのテレビ局”ルスタヴィ-2）の放送見出しが流れてくる。”ロシアの略奪兵士がゴキブリみたいにあちこち入り込んでいる”）この後映像はすぐ、切り替わる。興奮した中年女性がマイクに向かって叫ぶ。「ロシア人よ、けしてグルジアと戦うな！彼らは神と戦っているのだ。この土地は生神女マリアから与えられたものだ！」多くの恐ろしい話しがある。おそらく難民の言っていることに真実の一部はあるのだろう。南オセチアでグルジア軍が退却した後、どのようにグルジアの村落の家々が燃やされ、人質が捕られたか。この後、ロシア語で語るのはきわめて危険と思われた。少なくてもセルビアの同胞はそのように行動し、狭い仲間の間でも英語で語るようにしている。しかし夕方ルスタヴェリ通りを歩いていると、二人の若者が敵国語で何か話しているのを聞いた。彼らと話してみた。グルジア人のようだ。モスクワで学んでいる。トルコ、アルメニアまたはキエフ経由でモスクワへ行くか決めていた。トビリシの友人は私をトビリシ・バトウミ街道のイゴエチ村に案内した。そこではロシアの検問所近くでロシア軍の撤退を求める集会が行われていた。年の頃70歳ぐらいの初老の男が若い大尉と話していた。「ここは私の土地だぞ！ここからあっちに散歩したいのだ！。あそこからこっちに散歩したいのだ。どうしてさせない！」「おじさん、命令なんだ。軍隊にいたことがあるか？」「いたことがあるさ。ポルタワだ。良い町だろう？若い娘、美人、ウオッカ、サロ（脂塊）、黒パン、新鮮な葱があった」と初老の男は思い出に耽っていた。「ここのワインはとても気に入っている」と大尉は笑みを見せた。「戦争が終わったら、家に遊びに来てくれ」と笑顔でこたえた。「ありがとう、嬉しいことだ。あなたも私のところに客にくてくれ、約束だ」彼らは住所を交換し、8歳ぐらいの少年が初老の男の手を引っ張り始めた。グルジア政府は”5日間戦争”のグルジア側の戦争被害について公式に発表した。8月20日時点で戦死者は215名、負傷者は1469名、70名行方不明。トビリシ市内の新しい共同墓地で戦争で亡くなった7名の兵士の葬儀が行われていた。戦争に連れて行かれた青年の両親は息子を埋葬していると信じようとはしない。七つの亜鉛メッキの棺のうち、六つには”不明兵士”と書かれている。

−16日「勝利後、ロシアに何が待っているか？」（ウラジ−ミル・デムチェンコ、イゴリ・ヤヴリャンスキ−）南オセチアでの勝利した平和維持作戦は最早、過去のものとなりつつある。しかしこの勝利後、我が国には何が待っているだろうか？そしてこの事件から我々はどのような教訓を引き出すべきだろうか？ちょうど1週間前、8月7日、全てが終わったと思えた時だった。グルジアの砲兵隊が無防備のツヒンヴァリ市に一晩中砲弾を撃ち込み、ラジオではサカシヴィリの向こう見ずな者たちが南オセチアを絶滅させると公言していた。その時、この侵略への回答は抗議書と怒りの声明だけだと思われた。それとグルジア大使館前の少数の集会、それだけと思われた。おそらく我々はこうしたことで忍んだのかもしれない。正直なところ、この20年間我々は多くのことに耐えてきた。常にこのような不干渉を正当とする人々がいた。彼らはバサエフの武装集団がダゲスタンに侵攻しても、チェチェンの治安回復を非難した。1週間前も”自分のことでないことに介入しない”という口実はあったのだろう。しかし多数の気持ちは無念なものとなったろう。しかし金曜日の半ば、全てが一変したと分かった。第58師団の戦車のキャタピラが軋み音を上げると、我が国が他国に入ったことが分かった。ツヒンヴァリへ向かい戦車は驚愕に染まった誇りを抱かせた。戦車と弾薬車両を捨ててグルジア軍は急いで逃げ去った。明らかにサカシヴィリの大儀への信念は反撃できない一斉射撃だけで十分だった。ちなみにイスラエルは誘拐された伍長ギラド・シャリトのためにレバノン領の侵攻して数千人のアラブ人を殺害した。最近までロシアはこうしたことができたにと思われていた。今、ルビコン川を渡ったことが明らかとなった。ロシア・グルジア国境という文字通りの意味だけでなく、ロシアの政治家と軍人が自国民の生命、名誉、尊厳を確固として守る上で心理的障壁を乗り越えたというさらに重大な点がある。この勝利後、国際舞台でロシアに何が待っているだろうか？米国及び欧州各国との関係が壊れるだろうか？米国との関係は結局、輝かしいものとはならなかった。ジョ−ジ・ブッシュ大統領の任期終了前にはおそらく何らかの進展はないだろう。コ−カサス地方（ここだけでない）で現政権がさんざんなことをしている事態を次期ホワイトハウスの主人は片付けないといけないだろう。ロシア外相セルゲイ・ラヴロフが表明したように、”バ−チャル・プロジェクト（グルジアのこと：本紙注）の権威という概念か、それとも集団的行動を実際に必要とする問題に関し現実的パ−トナ−シップ”を海の向こうは選択することになるだろう。ジョ−ジ・ブッシュは「グルジアにおけるロシアの行為は21世紀の外交、経済、安全保障の構造”にロシアが入ることに危惧を抱かせる」と表明。先ずこれはWTO加盟のことだ。ロシアのエコノミストの間では現在でもこの機関への加盟が我が国にメリットがあるのか、議論が続いている。G8の参加について言えば、逆戻りはありえないだろう。この”エリ−トクラブ”の加盟国はおそらく、ロシアとの協力をはっきり拒絶すると決定すると一つの意見にはまとまらないだろう。EUとの関係について本日、ソチ市でロシア大統領ドミトリ・メドヴェジェフとドイツのメルケル首相が話し合うだろう。EUと我が国の関係はより安定し見通しのきくものだ。問題が起きたら”ガスを止める”というもとが問題ではない。もちろん、ロシアはこうしたことはしない。ガス供給は長期契約で行われているからだ。しかしこれは相互にとっての保証であり、それ故一方的脅威より信頼できるものだ。おそらく西側はロシアとは新しい条件で仕事をしないといけないとすでに理解しているだろう。「この戦争は結果としてロシアの国際舞台への復帰を意味するもので、国益やこうしたことはこれまでになかったが、弱い国家としてではなくまさにこのようなロシアと関係を持つ諸民族は友好和合するようコンプレックスなく表明する自信を抱いたロシアを証明するものだ」とフランス・アカデミ−事務局長は「フィガロ」紙で書いている。戦勝の大きなマイナス面になるかもしれないのは、グルジアのNATO加盟である。グルジア再統合相テムリ・ヤコバシヴィリは”ガアエレツ”紙のインタビュ−で「グルジアでの出来事に対する西側の唯一信用できる反応とはこの地域にNATO軍を配備することだろう」と表明している。しかしブリュッセルのNATO本部は、NATOの能力は無限でないと理解している。NATO軍がこの”ホットポイント”に派遣され、トビリシが早急に仲間入りするとは考えがたい。さらにグルジアをNATOに加盟させるにはアプハジアと南オセチアとの紛争を解決する必要がある。今や、これを実現する方法はただ一つ、この領土に対するあらゆる主張を放棄することだ。グルジアはそのように選択せざるえないだろう。サカシヴィリ政権の今後についてはロシアだけでなく、欧州のほとんどの国にってはっきりしている。本紙の取材では米国はサカシヴィリ周辺で相応の交代者の模索に積極的に動いている。最も現実的な候補者の一人として、国連のグルジア常任代表34歳のイラクリヤ・アラサニヤ。これは彼がより良いという意味ではない。しかし平和の人々の流血で手を汚していない彼とはいずれにしても対話が可能だろう。

−6日「永遠の記憶と永遠の本」（アレクサンドル・ソルジェニツイン、永久の眠りにつく）（ユ−リ・ポリトフ）ドンスコイ修道院の古い墓地で8月6日、アレクサンドル・ソルジェニツインの埋葬が行われた。5年前作家はこの墓地に埋葬してくれるようアエクセイ二世に手紙で願いを伝えた。「ドンスコイ修道院の宗教的で敬虔なる、そして総主教チホンと固く結ばれた雰囲気が気に入っています」とその手紙。朝から修道院には数百名が参列し、寺院やその建物の前を埋めつくした。その誰しも、直接別れを自分の義務を思っている。参列者にはロシア大統領ドミトリ・メドヴェジェフの姿もあった。ヴォルガ地方で家族と過ごしていた短い休暇を急遽中断してモスクワへ戻った。夜が明けるまで作家ソルジェニツインの棺は寺院の安置され、モスクワ神学校の生徒がお祈りを捧げた。朝9時頃、寺院には親族が集まり副主教オレホヴォ・ズエフスキ−・アレクシ−が祈祷を始めた。これにはワイン色のバラ花束を持ってロシア大統領も参列し、祈祷が終わるまで棺の傍で立ち尽くしていた。以下略

−5日「ナタリヤ・ソルジェニツイナ：アレクサンドル・イサエヴィッチ（作家ソルジェニツイン）の運命の軌跡はロシアで幕を閉じるべきだ」アレクサンドル・イサエヴィッチとその家族がロシアへ帰国する前日、1994年5月14日、ナタリヤ・ドミトリエヴナ・ソルジェニツイナへの本紙インタビュ−の一部。問「祖国へ帰るとの決断に子供たちや、友人が思いとどまらせようとはしませんでしたか？あなた方が反対した時、彼らはどのような論拠をだしましたか？」−答「子供はそうしたことはけしてしませんでした。逆でした。彼らはロシアが自由になって、そこに我々が帰る、そんな日がいつか訪れると自覚するまでに成長していました。彼らは常に私たちの判断を支持しました」−問「友人については分けて考える必要があります。以前からアレクサンドル・イサエヴィッチを個人的に知っている友人は思いとどまらせようとはしませんでしたが、それでも大変な懸念を示しました。ロシアで彼はどうなるのだろうか？と心配しました。皆、とても困難になると確信しています。手紙のやり取りだけの友人や文通だけの友人や、この2年間ロシアへの旅行時に私が会った人々は思いとどまらせようとしたと言えます。私たちは彼らの意見に反対も論争もしませんでした。この決定について議論する必要はありませんでした。私たちはけして動揺するようなことはありませんでした。アレクサンドル・イサエヴィッチは生きているうちに帰国が叶うと常に予感していました。彼は常にこれを信じ、私たち家族はこの信念を共有しました。私たちが追放された時、私たちは帰国する、私たちの居場所はロシアという認識で去ったのです。今、現実に帰国の機会が訪れ、まさに私たちは帰国するわけです。人それぞれにそれぞれの運命があります。それぞれに運命にはそれぞれの軌跡があります。アレクサンドル・イサエヴィッチの運命の軌跡がロシアで完結することは自然なことです。私たちがロシアでの生活が困難でない考えているわけでもなく、バラ色の眼鏡で見ているわけでもありません。私たちは多くの人々の生活がいかに困難か、国がどのような苦悩に陥っているか、とてもよく理解しています。私たちにも大変な困難が待ち受けていることもよく理解しています。しかし私たちは帰国します。永久に帰国します」−問「現在、信念、精神的指標、権威が喪失されています。これは我が国の最も多くな問題の一つです。どのようにすれば精神的支柱を蘇生させられるか、どうしたら自信を回復できるか、どのように思われますか？」−答「それはただ一つです。解決策、出口を外部や脇からではなく、社会自体の内部に求めることです。人はあまりにも病み、薬も何も効かなくなり、全て試したと思った時には、ただ内部の力、体内に存在する健全なものに期待をかけ、まさにそこに病魔に打ち勝てる力が存在すると思います」−問「作家ソルジェニツインがロシアの文学界への関与をどのように見ていますか？」−答「私たち、彼を好きな人は全てそう望んでいます。そのようになるでしょう。彼は先ず作家として存続するでしょう。彼は自分の終焉まで書き続けるでしょう」−問「現在のロシアにおける言論自由、マスコミの状態についてどう思われますか？」−答「ここ西側でも言論の自由は恒久の状態にはありません。これはある種理想への希求で、ここアメリカでもこのプロセスは困難で時に逸脱しています。基本的に言論の自由とは状態ではなく、プロセスと思います。ロシアですけど、ここではまださほど言論自由は達成されていません。きわめて抑制のない自由になってしまいました。これは過渡期の病気と分かっていますが、それでも悲しいことです。アレクサンドル・イワエヴィッチが歴史小説「赤い車輪」の執筆中、革命前のマスコミ状態についてよく調べました。ロシアジャ−ナリズムが輝かしく栄えた時期でした。当時社会では信じられないほど暴力が横行してました。まさにこの不和が流血革命となったわけです。明らかに相手を殺害する覚悟の人々がいました。ですが事実上、当時のあらゆる出版物を調べたアレクサンドル・イサエヴィッチは一つの結論に達しました。いかなる最大の敵対者、論争の正反対にいる者でさえ、知識人出版行為と自分を見なしているものも含め、今日ロシアのほぼ全てのマスコミがしているようなことはしていませんでした」

−4日「米国に追いつき、中国を追い抜く」（ボリス・チトフ）スポ−ツファンは北京のオリンピック競技場で自分たちの偶像のスタ−トを待ちながら息を呑んでいる。ナショナルチ−ムが一位奪える状態にあるとする思い切ったレポ−トと選手やトレ−ナの慎重な発言が交錯する。「我々は出来る限りのことをするつもりだ」だがロシアチ−ムは実際のところでの程度の力なのだろうか？いかなる予想も通常、むだなことと理解した上、本紙は近い将来について考え、北京の大空に我がチ−ムの星がどれほど輝くか予想してみた。先日クレムリンで行われたロシア選手団の壮行会でロシアオリンピック委員会委員長レオニド・チャガチェフはロシア大統領ドミトリ・メドヴェジェフに総合点で米国に追いつくばかりか追い抜くと約束するほどの決意だった。だがそれまでは、先ず中国を追い抜く二位になることだといつも言っていた。実際、両課題とも奇跡に近い。これは数字をあげれば簡単に証明できる。ちなみに4年前、アテネでロシアチ−ムは92個のメダル（金27個、銀27個、銅38個）で総合得点で第三位だった。当時米国チ−ムは金35個、中国チ−ムは金32個だった。残念だが、4年間でロシアのメダル獲得能力が強化されていない。最近二年の世界選手権で米国と中国はオリンピック種目で各々金メダル48個と39個獲得したが、ロシアは30個で甘んずることになった。もちろん、世界選手権とオリンピックでは競争の緊張感はまったく異なり、こうした傾向は避けられない。しかし我々にとって直前のオリンピックが実際どうようになるのか、ロシアのスポ−ツファンは先ず誰に輝かしい勝利を期待できるのか？ロシアオリンピック委員会のチャガチェフ委員長と、副委員長でロシア選手団責任者ウラジ−ミル・ワシンの意見では、金メダルの最も可能性のある種目はロシアが伝統的に強い、陸上、レスリング、ボクシング、射撃、シンクロスイミング、体操、テニス、フェンシング。さらに金メダル候補としては、バスケット（男女）、バレ−ボ−ル（男子）、水球、ハンドボ−ル（女子）も上げることができると、両人。「我々には具体的なメダルプランはないが、分析した結果、若干予想はできる。現実に金メダル約30個は期待できると考えている」とワシン。それによると、北京の競技スケジュ−ルからすると、ロシアチ−ムは当初、最大のライバルから若干遅れをとるが、オリンピック競技終了前にこの遅れは取り戻せる。ロシアの”黄金の日々”は競技後半にやってくると、セチン。以下略

−8月1日「バイカル湖の次はマリアナ海溝を征服してアトランテイスを発見する」（コンスタンチン・ゲトマンスキ−）”バイカル湖の世界”探検隊副リ−ダ、深海潜水艇「ミ−ル-1」号の船長アナトリ・サガレヴィチは、バイカル湖は以前考えられていたより浅いのか、さらにミ−ル号の将来の計画について記者に語った。問「どうして、最初に潜水した時7月29日に、ミ−ル��1号はバイカル湖にとって記録的水深1680ｍまで潜水したと報告が出たのか？」−答「通信士が水深を聞き違いした。はっきりと、1580、イチ、ゴ、ハチ、ゼロと言った。問題は我々がミ−ル��2号と一緒に潜水していた点にある。水深はほぼ同じだったが、彼らのところは1592ｍだった。測定器の調整の誤差だ。測定器はさほど正しく調整されていなかった。そこで平均値をとる必要がある。約1585ｍだ。しかし、これは基本的課題ではない。我々は記録のために仕事をしているわけではない」−問「1991年、同じ場所にカナダの潜水艇”パイシス”号が潜りました。その測定器では水深は1637ｍでした。ということは、”パイシス”号は水深を不正確に測定したことになりますか？」−答「当時測定はさほど正確には行われなかった。我々の測定のほうが正確です」−問「つまり、バイカル湖の正式な水深は約1585ｍと言ってもいいわけですね？」−答「その通りです。地図があります。当時多くの測定が行われました。我々が測定した水深は海軍によるものも含め、地図と合致しています。水深1637ｍ、ある地図には1642ｍもありましたが、これは誤りです」−問「水深どのくらいまで光を通しますか」−答「80メ−トルです」−答「水深1585ｍのバイカル湖の湖底で何を見ましたか？」−答「潜水時、約4マイル、湖底を移動しました。湖底は平坦、柔らかい黄鉄鉱の軟泥でちょっとでも触れると濁ります。多種多様な生物はいない。きわめてわずかです。小エビがいました。カジカみたいな魚をいくつか見ました。これはこの湖固有の魚類です。湖底はまったくクリ−ンで、不純物はありません。水はきれいで透明です」−問「みなさんは、浮上後その水を飲みましたね。バイカル湖という淡水湖での作業で、最も困難なことは何でしょう。ミ−ル号は海洋専用ですね」−答「最も厄介な点は水の比重のせいで潜水艇の浮力が低下することです。これは深海フロ−テイング材のタンクをつけて補いました。さらにいくつか装置を外しました。例えば、北極での作業用に設置した補助エンジンは取り外しました。ここではこのエンジンは必要ありません。7月30日に潜水時に損傷したミ−ル��2号のエンジンはすでに交換した。両潜水艇とも状態は良好で、淡水での作業をできる状態にある」−問「多くの人は聖なる湖にまつわる様々な迷信を信じています。バイカルという名の”老人”もみなさんの潜水艇を迎えにきましたか？」−答「もちろん、迎えたさ。7月30日、風が急に強くなり、ミ−ル��2号は荷役船とぶつかった状況から結論を出すと、この湖の仕事には特殊性がある」以下略

2008年7月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日「甘い汁の原子力」（ロシア政府はエネルギ−の新たなプライオリテイを見つけた）（エレナ・シシクノワ）我が国が安定的に外国パ−トナ−に供給している石油ガス以外にロシアは世界にその代替エネルギ−、原子力を十分供給できる。目下、エネルギ−消費構造で中心は炭化水素だが、我が国にはこの分野でもがんばれる歴史的チャンスがある」と火曜日、プ−チン首相はエレクトロスタリ市での部門発展拡大会議でこうした方針を打ち出した。ロシア首相は国営企業「ロスアトム」の長期計画を承認した。将来同社は国際市場で最大のプレ−ヤの一つになるはずだ。2015年までにこの部門発展のため、首相によると、国は1兆ル−ブルという”恐ろしい金額”を投資する。この資金でロシアはソヴィエト時代全期に建設された規模といえる26の新型原子炉を建設する。モスクワ郊外のエレクトロスタリ市、”エレマシ”社工場では原発用核燃料が製造されている。ウラン粉末から燃料要素となるペレットが製造される。このペレット1個の重さは8グラムだが、石油50バレル、石炭40トン、天然ガス900立米相当のエネルギ−を出す。その後、この燃料要素から燃料カセットが作られ，我が国はそれは国内原発だけでなく、国外の原子炉にも供給している。「ロシアの核燃料で世界の六分の一の原子炉が稼働している」とプ−チン首相は工場見学後、誇らしげに伝えた。さらにロスアトム社はウラン濃縮国際市場で約40％のシェアをもっている。ウランの確定埋蔵量ではロシアは世界第三位。比較すると、天然ガス埋蔵量では世界一位、だが石油七位だ。この競争力を活用する必要がある。その上、現在伝統的なエネルギ−資源はきわめて高騰しているので、今まさに代替燃料を世界に提案する時なのだ。「エネルギ−資源の高騰で原子力発展の新たなチャンスが生まれている」とプ−チン首相は拡大会議で表明。ロシアは国外で建設中の発電ユニットの数では世界トップ。我が国はインドの”クダンクラム”原子力発電所で発電ユニット二基、ブルガリアの”ベレネ”原発で二基、イランのブシェ−ルで一基建設している。ウラン供給を数倍増やすことができる。ロシアのウラン供給量を20％に制限しているEUの隠然として割当制を廃止し、米国を中心とする仲介業者を拒否するだけだ。「これは非市場的なやり方だ」とロスアトム社代表セルゲイ・キリレンコ。またプ−チン首相は11月までに連邦特別計画案「新世代原子力技術」を準備するよう指示した。中略−ロシアは現在、高速中性子原子炉が商業運転されている世界唯一の国だ。この方面に集中的に力を入れれば、ロシアはそれを軌道に乗せることができるだろう。「これはきわめて重要な決定だ。原発の発展や兵器部門、放射能安全に関しては連邦特別計画はすでにあるが、学術に関してはなかった。これから用意される」とキリレンコは火曜日喜んだ。「国際市場、これはもちろん良いことだが、国内のことも忘れてはいけない。国内エネルギ−バランスで原子力発電の割合はたった16％にすぎない。これは少ない。先進国では30％以上もある」とプ−チン首相。2030年までに25％にすると、ロスアトム社は言っている。原子力部門の発展に総額で約3兆ル−ブルが投資される。その内1兆ル−ブルは国家予算から出る。以下略

−28日「1ドル、16.6ル−ブル（もしサンドイッチの法則に従えば）（アンナ・カレジナ）ロシアのル−ブルは米通貨に対し、あまりにも過小評価されている。ロシア通貨をビックマックで換算すると、1ドルは16.6ル−ブルになる。この論理でいくと、ロシアはおそらく欧州よりアジアに当てはまる。たいかにこの方法では欧州が最も高く、アジアが最も過小評価されている。毎年雑誌「エコノミスト」は「ビックマック指数」で分析している。一見ジョ−クに見えるやり方だが、真面目に傾聴するに値する。この雑誌は購買能力平価で、別の言い方をすれば、各国で同一商品がいくらするか、その指数にもとづき調査している。このため、どこの国でも同じ食材が使われているビックマックがベタ−ということになる。地域価格をドルに換算すると、最も高いビックマックはノルウエ−、スウエ−デン、スイス。つまりこうし国の通貨はドルに対しかなり過大評価されている。基本的に欧州の国々ではビックマックが最も高い。それ故、ユ−ロは50％過大評価された通貨と見なされている。アジアではまったく様相が異なる。ここでは通貨がかなり過小評価されている。最も過小評価されているのは、タイのバ−ツ、マレ−シアのリンギット、中国のウオン。ロシアはビックマック価格では名簿の中頃。ドルに換算すると、ロシアではビックマックは2.54ドルで売られている。これは我が国通貨が過小評価されている意味だ。この法則では米ドルは16.6ル−ブルとなる。現在、実際は23.3ル−ブル。

−20日「”白鳥”が自由島に移り棲む」（キュ−バにロシア軍の飛行機が戻るかもしれない）（アレクサンドル・マヨロフ）「彼らがポ−ランドやチェコにミサイル防衛システムを配備している間に我が国の長距離戦略空軍の飛行機がすでにキュ−バに着陸している」と高官は本紙記者にうっかり口を滑らせた。本紙はこのきわめてセンセ−ショナルな話しを検証してみた。基本的に我が国の長距離飛行隊の飛行機は地球のあらゆるところに行くことができる。超音速戦略ミサイル搭載機TU-160（パイロットは”白鳥”と呼んでいる）と戦略爆撃機TU-95MS（NATO軍は”熊”とあだ名している）はその能力からしてもちろん、キュ−バまでも飛行できる。しかしこれには技術的能力だけでは不十分で政治的決定が必要だ。「こうした話は存在するが、それはただの話だ。しかしまったく非現実的とは言わない」と謎めいた表現で本紙記者の質問に遠距離戦略空軍の本部である高官は答えた。キュ−バには頻繁にロシアの軍輸送機が飛んでいる。ただし、これは演習用ではない。商用飛行だ。軍輸送機が民間会社の依頼を履行している。一面では、こうした飛行で若干稼いでいる。他面、パイロットの技能を維持している。だが”飛行機協力”はこれだけではない。現在ロシアはキュ−バとロシア製飛行機の輸出について交渉している。最近、IL-96型飛行機2機とTU-204型飛行機4機（旅客機2機、貨物機4機）がキュ−バに納入された。専門家はモスクワとハバナの軍事技術協力には大きな展望があると見ている。「ロシアとキュ−バの関係は最近では自足的なものとなって、一切の政治情勢とは関係ない」と先だって駐キュ−バロシア大使ミハイル・カムイニンは表明。キュ−バについて専門家はソヴィエト軍部隊の駐留当時に利用された施設を思い出す。例えばキュ−バの港マリエルのインフラはきわめて古いが、それでも艦船を受け入れることはできる（まさにそこに大西洋越えて我が国のミサイルが運び込まれた）。さらにピナル・デリ・リオ地域、ここにはかつてソヴィエト軍部隊が展開していたが、再度軍を配備できる。ソヴィエト軍駐留の最大のシンボルはハバナから近いルルデス軍事基地だ。ソヴィエト時代、ここにレ−ダ基地が配備され、きわめて多くの兵士がいた。2001年10月、この基地を閉鎖すると決定された。当時の参謀部司令長官アナトリ・クワシニンは「あまりにも費用がかかり過ぎる。キュ−バへの賃借代は年間約2億ドルもした。これだけの資金があれば、偵察情報衛星20基と、最新のレ−ダシステム100基を購入できる」と発言していた。しかしルルデスはたんに軍事施設だけではなかった。これはロシアとキュ−バの”防衛団結”のシンボルだった。本紙記者は2年前、その地に訪れた。当時キュ−バの人たちはレ−ダ−基地にかわって、今は無線電子工学の研究所となっていると語った。「再度レ−ダ基地を配備してよいものか？どのくらいの期間ならよいのか？」と当時本紙記者はキュ−バの宇宙飛行士アルノルド・メンデスに訊いたことがあった。「よいでしょう。それもきわめて早く...」と若干言葉をにごした。ちなみに我が国の”熊”と”白鳥”がキュ−バに現れれば、当然米国のレ−ダシステムはキャッチするだろう。キュ−バから米国の海岸までたった90マイルだ。「仮にロシア空軍機がキュ−バに着陸すると、米国は当然これに気づき、金切り声を上げるだろう。飛行機がなかったから、金切り声もない」と専門家。「キュ−バに常駐のロシア空軍機が必要とは言うつもりはない。戦略飛行機はカーボヴェルデ共和国にさえ中継着陸基地を持っていた。こうした目的のためにキュ−バも利用できる。繰り返すが、常駐基地としてではない。それは必要ない。中継飛行場、給油飛行場としては、きわめて利用可能だ」と大将、元国防相国際協力本部長、地政学問題アカデミ−総裁レオニド・イワショフ。「とことで、飛行機以外でも戻れるでしょうか？」と本紙は訊いてみた。「キュ−バ人は長いこと我々を待っている。私の考えでは彼らは今我々を待っている。おそらく我が国がルルデス基地に再びレ−ダ基地を展開しても、あるいはその他さらにしても、彼らは反対しないだろう。さらにこの施設は核攻撃防止システムとして機能していた。当時、フィデル・カストロは、キュ−バ人は深い入り江を我が国に提供する用意があると、その入り江を見せてくれた。そこには艦船用の燃料が備蓄されていた。他の施設は分析が必要だ。行き当たりばったりで獲得するものではない」とイワショフ氏。こうした分析はおそらくロシアの軍政治指導部がおこなうはずだ。イワショフ大将は、我が国は海外に駐留することが切実に必要なことだと確信している。「我が国には自前の安全保障戦略が必要だ。それがないから、我が国は他国の戦略的プレ−に巻き込まれている。今日の地球は、いたるところ武力の舞台になっている。各国、ブロック、同盟の利害が錯綜している。海外に我が国の基地が必要だ。こうしたプレゼンスがより効果的、安定した安全保障システムを作り上げる。基本的にはキュ−バに我が国の”戦略家”いないとしても、そうやるべきだ」と発言。

−7月6日「女性60歳から年金？」（世界銀行は女性と男性の年金受給時期を一緒にするよう提案）（エレナ・シシクノワ、アナスタシヤ・サヴィヌフ）2025年までにロシアの人口は1割減少する。こうした暗い予想を先週水曜日、世界銀行主任エコノミスト、プラジプ・ミトラは東欧及び旧ソ連諸国の経済報告書で出した。老齢化対策として彼は男性と女性の年金年齢を引き上げ、同じにするよう提案。ロシア特に欧州地域全体の人口状態の悪化について言わないのは怠け者ぐらいだ。昨年ロシア国内で人口増加（母親支援策のおかげ）が見られたが、状況の抜本的改善を言うにはまだ早すぎる。「人口予想からすると、2025年までにスロヴァニア人の統計平均年齢は47歳になる。そうなるとこの国の人口は世界の最老齢国の一つになる。ブルガリア人の5人に1人は65歳以上となる。ウクライナの人口は20％減少する。ロシアは10％以上減少する」と世界銀行のエコノミスト。これは先ず経済の視点から見て危険。国の役人は労働生産性の引き上げをほぼ最大課題としているが、働き手がいなくなれば、いかなる労働生産性を考えても意味がない。別な見方をすれば、働き手が少なくなるほど、国内社会情勢は悪化する。我が国ではすでに労働者1.1人に対し年金受給者1人となっている。この関係は人口予想からすれば、改善されないだろう。今後15年間、毎年我が国は百万人単位で労働可能人口が減少する。膨大な数値だ。世界銀行には”老齢化”対策はある。「国内の労働資源を部分的ではなく完全に動員する必要がある。このためには女性と男性の年金年齢を引き上げ同じにする必要がある」とエコノミスト。ちなみに現在ロシアでは女性は55歳から年金生活に入る。男性は60歳から。一面から見れば、世界銀行の提案はきわめて健全なものだ。しかし別の見方からすれば、ロシアにはまだまったく当てはまらない。ロシアではそれほど長生きしない。「年金年齢の引き上げは遅かれ早かれやむを得なくなる。世界銀行の提案のようにやるかは別の問題だ。明日からただちにというわけにはいかない」と社会調査・イノベ−ションセンタ−研究部長エフゲニ・ゴントマヘル。「社会がこうした動きを受け入れると判断できるいくつかの基準がある。一つは平均寿命、二つ目は成人向け継続教育制度、三つ目は健康状態だ。ロシア人の平均寿命が75歳になり、最高賃金が40歳でなく60歳で貰え、60歳の人が社会のごみとならず、若者と競い合える専門家で、健康状態で年金生活に入れるようにできれば、これについて議論もできるだろう。ロシアにはまだこうした状態はない」と専門家

2008年6月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日「電力は値上がりするが、これは改革とは関係ない、チュバイス」−「ロシアの国内の末端ユ−ザの電力料金は間もなく値上がるが、これは電力部門の改革とはまったく関係ない」と6月30日でその業務を終えるロシア統一電力システム社会長アナトリ・チュバイスは月曜日ヴェドモスチ紙に掲載された投稿記事で指摘。「つい最近になって初めてメガワット級設備の価格が著しく値上がるとの議論が始まった。一方、このリスクは最も深刻なリスクの一つだ。この原因は時間的に三つの異なる動きの一致によるものだ。一つはロシア電力部門の大規模投資計画の立ち上げそのものが設備の新たな大需要を生みだし、設備価格に影響を及ぼした。二つ目は、まさにこの三年間、ロシアとは関係なく、世界では導入されるメガワット級設備の価格が1.8〜2倍に上昇した。第三にロシアの電力投資計画の展開が世界の金融危機の時期と一致し、長期融資の利用や価格に反映した。またロシア電力部門の前には環境法の強化や二酸化炭素ガス排出管理に関連する新たな高コストの要求が待っている。こうした要因全て改革そのものとは関係ない。電力部門は事態がどのように進展しようとも、これを実感するはずだ。だがこうしたことは全て投資計画に向けられる資金規模を大幅に増やし、つまりエンドユ−ザの電力料金に反映する」「どうすべきか、この質問の回答は電力部門の改革自体が出す。市場には原理的性質がある。これが消費者と供給者の間で追加コストを公平に分担できるだろう。劣らず重要な点は、改革のおかげで、電力部門でかつてなかった本当の競争が現れ、発展するだろう。これはまた価格上昇を抑えるはずだ。こうした規模のプロセスの調整には国も参加すべきだが、国が誤る確率と成功の確率は五分五分だ」「改革実施に伴う潜在的リスクを全て今述べることで不可能だ。こうした規模の改革では最終評価同様に最終結果も改革が終わって三年から五年しなと出せない。一つだけはっきりしている点は、改革された電力部門のリスクは、改革なしでこの部門や国全体が直面する大規模な危機とはまったく比べものにならない。ロシアで実行された改革は電力部門のような技術的に複雑で、社会的に敏感で経済的に重要で政治的きわどい部門でも原理的な市場価値観に能率性があると証明した」と発言。2008年7月1日までに電力部門改革の第二段階が完了し、ロシア統一電力システム社から子会社全てが切り離され、同社は法人として存在しなくなる。

−26日「ロシアの観光客、値段が高くても驚かない」（タチヤナ・テルノフスカヤ）航空運賃、旅行費用などのきなみ上がる一方だが、海外で休暇を過ごすロシア人の数はますます増えている。いずれにしても、こうした統計庁のデ−タを水曜日、連邦観光局は公表した。ロシア連邦観光局長官ウラジ−ミル・ストルジャルコフスキ−は「我が国民は何があろうと、積極的に海外へ出かけている。彼らは休暇の過ごし方を知っており、休暇が好きだ」と発言。今年第一四半期に海外旅行したロシア人の数は昨年比で約30％増えた。旅行代金、航空燃料、燃料関係費は我が国民にとっても、航空会社にとっても、旅行会社にとっても悩みの種だが、ピ−ク時に海外で過ごす人の数は昨年よりかなり増えると見られる。観光局長官によると、2008年全体で海外で休暇を過ごすロシア人の数は昨年より28％増加する。「燃料関係費の値上がり問題を大げさに言いたくはない」とロシア観光会社協会副会長ウラジ−ミル・カントロヴィッチ。「実際燃料問題はパンや牛乳など我々が何を買っても、どこにでも反映されている。ただこれらの品物は毎日買うもので、価格上昇はさほど目立たないが、旅行には年に一度か二度しか出かけないので、航空運賃の価格差がはっきりと目立つ」と指摘。だが燃料費だけのではないと感じる。海外でロシアより、より快適でより廉価で休暇を過ごせることが最早反論のしようのない事実になっている。「我が国の保養地にはまだ良いホテルが少ない。そのため、ホテル代が高い」と観光局長官。「また国内の航空運賃は現行の税法により、海外より高い。これは正しくない。特にギリシャには良いホテルが多くあり、旅行会社はそれを前もって押さえてる。需要が少ないと、はるかに安い価格で売ることができる」と指摘。ロシア人の国内旅行のデ−タは相反するものがある。「全露世論調査センタ−」のデ−タでは、昨年黒海沿岸でロシア人の9％が休暇を過ごしたとしているが、観光局のデ−タでは約26％がそこで過ごしていることになっている。これは航空運賃やホテル代がとても高いのにそうなっている。もちろん、統計は狡猾なものだが、連邦観光局は現状を塗糊するつもりなのだろうか？

−22日「北野武監督、”レフ・トルストイは忘れた”」（ヴィタ・ラム）北野武のモスクワの短い訪問は過密スケジュ−ルだった。S.A.ゲラシモフ映画大学の講演（一つの椅子に学生が二三人も座るほど、希望者が多かった）、インタビュ−、宣伝契約を結んでいる日本の大手企業の訪問など立て続けにスケジュ−ルがあった。だが映画界への貢献で「聖ゲオルギ金賞」の受賞者は本紙解説員のインタビュ−に時間を割いてくれた。問「映画”その男、凶暴につき”の撮影中に突如監督になりましたね。この20年間で映画の本質を極めましたか？」−答「ええ、来年で映画活動20周年になりますが、相変わらず映画についてあまり知らないと思っている。新しい映画と撮るということは、前の映画が思ったほどうまくいかなかたことを単に意味するだけだ。次々映画を撮り、失敗を繰り返しながら、新たなプランで芸術的成功を得たいと希望している。これが私の仕事の基本としているところだ。新しい映画ではどれでも、前の作品の失敗を最小限しようと努めている。残念なことに、欠点はすでにストップのきかない時に見つかりだす。撮影所での誤りは編集では修正できない」−問「自分にとても厳しいようですが」−答「困難な時期がありました（北野氏は1994年の交通事故を言っている。死に瀕し、その後顔の半分が麻痺した（註：本紙）が、まさにそれで人生を見直すべきだと気づいた。死については考えていないが、出来るだけ多く間に合わせようと努めている。仕事人間になった。仕事について言えば、自分にも他人にもとても厳しい。自分で重要、必要と考える決定は自分で下す。他人の意見を聞く必要はない。ただし、独断の限界もよく知っている。バランス感覚はある。これまで仕事ができたことは、つまり私の方針が間違っていないということだ）−問「デジタル技術のおかげで、今では誰でも監督になれると思われますか？携帯電話の映画フェステイバルさえありますが」−答「いずれにしても、こうした手段で事件現場からのミニレポ−トを除けばゲ−ム映画を撮るべきではない。持っている人は自分や家族を撮って楽しめばよい。しかし、そもそもカメラ付きの携帯電話は有害な発明と思っている。特に気にくわないのが、私がどこにいようと誰でも私につきまとうこことができることだ。これにはとてもうんざりする。映画の本質は無音だ。今こうした一緒に部屋にいますね、壁には美しい写真がかかっている。そこで人々は語り合い、笑みをもらし、出会いのキスをしています。絵以外に音が必要でしょうか？写真が喚き叫び、話し声を出す必要がありますか？」−問「必要ありませんね。それがなくても全て理解できます」−答「映画とは何か？映画は次々入れ替わるコマで構成されている。我々一場面の美しさを黙って、あるいは音楽とともに観賞することができる」−問「あなたの映画の美しさは言うまでもありませんが、ヨ−ロッパ人の目からしますと、かなり残酷に見えますが」−答「殺人という恐ろしい出来事を別な方法で観客に説得できますか？あるがままの描写だけです。世界はハリウッド式の美的、軽い表現に馴れている。現実はまったく違う。撃ち合いや殴り合いで、人々は傷をおい、死んでいく。だがハリウッドでは効果的描写のみ考えている。これはまったくの嘘だ。私の暴力は悪意に満ちた本物だ。そこに自分の映画の意義があると思っている」−問「”聖ゲオルギ金賞”の受賞者となられ、気分はどうでしょうか？」−答「ロシアでこのような賞をいただき大変光栄です。壇上で謝辞を述べている時、自分の好きな作家としてドストエフスキ−とソルジェニツインをあげました。いかし、レフ・トルストイを抜かしてしまった。我が国の学校ではトルストイとドストエフスキ−は必須文献です。ソルジェニツインは後になって読むのですが、偉大な作家だと思っています。私のささやかな仕事でロシアで表彰されるとのニュ−スを特別なプレゼントとしてうけとりました。今や、祖国でも私が映画現場で何かできる能力があると信じてもらえると希望が出てきました。日本では私の映画はあまり評価されていません。私を支持しない人は、私が映画芸術を破壊して、地に堕としたと考えています」

−19日「インフレ、節約方法を学ばせる」（マリナ・アンドレ−エフ）ロシア国民は出費にいっそう慎重になっている。中央銀行のデ−タでは消費者支出の増加率は若干鈍化している。もちろん、これはいくぶんは、借金してまでも何でも次々買い物に走った熱狂気分が冷めたせいでもある。しかし最大の要因は高いインフレ率で、昨年統制不能に陥り、今年も身勝手に振る舞っている。高いインフレ率は遅かれ早かれ、必ず消費者の嗜好に影響する。ある者はより安い品物を買い始め、ある者は生活必需品以外の物はまったく買わなくなっている。その結果、今年4ヶ月間、ロシア国内の商品及びサ−ビスへの支出増加率は鈍化しだした。おそらく偶然のことではないだろう。そこにすでに傾向が出ている。例えば、今年1月、商品・サ−ビスへの支出は昨年同期比で12.8％、2月15％、3月12.6％、4月10.3％の増加した。一部専門家はこうした状況について、通常は季節要因を指摘する。寒い季節、暖かい季節より支出が少ないと言われる。しかし統計でもこれはまったく確認されない。もちろん、春に若干の下落は観察されるが、今年ほどの数値ではない。2007年のデ−タでは、商品・サ−ビスへの支出は1月13.2％、2月12.4％、3月12.3％、4月12.8％の伸びだった。さらに昨年全体をみると、数値は12.3〜14.6％とかなり安定している。では今年こうした落ち込みをどう説明できるだろうか？この回答は容易に見つかると言える。あまりにも高すぎるインフレ率が我々を不快な目にあわせているからだ。今年（2007年5月〜2008年5月）の消費者物価上昇率は15.1％にもなったと言えば十分だろう。まさにこうしたファクタ−からして、今年所得が昨年より際立ったテンポで増加はしているが、人々は消費熱にさらに浮かれる余裕はない。しかも、残念ながら所得はいずれにしても、インフレには追いつかないだろう。ということで、自分の支出をカットすることになる。こうしたことは最終的に商業部門に影響する。例えば、今年1月小売部門の売上高は16.1％、2月17.9％と伸びたが、4月はたった13.2％だ。これはこの1年半で最も低い数値。これはけして驚くことではない。あまりにも高いインフレ率は常に消費者需要を低下させるからだ。安定に馴れている先進国でさえ、物価が1〜2％上昇すると、消費は大幅に冷え込む。我が国民はそれほど敏感ではないが、インフレ率は、ついに我々も支出を切り詰めざるえないほど、高い水準になったということだ。「コムコン」社の2008年傾向調査デ−タによると、生活スタイルの変化とともに、消費者習慣や行動も変化している。国内では就業率の上昇だけでなく、労働時間も延びている。日に9時間以上働く人の割合は2002年34％に対し、2007年では40％になっている。一日の大半をオフィスで過ごすため、2007年では外食費（総支出の6％）と自動車維持費（5％）が増えている。消費構造における食品支出の割合はしだいに減少している。2007年、この割合は平均で32％。また昨年、金銭をより合理的に用いる傾向も見られた。銀行預金が増えている。ただし、国民支出全体のおけるその割合は相変わらずきわめてわずかなもので3％（1年前は2％）。

−18日「石油ル−ブル、年金受給者に使う」（エレナ・シシクノワ）石油はますます高くなって、国には膨大の資金が浴びるほどある。急速に増えているのは国家予算だけでなく、二つの”預金箱”も増えている。予備基金のおかげでロシア経済は大災厄が到来しても持ちこたえられるだろう。国民福祉基金を用いて国は年金制度の支援と、国民年金積立金を補助すると約束。火曜日メドヴェジェフ大統領はまさにこの”へそくり”の管理規則に関し、クレムリンで拡大会議を開いた。現在そこには合計7730億ル−ブルがあるが、これは今のところである。使わずに放置しておくわけにはいかない！我々が将来どのくらい貰えるか、この資金を誰がどのように運用するかにかかっている。現在基金の金は国債だけに投資できる。これは最も安定したものと見られているからだ。何かあっても特定の国の政府がその責任をとる。しかしリスクのない所では、収益もさほど多くはない。「株式や債券、つまり法人の有価証券など多くの商品に基金の資金を投資できる範囲の拡大について考えるべきだ」とメドヴェジェフ大統領。「これはロシアの有価証券だけでなく、海外の有価証券もさしている」と大統領。「取引所が不安定だった時、慎重な投資戦略は妥当なものだったが、今や前進する必要がある。収益性もあり、安定性もあるものを探すべきだ」とクレムリン筋の説明。特に問題となる点は、誰がこの資金を管理運用するかだ。現在この取り扱いは中央銀行がしているが、その扱いはかなり制限されている。基金の資金は外貨準備高の一部と見なされているからだ。したがって、国債のみに投資されている。「この資金運用を適切なやり方で行うには、専用の金融組織を作る必要があるだろう」とメドヴェジェフ大統領。財務省筋の説明ではいくつかの提案はすでにある。例えば、一つまたは複数の外部運用組織にこの基金資金の管理をまかせ、その監督を財務省の専門局が行うか、あるいは一括して全てを扱う、同省傘下の独立組織を設立するか、二つの案が検討されている。管理運用組織としては、以前クウドリン財務相は、VTB銀行か、対外経済銀行（対外経済銀行の頭取が火曜日クレムリンの拡大会議に呼ばれたのは偶然なのだろうか？）があげられていた。基金の運命は10月までに決められる。

−17日「違法でないストライキ」（ロシア政府と労働組合は労働法を改正する意向）（アレクサンドラ・ベルザ）ロシア政府と労働組合は次期国会でストライクの開始及び実施手続きを簡素化させようとしている。本紙の取材では20以上の労働法改正案が9月初め下院に提出される。だがストライキは増えないかもしれない。社会パ−トナ−シップ新法案はプロレタリア−トの不満を”鎮火”できるはず。「6月末までに当方の法律専門家が労働法改正案を仕上げるだろう」とロシア独立労働組合連合副議長、社会院労働関係委員会委員長オレグ・ネテレプスキ−。「またあたかも労働法に存在しているかのようで、現在あまり用いられていない手続きでストライキ前の紛争調停メカニズムを詳細に規定する社会パ−トナ−シップ法案も準備している。これは仲裁機関、労働調停機関のことだ」と発言。労働法の自由化が必要だと、新労働法が制定された2001年から言われている。労働法は労働者と労働組合の権利を奪って、ロシア国内では現在順法ストライクを行うことはできない。だが労働争議は減らず、逆に自然発生的に増えている。サボタ−ジュ、ハンガ−ストライキ、抗議の印として大量退職、道路封鎖など。この分野で何が起きているか、誰も分からない。公式統計は客観的デ−タを反映していない（それは正式のストライキだけを数えている）。例えば、連邦国家統計庁のデ−タでは昨年、たった8つのストライキしかない。専門家は35はあっと言う。それも労働者と経営者の利害が深刻な衝突にまで達した大規模なストライキだ。「何かしないといけない。労働運動はしだいに管理外となっている」と労働関係比較調査研究所研究員ピョトル・ビジュコフ。明らかにこれは、働く馬の”手綱を弛め”、不明瞭な官僚主義的なストライキ実施手続きを簡素化しようと政府している。本紙の取材では最大の点は、スト権（労働法410条の改正）を労働者に戻すこと。現在の権利は労働者の集会（大会）だけ。以下略

−16日「ロシアの”七大景勝地”」（エカテリナ・ゲオルゴビアニ）6月12日、ロシアの独立記念日はイズヴェスチヤ紙、テレビ局「ロシア」、ラジオ局「マヤク」が昨年10月1日から初めたイベントで幕を閉じた。赤の広場で記念日コンサ−トが終わるとただちに「ロシア七大景勝地」コンク−ルの決勝候補が発表された。間歇温泉峡自然公園（カムチャッカ）、バイカル湖、ワシリエ・ブラジェンヌイ寺院、ママイが丘、祖国の母像、エルブル−ス山、化石柱（変成岩の風化、高さ30〜42ｍ、北西連邦管区）、ペテルゴフ宮殿。このコンク−ルは三段階で行われた。決勝には7つの連邦管区から14の候補が残った。投票には約2千600万人が参加した。だが決定的な役割をはたしのは、6月12日赤の広場に集まった人。彼らは携帯のEメ−ルで投票できた。モスクワ時間午後7時、舞台にコンサ−ト進行係オリガ・シェレストとドミトリ・グベルニエフが登場し、観客と一緒になってコンク−ル決勝投票開始のカウントダウンを始めた。ドミトリ・グベルニエフは自分がどこに投票したか、隠そうとはせず「今赤の広場にいるので、ワシリエ・ブラジェンヌイ寺院にしたい」と発言。3万5千人の観客が赤の広場全てを埋め尽くした。これだけの数の入場券がコンサ−ト主催者、モスクワ学生センタ−、青年団体などが配布したことになる。ぶらっと来てコンサ−ト会場に入ることはできない。一方、ソフンスカヤやクレムリョフスカヤ川岸、ボロトナヤ広場に駐車した300台のバスのナンバ−プレ−トから国の地理を学習することもできるほどだ。ロシア全国からコンサ−トに集まった。舞台にはニコライ・ラストルグエフ、グル−プ「リュベ」、ヴヤチェスラフ・ブウトウソフ、「ユピテル」、「デスコテカ・アヴァリヤ」、「A-スタジオ」、「チャイフ」、ワレリヤ、ウラジ−ミル・プレスニャコフ、「スムイスロヴィエ・ガリュツイナツイ」が順々に上った。歌と歌の合間にコンサ−ト会場に来た多くの人は携帯電話を取りだし、気に入った景勝地番号を入れてE-メ−ルを送信した。これが決定的となった。「旅行を多くしているので、”ロシアの七大景勝地”はほぼ全て見ている。一位にバイカル湖がなっても、それは妥当と思う。まさに絶景地だからだ」とグル−プ「「スムイスロヴィエ・ガリュツイナツイ」のソリスト、セルゲイ・ボブネツは歌った後に本紙に語った。「ロシアには多くの美しい場所がある。しかしエカテリンブルグ出身だから、自分たちの景勝地に投票した」とグル−プ「チャイフ」のソリスト、ウラジ−ミル・シャフリン。時々、中間結果が発表された。赤の広場の観客は特に間歇温泉峡、バイカル湖、ノヴォシビリスク自然公園に投票した。そして最後の歌となった。「ユ−ロビジョン」コンク−ル優勝者ジマ・ビランが舞台に登場した。三曲歌い終わると、進行係は入賞した景勝地を発表した。ロシア国歌を皆で歌い記念日は幕を閉じた。

−13日「赤いファイルの膨大な金額」（プ−チン首相、防衛産業の未来を示した）（エカテリナ・グリゴリエワ）「防衛企業は契約後に価格を引き上げて”乱脈”なことをしてはいけないと、火曜日プ−チン首相は”ノヴォ・オガレヴォ”で釘を刺した。かくして首相は自分の責任の一つに前職でも際立った取り組んでいた国防発注の計画作りも加えた。ノヴォ・オガレヴォに集められた大臣たちは2009年〜20011年の国防発注をどのようにすべきか、決定をしていた。またプ−チン首相は防衛産業のために特に利益を代表するいくつかの企業の将来について検討するよう求めた。本紙の取材ではこれは、ロシアの発注も外国からの発注もその履行を守らない「ソフマシ」社のことだ。国防発注費は最近、急増している。2006年1500億ル−ブルだったが、今年は8000億ル−ブルだ。「我々は、我が国の軍隊をいわゆる活動舞台に出し、正規の演習に取り組めるほど、国軍装備の規模を本格的の増強することができた」とのプ−チン首相の発言には、現国防相アナトリ・セルジュコフも前国防相セルゲイ・イワノフのじんと心に染みたかもしれない。会議各出席者の前に「秘密」と記された赤いファイルが置かれた。おそらくそこに将来の国防発注額が書かれているのだろう。プ−チン首相は数字ではなく、単価について指摘した。企業が契約後に突然価格を上げる点でこの対策は昨年からとり始めた。しかし、おそらくまだ何の効果もないのだろう。「さらにインフレ問題もあるのは分かるが、いかなる”乱脈”もあってはいけない。価格は一定のものでなければならない」とプ−チン首相は”乱脈経営者”に威嚇。以下略

−12日「女生徒、試験のミスで自殺」（エゴル・スミルノフ）数学の試験で、ロシア最優秀学生100人に入る9学年女生徒に悲劇が起きた。ヴォログダ州ベレズニク村、ポリナ・ベロワは知事奨学金を貰っているオ−ル優の優等生。ロシア最優秀生徒100人中で39位。しかし地方自治体統一卒業試験でポリナは数学でミスをした。おそらく初めてのことだったのだろう。地方自治体統一試験は、国家統一試験の予行練習。これが試験的に10学年生徒に導入された。試験を終わり、ポリナは優をとった気分で帰宅した。その一時間前にも両親に全出題解けたと言っていた。横になり、夕方まで寝た。目が覚め、一つの問題でミスをしたと突然思い出した。数時間後、母親リュヴォフ・ベロワは台所で首を吊った娘を発見した。母親はその学校の英語教師。少女の心理が教師たちの重圧にまったく耐えられず自殺したと思った。「学校側はいつも、生徒や私たちに試験問題はモスクワから送られてくるので、とても難しい、好成績を出す必要があると”強く教えこんだ”」と母親は記者に語った。学校側はこの悲劇についてコメントしていない。母親の同僚は「責任は両親にある。娘を常に優秀生徒にするようもっぱら学習のプレッシャ-かけたせいだ」と言う。しかし、誰に責任があると分かったとしても、悲しみが消えるわけでもない。ポリナ葬式の日、彼女の試験結果は”良”と分かった。

−11日「カニはもうない」（本紙が密漁者取締りでどれほどロシア連邦漁業庁を手助けしたか）（アレクセイ・アロノフ）火曜日、日本の「北海道新聞」は「先月、花咲港のカニ輸入はゼロとなった」と報じた。ちょっとみると、ただの統計デ−タでそれ以上のものではない。だが実のところ、この数字の背後に日本人の胃袋のため、我が国のカニを容赦なく絶滅させる国際密漁集団との連邦漁業庁の多年の取締りがある。そして最も嬉しかったことは、本紙がこれにかなり貢献したことだ。札幌市、「根室カニ」店の看板。ショ−ウインドウにはカニの三大王者が飾られている。最早売るものがない。5月海の珍味の輸入が完全にストップした。まだ売れるな売ってごらんよ！昨年と比較すると、カニ1キロ当たり、ほぼ倍の価格、約100ドルも値上がった。これだと裕福な日本人でもちょっと手が出ない。「今、観光シ−ズンが始まっている。状況はまったくひどい」と販売人。その多くは無給の休暇に出され、それ以外はドアをながめ、明にぶらぶらしている。これを理解するのはそう難しいことではない。カニの価格高騰で需要が激減した。例えば、札幌のあるカニ料理専門店はメニュ−に次のように書いている。「お客様各位へ！当店は価格値上げしないよう大変努めておりますが、カニ仕入れ価格が昨年の1.5倍となり厳しい状態になりました」。だがこれを読む人はいない。店はほぼがらがら。花咲港にカニ水揚げがまったくないような事態は日本人でも記憶がない。いずれにしても、この20年間ではなかった。これは、我が国が日本へ供給される全ての違法漁獲として、密漁者に宣戦布告したからだ。本紙も傍観者の態度をとらなかった。カニ問題について一連の報道後、極東の国境警備隊は過去に例のない規模で違法操業の取締りを展開した。その結果、数十隻の密漁船は拿捕され、その船長は処罰された。公正をきすため指摘すると、それまで密漁を大目にみていた日本側も違法操業の取締りに参加した。1月末花咲港（5月カニの輸入はゼロ）で違法漁獲したロシアの水産物の取引では最大手、”ニセイ・コ−サン”社代表が逮捕された。しかし問題を振り返ってみる。1991年ロシア人が日本北部の港へ入国するのがかなり容易になると、南クリル水域からカニを運ぶ運搬船が頻繁にそこに入港するようになった。しかし1991年〜1992年、カニの輸入量はわずかなものだった。このピ−クは1999年で、月に700トン以上も運びこまれたほどだ。だが当時これは全て合法的なものだった。カニの違法輸入は昨年だ。ロシア国家漁業委員会がこの水産物の輸入を禁止した時からだ。ロシア船によるカニの持ち込みは減少しだした。例えば、北海道のタラバガニの輸入量は2008年1月〜3月、全部で433トン、これは昨年同期比でほぼ60％減少。花咲港ではこの輸入は5月まったくない。昨日、連邦漁業庁は、密漁者に対し国が初めて勝利し、これに本紙が多大な貢献したとし、本紙に祝辞を送ってきた。だが安心するのはまだ早い。連邦漁業庁や国境警備隊のあらゆる措置をとってはいるが、密漁は続いている。おそらく、カニの価格が獲っても、売ってもまったく儲からなくなるほどになるまで続くだろう。しかし、その終焉が最早遠い先にあるわけではない。

−10日「ロシア人、欧州のブテイックで記録打ち立てつつある」（アレクセイ・アロノフ）東洋は今流行の事業。デザイナ−は高級ファッションの危機にただただ嘆いている。だがすぐそうなるわけではない。何故か？中国人、日本人、そして...ロシア人がいるからだ。パリ観光局のデ−タでは、まさにこれらの国民がフランス首都のブテイックに特にお金を落としている。ヨ−ロッパのアパレルメ−カは高級シルクのガウン、着物、立襟ルバシカの作りも考える時かもしれない？だがおそらく消費者はこうした懸念を無視するだろう。例えば、中国人はブランド品というより、ヨ−ロッパの物品を手に入れるためにパリにやってくる。さらにビジネスの本当の苦労やうわべだけの苦労があっても、わがままなデザイナ−はけして”野蛮人”の趣味に合わせようとはしないだろう。これは毎年、数億ユ−ロがパリのブテイックで使われてもそうだろう。これまで衣服、靴、アクセサリ−など高級品の最大買い物客は日本人だった。しかしこの地位がいま揺らぎだした。パリ観光客のデ−タでは、今年フランス首都の高級店で最もお金を落とすのが中国人となった。観光局も驚いていない。この10年から15年間、中国ではヨ−ロッパの高級デザイナ−の製品に異常な情熱を見せる本当の富豪階級が誕生した。そして、これら全ての製品が目と鼻の先で製造されていることにナイ−ブにも彼らは知らない。経済的事情で多くのデザイナ−会社はすでにだいぶ以前に製造現場を中国に移している。我が同胞、ロシア人は”ショッキング”なことに現在、世界ランキングで第三位。しかしヨ−ロッパサイズではロシア人はすでにトップで、パリのブテイックに昨年、7200万ユ−ロを落としている。これにはミラノやロンドンの店は入っていない。さらにこのデ−タは、クレジットカ−ドで購入した分とタクスフリ-の店で購入した分しか計算に入れていない。したがって、実際ロシア人観光客がパリのブテイックでどれほどお金を使ったか、現実には計算できない。ヨ−ロッパの人たちはかなり前から高級品には興味を示さなくなっている。それで高級アパレルメ−カは発展途上国に消費者ばかりにやむなく期待している。中国でもほぼ毎週、新しいブテイックが開店している。そこでは、販売店は欧州の一部首都みたいに暇でぶらぶらになることはない。最後に劣らず重要な点。お金持ちの中国人とロシア人はヨ−ロッパの人々みたいに高価な買い物を手控えるようなことはあまりない。例えばドイツ人やフランス人は大売り出しシ−ズンをまって、目当ての品物を数ヶ月も眺めるとしたら、東洋からの富豪客はその場で購入する。さらに中国のお金持ちは何よりも観光旅行に使い。パリやミラノなど、世界のファッション都市へのショップ旅行は特に人気が高い。

−9日「中国、毒物混入食肉をロシアに溢れさせる」（アレクセイ・アロノフ）中国産食肉のロシアへの輸出はすでに2004年から禁止されている。この国の食品品質にはあまりにも多くの問題があり、現在もある。しかし、取材してみると、それはまだ我が国市場から消えていない。悪質業者が別の業者の商標で第三国経由でロシアへ持ち込んでいると、先週金曜日、連邦関税庁長官アンドレイ・ベリヤニコフは表明。「最近、禁止しているにもかかわらず、中国産の品質の悪い食肉が持ち込まれるケ−スが増えている。ロシア国境で様々な劣悪の商品の持ち込みが多々見られる」と長官。ここ数年密輸業者のやり方が変わった。以前は中国産食肉は直接本国から持ち込まれていたが、現在は手のこんだやり方をとっている。キルギス、カザフスタン、バルト諸国、東欧など経由で”ブラジル産”牛肉や”米国産”鶏肉の形にして持ち込んでいる。中国産食肉はとても無害の食品とはいえない。例えば、数年前、ウラジオストック市で食肉に水銀が含まれていた。さらに炭疽や口蹄病の感染のおそれもある。だから中国の検疫機関は大混乱だ！さらに中国は国際獣疫事務局（OIE）に加盟していない。中国の食肉輸入が世界で禁止されていることも驚く値しないだろう。また中国の肉製品の品質は年々、悪くなる一方。世界に食糧危機が勃発すると、それはまさにきわめて不快なものとなった。食肉高騰を背景に一部業者は利益を求めて、単に品質が低いというより、消費者の健康にとって危険な食品を生産するようになった。公正をきして言うが、中国ではいたるところに見られる。そのため昨年末、中国政府は悪質業者との本格的戦いを宣言した。年内に同国では数千の食品メ−カが閉鎖すると予測される。主にこれは農村にある中小のメ−カだ。ロシアは6月7日からトルコ産のトマト、ナス、ジャガイモ、ブドウ、レモンの輸入を一時制限した。ロシア連邦農業監督庁によると、この農作物は我が国民の健康にとって安全なものではない。残留農薬、硫酸塩、亜硫酸塩がロシアの法律で定める許容基準を大幅に上回っている。専門家によると、この禁止措置で国内市場の果物野菜価格は5〜50％ぐらい値上がる。ロシア国家統計庁によると、野菜は年初からすでに41％、果物はほぼ18％も値上がりしている。

−8日「我が町が雑誌”フォ−ブス”で指名」−ロシア国内でどこが最も稼ぎやすく、ビジネスを発展させられるか？雑誌「フォ−ブス」がロシアの最も魅力的な都市ランキングを公表した。85都市のリスト。これは人口20万以上の都市。そこに投資家が投資をしているか、ビジネス優遇があるか、犯罪や教育程度はどうか、モスクワへのアクセスはどうかなどを同誌は考慮した。モスクワとペテルブルグは対象外とした。かくして魅力トップ都市はフォ−ブス誌によれば、クラスノダル市、カリニングラド市、カザン市となった。クラスノダル地方知事アレクサンドル・トカチェフはクラスノダル市（その他都市、ただしソチ市は目下11位）に大投資家に誘致に7年の知事の仕事をついやした。「我々は企業が事業計画書類一式を取得できるようにして、手続きで逃げないように努力している。これが最大の特徴だ」と知事。一つの問題はまだ解決していない。クラスノダル市の交通渋滞はモスクワよりひどい。カリニングラド市に二位にはこの地方の経済人は驚いている。彼らは他のロシアからこの都市の分離状態が欠点と見ている。販売市場が拡大できないと、建設資材メ−カのアナトリ・コヴァレフは嘆く。だがこの地域の孤立性していることで、一連の欠点をプラスにできた。「カリニングラド市では企業は外部からの競争を心配しないで成長している」と経済学者アレクセイ・マトヴェ−エフ。「やがてロシア市場に進出してくる」と指摘。このリスト「銅メダル」のカザン市は銀行機関がしっかりしている。商業の自由度ではモスクワさえ凌ぐ。成果としては、公共交通機関の改革、バスの運行ル−トは乗客の流れに合わせて変更された。「顧客取引支援センタ−を作るにあたり、当初12の都市を検討しましたが、最終的にカザン市を選択しました」と「GIマネ−銀行」副社長エカテリナ・トウトン。「この地域はインフラが整備されていることや、借地の選択幅が広いこと、優秀な人材が多くいる。カザン市は比較的首都から近い。モスクワ、ペテルブルグ、海外への定期飛行便がある」と発言。以下略

−5日「西側へ一躍前進」（メドヴェジェフ大統領、ベルリンでプ−チン路線を継続するリベラリストとして振る舞う）（アレクサンドル・ラトウシェフ）ロシア大統領ドミトリ・メドヴェジェフが木曜日ベルリンに滞在した時間はたった数時間だが、ドイツ首相、大統領、外相、議員、経済界代表と会談ができた。ただし文書調印などなく、当初から予定になかった。今回訪問の最大の目的は自己紹介と関係者を見ること。それはできたようだ。メルケルドイツ首相は選挙勝利の祝辞を送った時、メドヴェジェフ大統領を招待したが、ロシア大統領は5月カザフスタン、中国と訪問した後ドイツ訪問できると見ていた。メドヴェジェフ訪問に寄せるベルリンの関心はロシアがドイツにとって最大のエネルギ−供給であることだけでない。さらにもう一つ、とりわけドイツ、それに欧州全体にとって、メドヴェジェフは現在最も好奇心をそそる人物。欧州は今のところ、彼は全面的にプ−チン路線を継続するのか占っている。そしてメドヴェジェフが大リベラリストであるという噂を実際に確かめたいと願っている。会談はほぼ2時間続き、そして両首脳記者会見にのぞんだ。中略−しかし欧州人（おそらく彼らだけでないだろう）から見れば、メドヴェジェフが受けないといけない最大のテストは”ホドルコフスキ−のテスト”だ。ドイツ人はこの問題は必ず提起すると予め言っていた。最初ドイツ首相はこの問題を差し向かいで出し、その後、収監されているホドルコフスキ−の運命についてドイツ記者が質問した。ロシア大統領はこの質問に明らかに準備していたようで、返答も満足しているようも見えた。「ユコス社元社長は他の受刑者同様に特赦を願いでる権利がある。しかし大きな”但し”もある」とロシア大統領。「全ての執行手続きはロシア法に基づかないといけない。しかも刑の執行問題も、特赦問題も国際会談の議題となるものではない。これは国の主権の問題だ」と発言。テストは合格した。リベラルな人権擁護派も、西側にたいし強い立場を支持するものも、文句はおそらく出ないだろう。この後メドヴェジェフは「自分にとって最大課題の一つはロシア国内の自由や司法制度、権利意識を発展具合を確かめることだ」と発言。全体として見て、ドイツ人はメドヴェジェフはリベラリストだが、プ−チン路線をまちがいなく継続する人物と判断したようだ。

−3日「ロシア軍、ギリシャの面積の半分ぐらいの土地を売却するかもしれない」（ドミトリ・リトフキン）ロシア国防省は空地売却の公開入札を続ける。今年は全国20の不動産物件が売りに出される。これで軍は15億ル−ブルをあてこんでいる。国防省財源及び国際経済協力中央本部次長アンドレイ・シドロフによると、売却で得た資金は軍人住宅の建設に使われる。ここ数年の間にロシア軍の人員数は400万から110万に削減された。全国で管理者のいない軍用都市が数十も生まれた。試算ではこうした軍の不動産価格は3000億ル−ブル（とにかく100億ドル以上）になる。中略−国防省が所有している土地の総面積は13万5820キロ平米。これはギリシャ（13万1900キロ平米）やブルガリア（11万1000キロ平米）より広い。この土地の上に試射場、射撃場、修理工場だけでなく、いわゆる兵舎17万639戸の軍人都市7640カ所が置かれている。この土地やインフラのほとんどは軍に必要なものだ。だが多くの専門家は、国防省は少なくともこの不動産の半分は手放す可能性があると見ている。すぐではないが、じょじょに手放すと見ている。以下略

−2日「メドヴェジェフ大統領、マスコミ法改正を拒否」（ノ−ヴォゥチ通信）ロシア大統領ドミトリ・メドヴェジェフは4月25日下院第一読会で承認されたマスコミ法改正法案を拒否した。この法案は、他人の名誉を傷つけるか、その評判を堕とす明らかに嘘の情報の配布を禁止した条項を新法に加えるもの。「法案の条項はきわめてマスコミの正常な機能の妨げを作り出すおそれがあり、誹謗中傷性のある情報の配布から国民の利益を守るという所定の課題の達成に寄与するものではない」と法案に対する大統領の結論。「記述されている内容から判断して、この法案を今後の審議から外すことが妥当と思われる」と結論書。

−6月1日「ウラジ−ミル・プ−チン、パリで外交の実行行為を行う」（しかし、一見、外交そのもに見間違えるが）アレクサンドル・サドチコフ）ウラジ−ミル・プ−チンは首相として初めて外国訪問をした。フランスには24時間もおらず、二国間協定一つ調印しなかったが、フランス首相フランソワ・フィヨンと経済計画について協議、サルコジ大統領と政策について話し合い、シラク元大統領とは朝食をともにして、モーリス・ドリュオンの最新小説をプレゼントされ、博物館に10万ｙ−ロの支援金を出した。同時にロシア首相は外交で首相が何を行い、大統領が何を行うか、重点配分もした。パリでのスケジュ−ル第一項目はフランス首相フランソワ・フィヨンとの会談。会談後、両首相は共同プロジェクト名を細かく指摘。シトクマノフスコエ産出地（トタル社参加）、地域飛行「ス−パ−ジェット-100」の開発、消火飛行機の納入、自動車産業（ルノ−社はアフトヴァズ社株式25％取得、プジョ・シトロエン社は2010年までにカル−ガ州で自動車工場を立ち上げる）など。この牧歌的雰囲気をテレビ局「フランス-24」がロシアの人権問題を質問して打ち壊した。「政府は経済を担当している」とロシア首相は初っ端に遮った。「人権、これは大統領の権限だ」と発言。明らかにプ−チンはこの質問が気に入らなかったようだが、気持ちを抑えた。「ロシアに人権がないという恐怖感があまりにも誇張されすぎている。私の考えではそもそもこのテ−マは、人権と直接関係ない目的を達成するためにロシアへ圧力をかかける手段に思える。人権問題はどの国にも存在する。フランスの刑務所の状態を例にあげてみよう。そこは何にもないのか？」と発言すると、フィヨン首相は緊張して先ず驚いてプ−チンを見て、それから濃い眉毛を動かした。「それに少し触れてみよう。多くの問題が見つかると確信している。我が国同様に多くの問題がある。しかし、我々はそれに取り組んでいるのだ」と勝ち誇ったほうにプ−チンは発言してから、穏やかな調子になった。「我々は誠実な批判には耳を傾け、それに反応もする。我々は自分の国を発展させ、民主主義、市民社会制度を発展させ、マスコミを支援している」と発言。何故プ−チンはこれほどきつく、市民社会とマスコミについて発言したのか？本紙の取材では、フィヨン首相がNGO「国境なきレポ−タ」の書状を彼に渡していたからだ。「国境なきレポ−タ」はロシア国内で”誹謗中傷”したどのマスコミも閉鎖できるマスコミ法の改正を懸念している。どうやらフィヨン首相は会談でこの懸念を伝えたようだ。そうなると、他国の内政の台所を”ほじくった”のは我が国が最初ではない。そこでプ−チンは率直にこれをフランス首相に暗示したわけだ。「我々は誰にも説教はしない。我々は我々には異なる歴史、異なる歴史伝統があることを基本にしている。だがロシアでは人権分野で進歩の動きがある」とフィヨン首相は前言を翻しかけたが、何故か「”国境なきレポ−タ”の見解は彼らの意見で、それ以上のものではない」と発言。以下略

2008年5月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日「ブロンドの親衛隊」（5月31日は全世界ブロンドデ−。イズヴェスチヤ・ニデ−リャ誌はロシアのテレビ局のブロンド女性の数をかぞえた）（ポリナ・オルロワ、マリヤ・ドミトラシ）ロシアで初めて全世界ブロンド女性デ−が祝われたのは2006年。紳士やジョ−ク好きの人が選んだ女性に敬意ははらう習慣がロシアにも早速根付いた。そして天然ブロンドの女性も、過酸化水素で脱色した女性も、この日を自分のものと考えている。本紙記者ブルネット（黒髪）のポリナ・オルロワとマリヤ・ドミトラシは我が国テレビに登場する女性の顔の変化をよく調べて、これは誰かがうまくコントロ−ルしていると結論。ブロンド女性とブルネット女性などの割合は国内テレビ局では半々。いずれにしてもテレビ局によって好みがあるようだ。以下略

−25日「中国のイモムシ、PRなのか？」（鋼管メ−カ、新たな競争方法を見つける）（パヴェル・アラボフ）環境学者は、中国が蝶と一緒に石油配管をロシアへ輸出していると主張。これはけして美的観点からやっているわけではない。梱包に潜むマイマイガは我が国輸出の重要部分、ロシアの針葉樹林を残らず食べ尽くしてしまうかもしれない。そのため、環境学者は中国鋼管の輸入禁止を求めている。これが本当のことだと信じるか？根拠はない。おそらく競争会社の争いにすぎないだろう。「マイマイガの幼虫は毒性があり、地域住民の脅威だ」「こうした虫をプリモルスク地域の森林地帯に棲み着かせ、地域の生態系を破壊している」とウラジオストックにある社会団体「BROC」が配布した手紙内容の抜粋。プリモ−リエでは「BROC」は違法森林伐採の社会監視団体として有名。環境学者は”本気”でトランスネフチ社が東シベリア・太平洋石油パイプラインの建設のため輸入している配管梱包の中にマイマイガの幼虫や卵がよく観察されると主張している。だからこの配管は全面禁止したほうがよいというのだ。レタ−の宛先は、特に連邦関税庁、連邦農業監督庁、連邦消費者監督庁など、多くの地域、中央の機関。はたして鋼管内の蝶は本当にそれほど損害をあたえるものなかのか、本紙も懸念して本人に直接取材してみた。「BROC」代表アナトリ・レベジェフは我々にたいし屈託無く、「2ヶ月前”モスクワ”からの人物が相談してきてマイマイガ対策のキャンペ−ンをやるよう提案があったと語った。「この団体の名ですでに用意された手紙を配布するよう提案した。その学術的根拠を評価できる生物学者ではないが、法的観点からみてレタ−はきちんと出来たものだ」と発言。その時”BROC”はどうして多くのイモムシが潜んでいるかもしれない他の中国品の輸入禁止について提案しなかったのかと訊ねたがアナトリ・レベジェフは説明できなかった。我々は実際に誰が中国の蝶に”懸念”抱く可能性があるか、究明することにした。対象者は数名いた。ロシア国内でTMC社、OMC社、イジョルスキ−鋼管工場社、CHTPZ社の四社が石油パイプラインの敷設で使用される大口径鋼管を製造している。これらの会社はここ数年、自社製品の販売で大変苦労している。一つは鋼鉄価格の高騰、もうひとつは安い中国製の鋼管が市場に殺到しているせいだ（市場における中国鋼管の割合はすでに20％）。国内メ−カは当然、ダンピングだと中国側を非難している。ロシアでは中国製以外、全ての大口径鋼管には8％の輸入関税がかけられる。そしてとうとう他の競争手段がなくなると、マイマイガの脆い羽根を根拠もなしにむりやり利用するはめになっている。上海にある「Guangdong Golden East Import & Export Co」社の輸出部長ガリ−ナ・キムはとても驚き「石油パイプの中にイモムシいた話など一度も聞いたことがない」と話した。それでも禁止されれば、ロシアへの輸出部分がなくなり、この会社の痛手は大きいだろう。しかし最も興味深い点は、ハバロフスク地方林業部のウラジ−ミル・コワレンコの話で、極東森林の数千ヘクタ−ルにすでにしっかり棲み着いた地場のマイマイガが東シベリア・太平洋パイプラインの鋼管に卵を産み付けた可能性があることだ。マイマイガはみすぼらしい蛾で、一時雌雄が別の種類にされたほど、異なっている。だが大繁殖を妨げにはならない。寿命は短く35〜50日で、その間自分の体重の13倍の葉を食べ枯らす。青いものならほぼ全てを食べる。食べ物をもとめて、幼虫は文字通り破竹の勢いで新しい場所へ這って移動する。マイマイガの大群で列車が止まったことはよく知られている。市民の健康や環境への懸念は政治や経済争いのカ−ドとしてよく利用される。例えば数年前、EUは騒音がひどいので、ロシアの飛行機の飛行を禁止したことがあった。モルダヴィヤとグルジアの偽造アルコ−ル品から国民を守るロシアの試みは国際交渉で何度となく話し合われてきた。

−23日「偽造品は不死身」（ロシア市場の商品の四分の一は偽造品）（アレクセイ・アロノフ）違法品メ−カの取締りに国がどれほど努力しても、偽造品の規模は相変わらず、分別の限界を超えている。小売り流通品における偽造品の割合は26％、約5250億ル−ブルにもなる。これは経済ハイスク−ルが調査したもので、木曜日国内偽造品の現状について公表した。驚くべき調査結果だが、研究者は楽観的に見ることもできる点も発見した。木曜日、経済ハイスク−ルによると、2000年からロシアでは偽造品メ−カはシェアを減らしている。例えば2000年、ナイキやアデイダスの模造品はスポ−ツシュ−ズ市場の80％近くあったが、現在は40％以下になっている。最も革命的に変化したのは、茶とコ−ヒ市場で、偽造品の割合が10〜15％から1〜2％に減少した。ただし、経済ハイスク−ルの調査は企業製品の市場だけを対象としている。つまり、食料品や飲料水など膨大な量の日用品は考慮していない。会社を明らかにしないで、低価格で消費者をつかんでいる。偽ブランド品では状況はかなり異なる。研究者は偽造品の割合は小売り流通品の26％を言う。ただしCDやDVD製品市場ではあらゆる点から見て、まったく際限なく製造されている。控えめに評価しても、正規品の割合は20〜30％にすぎない。これにはかなり消費者にせいもある。経済ハイスク−ル副学長ワジム・ラダエフによると、まさに消費者が自らこの市場を支えている。以下略

−22日「石油と株式の不足が待っている」（フョ−ドル・チャイカ）証券市場ではこの世の終わりが待ち受けている。そうでなければ、石油1バレルが一日で5ドル近くも上がり、135ドルにもなったことをどのように説明がつくか。こうしたテンポで続くと、投資銀行が時折おどす200ドル水準も今年夏の終わりにも”既定の事実”かもしれない。しかしロシアにとっては石油ダラ−の雨は天の恵みだけでなく、大きな試練だ。まだアナリストも予想が確定できないでいる。あるアナリストは夏終わりまでにロシア証券取引所の株価指数は20から50％程度上がると言い、あるアナリストは突然の瓦解のリスクが高いと主張している。三週間でロシア証券取引所の株価指数が300ポイント以上増え、さらに上がり続けていることは不思議ではないのか？「急上昇の後に修正がこないようなことは私の記憶にはなかった」と投資会社「ツエリフ・ケピタル・マネ−ジメント」社取引部長セルゲイ・ルインジン。専門家は大手証券プレ−ヤが投機的に買い占めたため、市場に流通する自由株式の数が数倍減少し、それで値上り続けていると、唯一の原因と見ている。「ルクオイル社の株式はまだよいほうだ。例えばロスネフチ社やスルグトネフテガス社の株式はまったく大変なことになっている。流通している株式があまりにも少なすぎる」と投資会社「ヴェレス・カピタル」社主任トレ−ダ−、アレクセイ・ニコゴソフ。少量の株式を売買すると一方的に15〜20％株価は上がり、やがて不意に20〜25％下落する。まさにこうした傾向が5月我が国証券市場で支配的だった。新首相ウラジ−ミル・プ−チンの計画に感動して投資家は市場にあるもの全て値段を問わず買い占め始めた。そうとも考えないと、これほど高値での買い付けの説明ができない。「投資家の意識に8月政府は石油部門の税大幅軽減を発表するという考えが離れず、それで市場の株式需要がこれほど出ている」と「ヴェレス・カピタル」社。だが100％そうなるとは限らない。たしかにウラジ−ミル・プ−チンは5月首相として初めての演説で石油企業と証券投資家の税軽減するとあいまいに約束した。つまり事実上、みな前々から待っていたことで、財務相アレクセイ・クウドリンさえあたかも意義のないようなことを発言した。これは石油精製の発展を促す必要があるということだ。これは石油新産出地の税の軽減、有用鉱物採掘税の引き下げで行われる。しかし何故か投資家は、政府の実際の施策はかなりリベラルなものとなると確信している。以下略

−20日「ジェット機、本当にス−パ−だ！」（初めて旅客機ス−パ−・ジェット100が舞い上がった）（ドミトリ・リトフキン）月曜日、コモスモリスク・ナ・アム−ルでロシア航空産業の大プロジェクトの一つ、中距離旅客機スホイ・ス−パ−ジェット100の初飛行があった。本紙の取材では、飛行機は1時間5分飛行した。この間に離陸し、最大高度（12000ｍ）まで上昇し、滑走路上空（高度を変えて）を四回飛行し、周囲を飛行して着陸した。この時よりこのプロジェクトの経歴は基本的に新しい段階に入る。後は品質証明試験だ。これが終わると、発注主の航空会社への引き渡しが始まる。これは、ソ連崩壊後大空に舞い上がった初めての飛行機だ。「絶句だ。とても幸せだ。今日の日、この我々の飛行に満足だ」と試験飛行を終えやっとタラップを降りてきた「スホイ民間飛行機」社の機長アレクサンドル・ヤブロンツエフはつぶやくと「迎えに来てくれた人、心配してくれた人、仕事をして支えてくれた人、みなに感謝したい。これまで我々と共に過ごしてくれたみなに有り難うといいたい」と感激していた。パイロット、ヤブロンツエフの気持ちは分かる。スホイ・ス−パ−ジェットは国内航空産業復活のシンボルだったからだ。これはソ連崩壊後、開発されたまったく新しい完全の新生ロシアの飛行機だ。そしてそれは世界の主要航空機メ−カと互角にわたりあえる唯一の飛行機だ。ロシア故国内ではこの飛行機に旧式TU-134、TU-154が替わる。西側でもこの飛行機がボ−イングやエアバスに対抗するだろう。2000年から開発されたこのプロジェクトの総額は14億ドル。そして多くの競合会社の中で我々は初めてこうしたクラスの飛行機を提供できる。飛行機の試験は始まったばかりだが、スホイ社には国内外からすでに数十機の注文が入っている。この旅客機は設計的にはけしてオリジナルとはいえない。スホイ社は国内外で類い希な戦闘機SU-27、SU-30でそれ以上に有名な会社だが、分かりきったことはやろうとはせず、西側でよくとられる方法を選択した。市場に存在する最も優秀な部分を集め、統合した。その結果開発期間は短縮され、試験や品質証明の手順も簡単となった。同時には市場には専門家にとって分かる、そして予見できる飛行機が誕生した。ロシアの飛行機は”集団”で開発された。例えば、このプロジェクトの総指揮は米国のボ−イング社がとっている。ドイツのリ−プヘル社はロシアの「テプロオブメンニク」社と共同で空調と飛行制御システムを開発した。エンジンはロシアの公団「サトウルン」とフランスの「スネクマ」社が開発した。以下略

−19日「ロシア、お金が溢れる」（民間投資家はどうすべきか？）（フョ−ドル・チャイカ）今年の5月は記録的な月として歴史に刻まれるだろう。ドミトリ・メドヴェジェフとウラジ−ミル・プ−チンは新ポストに就任して市場を喜ばす間もなく、超高騰した石油が市場を天井まで押し上げた。先週の最大の結論は、世界の物不足だ。だがロシアだけはうまい汁を吸っている。石油収入を国家予算を過剰に増やし、一方取引所指数は上昇している。本紙は一般投資家はこの美味いパイをどうむしり取るか、取材してみた。信じがたいことだが、三週間弱、4月末から5月半ば、ロシア証券取引所（RTS）とモスクワ銀行間通貨取引所（micex）の株価指数は各々17.9％と18.03％上がった。我が国市場の無分別なラリ−は4月24日に始まった。しかし最大の記録はドミトリ・メドヴェジェフの就任と首相としてウラジ−ミル・プ−チンが経済政策を発表した後に起きた（彼は石油企業と証券投資家に税優遇すると約束した）。さらに石油高騰が市場を動かした。5月7日からRTSの株価指数は約350ポイント増え、micexの株価指数も約300ポイント増えた。現在ロシアの証券取引所の売買はRTSで2478.87ポイント、micexでは1943.8ポイントから始まる。350ポイント、これはほぼ4万ル−ブルに匹敵、これをRTSの先物取引で稼ぐことができた。かなり石油企業株式で儲けたはずだ。RTSの部門別株価指数「石油とガス」から判断すると、石油部門の株式は4月末から19％上がっている。石油がますます高騰しているので、これは驚くほどのことではない。最近1バレル120ドルを突破し、先週金曜日には1バレル127.98ドルの値をつけた。当然これはすぐ投資ファンドの収益に反映した。4月15日から5月15日の期間最も利益をあげた投資ファンド15の内、全て石油による利益だ。最も利益をあげた投資ファンドは「マクヴェリ・ネフテガス」で、収益は23.15％で、株価指数も、相場上昇率も追い抜いた。以下略

−17日「プリモ−ルスキ−地方（沿海州）知事ダリキンは金庫に何を保管していのか？」（タチヤナ・ヴィテプスカヤ）プリモ−ルスキ−地方（沿海州）知事セルゲイ・ダリキンの身の回りで事態はドラマチックに急展開している。最初地方の捜査当局が知事を尋問した。その後、事件をお蔵入りにしないで、知事自宅へやってきて家宅捜索、書類の入った金庫を押収した。ダリキン知事は精神力の強い人物だが、緊張に耐えられず、入院した。事件を知り、ダリキン辞任の噂が何度も出た町は「本当に始まったのか？」と大騒ぎになった。ダリキンのケ−スは恒例。すでに何人もの知事がメルレーゾンのバレエの”丸洗い”さらされている。ダリキン知事は不動産違法払い下げ事件でプリモ−ルスキ−地方検察に呼ばれた。副知事、連邦資産管理庁地方局長代行イゴリ・メシェリャコフは訴追され、現在拘留所にいる。ダリキン知事と捜査官が何について話したのか分からない。しかししばらくして、連邦保安庁の職員が知事のところに立ち寄り、書類入り金庫を持ち去った。捜査官の尋問と家宅捜索は水曜日か、その深夜だろう。というのも知事は木曜日朝、心臓発作で入院しているからだ。こうした動きについてプリモ−ルスキ−地方（幹部全て携帯電話を切っている）も、司法警察当局もコメントしない。これについて間接的にロシア検察庁捜査委員会スポ−クスマン、ウラジ−ミル・マルキンが認めている。「”メシェリャコフ事件”の捜査には取り調べとうけた人物の地位は影響しない」と発言。ある高官筋は本紙に「現在知事の体調はよくない。起き上がれない。病院に電話して聞いた」と説明。セルゲイ・ダリキンはかなり興味深い人物だ。アメリカンドリ−ムだ。かつては港で船員として働き、今や大統領も彼を執務室に迎え入れている。まるで30年代のシカゴだ。実業家ダリキンは、1995年殺害された大物セルゲイ・バウロと関係がある。彼の死後、地域の権力をめぐり、二つのグル−プの抗争があった。一つはダリキン配下でウラジオストック市長となったウラジ−ミル・ニコラエフが指揮するグル−プ。2001年知事となったセルゲイ・ダリキンは新上層部の記憶から自己のあやしい経歴を消し去ろうと、あらゆることをしようとした。彼はプ−チン大統領に信任してくれと求めた初めての知事で、統一ロシア党地方支部の代表でもある。彼は選挙結果では、あまり賢明でない他の知事がしたようにモスクワを困らせることはなかった。彼は喜んで2012年APECサミットでウラジオストックの準備に着手した。さらにウラジ−ミル・ニコラエフの逮捕の妨害もしなかった。「彼らはそれ以降、まったく交流はない」とダリキンに近い筋。しかし全て無駄だった。知事の辞任をここ数ヶ月期待されていた。大統領選挙前日、知事はドミトリ・メドヴェジェフを訪れた。ウラジオストックでは「支持をとりつけに出かけた」と囁かれ始めた。しかし何故無いのか？理由はいくつかある。「副知事8人中、8人が取り調べを受けているのは、尋常ではない」と下院議員ボリス・レズニクは原因の一つをあげた。彼は事件をよく知っている。本紙の極東特派員だった。現在はこの地方から選出された議員になっている。鼻下で何が起きているか、見えない。疑わしい。これはドラマだが、予期していたものだ。ウラジオストック筋は木曜日、公にコメントするのをいやがった。だが匿名条件にすると、二番目の理由をあげた。「これはAPECサミットだ。先ず、地域の行政トップにあやしい過去があり、これを全国が知っていて、その地域に外国首脳を招待すれば、国の指導部が不可解と思われるだろう。第二にモスクワは彼を信任しないと、ダリキンにはすでに伝えてある。建設は大規模なもので、投資する金額も少ないものではない。この流れは地域ではなくモスクワが管理するだろう。全て分かっていることだ」と発言。「こうした地域にサミット準備のため1000億ル−ブルも投入するのは怖いことだ。この資金は誠実な人に渡す必要がある」と指摘。最も受け入れやすいウラジオストックの新市長候補について、モスクワの執務室で話し合われ、承認されたと、レズニク。「立派な経歴できわめて誠実な人物になるはずだ。ダリキンは口では支持したが、実際は他の候補に手をかした」と大統領府筋。ウラジオストック市長選はこの日曜日にある。ダリキンはきわめてタイミングよく”無毒”にされ、市長の妨害はできないだろう。選挙後の大混乱の中、誰がモスクワに電話するか分からない。事態の今後の進展は予想しがたい。

−15日「大手企業、小企業のふりはできない」（アンナ・カレジナ）非大手企業、そう呼ぶほうがよいのかもしれないが、現行の税では現実生き残れないとよく訴える。実際、中小企業には優遇措置が存在する。だが不可解だろうが、これをもっぱら大手企業が利用している。事業を小分割して納税を免れている。ロシア財務省はこうした現実に決着をつけるため、法案を作成した。中小企業を苦しめていけない。そのため、法律では中小企業に対し優遇措置を定めている。特にこれはいわゆる社会税（売上所得一律税と、統一農業税）のことだ。簡単にいうと、これにより、納税のやり方が簡略させ、より少ない費用で納税できる。たしかに一つの税でいくつかの税を代行している。財務省デ−タが示す、2002年〜2007年、この税制利用者の数が1.8倍になったことはさほど驚かない。昨年370万もの納税者がこの特別税制を利用した。この簡略税制度を本当に中小企業が利用しているであれば、万事よいことなのだが。しかし全てはそう単純なものではない。現実には大手企業が事実上大手であることをやめ、形態を変更して中小企業のカテゴリに入ろうとしている。どうのようにやるのか？税法では簡略課税制度の適用では制限をもうけている。とりわけ、支店や出張所のない企業に限られる。また従業員数は100人以下で、資産は1億ル−ブル以下とされる。他の企業の参加割合が25％以上の企業はこの特別税制を利用できない。しかしどのような塀にも、まして特別税制なら、抜け穴がある。ここを権利のないものが平気ですり抜ける。大手企業は税法のカテゴリに合わせるため、単純に”小分割”し始めた。税務機関は定期的に、課税最小限にするため、大手企業の故意の分割を摘発してきた。法案では制限項目を増やし、発起人と業種が同じの全組織を合わせた従業員数、収入、資産を定めた。例えば、業種が同じの二つ以上の会社で発起人が同じ場合、税法にある全ての制限がこの全ての組織に適用される。専門家は新法は必要だが、最も肝心なことは、よくあることだが、解釈の相違を許さないことだとの意見。以下略

−5月1日「軍事パレ−ドの到来」（”ミ−シャ”がクレムリン上空で燃料補給し、初めて遠距離飛行隊が首都中心上空で飛行する）（クセニヤ・ヴェリチコ）五月の連休は良い天気が約束されている。モスクワから脱出して別荘に行く時だ。しかし今年はこうした人たちはおそらく少なくなるように思われる。この17年間で初めて赤の広場で最新戦車が轟音を響かせ、大陸間弾道核ミサイル「ト−パリ-M」を乗せた巨大装甲車両が通過する。モスクワ中心の上空には戦闘機が飛来する。市内はすでにてんてこまいとなっている。重い軍事車両が通る道の送電線は外され、マネジナヤ広場下の地下通路は補強され、赤の広場で敷煉瓦が置き換えられている。たった三時間の軍事パレ−ド行事のため、これほど厄介なことをする必要があるのだろうか？”モスクワ”はこの回答を見つけようとしている。これほど規模の軍事ショ−をモスクワは1990年11月以来見ていない。赤の広場には国防省の決定で最新戦車T-90ばかりか、ミサイルも登場する。まさにことは大陸間弾道ミサイル「ト−ポリ-M」であり、戦術ミサイル「イスカンデル-M」であり、地対空ミサイルS-400「トリウムフ」である。パレ−ドには8千人以上の軍人、100以上軍事車両など参加する。兵器は鉄道でモスクワに運ばれ、赤の広場まで通れるように通りとなるトロリ−バスの送電線全ては撤去、主要でない建造物の一部は解体される。軍事兵器は赤の広場へホデインスコエ。ポ−レからレニンフラ−ド通り、トヴェルスカヤ通りを通ってやってくる。軍が期待するように、市民にとってこうしことによる不便さは、あまりある見事な軍事パレ−ドでカバ−できるだろう。さらに一言、パレ−ドに参加する全ての部隊の制服は、すべて新規の制服となる。以下略

2008年4月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−28日「インフレ、スタ−ト！」（5月1日から主要食品の価格凍結が”解除”される）（アレクセイ・アロノフ）来月からロシアで生活必需食品が一気に高騰する可能性がある。今週木曜日、社会的重要な食品値上げしない期間が終わると、製造業者も販売店もおそらくかなり値上げ意欲が出てくるものと思われる。こうした中、低所得者層をいかに保護できるのか？先週末、農業相アレクセイ・ゴルデ−エフは最も有効な対抗措置の一つを提案した。それによると、食品価格値上げ幅は国が規制するというものだ。つまりいかなる「価格凍結」も必要ないということだ。すばらしいことだが、この措置が有効になるには、「商業取引」法が必要となる。だが法律となると、省庁間でけして調整できるものではない。とはいえ、価格抑制にはまだ一つの方法がある。再び「価格凍結」する方法だ。だが政府はこれはしないとすでに仄めかしいる。例えば、価格凍結延期に経済発展通商省が反対している。ゴルデ−エフ大臣もこの措置は必要ないと考えている。「生産者と販売業者が結んだ特定品目食品の価格安定化協定はすでに過去の段階と見てもよい。国内食品市場の状況は落ち着いている」と農業相。「若干価格上昇の傾向が続いている。これは国民の購買力上昇と生産コスト増によるものだ」と付け加えた。「価格凍結」に代わる手段としてゴウデ−エフ大臣は主要食品の小売価格値上げ幅の設定を提案している。だが残念ながら今すぐには出来ない。価格値上げ幅の規制仕組みは「商業取引」法で定めないといけない。この法案は今期国会中に下院に提出される予定。しかし本当に提出されるのか？本紙の取材では、この法案の承認について「商業」ロビ−がさかんに足を引っ張っている。さらに新法では国は生活必需品の価格規制を行えるようになる。また市場シェアの上限を15％に定める。つまり市場でたとえ15％のシェアをもつ小売業者は独占禁止庁の規制対象となる。小売業者に自分たちの論理がある。小売企業の代表者たちは、地域におけるシェア15％の上限はあまりにも低すぎると思っている。例えば人口5万から10万の地域では大型商店の二つ三つあれば十分で、すぐ独占状態になってしまう。そうなるとどんな大型店が遠い場所まで行ってリスクをおかすだろうか？以下略

−24日「エリツインのいない一年」（オリガ・セドウリナ）一年前、初代ロシア大統領ボリス・エリツインが逝去した。ある者には喜び信用され、ある者にも憎悪でけなされた人物だった。言うまでもないが、彼は新生ロシアの国家指導者、シンボルだった。今でも、その死後一年過ぎたが、自由のシンボルにはかわりない。一年前の三月、本紙「イズヴェスチヤ」はボリス・エリツインに「イズベスノスチ」賞を授与した。そして編集部に招待した。その時、彼の儀典責任者で近しい友人、ウラジ−ミル・シェフチェンコは悲しそうに「健康さえ許せば」とぽつりとつぶやいた。昨年4月エリツインは帰らぬ人となった。今年になって「イズベスノスチ」賞はナイナ夫人が受け取った。水曜日、ボリス・エリツイン逝去一周年の日、ンヴォデエヴィ−チ−の墓地で初代大統領記念碑の除幕式があった。友人、近しい人々、国全体が彼を思い出すことだろう。そしておそらく彼が為したことの再評価が行われるだろう。その評価は残忍な90年代のようなものにはならないだろう。感情的でない、歴史的なものとなろう。エリツインの同窓生、アレクサンドル・ユゼフォヴィッチ「エリツインは次期大統領は誰か知っていた。しかし沈黙を守った」−ロシア初代大統領の同窓生アレクセイ・ユゼフォヴィチは今本を執筆している。その中に出てくる主人公の一人は彼の友人、ボリス・エリツインだ。ソ連邦最高会議の選挙で巡航ミサイルがいかに彼を手助けしたか、何故に中国がエリツインに謝辞を述べたか、ペルミ市で本紙特派員オリガ・セドウリナにユゼフォヴィチはボリス・エリツインの知られていない私生活について始めた語った。問「エリツインについてどのような思い出がありますか？」−答「彼は2008年オリンピックに行きたいと夢みていた。これはあまり知られていない。中国はエリツインのおかげでオリンピック開催地になった。国際オリンピック委員会の会議がモスクワで行われ、決定を下す時だった。中国首相がエリツインに電話してきて「開催地となるよう助力お願いしたい」と言ってきた。どうしてエリツインかと言うと、サマランチ会長（当時）と懇意だったので、彼を自宅に招待した。そして北京開催にすべきだと説得しはじめた。どのような動機かというと、先ずアジアでは五輪は二度しか行われていない。さらにあそこには15億の人が住んでいる。エリツインはサマランチを説得しつづけた。「どのような結果になるか、想像してみてくれ。彼らはオリンピックで勝ちたいと思っているから、全力を尽くすだろう。スポ−ツの発展が異常な早さですすむはずだ」そしてサマランチは「IOC委員の70％は私を支持すると思う。何かしよう思う」そして委員は支持した。エリツインにすかさず中国首相から電話があった。「大きな借りができた」エリツインは貴賓として招待された。彼はこれが、人生最後の五輪となると分かっていた。しかし結局叶わなかった」−問「同窓会をやられいますが、独特のものですか？」−答「五年おきです。卒業して分かれる時、互いに見つけあおうと決めた。四年生の時、カムスク水力発電所の建設の見学に集団で出かけたことがある。発電所を建設していたのは、ベリヤの部下だ。全ての書類を揃えないと、そこに入れなかった。パスポ−ト、生年月日などグル−プ全体のリストをもっていた。そして私は各人のいる町に問い合わせた。我々は手紙のやりとりをした。五年ごとに会うことに決めた。2005年は卒業してから50年にあたる。わたしたちは一つの同窓会も中止することもなく、やめることもなかった。明日（対談は4月22日）私たちはエカテリンブルグ市で同窓会を開く。この同窓会は私たちの逝去した友人に捧げようと思う。ナイナ夫人は出席しない。モスクワに残る。最初の頃の二回の同窓会、1960年と1965年、スヴェツドロフスク市で行われた。森で遊び、大学によりレストランで時間を過ごした。しかし時間が足りないように思え、休暇を利用することにした。最初、舟の「シシキン」号でペルミ市からロストフ市へ向かった。これは大学卒業してからすでに15年経った頃だ。同窓会を通じて、私たちは友人というより、親族となった。75年、ある考えを浮かんだ。シベリアをよく知らない。同窓生の一人がクラスノヤルスクで働いていた。ジクソンまでも行った。その後、海外旅行をすると決めた。当時ブルガリアは遠い外国だった。エリツインに頼むと、全国から60名集める必要があると言われた。彼はこれをうまくいくよう傘下の組合員に頼んだ。しかし旅費は自己負担だった。この頃、モスクワでは「オリンピック-80」が開催されていた。それでエリツインは私たちと一緒に行けなかった。彼はオリンピック委員会の委員だった。しかし彼は我慢できず、オリンピック閉会式を無視して、三日間も我々のところにやってきた」−問「ボリス・エリツインは死の一月前、あなたに電話されたようですね」−答「おそらくエリツインは最後の日々、何か予感があったのだろう。三月末、突然電話のベルが鳴った。どうやっていると訊いた。そして突然”サ−シャ、調子がとても悪い。心臓がすごく痛い。何が原因が、誰も分からない。医師団が集まったが、皆黙ったままだ。俺はヨルダンに一週間ほど出かけることにした。医者もそうすすめる。もしかしら少しは良くなるかもしれない”と言っていた。私には彼がそれで出かけるのではないと分かった。会話の終わりで私は”ボ−リャ、そっち行ったほうがよいか。何の手助けもできないが、傍にはいられる。少しは気が紛れるさ”と言った。彼は”それはありがたいことだ”とつぶやいた。だが私は間に合わなかった。それが今でも私を苦しめている」−問「大統領としてのボリス・エリツインについて多くが語られ、書かれています。一人の人間として、また友人として彼の業績をどう評価しますか？」−答「1985年彼はソ連共産党中央委員会建設部の責任者だった。彼は極東の建設現場を視察した。スケジュ−ルにはなかったがブラ−ツクに飛んだ。大学の二年後輩にユ−リ・キルピシコフがいた。イラクに長期出張していた。暖かい国にいたので、思う存分スキ−を楽しもうとして、背骨を骨折、動けない障害者となった。ユ−リは妻と子供と一緒にブラ−ツクに帰った。彼は同窓会に出席できなくなった。エリツインは党市委員会を通して住所を探し出し、立ち寄った。後にこれについてユ−リは本に書いている。”車列が家から離れていき、バルコニ−で車椅子に乗りながら私の頬に涙が流れた”。二人は大変仲がよかったわけではない。ユ−リは我々グル−プではなかった。しかしエリツインはユ−リが来られないことを理解していた。ここにエリツインの全てがある」−問「友情以外にエリツインとペルミ地方を結びつけているものがまだあると言われています」−答「1989年最高会議の最初の選挙があった。彼は他の候補者の中にあって、全国200の地区で推薦された。管区党大会で候補者を決定する。”偶然”にも全ての大会が同一日だった。200カ所一度には回れない。同窓生の一人が彼に電話して「こっちは明日大会だ、どうして来ない？」と訊くと「それは無理だ、全て土曜日なんだ」とエリツインが答えると「俺に招待状があるから、明日大会に出かける」と言った。これで一つの管区だけでなく、力を発揮するチャンスできた。当時、エリツインは国家建設委員会の副委員長だった。遅くなってから電話があり、ペルミ行き飛行便はすでに飛び立った知らせた。特別便をだそうかと提案された。彼は断り”息の根”を止められるのではないかと推測した。軍に電話しても何もなかった。そこてアエロフロ−ト社から電話があった。「面白い提案がある。レニングラ−ドに貨物飛行機AN-26がある。しかし巡航ミサイルが搭載されている。目的地はペルミだ」と伝えてきた。そうやって彼は巡航ミサイルと一緒に飛行した。深夜二時頃、私の妻リ−タにナイナ夫人から電話があった。妻は動転し「どうしたらよいの」と言った。友人に電話した。乗用車”ザポロジェツ”をもっていた。この”外車”でエリツインを迎えにいった。ナイナ夫人は”代議員ホ−ル”にいると伝えた。妻はさほどこうした方面で経験が豊富ではない。空港の警察署に行った。それでエリツインを見つけることだできた。中略」−問「エリツインはあなた方と政治について話し合ったことありますか？」−答「時たま、男同士で集まることがありました。おしゃべりし、冗談を言う。”ボ−リャ、どこでプ−チンを見つけたんだ”。彼は全て冗談にした。最後に会った時、”誰が次期大統領か知っているか”と訊くと”知っている。が言わない”と答えた。私たちは彼から離れることはなかった」−問「国内で起きていることで、彼を落胆させたものは何でしょうか？」−答「彼はぐちをこぼすことはなかった。彼の健康の悪化は記者のせいとも言える。だがエリツインは誹謗中傷に反論する必要がないと考えていた。彼はこうしたことを真摯に受けとめていた。だが彼の心臓はけして健康ではなかった。

−23日「ロシア初代大統領ボリス・エリツイン逝去一周年、モスクワで記念碑除幕式」（ノ−ヴォスチ通信）初代大統領記念碑除幕式は逝去一周年にあたる今日水曜日、モスクワのノヴォデヴィ−チイ−墓地で行われると、大統領顧問ウラジ−ミル・シェフチェンコは伝えた。先ずモスクワ総主教アレクセイ二世が冥福の祈祷をあげ、その後除幕式、献花、大統領近衛兵の葬送行進と続く。除幕式には故エリツイン夫人、娘、孫など親族全員が出席する。また故エリツイン大統領と共に仕事をした人々も招待される。初代ロシア大統領の祈念碑は家族の意向で有名な彫刻家ゲオルギ・フラングリャンが制作した。エリツイン大統領は2007年4月23日77歳、心臓病で中央病院で亡くなった。ロシアは昨年4月25日初代大統領の告別式を行った。その日は全国民喪の日とされた。これは近代ロシア史で初めての国家規模の葬儀となった。エリツイン大統領との告別には一般市民数千人、ブッシュ元大統領、クリントン元大統領など外国の新旧首脳も参加した。ロシア初代大統領の告別式は故エリツイン大統領が率先して復活した救世主キリスト寺院で行われた。ロシア初代大統領は1999年12月31日に辞任、当時首相だったウラジ−ミル・プ−チンに権限を移譲した。1991年から大統領職をつとめたボリス・エリツインは、「ロシアは新しい政治家で、新たな人物で、新しい賢明で力強いエネルギッシュな人々で新しい世紀に入らないといけない」と任期前の辞任について説明した。

−21日「生きた民主主義」（ヴィタリ・イワノフ、ロシア政治情勢センタ−副長）「彼らはケンニを殺した！悪党だ！」これは大人向けアニメ「サウス・パ−ク」シリ−ズの”名刺”の一コマ。シリ−ズ十数本、ケンニという主人公の一人があらゆる方法で殺される。コミック的効果はいつも不死身に復活するところにある。リベラル政治家や野党支持の政治学者にきくと、ロシアの民主主義はまさにケンニにそっくりだ。連邦改革が始まった2000年5月から民主主義の”脅威”について議論され始めた。新選挙法が導入された時も、政党設立手続きが厳しくなった時も、統一ロシア党が友好政党と一緒になって第四期下院で憲法過半数を占めた時も、地方首長の直接選挙が指名制になった時も同じようなことが言われた。クレムリンのあらゆるイニシアチブ、あらゆる新しい計画が民主主義にとってまちがいなく”破滅的”なものとなっている。さらに”破滅”できるものがまだ残っているのか、想像もできない。統一ロシア党党首にウラジ−ミル・プ−チンが選ばれたことは、この”ケンニの殺し”ともいえる。人によってはそこに”ソ連共産党の復活”見たかもしれない。人によって、ウラジ−ミル・プ−チンは大統領職の後、政権に残るとやった分かったかもしれない。これこそ”言いなり”、”独裁主義”だ！本当に憤る。数年間で1.5党体制（ソビエト時代一党体制とさほど共通点のない）はできなかったではないか、プ−チンはかつで政権から去ると約束したではないか、それとなく政界引退を仄めかしたではないか。プ−チンが自分の政党の党首になったことも、12月選挙で党名簿筆頭になったこともけして驚かなかったように予想外のことではない。”進歩的な世界”では、同じく理想的な政党システムは次のようだ。いくつかの大政党があって、”欧州的”価値観を共有し、社会民主主義、社会自由、保守自由の考えでは異なるだけで、自由に文明的に有権者獲得で競い合う。そこではコミュニストや国家主義者のような”規格外”のプレ−ヤも許容されるが、決められた規則はいつも厳しく遵守しないといけない。何故かこうした牧歌的考えが実現できると思われている。しかし、親西側雰囲気がピ−クだった90年代でさえ、どことなく似ているものさえ出来なかった。当時の政党騒動など、今日思い出すと恥ずかしい。（1995年下院選挙で約43の選挙団体、連合が参加したが、そのほとんどが選挙直前にくっつき、瓦解した）では何故に権力は一党ではなく、いくつの党、いくつの与党まで作ろうとするのか。下からではなく、上から”現実”の多党制を作ろうとしているのだろう。しかし、クレムリンは特にここ数年、多くの政党を作ったり、支援したりしてきた。とても多い。独自に政治的に生き残り発展できたのは数党しかない。その中にリベラル派の政党はない。第二に行政リソ−スが分割できないことだ。政権与党が二つあるところでは、一つの政党も存在しない。これは最近の「正義のロシア」党の歴史がよく物語っている。”民主主義のケンニ”何度も泣かすものは、彼らが望んだ政権党、特に政権全体の弱化はけして我々を”欧州”に近づけるものでないと最後は理解すべきだ。逆だ。最近ドミトリ・メドヴェジェフが言っような民主主義とは常に歴史的で民族的なものだ。

−20日「住民登録地で納税」（エレナ・シシクノワ）ロシア地域発展省は国内で大税改革をすると決めた。先週木曜日閣議で同省大臣ドミトリ・コザクは住民登録地で所得税を納付し、また不動産税を導入するよう提案した。それによると、これにより豊かな地域と貧しい地域の格差が縮小し、少なくとも所得税収入ではかなり均等にできる。地域の生活状態は様々だ。ある地域は石油やガスでうまくいき、ある地域は天然資源がなにもない。その結果自活できる地方自治体は指で数えるほどで、その他の地方自治体は支援しないといけない。各知事は支援が少ないと、執拗に訴える。しかし国家予算は底なしの黄金箱ではない。財源に関しこうした不均衡をなくすため、地域発展省は総合対策を提案した。その中には、センセ−ショナルとも言える多くの税措置もあった。例えばコザク大臣は個人所得税を住民登録地で納付すべきだと考えている。現在経営者自身が賃金から13％差し引き、税務署に納税している。これは正しくないと地域発展省は見なしている。これが問題なのだ。例えばカル−ガ州の住民がモスクワに出稼ぎにでて、そこに税金を落とす。貧しい故郷には何も残らない。税収もない、みじめな予算で、州に資金はなく、人々は都会へ出て行く。こうした出口のない循環になっている。もし住民登録地で税を配分すると、地方収入は比較的均等になると、同省。しかしおそらく役人はこれをどう実施できるか、考えてはいないだろう。「仮に住民登録地で個人所得税を納付するようにすると、税務職員は一軒々訪ねるか、あるいは申告書に記載するよう求めないといけなくなる。全てが住民登録地で生活していないことは知っている」と財務相アレクセイ・クウドリンは数年前この構想に反対した。その上、税務職員を増やさないといけなくなる。コザク大臣は「住民登録地でどう徴税するか、やり方は知っているが、これは言うのはまだ早すぎる。先ずこの問題をシステムを変えるのかどうか、原則的に解決してからだ。これを今年と来年中に実現すべきだ。一つの解決方法などない」と発言。さらに一つ実施すべき必要な改革がある。不動産税の導入だ。構想は新しくないが、同省は一年前しばらく見合わせると決定した。だがコザク大臣はこの問題に再度戻った。「我々は不動産税（土地税及び財産税に代わり）の導入を計画している。これは単一税として検討されるだろう。国民とっていかなる追加負担はない」と同大臣。さらに全ての連邦資産も課税され、この収入は地方自治体に向けられるとコザク大臣。この提案に財務省がどう答えるか、見ものだ。−18日「ロシア国防省、”精鋭兵士”、”優秀兵士”バッチ復活」（戦勝記念パレ−ドに新しいシンボル用意）（ドミトリ・リトフキン）2008年5月9日にモスクワ赤の広場で行われる戦勝記念パレ−ドはロシア軍史のタ−ニング・ポイントになるだろう。パレ−ドで軍は新しい軍服を披露するだけでなく、ソヴィエトとロシアの各要素を融合させたまったく新しい軍旗と優秀記章をお目にかける。古い軍のシンボルはしだいに”退役”していく。以下略

−17日「最後の黄金のありか」（首都の土地をめぐり攻防が始まっている）（クセニヤ・ヴェリチコ）3月26日会議でモスクワ市議会は最も論争が多く多様に解釈可能な法案の一つについて審議した。ロシア土地法49条によると、国家機関は地方自治体も含め、排他的な場合及び国家の必要の場合に限り土地を予約しまた接収できる権利がある。例えば生活に必要な自動車道路、熱併給発電所等々。モスクワ市の案では国家の必要対象物件リストに特に住宅など社会インフラ物件が含まれる。土地法第49条は連邦特別法で拡大できる。モスクワ市の法案提案は三度の審議会をへてモスクワ市議会で議決される必要がある。この案には少なくない障害があるが、法に厳密に従えば、明らかにモスクワ市民のためになる。評論家はモスクワ市の案とソチに関する連邦新法をただちに結びつけた。最近土地法が改正され、オリンピック施設建設に必要な土地を地主から接収することができるようになった。つまり2014年冬季オリンピックは国の必要対象とされた。ただし、この法令の有効期間は2012年までとされた。一方モスクワ市の法案提案は無期限である。さらにプレハブの集合住宅はユニ−クなオリンピック施設はあまり似ていない。だがモスクワ市案起草者は、例えば建設業の大物の要求のためにモスクワ市民の土地取り上げはできないと主張している。この土地上の建設は市が発注した場合のみ可能だからと説明。以下略

−16日「スケソウダラの攻防」（アンドレイ・ザツエピン）マスコミに掲載されたプリモ−リエの水産業者の意見では、連邦保安庁北東国境警備本部の検査官はオホ−ツク海で真の水産業者狩りをやっている。さらにプリモ−リエ所属の漁船がほどんど押収に対象となっている。検査官は本庁規則というが、水産業者は法律にきちんと則り操業していると考えている。いずれにしてもこの部門の損害総額はすでに30億ル−ブル以上にもなる。水産業者は自己防衛のため大統領の嘆願書を送った。オホ−ツク海の漁期は大きなスキャンダルをかかえ幕を閉じた。1月から4月までの漁獲物はスケソウダラだ。これは値段が高い。この魚卵と魚は国内外市場で需要がある。ほどんどの水産業者にとってオホ−ツク海の漁期をうまく乗り越えることが、その年一年の会社無事息災の担保となり、また国にとっては大きな税収にもなる。この漁期にはいつも、監督機関も強く注視している。監督機関は操業規則の厳密な遵守に特に目を光らせる。密漁の疑いではプリモ−リエだけでも14隻の漁船が拿捕され、その他は漁期を全うできなかった。水産業者によると、監督機関による漁船押収には法的根拠がなく、全ての水産業者は法律の要求に従って、漁業期に魚卵収穫基準を超えていない。しかし監督機関はこした事情について別の見方しており、彼らは操業日数だけに関心を示している。「私どもは、監督機関が法律��333を正しく解釈していないと考える。ここには明確に規定されている。操業全期間の魚卵漁は総漁獲量の4.5％となっている。いかなる操業日数など書かれていない。しかも私どもに連邦保安庁監督部に訊くようすすめるだけだ」とプリモ−リエ水産業者協会副会長アレクサンドル・プラトノフ。「最も不可解な点は、この地域とサハリンの漁船だけが押収の対象となっている。カムチャッカの漁船には何故か対象になっていない。同じ操業水域で同じような漁船で、同じ漁法でやってもそうなる」と副会長。非公式の話である水産業者は出来事について次のような逸話してくれた。最近プリモ−リエ知事セルゲイ・ダリキンの提唱でタラバガニ漁が禁止になった。乱獲でこの個体群全体が絶滅寸前となった。カムチャッカ沿岸に棲むカニは半島漁師のほぼ主な収入源のようだ。まさにここに他の地域からの”密漁船狩り”の大規模取締りの理由があると言われる。「タラコ150グラムで操業停止などまったくどうかしている」とプリモ−リエ水産業者協会会長ゲオルギ・マルトウノフ。「この量では監督官のサンドイッチにも足りないものだ。これはまともではない。どれほど国、船主、給料を全額もらえない猟師が損害を被っていることか。さらに操業違反の口実はいつでも見つかる。しかし問題は監督機関が突如適用し始めた計算方法というより、水産業者を罪にしたいうという意欲にある。例えば我々の漁船では魚卵を100分の1％まで計算するが、監督官は万分の一まで計算する。最大の点は監督機関が一般漁民の生活を脅かしている点だ。拿捕された漁船が海上で燃料切れになることなど問題ではない」と会長。以下略

−16日「この提案は筋が通ったものでもあり、時宜にかなったものでもある」（プ−チン大統領は統一ロシア党党首になることに同意）ロシア大統領ウラジ−ミル・プ−チンは統一ロシア党の党首就任に同意したが、この決定は新大統領が就任した後にしてもらいたいと求めた。「私は感謝をもって党員及び党指導部の提案を受け入れたい」とプ−チン大統領は統一ロシア党大会で発言。「こうしした党決定は認められばですが、次期大統領が正式に就任した後に有効とすべき、したがって大統領権限が外された後にお願いしたい」とロシア大統領。次期大統領ドミトリ・メドヴェジェフはプ−チン大統領の統一ロシア党党首就任の提案は筋が通った時宜にかなったものと考えを示した。「立法面、行政面について述べれば、我々は今日でもロシア憲法に規定された政府及び連邦議会の政治力をより全面的に発揮させる上で具体的、現実的一歩を踏み出すことができる」とドミトリ・メドヴェジェフは第9回統一ロシア党大会で発言し「ボリス・グルイズロフはウラジ−ミル・プ−チンに統一ロシア党党首に就任するよう提案した。この提案は筋が通った時宜にかなったものと思う」と続けた。「大統領が同意すれば党を強固にできるだろうし、同時に連邦レベルで議会と行政府の協力を強めることができるだろう。議会多数派に依拠するロシア政府確立の展望を開くものとなるだろう」とメドヴェジェフ強調。「ご存じの通り、大統領就任後、私はウラジ−ミル・プ−チンを首相候補として提案するつもりだ。統一ロシア党の下院議席315議席のもと、ほぼ全ての地方議会で多数派であることを考えると、この提案を実現すれば、結束した真に強力な政治勢力の誕生につながるだろう。こうした勢力はかつてなかったもので、国経済、社会文化の近代化という壮大な計画実現を保証できるだろう」と強調。モスクワで開かれた統一ロシア党大会で演説でウラジ−ミル・プ−チンは首相就任というドミトリ・メドヴェジェフの提案を承諾したと表明した。「統一ロシア党その他政党に支持され、憲法で定められた任期、首相と務めるという彼の提案を承諾した」とプ−チン大統領。インタ−ファクス通信によると、プ−チン大統領は「前回の統一ロシア党大会で統一ロシア党が選挙で勝利し、新大統領として共に仕事ができる人が選ばれたなら、大統領任期終了後、国の政治活動に積極的に関わる用意がると表明した。統一ロシア党は勝利した。再度祝いの言葉をいいたい。国の大統領にはドミトリ・メドヴェジェフが選ばれ、まさに私が国及び有権者に推薦した人だ」とプ−チン大統領。（各通信社の資料による）

−15日「ロシア太平洋艦隊の海兵隊、演習で所定の課題遂行）（ノ−ヴォスチ通信、アナトリ・イリユホフ）ロシア太平洋艦隊の海兵隊は南プリモ−リエで行われた軍事演習で高い戦闘能力を発揮、所定の課題を遂行したと、ロシア太平洋艦隊の広報・渉外部長ロマン・マルトフ海軍大佐は伝えた。軍事演習は4月9日に始まり、月曜日総括して海兵隊を部隊に戻して終了した。「演習の計画にあたり、最近の地域紛争や国際平和維持活動での戦闘経験も考慮した。したがって今回”ブラック・ベレ−”部隊の上陸はなかった。防衛戦術を訓練した。海兵隊の動きについては太平洋艦隊の監査委員会が視察した」と広報官。それによると、演習は深夜、訓練警告信号で海兵隊全部隊が上陸して始まった。指揮はセルゲイ・プ−シキン少将がとった。装甲兵器を伴った特別部隊は上陸船「ペレスヴェト」号と「オスリャビャ」号に乗り込み、プリモ−リエの南部、演習場に向かった。「海上移動後、突撃部隊は火器と共に上陸した。突撃部隊の任務は所定の場所に陣地を確保して、敵の攻撃に対し反撃態勢をとること。突撃部隊はこの任務を全うした。海兵隊の演習はこの半月間、プリモ−リエで実施された太平洋艦隊の三回目の軍事訓練にあたる」とマルトフ広報官。前日、日本海ロシア領海で定期軍事演習としてプリモ−リエ合同部隊の戦艦、潜水艦の戦術演習が完了した。乗組員はミサイル、大砲射撃、作った地雷原の破壊、海上のあらゆる防衛訓練をした。さらに前、プリモ−リエでは海軍飛行隊の戦術飛行訓練が行われた。飛行隊は指令任務を無事遂行した。仮想敵の攻撃からの避難、予備飛行場への基地移動から公海での哨戒にいたるまで訓練した。ロシア太平洋艦隊監査委員会は海軍飛行隊の行動を高く評価した。

−13日「悪意の大使」（外交官の人事異動、国家関係を暖めるか？」（クセニヤ・フォキナ）ロシアと最も問題を抱えている四カ国、米国、英国、エストニア、ウクライナが次々とモスクワ駐在大使の交代を発表した。知られているように昨年、スキャンダルが多く、その不本意の登場人物や積極的関与者に外交官代表がなった。本紙はこれら外交官についてトランプ占いをしてみた。エ−スに代わってジョ−カがやってくる。「新参者」はモスクワとどのような対話の道を選ぶのだろうか？先ず一度に四カ国大使の交代にいかなる関係もないと指摘しておく。任期終了か、それとも明白な事態、簡単に言えば”仕事での失敗”による辞任などで、そうなったのだろう。大使の交代はロシア政権の交代とうまく一致する。うまくと言ったのは、文字通りの意味で”白紙”から始められるという意味だ。これら国々にその気があれば、二国間の多くのネガテイブな面を過去のものとできる。この意味ではある者は多く期待を抱かせるだろう。以下略

−11日「バイコヌ−ル、ロケットのお払いをし、観光客に十字を切る」（セルゲイ・レスコフ）バイコヌ−ル、これは人類史上初の人工衛星発射基地。この町は当時、生活水準から判断すればきわめて”コミュニズム”に近いものだった。だだし、有刺鉄線の向こう側だ。ソ連崩壊後、バイコヌ−ルはまったく不要だったカザフスタンの所有物となり、フン族のロ−マ襲撃が衰退したような略奪にあった。1994年からロシアはバイコヌ−ルを賃借している。ロシアは同じような人工衛星発射基地を極東に建設しようとしている。しかし2008年ロシア大統領はバイコヌ−ルからロシアは撤収するつもりはないと断言。バイコヌ−ルはロシアばかりか、全世界で最も巨大の宇宙空港のままだ。人工衛星発射基地発祥の地は今どう生きているか、かつて隆盛をきわめ、後に絶望の淵に蹴落とされ、今は二股をかけ、自分の未来も分からない町は何を生きる拠り所にしているのか？人工衛星発射基地の建設はシルダリヤ川蛇行点、アラル海から東側、チュラ・タム待避線近くで1995年に開始された。ここには最早バイコヌ−ルを知る人はいない。工事は大規模なものだったが、敵に知らせてはいけなかった。そのため、アラタウ山脈の支脈に木造でもう一つ平行して建設した。施設は宇宙向けのものだったが、広大の宇宙から考えれば、このカモフラ−ジュは子供の玩具。ベニヤの模型は1970年代まで維持され、誰しも混乱させるため、この発射基地は遠いバイコヌ−ルと呼ばれた。注意を完全にそらすため、ロケットの町はレニンスクと名付けられ、その文書名はタイガ、飛行場はクライヌイと呼ばれた。人工衛星発射基地の歴史を見ていくと、論理の法則が破壊され、時間が逆行し、空間が狭く感じることが多々ある。現在この人工衛星発射基地の端から端までの距離は100km弱。ここには10の発射台、15の打ち上げ装置、11の組立試験棟、3つ宇宙船用給油ステ−ション、強力なコンピュ−タセンタ−と結ばれたいくつかの計測施設、1日当たり300トンの超低温生成物を製造できる酸素・窒素工場がある。バイコヌ−ルのインフラとしては第一級飛行場二カ所、400kmの鉄道、1000km以上の自動車道路、3000kmの通信線、変電所600カ所。ここから毎年、ロシアの人工衛星の65〜85％が打ち上げられる。この人工衛星発射基地だけが有人人工衛星の発射や重量ロケット”プロトン”、”ゼニトフ”を打ち上げられる。以下略（時間があれば訳します）

−10日「ロシア最高裁判所、脱走兵に恩赦」（アナトリ・シヴェドフ）水曜日、つらい兵役をさせられた兵士の運命ががらりと変わった。今後、同僚の暴力から逃れようとして脱走した者は刑事責任は問われない。この決定をロシア最高裁判所が下した。だが軍は脱走は常に重罪と確信。実際、暴力で部隊から脱走した軍人が罰則されなかったことは以前にもあった。ただしすぐ検察に行き、起きたことについて話さないといけなかった。水曜日最高裁はさらに踏み込み、今後検察に走り込む必要はなくなる。若い青年の健康や、場合によって生命を救う最高裁決定の名称は「徴兵及び兵役または代替義務忌避についての裁判所での刑事事件審理の方法」。最大の点は最高裁が暴力の状況下で軍人に脱走して助かるよりほかに生命または健康を守る可能性がない場合、無罪の根拠となると認定した。最高裁決定には刑事責任罷免される軍人の定義も記載されている。先ず暴力及び侮辱的行為で脱走した者。また”恩赦”は初めて部隊を無断で離れた者、重病（または葬儀）の親族に至急会うためにこれを実行した者、医療を受けられないで逃亡した者にも適用される。軍はこのニュ−スを冷めた目で見ている。彼らは脱走は犯罪であることには変わりなく、最高裁は脱走兵の無罪の可能性を拡大しただけで、その刑事訴追を廃止したわけではないと主張。

−9日「対等に近づく」（今や経済人は完全に御しやすくきわめて責任感が出てきたのかもしれない）（エレナ・シシクノワ）火曜日、新大統領となるドミトリ・メドヴェジェフは工場、銀行、石油会社などロシア財界のトップと会った。会合はこれで終いにしないで、定期的にやりたいとメドヴェジェフ。財界トップはこれには喜んだ。新たな生活が始まったのだ。ロシア経営者連盟（RSPP）とメドヴェジェフとの会談はプ−チンの時とは明らかに異なる。以前はクレムリンに招待された事実そのものが財界人にとっては大きな出来事だったが、今や彼らは細々したことでも熱く議論ができる。彼らは国管理の正式の一員となったと実感している。2020年までのロシア社会経済発展構想はロシア経営者連盟が直接参加して作られたと、連盟会長アレクサンドル・ショ−ヒンは満足げに伝えた。明らかに政権と経済界の関係に新たな形が作られたようだ。これは最早親睦のための対話ではなく、共同で目的達成するためのものだ。もちろん、製造業者も実業家もドミトリ・メドヴェジェフに”生まれて”始めた会ったわけではけしてない。本紙ですでに書いたが（4月7日号）、まだ大統領候補時代、かれはクラスノダルでの同連盟の会議に出かけ、そこで予見できる経済政策と国際市場での我が国企業の進出の支援を約束した。だが火曜日は新たな地位についたメドヴェジェフとの初会合となった。そして新しい会議のやり方が明らかになった。一般論は最小に、具体論は最大にとされ、これは両者共だ。ロシア経済の最大の難点は労働生産性が低いことだが、メドヴェジェフはただちにこれにとりかかった。「これに関心を寄せなかった時期があった。しかし今、賃金は上昇し、いくつかの部門の原料価格は世界の価格にきわめて近くなっている。時によってはそれを上回っている。部門によっては労働生産性は先進国の20分の1と遅れている。こんなことでは多くは望めないし、イノベ−ション経済など作れるはずもない。省エネ技術やアウトソ−シングに切り替えるべきだ。完全な生産システムをもっている大企業の生産のル−プ制はやめて、アウトソ−シングシステムに切り替え、最終製品の生産に積極的に中小企業を参加させるべきだ」とメドヴェジェフ。「アウトソ−シング？もちろん、二つ返事で引き受けるつもりだが、政府が」とこれにアレクサンドル・ショヒンが割って入った。「例えば、我々の仕事を定める技術規則に作成という膨大な作業がいまどうにか省庁で行われているが、その一部を経営者連盟にやらせたらよい。それと役所は官民協力によるプロジェクトを判定しているが、プロジェクトの鑑定に経済界も入れたらよい」とショ−ヒンは提案。以下略

−8日「穀物の現場」（穀物取引所は食品価格を下げる）（アナスタシヤ・サヴィヌフ）三月の最後の週にパン価格が国内15の地域で3％値上がった。政府が慌ててとった価格抑制の”緊急”措置も問題解決とはならなかった。月曜日、モスクワ証券取引所で農作物の正式売買が始まった。官庁はこれははっきりと価格に影響すると期待している。専門家はいつものようにきわめて慎重だ。月曜日モスクワ証券取引所で農作物の正式な売買がスタ−トした。最初なので小麦、大麦、ライ麦、トウモロコシだけに制限された。これがうまく行けば、売買リストには食肉、乳製品も加わるかもしれない。取引所の売買に役所はかなり期待をよせている。たしかに食品価格高騰の主因の一つは、価格を意図的に引き上げている転売業者や地方の独占業者の悪質の行為がある。その結果、第一四半期だけで、価格上昇は年間予定基準に近い。連邦国家統計庁のデ−タでは三月、インフレ率は4.8％だったのに、年間予想インフレ率は7〜9.5％だ！中略−だがこれは我が国だけの問題ではない。穀物は全世界で高騰し、各国独自のやり方でこの問題に対応している。この二週間、数カ国が一斉に国内備蓄量を増やすため穀物輸出の制限を決定した。そして今度はカザフスタンだ。カザフスタンは近々、政府が輸出関税を導入するか、穀物輸出を全面禁止するか決定する。とはいえ、専門家の意見では世界の市場へ迂回路で入る可能性もある。「カザフスタンは世界の国餅輸出で約1.4％の割合で、輸出が禁止されると、まちがいなく国際取引所の穀物価格はさらに上がるだろう」と「2Kアウジット-ビジネス・コンサルテイング」社社長タマラ・カシヤノワ。「六月、七月は価格の上昇のピ−クにあたり、輸出全面禁止されると、穀物価格が未曾有の高騰するかもしれない」と説明。ロシアでは価格の投機的上昇に対しては行政方法で対応すると決定した。取引所売買の開始により、価格は透明になるはずだ。「食品市場の最大の意義は価格だ。モスクワ証券取引所で農作物の売買開始したことは、当然穀物価格にそれなりに反映するだろう」とロシア取引所協会会長アナトリ・ガブリレンコ。以下略

−7日「ロシア首相官邸、クレムリン並となる」（アンナ・カレジナ）ホワイトハウスの名称でよく知られるロシア首相官邸は新首相ウラジ−ミル・プ−チンを迎えるにあたり、変化し続けている。本紙はすでに今年3月13日号で書いたが、新首相引っ越し前に修理が予定されている。先週末、新規定が導入されることが明らかになった。4月7日から首相官邸では取材陣に対し、新しい取材規定が発効した。今後取材陣はクレムリン方式で仕事をすることになる。クレムリン方式は安全規則に対しいっそう厳しい注意が求められる。首相官邸では記者はマイホ−ムみたいな気分でいられた。政府トップがマスコミにあまりオ−プンでない場合でも、記者は気楽に下の官僚に取材してこれを埋めることができた。しばしば、こうした官僚は上司より熟知している場合さえある。首相官邸の廊下や執務室で必要な人物をつかまえるのは、難しいことではなかった。だがこの自由な雰囲気は終わることになる。このあらたな取材規定は避けられないとの噂は昨年秋からすでに流れていた。先週末、ズブコフ首相がブラチスラヴァ訪問中にこの新規定が公式に発表された。実際、この規定は首相官邸記者には新しいことだが、クレムリン担当記者は知っていることだ。先ず首相官邸では恒久の取材許可制は廃止される。その都度、個別のやり方で記載する。玄関で連邦警備庁と報道部の職員が取材陣を出迎え、プレスセンタ−まで案内する。取材が終わると、同じやり方で帰される。食堂へのマスコミの出入りも禁止される。これは分かるような気がする。というのも仕事中ばかりか、食事中もマスコミにつかまるからだ。だがこの規定は自分の食事を心配する記者は動揺させた。そこで日曜日、首相官邸の代表は「官邸記者が困るようなことはしない。きちんと食事ができるようにする」と本紙に確約した。第二に月曜日からマスコミは全ての情報をファックス配信で受け取るようになる。したがって、首相官邸からの緊急情報を知りたいと思う者はファックスの隣りに常時いないといけない。

−7日「ワルシャワ、ミサイル防衛システム問題でロシアと米国と協議する用意がある」−「ワルシャワは米国のミサイル防衛システムの管理についてロシア及び米国と協議する用意がある」と日曜日、ポ−ランド外務次官ヴィトリド・ワシコフスキ−は表明。プ−チン大統領とブッシュ大統領はソチで日曜日行われた国家元首としては最後の会談で、ロシアと米国関係の基本問題、ミサイル防衛システムの問題でまたもや合意できなかった。「我々はロシアが米国のミサイル防衛システムのポ−ランド配備問題で交渉したいとしていることを評価している。ワルシャワもこの問題で話し合う用意がある。だがロシアの軍人がポ−ランドに常駐する権利を得ることは議論の対象とならない。過去にそうしたことがあった。このような問題解決方法は最早ありえない」と同次官。イランの”ミサイル脅威”から防衛するため、東欧にミサイル防衛システムを配備するという米国の計画は露米関係の障害となった。迎撃ミサイル10基をポ−ランドに配備、チェコにレ−ダ−を設置する計画だ。ロシアは米国のこの計画を自国安全保障への脅威ととらえている。プ−チン大統領とブッシュ大統領はこの問題について長時間話し合い、若干の前進は見られたものの、両国の立場は原則的には変化しなかった。これはソチの共同声明に記されている。一方ロシア大統領は会談後、解決方法は見つけることができると表明した。

−6日「プ−チン、メドヴェジェフ、ブッシュ会談始まる」−ロシア大統領補佐官セルゲイ・プリホチコによると、プ−チンとブッシュは欧州通常兵力条約、ミサイル防衛システム、NATO拡大、コソボ情勢などについて話し合う。会談後、両大統領は、ロシアと米国の次期大統領にとって”ロ−ドマップ”となる露米戦略枠組み”に関する共同文書に調印する。クレムリンでは今回の会談を歴史的なものといっている。これが首脳としてプ−チンとブッシュの多年にわたる協力が終わりとなるからだ。「米国上層部の多くは批判的でないにしろ、NATOサミット後ロシア国内でこうした会談そのものにきわめて慎重だった。それゆえ、仕事の仕上げの一種シンボルとしてこの会談を総合的に解釈させるため、ブッシュにとっては腹立たしい通知の仕方となった。大使がやってきたか、あるいはライスがラヴロフに電話したばかりか、ブッシュも記者に向かってこれについて話したと一部の者は見ている」とクレムリン筋は「おそらくブッシュが訪問断念させられないようにこうしたのではないかと思われる」と発言。以下略

−5日「サンクト・ペテルブルグ、ロシアで唯一聖火リレ−を行う」−北都にはイスタンブ−ルから特別便で聖火が木曜日深夜運ばれ、現在安全確保のため特別な部屋で保管されている。サンクトペテルブルグの聖火リレ−は土曜日午前10時半（モスクワ時間）に始まる。最初の聖火はソ連が初めて参加した1952年オリンピック優勝者ガリナ・ズイビナが運ぶ。彼女は聖火を駐露中国大使に渡し、中国大使はロシアオリンピック委員会委員長レオニド・チャガチェフに渡す。サンクト・ペテルブルグでの聖火リレ−の距離は20.4kmで、80人が聖火を運ぶ。この中には旧レニングラ−ドのスポ−ツ選手、現在のサンクト・ペテルブルグの選手、それにペテルブルグの将来をになう若者などがいる。聖火リレ−にはパラリンピックの選手や文化人、知識人、経済界代表も参加する。聖火を運ぶ栄誉を授かったのは、VTB銀行頭取アンドレイ・コスチン、女性初宇宙飛行士ワレンチナ・テレシコワ、女優アリサ・フレインドリフ。最も若い聖火リレ−者は公募で選ばれた15歳のアンナ・バラノワ。宮殿広場が最終地点で午後三時頃、最終走者となるトリノオリンピックチャンピョン、下院副議長スヴェトラナ・ジュロワが聖火をもって到着する。各人の聖火運ぶ距離は約250ｍ。

−3日「フォルクスワ−ゲン、ロシア国内で1万ドル車を販売する計画」と「ヴェドモスチ」紙。「車体は”フォルクスワ−ゲン・ポロ”をベ−スにした大衆車種で現在、ロシア市場向けに開発中で、2009年末にもカル−ガの自動車工場で生産が始まるようだ。これはセダンタイプで、エンジンは1.4�gと1.6�gの予定」と同紙金曜日版。同紙にゆると、この車種で年間生産能力15万台の半分を生産する計画。同紙は「この車種の生産開始により中期的に市場シェア10％を占められる」との見解を示したフォルクスワ−ゲン社生産担当取締役ヨヘム・ハイツマンの発言を紹介している。「1万ドル以下の外国車はロシアではまったく良くないものだ。大衆向け外国車としては「ルノ−・ロガン」、「シボレ−・ラノス」、「フュンダイ・アクセント」などあるが、これは現在、1万ドル以上する。1万ドルきっかりは”大宇・ネクシヤ”がある」と同紙。

−3日「ロシア捜査当局、政治記者ポリトコフスカヤの殺人依頼者はベレゾフスキ−と疑っている」−解任された検察捜査委員会捜査本部長ドミトリ・ドフギ−は記者アンナ・ポリトコフスカヤの殺害依頼をロシア当局から逃亡している実業家ボリス・ベレゾフスキ−がしたと確信していると、本紙木曜日号のインタビュ−記事で表明。インタビュ−はドフギ−が彼に関する職務監査で解任された以前に行われた。「ボリス・ベレゾフスキ−がホジ・アフメド・ヌハエフ（いわゆる”イチケル（チェチェン独立派）政府活動家の一人）を通して行ったと深く確信している。当時、このような行動が彼にはメリットがあった」とドフギ−は「捜査当局は誰が殺人依頼したと見ているのか」との質問に答えて発言。有名�ｏ乱ｫ記者は2006年10月7日モスクワ、レスナヤ通り自宅玄関前で殺害された。「殺害は彼女の記事ではなく、彼女の個性によるものだ。彼女はかなり目立つ人物で、現政権に反対の立場で、ベレゾフスキ−とも時々会い、ついには殺された。この犯罪がこれほど早く究明されるとは信じていなかった」とドフギ−。「犯罪関与者はすでに確定している。目的はポリトコフスカヤ本人の抹殺でもあり、治安機関に対する信用失墜でもあった。首謀者は白昼に有名人が殺されるおそれがあり、治安当局はこうした事件を解明する能力がないと知らしめようとした。内務省と我々はこれは覆した」「実行犯はまだ捜索中だが、近々逮捕できると確信している。実行犯を犯行現場まで運んだり、彼女を尾行したり、情報を提供したりした共犯者全て拘留されている」とドフギ−。

−2日「F-1カ−レ−ス、クレムリンを包囲する」（ドミトリ・フィリプチェンコ）今年7月、モスクワの通りでF-1カ−レ−スが行われる。この決定にはモスクワ市長ユ−リ・ルシコフが署名している。あらゆる点から見て、第一級のドラ−バ−による真のレ−スを我が国のカ−スポ−ツファンが見ることはまずないだろう。だがわがままでないロシアの観衆にはF-1自動車の一二台でもやってくればもうイベントだ。F-1自動車はすでにロシアの地を二度ほど走っている。二度とも「ルノ−」社だ。一度目は2003年10月で「雀が丘」で行われ、5万人以上の観衆があった。二度目は2005年8月、F-1チャンピョン、フェルナンド・アロンソと二位ドライバ−、ジャンカルロ・フィジケラがモスクワ川岸通りとモスクワ川大橋を七周した。以下略

−4月1日「百歳のフランス女性、半世紀の求愛後、結婚」−97歳のフランス女性が101歳のイタリアの相手と結婚すると決めた。彼女はすでに50年間も彼と逢瀬を続けてきたと、フランスのマスコミ。両者はイタリアの婚姻登記所に結婚届を出し、結婚式は夏前にもと思っている。二人はこれまで一緒に長いこと過ごすことはなかった。75歳まで両者は別々の町で働き、デ−トも遠距離や大家族でままならないものだった。マダム、シリヴィ・バザンはモナコで働き住み、相手はイタリアにいた。デ−トは休日や共にとった長期休暇に限られた。それでも両者のこうした関係は都合のよいもので、彼らは結婚するつもりがなかったからだ。かなり年取ってから大きな一歩を踏み出した。「結婚式の日取りは決めていませんが、出来る限り早く、願わくば夏前にもと思っています」とシリヴィ・バザン。長寿者はフランスではかなり前から驚く現象ではなくなっていた。現在フランス国内には百歳以上の長寿者が2万人以上いる。1990年からその数は五倍増えた。フランス人の長寿について専門家は医療の発展のせいと見ている。百歳のフランス人はただ全体の長生き傾向を再確認するだけのこと。現在平均寿命は81歳で女性は84.5歳、男性は77.6歳。フランスはこうした傾向に長い間ある。1900年百歳長寿者は約100人だったが、1990年には3700人。学者の予想では2050年頃には6万人以上になる。しかしこの傾向には一定の経済的リスクがある。予想では2050年には人口の16.6％が75歳以上となる。

2008年3月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日「ロシアの原子力部門、天然ガスの例を見習う」（世界原子力市場、行商する）（セルゲイ・レスコフ）北京での全世界原子力博覧会には12カ国、90社が参加した。この原子力博覧会は二年に一度中国で開催されるもので、どの国もこれほどの壮大なプランをもっていない証拠でもある。世界のリ−ダは北京の博覧会を世界の傾向をとらえ、自国の展望を推察できる一種の非公式地位コンク−ルとみている。オリンピック前に北京には大胆な実験をしたり、想像絶する建物を建築したりする世界の卓越した建築家が招待されている。原子力部門もまさにそれと同じで、中国は有望なプロジェクトどれにも場所を提供している。2007年運転開始したロシア建設のチャンヴァン原発は国際専門家の評価では安全システムと自動監視・制御システムでは最下位最優秀とされている。発電所には世界のどの国の原発にも、遺憾ながらロシア国内の原発にも搭載されていない”炉心溶融トラップ”が装備されている。以下略

−27日「ロシア国防省、方針を変える」（ドミトリ・リトフキン）−「数年後、通常兵器生産部門は国防課題を遂行する民間部門に形式的にはなる」と水曜日、ロシア第一副首相セルゲイ・イワノフは政府軍産委員会会議で発言。会議の議題は「2009年度国家国防発注優先計画」。「通常兵器の生産量は2006年比で2010年までに1.3倍、2015年までに2.2倍にする予定だ。民間製品の割合を2010年には53.1％、2015年には59.6％にする。この戦略が遂行されれば、もちろん我々はこれを遂行する義務はあるのだが、形式的に見ればこの部門は軍産複合体に該当せず、民間部門になるだろう」と第一副首相。国家軍事予算はGDPの2.6〜2.7％に維持され、絶対数値で伸び続けている。その結果この数年、国防発注費は兵器輸出利益高（昨年約1500億ル−ブル）に匹敵するどころか、すでに上回っている。今後の国防発注では初めて軍用品に固定価格が導入される。つまり入札時にメ−カが表明した価格は契約終了まで変更できない。「この部門の輸出能力はさほど悪いものではない。国家指導部はこの部門の発展を自然任せにすることはできないし、その権利もない。そのため、2020年までの軍産複合体全体の発展戦略に組み込まれる2015年までのこの部門発展戦略作りが決定された。戦略の目的は、経済的に安定し、イノベ−ションの方向する産業で、国防及び国家安全保障の課題を解決できるだけでなく、ハイテク製品の国内外市場の開拓など、社会経済発展を保障できる産業を作ることだ」とイワノフ第一副首相。

−26日「予備役中尉セルジュコフ、将軍に逆らう」（ユ−リ・ポリトフ）ロシア国防省の状況は抜本的改革に転落した大オフィスの争いにますます似てきた。軍から後方勤務の将校、軍医、法律専門家、軍事記者を解雇するという国防相指令は、将軍グル−プとアナトリ・セルジュコフの公然たる争いのただの口実になってしまった。さらに争いの当事者双方は解雇され”民間人”扱いされる20万人の専門家（皆家族持ちだ）が新生活にどう馴染んでいけるのか、これにはまったく答えていない。ただそれはアルバ−ト広場の不透明な事態でロシア軍の権威が下がっているだけだ。本紙が取材してみると、後方軍人、軍医、法律専門家、軍事記者の軍肩章を外すという国防相指令は2月21日に出現した。2月からこの指令はアルバ−ト広場の”ロシアペンタゴン”の仕事場を静かに”旅し”、将軍の憤りはかわなかった。さらにこの指令は最終的に承認されたものではなく、5月5日までに実施案が提出されるはずだ。いずれにしても、セルジュコフは20万人のリストラ対象者の運命に配慮していないと非難されている。以下略

−25日「下院議員、兵役召集の免れ許さず」（ロシア下院、徴兵対象者の移動を厳しく監視）（ナタリヤ・アンチポワ）4月1日からロシアでは徴兵が始まる。今春から兵役期間は1年間となる。また兵役期間の漸次短縮にともない、兵役猶予項目をかなり廃止した。軍はここ数年、かなり召集兵不足にみまわれ、専門家によると、地域によってはその対象者全数の10〜20％しか徴兵されていない。2008年春期徴兵もこの例外とはならないだろう。国防省の召集兵”集め”手助けするため、会員議員は第二読会で「兵役義務及び兵役」法の改正案を承認した。これは軍の調査を厳しくするもの。基本的に、徴兵対象者は事実上その全て移動について報告することになる。現行法では徴兵対象の国民で徴兵召集期間に現住所から3ヶ月間離れる者は最寄りの軍事委員部に届け出しないといけない。下院議員は15日から離れる場合でも徴兵対象者は軍事委員部の届け出義務があると提案している。さらに一時滞在場所についても、最寄りの軍事委員部に通知する義務がある。下院議員によると、これは将来の兵士の移動をいっそう監視し、多数の”辞退者”を摘発する上で役立つとしている。以下略

−24日「酔っぱらい乗客、一日に二度も強制着陸させる」−ポ−ランドで飛行機二機が酔っぱらい羽目を外した乗客のため強制着陸した。月曜日、ロシア語を話す酔っぱらい乗客が「テロリストだ！」と怒鳴ったことから、ドイツのルフトハンザ航空のエアバス320はポ−ランドの都市カトヴィツエに強制着陸した。この飛行機はドイツのフランクフルトからキエフに向かう途中だった。この乗客の手荷物を調べたが、”テロリスト”関与を示すものは見つからなかった。その数時間後、バンコクからデユッセンドルフぬ向かうエアバスA330機も、酔っぱらい羽目を外した乗客のためワルシャワ空港に強制着陸した。今度はドイツ人。その妻と子供は旦那を空港に残し、彼抜きにで旅行を続けた。警察はこれら乗客の今後の拘留についてまだ判断を下していない。法律では飛行機の強制着陸を伴う非常事態を発生させた場合、三年未満の禁固刑または多額の罰金をとられる可能性がある。

−23日「ロシアと日本、世界最大の原子力企業を設立」（セルゲイ・レスコフ）先週木曜日、ロシア国営企業「アトムエネルゴプロム」と日本の東芝は基本協力協定に調印した。これで原子力市場にこれまでリ−ダ企業の能力をはるかに上回る新しい参加者が誕生する。先週木曜日まで原子力市場はドイツ・フランス企業「アレワ・シ−メンス」と「東芝・ウエステイングハウス」、「GE・日立」の三グル−プが支配していた。米国の「ウエステイングハウス」社は半年前、急成長の東芝の傘下に入り、東芝はその株式70％を取得した。専門家によると、現在東芝は原子力発電所の設備で最高のものを製造し、通常5〜6年かかるところ、3年間で千メガワットの発電所を建設できる技術をもっている。日本には現在54基の原子炉、ロシアは31基、米国は100基以上ある。日本は原子力に重点をおいているが、自前の核燃料はないのでウラン濃縮の完全サイクルがない。事実上米国の原発全て建設した「ウエステイングハウス」社の買収はこの弱点を解消する狙いである。しかしロシアはこの点でははるかに魅力的なパ−トナ−である。ロシアは世界のウラン濃縮能力の40％、核燃料市場の17％をもっている。「アトムエネルゴプロム」・「東芝」の連合は世界の原子力市場で最大の提携である。専門家によると両社の協力は急速にそして第四の方向で発展する可能性がある。日本国内での低濃縮ウラン備蓄作り、日本の技術を用いたプリモ−ルスキ−原発の建設、設備製造の合弁会社の設立など。そして最大の点は、競合企業を絶望させるかもしれない、第三国での原発建設プランだ。これまでの入札でこれほどの巨大参加者がいなかったからだ。

−22日「リトヴィネンコ事件」ポロニウムはロンドンからモスクワへ持ち込まれた」（その逆ではない）（ウラジ−ミル・デムチェンコ）アレクサンドル・リトヴィネンコ死亡事件の捜査は暗礁に乗り上げた。英国はリトヴィネンコの元同僚アンドレイ・ルゴヴォイの引き渡しを要求しているが、ロシアは根拠をもって拒否。一方ロシアの特務機関とアンドレイ・ルゴヴォイの関与説では西側でも大きな疑問が出ている。「ザ・ニュヨ−クサン」紙の記者エドワ−ド・ジェイ・エプスタインは綿密に事件を調査して、リトヴィネンコは放射性物質の密輸に関与していたと結論づけた。それによると、英国の特務機関は全力でこれを覆い隠そうとしている。興味深い点はこうした結論が基本的に本紙が一年前ほど前に出した結論と一致している点だ。エドワ−ド・エプスタインは、アンドレイ・ルゴオヴォイ引き渡し根拠としてロシア最高検に英国側が送りつけた書類に目を通した唯一の記者だ。少なくともエプスタインは見たと主張している。さらに英国が送付したデ−タがあまりにもわずかなのにも驚かされる。この書類には死亡証明書の写しもない。犯罪が発生したことの唯一証拠としては、この証明書を見たとされる検察職員の証言だけだ。ポロニウム210のデ−タを調査してこの記者ははっきりした結論に達した。ルゴヴォイはロンドンで被爆した。つまりこの微量なポロニウムはモスクワからロンドンへではなく、その逆である。「ロシア捜査当局へ提出された被汚染体リストから、一連の場所が2006年10月と11月のルゴヴォイ移動ル−トに一致していることは明らかだが、その移動の方向にはあまり確信のもてるものではない」と述べている。ルゴヴォイは10月15日航空会社「トランスアエロ」の飛行機でモスクワからロンドンへ飛んだが、この飛行機には放射性物質の痕跡はまったく発見されなかった。ルゴヴォイは10月16日、エリニュエス・インタ−ナショナルでリトヴィネンコに会った後、、ポロニウムの痕跡がその後彼が搭乗した「ブリティッシュ・エアウェイズ」の機内で検出された。以下略

−19日「”イスカンデル”と”ト−ポリ”、戦勝記念日パレ−ドのリハ−サル」（ドミトリ・リトフスキン）火曜日モスクワ州アラビノ町で5月9日赤の広場での戦勝記念日パレ−ドの機械化部隊総合リハ−サルがあった。記念日当日、国内最大の広場で最新兵器100輛以上が行進する。T-90型戦車、機動戦術ミサイル「イスカンデル」、大陸間弾道ミサイル「ト−ポリ-M」が参加する。「現在この場所に戦略移動ミサイル”ト−ポリ”五基が集結している」とパレ−ド責任者、モスクワ軍管区司令官ウラジ−ミル・バキン。「この内4基は参加する。一基は予備」と説明。アラビノ地区では運転者訓練用に赤の広場までの通路の完全コピ−が作られている。以下略

−19日「ペテルブルグの”ロシア博物館”、創立110周年」−ペテルブルグにある国立ロシア博物館創立110周年で多くの興味深い展示品が披露される。とたえば公妃テニシェワのコレクションなど。「公妃テニシェワのコレクションの展示はロシア博物館が収集を始めた当時の一つ。さらにトレチヤコフ美術館と協力してシシキン作品の展示も行います。夏の初めミハロフスキ−庭園では第一回国際祭”ロシア皇帝の庭園”が催されます」と館長ウラジ−ミル・グセフ。また博物館は7月初め、モスクワ博物公園”ツアリチノ”で「モスクワのロシア博物館」大展示会を開催の予定。展示物は二つのパ−ツからなり、一つは100年間不在で永遠に紛失したものと思われたがロシアに戻った作品の展示。もう一つは20世紀ロシア芸術コレクション。この他、ロシア博物館のプランには博物館施設内の宮殿修復や改築計画の続行、バ−チャル支部開設など「ロシア」プログラムの継続などがある。ペテルブルグのロシア博物館は国内最初の国立造形芸術博物館。1895年4月、皇帝ニコライ二世がロシア博物館創立勅令に署名。1898年3月7日（新暦で3月19日）博物館は開館した。現在ロシア博物館のコレクション数は約40万点で10世紀から21世紀にいたるロシア芸術発展の全史、潮流を網羅。博物館の総面積は約30ヘクタ−ル。ロシア博物館はミハイロフスキ−、ストロガノフ、ムラモル、インジェネルなどペテルブルグの宮殿にある。

−14日「フィデル・カストロ、タイガを歩き、若い娘と戯れる」（セルゲイ・ナチャロフ、アレクセイ・ワシリヴェツキ−）伝説の総司令官フィデル・カストロは自由の島の最高地位を立派に堂々と移譲した。弟ラウルの信頼できる手に渡した。彼が決断を宣言した日、一つの時代が終焉した。歴史家がそれをどう評価するだろうか。本紙はフィデルと直接会った人たちの発言を紹介することにした。こうした回想はあらゆる分析研究よりしばしば興味深いもので、理解の手助けをする。「ソ連最高会議幹部会議長アナスタス・ミコヤンの息子セルゴ・ミコヤン：カストロは最後まで革命思想家だった−最初にフィデルと会ったのは1960年のことで、長身のニグロ兵士が自分の総司令官の肩に肩肘をのせ、気楽に話していた。フィデルは背が高く、精力的に動き回る。即断したり、予想外の決定をする人物だ。何時間も話す能力がある。それでいて話し相手にもとても耳を傾ける。たしかに、最後まで聞く忍耐力が時に欠けている場合もある。確信すると、彼を説得するのきわめて難しい。1962年11月、カストロとの話し合いの後、父（アナスタス・ミコヤン）は「フィデルは大物だ、世界の革命運動野中で彼に匹敵できる者は知らない。ホ−チミンぐらいかもしれない。若いにもかかわらず、経験豊かであらゆる事に興味を示した。彼を尊敬しているが、性格からするとアナ−キな人物だ。それでも説き伏せるこもできた。彼は誠実で純粋な人で、彼について悪く言うことはけしてできない。時に極端な行為もしたが...。最後にフィデルと会ったのは2005年だ。驚いたことに彼の眼光は以前と同様に輝いていた。彼は自分の主義をなくしていなかった。彼に地位にいれば誰しもだいぶ前に鉄面皮になっていたろうに。「駐コロンビア元ロシア大使ヴィタリ・マカロフ：エリツインは”キュ−バを捨ててはいけない”と決定文を書いた」−1964年モスクワ大学ジャ−ナリズム学部の学生だった私はハバナの大学院に留学した。フィデルと初めて会ったのはその一年後。カストロが大学に来ると噂された。彼は学生に質問した。「中国の指導者毛沢東がキュ−バに自国の条件を押しつけるので私が彼を批判したら、皆どう思う」ホ−ルは憤りでみなぎった。翌日フィデルは北京の押しつけは受け入れがたいと表明した。1960年代末、私はすでに外交官になっていた。古い共産党の一部の者は当時、カストロを不徹底なコミュニストを見なし、彼の路線を修正しようとした。ソ連の援助をうけているだと。その一人は記録もされいるのだが、不用意に「我が国がキュ−バに石油タンカ−一隻でも届けなければ、キュ−バは麻痺してしまうだろう」」と表明。この発言が明らかになると、パウル・カストロは党総会で抗議演説をした。これはモスクワへの警告だった。この緊張解消に当時の首相アレクセイ・コスイギンがハバナに飛んだ。ペレストロイカ当時、ソ連共産党の招待でモスクワにキュ−バ代表団が訪れた。これはク−デ−タやソ連崩壊の前夜で、反対勢力の討議で疲れ切ったミハイル・ゴルバチョフは夕方キュ−バ代表団と会い、いろんな問題について語ると、別れ際不意に「フィデルに伝えてくれ、キュ−バは我々の道を歩むべきでない！」と伝えた。ワシントンに近かったボリス・エリツインでさえ、1990年代初めロシア外務省が準備した文書に「キュ−バは捨ててはいけない」と決定文を書き込んだ。あまり知られていないが、エリツインが全てのポストから外された時、フィデルはモスクワ滞在時、レセプションで”凋落”のエリツインに近づき、あきれたクレムリンの追従屋の目の前で暖かい挨拶をした。「元KGB中将、通訳ニコライ・レオノフ−ジマ駅でキュ−バ軍最高司令官に防寒ジャンパ−のプレゼント」；1963年春フィデルは初めてソ連を訪問した。カストロはモスクワのほか、イルク−ツクやバイカル湖、ブラ−ツク水力発電所も訪れた。バイカル湖へ向かう途中、彼は突然、どこかで列車を止めてくれといいだした。”タイガを見たいんだ”。五月森の中はぬかるみが多く、とても歩けにないと説明したが、フィデルは”タイガは地上における貴重な現象だ。ここにいて見ない、自分の足で歩かない、これはやってはいけない贅沢だ”と言った。カストロは本望を遂げた。随行者は彼の後を追ったが、どの衣服も靴も遠出には適していなかった。多くの官吏はほとんどエナメル靴だ。フィデルは兵士の長靴を履いていた。彼は半キロぐらいタイガに入った。森の中はいたるところ倒木があった。警備の者はどうにか、これを成功させた。フィデルは散歩を終えると、列車の戻り”タイガを見たぞ、その空気を吸い、そこを歩いた。これで十分だ”とつぶやいた。やがて列車はジマ駅に近づいた。詩人エフゲニ・エフトウシェンコはこの地の出身でフルショフとは不仲だったので、我々はこの駅で停車する予定はなかった。しかし駅前広場には数千人の群衆が集まって”フィデル！フィデル”と叫んでいた。キュ−バの客は詰め襟軍服一枚で外に出た。突然誰かが防寒ジャンパ−を脱ぐと、手から手へと渡され”これをフィデルに、これをフィデルに”と口々に叫んだ。彼はそれを着ると、瞼が感激で潤んでいたのが見えた。「みんな、誠実だ、自分はこんな愛情や心からの歓待に相応しい人間ではない”と群衆へ向かって言った。そしてポケットから手持ちのタバコ全て三箱と取り出し、それに近くに人に渡した、だが人々はそれをポケットにしまい込まないで、目の前で火をつけすいだし、次々と渡していった。カストロは私の人生で通訳者の仕事に配慮し感謝した唯一の政治家だった。キュ−バでは誰もフィデルのことを”閣下”と言わない。これは当時ソ連の慣習とは大きく異なる点だ。総司令官には民衆は常に”フィデル、おまえ体調はどうか？フィデル、おまえどこへ出かけるんだ”と言う。「やりすぎは禁物、いたずらっぽいウインク：エレ−ナ・オフチャレンコ−私たちがキュ−バに飛んだのは1999年9月、当時の外相イゴリ・イワノフと一緒でした。フィデルは気分がすぐれないと言われていましたが、イゴリ・イワノフにはとても暖かく接し、会談しました。交渉に入ると、フィデルとの対談で”夢など見るな！”との発言について、キュ−バとロシアの官僚と外交官の話し合い聞いて悲しくなりました。夕方、閣僚出席のレセプションを予定していました。これにはロシアの記者も招待されました。建物玄関で録音機、写真機、手帳さえも取り上げられました。はかられた！とも思いました。ホ−ルに入ると、入り口にフィデル本人が立っていました。警護の表情から、彼への質問は挑発と判断されるとすぐ分かりました。当時カストロは数年にもわたり、ロシアの記者を受け付けませんでした。しかし運命は時に女性の味方もします。私は大勢のホ−ルにいたたった一人の女性でした。（以下時間があれば訳します）

−13日「他人の木材は少しも欲しくないが、自分のものは一寸足りともあげない」（アンナ・カレジナ）毎年ロシア経済は、自身で木材加工をマスタ−しないことだけで、80億ドル損をしている。原始的に丸太材を国外に輸出して、他国を儲けさせている。今週ロシア首相ヴィクトル・ズプコフは国内木材事業発展会議で再度「原料貿易は非効率的だ」と強調。したがって、若干の隣国の恫喝や脅迫にもかかわらず、ロシアは安値で丸太材を今後売ることはないだろう。三月末に国内木材事業振興戦略が作られるはずだ。このために昨年、首相の発案で木材事業振興会議が設置された。水曜日モスクワでの会議は早くも三回目となり、初めて拡大会議となった。会議のメンバ−以外に各国から投資企業50社が招待された。一石二鳥ということになった。外国のパ−トナに我が国の木材の主人は誰か、示し、そしてあらゆる問題に決着をつけた。ちなみにウラジ−ミル・プ−チンは2006年、「西側への丸太材輸出の停止」を求めた。政府は原料輸出にメリットがないようにして早速事態の打開策を見つけた。「ロシアには世界の森林資源の約四分の一がある。今日までこれは非効率に利用されてきた。輸出の半分はいわゆる丸太材で、市場でのその価格は加工材の数分の一だ。その結果、経済発展通商省の評価では自前の加工設備がないことで、2007年ロシアが失った利益は約83億ドルにもなる」とズプコフ首相。国内には数万の木材加工会社はあるが、けして全ての企業に十分な設備があるわけではない。「何の心配もいらいない」とズプコフ首相。国内からも外国からも投資を引き入れる必要がある。つまり事実上ロシア首相は外国企業に高い未加工木材を買うか、それとも資金をもって我が国木材産業に投資するか、選択を迫った。以下略

−13日「ガスプロム社、ウクライナとのガス合意を発表」−「ガスプロム社は木曜日、モスクワでの交渉の達成合意について発表する」と水曜日、ガスプロム社代表セルゲイ・クプリヤノフは伝えた。「現段階では交渉は続いているとだけ伝えるにとどまる。合意の細部全てについては明日お知らせする」とクプリヤノフ代表はこの問題に関するウクライナ側の表明についてコメントするよう求められ発言。ウクライナ首相ユ−リヤ・チモシェンコは「水曜日モスクワでの交渉で”ウクライナ・ナフトガス”社とガスプロム社は”ウクルガスエネルゴ”社をガス市場から閉め出す決定に署名し、2008年ウクライナ向けガス価格は千立米179.5ドル以下と決まった」と表明した。以下略

−11日「ロシアの勝利」（ヴィタリ・イワノフ、ロシア政治情勢センタ−副代表）先週金曜日ロシア中央選管は大統領選について公式に認定した。これによって大統領選は終了した。歴史的に我が国の大統領選挙は下院選直後に始まるようになった。1993年以来下院選挙は12月に行われる。大統領選は1991年と1996年では6月に実施された。ボリス・エリツインの再選では、7月に決戦投票もあった。公然と首相ウラジ−ミル・プ−チンと一体化した連合「メドヴェジ」が1999年選挙で勝利して間もなく、エリツインは任期前に辞職した。したがって2000年3月に前倒し選挙が行われ、プ−チンが勝利した。一つの選挙の勝利が他の選挙の勝利を予め決定した。2003年〜2004年には統一選挙について早くも言うことができた。プ−チンの党、「統一ロシア」党の勝利はウラジ−ミル・ウラジミロヴィッチの新たな勝利の構成部分となった。記憶にあるように最近の下院選挙はプ−チン支持の国民投票となった。さらにこの結果は継承者推挙する大統領の権利を認めた。かくして政権の将来問題は選挙の第一段階で最終的に決着した。新大統領がプ−チンの推薦者になることに疑う余地はなかった。しかしそれなりの政治体制を保障する必要があった。特にドミトリ・メドヴェジェフは単に”プ−チンの多数派”を維持しただけではなかった。彼は2004年のプ−チン以上に票を集めた。つまり彼は”プ−チン・メドヴェジェフ”の多数派を集めた。この選挙はロシア政権の民主性を示したもので、強いて言うなら民主主義の定着を示すものだった。下院は三度、大統領は三度、民主的選挙で選ばれた（1993年〜1996年の選挙には疑問がある）。政権はまさに選挙で結集されて広範に支持されている。国民はウラジ−ミル・ウラジミロヴィッチの大統領二期の成果を支持し承認して、少なくとも2020年までプ−チン路線の継続に信任を与えた。たしかに選挙中、プ−チンとメドヴェジェフはこうした計画展望を示し、共同統治の長期優先課題一式を明確にした。また選挙に対する外部からの影響を最小にした点も重要。2005年ウクライナでの「オレンジ革命」直後、プ−チンはロシア政治の「主権化」という課題を提起した。政治から1990年代の秩序復活を夢み、公然と外国の支援を求める破壊活動家や、リベラル主義者、民族過激主義者、社会ポピュリストの明らかな同盟者を追放しだした。2005年選挙中あるいは選挙直後にクレムリンに挑戦する「革命党」（ウクライナのオレンジ革命派のような）の早急なる誕生を誰しも期待した。2007年にはこれについて冗談でさえ言わなくなった。二年間に、体制との闘争より互いのいさかいばかりに時間を費やす「不同意」という小集団がいくつから現れた。多少でも真剣な政治勢力は全て「主権」コンセンサスで団結した。しかしプ−チンが下院選挙を1990年代や復活支持者に対する国民投票にしてしまったので、その結果は最終的に自称「右派」の息の根をとめてしまった。「正統主義者」、「西側の友」と自己位置づけしたミハイル・カシヤノフは選挙戦にすら出られなかった。ロシアは勝利した。初めてではない、そしてまさに最後でもない。

−10日「ロシアは豊かになっている。だがそれこそ不幸だ！」（ロシア人の所得増加は経済への現実的脅威）（アンナ・カレジナ）ロシアは急速に豊かになっている。この確認には、カザン市やヴォルゴグラド市などの大型店に寄ってみるだけで十分。街々には新しい外車で溢れ、人々は増加する所得で喜んでいるが、エコノミストは警告を鳴らしている。おそらく我々の幸福状態が誰かの邪魔になっているのかと思われるかもしれない。生きて楽しもうではないか！しかし研究によると、経済にとってあまりにも急速な賃金上昇、ましてやそのテンポではGDPや労働生産性を上回ることは有害。我が国の企業は需要を完全に応えることができず、輸入を増やさざるえなく、当然ロシアの産業を圧迫する。それなのに国は貧困と闘わねばならないのか！まさか、本当は貰いすぎで、さほど働いていないのではないか？もちろん、一般国民とって、過分に貰いすぎとの結論には憤慨しないわけがない。そんな異常な賃金上昇はどこでやっているのかと怒るだろう。しかし論理的に考えてみよう。FBK社アナリストは二年連続してGDPにおける賃金割合を計算している。昨年この数値は1.5％増加で記録的水準34.8％にもなった。まさにすでにほぼクリチカル。で何が問題なのかと思われるかもしれない。賃金が上昇、そしてGDPにおける賃金割合が増える。ましてやこの数値で1998年危機で我が国は他の国々から大きく遅れをとっていたではないか。今、状況が正常化しているのではないか。我が国は東欧諸国に追いついただけでなく、イタリア、ノルウエ−など一連の西欧諸国を追い抜いた。スペインの後ろだ。問題はそういうことではない。この8年間、賃金割合が10％以上も増え、今年は35.5％以上にもなるだろう。「この8年間、ロシアでは賃金増加ブ−ムが見られ、これは経済全体よりはるかに急速なものだ」とFBK社戦略分析部長イゴリ・ニコラエフ。「こうしたGDPにおける賃金割合の増加を過渡期経済国の特徴と言うことはできない。例えばチェコではこの数値は2000年31.7％で、2005年は32.6％だ。先進国ではここ数年、基本的に賃金割合は減少している」と指摘。この主張を論破することはできない。例えば、EUでのGDPにおける賃金割合は1995年39.8％で、2005年には38.8％と低下している。彼らは経済発展では我が国を離しているが、我が国は追いつきつつある。それもますます急速にだ。賃金も、GDPもだ。昨年ロシアのGDP成長率は8.1％、中国は11.4％、EUはたった2.6％、米国は2.2％。「我が国の賃金割合が異常に急速に増加しているとは思わない」とロシア科学アカデミ−経済研究所社会政策センタ−長エフゲニ・ゴントマヘル。「この数値を他国と比較しだすと、悪用することになる。我が国の賃金上昇は多分に1998年危機の埋め合わせと考えることができる。二三年もすれば他の国に追いつくだろう。そして賃金割合は少なくとも現在のテンポでは増加しなくなるだろう」と指摘。実際、調査結果を無視して公式統計デ−タをながめると、社会費も含め労賃支出割合はGDPに対して以前通り5％で、1998年危機以前の水準より低い。FBK社アナリストによると、悪いのこの点ではなく、我が国の賃金上昇が資源高騰で達成されている点だ。好調は状況で、労働生産性上昇に見合わない賃金増加ができる。例えば2006年実質賃金は13.3％、2006年16.2％上昇した。労働生産性の上昇はこの間6〜7％。「不可解に思われるかもしれないが、ロシア人は貰いすぎとも言える」とニコラエフ氏。「これは警戒しないといけない。GDPにおける賃金割合が急速に増加し続けると、最終的には経済の総利益の減少となる。これは発展の力を制限することだ。つまり経済成長率がゼロになる。言いかえると、経済の”蛸足喰い”が始まる」と指摘。そうなるにしても、かなり先のことだ。というのも現在、大雑把に言うと、経済が稼ぎ出した3ル−ブルの内、2ル−ブルが利益、賃金が1ル−ブルだからだ。そのため、いかなる危機的状態も目下問題にならない。そこでおそらく言えることは、賃金が異常に急速に増加していることではなく、GDP成長率がゆっくりすぎる点だ。そして問題は労働生産性にあるのでもなく、基本的には国内供給が需要に追いつかない点にある。国内経済状況に関したとえば国家統計庁の統計デ−タを見ると、1月産業生産テンポはほぼ半減。まさにこのデ−タこそが判断の糧である。例えば2007年1月前年同月比で産業生産成長率は8.4％伸びたが、今年1月はたった4.8％。さらに加工部門の下落が特に目立つ。そして最も悪い点は消費者需要が増加している中で産業指数が悪化していることだ。当然、このアンバランスの均衡は輸入増加ではかられた。ル−ブル高なのでこれは、あまり熟慮された解決方法ではないとはいえ、最も容易いやり方だ。その結果、高いインフレ率となり、同時に賃金に大幅に遅れをとっているGDPの目立った成長率も見えてこない。我が国のGDPのポテンシャルはまだまだ大きい。先進国と比較しても、さらに若干の（例えば中国）発展途上国と比較しても、まだきわめて控えめだ。さらにロシアの国土と国民数を考えればなおさらだ。その上、国民一人当たりのGDP指数も、西側諸国から遅れてもいる。いずれにしても、あまり脅威が認められない。それでもそれと戦う方法を提案する必要がある。それも後々自国民に対し大恥をかかないような提案だ。例えばインフレ担当のある高官は時折、断固とししたやり方で賃金上昇を抑制するよう提案している。「こうした措置に出ることは、他の国家体制への移行を意味する」とエフゲニ・ゴントマヘル。「ロシア企業の70％以上は民間だ。企業の賃金水準は利益との関係で市場条件できまる。経営者がビジネスを損ねて賃金を支払うことはけしてない」と指摘。これに関しFBK社のアナリストも同じ意見で「状況を早急に改善するには賃金上昇との戦いではなく、労働生産性の向上対策に力を集中すべきだ」と発言。しかし一部の者だけがよくなるだろう。労働生産性を上げ、輸入を”促進”させたら、その後どうなるだろうか？その後は労働力需要の減少は避けられないだろう。そしてこのプロセスに関係する人たちの賃金上昇はまったくないだろう。

−8日「”金持ち”、一時間2万5千ル−ブルの診察代支払う」（モスクワに金持ち専用の病院が初めて開設された）（タチヤナ・バテニョワ）この病院には順番待ちはない。濃いベ−ジュ色の豪華なインテリア、患者もいない、閑散と綺麗な印象。だがきらびやかな閑散だ。あらゆるVIPのために終日病院を閉めることもある。他のVIPがのぞき見しないためだ。「ネオ・ヴィタ」病院は”ルブリョフスキ−地域”の近く、”夢想の谷間”といかにも優雅な名称の住宅ビルの中にある。窓の半数から地域火力発電所の巨大配管が見えるのというのに我が国では”夢想”とは..、言い過ぎた。以下略（時間があれば訳します）

−7日「酒気帯び運転、0.3パ−ミルとは？つまみは？」（実験第二弾、明日運転するとすれば）（アレクサンドル・アンドリュ−ヒン）7月から酒気帯び運転ができる。ただし0.3パ−ミルが基準だ。本紙2月20日号の記事（酒気帯び運転）は読者の大きな反響をよんだ。それでこれまでの結果で終わらせないで、二日酔い症状についても調査することにした。朝病的でなく運転できるには夜どれだけ飲酒できるだろうか？実験は前回同様、本紙記者アレクサンドル・アンドリュ−ヒンが自ら行った。編集部のこうした命令にはびっくりした、がどれほど飲酒するか分からない困難の前で尻込みするのは自分の流儀ではなかった。この日、ウオッカ半リットル瓶と0.33リットル瓶、二本購入した。さらにドライワイン二本、ビ−ル六本買った。前回と同じように一般のアルコ−ルテスタ−（1500ル−ブル）をさほど正確でないせよ利用した。酩酊状態のイメ−ジは出る。ちなみは記者の年齢は50歳、体重75kg。夜9時きっかりにウオッカ瓶の栓を抜き、コップに注いだ。全部飲まないといけない。夜これほどの量、飲酒したことがかつてあっただろうか？ないと思う。しかし感傷は禁物だ！前進だ！飲酒時の自分の仕草について事細かく書かない。簡単に言うと、ペレメニと辛いつまみで40分間、三回でウオッカ瓶一本平らげた。アルコ−ルテスタ−に息を吹きかけた。2.6パ−ミルあった。そのうち二重に見え、耳鳴りがした。強く運転した想念にかられた。朝9時に目を覚ました。枕から頭を上げようとしたができなかった。目を閉じたまま手探りでアルコ−ルテスタ−を探し息をかけると0.68パ−ミル。運転はできないが、職場にはいける。冷たいシャワ−で少し元気づいたが、パ−ミルは下がらなかった。運転レベルになったはやっと午後2時頃になってからだ。しかしまだだるさがあった。三時半になってアルコ−ルが完全に抜けた。それでも気分良好とはならなかった。翌日ウオッカ0.33リットル瓶で実験をした。これは夜9時から始め、30分後には平らげた。アルコ−ルテスタ−に息を吹きかけると1.2パ−ミル。すこし滑舌が悪くなった。翌朝、またもや9時に目を覚ました。しかし体調はサムソン以上だ。飲酒してないみたいだった。息を吹きかけると、0.39パ−ミル。運転はいずれにしても出来ない。冷水シャワ−を浴び、床で腕立て伏せ30回した。問題は40分たって解決した。、0.3パ−ミルだ。7月からこれで運転できる。次のステップはビ−ル。ビ−ルは最も二日酔いがきついと言われる。これも夜9時から飲み始めた。ピッチを上げないようにした。最初はイカの燻製で飲んだが、後はエビをつまんだ。テレビで刑事ものをやってた。それで祝日の時みたいにあ三時間があっという間に過ぎた。ビ−ル瓶六本全て床にころがっている。胃が重たかったが、まだ飲めると思った。しかし理性をはたらかせ、寝ることにした。就寝前に測定すると1.2パ−ミル。夜悪い夢をみた。ビ−ルのせいか、それとも刑事物語の影響か。朝9時目覚ましが鳴った。夢の続きかと思った。アルコ−ルテスタ−に息を吹きかけると、0.48パ−ミル、運転はだめだ、アクセルとブレ−キを簡単に間違えるほど頭ががんがんした。気分はまるで祖国を裏切ったようなものだ。尿の泡の中にいるような気分だ。放尿すると気分も楽になった。我慢してプ−ルに出かけた。水泳して若干元気が戻った。更衣室でアルコ−ルテスタ−に息をかけると、またもや驚いた。パ−ミルはほとんど下がっていない。0.45だ。自宅に戻ったが、けだるさがおそった。しかし酔いからは急速に醒めていった。午前11時頃になると運転できるようになった。が運転する気はなかった。完全に体内からアルコ−ルが抜けたのは午後1時半頃。だが気分はよくない。突然分かったような気がした。何故神がバビロンの塔を破壊したのか、たぶん、バビロンでブ−ルが発明されたからだ。ワインの実験は一日おいて行った。時間は夜9時。楽しい時間を長持ちさせようとした。いまでの酒のなかでドライワインだけは感動だ。どのワイングラスの中も太陽だとギリシャ人が考えたのもうなずける。二時間でワインボトル二本平らげた。この実験期間初めて上機嫌で就寝した。いつものように朝9時に目が覚め、ベッドのままでアルコ−ルテスタ−に息をかけると、0.51パ−ミル。ビ−ルより多いが、気分はオリンピックに参加したいぐらいだ。ここに伏兵がいるようだ。気分は爽快だが、運転はできない。自分の気分など信用しないよう助言したい。03パ−ミルには正午頃なった。完全にアルコ−ルが抜けたのは午後2時15分。実験を総括すると、0.5リットルウオッカ瓶のアルコ−ルは体内に18.5時間残った。17時間後運転はできた。0.33リットルウオッカ瓶の場合、13時間後運転できる。ビ−ル3リットル（4.5度）の場合、14時間後運転可能で、体内には15.5時間残った。ワイン二本（12.5度）飲んだ場合、15時間少し前。感覚的にももっと早い。体内から抜けるには17時間15分。以下略

−7日「フィンランドには”丸太材”、ロシアは損失」（欧州の隣国は我が国が原料輸出から製品販売へ転換して欲しくない」（ユ−リヤ・ミロノワ、アンドレイ・レウト）我が国は丸太材の輸出規制計画と国内木材加工の発展について忘れるはめになるだろ。少なくともフィンランドはそう確信している。水曜日フィンランド大使館に一種の最後通牒宣言するため、ロシア人記者が集められた。我が国が来年から丸太材関税を引き上げるという決定を取り消さないと、フィンランドはロシアの木材を拒否するだろう。だが我が国は結局、国内の木材産業を立ち上げることができなかったので、数十の国内企業は破産し、4万人は失業することになる。我が国はフィンランドに対抗できる術が目下ない。いかんせん、我が国は多年にわたり、フィンランドの「木材供給国」の役割をい演じている。フィンランド人はビジネスがうまい。彼らはロシアの木材加工部門へ投資する用意があると常々言っているが、現実はそれとは異なる。ロシア国内のア−ト紙の半分はロシア木材によるフィンランド製。我が国は直径15cm以下の白樺やマヤナラシの木を加工できる工場はまったくない。この木は成長がきわめて早いので、加工には有利だ。以下略

−6日「ロシア、富豪数では世界第二とフォ−ブス誌」（ラリサ・サエンコ）ロシアは世界の富豪数で一位米国に次ぎ、第二位となったと、水曜日公表された雑誌「フォ−ブス」の富豪ランキング。世界富豪ランキングリストでロシア人87名が登場した。昨年は53名。「ソ連崩壊後16年たち、ロシアは6年間名誉ある地位を維持してきたドイツ（59名）をあっさり抜き去り、87名の富豪を擁して米国に次ぎ初めて第二位となった」とフォ−ブス。昨年ロシアは富豪数では世界第三位で、その総資産額は2820億ドルと評価された。ロシア最大の富豪はオレグ・デリパスカで、資産額は280億ドル、世界富豪ランキングでは第九位。デリパスカはロシア最大富豪の称号をロマン・アブラモヴィッチ（235億ドル）から奪取した。アブラモヴィッチはそれでも、16位から15位とランキングを一つ上げた。世界富豪上位20以内にロシア人が四人もいる。デリパスカとアブラモヴィッチのほか、アレクセイ・モルダショフ（212億ドル）とミハイル・フリ−ドマン（208億ドル）だ。

−4日「農婦と富豪向けに物価の比較」（ロシア連邦国家統計庁は個人のインフレ率用に電卓考案」（アレクセイ・アロノフ、フォ−ドル・チャイカ）金持ちと貧乏人では物価の上昇が異なる。本紙がこれについて連載し、また何度か統計庁に訴えると、同庁も認めた。公式のインフレ率は時に実態とかけ離れていると同意した。現在連邦国家統計庁のサイトには個人のインフレ用電卓がある。これを使うと、支出がいかに急速に増えているか、計算できる。食品価格が上がると、真っ先に稼ぎの悪い人が直撃される。我々はこの単純な真理を分かった数字を使って何ヶ月も証明しようとしてきた。そして証明できたと思う。実際、国民の半数にとって昨年物価は公式インフレ率は11.9％であるが、20％以上上昇した。一年ぐらい前、統計庁長官ウラジ−ミル・ソコリンに国民が個人のインフレ率を計算できるよう援助したらと提案した。長官もこの考えに同意した。その結果、統計庁のサイトに電卓が現れたわけだ。やり方は簡単、電卓に公共料金から店で買ったものなど支出デ−タを入れるだけだ。以下略

−3日「新しいプリュシェンコが市営共同住宅で育っている」（ボリス・チトフ）ロシアのフィギアスケ−トの危機は昨年東京の世界選手権で敗北以来言われて続けてきたが、それも長くは続かなかった。今、我が国フィギアスケ−ト選手は、クロアチアで行われた欧州選手権で団体優勝して失われた地位をほぼ奪回した。数日前ベテランの成功に、ブルガリアの大会で世界一位となり、金一個、銀二個、銅一個獲得して若手が続いた。多くの専門家によると、まさにこの若者が2014年ソチ冬季五輪でメダルを獲得するはずだ。ソフィアのリンクでペア−部門でチャンピョンとなったのは、クセニヤ・クラシリニコワとコンスタンチン・ベスマテルヌイ組。ジュニア部門では我が国は三年間金メダルはなかったが、有名なペテルブルグ出身のフィギア選手でトレ−ナ、オレグ・ワシリエフにとってはクラシリニコワとベズマテルヌフ組の勝利は予想外ではなかった。「ソフィアで演技を注意深く見ていた。ゲテボルグの世界選手権にむけ、マリア・ムホルトワとマキシム・トラニコフ組の指導をしているからだ。しかしブルガリアでの金はきわめて価値があると思う。ロシアチ−ムでは彼らはペルミの優秀なフィギアスケ−ト学校を代表している。ここではチュコフ夫妻が熱心に指導している。マクシム・トラニコフもカマで生まれ育った」と発言。（以下時間があれば訳します）

−2日「”キテイ-・ホ−ク”は”アドミラル・ゴルシコフ”に勝てなかった」（ドミトリ・リトフキン）先週木曜日インド国防省はゲ−ツ米国防長官が退役する米空母「キテイ・ホ−ク」をインド海軍に提供すると提案したとの報道を否定した。この取引が成立したなら、巡洋空母「アドミラル・ゴルシコフ」号の改造とインドへの提供に関する露印契約に終止符が打たれたことだろう。米紙によると、戦闘機126機をインドに提供する入札に参加している米企業を支援するため、ワシントンはこうした提案をインドにしたとされる。入札にはボ−イング社、ダッソ−社、ユ−ロファイタ−社、ロッキ−ド・マ−チン社、サ−ブ社が参加。ロシアは戦闘機ミグ-35を提案している。契約総額は専門家によると、100億ドル以上。空母引き渡すという条件で、インド政府は海軍用に最新型艦載機F/A-18E/F65機を購入するというものだ。もしそうなったら、空軍用にも同じような購入を行うだろう。「こうした提案があっても、デリ−は米国艦船の選択には同意しないだろう」とロシア軍関係筋。先週木曜日、インド側はロシア側の論拠に同意し、「アドミラル・ゴルシコフ」号の改修費を”大幅に増額する”用意があると表明したことが明らかになった。追加費用は約6億から8億ドルとなる見通し。彼らはこうしたクラスの新空母購入費はおおよそ40億ドルかかることを決定の根拠にしている。インド海軍はすでに「ヴィクラマジチヤ」号の名をもつ、建造21年の「アドミラル・ゴルシコフ」号が2012年初めにインド軍に配備され、30年間以上働くと見ている。インド軍筋によると、インドは改造を早めるため、自国造船所から熟練専門家約500名をセヴェルドヴィンスク機械製作工場に派遣する意向さえあると伝えた。現在このプロジェクト遂行のため1200人が投入されているがロシア側も追加人員が必要と認めている。

−3月1日「コルベット艦に旗が上がった」（ステレグシ−（看視人）、ロシア海軍の最近の歴史で最初の軍艦）（アンドレイ・スミルノフ）20380型コルベット艦「ステレグシ−」号の船尾に上げられたアンドレイ軍艦旗は多年の困難な時代の後、ロシア海軍の発展が新たな段階に入ったことを意味する。「2011年から2012頃までにロシア海軍は一連の新世代軍艦の開発を終え、その量産に入る予定だ」とロシア海軍最高司令部第一副司令官、海軍中将オレグ・ブルツオフは数日前に発言。「これはデイ−ゼル式潜水艦”サンクト・ペテルブルグ”、コルベット艦”ステレグシ-”、掃海艇”海軍中将ザハリイン”、破壊工作阻止艦、高速上陸艦などのことだ。ロシア海軍はまた新世代の遠洋軍艦の開発も続けている」とブルツオフ。以下略

2008年2月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−28日「ロシア、国境警備隊基地を北極に建設」-ロシア連邦特殊建設局（スペツストロイ）は北極に国境警備隊基地を建設し、またプレセツク人工衛星発射場の改築を行う。「我々はいわゆる国境警備隊駐屯所の建設第一段階は終えている。現在第二段階が行われている」と連邦特殊建設局長、上級大将ニコライ・アブロシキンはテレビ局「ヴェスチ-24」の放送で木曜日発言。それによると、国境警備隊の住宅施設はフラネツ・ヨシフ地域に建設される。また特殊建設局はミ−ルヌイ市とプレセツク人工衛星発射場でも工事をしている。「プレセツク基地では軍建設隊が”アンガラ-2”及び”ソユ−ズ-2”用打ち上げ施設の工事をしている。さらにミ−ルヌイ市の整備もしている」とアブロシキン。「国防省向けだけで住宅2500戸を建設する。またインフラ及び道路の整備も行う。プレセツク人工衛星発射場周辺にあるミ−ルヌイ市は最新の基準に合う都市に生まれ変わるだろう」とアブロシキン。

−27日「女性が指揮するの、好きでない」（ユ−リ・コワレンコ）モスクワ、ペテルブルグ、ベルリン、ベオグラ−ド、ヴィリニュスに次ぎ、今度パリで75歳の作曲家ロジオン・シェドリンの誕生会があった。祝賀式を催したのは「V.DESTプロダクションズ」社とピエ−ル・カルダン。パリの上流階級が集まった記念コンサ−トの後、記者はマイヤ・プリセツカヤとロジオン・シェドリンと話す機会を偶然にもえた。記者「パリでの75歳誕生祝い、申し分ないものですね」、ロジオン・シェドリン「これは完全にピエ−ル・カルダンの主催だ。私の誕生祝いは2008年4月、中国でやっと幕を閉じる。こうした祝賀会は誰しも打ち解ける。褒められるのは気持ちいいものだ」、記者「あなたは人生でよく賞賛されるのですか、それとも貶されるのですか？」、シェドリン「いろんなことがあった。人間75年、平坦な道などありえない。当然つまずいたり、ひどいめにもあっている。特に単純でない国で生きてきたことを考えるとなおさらだ。だが人間は悪いこと忘れるようにできている。そして傷は癒え、良いことだけを覚えている。最も病的な衝撃の一つは「組曲カルメン」初演後、禁止だった。当時ひどく罵倒されたが、今では毎日世界のどこかで公演されている」、記者「カルダンとの運命的出会いはいつですか？偉大なクチュ−ルがある時、プリセツカヤは彼の心を夢中にさせていると言っていました」、マイヤ・プリセツカヤ「もしからしたら本当に夢中になっていたかもしれない。でも一度も告白なんてされなかった。交友は1971以来、ちょうど舞台演劇フェステバルがアンヴィニオンであった時でナ−ジャ・レジェが私たちを引き合わせたの」、記者「それ以来カルダンの衣装ですか？」、プリセツカヤ「そう、今でもピエ−ル・カルダンを着ているわ。そうやって彼への絶対的な貞操を守っているの。人生で多くのデザイナ−に出会ったわ。でもカルダン以外だめなの。彼と並べると、他はなんと弱々しいかしら」、記者「つまり、生涯一人の男性だけを愛するということですか？」、プリセツカヤ「彼は天才ですわ、でも私は生涯一人だけの男性を愛する人間ではないわ。シェドリンだけを愛しているの。カルダンは劇場や映画用に私の創ってくれて、これって皇帝からの贈り物だわ！特にツルゲ−ネフの”ヴネシニフ・ヴォド”をテ−マにした「ファンタジア」、「アンナ・カレニ−ナ」、「チャイカ」、「子犬をつれた貴婦人」など。こうしたファンタスチックな見事な衣装は今でもバフルシンスキ−博物館にあるわ。ボリッショイ劇場にもマリンスキ−劇場にあるわ。カルダン製の私の衣装全て、私じゃなくて、ロジオンが選んでいるの。それにどこへ出かけようとも、彼が望む衣装だけを着ているの」、記者「つまり、カルダンとシェドリンが貴方に衣装を着せているいるのですか？」、プリセツカヤ「お金はいつもシェドリンの払いよ」、シェドリン「しかし、私の服はマイヤが選れぶんだ。これで完全に貸し借り無しだ。彼女が”この上着きなさいよって言うんだ」、記者「”あらゆる幸せな家族は似通っている”と作家も言っている。しかし、プレセツカヤとシェドリンが凡人みないな幸せだとは想像もできない」、プレセツカヤ「まあ、私たちも凡人なのよ」、シェドリン「時々喧嘩になる。マイヤは出かける時、天候など気にしない。”濡れるから他の靴にしたら”と彼女に言う」、プリセツカヤ「そうだわ、喧嘩するわ、別の服、別の外套、別の靴、別のジャケットを着る時に..」、記者「よく争うのですか？」、シェドリン「マイヤが私をよく咎め立てする。”あなた、また挨拶が悪いわ、不格好。観客にお辞儀もしない、笑みも見せない。皆、出演者に笑みを見せいるわ”って言うんだ。こうしたことがたまにある」、記者「嫉妬とは愛していることだと、人々は言います。この感覚分かりますか？」、プリセツカヤ「とても彼を愛しているので、嫉妬はないわ。自分の人生以上に愛しているわ。彼なしの人生など考えられない。私の人生などどちらでもいいの」以下略

−26日「兄弟は困っている時でもつきあう」（ロシア第一副首相、世界政治で自己アッピ−ル）（エレナ・シシクノワ）セルビアにとって容易ならざる時、支持表明のため突如メドヴェジェフはベオグラ−ドを訪問した。そしてまさにタイミング良く、セルビア領を通過する「南フロ−」パイプライン建設に関し、ガスプロム社と「セルビアガス」社の協定も準備されていた。ベオグラ−ドでは生活はこれまで通りに続くようにすでに見える。大急ぎで破壊された米大使館が塗装されている。まだガラスまでは直っていない。窓は穴ぼこだらけだ。この景観に隣のビルの残骸が彩りを添えている。1999年国防省と軍総司令本部は爆撃で破壊されたが9年たっても誰もそれを解体したり修復したりする余裕もない。ベオグラ−ドの街々には緊張の空気が漂っている。一歩あるくと警官と軍人、黒マスクに銃を前に向けた人々は逃げもせず、パトロ−ル用の地域を歩幅で計りながら、望む者誰しもに喜んでポ−ズをとる。ドミトリ・メドヴェジェフにとってベオグラ−ド訪問はこの地位では最初の国際訪問。これまではウラジ−ミル・プ−チンが外国首脳に彼を紹介していたが、月曜日は第一副首相一人だけだった。コソボ問題は早急に消滅せず、”遺産”としてロシアの新大統領に引き継がれることはすでに明白となった。選挙でメドヴェジェフが勝利すれば、セルビア支持は少なくとも初期段階では彼の基本外交課題の一つになるだろう。ロシアの立場は不変と月曜日、メドヴェジェフはセルビア首相に確約した。「セルビア問題は南東ヨ−ロッパだけでなく、独立承認問題をかかえる全ての地域、国家で情勢を緊迫させたと、南オセチア及びアブハジアをはっきり示唆しながら、メドヴェジェフは指摘。ロシアはセルビアを見捨てない、その意志の真剣さを証明するため、我が国は何か示すべきだ。両国は今、スラビア人の血族と何世紀にもわたる友情で結ばれているだけではなく、大規模プロジェクトでも結ばれている。一月末、両国大統領出席する中、ロシアとセルビアはセルビアを通過する「南フロ−」ガスパイプライン建設の協定に調印した。「何故にメドヴェジェフはセルビア訪問したのか？」（セルゲイ・マルコフ、政治調査研究所長）ドミトリ・メドヴェジェフはウラジ−ミル・プ−チンの政治を継承すると、有権者に伝え示したかった。これには国の主権と米国の牽制政策も含まれる。さらに国際法擁護の政策もある。彼は世界へ向かって、現大統領と彼を対峙させるべきではない、現大統領が国際法維持するという同じ対外政策が継続されるだろうと語っている。以下略

−25日「朝はマネ−、夕方は子供」（ロシア、出産数増加）（アンナ・カレジナ）人口問題解決にもっと積極的に関わるよう女性にどれほど求めても、物的動機がないので長年うまくいかなかった。出産を続けると決めるには、医療がりっぱな水準でしかも、足下に固い地盤があると確信できないといけない。二年ほど前、出産を物的に支援すると決定され、現在この措置で成果が出始めている。政府は2015年までには人口状態の安定化（出産数と死亡数が同じ）を目指しているが、良い変化がすでに見られる。出産数が多くなり、最も喜ばしいことだが、しかも第一子だけでなく第二子も増えている。これは社会保険基金の最新の統計デ−タ。出産に対する経済的支援が大きな役割をはたす点については、実をいうと出産証明書構想が浮上した三年前に認識されていた。これが現実になったのは二年前。実際、未来の母親は直接現金を貰わない。ク−ポン券が三枚渡され、それぞれ有価である。出産準備には3000ル−ブルのク−ポン券、出産は6000ル−ブルのク−ポン券、出産一年目の幼児診察に2000ル−ブル。額はたいしたものではないが、我が国医療機関にとっては良い支援となった。それで女性も積極的に利用するようになった。社会保険基金の調査では、現在未来の母親の91％はこのク−ポン券をもらっている。さらに今年一月、昨年同期比で”出産証明書”の新生児数は10.6％増加した。最も多く出産された地域は、ウラル、シベリア、南連邦管区。以下略

−24日「経済発展通商省、賄賂はいらない」（経済発展通商省は関税廃止と税優遇の導入を望む）（ユ−リヤ・ミロノワ）関税率、環境、ガソリンについて先週木曜日閣議で、関税率の引き下げ、環境問題の取り組み、ガソリンは欧州規格に移行することが決まった。関税政策について経済発展通商相エリヴィラ・ナビウリナが基調報告をした。新大臣になってから同省は若干リベラリズムを後退させ、国家管理を強める方向に進んでいると本紙はすでに指摘してきた。しかし今回経済発展通商省は関税条件の緩和を主張、さらに財務省直轄の税にも挑戦した。財務省はリベラリズムの突如出現と争うつもりだ。木曜日エリヴィラ・ナビウリナは関税引き下げと追加の税優遇措置の導入に賛成するよう政府を説得した。先ず経済発展通商省は5％の輸入関税の廃止を提案。この輸入関税はスペアパ−ツから食品にいたる国内輸入品の全体の三分の一に適用されている。しかし同省はこの税金は国家予算にとってわずかなもので、輸入業者が手続きする紙の量を増やすだけと考えている。「意味のない税では何も解決しないがしかしビジネスに問題を作り出している」と閣議前、同省次官アンドレイ・ベロウソフ。「それが国内類似品を保護するため、輸入品量に影響し、それを制限できる何らかの調整機能をはたせるようにしたいなら、関税を30％まで引き上げる必要がある。そうでないのなら、膨大の紙の量から企業や税関を解放し、税率をゼロにすべきだ」と次官。以下略

−21日「0.3パ−ミルとはどういうものか、何をつまむべきか」（運転する前にどれほど飲酒できるか、本紙は調べた）（アレクサンドル・アンドリュ−ヒン）7月1日からロシアの運転手は酒気帯び運転ができる。正確に言うと、血中の0.3パ−ミル未満は許される。実験してどれほど飲酒しどれほど経過すると運転可能か調べてみた。編集部の指示で記者アレクサンドル・アンドリュ−ヒンが飲酒することにした。こうした指示なら断るつもりはない。必要なもの全てそろえ、瓶の音を立てながら店から戻ってくるまで半時間もかからなかった。薬局で目盛り入り容器まで買ってきた。ちなみに私は50歳、体重75kg、慎重176�p。これは各人がこの結果を補正できるようにするためだ。体重が多いほど、多く飲める。またつまみ無しで飲むことにした。さらに数値をチェックするため、一般のアルコ−ル計測器を買ってきた。店に売っているやつだ。おそらくその精度は本格的な計器にははるかおよばないだろう。しかし長所もあり、誰しも手に入り、どれほど飲めるか、大体のイメ−ジは出てくる。ウオッカ瓶の栓を開けると、同僚は当惑して騒ぎ出した。「職場に酔っぱらい、昼間っから！」と言いつつ、編集部の半数以上が見ようと駆け寄ってきた。こちらは冷静にグラスに注ぎ、ノ−トに16時、ウオッカ、100グラムと記録。しんと見守る中、一気に飲み干す。皆、顔をしかめ、騒ぎ出す。「見てよ、飲んでは書き、書いては飲んでる」「塩漬けキュ−リでもやってくれ！」「どんなキュ−リもだめ！つまみ無しで飲む！」机からミカンを取り出したが、取り上げられた。そして少し言い争うになり、いくつか袋粒を戻してくれた。第一回測定は摂取直後。つまみの代わりにアルコ−ル測定器を口にあてた。息を吐くと1.02パ−ミル。二分後吐くと0.82パ−ミル。おお、おっかさん、順調だ！、が少したって、計器が口内に残っているウオッカをただ検知しているだけと分かった。皆がモニタ−に没頭している間にミカン数袋、内緒で食べた。再び息を吐いた。0.45パ−ミルに下がった。だが運転はまだだめだ。だが推移からすると、二時間ぐらいで運転できると思った。しかし血中のアルコ−ル濃度は何故か増え始めた。下がりだしたのはずっと後になってから。実験第一段階から分かったことは、ウオッカ100グラムで運転可能となるのは3時間15分以降。体から完全にアルコ−ルが消えるのは5時間後。翌日またウオッカ実験を行った。どのくらいの量なら異常なく運転できるかはっきりさせないといけない。16時きっかりウオッカ50グラムを胃袋に一気に放り込んだ。アルコ−ル測定器では0.67パ−ミル。15分後に数値は半減、30分後は0.25パ−ミル、これで道路に出られる！さらに30分後には体からアルコ−ルは完全になくなった。驚き目を見張った。後にこれを再度行った。結果は実際同じだった。結論：ウオッカ50グラムの場合、30分後運転できる。1時間後であれば、まったく何の心配もない。以下略

−20日「ウリヤノフスクのレ−ニン記念博物館、20世紀ロシア史博物館となる」−この記念博物館の運命がウリヤノフスク市で会計検査院長セルゲイ・ステパ−シン、連邦文化・映画庁長官ミハイル・シヴィトコイ、知事セルゲイ・モロゾフが出席した会議の中心議題だった。記念博物館の構想を変えることで出席者の意見は一致した。一つの提案はこの記念館を母体に20世紀ロシア史博物館を設立すること。ミハイル・シヴイトコイは「この問題は専門家を入れ連邦文化・映画庁で議論しないといけない」と述べたが、会計検査院長はレ−ニン記念施設の”構想変え”案を支持するつもりだと発言。「この記念館と同じようなものは存在しない。現存の豊富な歴史的遺産を維持し、さらに発展させるためあらゆる環境を作る必要がある」とステパ−シン。記念博物館は当時の技術の粋を集め、世界のプロレアリア−ト指導者生誕百年、1970年に建設された。構成は博物館広場、レ−ニン記念博物館など四つの記念館、大ホ−ル、社会政治センタ−。これはソ連時代最大の記念博物館施設の一つで、ポンピド−センタ−やカ−ネギ−ホ−ルに匹敵する。これまでこの施設には様々な国から約3千万人が訪れている。

−19日「カニをとって売ると刑務所！」（本紙はカニマフィアの取り締まりで日本の手助けをした）（アレクセイ・アロノフ）本紙が極東におけるカニ乱獲のシリ−ズ記事掲載後、サハリンの密漁者に容易でない時代が到来した。ほぼ連日、国境警備隊は密漁者を捕まえている。おそらく間もなく彼らは違法な荷物が日本で拒否される事態に直面するはずだ。ちなみに日本は密漁者にとって最大の販売市場。本紙の取材によると1月31日日本の警察は花咲港で違法に漁獲されたロシアの水産物を取引している国内最大の会社の一つ、「ニセイ・コ−サン」の代表を逮捕した。最も興味深い点は「ニセイ・コ−サン」の背後に多少なりとも有名な日本のヤクザがいることだ。ロシア水産資源の違法漁獲は多くの点で日出づる国への円滑な販売により維持されていることは誰にとっても秘密ではない。日本の北部地域では住民が密漁漁獲物を専業加工している多くの町がある。しかも最近まで東京は違法操業問題は自力で解決するようにと我々に提案し、このことには目をつぶってきた。ロシアが自国排他的経済水域でのカニ漁に猶予期間を設けると日本側をおどすと、全てが変わった。この直後、”サムライ”は密漁者がどのようにして漁獲物を日本へ販売しているのか、積極的に関心をもち始めた。水産物の転売に多くのマフィア組織が関与していることが分かった。最初の”見せしめ鞭打ち”は、2月4日我が国当局に日本の漁業局から照会があっと後に始まった。日本側はカンボジアとパナマの”都合のよい”旗を立てたロシア船三隻によるユジノ・クリリスクでのウニ及び乾燥ナマコの輸出手続きについて、その合法性の確認を求めた。ロシア当局はこれら漁船は我が国では手続きをしておらず、提示された税関申告書は偽物と日本側に回答した。その結果、船からの荷下ろしは禁止され、花咲港で「ニセイ・コ−サン」のエ−ジェント、荷を迎えにきた仲介業者が逮捕された。この会社はロシアの密漁者と積極的に取引をし、しばしば資金提供もしている。日本のマスコミの取材によると、「ニセイ・コ−サン」は四大ヤクザの一つに属している。この事件からどのような結論を導きさせるだろうか？日本側はヤクザへの挑戦もじせず、いかに積極的に密漁者を取り締まっているか、示そうときわめて努めている。だがたった一つの逮捕では根本的には何も解決できない。もし捜査を続ければ、日本の北部地域における想像を絶する規模のカニ事業の代表ほとんど全て刑務所に送られるかもしれない。カニの漁獲ノルマは5万6千トンから5万7千トン、だが密漁者はその七倍はとっている。そしてこの漁獲物のほとんどがまさに日本へ入り、そこではトン当たりの価格は平均で7〜8千ドル。

−17日「本当のことを言う」（大臣と議員は長寿処方箋を見つけた）（ナタリヤ・アンチポワ）ウラジ−ミル・プ−チンは、今後12年間に平均寿命を75歳まで延ばすべきとしたが、議員と大臣がいかに提起された課題解決に着手したか、うまく”仄めかす”ことはできなかった。水曜日下院に強力な政府支援部隊が登場した。官僚と議員は長寿は良質な水があればできると、いつになく意見が一致した。「専門家によると、水道水の50％は質の悪い水で、15％は毒性がある。これが寿命を縮めている」と下院議長ボリス・グルイズロフ。「水質問題を解決すれば、寿命は少なくても7年延ばすことができる」と議長。「記者の前は言いにくいことですが、いかくに多くの国民が水質の悪い水を摂取して被害にあっていることか！」と保健社会発展相タチヤナ・ゴリコワは強く頷きなが首を振った。（会議後同相は本紙に毎年水質の悪い水で数百万人が被害にあっていて、これが主な感染病の原因と白状した）その他の客には地域振興相ドミトリ・コザク、天然資源相ユ−リ・トル−トネフ、モスクワ市長ユ−リ・ルシコフ、国営会社「ロスアトム」社長セルゲイ・キリレンコなどもいたが、異議はできなかった。グルイズロフ議長は「すでに水奪い合い戦争が始まっている。これは世界的傾向だ。この問題について”広範に多面的に”検討し、年内にも連邦特別計画”純粋な水”を承認するよう提案した。目的は国民に良質な水を供給することだ。これは費用では何十億もかかる計画だ」と発言。つまり早くも事実上新たな国家計画の話になっている。以下略

−16日「ロシアはどうして食糧自給できないのか」（アレクセイ・アロノフ）食品店の棚は今日、90年代半ばみたいに輸入食品で山積みされている。国産ソ−セ−ジを買うにしても、それが100％外国原料かもしれないと考えておくべきだ。統計によれば、食品輸入は急増している。これは食糧安全保障が万全でない兆候だ。戦争になったらといつものように質問もしたくなる。国内農家は生産を増大しているが、消費急増には追いつかない。そこで価格抑制のため、輸入の門戸を開放せざるえない。政府はこれが経済にとってよくないことは理解している。数日前、第一副首相ドミトリ・メドヴェジェフは自給するためにあらゆることをするよう農家に訴えた。そこでどうして輸入の依存がロシアの脅威なのだろうか。世界では食品価格が急騰している。そのため、各国はできるだけ多く輸入し、できるかぎり少なく輸出しようとしている。ロシアも例外ではない。昨秋食品価格が急騰したので、政府は牛乳、バタ−、チ−ズ、一部食品の輸入関税を引き下げた。当然、店には輸入品がただちに多くなった。これは価格抑制に寄与したが、今後どうなるのか、考えてみよう。脅威の第一は、国内農家を破滅させることだ。短い距離のメリットが長距離に対抗できないでいる。どうしてこうなったのか？昨秋価格は国内農家が消費より少なく生産したせいで上昇した。価格抑制のため、我が国は輸入を認めた。それは欧州の農家に太刀打ちできない農家を直ちに直撃した。欧州では数十億ユ−ロも補助金を出している。農家は直撃されたことで生産拡大できないでいる。一方消費は増え続けているので、再び輸入を増やす必要となる。間もなく我が国は「輸入品」を手放せない事態に陥るだろう。幸いなことに政府ないではこれを理解している。水曜日、第一副首相ドミトリ・メドヴェジェフは全露農業大会で食糧安全保障について発言した。「自給するためにあらゆることをする必要がある。我が国は世界の中で最も強大な農業国だ。国土は広大だ。今我々の課題は数年先に向けて食糧の自立を確保することだ。そして国内の自給だけでなく、隣国にもきちんとした食品を供給することだ」と発言。消費者には選択権があると言うかもしれない。欲しいなら輸入品を買えばよい、欲しいなら国産品を買えばよい。だが実際のところ、国産品を生産するのは容易いことではない。多くの国産品が外国原料で生産されているからだ。さらにあやしい原料でもある。第二の脅威はバナナなんかでは満腹にならないことだ。以下略

−13日「ガス問題は解決した。次ぎはマッチの問題だ」（プ−チンとユシェンコは燃料戦争を終結させた）（エカテリナ・グリゴリエワ）ウクライナは木曜日にもロシアガス受領分の債務返済を始め、またガス供給図式から「ルスウクルエネルゴ」社が消えると、火曜日クレムリンでウラジ−ミル・プ−チンとヴクトル・ユシェンコは合意した。受け取ったガス代を払うか、それとも供給縮小するか、ガスプロム社がウクライナにつきつけた最後通牒の期限が夕方六時きっかりに切れた。だが六時きっかりにプ−チンとユシェンコがバルブは閉めないと伝えるため、記者会見に出てきた。「ガスがあるとうまくいくが、ないと悪くなる」と駐ウクライナロシア大使はヴィクトル・チェルノムイルジンはキエフから来た政治家と握手しながらいやみを言った。「ウラジ−ミル・ウラジミロヴィッチと同様、大統領としてガス問題にまったく関わりたくなかった」とユシェンコは溜息をもらす。それは自分の仕事ではなく、ウクライナ首相、”ガスのプリンセス”、ユ−リヤ・チモシェンコの役割を果たしていると、仄めかすものでもあった。結局、ユシェンコは一時的とはいえ、「ガスの王様」になってしまった。モスクワに来て彼は国へのガス供給ストップを救おうと、一年間のウクライナ向けガス価格（千立米179ドル）を決め、事実上仲介会社の除去を約束した。「ルスウクルエネルゴ」社こそ、ガスプロム社とウクライナの「ナフトガス」社の仲介企業だったが、今後なくなる。プ−チンとユシェンコが合意した図式からすると、新販売会社が設立される。ガスプロム社とナフトガス社が対等の条件で設立する。「ガスプロム社はウクライナ側が出した全ての提案に満足している」とプ−チンはまとめた。「ウクライナはガスその他のサ−ビスをけして無料でもらおうとか、またそのつもりはない」とユシェンコはしっかりした足どりで最終和解をした。しかしこれは双方が静けさをただ望んでいたからだろう。「ウクライナとNATOの接近をどう評価されますか」とウクライナの女性記者がプ−チンに質問した。「お名前はなんていうのか？」と女性記者が当惑するような調子でプ−チンは言った。「エレ−ナ..」「それでレ−ナさん、考えてもみてくれ。我々共通の武勲の町はセヴァストポリだ。あそこにNATO基地があったらどうする。我々はNATOに加盟するつもりはけしてない。何故なら加盟は国の主権の制限を意味するからだ。ウクライナがその主権を制限したいのなら、これはもちろん、ウクライナ自身の問題だが、これはロシアに対抗措置の必要性を促す結果になる。言うには及ばず、ロシアがウクライナにその攻撃ミサイルを向けると考えるだけでも恐ろしいことだ。さらに言うことはないと思う」とプ−チン。以下略

−12日「食事の用意ができました」（カフェ−やレストランで自分の権利を守ることをいかに学ぶか）（オリガ・ゴレリク）お祭りに出かけるのと同じようにレストランに出かけた時代もあった。人々はうやうやしくレストランの敷居をまたぎ、感激しながら給仕係を見たものだ。ス−プが塩辛くても、訴えるなどそんな気持ちは起こらなかった。今も我々は飲食のため、レストランやバ−、カフェ−に出かける。ある者は希に、ある者は頻繁に。しかし不味い料理や乱暴なサ−ビスで訴えることは相変わらず恐れている。本紙では今号から、具体的ケ−スで自分の権利をいかに守るか、取材シリ−ズを始める。習慣や能力があれば誰でも当然、週に一度ぐらい外食をする。つまり、この分野供給より需要が遙かに上回っている。夜はもちろん、特に金曜日など言うまでもないが、昼間でも空いている席をさがすのは難しい。世論調査ではモスクワ市民の44％は三ヶ月に一度はバ−やカフェ、レストランに出かける。十人に一人は月に4〜6回出かける。二十人に一人は12回出かける。飲食店の人間は支配者だと実感し始め、「彼らはどこにも当てなどないさ」と思って行動している。サ−ビスはますます傲慢になり、料理の質は低下している。そして客はもう二度と敷居を跨ぐまいと誓って、不満な面持ちでかつて贔屓した店からますます去っている。しかしこの罪は一般には彼ら自身にあり、自分をうまく守れないからだ。以下略

−11日「ウラジ−ミル・プ−チン、我が国民性に勝利の慣れがある」（国家評議会拡大会議での大統領演説）これはこれまでなされた仕事の報告や将来のやり方の集大成というだけでない。これは大知識人が描いた今日我が国家の肖像である。そこには経済が政治や個人の生活と複雑に絡み合っている。それ故本紙は演説の掲載だけでなく、そのニュアンスを解明することにした。演説「行間」を読む手助けとなるだろう。（演説は省略）本紙コメント（ロシアは買うだけでなく、発明開発する）ロシアのイノベ−ション開発、これがおそらく「プラン−2020」の最大のテ−マだろう。ロシアは将来、他国の指標となるような新技術の発明開発をしなければならない。我が国は新技術をただ買うだけという惰性的発展から離れないといけない。そこにイノベ−ションモデルの根幹がある。プ−チンはすでに現実で検証済みの手段でもってそれを実現しようとしている。例えば、官民パ−トナ−シップだ。ここでは重要プロジェクトの実現で経済界を「支援」する。実際企業自身はイノベ−ションに投資して大きなリスクを負うので、「自発的」にやりたがらない。第一歩はすでに踏み出された。国は2006年、ロシアベンチャ−会社を設立した。この会社は民間パ−トナ−と協力してベンチャ−基金を設立、これで200近くのイノベ−ション企業を立ち上げる。今日、国内男性の二人に一人は60歳まで生きられない。恥ずかしいことだ！ロシア国民は年々ますます減少している。今後三四年で人口数は安定すると思う。だが一部専門家、政府内も含め、これは10年〜12年後に可能と予測していた。以下略

−10日「プ−チン、資源時代の終焉を宣言」（エカテリナ・グリゴリエワ）ウラジ−ミル・プ−チンは先週金曜日、真の「プ−チンプラン」とはいかなるものか、今後数十年間ロシアはどう発展すべきか説明演説の中でついに明らかにした。ゲンナジ・ジュガノフを中心にクレムリンの反対勢力は、これは政治的遺言だといつもの発言。しかしこの遺言はこれまでとはまったく似ていない。2012年の選挙向けかもしれない。約800人の招待客が大クレムリン宮殿にどのように集まったか報道するには最低一ダ−スの記者が必要だ。中略−45分間の演説でほとんど数字は出さず、経済用語もなく、大臣でも末端の俗人でも誤解しうるような表現はまったくなかった。「資源時代は終わった。資源のおかげで達成されたもの、それはたんに”個別の成功”にすぎない。新しい時代は”人間の発展”、これは我々国家の最優先課題であり、それとイノベ−ションよって構築されるものでなければならない。この道は石油ダラ−信仰よりはるかに大志を抱くものであり、はるかに困難なものだ。だが他の道は存在しない」と発言。以下略

−9日「出会いの場所は変えたほうがよい」（アンナ・ガラネンコ）劇場はクロ−クから始まる、家が玄関から始まる。となると町は駅から始まりそこで終わる。そこが首都を訪れる鉄道旅行客が見る最初の場所、最後の場所。社会学者のいうモスクワに対する田舎者の嫌悪感はかなりどの駅を訪れるかにかかっているとも言える。本紙は首都訪問者にとって重要な三点でモスクワと最初に出会う場所について評価してみた。「情報的配慮」−駅ビル内の通行案内が十分か、市内への出口と地下鉄入口がすぐ見つかるか。「インテリア」−数時間列車に待たされる場合、構内がどれほど快適か。「景観」−駅玄関から拡がる景色。たしかにこれはトランジット客がうける首都の自然な印象になることも珍しくない。五段階で評価してみた。お断りしておくが、ランク付けはきわめて主観的なもの。カザン駅−評価5：構内案内の点では最良の一つ。列車は豪華なプラットフォ−ムに入る。その端から地下鉄や市内へ続く地下横断通路への下りが遠くから見える。情報配慮では五点。だがここは早く通り過ぎないほうがよい。見学するだけでわざわざ来てもよいぐらいだ。インテリアは東洋的豪華さの雰囲気。中央改札広場はほぼ聖堂スタイル、高い丸天井、二つのフレスコ画、広大な待合ホ−ル、カザン駅の散歩は十分満足できる。それでも手荷物だけは当然注意が必要だ。評価5。駅前広場に出れば、隣のビルの壁ではなく、すぐ町の景色が拡がる。以下略

−7日「憲法裁判所、住宅売買の味方になるか」（両親と子供、税控除同等）（アンナ・カレジナ、オリガ・ゴレリク）憲法裁判所は不動産取引で税控除が認められている法規について審理に着手した。同時に数名の市民が憲法裁判所に訴え出た。事情は各々異なるが、共通点は全員、分割所有者で、住宅売却の際税控除の権利が使えないとしている。憲法裁判所が彼らの側に立てば、最近では最も大きな判決の一つになるかもしれない。さらにこれら市民の訴えはすでに所期の目的を達成している。裁判所会議後、税控除の幅を見直す問題が提起された。不動産のほとんどは現在、個人が独自に購入するものだが、住宅問題の解決では国が完全に部外者ではない。例えば国は不動産売買で税控除される権利を国民に与えている。住宅を購入し、書類を揃え、税務署から”合格”を受ければ、不動産価格の13％は税控除される。ただし、住宅価格は100万ル−ブル以下とし、控除額は最高で13万ル−ブル。不動産売却の場合、若干異なる。三年未満の住宅で、100万ル−ブルで売却すれば問題はないが、それ以上の超過分全て13％の課税対象となる。3年以上の住宅ではこうした制約はない。この法規が合法かどうか争うこともできるが、しかし少なくとも理解できるものだ。だが問題の本質は住宅の単独所有者でない点にある。通常不動産は家族全体で取得されるものだが、一つの住宅に分割持ち主が何名もいる場合がある。この場合、完全な税控除を受けることができない。訴えの主旨はこうだ。分割所有の不動産売買での税控除条項がどの程度、憲法に合致しているか。コズロフ家は三人家族。彼らは住宅を売却し、各々83万3千ル−ブル得た。だが税務署はこの額からの税控除を認めなかった。税務署は住宅全体の売却に対し税控除が認められると指摘。各人の持分を三倍にすると、250万ル−ブルで売ったことになる。不動産は三年未満で150万ル−ブルが課税対象となる。原告は100万ル−ブルを住宅価格全体から差し引きのではなく、各持分価格から差し引きべきと主張（この場合、まったく課税されない）以下略

−6日「公務員給与、振込となる」（キャッシュカ−ドで給与を引き出す）（オリガ・ゴレリク）半年後、末端の公務員も真のヨ−ロッパ人と実感するかもしれない。給与受け取りで、これからは会計係の前で並ぶ必要もなく、血と汗で稼いだ現金を数えている姿にうっとりすることもなくなる。公務員はキャッシュカ−ドではATMから給与を引き出すようになる。それまでに地元にATMが出現すればだが。かつてカ−ドがアル中対策用にうまく利用されたことがある。ロマン・アブラモヴィッチはチュクチの労働者にカ−ドを発行した。これではいつもの密造酒を買うことができない。ツンドラにはATMの数が足りないからだ。同じような問題にロシアの僻地にいる多くの公務員も直面するかもしれない。この方法はまさに地方の公務員に向けたものだ。中央の公務員給与はすでに何年も前から銀行振込になっている。以下略

−5日「米国家情報局、ロシアの財政力は脅威」−「世界におけるロシアの軍事、外交、経済的影響力は今後4年間、増大し続けるだろう」と米国家情報長官マイケル・マコンネルは上院聴聞会で発言。「軍事面ではロシアはソ連崩壊以前に始まった深刻で長期の危機から脱出し始めた。2006年までに1999年と比較すると、精鋭部隊の数が大幅に増えた。ロシア経済は新指導部の下でも発展し続けるだろう。新指導部の下、ロシア経済は過去八年間と比べ鈍化するが、発展し続けるだろうと推測する。経済成長テンポの縮小は制度改革の遅い動き、ル−ブルの実効相場、国際経済の変化などの理由によるだろう。長期的に見ると、人口問題や特にエネルギ−部門への投資問題が大きな制約となるだろう」「米国政府はロシア、中国、OPEC諸国の財政力増大に懸念している。こうした国々は政治目的達成のため、”財政力を裏で利用”する可能性がある。海外でのロシアの投資は大幅に増えている。特にエネルギ−関連の会社だ。他の国々の軍隊との共同演習や、グルジアとの潜在的問題でしばしば注目される北コ−カサスの軍事作戦の数が増えたことは、地域での優位性の誇示や、外国からの干渉を阻止するためのものだ」と指摘

−4日「軍艦はしばらく停泊して再び進路に戻る」（ドミトリ・リトフキン）日曜日、大西洋、地中海の遠洋航海から航空巡洋艦「ソ連邦海軍提督クズネツオフ」旗艦とする北方艦隊部隊が戻った。本紙特派員はロシア海軍総司令官ウラジ−ミル・ヴソツキ−と共に「クズネツオフ提督」号に乗船した。この航海は1万8千マイルにもおよび、外国の港に11回寄港、ここ数年最大の演習にも参加した。またロシアの軍艦は（核兵器搭載船も含め）イタリアとフランスの港にも寄港できるようなる。これは我が国艦隊が事実上世界の海洋に復帰することを意味する。「クズネツオフ」号通信斑長イワン・フロロフは陸地を郷愁の心で見ている。公式に言えば、彼は二ヶ月間、北大西洋と地中海で軍務を遂行した。艦載機スホイ22やヘリコプタ−の飛行を保障した。日曜日彼は肉親や乙女の待つ故郷セエヴェロモルスクに戻ったが、結局上陸できなかった。ロシア唯一の空母は岸から数キロ離れたムルマンスク港内で停泊していた。専用ボ−トは派遣された司令部将校を運んだが、一般の水兵には航海完了と正式に通告されない限り、下船はできない。イワンもほぼ千人の水兵と同様、昼夜を分かたず当直の日々、大西洋の荒波は空母の甲板を激しく洗い、波の高さは16mもあった。北方艦隊空母部隊は巡洋空母「クズネツオフ提督」号、大型対潜艇「レフチェンコ提督」号と「チャバネンコ提督」号、タンカ−「セルゲイ・オシポフ」号、大型曳航船「ニコライ・チケル」号からなり、昨年12月5日に出航した。1月半ば黒海艦隊のミサイル巡洋艦「モスクワ」が合流、これが海洋におけるロシア海軍の攻撃部隊だ。以下略

−2月4日「パレ−ドの通路」（5月9日重兵器はどうやって赤の広場にたどりつくか）ボグダン・ステポヴォイ、エドウアルド・ヴォロトニコフ）戦勝記念日、1990年11月以来初めて新兵器を披露する赤の広場での軍事パレ−ドの準備はモスクワ市にとって技術的にかなり厄介な問題となった。市の中心部はすでに建物で密集し、通りでは兵器は17年前にはなかった立体交差路やトンネルの通過問題にぶつかる。さらに軍事車列の通過ル−トまで送電線やトロリ−バスの電線数十キロ、一時取り外しをしないといけないかもしれない。現在事実上、パレ−ドに参加する全兵員や兵器は軍隊訓練用の特別エリアのあるモスクワ郊外のカリニネツ町に配置されている。5月9日の前夜、この大部隊全てが出発する。以下略

2008年1月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−24日「ウラジ−ミル・ヴィソツキ−：プ−シキンに録音機があったなら」（ワレリ・ペレヴォズチコフ、ミハイル・マルゴリス）42歳でこの世を去った。生きていれば1月25日は70歳になったろう。以前に本紙に1987年にジャ−ナリスト、ワレリ・ペレヴォズチコフがとったヴィソツキ−の母、ニ−ナ・マクシモヴナのインタビュ−記事や俳優レオニド・フラトフの回想など掲載した。今日はワレリ・ペレヴォズチコフのおかげでヴィソツキ−の生の声を聞く貴重な機会となった。モスクワ郊外のドルゴプル−ドヌイ市でのコンサ−ト、その語りを紹介する。コンサ−トは1980年に行われた。その5ヶ月後、偉大な吟唱詩人は亡くなった。「明かりをつけてくれないか？ありがとう。何故明かりを常に求めるか、私が自作の歌をうたうからだ。ポップではない。ポピュラ−ソングは、大きなオ−ケストラがいて、歌手が入れ替わり、照明が点滅したり、アクロバットがあったりする。自作の歌にはそこに嘘がない。一人の人間が一晩中、聴衆の前にたって、ギタ−とともに語り続ける。自作の歌に期待しているものはただ一つだ。人間の運命のような問題は私や皆さんの心をかき乱す。不公平や人々の悲哀、心を引き裂き、神経をずたずたにする。簡単に言えば、全てが信頼の上で作られている。何故なら自分の歌を創作し始める時、とても小さなグル−プ、自分の近しい友人の小さな輪にのみ期待している。その多くは皆さんも知っている。我々は一年半か二年間、ヴォリショイ・カレトヌイの我々の友人のところにいた。そこにはそうしたグル−プがあった。すでに何人かはこの世にいない。ワ−シャ・シュクシンはとても早く去った。生涯でたった一本の映画しかとらなかったレワ・コチャリャンもいた。今この世で健康に働いているのは、タルコフスキ−・アンドレイ、作家アルトウル・マカロフなどだ。よく訊かれる。戦争をしたことがないのか、航海したことがないのか、職についたことはないのか、飛行機を操縦したことはないのか、運転手をしたことはないのかと..。わたしはただ一人称の語り手として書いている。おそらくこれが人々を誤解させているのだろう。全ての作品で創作の閃き、空想がほどんどで、そうでないとまったく価値がないだろう。自分の目で見て触れてみて、韻を踏む。戦争についての歌だが、何の記憶もない。体験がないからだ。しかし我々は皆軍事環境の中で育った。私は軍人家族だし、戦死者もいる。我が国の誰もが戦争に必ず関わっているものだ。これは大きな不幸だ。四年間も国を覆い尽くし、永遠に忘れることはないだろう。創作できる人がいる限り、戦争について書くだろう。しかし私は戦争についてはレトロではなく、連想して書く。そこに当時の人々がいる。そこに当時の状況がある。基本的には問題は我々、現代の問題なのだ。私は当時に向かう。何故なら極限状態、危険な瞬間にいる人々、そして次の瞬間破壊され、引き裂かれた死人の顔を覗き込むかもしれない人々に興味がある。つまり、破滅の極限状態、崖っぷちにいる人々に興味がある。左に一歩、あるいは右に一歩、綱渡りみたいにすすむ。最新のレコ−ドのタイトルは「タイトロ−プ」だ。私はそうした状況にいるそうした人々を当時の中でしばしば探している。私は誰の真似もしたことがない。基本的にそうしたことは徒労だ。ただブラ−ト・オクジャワの歌を聴いた時、自分の詩をさらに音楽やメロデイ、リズムで高めることができると分かった。そして私は自分の詩に音楽を付け始めた。今や多くの偽物が存在する。私自身どうにか、私がどこに存在するか、ちょっとしたニュアンスで区別できるぐらいだ。たまげたことだ！例えば、ジョルジ・オクジャワみたいな人間が存在する。ブラ−トの名前をつけ、自分の声で歌っている。これはとても簡単なように思われている。酒をかっくらい、窓辺で冷えた空気でも吸えば、「ヴィソツキ−みたい」になれるだろうと言う人もいる。これはけしてそうではない。断言できる。彼らは故意に声を壊し、病人になっている。私の声は病人の声ではない。前からそんな声なんだ。子供の頃もこんな声で大人に詩を聞かせたことがある。彼らはいつも「たいしたもんだ！こんなに小さいのに、歌っているようだ！」といつも言っていた。前から嗄れ声だった。両親の遺伝だ。どうしようもない。声は当然少しつぶれたが、それでも相変わらず昔のままだ。中略−正直言って私は自分の聴衆をとても大切に思っている。”聴衆”、これはあまりよい言葉ではない。歌を聴きに来ている人たちだ。何故なら歌を捧げる人々がいなければ、それは作家のゴミ箱いきだからだ。もちろん、歌は聞いてもらいたい。だから時に”親愛なる仲間”という時、この二つの暗誦され紋切り型の言葉、”仲間”とは近しい友人のことだ。さらに”親愛なる”は、大事に思う人々のことだ。私がそのように言う時、心からもので、自分の聞き手を大切にしている。私には皆さんが必要だ。おそらく皆さんが私を必要とする以上に私には皆さんが必要だ。私にこうした聞き手がいなければ、おそらく若い頃詩を書いた多くの人たちと同じように書くことを止めただろう。つまり、そういうことなんだ。「創作の目的は何か？」と訊かれても、私はけして答えることができない。どうして、私の「創作思考」とは何か、「創作の目的は何か？」と訊ねるのか。ヒュ−マニズム、創作の目的か、もちろんだ。それがどうしたっていうんだ。私が実際より賢く振る舞ったら嫌だろう。どうしてだ？私が芸術、人生、人々について考えていること全て、私の歌の中に秘められている。それを聴いてくれ、そして私が人生に何を求めているか自分で確かめてくれ。私の人気の原因はどこにあるのか。実際、この人気についてさほど強い実感はない。仕事をしていると、今日は昨日より人気があると気づく時間がない。いや、そうではない。鉛筆がもてる限り、そしてそこであくせくしている限り、仕事を続けるからだ。人気の原因はどこにあるか？そんなことは知らない。自分で考えてくれ。自分の友人に訊いてみてくれ。彼らが私をきちんと評価する人間なら、言うだろう。何故私の歌が有名になったか、その原因の一つは歌に友情に満ちた雰囲気があるからだ。繰り返すが、作詞している時、自然と最も近しい友が頭に浮かぶ。詩集を出すつもりはあるか、そうだとすると、どんなタイトルになるだろうか。これは私だけで決められない。そのつもりはある、どの程度かかるか、分からない。どのくらいかかるか、その人による。まして私は有名ではない。どんなタイトルになるか、これについてまだ本格的な話はない。依頼者となり、編集者にお百度を踏み、書き直し要請に耳を傾けるより、座って作詞をしていたほうがました。出版されない失敗者にならずとすむ。何故か、みなさんのために作詞して歌えるからだ。これも同じことだ。テ−プレコ−ダの録音も、現代の文学の一種ではないか。プ−シキンにテ−プレコ−ダがあったなら、いくつかの詩はそれで録音したと思う。初恋を覚えているか。今は幸せですか。私は幸せだ。信じられないほど、とても幸せだ。何度結婚し、何度別けれたかなど、プライベ−トの質問には元来答えない。初恋、もちろん覚えている。彼女が初めてだ、どうして忘れよう。芸術の創作活動で人生の経験はどれほど役立つか、かなり大きい。しかしこれはまだ出発にすぎない。とにかく創作するために想像力が必要だ。ジョナサン・スウイストが好きだ。ブルガコフも、ゴ−ゴリも好きだ。26歳のレ−ルモントフにどれほど人生経験があったか想像してみてくれ。それでも彼は芸術家だ。真の、偉大な芸術家だ。人生経験とは先ず、生活はハンマ−で頭を叩く、そのようなものと解釈しているかもしれない。真面目に言えば、苦悩だ。正しいだろうか。もちろん、真の芸術は苦悩なしにありえない。人間を抑圧し、銃撃し、苦しめ、家族を連行するほどではない。人間が心の中で、表情に出さずとも、人々のため、近しい人たちのため、状況のため、苦悩を感じれば、それはすでに多くの意味をもっている。素人の歌についてどう思うか、素人の歌の運動についてどう思うか？こうした運動を知らない。何故か私を避けている、私の窓の外を通っている。素人音楽クラブをけして貶そうとは思わない。当然、興味のあることだ。以前、素人活動について議論があった。芸能人リワノフは元大臣フルツエフに訊ねた。「素人の婦人科医にかかりたいと思うか？」と訊くと、回答しなかった。なんと良くない言葉か、「素人ソング」。自作歌、これがよい。素人ソングというのはよくない。歌を自作と呼べるには、かなりの時間がかかる。”あそこ”で出されるレコ−ドに意味があるのか、こちらには来ないではないか。いや、こちらにとても来ていると言ってよい。フランス人はこれにあまり興味がないが、皆さんが考えているほどではない。これは基本的の芸術に関心のある人には関心のあるものだ。それは我々同様に彼らを不安にして心をかき乱す。だから彼らは文字通りの翻訳を求めている。彼らにはもちろん、理解できないことが一つある。何故に小さな狭い輪の中でそこまで人生を費やすのか？私は二三人の聴衆でも、多くの聴衆でも一人で何かを歌っている。何故に血管の青筋を立て家の中で二三の人の前で座って歌っているか、彼らはけして理解できない。これは何のことだ？何故だ？何が彼の心を揺さぶるのか？」−−−「比類ない才能、ヴィソツキ−」（ミハイル・マルゴリス）生きていれば、今日ヴィソツキ−は70歳の誕生日を迎えた。我々の時代のヴィソツキ−について、おそらく少なくとも四つのバ−ジョンを聞いている。それぞれリアリテイがあり、それぞれに”普通の枠”に嵌りきらない「タガンカ劇場のキング」について知っていたり、ファンであったり、ファンであり続けている人々からは反対意見の人もいるだろう。マヤコフスキ−が現代人に叫んだようにぶっきらぼうな悲劇的な調子でヴィソツキ−を”さあ、測ってみてくれ！”、正確に測って文化学の範疇に入れようとすると、逆に入らなくなる。今後も入らないだろう。彼は勝ったのだ。どんなバ−ジョンのことを言っているのか、不可解かもしれない。例えば、タガンカ劇場にユ−リ・リュビモフがすでにいなくなり、権力とヴィソツキ−の関係が曖昧模糊としていたポスト五輪、アンドロポフ、チェルネンコの苦悩時代、ヴィソツキ−は「期待しないでくれ、私は去らない」と言った自らの予言に反し、とにかく西側へ去るが、やがて協同組合改革のロシアへ凱旋帰国する。（後は時間があれば訳します）

−23日「風呂を炊いてくれ」（セルゲイ・レスコフ）新年に銭湯に行く習慣がある。新年休日が今長いので、風呂の入るのが流行りだした。ちなみに我が国有名な歴史学者カラムジンは古代、スラブ人は生涯三度しか体を洗わないと記述している。正確に言うと、結婚式の前に一回、生まれた時一回、死んだ時一回。しかしこれは我々祖先がけして野蛮人という意味ではない。古代哲学者セネカは真のロ−マ市民は戦いと労働の臭いを保つため、9日間に一度体を洗わねばならないと考えた。ルイ王朝のある王に医師はあと20年長生きしたければせめと月に一度体を洗うよう助言した。王は嫌悪感を示しこのアドバイスを無視し、香水を選んだ。風呂の回数は発展した文化の特徴。風呂に入りたいという欲求は人間と動物を分けている大きな特徴。像と熊も水浴びをする。しかしどの哺乳類も熱いものは好まず、だが人間は我を忘れて熱いものを浴びる。もしかしたらこれは遠い祖先からの囁きで人間は文明の足枷を投げ捨て、心を清め、進化の階段を下り、爬虫類みたいになり、体温が環境温度と同じになるのだろうか？誰も浴槽の中でクロコダイルにちょっと似てくるではないか。風呂はロシア人の意識では特別の位置にある。我が国の伝統的な風呂はヨ−ロッパの若干の民族にもあるが、それはどれも儀式的意味はない。我々はバレ−や機関銃以上に風呂を誇ってもよい。ロシア人は現代人で初めて宇宙へ行き、初めて風呂に入ったとさえ言える。これは深い形而上学的な関係なのである。10世紀、公妃オリガは敵を風呂攻めにした。17世紀、ドミトリ・サモズヴァネツはかみ殺された。ロシアの風呂に入らなかったからだ。風呂令は有名なツア−リ、アレクセイ・ミハイロヴィッチ、ピョ−トル1世、エリザヴェ−タ・ペトロヴナ、アレクサンドル1世などが出している。これは筆者個人の見解だが、まさに風呂からロシア医学の歴史も、科学に対する思想迫害の歴史も始まった。17世紀ロシアへ初めてポルトガル人が招待された。サッカ−選手ではない。医師アントニオ・サンチョス。ヨ−ロッパの若手学者で最も立派だと推薦されたからだ。サンチョスはロシアでほぼ20年間働き、官位をえて、アカデミ−会員にもなった。彼は危険な病気から若き乙女、将来の女帝エカテリ−ナを救った。やがて侍医はパリに去り、ロシアの風呂について書物を書いた。これはヨ−ロッパで100年にもわたり何度も再版された。サンチョスはロシア風呂はロ−マ風呂とトルコ風呂の長所を取り入れ、悪いところを排除したもので、一般の人々にとって理想的な効用のある手段だと証明した。ロシア風呂の長所としてサンチョスは蒸し風呂枝箒と、裸状態をあげた。何故なら全身、包み隠さず蒸気に開放する。これは布で覆われるトルコ風呂ではできない。彼は科学カデミ−から欠席裁判で除名、皇帝年金も剥奪された。というのも彼はポルトガル人ではなくユダヤ人で、「モ−セと旧約聖書の預言者にしたがい」行動したと、当時まだほぼ少年、18歳の科学アカデミ−総裁ラズモフスキ−は説明した。女帝は「キリストの敵から有益なものをもらうことは望まぬ」と決断。有名な学者エイレルは激しく抗議した。だが今のアカデミ−会員でどれほど権力トップに声を上げることができるだろうか。即位した若いエカテリ−ナ女帝は貧しいサンチョスにアカデミ−会員の称号を戻し、年金も数倍増やした。風呂にはありそうもない伝説が多くある。風呂の中では皆平等も、そうではない。様々な人が様々な風呂に入るし、様々な風呂段に横たわるからだ。風呂場で言論の自由が生まれてというがこれもそうではない。我が国では言論の自由がなくても楽にやっていけるが風呂がないと暮らしていけない。例えばエリツインはトロリ−バスには乗ったが、一般の風呂には入らなかった。大衆風呂に入ったのロ−マのカイザ−で最後だ。しかし最も恐ろしい、公にすべきでない真実は、ロシア最大の風呂はチフリス（グルジアの首都トビリシ）の風呂の形状に合わせ作られたもので、伝説のサンドウノフ（モスクワ風呂の創設者）はグルジアの貴族名だ。運命の皮肉ではあるが、これにより枝箒が萎れることもあるまい。

−22日「ロシア2008年の祝日」（オリガ・ゴレリク）新年の祝日は終わったが、次の祝日は間近だ。月曜日連邦労働・就業庁は休日・祝日の振り替えについて発表した。6月は四日連続で休める。政府はすでに昨年夏、2008年祝日振り替え政令を承認している。だが何故かそこに2月23日と3月8日がなかった。国際婦人デ−について月曜日、連邦労働就業庁法務局長イワン・シクロヴェツは説明した。この問題は土曜日にぶつかる祖国防衛者記念日に関係する。おそらくこの祝日は土曜日23日から月曜日25日に移される。今のところ、今年の公式祝日スケジュ−ルは以下の通り。三月は連続三日間休日。国際婦人デ−は土曜日なので、月曜日に移され、休日は8日、9日、10日となる。今年5月1日は木曜日、週を”分断”しないよう政府は日曜日5月4日を金曜日5月2日に移した。これで5月初め3日間は連続で休みになるが、日曜日は出勤。戦勝記念日は問題がない。5月9日は金曜日なので、休みは5月9日、10日、11日。6月は最も長い予定外休日が訪れる。6月12日は木曜日なので政府はその次の日金曜日を6月7日土曜日に移した。つまり週6日働き、さらに日曜日の後3日働き、四日連続12日から15日まで休みとなる。11月4日国民統一記念日は火曜日なので、11月1日土曜日を労働日として月曜日11月3日が休みとなる。

−21日「障害地帯の都市」（ニコライ・モロゾフ）一月初めモスクワで二つの地下鉄駅（ストロギノ、クンツエフスカヤ−2）がオ−プンしたが手厳しく言うと、その地下鉄駅も開業の態勢にはない。市や議員が誇らしく言っていた障害者用エレベ−タが動いていない。「クンツエフスカヤ」駅にはまだ普通の会談手摺りもない。本紙はモスクワは全体として障害者の移動にどの程度適しているのか調べてみた。障害者用に”バリアフリ−”空間作りについてはだいぶ前から言われている。モスクワでは多くの条例でビルの入口やドアの前に車椅子通行可能なスロ−プを設け、また専用トイレ、低床交通機関、地下鉄用エレベ−タを備えるとなっている。どのプランも未整備なまま。例えば地下鉄への降下。スロ−プは多くあるが、補助手摺りがない。これがないと車椅子で上れない。障害者用エレベ−タもあるが、ブロフスカヤ線で四つの駅と、モノレ−ルのプラットフォ−ム6個所だけだ。メガポリスでたった10個所だけだ。ここには”車椅子”、”松葉杖”障害者が2万6千人も生活している。「ストロギノ”駅のエレベ−タは動いていない。運転許可がおりていない。「クンツエフスカヤ」駅には「障害者用エレベ−タ」の表示プレ−トはあるが、エレベ−タそのものは2月に設置される。以下略

−17日「外国が我々を食べさせる」（急増する輸入品は国の食糧安全保障を脅かす）（アレクセイ・アロノフ）ロシアの輸入食品の依存度は急速に高まっている。連邦関税庁の最新デ−タによると、昨年ロシアには2006年よりほぼ50％増で輸入品が入っている。さらにロシアの輸入品の中心が最も重要な食品になりつつある。例えば魚、粗糖など。遺憾ながら現在、一部店の状況は売棚に質の悪い外国食品が積み上げられていた90年代半ばを彷彿させる。確信をもって言えることは、今世紀に入る間際に華々しく宣言された輸入代替計画は空回りというより後退してしまった。こうした事態の原因はどこにあるのだろうか？先ず第一に”犯人”はル−ブル高でロシアの製造業に打撃を与えている。ロシア製商品は価格競争で輸入品に勝てず、また品質面でもまだ競争できない。例外は食品と生活品ぐらいもの。第二番目として、ロシア国民の活発な消費活動が輸入を加速させている。国民所得は国内生産より急速に伸びている。したがって増大する需要を輸入でまかなっている。といっても、ロシア国産車「ジグリ」から外車に乗り換えることと、国産食品を外国食品に代えることはまったく意味が違う。前者の場合、愛国心不足は、ロシアにはまだ携帯電話せよ、自動車にせよ高度技術の製品をうまく作れないということで説明がつく。だが国内でほぼ過剰生産の国産鶏肉に代わり店の売棚が低品質の”外国産鶏肉”で埋まるとなると、二三年後ロシアの食糧安全保障は脅かされるのではないか、疑問が出てくる。こうした懸念はけして根拠がないわけではない。実際、多くの主要食品の輸入が年々増えている。例えば昨年11ヶ月間で米国からのブロイラ−の輸入量は約25％増えた。「これは基本的に三つの要因、物価上昇、著しい対ドルル−ブル高、鶏肉及び七面鳥の需要増のせいだ」と養鶏振興国際プログラム副代表アルベルト・ダヴレ−エフ。魚に関しては事態はきわめて危機的だ。昨年水産物輸入高は26.3％（ノルウエ−からは43％）も増加した。さらに国内で販売されている全魚の約40％はいわゆる外国産だ。食肉のほうが若干事態は良さそうだ。関税庁のデ−タでは豚肉、牛肉の輸入は昨年、”全部”で9％の増加。以下略

−15日「メドヴェジェフ、大統領になる勉強を徐々するだろう」（イゴリ・ヤヴリャンスキ−）統一ロシア党はソ連共産党の悲しい運命を辿るのだろうか？メドヴェジェフ大統領とプ−チン首相という構造はどれほど堅牢なのか？誰が次期G8でロシアを真に代表するのだろうか？こうした問題など、本紙解説員イゴリ・ヤヴリャンスキ−は政治学者アレクセイ・プシコフと議論してみた。問「この前の統一ロシア党代議員ホ−ルで貴方を見ました」−答「来賓であそこにいましたが、党員ではありません」−問「この党大会は、栄光のソ連共産党大会に似ていませんでしたか？」−答「似ていましたね。問題はこれをどう見るかです。私は歴史学者ですから、伝統は簡単には去らないと考えています」−問「しかし、ちょっと挑発的な質問になりますが、”ミ−シャ”はソ連共産党の悲しい運命を辿るのではありませんか？」−答「統一ロシア党がより民主的な党になるよう望んでいます。そしてとにかく大統領候補について議論できるようになればと思っています。立候補はなく、全て決まっていると言い、投票提案する。まるで”決まった運命”などと言って議論でも始めようなら、懲罰されると懸念しているようでもある。もし党が自分の意見を述べた者を処罰すれば、これは最終的には党自体に打撃を与えることになるだろう」−問「ほとんど他人の意見に誰も関心のない党の代議員とはどういうものですか？」−答「先ず、統一ロシア党はとにもかくも、”寄り合い所帯”だ。党方針を完全に支持している代議員もいる。多くの者には自分の意見を言いたいという強い内的欲求がないと思う。そして大統領本人も統一ロシア党には出世の観点から入党した者も数多くいると指摘している」−問「つまり大統領は党に不満ということだ。しかし党員証もないのに大統領が党を批判する権利があるだろうか？」−答「大統領は選挙であれほどの結果に導いたのだから、党を批判できる権利があると思う。大統領なしでは党は少なくとも得票率の三分の一は減ったと思う」−問「分かりました。我が国政治の今後についていろんな思惑が出ています。憲法上全権のあるメドヴェジェフ大統領と実質的な権力を持つプ−チン首相という構造は基本的に存続できるのでしょうか？」−答「これが実際どのように機能するかちょっと様子を見る必要があります。プ−チンとメドヴェジェフは17年来の知り合いです。しかしこれは、新しい役割においても互いを理解できるという意味ではありません。大統領になるとメドヴェジェフはどう振る舞うか？さらにもっと重要な点があります。プ−チンにも、メドヴェジェフにも側近がいるということです。メドヴェジェフには自分のチ−ムが出来るでしょう。このチ−ムが90％、プ−チンの側近で構成されるとしても、絶対的な矛盾が発生するでしょう。ホワイトハウスの機関もあれば、クレムリンの機関もある。そこで想像すると、ホワイトハウスには首相で国家指導者が陣取り、そこにはプ−チンが��1人物であることに慣れた機関がある。メドヴェジェフには国の大統領機関としてその影響力を最大にしようとする機関がある。それは当然、メドヴェジェフはしようとしなくても、自分のほうへ毛布を引っぱるだろう。”ポストスクリプトウム”紙最新号である解説員が訊ねたように、誰のとことに誰の肖像画が飾られるのかと。どのような肖像画が執務室に飾られるのだろうか？おそらく二枚だろう。それ故隙間がある。それを様々な人々や影響勢力が利用するだろう」−問「太古のロシア史から、ツア−リが王座から去り、新しい君主の部下となったケ−スはない」−答「二つの解答がある。一つは総主教が出した。プ−チンは功名心や自尊心にとらわれない。それ故、��1の人物から��2の人物へ変わる、精神的困難を克服できるだろうと。さらにプ−チンは統一ロシア党大会で権限の再配分はけしてしないと表明した。二番目の解答はこうだ。メドヴェジェフは公式の大統領で、プ−チンは実質的な大統領となる。それはメドヴェジェフがこの機能を正真正銘に実行できるほどに成長するまでのことだ」以下略

−14日「外国資本、危機でロシアへ避難」（これは我が国とって良いことか？）（アンドレイ・レウト、アンナ・カレジナ）ロシアへの外国投資額は未曾有なものとなった。2007年、中央銀行のデ−タでは、ロシアへの資本の純粋流入額は820億ドル。一年前はその半分で、それ以前は国外へ流れ出る数十億ドルの流れをただぼんやりと眺めていただけだ。しかし最も興味深い点は、未曾有の投資流入が米国や欧州経済の危機の中で起きていることだ。投資家は西側からロシアへ殺到している。本紙はこれが我が国とってメリットがあるものか、それともインフレ要因となるのか検証していみた。日曜日中央銀行が公表したデ−タはたんに数値ではなく、まさにロシアの実態だ。数字はいかにロシアがここ数年大きく変化したか物語っている。つい10年ほど前、我が国政府はIMFや世界銀行の代表者の足下にひれ伏し、数十億ドルの借款を拝み倒していたことも記憶に新しいではないか。IMF専務理事はクレムリンにたんに貴賓というより、どちらかというと主人としてやって来ていた。数十億ドルのため、我が国は外国人のあらゆる要求をのむつもりでいた。”言われたように”経済改革を行い、二束三文で巨大な国営企業を払い下げ、国防産業を壊滅させた。工場や産出地を手に入れた人々は全力で国外へ資金を持ちだした。数百億ドルだ。しかしこれは公式のデ−タで、実際さらに膨大な額であったろう。石油企業は国外の上部組織に破格の値段で原料を売り、彼らも外国で多く利益を増やした。そうやって数百億ドルが流れ出た。我が国経済はそのような動いていた。資金は去り、貧困だけが残った。忘れもしない1998年、IMFと世界銀行の賢明なる助言でロシアはデフォルトとなった。投資家は急いで資金を引き揚げた。その後、にっちもさっちもいかなくなった。だが今やまったく違う。この二年間で事態は一変した。2005年ロシアは初めて”プラス”に転じ、資本の流入が流出よりわずかではあるが1億ドル上回った。2006年あたかも怒濤のごとく変化した。投資家はすでに420億ドルも持ち込んだ。しかし昨日公表されたデ−タはきわめて衝撃的なものだ。資本の流入と流出の差額はなんと820億ドルもあった。素晴らしい数字だ。つい最近までのロシアの全国家予算はその数分の一にすぎんかった。それでもどうしてこれほどの資金が、そしてどこからやってきたのか検証してみる。先ず頭に浮かぶのは、資本の戻りである。不安定な時代に我が国実業家が持ちだした資金が今、戻っている。数値は似ている。1994年から2004年の期間、1620億ドル持ち出されたが、2005年から2007年の期間、1240億ドルが戻っている。しかしこれはさほど正しい計算ではないかもしれない。勿論、当時ロシアから持ち出された資金は戻っている。問題は数百億ドルのことだ。現在ロシア経済界は外国企業に数百億ドル投資できるほど強くなっている。世界のガソリン販売会社や産出地、有名食品店など買収している。結局、差し引き”ゼロ”となるのかもしれない。しかしこれは良いことで、海外でのロシアの経済的影響力が政治的影響力より時にはるかに効果的だからだ。まさに欧州の人々をこれを恐れ、我が国の資本の途上にバリケ−ドを築いている。さらに我々が今日発電所を購入しても、どうして明日にはそれを取り上げ、電気を切ってしまうのだろうか？政治の論理はビジネス行為を台無しにしてしまう。現実的にはロシアへの外国資本の基本的流れは儲けるという単純な欲望のせいだ。我が国ではかなり利益を上げることができる。だから外国企業の直接投資があるのだ。ロシア国内には多くの自動車工場が建設され、外国人はロシアの地下資源調査に投資している。米国のコカコ−ラもチェコのビ−ルも実際にだいぶ以前からロシアで生産されていると誰もが知っている。年々こうした投資が増えている。さらに飲料水配給の方向から外国企業は巨大な化学工場の建設に切り替えた。利益を求めて投機”株式”投資家が我が国にやってきて、急成長するロシアの株式を買い付けている。実際のところ、証券投資家は当てにならない投資家だ。今日来て、危険の兆候がちょっとでも出れば、全て売り払い、走り去っていく。まさにそれは昨年、米国経済に投資した人々の姿だ。米国が不動産危機に見舞われるや、投資家は資金を特に経済が安定しているロシアへ移した。だから現在世界の証券市場は停滞しているのに、ロシアは伸びている。しかし幸いなことにこうした当てにならない投資家は我が国では主要な役割を演じていない。中央銀行の国際収支デ−タによると、純粋な証券投資は2007年、10億ドル以下だった。つまり、外国投資が突然無くなり、我が国を経済危機にさせるという話は真実からかけ離れている。しかし最近の中央銀行のデ−タで最も興味深いニュ−スはロシア企業の国外での借入のデ−タだ。開発のため我が国企業が外国銀行から借入することも、投資である。昨年こうした投資は750億ドルあった。ロシア経済はこうした膨大を投資をまったくうまく消化できないでいる。我が国経済はそれほど早くは成長しておらず、労働生産性は基本的に低下している。投資の流れはほぼ倍増したが、その結果は経済成長だけでなく、物価上昇にも影響した。たしか、経済をマネ−で膨らませると、常にインフレになる。一般的に資本の急速の流入は危機を伴う。財務相アレクセイ・クウドリンは「現在の状況は1997年〜1998年のアジア危機の前夜によく似ている」と一年の間に何度も指摘していた。西側は2006年だけでアジア諸国に1000億ドル以上投資したが、2007年にはその十分の一に減少した。そして危機となった。幸いなことにそれは主に投機であった。しかし我々もリスクをおかしている。我が国大手企業が余りにも多額に借入すると、その内一社が倒産すると、他社にも波及するだろう。従って危機が遠くにあるわけではない。結論を言えば、外国からの投資は良いことだが、それに対して慎重を要するということだ。

−11日「雪のない冬でロシアにどのような災厄があるか」（天災で食品価格上昇のおそれ）（アンドレイ・ビリジョ）サンタクロ−スは全てのプレゼントを配り終えたが、嬉しくないものまでくれた。これは財布に響くだろう。ロシアの南部地方は今年、ほとんど雪がない。異常なほどの厳寒で別荘のイチゴやの秋蒔き作物が凍っている。農家はすでに損害補償を考えている。で誰が負担するのだろうか？農家の災難は甘い見通しからだ。昨年ロシアは未曾有の収穫だった。雨の多い暖冬、そして穏やか春、穀物は輸出にも国内需要にも十分なほどの収穫だった。さらに官僚・ロビイストの奔走で穀物価格が高騰した。それで農家は天候はいつも良好と信じていた。暖冬とさらに記録的な収穫を期待して畑には秋蒔き作物の種を蒔いた。ところがマイナス20℃の厳寒で、さらに雪が降らない。正確に言えば、場所によっては雪はあるのだろうが、畑地の三分の一から半分ぐらいは剥き出した。つまり、秋蒔き作物が凍りつくということだ。凶作となれば、価格はまたもや上がるだろう。今年不作の場合、穀物その他農作物の高騰を抑えることは昨年以上に難しくなる。農作物の危機的状況はロシア南部全体に言えることで、ここでは全国向けに小麦、オオムギ、アブラナを栽培している。例えばスタヴロポリ地方では一週間以上も夜間になるとマイナス20℃以下になる。モスクワ州も事態がそれほど良くはない。雪はほとんどどこにもなく、気温はマイナス20℃以下、秋蒔き作物の場合、マイナス14℃が危険状態。温暖なクラスノダル地方も、厳寒被害は他の地方ほどでないとしても、農家は収穫を心配している。この地も気温がマイナス20℃まで下がったからだ。以下略

−10日「新年休日を恨む」（ドミトリ・ソコロフ）またもや祖国防衛者の記念日、国際婦人デ−、春と労働の祝日、ロシア出版マスコミ記念日、バレンタインデ−、パオリックスデ−、憲法記念日、独立記念日等々と続く。祝日は十分だ！余りにも多くなりすぎた。祝日の食事をありつく公式にせよ、非公式にせよ口実はゴキブリみたいに増殖している。自分の誕生日も最早嬉しくはない。もういいかげんに働かせてくれ！プレゼントや酒宴、乾杯、行かなかったり、プレゼントしなかったり、飲まなかったりして恨まれたりしたことから縁を切りたい。下半期はまだ良いほうだ、しかし上半期は一種カレンダ−テロだ。新年明けやっと正気に戻り、やっと仕事に熱中すると、またドカンと来る！婦人デ−だ、祖国防衛者記念日だと、3月8日。プレゼント探してへとへと、食事の買い物、会社や家での酒盛り、二日酔い、仕事に必要な人を探す無駄な試み、何か頼めば直ぐ分かる。誰も異常に興奮しているか（特に夕方に近づくと）あるいは、仏教徒みたいに無頓着で（それも朝から「休日明けに電話してくれ、国中休みだ」と返ってくる。以前は四月が我慢ならなかった。ぬかるみ、泥濘、流感があるからだ。今では年の中で好きな月の一つになった。復活祭さえなければ四月は少なくとも働くにはもってこいだ。一方かつて私が愛してやまなかった五月は祝日交通渋滞の沼だ。どうにか国は酒浸りから抜けたと思ったら、9月末まで休暇のシ−ズンに埋没する。そして秋の祭典の連続、その後嗅覚は早くも新年の酒盛り臭を嗅ぎつける。以下略

−9日「ロシア、タバコの宣伝全面禁止の意向」−今週、保健・社会発展相タチヤナ・ゴリコワは「WHOたばこ規制枠組条約加盟」連邦法案を政府に提出する。ちなみにこの条約は第56回世界保健総会で2003年5月に承認されたものだが、それによると「各国はその憲法または憲法の原則にしたがい、タバコ製品のあらゆる宣伝、その販売促進、支援を全面禁止する」と述べられている。この条約文書は喫煙は全世界の人々にとって地球的脅威であると正式に認めたものとなった。現在、この条約には172カ国加盟しているが、ロシアは批准していない少数国の一つ。何故ならこの文書の批准から5年間以内に当事国はタバコ宣伝の全面禁止措置をとらないといけないからだ。ロシアがこの条約を批准すると、三年以内に国はタバコ製品のパッケ−ジや表示が健康に及ぼす影響について誤解を与えるようなもの、あるいは正しくない印象を与えるようなあらゆる方法によりタバコ製品の販売促進につながらないように対策をとらないといけない。

−9日「ロシア国民、新年10連休から職場に復帰」−10日間連続の新年休日も明け、ほとんどのロシア国民は水曜日、1月9日からいつもの職場に復帰する。次の祝日は2月末、祖国防衛者記念日。初めてこれだけの長期冬季休日がカレンダ−に登場するのは2005年のことで、下院が2004年12月に労働法を改正した後のこと。ロシアの新年休日は5月の休日を減らして設けられた。最近下院議員は春季5月の休日を復活させるよう何度となく提案している。

−5日「日出ずる国の工場」（アレクサンドル・ラトウシェフ）プ−チン大統領は昨年12月21日金曜日、日本の自動車メ−カ、トヨタ自動車のサンクト・ペテルブルグ工場の落成式に出席した。日本の代表団には元首相森喜朗も姿もあった。プ−チン大統領とのやりとりは予想外で驚かされた。プ-チン大統領到着の一時間前、将来の自動車のボルトなど部品の入ったダンボ-ルが立ち並ぶコンベア-のすぐ傍でトヨタ自動車社長渡辺捷昭、サンクト・ペテルブルグ市長ワレンチナ・マトヴィエンコ、経済発展通商相エリヴィラ・ナビウリナ、スベルバンクの新頭取ゲルマン・グレフが記者会見を開いた。ゲルマン・グレフは落成式の来ないわけにいかなかった。というのも、彼は二年前の起工式でカムリ一号車を購入すると約束したからだ。しかしその価格は誰にも謎のままだった。みな、プ-チン大統領がこの自動車に乗って走ると期待していたが、車内を覗いただけで、ボンネットを軽く叩くと、先へ行ってしまった。工場見学中、プ-チン大統領の一行に日本の元首相でロシア大統領の良き友人森喜朗が加わった。森喜朗氏は東京からサンクト・ペテルブルグ郊外のシュシャルイ地区へ入った。日本の元首相によると、プ-チン大統領の人生でこのような大切な行事に参加しないわけにいかなった。「プ-チンはロシア経済発展のためにこんなに多くのことをしたんだな」とイズヴェスチヤ記者に語りかけた。「彼にとってはこの工場の運転開始は、赤ん坊が生まれたようなものだろう！」と呟いた。ちなみに日本では森氏は自分の考えを変わった表現で言う政治家として知られている。ロシア人にから見ると元首相ヴィクトル・チェルノムイルジンに似ているかもしれない。「赤ん坊の誕生」は皆で茶を飲みながら祝った。「2015年ぐらいになると、サンクト・ペテルブルグだけで、外国投資による5工場が約百万台生産するはずだ」とプ-チン大統領は特に数字を出して強調した。トヨタ自動車は来年1千万台以上販売する予定で、その幹部は引き立っていた。「そこで森氏に言いたい」とプ-チンは突然、話題を変えた。「貿易経済関係の拡大は当然、ロシアと日本の関係全体を強化する環境を作り出し、また我々が多年にわたり解決しようとしている、そして勿論、我々は解決するだろうと私が確信しているその他の問題を解決する上で必要な土台を築くものだろう」とプ-チン。これは日本人にとって本当に驚く瞬間だった。一般に彼らはいわゆる「領土問題」をもち出すのが好きだ。だが今回、クリル問題を最初に持ちだしたのはプ-チンで、さらに必ず「解決」すると約束までした。日本人は面くらい、どう答えたらよいか分からず、ただ謝意を表しうなずくだけだった。「みなさんに新年をお祝い言いたい。今やペテルブルグ工場の従業員は二度新年を祝う幸せに巡り会うだろう。我が国の暦と東洋、日本の暦で祝うことができる」と続けた。我が工場の従業員は勿論、新年を年に二回、あるいはもっと多く祝うつもりだろうが、トヨタの幹部にとってこの考えは本当に意外なもので、日本人は西洋暦だけで新年を祝い、東洋暦で祝うことは一般にないからだ。そこでトヨタの元社長、現取締役、相談役、会社の精神的リ-ダ奥田碩はどのように会社の代表を務めたか、そして年齢のため退陣すると決断したか、自分の経歴についてプ-チンに語った。「しかし昨日、首相特別顧問を任命すると言われた。つまり私には政府関係の仕事と皇室関係の仕事が残っている」と奥田は言いつつも、どうやらこの話にプ-チンがとても興味があるとは思っていなかったようだ。これは日本人の間違いだっった。ロシア大統領は満面に笑みを浮かべた。「驚くほど一致している！私も退陣しようと決めたが、私には常に何かに就いてくれとう要望がある。それでもう少し働かないといけないだろう」とプ-チン。友人の森は歓喜の眼差しでプ-チンを見た。日本の元首相は彼が首相としてまだ”もう少し働かざるえない”など思ってもよらなかったらしい。「最近”どこかに就けようと”したいらしく、精一杯のところ、日本ラクビ−協会の会長だ。喜んで引き受けた」と森。「奥田は首相特別顧問に任命された」と森は何か話し始めた。「出世主義者！」とすかさずプ−チンは75歳の奥田を評した。日本語で「ありがとう」と謝意を表すと、ロシア大統領は”取材”行事を終えた。この日、マトヴィエンコ市長が言ったように、大統領のこうした行事への参加は評価すべきだ。日本人は上着なしでお揃いのコスチュ−ムで工場玄関にいっせいに出てきて大統領を見送り、大統領の車列が見えなくなるまでいつまでも立っていた。車列にはトヨタ車は一台もなかった。

−1月3日「事態は非常にうまくいっているのか？」（経済発展通商省は経済成果について公表）（ユ−リヤ・ミロノワ、フョ−ドル・チャイカ）ロシア経済は全て順調、この八年間で所得倍増、年金2.6倍増。GDPは約束した通りほぼ倍増、70％も成長した。昨年がおそらく最良の年なのかもしれない。経済発展通商省は昨年末、1月〜11月期間の経済発展結果について報告した。だが実際このように全てバラ色なのだろうか？去り行く年は自慢して見送り、来る年は楽観論で迎えるようだ。恒例とおり、新年祝日の前経済発展通商省は2007年1月〜11月の社会経済発展について報告書を公表した。報告書は印象的な数値、指数で盛り沢山。たしかに誇るべきものはある。昨年11ヶ月間のGDP成長率は見事な数字7.7％だ。昨年比でもまる1％多い。実質賃金は、昨年同期13.4％に対し、16％も伸びた。予算黒字幅、輸出高、外貨準備高、安定化基金も増えている。ロシアは相変わらず貿易黒字で、喜ばしいことだ。これは素晴らしいことなので、説明すら必要ないだろう。潤沢なマネ−があるので我々は不安になることもないし、将来を楽観することができる。実際、我が国はますます多く資源を輸出しているが、商品や設備は輸入している。しかしこのような調子が長く続くのだろうか、我が国大臣が喜んであげる勝利の数値の後ろのどのようか傾向が潜んでいるのだろうか？先ずGDPの成長に目を向ければ、昨年夏終わり頃から鈍化している。これは経済の最大牽引車、加工生産部門が下半期から鈍化したことによる。例えば、11月は10月より、機械・設備生産では19.3％も下がっている。投資は前年同期比で11ヶ月間で20％も増加した。しかし資金はどこへ流れたのか？これはサ−ビス、消費部門へ流れ、製造部門ではない。投資が最も増えたのは、報告書によると、建設と小売部門（22.4％と15％）。こうした中、加工部門への資金の流れはきわめてわずかなもので9.4％にすぎない。企業の損益のような数値は、経済発展の歪みをくっきりと浮かび上がらせている。最も損失額が大きかった部門はまさに加工生産部門で、最も増収があったのは建設部門。経済各部門の賃金上昇率も警戒を要する。最も賃金が増えた部門は金融、サ−ビス、不動産取引部門。それと比べると石油関連企業の賃金も控えめに見える。経済発展通商省は「こうした傾向は近い将来、経済発展のブレ−キになりうる」と適確に指摘。さらに警戒を要する兆候は、労働生産性の数値で、前年6.5％に対し、5.8％と下落している。だが賃金上昇率は逆にほぼ1.5倍も伸びている。言い換えれば、ロシアは相変わらず、高値石油で膨大な収入を得ているが、今日になってやっとそれを考えて使うことを学んだが、実質所得の上昇ではさほど順調ではない。年末近くになって急上昇したインフレ率は実質賃金上昇率の鈍化の原因となった。以下略

2007年12月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日「ロシア国民、十日間連続の新年休日」−ロシアでは12月30日から1月8日まで十日間連続の新年休日が始まる。医者は暴飲暴食は避け、過度な運動、スポ−ツはしないよう呼びかけている。祭日の食事では出来れば、強い酒とシャンパンをチャンポンで飲まないようアドバイス。重要なポイントは新年の食事の翌日、取りすぎたカロリ−を消化するため、より軽めな食事にするようにもアドバイス。モスクワ市民は一月始めの数日、スキ−はできないだろう。新年明けほぼ一週間、首都及びその周辺では雪は降らない。だがアルハンゲリスク州やコミ共和国では1月初め、逆に真冬になる。気温はマイナス16度〜21度まで下がり、時間帯によって28度まで下がる。ウラル地方も冬型気候となり、気温はマイナス17度まで下がり、1月初め雪が降る。シベリアと極東は「雪の休日」となり、気温はマイナス25度、夜間はマイナス40度になる。

−26日「二日酔いによろしく」（アイルランド人はロシア人より二日酔いになる）（アレクセイ・アロノフ）二日酔い最大の愛好家というロシア人のよく知られたイメ−ジは、これからは正しくないようだ。先日世論調査会社「ACニ−ルセン・ゴル−バルオンライン・オムニバス」社はどの国が最も禁断症候群、簡単に言えば二日酔いになるか、明らかにした。その結果、最もよく二日酔いになるのはアイルランドで、我が同胞は三位にすぎなかった。もしかしたら、我々は”純粋”なウオッカを飲み、彼らは”臭い”ウイスキ−を飲んでいるせいだろうか？いずれにしても、アイルランド人とロシア人には多くの共通点がある。例えば、島民は”ロシアの伝統”にならい強い酒にビ−ルを混ぜて飲んでいる。翌朝は”調子が悪く”なる。アイルランドのウイスキ−は元はビ−ルの”親戚”で、どちらも麦芽から製造される。しかし最も肝心な点はアイルランドとロシアは強い酒を重視する、いわゆる北国型のアルコ−ル消費国だ。二日酔いランキングの他のリ−ダ、フィンランドや英国と同じだ。興味深いのは、ドイツやフランスなどこのリストでは下位にいることだ。ドイツ人の10％、フランス人の8％しか、定期的に二日酔いにならない。EUの南地域のいくつかの国で「この数ヶ月間で二日酔いになったことがありますか？」と質問すると、ほぼ100％、最後に二日酔いになったのがいつかも覚えていないと答えた。本当に幸せなことだ！ちなみにこの調査は有名な鎮痛剤「ニュ−ロヘン」製造十周年に合わせて行われた。調査ではどの国の人が最も二日酔いになり、薬をつかって直しているか、明らかにしようとした。しがたって、ロシアの結果はさほど正確でないかもしれない。というのも、ロシア人のほとんどは民間療法で二日酔いと闘っているからだ。キュウリの漬け汁を使って直している。とにかくこの調査から一定の結論は出せる。二日酔いは北国の災厄で、そこは伝統的に強い酒を大変敬っている。したがって将来事態が改善するという期待は事実上まったくもてない。度数の高い酒の売上高は年々伸びている。だが公式の統計は別のものを出している。以下略

−26日「国民のみなさん、外に出て遊んでくれ、これが最後のチャンスだ！」（マクシム・マルテミヤノフ）火曜日ロシア内務第一次官アレクサンドル・チェカリンは「大晦日、警察は爆竹その他祭日用花火の打ち上げの邪魔はしない」と表明。おそらくこれが花火で遊ぶ最後の機会になるかもしれない。2008年内務省は祭日用花火の使用規則を強化するつもり。最も危険なのは、偽造製品で、よく店頭で売られている。10月25日警察は全国の都市で「花火作戦」と称して取締りを始め、大晦日まで続ける。五日間に首都だけで不良、偽造花火約32万本、総額1千万ル−ブル相当が押収された。100万都市全体では2800万ル−ブル得にもなる。「違法花火はかなり少なくなった。昨年の取締作戦では2億5千万本以上も押収した」とチェカリン次官。「12月31日から1月1日の夜にかけて市民の陽気な気分を壊すような措置はとらないつもりだ。もちろん、危険が人の健康や財産に及び場合は別だ」とチェカリン次官。だが2008年1月1日から、住宅地域での祭日用爆発物及び火気の使用自由を制限する行政法違反法の改正法が発効する。警官が通りや広場を巡回し、違反していないか取り締まる。「正月休日、警官数を約三割増やす。全国の派出所に30万人の警官及び内務省軍が派遣される」とチェカリン次官。

−25日「ロシア、今年最後の人工衛星打ち上げ、12月25日、バイコヌ−ル発射場」−2007年最後の人工衛星発射がバイコヌ−ル発射場で全地球測位システム「GLONASS」（ロシア版GPS）三基を乗せて行われると、ロシア連邦宇宙局。人工衛星は運搬ロケット「プロトン−M」改良型で初めて軌道に乗せられる予定。これまで人工衛星「GLONASS」は旧型運搬ロケット「プロトン−K」で打ち上げられた。以下略

−24日「ロシア下院本会議、月曜日開かれる」−第五次下院第一回本会議が月曜日開かれる（統一ロシア315議席、ロシア共産党57議席、ロシア自由民主党40議席、正義のロシア党38議席）。第一回本会議では下院議長、副議長の選出と委員会数の承認。慣例により、最古参の議員（共産党、ノ−ベル賞受賞者）ジョレス・アルフェロフが開会宣言をする。第一回本会議で議長・副議長、委員会構成について予定通り承認されると、次回の招集は新年休み明けとなる。下院運営委員会委員長オレグ・コワレフによると、次回本会議は1月11日の予定。プ−チン大統領は多忙で欠席する予定で、第一副首相ドミトリ・メドヴェジェフの出席は現在調整中。首相ヴィクトル・ズブコフが所信演説をする。各党は副議長候補及び会派代表候補については決定している。下院議長には統一ロシア党からボリス・グルイズロフ、筆頭副議長には同党のオレグ・モロゾフが就任するとみられる。今回の選挙で議席を増やした統一ロシア党の副議長割当数は7つとなる。ロシア自由民主党会派代表にはイゴリ・レベジェフ、副議長にはウラジ−ミル・ジリノフスキ−、ロシア共産党会派の代表はゲンナジ・ジュガノフ、副議長には同党中央委員会副議長イワン・メリニコフ、正義のロシア党会派代表にはニコライ・レヴィチェフ、副議長には同党アレクサンドル・ババコフが各々就任する予定。したがって下院議長の下に10人の副議長がいることになる。新下院議会では委員会の数が29から32に増える。その内、6つの委員会が野党に割り当てられる。以下略

−22日「欧州評議会議長バン・デア・リンデン、”西側はロシアに対しもっと辛抱強くないといけない”」（クセニヤ・フォキナ）金曜日、モスクワ訪問中の欧州評議会議長バン・デア・リンデンの三日間滞在日程が終わる。ロシアに最も関心をもって見守っている欧州評議会議長が本紙解説員クセニヤ・フォキナにロシア訪問の真相を述べた。バン・デア・リンデン氏とはモスクワ最高級ホテルの一つ、「リッツ・カ−ルトン」ホテルで会った。来年初め退任する欧州評議会議長は、ロシアの一連の有力政治家と来る大統領選について話し合う、事実上総括ミッションとして訪ロした。三日間にロシア外相セルゲイ・ラヴロフ、EUロシア大統領特命代表セルゲイ・ヤストルジェムプスキ−、下院議員、”公式継承者”ドミトリ・メドヴェジェフと会った。欧州の有力政治家との会談の列にはボリス・ネムツオフからゲンナジ・ジュガノフまで政治のアウトサイダ−もいた。インタビュ−の前にバン・デア・リンデン氏はロシアのビ−ルを注文した。問い「ロシアのビ−ルは好きですか？あなたはオランダ人で長らくベルギ−に住んでいたのに、ロシアのビ−ルを飲むのですか？」−答「どうしてだめなのか。わたしは滞在している国のビ−ルをいつも飲む。そうすると現地のカラ−みたいのがよく分かる」−問「先日、欧州評議会でのロシアの影響を高めたいと言っていましたね。何が不足しているのですか？どういう意味でしょうか？」−答「三年間、欧州議会の議長をつとめています。わたしの最需要課題の一つはロシアとの関係改善と発展だった。何故ならロシアは欧州評議会の主要加盟国の一つで、最主要国とも言える。ロシアは欧州全体にとってきわめて重要だ。モスクワをだた批判しているだけではだめだ。先ずロシアを理解する必要がある。そのためには精力的な対話が必要だ」−問「この三年間で何か進歩がありました？」−答「ここ数年の間にロシアは自分の力に自信をもつ国になった。今日ロシアが90年代の困難な時期の後、安定したことはきわめて重要な点だ。欧州評議会の多くの勧告が考慮されたことで満足している。それでも、西側の国々はロシアに対しもっと辛抱強くないといけないと思う。失望したこともあったが、満足している点も多々ある。進歩は当然ある。今日、政治システムやマスコミに関し、ロシアにある欠陥は今後一掃されると思う」−問「あなたは欧州の多くの人々よりロシアをよく理解しているとの印象がありますす。欧州の政治家に自分の意見を伝えますか？」−答「もちろん、わたしの立場は常にはっきりしています。必要なら批判しますが、ただ否定的にはやりません。協力、助力の精神のほうがはるかに重要だ」−問「今回訪問の最大目的は何ですか？」−答「先ず、下院選挙と大統領選挙について話し合うことです。また今回の訪問で、現在の欧州評議会指導部がロシアの改革にどのような支援をしているか、示したかった。欧州に新たな障害がないようにすることがとても重要だ。ロシアの欧州の一部であり、そしてこれを理解する必要がある」−問「ドミトリ・メドヴェジェフとの会談のテ−マは彼が大統領候補となった後、変更されましたか？」−答「この場合、第一副首相という彼のポストに意味がある」以下略

−20日「祝日に備える時」（一週間後浪費しないため）（ユ−リヤ・ミロノワ）我々はその日暮らしで次の日のことは考えないようになっている。新年の食卓を思い、向こう見ずに店棚から何もかも買い集めるが、1月1日の空の冷蔵庫が待っていることは考えない。あるいは大晦日一晩中、友人や近しい人で祝い、「お勘定、13カペイカ足りません」と言われるかもしれない。本紙は予め全て考えておくことにした。例えば、時計を合わせる。新年まで残すところ10日間。時間は十分ある。まだ全て間に合う。休暇まで何をする必要があるか、休日に備え何をきちんと用意しておくべきか、そのリストをたどってみる。誰も新年をどのように迎えるか知っている。そしてそのように過ごすだろう。しかし休日後の最初の一週間、通常全体の調子が狂う。新年のごちそうは豊富だったかもしれないが、翌朝は何もない。冷蔵庫には放置されたチ−ズ片や手をつけたオリ−ブ瓶。そして朝早く、まだ暗い五時頃、新年の雪道の中、近くの店に行きクロワッサンやオムレツ用に卵を買おうとする。そして落胆する。店棚にはひからびたケ−キどころがパンさえないかもしれない。もちろん、店棚がまったく空ということはない。これはかなり昔の品物不足の時代のことだ。「1月1日に食品が切れるということはありますか」と近くの店で訊いてみた。「いいえ、朝から納入があります」と可愛い売子は安心させた。「朝早くからお出でなのですか」と彼女は精神状態を疑ったようだ。「まあ”どんか状態”かちょっと関心があったので」と説明して、疑いを晴らした。「普通、新年を前にどんなものがすぐ売り切れます。キャンデイやチョコ？」「それはもちろんです。マヨネ−ズ、卵もなくなります。前もって余分に注文しますが、新年用にいつも全部買ってしまいます。塩も砂糖も、バタ−もなくなります。特にソバ、米も売り切れます」と売子。「それでも、一日になって直ぐ来たら、いつもあるもので何がないのだろうか」と言ってみた。「ケ−キ類はないでしょうね。乳製品も売り切れますわ。鮮魚はどうなるか分からない。だったら寄ってみてください」と早朝に来るように言い出した。これで、どうにか結論を出してもらいたい。祝日前に何か普段とちがったもの、珍味を食べたいと思っても、翌日なればおかゆやペレメニが欲しくなるものだ。だがひょっとするとそれも貴方より先に誰かが買い占めてしまうかもしれない。以下略

−18日「ロシア、”盾と矛”の近代化」（ドミトリ・リトフキン）月曜日、北方艦隊戦略原子力潜水巡洋艦「トウラ」が大陸間弾道ミサイル「RSM−54」（シネワ：蒼穹）（NATO名”スキフ”）を打ち上げた。ミサイルはバレンツ海からカムチャッカのクラ試射場まで飛行し、目標に命中した。この発射試験は今年三回目で、戦略ミサイル軍記念日の格好のプレゼントとなった。「シネワ」発射ニュ−スに合わせ、戦略ミサイル軍司令官ニコライ・ソロフツオフは「ロシアはポ−ランドとチェコにある米国のミサイル防衛システムに”照準を合わせる”」ときわめて重大な発言をした。大陸間弾道ミサイルは、ロシアの「盾と矛」だ。これはこれまで実戦に使用されたことがなく、これからも使用されないことがないと祈りたい兵器だ。それでも現在この兵器はあらゆる外部侵略から国を守る上で主役である。それは深い森林の中に隠されたり、いかなる兵器でも貫通できないコンク−ト施設の中に配備されたり、移動式発射装置に搭載されたりしているが、どのような状態でも発射でき、目標に命中できる。敵がどこにいようが隠れていようが、殲滅できる。「盾と矛」が国を守れるというきわめて最近になってからの確信は、軍人自身の率直な言葉からだ。戦略ミサイル軍司令官ニコライ・ソロフツオフによると、我が国のミサイル装置の80％は耐用年数を超え、早急な交替が必要だ。二年前我が国は700基のミサイル発射装置があったが、現在は500だ。海軍も事態はそう良くない。2004年2月戦略演習時、原潜二隻とも大陸間弾道ミサイルを発射できなかった。それもプ−チン大統領がいる前でだ。大統領の結論は早いものだ。原潜は改良しろ、ミサイル軍には新しい機械購入の予算をつけろ！原潜「トウラ」はまさに数年前軍事課題を遂行できなかった一隻だが、現在修理と本格的な改良で、最新ミサイル「RSM−54」（シネワ）が搭載されている。これは旧型とは、敵MDに対する照準、突破の新システムや核弾頭ブロック数が4から6に増えた点が異なる。ニコライ・ソロフツオフ司令官によると、陸上でも「目立った変化」があった。数日前、テイコフスカヤ師団に移動式ミサイル「ト−ポリ−M」大隊が配属された。牽引トラックは8軸車両だ。道路は必要ない。直接収容庫からロシア各地域に行き、あらゆる”旅先”から発射できる。森林や沼沢地にいる「ト−ポリ−M」を探すことは無駄なことだ。以下略

−17日「”二重統治”の不可避性」（ヴィタリ・イワノフ、ロシア政治情勢センタ−副所長）今年初めからプ−チンは大統領は辞すが政権から去らず、後継者を派遣しその懐柔を行う”二重統治”が待っているといたるところで書き発言をしてきた。多くの者は私に同意せず、時に歴史の無知だとか、我が国権力体制の無理解だといって非難までした。国家元首はあらゆる意味で長であり、たった一人だけがなるもので、共同統治は”我々のやり方”でないと。私の批判者は時にヨハネ五世とピョ−トル一世（1682年〜1696年）兄弟の共同統治をさし、これこそ唯一の前例でそれも余儀なくされたもので失敗例だという。余儀なくされたもので失敗例では反論はしない（しかも当初はヨハネとピョ−トルに代わって彼らの姉ソフィヤが統治していた。その後ピョ−トルが権力を握り、兄を無視して統治をした）。しかし唯一の例ではない。それに問題としているのは、我が国に二人の大統領が誕生することについてではない。つまり、公式というよりむしろ非公式共同統治の前例を想起したほうがよい。先ず頭に浮かぶのは最初の共同統治はミハイル・フョドロヴィッチとその父、総主教フィラリト（1619年〜1633年）の共同統治だ。エカテリ−ナ二世の共同統治者はその寵臣ポチョムキンだった。さらにブレジネフ、コスイギン、ポドゴルヌイの三頭政治（三重統治）はフルショフ退陣後当初、続いた。価値観の意味での国の統一性と権力の一体性を表す我が国の政治文化は、現実には共同統治よりむしろ二重権力や”多重権力”のほうを排除するものだ。もし共同統治者が協力してチ−ムで行動し、戦略的見解やプランをもち、互いに競い合うことない（どの場合でも公然と）のであれば、それが何人であるかは重要ではない。二重権力の防止は、”君主”の権限不平等や”上級”と”下級”とそれは分けることでできる。この定義からすると、フラレトは、ポチョムキンに対するエカテリ−ナ二世のように、自分の息子に対し”上級”となる。そこで、ウラジ−ミル・プ−チンが事実上、自分の後継者としてドミトリ・メドヴェジェフを指名し、そしてメドヴェジェフはプ−チンに首相ポストを提案した後には、ほぼ誰も、ロシアに再び”二重統治”が確立されることに疑いをもっていない。明らかになったことをさらに否定したり、憲法をもちだし（まったく場違い）論争したりすることは、有害か、ただ愚かなだけだ。”君主”の言葉が気に入らないのなら、例えば”指導者”と換えてみればよい。何も変わらないだろう。プ−チンが突然、自分の全権をメドヴェジェフに移譲することはありえない。彼にその気があったとしても、それは出来ないだろう。その代わり、継承性、安定性、秩序の維持は保証するはずだ。さらに彼の統治は「国民投票」となった下院選挙で今や、合法的に延期された。メドヴェジェフは直ちにプ−チンを引退させそれに取って代わることはできないだろう。正式な大統領権限とプ−チンがもつ威光と大統領の権威で彼はほぼ自動的に”君主”となるだろう。しかし彼は八方からプ−チンの抜擢した人物たちに包囲されるだろう。言い方を換えれば、権利不平等の二重政体は客観的には前もって決まっていたことだ。2008年5月以降、プ−チンは「上級君主」、メドヴェジェフは「下級君主」となるだろう。この「二重統治」はどのくらいの期間続くのだろうか？それはプ−チンが大統領職に復帰するか、それとも彼が自分の全権を（漸次）移譲し終わった時に終わる。しかし、プ−チンが再度出馬せず、権力も移譲しないこともありうる。2011年には自分の任期を彼は再び延期しないといけない。いずれにしてもこれはまだずっと先にことだ。

−16日「新年の食卓をおそうインフレ」（時計台の鐘が鳴ると新年の晩餐はどのくらいかかるのか？」（オリガ・ゴレリク）来年の干支はネズミ、大食らいで保守的な動物だ。だから新年の食卓はネズミの嗜好にふさわしい、豊富で伝統的なものでないといけない。オイスタ−ソ−スをかけたブロッコリなど齧歯類は高く評価しない。そうしたわけで、いつもの”ソヴィエト時代のばあさん”の新年メニュ−で彼らを迎えてたらよい。このレシピは大方の記憶に残っている。チ−ズやクルミなどけちけちしないで出しましょう。本紙は伝統を守るにはどの程度食卓を飾ったらよいか、手助けする。残念なことに昨年から新年の食卓は明らかに高くなっている。中でもさほど稼いでいない人たちには直撃する。この犯人も”ネズミ（俗吏）”と呼ぶことができる。ニュ−スは慰めにもならないものばかりだが、それでも新年の祝日だ。その理由で金を使うのはもったいなくはない。飲まず喰わずのほうが罪だ。二年前、酉年の大晦日、店の列に並び退屈していると、前列の並ぶ婦人たちの話が聞こえた。「ちょっと見てよ、鶏買っているわ！酉年よ」と一人の婦人はぞっとしていた。「注意しましょう。新年の食卓に出すものではないと..」と別の婦人。この意識の高いご婦人たちが、野蛮な行為を食い止めることができたか分からない。新年を迎えるにあたり、こうしたごたごたを起こしていけないと自分に言い聞かせたほうがよい。我が国では朝鮮人と異なり、ネズミは食べない。そのかわり、チ−ズ、これはその年の主人を迎えるために絶対必要なもので、これで躊躇なく食卓を飾る。歯止めがかからないほどにだ。穴のあいているもの、カビのあるもの、白く固くなったもの、柔らかいもの、固いもの、丸いもの、どれもネズミは喜ぶ。だが我々の新年の気分の昂ぶりも、冷めたものになるかもしれない。問題はチ−ズが今秋最も値上がった食品の一つだからだ。ここ数日でキロ160ル−ブルから300ル−ブルまで値上がった。勿論、高級チ−ズは言うまでもない。新年用豪華なチ−ズ一皿の値段も当然上がり、1000ル−ブル近い。これにはるかに高値のエダムチ−ズを少し加えて、ロシア製だけで我慢するほうがよい。こうした場合妥協策としてチ−ズ、マヨネ−ズ、ニンニク入りのトマトが役立つ。これだと比較的安く、約270ル−ブルだ。以下略

−15日「ミスロシア2007は、チュメニ出身の17歳美女」−「ミスロシア2007」のコンク−ルがモスクワで行われた。選ばれたのは、チュメニ出身の美女クセニヤ・スヒノワさん。二位はクラスノダル出身のシモンナ・レヴェノクさん、三位はモスクワ出身のヴェラ・クラソワさん。授賞式の司会は歌手スラワ（アナスタシヤ・スラネフスカヤ）とテレビ司会者ドミトリ・ナギエフ。壇上でコンク−ル参加美女51名が紹介されると、歌手ソフィア・ロタルなどが歌をうたっった。来賓にはミスユニバ−ス2007の森理世やミスワ−ルド2007年のジャン・ズーリン。水着姿で容姿を披露した後、十名の選ばれ、各々質問され、審査員は決勝進出者のユ−モアセンスやチャ−ミングポイントを審査した。

−14日「ウラル地方の住民、今夜流星群が見える」−ウラル地方の住民は金曜日夜、大流星群の一つを見ることができると、ウラル国立大学天文台は伝えた。これは毎年訪れる明るい大流星群の一つ、ジェミニ流星群。今夜流星はクライマックスRをむかえ、一時間に数十個の流星を見ることができる。ウラル国立大学天文台によると、流星が最もよく見える場所は農村部で、市内だと照明の影響で流星はさほどはっきりせず、最も明るい流星だけだろう。ジェミニ流星群は19世紀末に発見された。

−12日「閏年、だから怖い」（ポリナ・オルロワ）2008年新年、この年は閏年だが残すところわずかとなった。閏年は凶作、天災、大事故、戦争、伝染病などもたらす不幸な年と見られている。本紙は思っているほど怖いものか、取材してみた。人類が大昔から体験したカレンダ−の複雑性は、地球がきちんとした日数で回転せず、365日5時間48分46秒で公転する。この余った時間を計算に入れるため、紀元前46年ユリウス・カエサルは2月にさらに1日加えた新しい暦を導入した。新しい暦法はロ−マ暦よりはるかに便利だったが、”余り”の時間が蓄積するという、明らかな欠陥もあった。128年毎に計算外の日が登場する。そうしたことから、16世紀、キリスト教の重大祝祭の一つ復活祭が予定よりかなり早く来てしまった。そこでロ−マ教皇グリゴリウス13世は当面の改革を行った。それまで通り、四で割り切れる年は閏年として残した。その年が100で割り切れた場合で、さらに400で割り切れた場合だけ閏年とした。ロシアではグリゴリオ暦が1918年に導入された。以下略

−11日「次期大統領候補として、プ−チン、当初メドヴェジェフを推薦、そして支持」（四党、プ−チン大統領が17年間知り合いの人物を後継者候補として提案」（エカテリナ・グリゴリエワ）大統領選挙は正式に始まらない内に終了してしまった。月曜日、ウラジ−ミル・プ−チンは大統領候補としてドミトリ・メドヴェジェフを正式に支持した。この一人の支持だけで、メドヴェジェフには事実上対立候補はいなくなった。もちろん、形式的には他の者も立候補するだろう。「メドヴェジェフとはどんな人物か？」という問いは意味がない。彼については少なくとも十分知られている。問題は別のところにある。後継者指名争いで自分のカ−ドを切った者の処遇がどうなるかだ。プ−チンは最も原則的な人事決定でも自分のやり方に背くことはなかった。月曜日午前中はまだ政局のベテランでさえ、次期大統領名は各党大会を経て明らかにされると思っていた。正確に言うと、統一ロシア党の大会で明らかになると考えていた。だがプ−チンは政局をこれ以上引き延ばすことはやめ、メドヴェ−ジェフ、これが私の選択だとはっきり断言すると決めた。正式な提案は党からものだが、今回四党からの提案だ。メドヴェ−ジェフを推薦したのは、統一ロシア党、正義のロシア党、農業党、市民の力党だ。このために用意したドラマにそって、プ−チンは彼らの提案を”ただ”支持しただけだ。「市民の力」党は下院選挙で得票率1％そこそこであったのに、メドヴェジェフ推薦人の中にいたことは、それなりに訳がある。先ずプ−チンは、次期大統領は現大統領同様にそこに多くが属していても、一つの政治勢力に属することはできないし、属してはいけないと示唆していた。メドヴェジェフが統一ロシア党の党大会で正式に支持されようとも、彼はプ−チン同様に無党派であり、その中にいるのではなく、「争い」を超越した立場に立たないといけない。第二の点として、与党”推薦人”の中にいることは、下院選挙に失望したリベラル派有権者が3月2日までに元気回復する根拠にもなりかねない。シグナルは明瞭だ。貴方こそ、投票に恥じない候補者だ。だが左派有権者は嘆くことはない。牧場や学校、産院へのメドヴェジェフの訪問を示せばそれで十分だ。メドヴェジェフは考え方からも、また政権周辺グル−プとの関係からも現実的にはリベラル派と見られている。国外で本格的に”デビュ−”したのは、昨年冬、ダボスフォ−ラムに出かけた時である。西側のコメンテ−タにとってはこれだけで十分だった。立派な服装と明らかに市場自由主義世界観の持ち主だと、その二点が分かった。後継者選びで世界のエリ−ト層の評価はけして決定的なものではないが、プ−チンはそうした意味でも事実、巧みにこなしたようだ。メドヴェジェフを候補にしたことは、まだ芽の出ぬうちに、「真相を隠している」とか「ロシアはソヴィエト時代へ戻りつつある」とか「モスクワは西側価値観と縁を切ろうとしている」とか、この種の批判を一掃するかもしれない。またメドヴェジェフは対外政策でさらに一つの切り札を持っている。現在、ロシアと外国の関係は多くの分野で極限まで激化している。メドヴェジェフは明らかに柔軟な行動をとるだろう。これはその性格だけのことではない。プ−チンはミュ−ヘン演説のような、あるいは欧州通常戦力条約から脱退宣言するのにほぼ二年間かかった。つまり、メドヴェジェフにはある意味で、そのような対外政策の”緩和剤”役割が用意されている。そのことは、彼にとっては国際舞台での関係修復をやりやすくさせるだろう。「彼とは17年間の知り合いだ」といくつかの動機の中でも、プ−チンは述べた。実際、メドヴェジェフはプ−チン以外の他のグル−プには一度もいたことがない。「彼は誰の人間だ？」と質問しても、答えは常に一つだった。つまりメドヴェジェフは「路線の継続」（これも、月曜日、その理由としてあげられた）だけでなく、プ−チンが権力に存在するある種の「付添人」となるだろう。この存在の形の問題は、それは最早二次的な問題だ。ロシアの大統領選挙法では、国家公務員の候補者は届出から三日以内に大統領選休暇ととらないといけない。届出は1月27日に締め切られる。だがメドヴェジェフははるかに早い段階に正式な候補者になるだろう。しかし、法律本文からすると、第一副首相に休暇に入るよう要求できるか、その解釈は難しい。第41条2項では、「国家公務員職にある」候補者と記述していある。これはいわゆる「セルジュコフの件」を考えると的を得ている。国防相は首相ヴィクトル・ズプコフの娘婿だと明らかになると、辞任した。専門家は当時、問題は道義上のことだけでなく、国家公務員法では親族者が直接上下関係にあることを禁止している。しかし法律家の間では議論が巻き上がった。ある法律家は閣僚は国家公務員と見なし、別の法律家は国の職務を代行している者と見なし、これは別のカテゴリ−に入るもので、国家公務員法は閣僚には適用されないと主張した。メドヴェジェフは国家公務員でないと考えれば、第一副首相の職務を続けることができるだろう。たしか「国の職務を代行する者」はその地位の特権を利用していはいけない。つまり行政機関の建物、その通信手段、交通手段、マスコミの活用など禁止される。しかし、メドヴェジェフが第一副首相の仕事を続けるなら、こうした手段なしにどうやって仕事をするのだろうか？

−9日「我々はどのような体制を構築しているのか？」（本紙政治クラブはロシアの永遠の問題に回答を出そうとしてみた）下院選挙から大統領選まで若干時間があるので、現在の政治プロセスの基本的意味を模索するため、ロシアの有力専門家7名に本紙に集まってもらった。ソヴィエト時代は全て単純だった。共産主義を建設すれば、それで十分だった。しかしソヴィエト後の世代の記憶においても、すでに「明るい将来」とその最短方法の構想は何度も変わっている。90年代リベラル経済モデルから国はたった数年の間に国家資本主義へ移行し、その後主権民主主義、そして十年後我々がさらに何かを構築し始めないとは、誰も確信はない。そこでどのような体制が我々には必要で、そのあげくどのような体制になるのだろうか？もしかしたら、何か特別に構築する必要などなく、ただ生活すべきなのだろうか？数時間にわたりこの問題の解答を本紙政治クラブ各委員は探し続けた。もちろん、いつものように政治学者は意見はまとまらなかった。それでも思考の栄養分はかなり提供できると思う。（訳者注：七名いるので一人だけ紹介する）ワレリ・フョ−ドロフ（”全露世論調査センタ−”代表）「資本主義のように暮らし、社会主義にように働く」−望ましい将来像など我が国社会には現在存在しない。そうした像を作り上げる意欲は失せた。作り上げてきたもの全てが幻影であったと分かった。それも数世代にもわたり構築したきたものだ。それでも、国民のほとんどが支持している立場について述べれば、次のようになる。我々は何を残したいのだろうか？我々は我が国に大統領共和制が残り、多党制度（一党だけが立派にせよ、人々は対立政党があるべきと考えている）が残ることを望む。そこで国は上品でないといけない。あまり個人の生活に干渉しないで、世界の中で自主独立の立派な立場をもつようにしないといけない。我々は多様な所有形態を残したいと思う。私有財産を廃止するなどいかなる場合でもしてはいけない。これは社会のコンセンサスであり、コミュニストさえ支持している。最後に国は社会国家でないといけいない。国があらゆる社会要求や懸念、社会保障から距離をおく経済モデルの方向へは誰も進むつもりはない。これもまた自由経済主義者も含め全社会のコンセンサスだ。何が変わるべきなのか？堕落した支配層を諫め、モラルを向上させたいと思う。法の下で全て平等とする。経済界と官界の癒着を断絶させる。経済面に関しては我々全ては先ず資源採掘など巨大企業は国に属することを強く望みたい。我々はこの経済部門での民間主導は信じていない。さらに欲することは突出した石油依存経済はやめ、累進課税を復活させ、保健及び教育の無料制度を維持しその費用を下げ、質など向上させる。皆さんは私から望ましい将来像を聞きたがっていた。皆さんは今それが分かったと思う。資本主義のように暮らし、社会主義のように働く、まさにこれがロシア国民のほとんどが望んでいることだ。

−7日「祝日後の二日酔いはコスト高」（UTORO.ru、アルテム・シロフ）新年祝日後のシンドロ−ムは果てしない祖国ロシアのいたる所で激しい二日酔いとなって、どの経営者にとっても悪夢の日々である。それでも海外のほうが、若干事態は良いほうだ。英国の会社「トラベルロッジ」はクリスマスによる職員の酔っぱらいでの企業の損失について調査していみた。世界で最も敬意ある理由で祝日翌日の仕事の非効率や欠勤により、英国の企業は毎年15億ドル損失しているらしい。これほどの巨額損失の理由は、職員は出勤後2〜3時間、仕事にまったく集中できず、その作業効率は一日全体で50％も低下するからだ。全体で英国企業は職員の欠勤により約250億ドル損失し、これは英国GDPの1.5％にあたる。ではロシアはどうかというと、献身的な官吏や工場従業員、商人が経済に与える損失の評価について誰もやろうとはしない。専門家は我が国で行えば、その調査結果はショッキングなものとなると指摘。「我が国でそうした調査をすれば、その結果ははるかに重苦しいものとなると請け合う。モスクワでは人々は一定程度自制する。ここでは特に狂宴三昧とはならない。労働市場での優良職場の争奪はかなり激しい。だが多くの地域や企業、農村ではまったく別だ」と「ロシア中小企業連合」専務ジナ・クルイロワ。それでももっと楽観的に考えているエコノミストもいる。「私の評価では1月の1日あたりの平均生産性は少なくとも30％は落ちる」とロシア科学アカデミ−経済研究所社会政治センタ−長エフゲニ・ゴントマヘル。いすれにしても、損失数値はけして小さいものではない。政府でも下院でも、長い冬季休暇の廃止について何度も問題提起されている。長い休暇後、人々は非常にぐったりした状態で職場にやってくる。活力回復には時間がかかる。その結果、作業計画の半分が台無しになる。だが「以前、1月2日に職場に出てきたが、飲酒は職場で続けられた。職場でクリスマスも新年も祝っていた。祝祭がある場所から他の場所に移っただけのことだ」とゴントマへル。ちなみに今年、ロシア国民は10日間連続で休む。12月31日から1月8日までだ。

−5日「葉書でも贈答物」（オリガ・ゴレリク）2005年、国内では手紙にどのようなものも挿入してはいけないことになった。その二年後、「ロシア郵便」はその解決策を出した。重量150g未満の軽量贈答物は今後、対話型葉書の形で送ることができる。通常の郵便物と異なる点は、郵便物の表面に贈答物を貼り付ける点だけだ。ロシアに最初に対話型葉書が登場したのは、クリスマス葉書で、青色のヨ−ルカの玩具だった。実際はこれは、救世主キリスト寺院に関するデイスク。この中に教会史の記録映像や、各ホ−ルの紹介、賛美歌などが収録されている。同様な葉書（150〜500ル−ブル）が3月8日と戦勝記念日に出る予定。対話型葉書は自分でも作れる。例えばデイスクの歌や、ホ−ムビデオ映像、単なる言葉での挨拶など記録すればよいだけだ。あと、これは通常葉書に貼り付け、発送すればよい。デイスクの代わりにその他の贈答品の可能だ。例えば、香水のサンプルも送れる。この葉書郵便料金は17〜27ル−ブル。

−4日「日本在住のロシア人、統一ロシア党、ロシア共産党、右派同盟党、ヤブロコ党に投票」（ノ−ヴォスチ通信、アンドレイ・フェシュン）日本在住で日曜日の下院選挙の投票したロシア人のほとんどは（約56％）統一ロシア党に投票し、続いてロシア共産党、右派同盟党、ヤブロコ党に投票したと、ロシア大使館選挙委員会代表ミハイル・ガルジンは伝えた。それによると、日本国内に四カ所（札幌、新潟、大阪の総領事館、東京の大使館）投票所が設けられ、637名が投票した。その内東京では統一ロシア党243名（55.7％）、ロシア共産党48名（11％）、右派同盟党33名（7.5％）、ヤブロコ党33名（7.5％）。

−12月3日「統一ロシア党、憲法は変えないと約束」−下院議員選挙結果で憲法改正多数を占める可能性がある統一ロシア党は、憲法を変える意向はないと、同党党首ボリス・グルイズロフは選挙結果中間集計公表後、初めての記者会見で発言。選挙最大の焦点の一つは多くの者にとって予想外となった統一ロシア党選挙名簿のトップとなったプ−チン大統領の今後の役割であった。来春プ−チン氏は大統領職を辞さないといけない。多くの政治家は、政権は憲法を改正して、プ−チン氏が大統領ポストを離れた後も国内で影響力を保持できるように上層部の間で権力を配分するように選挙結果を利用すると見ていた。ところがグルイズロフ党首は同党には基本法を変更する予定はないと発言。「第四次下院議会の四年間から分かるように議会多数派は現行憲法を擁護していた。ロシア憲法は最長期間不変のままであり、統一ロシア党は現行憲法を改正する意向はない」と同党党首。これまでプ−チン氏本人も行政権力内で権力の配分には断固反対すると発言し、これは”誤り”だと指摘。グルイズロフ党首は同党から誰を大統領選に出すかこの質問には答えず、候補者名は12月の党大会で明らかにすると約束。以下略

2007年11月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日「”灰色億万長者”の時代は終わった」（しかしロシア人の新興財閥のイメ−ジは90年代半ばのまま）（オリガ・ゴレリク）ロシア人は誰を富者と見なす点で保守的だ。世論調査機関「レヴァダ・センタ−」によると、国内最有力新興財閥とは相変わらず国民はアブラモヴィッチやベレゾフスキ−、チュバイス、ホドルコフスキ−だと見ている。さらにこうした人物に対し、人々は否定的な態度ではない。このような人物に今日のぱっとしない、個性のない富者には抱かない興味を抱いている。大物官僚や政治囚、亡命実業家に何か共通のものがあるのかもしれないと、思うのだろうか？国民の意識の中ではこうした人物は今日にいたっても、国内最大の新興財閥の役割を演じている。レバダセンタ−が実施したアンケ−ト調査結果では、ロシア国内における最も影響力ある人物上位五人は、10年前と同様、チュクチ知事、サッカ−チ−ム「チェルシ」オ−ナ、ロマン・アブラモヴィッチ、ロンドンに隠れている実業家ボリス・ベレゾフスキ−、「統一電力システム」社会長アナトリ・チュバイス、ユコス社元オ−ナで現在服役中のミハイル・ホドルコフスキ−、イスラエル在住の実業家ウラジ−ミル・グシンスキ−だ。社会学者によると、最初に実施した世論調査から2年間、新興財閥上位五人に変化はない。こうした事態を国民の集団的錯誤と言えるだろうか？そうは言えまい。人々の錯誤は主に”新興財閥”という言葉の意味を理解していないことによる。国民はミハイル・ホドルコフスキ−が刑務所にいて、”宮殿の回り”で策略をしたり、石油ビジネスを仕切ったり、内外政策を決定したりしていないとよく知っている。しかし、こうした人々に対する新たな定義がまだ思いつかないのだ。「国民は90年代の輝かしい強力なイメ−ジを覚えている。しかしこれはまたこうした群像に貼り付けられた”新興財閥”というレッテルでもある」とレヴァダセンタ−社会文化調査部長アレクセイ・レヴィンソンは説明。専門家は名簿に常に名が載っているが、その人々に対する態度も変化していると指摘。「人々にはこうした人物に憎悪感はなく、これは好奇心だ。好意的とは言えないが、興味を抱いている。アンケ−ト調査結果からも、ロシアの新興財閥の高収入に憤怒したのはたった五分の一（19％）だ。ほとんどの国民は役人の高給と議員維持費に不満ともっている」と専門家。新しい実業家については国民がさほど知らないわけでもない。アンケ−ト回答者の12％は、「インテロス」社代表ウラジ−ミル・ポタ−ニンをあげ、9％は「バ−ゾヴイ・エレメント」社オ−ナ、オレグ・デリパスクをあげた。最近の大物実業家ミハイル・フリドマン、ワギド・アレクペトル、アレクセイ・モルダショフ、ヴィクトル・ヴェクセリベルグなどは一桁台だ。しかし驚くことでもない。街角でコミュニストが糾弾しているわけでもなく、彼らには心を惹く「スト−リ」がないからだ。結局、現代のロシアには基本的に誰もが認める新興財閥が存在しないということだ。

−29日「プ−チン、ロシア人の幻想を吹き飛ばす」−下院議員選挙投票日の二日前、プ−チン大統領はロシア国民に投票に行くよう呼びかけ、政治方針を継承させるため、統一ロシア党に投票するよう訴えた。「何もかもすでに決まっていると考えることは危険な幻想だ。ここ数年してきた事は容易に進んだわけではなく、誤りもなく、トラブルもなかったとうわけではない。政府はまだ国民に多くのことをしなければならない」とプ−チン大統領はテレビ発言。「もちろん、我々全て、生活がより早く改善されることを望んでいる。けれども、我々が8年前何から始めたのか、どのようなどん底から国を引き上げたのか、思い起こしている。ロシアが真に近代的で繁栄している国家となるため、まだ少なくないことをやる必要がある。我々が真に立派な生活を望むなら、かつては国をいたずらに操り、今ではロシア発展の計画を抜本的に変え、混乱させ、我が国民の支持する方針を変更して屈辱と従属、崩壊の時代に戻そうとする者が政権につくことはけっして許してはいけない」とロシア大統領。以下略

−28日「何もまだ決まっていない」（ヴヤチェスラフ・ニコノフ、財団「政治」会長）下院選挙が近づくにつれ、全てすでに決まっているとよく聞くようになる。これはほぼトップの座を脅かすもののない統一ロシア党にとっても、国家リ−ダの称号を確保したウラジ−ミル・プ−チンにとっても、安定と繁栄を目指すロシアにとっても、全て決まっているとのことだ。だが実際にはまだ何も決まっていない。政治の世界では基本的にはっきりと決まっているということはない。統一ロシア党の問題は、他の政党が対抗理念を出したり、際立った選挙活動をしたりする点ではない。もし何か際立っているとしたら、それはジリノフスキ−の常軌を逸した行動ぐらいのものだろう。統一ロシア党の懸念は別の点にある。同党は世論調査で長い間、安定的にトップを走っているが、これは勝利への確信となっているが、同時に支持者に”緩み”を与えている。ただでさえ結果が全て明らかなら、どうして投票に出かける必要があるのだろうか、それとも多様性のため、別の誰かに投票するとしよう、リ−ダには悪いことはないと考えるかもしれない。以下略

−27日「限界のない国営企業」（ロシア大統領は国内最大の工業持株会社、”ロステクノロジ−”社を設立した）（ドミトリ・リトフキン）今週月曜日、プ−チン大統領は大統領令で傘下に最優良技術会社をおさめる最大の工業持株会社を設立した。「ロステクノロジ−」社は自動車企業も航空機製作企業も、最近流行のナノ技術企業さえ傘下におくことができる。この巨大企業は石油、天然ガスなど炭化水素原料の輸出収入を将来上回るはずだ。この持株会社の代表には、「ロスオボロンエクスポルト」社社長セルゲイ・チェメゾフが就任した。この「ロステクノロジ−」社はロシア国内に構築中の”国家市場経済”という新建物の順番に積まれた、おそらく最後の煉瓦となるのだろう。ちなみに巨大企業の設立は最重要部門、石油・ガスから始まった。国は後にシブネフチ社を買収し、またサハリン−2プロジェクトを支配下においたガスプロム社も手中におさめた。さらに国営会社「ロスネフチ」社はユコス社の資産を手に入れた。その結果、この部門における国の割合は42％まで増えた。その後、機械製作部門に移り、世界第三位の航空機製作会社が誕生した。その次ぎに国営造船会社が設立された。そして今、ロシア国内にとりわけ兵器分野で国内全ての技術力を一纏めにする巨大企業が誕生しようとしている。以下略

−24日「モスクワ千年史はあきらかにこじつけだと、クレムリン主任考古学者タチヤナ・パノワ」（ドミトリ・スモレフ）モスクワは何から始まったのか、どのような秘密がクレムリンの地下に隠されているのか、こうした話題はかなり関心をひくものだ。多くは正確な資料がないせいであり、このテ−マは夢をかきたてる。だがこうした問題に職務として取り組むべきだと考えている人間もいる。ロシアの神話とその中心部の実態についてクレムリン主任考古学者タチヤナ・パノワと本紙記者が対談してみた。質問「考古学は通常、大規模発掘作業を連想させます。観光メッカであり、体制の中心であるモスクワクレムリンでどのように作業ができますか？」−回答「ここで作業することは実際難しいことです。今年幸いにも、本当の発掘作業をすることができました。長年初めてのことです。最近でこうした発掘作業が行われたのは、約50年前で大会宮殿建設の時でした。現在、発掘のためかなり大きな区域が提供されています。約800平米でモスクワ川付近のボロヴィツキ−丘の裾野部分です。ロシア科学アカデミ−の仲間と共にとても実り多い仕事ができました」−質問「何か発見されましたか？」以下略

−23日「新年の狂騒始まる」（ロシア人の80％はすでに新年の旅行チケットを購入している）（オリガ・ゴレリク）ロシア人が休暇旅行にでかけると決意すると、洪水があろうと、テロがあろうと、戦争でも最早止めることはできない。唯一躊躇うとすれば、高い値段だけだ。しかし今年はこの障害もたいしたことでなさそうだ。旅行チケットが未曾有の高騰でも、事実上全てのチケットはすでに売り切れている。本紙警告とおり、11月末には全ての旅行ツア−はどれも空席はないだろう。今日現在旅行業者によると、旅行チケットの80％はすでに売り尽くしている。新記録はスキ−客である。地方からのものも含め予約は例年より早く打ち切られた。11月初めでさえ、オ−ストリアやフランスへのスキ−旅行は優柔不断の旅行客ではもう手遅れ状態だった。続いて観光旅行が同じようになった。「最初はパリ旅行が売り切れ、続いてプラハ、ロ−マと売り切れた。この方面のツア−旅行の空席はもうない」と「ヴァンド・ナンタ−ナショナル・ツルス」社社長タチヤナ・ヴァンド。以下略

−20日「グルジアか、それとも年金か」（ロシア下院議長ボリス・グルイズロフは国外へ去ったロシア人は年金なしでよいと発言）（オリガ・ゴレリク）ロシア下院議長は外国に居住するロシア人への年金支払いは不当なものと考えている。「年金はぜいたくなものではない。ロシアを捨てた者には”えさ箱”は閉鎖すべきだ」と発言。たの議員や民間専門家はこの考えはナンセンスだと指摘し、年金の権利は労働期間と賃金により決定されるもので、国民の居場所ではない」と発言。

−12日「プ−チンとその支持者」（ヴィタリ・イザノフ、ロシア政治情勢センタ−副所長）11月15日、トヴェ−リ市で大統領支援者フォ−ラムが開かれ、そこで「プ−チン支援のため」という運動団体が結成される。この行事がこの三週間繰り広げてきた大統領支援の大規模アッピ−ルのクライマックスとなるだろう。多くの都市でプ−チン支持者集会が開かれ、事実上全ての地域にプ−チン支持の行動グル−プや会合が設立され、これを「プ−チン支持者委員会」と私は名付けている。多くの評論家は当惑している。何故にこれが必要かと。統一ロシア党が存在する。選挙に参加している。勝利するはずだ。どうしてその選挙運動の枠内で副次的な選挙運動をしているのか、これは一般的に党とはまったく関係ないのだろうか？何故に「プ−チン支持者委員会」は「プ−チンの党」とはいかなる関係もないと、いつも強調するのだろうか？「プ−チン支援するため」の運動団体と今後どのような関係をもって行動するのか？ある政治学者はすでに推測している。この運動団体は新しい政権党の中心となる可能性があり、そこに統一ロシア党が加わるか、それとも「プ−チンのアッピ−ル」という形で統一ロシア党に合流するかと、予想している。（続きは後で訳します）

−11日「11月11日、ロシア下院選挙投票用紙約1億枚が刷り上がる」−11月11日の日曜日、12月2日投票日の第五次ロシア下院国会議員選挙用投票用紙1億8百万枚が刷り上がると、ロシア中央選管事務局長ニコライ・コンキンは伝えた。投票用紙には11の政党名が記載され、中央選管で行われた抽選による政党名記載順位は次のようになった。1.ロシア農業党、2.市民の力党、3.ロシア民主党、4.ロシア共産党、5.ロシア右派同盟党、6.社会正義党、7.ロシア自由民主党、8.正義のロシア党、ロシア愛国者党、10.統一ロシア党、11.ヤブロコ党。投票用紙は左側に各政党の党章、中央付近に各政党名、その下に候補者名簿上位三名の氏名が記載される。右側に有権者が記入するための四角の空欄がある。投票用紙はロシア語で印刷されるが、ロシア連邦を構成する各自治体選挙管理委員会の決定で関係共和国の国語や、少数民族の言語も記載してよい。

−8日「さあ、自分の手荷物は守ろう」（手荷物が行方不明だ。これは誰の責任だ。どうすればよい）（オリガ・ゴレリク）無事着陸して入国管理を通過した。やっとのことで自分の手荷物と再会できると、荷物運搬コンベア−に走り寄る。だが荷物がない。同乗者はすでに自分のカバンを受け取っている。だが貴方は最早我慢も限界だがまだ黒いコンベアベルトを見つめている。が貴方のカバンはない！そうした時、肝心なことはパニックに陥らないことだ。こうした事態に遭遇した人はけして貴方が最初でないからだ。欧州航空協会はどの航空会社が乗客の手荷物について、よく配慮しているか、それとも無関心か、報告書を作成した。それはそうと、守れば自分の荷物をこうした危険から回避できる規則が存在する。本紙は役立つアドバイスをしてみる。航空会社は90秒毎に乗客の荷物1個紛失している。しかし全ての航空会社が等しく不注意なわけではない。エア−マルタ、トルコ航空、クロアチア航空はこの点でベストだ。最下位のほうでは、アリタリア航空（23位）、ブリテイシュ・エアウエ−ズ（24位）、TAPポルトガル（25位）。これらの航空会社はどういうわけか、乗客千人に対し、30〜35個のカバンを紛失している。ロシアの航空会社も欠陥がないわけではない。実際、乗客以外は誰もこれを追跡しない。航空会社自身、こうした情報を積極的に出そうとはしない。アエロフロ−ト社とトランスエアロ社だけが、こうした数値を公表している。それによると、欧州の航空会社より一桁少ない。アエロフロ−トは乗客千人に対しカバン3.4個、トランスエアロは1.6個。ではどうして手荷物が紛失するのか？最も多いのは、手続きの際に手荷物に付けられるラベルの紛失だ。これは便から便へ輸送または転送される際に取れて、どの飛行機に積むのか、分からなくなることだ。以下略

−6日「民族舞踊アンサンブルの巨匠イ−ゴリ・モイセ−エフ逝去：”足の動きは後だ、最初は気持ちを込めて”」（スヴェトラ−ナ・ナボルシコワ）11月7日、モスクワのノヴォジェヴィチ−墓地で伝説的な人物、偉大な舞踊教授イ−ゴリ・アレクサンドロヴィッチ・モイセ−エフが永年の眠りにつく。102回の誕生日まであと数ヶ月だった。巨匠が長年リハ−サル指導したチャイコフスキ−記念コンサ−トホ−ル四階の広間は往時のままだった。壇や鏡、二段式窓の光天井があった。踵の音だけが聞こえなかった。喪中、舞踊団ではコンサ−トもリハ−サルも取り止め、モイセ−エフの椅子には花束と若かりし頃躍動感みなぎるモイセ−エフの写真が飾られていた。炯眼なる彼の眼差しの下、本紙記者スヴェトラ−ナ・ナボルシコワは誉れ高い舞踊団の責任者エレナ・シェルバコワと対談した。「イズヴェスチヤ紙を代表して心よりお悔やみ申し上げます」−「ありがとうこざいます。彼がしたこと全てを守ることが私たちの義務です。偉大な巨匠でした。モイセ−エフの足跡は常に賞讃に値します。彼の芸術には平和と愛が秘められています。晩年の二年間、モイセ−エフは病院ですごしていましたが、舞踊団と学校とは連絡をとっていました。コメントしたり、助言したり、プログラムを作ったりしました。そして毎日仕事に行けないので詫びていました。少しでも良くなれば必ず職場に行くと常に言っていました。ある時私が病院へいったら驚くような光景に出会いました。彼は目を閉じたまま、”身体全体で進み、足の動きは後で、先ず気持ちを入れなさい”と呟いていました。それが何かすぐ分かりました。”ロシア組曲”のリハ−サル指導をしていたのです。彼は私たちのことで常々心を砕いていました」と舞踊団長。以下略

−5日「出産は恐るるに足りず」（役所はどの産科病院が最も危険か、知らせようとしない）（ナタリヤ・グラニナ）「患者権利保護協会」の法律家はもう一年以上もかけて、モスクワ市内の産科病院の格付け表を作っている。女性患者の主観的印象ではなく、死亡数、出産時の合併症数など、客観的デ−タをもとに作っている。ところがモスクワ市保健局は法律では公開すべきデ−タの提供を完全に拒んでいる。「市民をおどかすべきではないと言われた」と同協会会長アレクサンドル・サヴェルスキ−は説明。「モスクワ市民が知るべき情報は本局のサイトに掲載されている。その他のことは市民が必ずしも知る必要はなく、そのほうがより健康だ」と市は伝えている。「我々は地方検察に市に働きかけるよう願い出た。そうしたら、我々の問い合わせを市に戻してしまった。そこで最高検に書簡を送った。結果を待っている。もしかしたら、直接大統領に書簡を送ったほうがよかったかと今では思っている」と同協会長。以下略

−3日「ロシア、米国を締め出す」（ロシアの武器輸出、伸び続ける）（ドミトリ・リトフスキン）「政治的意味合いのある判断で武器輸出の制限をロシアに押しつけるどのような試みも考慮しないだろう」とプ−チン大統領は軍事技術協力委員会会議の冒頭で発言。これはロシア製武器は今後も海外市場にしっかりと進出するとの意味だ。「ロシアは常に軍事技術に関するあらゆる国際義務、特に現行の輸出管理条件を遵守してきたし、今後も遵守するつもりでいる」とプ−チン大統領。連邦軍事技術協力庁のデ−タによると、2007年ロシアの武器輸出高は記録的なものとなる見通しで、約80億ドルと見られ、2006年より15億ドル多くなるだろう。ロシア最大の武器輸出会社、国営会社「ロスオボロンエクスポルト」社の武器受注高は約300億ドルにもなるだろう。専門家によると、この数値はソヴィエト時代の武器輸出高に匹敵する。唯一異なる点は、ソビエト時代は主に決済は”政治的忠誠”によって行われたが、今は完全に”生きた”現金で決済される。西側のアナリストによると、ロシアは米国がこれまで支配していた地域に図々しく進出している。これは早くも米国側からのロシアへの前代未聞の圧力や経済戦争開始の理由ともなっている。その結果、ロシアの国営会社「ロスオボロンエクスポルト」や一連のロシア兵器メ−カは米国務省の”ブラックリスト”に入り、米国は西側の企業はこうした企業との取引は禁止され、その国外口座は（もし開設されれば）ただちに凍結されるはずだ。「ロシアの武器輸出は輸出される国の国防強化や、世界の個々の地域の安定及び地域安全保障にもっぱら向けられている。これが我が国とって最も優先することだ」とロシア大統領。外交問題の他に軍事技術協力ではきわめめて内部的問題も存在する。大統領によると、輸出高が増えるにつれて、発注国に対する武器の品質、特に複雑な軍事システム、装置の品質への責任も高まる。「ロシアの輸出武器の品質及び安定性はロシアの軍事技術力やロシア軍の軍事能力に直接影響するものだ。品質が高くなればなるほど、信用も高くなり、世界市場で我が国武器及び軍事技術の需要が増えればふえるほど、我が国軍隊はより信頼的、効果的に活動できるようになる」とロシア大統領。以下略

−3日「数人が深夜、グルジア国会建物に突撃しようとした」（グルジア情勢：反政府勢力、早期選挙求める）グルジアは新たな革命の情勢にある。反政府勢力の集会参加者の若干の若者が深夜国会建物に突撃しようとした。これは深夜約12時頃起きた。集会にはその時、数千名が残っていた。”突撃”のリ−ダは他の集会参加者も引き連れていこうとしたが、これはうまくいかなかった。治安部隊は国会建物に侵入させたなかった。反政府勢力のリ−ダは全参加者に冷静を求め、挑発にのるなと指示。両者抑制したので、本格的な衝突は回避された。以下略

−11月1日「グルジアで新たな”バラ革命”」（アレクサンドル・イアシヴィリ（トビリシ発）11月2日予定の反政府大衆デモを前にグルジア政権はパニックに陥っている。これを隠そうともしていない。抗議行動を待たずに、警察はすでにトビリシと地方を結ぶ幹線道路を閉鎖した。その目的は明らかで、地方から首都に向かう”破壊分子”を阻止するためだ。11月1日の夜、治安機関は一つの”特殊作戦”を実行した。反政府政府力によると、元国防相で現大統領サカシヴィリのかつての戦友、今や敵のイラクリ・オクルアシヴィリをひっそりと自宅から連れ出し、強制的にミュ−ヘンに連行してしまった。11月2日という日が選ばれたのはそれなりの訳がある。ちょうど4年前のこの日、かつて大統領シェワルドナゼを退任に追い込んだ”バラ革命”が始まった時だ。だが現在、その勝利者たちは、四方八方のバリケ−ドの向こうにいる。反政府勢力は、首都だけでも国会建物の前に10万人以上の人が集結すると確信している。あらゆる妨害にかかわらず、”トビリシへの行進”はすでに始まっている。全ての大都市から首都へ向かって”革命家”を乗せたバスの隊列が移動している。デモ行動は刑務所や収容所でさえ計画されている。そして初めて国外でも、ストラスブ−ル、アテネ、ベルリン、トロントでもデモ行動が行われる。それは「私は恐れない」という一つのスロ−ガンの下で行われる。要求は一つだ。臨時国会選挙の実施だ。以下略

2007年10月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日「どこから魚にサルモネラ菌や大腸菌が混入するのか？」（アレクセイ・アロノフ）お店で魚を買う場合、きわめて慎重にするべきだ。調査結果によると、首都でも魚製品の約50％は衛生基準を満たしていない。他の地域だと、さらに数値が高い。それでも、何らかのブドウ球菌で汚染されておらず、ただ不味いのなら、まだ良いほうだ。このような消費者に待ち受ける危険性について、魚製品の品質責任の担当官は火曜日、モスクワでの記者会見で伝えた。たいていの場合、品質の悪い魚は外国からロシアへ”泳いで”やってきくる。中国、タイ、チリ、リトアニア、ベトナム、アイスランド、それにノルウエ−だ。こうした国々は時々、本当に忌まわしいものをロシアへ持ち込んでくる。輸入品にしばしば、大腸菌、ブドウ球菌、サルモネラ菌が発見される。魚の体内に本当に虫がいる時もある。以下略

−29日「灰色と闇の仲介者の都市」（その気とお金さえあればモスクワでは買ってはいけないものまで、何もかも買うことができる）ヴィクトリヤ・ヴォロシナ、アンナ・ガラネンコ）事実上どの国家機関にも、煩わしい役所の手続きを”迅速により良く、簡単に”と約束する民間会社が公然と闊歩している。これは事実上、賄賂という半ば違法な方法の提案のことだ。本紙記者はインタ-ネットや新聞に載っている価格を分析し、また同僚や知り合いの個人的経験も聞き、官民ゆすりの種類を分類し、闇の仲介市場サ-ビスの典型的な価格リストも作ってみた。モスクワで発展している仲介市場は透明性を基準に、闇と灰色にとりあえず大きく分けることができる。闇仲介者には賄賂の形態からあらゆる古典的な表現があてはまる。「袖の下を使う」、「買収する」、「賄賂を与える」など。つまり彼らは合法的には出来ないことを公然と売っている。例えば無試験の自動車免許証、法規では承認されない住宅の改造、目の弱い運転者用偽の視力証明証、徴兵年齢の青年用病気診断書など。以下略

−29日「陛下諜報機関のエ−ジェント、アレクサンドル・リトヴィネンコ」（諜報機関MI−6の関係、ロンドンでも確認）（ウラジ−ミル・デムチェンコ）スキャンダラスの”リトヴィネンコ”事件は新たな展開を見せだした。英国紙”ザ・デイリ−・メイル」によると、かつのでロシア情報将校は晩年、英国諜報機関の正規のエ−ジェントだった。さらに同紙によると、リトヴィネンコをリクル−トしたのは、現在のMI-6の長官ジョン・スカ−レット。本紙は、アレクサンドル・リトヴィネンコは英国へ亡命した後、英国諜報機関のエ−ジェントになったと、いくども報じてきた。これは、かつてボリス・ベレゾフスキ−に近い人物アンドレイ・ルゴヴォイとビヤチェスラフ・ジャルコの話から分かったことで、リトヴィネンコは彼らをリクル−トしようとして、MI−6のOBや現役エ−ジェントと合わせようとした。だが西側ではルゴヴォイとジャルコの話には冷ややかだった。ところがここにきて、リトヴィネンコと英国諜報機関の関係の情報について、英国紙「ザ・デイリ−・メイル」が報じた。外交、諜報界の有力情報源をもとに同紙は、かつての連邦保安庁職員はMI-6から月、2千ポンドの報酬をもらっていたと伝えた。同紙によると、リトヴィネンコがリクル-トされたのは、英国へ亡命した後ではなく、ロシアにいた時代にリクル-トされ、当時モスクワで活動していた現在のMI-6の長官ジョン・スカ-レットがこれにあたったのこと。以下略

−27日「他人のものはわずかなゴミも目につくが、自分のものはマカロニさえ気がつかない」（欧州の食品価格は急騰）（ユ−リヤ・ミロノワ）外国のマスコミはパニック状態で「ロシアは価格凍結、民主主義の危機」と騒いでいる。仏紙レ・フィガロ、英紙ファイナンシャル・ライムズ、ドイツのDie Welt紙の三紙が同時に我が国のインフレ対策を「許し難い方法」と論じた。だがイタリアではマカロニの高騰でスキャンダルとなり調査をしている。ドイツではバタ−が50％も値上がり、フランスでは牛乳だ。いたるところで”価格カルテル”だ。欧州の政府が価格抑制でどのような対策をとるのか、興味深いところだ。ロシア政府は大手食品メ−カ及小売店と2008年1月31日までパン、牛乳、ヒマワリ油の価格自主”凍結”について協定を結んだ。この措置は少なくとも、新年の祝日を過ごす上では役立つものだ。国民を配慮したことで国は賞讃されることはなかった。あらゆる方面から”非市場的”方法だと非難されだした。我が国専門家はこうした措置にも生存権があると認めようとしているが、外国のマスコミは我が国の経済政策を”こきおろした”。以下略

−25日「高価な香水の香り」（化粧品市場もカルテル協定か？）（ヴィクトル・ズボフ）最近、食品価格高騰で連邦独占禁止庁は違反摘発のため一連の調査を実施した。あるケ−スでは、意図的に商品価格を過度に引き上げたり、ある時期までそれを維持する食品メ−カと小売店との談合もあった。どうしたわけかこの調査は、ロシア国内で販売されている主要西側メ−カの化粧品価格の”不可解な横並び”に関する本紙の調査と時期が重なってしまった。ロシア女性のほとんどは、化粧品選びや購入に少なくない時間費やしている。これが現代ビジネスの儲かる分野であることに疑いはない。我々は調査で不可解な法則を発見した。フランスの大手化粧品メ−カの製品のほとんどが、ロシア国内の人気店では事実上、同一価格で並べられている。以下略

−24日「誰がプ−チン大統領の暗殺を”依頼”したのか？」（ウラジ−ミル・デムチェンコ、マクシム・マルテミヤノフ）今週火曜日、テヘラン訪問中のプ−チン大統領の暗殺計画が本物か偽物かについて詳細な情報が出てきた。明らかになったところでは、テヘランのロシア大使館から特務機関に第一報が入った。本紙の情報筋はこの情報をもたらした者はイスラエルのある勢力の可能性も否めないとしている。プ−チン大統領の暗殺準備の情報はイラン訪問前日に出た。情報の詳細も情報源も明らかにされなかった。一見、記者の絵空事にも思えた。ところが多くの者はこの情報を真剣に受け止めた。というのも、大統領はイスラム原理主義の中心と言われる国に行くのであり、チェチェンの秩序回復をイスラム世界への侵略と見ている人が多くいるからだ。それでもプ−チン大統領は訪問を中止しなかった。ただスケジュ−ルが短縮され、テヘランでは宿泊しなかった。10月16日の朝に飛行機で入った。それ以外、全ての会談はスケジュ−ル通りこなした。以下略

−19日「2万ル−ブルもあれば金持ちだ」（ロシア人のほぼ半数は自分を中流階級だと思っている）（ユ−リヤ・ミロノワ）とにかく我々は楽観主義者だ。社会学者や経済学者、政治家は国民はことごとく貧乏で中流階級などまったく存在しないと言っているが、我々は生活はさほど悪くはないと頑強に思い続けている。最近「全露世論調査センタ−」が実施したアンケ−ト調査によれば、自分を中流階級だと思っている人は42％もいる。貧困、最下層と思っている人は17％。このように思う人がこのテンポで増えると、貧困とねばり強く戦っている政府は間もなく仕事がなくなるかもしれない。アンケ−ト調査結果によると、国民の大部分は生活に十分満足している。貧困層14％と極貧層3％であるが、これはそう少ない数ではない。国民のほぼ五人に一人だ。以下略

−19日「大統領になるには選挙に出馬して勝利すること」（エカテリ−ナ・グリゴリエワ）木曜日、正午からプ−チン大統領は第六回目、二期目大統領としては最後の国民との”直接対話”を開始した。この対話は回を重ねる毎に規模が拡大し、今回も記録的となった。寄せられた質問数は200万件余りで、プ−チン大統領は3時間7分間で約70の質問に答えた。しかしおそらくこれが最後の”対話”となるだろう。現大統領だけでなく、クレムリンのテレビ画面の向こう側にいる人たちにとっても最後となるだろう。”直接対話”に寄せられた山積みの質問についてプ−チン大統領は日曜日から目を通し始めた。質問の山は日に日に増え、側近によると、大統領は事実上これに没頭することになった。各大臣に電話をかけ、数字の確認し、また自らも参考資料を作った。それでも、中継中、大統領が告白したことだが、放送前日、”片目”でロシアと英国の試合を見ることができたらしい。「こうした対話の形式が将来も維持されるでしょうか？」と本紙記者が”直接対話”終了後、大統領に質問すると「これは次期大統領にかかっている」と回答。「次期大統領が違い形式を選択することもきわめてありうることだ。新大統領に対し、何かあえて主張する気持ちはない」と大統領。以下略

−17日「ロシア首都、11月半ばになって雪に埋もれる」（ポリナ・オルロワ）火曜日、ロシア気象センタ−所長ロマン・ヴィリファンドは季節天気予報について恒例の記者会見を行い、今年の冬の天気について予報した。それによると大きな異変の兆候はない。昨年の冬はほぼ全世界的に異常な暖冬だった。2007年〜2008年の冬は特別なものはないだろう。「ロシア気象センタ−の見通しでは、今冬の気温は平年並みか、若干高くなると思われる」と気象センタ−所長。厳冬はないと見ている。だが12月と1月は、ロシア欧州地域では昨年よりかなり寒くなると予想。そのかわり、2月は平年より暖かくなる。以下略

−4日「たしかに我々は最初だった」（50年前、世界最初の人工衛星が打ち上げられた）（完訳）（セルゲイ・レスコフ）1957年10月4日、モスクワ時間22時28分、人類は新しい宇宙時代へ突入した。ソ連邦で世界最初の人工衛星が宇宙軌道に乗せられた。「スプ−トニク」というロシア語はたちどころに全世界の言葉に浸透して、インタ−ナショナルの言葉となった。ニュ−トンが計算した第一宇宙速度に歴史上初めて人類の知性の力で到達できた。この偉大な業績がソ連でなされたことに、西側はショックをうけた。世界のあらゆる新聞の大見出しは深い感激や、突然出現した我が国の強い力に対する恐怖などで満たされた。1957年9月17日、ソユ−ズ会館柱の間でソ連邦で宇宙飛行学の理論家として尊敬されていたチオルコフスキ−生誕100周年の記念会議が開かれた。当時まだ宇宙飛行学の兆しはまったくなかった。報告発言したのは一般にはまったく無名のソ連科学アカデミ−準会員セルゲイ・コロリョフだった。まだ50歳で礼儀作法を知らない若さだった。おそらくその若さゆえ「近々ソ連と米国で学術目的で最初の人工衛星が打ち上げられるだろう」と予言させたのかもしれない。この発言は西側でもソ連でもセンセ−ショナルのものにはならなかった。この発言はまるで無かったかのごとく、注目されることはなかった。「冷戦」では侵略者は存在しない。「冷戦」には台所の喧嘩のごとく、双方に罪がある。ただ異なる点といえば、隣人がどのように振る舞うか、黙っていたり、傍観者でいたりすることは野心ある国家にとってとても難しいことだった。公開された公文書によれば1950年代、米国の野心はソ連領空を一万回以上侵犯した。何度も大規模軍事演習が行われ、戦略爆撃機の大編隊が大西洋からモスクワを目指して飛行し、国境近くで威嚇した。ソ連邦にはそれほどの強力な飛行隊はなかった。しかしソ連邦は現在「シンメトリ」と呼ばれている、予想せぬノックアウトの回答を用意していた。ロシアの新兵器の前では飛行機は無力となった。1960年代初めフルショフは「我が国はソ−セ−ジみたいにミサイルを作っている」と米国を脅すこともすでにできた。宇宙軌道に乗り、地球上のあらゆる地点に核弾道を運べる大陸間弾道ミサイルの開発命令がセルゲイ・コロリョフに下った。彼は1930年代弾圧され、コルイマ川（北極海へ注ぐ）へ飛ばされ、学者専用の”収容所”で働き、それでも驚くことに、彼らを死の寸前まで追いつめた体制を強化するため、名誉回復されるだいぶ前まで熱心に研究していたソビエトの優秀な設計者の一人だった。結局この体制は過去のものとなったが、国と社会はこうした驚異の研究成果の遺産で生きている。後に社会主義労働英雄及びレ−ニン賞受賞したミハイル・チホンラヴォフは1954年人工衛星について最初の技術文書を書いた。チホンラヴォフの構想にコロリョフは敏感に反応した。コロリョフは幼い頃から遠い惑星への飛行を夢見ていたと現在どのように語ろうとも、当時は彼は大陸間弾道ミサイルの開発に没頭していた。それでも、チホンラヴァフの構想は平和な、しかし一時的に延期された宇宙への第一歩を踏み出させるものだった。1954年3月16日、ソ連科学アカデミ−副総裁ムスチスラフ・ケドルイシの下で会議が開かれた。1954年5月27日、コロリョフはウスチノフ国防大臣に最初の人工衛星を打ち上げるため、強力な軍事ミサイルの利用を提案した。ミサイルそのものはまだなかったが、人工衛星にためにその若干の改良型を利用することができた。ソヴィエト時代の閣僚について今では賞讃されることもなくなった。ウスチノフ国防相は核ミサイルの開発が国の存亡にかかわる問題であった状況で最も簡単な方法はあっさりとこの軽い発想の技術メモを封殺してしまうことだった。ところが支持した。まさにその結果、最初の人工衛星は大陸間弾道ミサイルが開発される以前に米国の爆撃機をその航空基地に戻してしまった。これは理想的な宣伝方法となった。人工衛星が軌道上にいる。まさにミサイル改良の研究どころではなかった。1955年8月30日、ソ連閣僚会議軍産委員会で限られた人間だけの会議が開かれ、そこで国防省の幹部は人工衛星へののめり込みで軍事ミサイルの製造が破綻するおそれがあると懸念を表明した。1956年1月30日、1957年〜1958年の間に重量200〜300kgの研究装置を搭載した重量1000〜1400kgの人工衛星を軌道に乗せるという政府決定を出した。ところが1956年末、ロケットが必要な推力に到達できないことが分かった。エンジン専門家は人工衛星が軌道に乗ることを保証しなかった。宇宙飛行用にそれまで開発したこともない研究装置の開発も遅れていた。軍産委員会は事態を察して、その時期を新たに1958年と定めた。今の指導者だったら、それでほっとするはずだ。延期は役人にとって最も安心できるり方だ。ましてや人工衛星だ。最重要ではないとしても、かなりやっかいな命令でもある。しかしコロリョフは異端の性格だった。コロリョフは1957年1月、設計長会議で重量100kg以下の人工衛星を軌道に乗せるため、ロケットを最大限軽量化させる画期的な構想を打ち出した。設計者の誰しもコロリョフを支持しなかった。しかし彼は早くも2月15日に単純構造の人工衛星打ち上げ政府決定を”出させた”。多くの人の記憶からすると、信頼性のある強力な大陸間弾道ミサイルの開発課題に没頭しているコロリョフの仲間は最初の人工衛星についてのコロリョフの努力と懸念には与しなかった。とても簡単だ！人工衛星の電気回路と無線装置は”玩具屋”で売っているキットで組み立てられるぐらいのきわめて初歩的なものとなった。しかし問題は回路の複雑さではない。この回路が機能するかにある。とどのつまり、天才的なものは全て単純なのだ。天才はそこが秀才とは異なる点だ。対象をさほど深く解明しないで、他の者がまだ思いつかない事を問題として捉える能力がある。この場合は、新しい軌道を捉えたことだ。1957年9月17日、コロリョフは柱の間で、間もなく人工衛星が打ち上げられると人類に予告した。しかし（米国へヒットラ−の秘密工場から連れて行かれたドイツ人設計者フォン・ブラウン以外）誰もコロリョフに耳を傾けなかった。七回打ち上げてその五回のうち、二基のロケットだけが有効エリアを通過し、二基は事故を起こし、一基はスタ−ド台から落下した。最後に成功した打ち上げは八月で、タス通信はソ連で大陸間弾道弾が開発されたと伝えたが、専門家にはこれが政治的はったりだとすぐ分かった。発射されたロケットは機体も頭部の耐熱部分も大気中で破壊された。それでもコロリョフは人工衛星の打ち上げを主張した。軍は、頭部の欠陥解決までまだ半年も仕事をしないかもしれないロケットを回収した。真実とはけして単純明瞭なものではない。コロリョフは多々才能はあるが、巧みなロビイストでもあった。想像するに、彼は軍事ロケットが一時的に失敗する中、事業を成功させるためには一時の衝動に酔うフルショフに大成功を提案すべきと考えた。1957年10月4日モスクワ時間22時28分、人工衛星は軌道に乗った。人類にとって根本的に新しい宇宙の時代が到来した。「ソ連邦の全ての無線ステ−ションは順調に機能しているとタス通信」レビンタンが初めて新しい宇宙戦線での大成功を宣言した。世界マスコミは全て一面に数日間にもわたり、歴史的出来事について記事を掲載し、世界最初の人工衛星が通過した都市リストを二週間も掲載した。英国のマクミラン首相は人工衛星の飛行について毎日の報告を秘書に求めた。アイゼンハワ−米大統領は、ソ連に宇宙で敗北したことで彼を批判し、またガガ−リンの宇宙飛行でさらに失望することになった若いジョン・ケネデイに大統領選で敗北した。米国の最初の人工衛星はやっと1958年初めに打ち上げられ、重量も8kgだった。”地球はなんて丸いんだ！”−人工衛星は球状で直径58cm、重量83.6kgだった。球状により、人工衛星の内部空間を最大限有効に利用できた。機密性の機体はアルミ合金で製造された。光沢のある機体内部には電源付きの無線装置一式が搭載された。打ち上げ前、人工衛星は窒素ガスで充満された。地球一周の時間は約96分間、軌道高度は遠地点で900kmだった。現在軌道ステ−ションは約400kmの高度を飛行している。人工衛星には出力1ワットの無線装置二台が設置され、波長15mと7.5mの信号を送っていた。外部表面には2.4mから2.9mの四つの棒アンテナが設置されたいた。信号の長さは0.3秒で、世界の無線愛好家は宇宙からの”ビップ、ビップ、ビップ”の音をよく聞くことができた。さらに信号は1万キロ以内でも捉えることができた。一基の無線装置が動いている時、もう一つは休んでいた。その電源は銀亜鉛バッテリ−で2〜3週間もった。”祝祭までに犬が必要だ！”−驚いた人類が動かない星の空で最初の人工衛星の飛ぶ様子を地球から見ていたという意見もある。これは鷲の目をもってしても不可能なことだ。それでも人工衛星はサッカ−ボ−ルより若干大きめであたものの、反射能力はなかった。しかし望遠鏡であれば、同じ高度で舞う分離したロケットの段を見ることはできた。当然、勝利の報告書には、人工衛星がやっとどうにか軌道に乗ったとは書かれていない。あらゆる単純化や軽量化にもかかわらず、若干のシステムは”うまく”機能しなかった。中でもメインエンジンの推力の出が遅れた。ケラシン燃料のタ−ビンポンプも過負荷状態となった。現代のロケってではこれは失速と同じ意味となるだろう。最初の人工衛星は遠地点900km、近地点230kmで楕円軌道にどうにかよじ登った。最初の人工衛星の成功後、ただ一人上機嫌にしたらかなったのはフルショフだった。彼はほぼただちにコロリョフとケルドウシを呼んだ。「今となってやっと、コロリョフが夢見ていなかったのだと信じる。成功は未曾有のものだが、10月革命40周年記念には国民にプレゼントが必要だ」と言った。隣りで座っていたミコヤン首相は宇宙から”インタ−ナショナル”歌を流す人工衛星をもう一基打ち上げるよう提案した。そこへフルショフは割って入り「何で”インタ−ナショナル”なんだ。人工衛星はシャ−マンではないぞ！」と言った。そこでコロリョフは犬を軌道に乗せると提案した。フルショフは興奮し、コロリョフは「一ヶ月間でロケットを建造することは不可能とは分かっていますが、努力する」と言った。フルショフは「努力するとはどういう意味だ？もう約束は成立した。犬は祝祭に必要だ」と理解を示さなかった。ライカという名の番犬が1957年11月3日宇宙へ飛び立ち、歴史のペ−ジを刻んだ。総重量508kgの人工衛星はうまく飛び立ったが、ライカ犬の運命はきまっていた。専門家は10月の記念日までにもつまいと見ていた。それでも完全な大成功だった。いくつかの動物保護団体は犬宇宙飛行士の残酷な死について抗議した。ソヴィエトのたばこ産業は立派な犬の絵柄の煙草「ライカ」の生産を始めた。社会主義労働英雄、アカデミ−会員ボリス・チェルトクは「それまでロケットはアルコ−ルで飛行したが、初めてケラシン燃料で飛んだ」と述懐。我が国の宇宙での大成功はコロリョフと設計長会議の組織能力と技術能力によるものと簡単に説明がつく。しかし個人の役割は事の半分にすぎないと思われる。多くのは条件に左右される。この場合、技術集団の創造的意欲と国の要請が理想的に一致したにすぎない。いかに驚こうとも、”冷戦”が彼らを団結させたのだ。”熱戦”で多くの人々は地中で永遠の眠りにつくことになったが、”冷戦”では我が国はまったく寝ることもできなかった。そのようにロケット部門も原子力部門も、団結して米国との軍事均衡を達成しようとした。第二次大戦以降も、戦時体制経済の気分がまだ続き、閣僚も学者も技師も巻き込まれ、そして試射場の兵士も誰もゆっくり寝ることはできなかった。特別な賃金は支払われなかったが、成功すれば国は表彰を惜しまなかった。私ももうかなり歳老いた人間だ。だから遠い将来を見越し、1946年にロケット産業の設立決定に署名したスタ−リンを正当に評価したいと思うのかもしれない。ロケットの戦略的展望はまったく未知数だった。ドイツは英国に千発以上のV2ロケットを発射したが、英国は特に損害もなく持ちこたえた。だがロケットはアルコ−ルで飛んでいた。将軍たちは「みなさんのロケットが喰うぐらいのアルコ−ルを呉れれば、一個師団でどの国でも奪ってみせる」と言ってたことがある。ロケットのアルコ−ルを飲まないようにドイツ人はマンガンで色をつけた。我が国も色をつけたが、誰も驚きはしなかった。マンガン入りのロケット用アルコ−ルのカクテルを「青きドナウ川」と呼んで誰も持っていたが、仕事の妨げにはならなかった。コロリョフも”へべれけになるほど飲んだら”飛ばすと飲み助には注意したが、これは稀なことで、一度の脅しで十分だった。最初のロケットに注入された燃料はアルコ−ルではなくケラシンだった。もちろん、これは人工衛星用として開発されていたのではなく、核弾頭用に開発されていたものだ。これは歴史上最初の大陸間弾道ミサイルだった。クイブイシェフ市にある「プログレス」工場で従業員にどれほどの悲劇があったか、覚えている。我が国はそこにケラシン燃料ミサイルの量産発注した。旧式のアルコ−ル燃料ミサイルの発注はウクライナのドネプロペトロフスクの工場にまかされた。そのおかげて、現在ウオッカ「ソユ−ズ」はサマ−ラ地方の自慢というだけでなく、工場に膨大な収益をもたらしている。集中と団結、まさにそれが米国を追い抜き、最初の人工衛星打ち上げを支えた。ちなみに米国は海軍、空軍、陸軍のため、何もかも手に入れた。フォン・ブラウン、彼はヒットラ−のためにV2ロケットを開発したが、数百人の仲間の技師とともに米国へ連れて行かれた。彼は指導部にところへ行き、「あらゆる兆候からみてソ連は人工衛星の打ち上げ準備している」と警告した。だが幹部は「ロシア人にはそんな能力はないよ。戻って自分の仕事に専心してくれ」と返事した。我が国が人工衛星を打ち上げて初めてアイゼンハワ−大統領は発言を撤回して、フォン・ブラウンを米国の宇宙計画の責任者に任命した。”スパナを持ったイワン”−かつてNASAの役人は国際宇宙ステ−ション計画からロシア人を締め出そうとした。イワンのバカは高度技術を理解していない。「彼らは給油管を結合してケラシンを注入し、アベック宇宙飛行士を上部から中へ入れて、”ミ−ル”という名の軌道上のぼろ小屋に向けて何もかも打ち上げる、そんな能力しかない」と彼らは見ていた。ロシア人はそれでも宇宙へ向かってただ飛行を続けている。彼らは効果的な基礎構造を開発した。それは今でも信用できるものだ。人工衛星打ち上げ用にロシア人は1960年代というかなり前に設計されたロケット「ソユ−ズ」を利用している。「ソユ−ズ」ロケットで千回以上打ち上げられ、軍事衛星から宇宙観光客デニス・チト−にいたる、何でも宇宙に運搬した。設計者はこのようなロケットを”斧みないな単純”なものと呼んでいる。私がもし宇宙へ飛行するなら、シャトルではなく「ソユ−ズ」を選ぶだろう。私は学位があり、何もかも詰まっているコンピュ−タを持つカルフォニア工科大学の卒業生より、スパナを持ったイワンのバカのほうを信じるだろう。（完）

−4日「ヴィ−チャおじさんからプレゼント」（完訳）（ヴィクトル・ズプコフはロシアの僻地を手なずけだした）（アンドレイ・レウト）新首相の最初の国内視察は驚くほど選挙戦の動きと似ている。彼は搾乳婦に3万〜4万ル−ブルの給料、機械工には新たらしい歯を約束、さらに三歳の女の子にはお菓子、年金受給者にはチョコレ−トをプレゼント。トウモロコシ畑から市場、商店から幼稚園と回った。動き回りながら国の重要な決定を下していった。牛乳の価格を調整するとか、年金改革に再度着手するとか。水曜日、国にまったく事務的でない首相が誕生したと分かった。ペンザ州コンスタンチン村付近のトウモロコシ畑の上空でカラスが飛んでいた。トウモロコシの収穫はすでに終わり、地平線に暗い影が見えた。「驚いた」と記者の誰かが訊いた。「ああ、自動小銃で驚いた」と地域住民。「ステパンだ」とコンバインの横で待機していたトラック運転が自己紹介した。彼はトウモロコシの集荷作業をヴィクトル・ズブコフに見せる予定だった。目にスタパンの鉄の歯が飛び込んできた。「収穫はどうでしたか？」とくだらい質問をした。「どうってことはない」とステパンは肩を窄め「それを知っているから、運転するだけだ」「首相がその気だったら、乗せるのか」「運転席を綺麗にしろ！」と班長が会話に割っては入り「突然、本当に乗るかもしれんぞ」と言った。「いつも整理してあるよ」とつっけんどんに答えてみたものの、それでも運転台にのぼった。数分後、首相の車列がやってきた。同行したのは農業相アレクセイ・ゴルデ−エフ（彼はただちにある地方役人と抱き合った）と新しい地域振興相ドミトリ・コザック（浮かぬ顔をしていた）。「90年と比べるとどうですか」と首相ははっきりと尋ねた。「今は搾乳量も多くなっている」と農場長パヴェル・コズロフ。「機械要員にところへ入ってみましょう。彼らだったら何もかも知っている」とズブコフ首相。そして知り合った男のところへまっすぐ行った。「首相です」と知事ワシリ・ボツカレフが紹介した。「ステパンだ」「まだ掃除に時間がかかるか？」と首相。「まだ多くかかるさ」「多くあることは良いことだ。ところで収穫はどうだ？」と首相が訊くと、一瞬間があいた。ステパンは記者に言ったことを明らかに首相には言いたくないようだ。「暮らし向きは全体としてどうです？」と首相は雰囲気を和らげようとした。「気に入っている」「本当に地元の人間ですか？」「よそからやってきた。モクシャンから来た」と彼は明らかに動揺していた。「子供はいるのか？」「三人いる、孫は七人だ」と機械要員は鉄の歯を丸出しにして笑みを見せた。「給料はいくらもらっていますか？」「三千だ」「個人経営のほうはどうです？」と農業相アレクセイ・ゴルデ−エフは話を続けようとした。「牛と豚を飼っている」「何頭ぐらいか？」「豚一頭に雌牛一頭だ」と男。ズブコフ首相はさらに妻は何をしているか（掃除婦）、コンバインはどのくらい燃料を使うか、余暇は何をしているかとあれやこれや質問した。機械要員は半袖シャツにジャ−ジズボン。だからスポ−ツの話にもなった。「皆、12時まで働いている。でどこで余暇を過ごすのか？」とズブコフ首相。「今スタジアムを建設している」と地元民の誰かが自慢した。「金融監視機関で働いていた時、毎晩コンピュ−タに向かって座っている若い職員が目に入った。そこで彼らを引き連れ、サッカ−チ−ムを作った。スタジアムは借りた。彼らは以前は財務省に属していた。今度私は彼らを自分のために引っ張ってきた。若者が元気だと、汚職と戦う上で力になるからだ！」と首相。この機械要員との会話でズブコフ首相は重要な政府決定を明らかにした。金融監視機関が汚職防止の新たなキャンペ−ンに中心となる。「コザクのことは知らないか？彼は地域政治の責任者だ」と発言。農場長パヴェル・コズロフは牛乳その他の価格が不安定で、輸入で下落するおそれがあり、またお金を借りても返済すつ目途がないと訴えた。「これは我々が調整すべきことだ」と首相が言うと「世界どこでも自国のものは保護している」とコザクも同意。「これが貴方への最初の指示だ。価格を安定させてくれ。最重要視するのは我が国の生産者のことだ。牛乳価格が10月、11月とどの程度になるか正確に知っていないといけない。貴方はここ、ロシアの中心で輸入を怖がらないようにしないといけない。さもないと、この地の賃金は永遠に4500ル−ブルのままだ」とズブコフ首相はコザク地域振興相に指示。さらに不意に首相は二番目のニュ−スも口に出した。「ロシアでは価格統制が行われるだろう。少なくとも牛乳に関しては統制する」と言った。「知事に何か願いはないですか？」と農場長に尋ねた。「成功です」「軍事的、政治的訓練での成功です」と彼に代わって首相は続きを完結させた。その日、ヴィクトル・ズブコフは彼から聞いてほしいことだけを喋ったように思われた。「採乳婦の賃金が3万〜4万にする必要がある」と首相は牛乳工場で言った。そこで搾乳装置「カルセリ」がどうして搾乳装置「エロチカ」より優れているか説明をうけた。そうすれば若者もやってきて、仕事もはかどると。しばらくしてパン工場��2でズブコフは出来たての棒パンをちぎり、ドイツ人も買う”おはよう”というクッキ−を試食した。「コザクには茶をやってくれ、彼には多く仕事がある」とズブコフ。工場の人たちはやかんをとりに走っていったが、VIPはすでに去ってしまった。ペンザ市の真中で、ズブコフはある店の近くで車列を止めた。パン屋に入った。そこでさきの棒パンを探し出した。影武者の連邦警備庁の職員が建物を閉鎖しようとしたが、ズブコフはすでに菓子屋に移っていた。「もっとも美味い菓子はどれですか？」「この”タルハン”と、”星の八月”です」「”タルハン”二袋と、”八月”は一袋」とズプコフは千ル−ブル紙幣を財布から取り出した。「そのチョコレ−トも美味しいわよ」とそばにいた年金老婦。「それにチョコレ−ト二個」戸惑いつつ売り子は品物を渡すと、ズブコフはチョコレ−ト一枚を年金老婦、もう一枚をアレクセイ・ゴルデ−エフにあげた。「これは私から、それは農業相がくれる」農業相はただちに命令を実行した。お菓子を持つと、首相は隣りの幼稚園に行った。赤いそばかすだらけの園長が迎えに走り出てきた。彼女にはわずか10分前に知らされたばかりだ。「首相がそうして欲しいと言った」と補佐の一人が説明した。幼稚園は昼寝の時間だったが、三歳の少女ヴィカはついていた。彼女はトイレにいって、夢見ごこちでまた寝床に戻る途中だった。ズプコフはその子を腕で抱き上げた。「首相って誰か、分かるかい？」少女は知らなかった。首相をお菓子を見せた。「これはヴィ−チャおじさんとワ−シャおじさんからのプレゼントだ」と知事に同意をうながした。「ワ−シャおじさんにはお金がいっぱいある、あとでもっと持ってくるよ」ちょっと神経質な笑みを見せると、知事は幼稚園に強化プラスチックの窓を設置すると約束した。幼稚園の室内は寒かった。首相一行はペンザ市内を急いで移動した。数分後、すでに市場にいた。「この肉はいくらだね」「160ル−ブル」「モスクワだったら高くはない」「モスクワだったら高くはないかもしれんが、我々には手がでない」と地元民の誰かが訴えた。ズブコフは市場長に料金表を求めた。「ばあさんが仔牛をつぶして市場にやってくる、いくら取っているんだ？どうして市場に空き場所が多いんだ？」同じような料金表をいくつもズプコフは要求した。地域の幹部との一時間半にわたる会議で彼は医薬品にも、医療にも、年金問題に深く立ち入り認識した。「私は調査員だ」「バタノフ（年金基金総裁）というのがいる、知っているか？昨日彼を目覚めさせた。私は財政の監視官として自分の仕事をやってきた。貴方も調査員のようなものだ。何故テレビにも、ラジオのも出ないんだ？何故政策を国民に知らせようとしないのか？答えなかった」この後、ズブコフは第三番目のニュ−スを出した。年金を増やせるように、直ちに再度、年金改革に着手する。同行者は驚いてヴィクトル・ズブコフの顔を見た。これほどの激しい積極性を彼からは誰も予想していなかったからだ。だが住民は喜んだ。「貴方の閣議のやり方は気に入った。貴方の指揮の下で政府はロシアを偉大な国にするでしょう」とペンザ市の企業経営者の一人が会議で叫ぶがごとく発言。ヴィクトル・ズブコフは機械要員ステパンの鉄の歯のことも思い出して、移動歯科診療所を作るよう指示した。「彼が仕事を終えたら、自動車がやってきて、必要な処置全てができるようにする必要がある。それも無料だ。美男子となって家に帰れば、妻は大喜びだ」しかし、なんと言うか、こうした政治家はあまり人気がないかもしれない。しかし、この後で一体誰がヴィクトル・ズブコフに大統領への野心がないと誰が信じるだろうか。たしかにきわめて単純なことかもしれない。ヴィクトル・ズブコフが大統領になり、ウラジ−ミル・プ−チンが首相になる。そして組閣したばかりの政府が国民を喜ばす仕事を行う。四年後、おそらくその立場が入れ替わるかもしれない。国民はそれにまったく反対することはないだろう。 （この続きは後ほど訳します）

2007年9月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−21日「その男は立派だがけして貪欲ではない」（友人、同僚、同郷の人々、ヴィクトル・ズブコフについて語る）本紙記者は新首相の足跡について取材し、彼が若い頃住み働いた場所を訪れてみた。ヴィクトル・ズブコフはスヴェルドロフスク州の小さな農村アルバ−ト村で生まれた。ここへは両親がムルマンスク州モンチェゴルスクから疎開で引っ越してきた。今日この村は存在しない。崩落した屋根に草が生えているほどだ。当時の住民を探したが、キノコ栽培しているチュリン一家に出会っただけだ。エレナ・チュリナは新首相がいた当時、アルバ−ト村で生活していた。アルバ−ト村を住民はイノシシ村と呼んでいた。それほどイノシシが多くいた。「とても貧しい生活だったわ」とチュリナは回顧しながら「”村はすっかんぴん、ボロをまとい、仕事に出かけ、いつも空腹”と両親が歌をうたっていた」と呟いた。ズブコフ一家は疎開からモンチェゴルスクへ戻った。彼らはここへは戦前に引っ越した。「彼らはトロストニキ村、鉄工労働者通りのバラックに住んでいた」と郷土誌研究者ゲンナジ・レベンゾン。「ヴィクトルは地方の第五小学校を出た。現在あそこは無くなった。彼の家族はありふれた家族だと記憶している」とレベンゼン。「好感がもて、努力家で純情な少年だったわ」とロシア語教師アレクサンドラ・キリロワ。「最優秀ではなかったけど、不良ではなかった。成績は三か四でしたが、怠け者ではありませんでした」と教師。現在新首相が学んだ小学校は閉鎖されている。モンチェゴルスクにはズブコフの妹タマ−ラと弟アレクサンドルが今でも住んでいる。ヴィクトル・ズブコフは小学校を卒業すると、彼の父が工員として働いていた機械修理工場に勤めた。工員から始め、一年後「セヴェルニッケリ」社に就職した時は最早熟練工だった。彼は19歳の時、モンチェゴルスクから去った。「私たちは彼が父親の葬儀で帰郷した時、知り合った」とパヴェル・モモトフ。彼はヴィクトル・ズブコフの辛い時に助力した。「全てが終わった後、私は彼に聞いた。”ヴィクトル、僕に問題が起きそうなんだ。君に頼んでもいいかな”というと彼は”いいよ”と返事した。彼は頼み事をけして断るようなことはしなかった。立派な男だ。けして欲張りではない。小さな山ぐらい持ち上げられるかもしれない」と発言。60年代半ばヴィクトル・ズブコフはレニングラ−ドへ行き、農業大学に入る。現在ここはサンクト・ペテルブルグ農業総合大学になっている。ここではズブコフはよく知られ、際立ち、ほぼ5年間常にグル−プの長だった。スポ−ツもよくやり、スキ−や陸上競技の資格をもっていた。友人はダンスが好きだったと記憶している。「しばしば学生は学んでいるか、それとも社会活動をしているか、どちらかだ」と農業大学副学長ミハイル・モスカレフ。「ズブコフはこれはうまく結合していた。社会活動家でもあったし、学業でも模範を示した。おそらく、だからこそ多くのものを掴むことができたのだろう。最後に大学でズブコフを会ったのは2004年11月で農業相アレクセイ・ゴルデ−エフとサンクト・ペテルブルグ市長ワレンチナ・マトヴィエンコと一緒に大学創立100周年記念の祝辞を述べた。公式の部分が終わると彼は学部へ行き、同窓生と知り合いの教員と一緒に祝いをした」と副学長。ヴィクトル・ズブコフは若い専門家としてレニングラ−ド州プルオゼルスキ−地区にやってきた。そこでラズドリエ村の国営農場長として仕事を始めた。十年以上過ぎゆっくりと衰退しているとはいえ、現在でもラズドリエ村は他のロシアの農村と比較すると素晴らしく見える。いくつかの家はまさに裕福に思われ、明るい塗装と洒落た塔もあった。他の家はもっと質素だが、あばら屋はない。酔いどれが通りをうろつくこともなく、学校も開いている。午後2時頃にもなると、少年の群れが学校から走り出てくる。それもアスファルトで舗装された道だ。20年間近くおそらく修理もされず、でこぼこで穴だらけとなっていた。それでも当時はこの村にはまったく道路はなかった。「昔は農場にいくのに泥濘の中、膝までつかり歩いたんだ」と農婦のアレクサンドラ・ヤコヴレヴナは「ズブコフが来て、アスファルトを敷いたんだ」と言った。さらに文化会館や図書館まである。住民は、ラズドリエ村は文字通り”豊かで気ままな生活（ラズドリエのロシア語の意味）”地になったのは、国営酪農農場の長にヴィクトル・ズブコフがなってた時代だと言う。そこで彼は11年間働いた。そして約30年前、出世してそこから去った。しかし彼を知る住民はさらにもっと温かい言葉を述べていた。明らかに若い農場長は住民から心より好かれていた。「彼はまったく若かくしてこちらに来た」と畜産技手リュドミ−ラ・アレクセ−ヴナは思い出していた。「私たちもみな若かったわ。彼はそのようにチ−ム作りをした。農民も技師もみな若かった。彼は農業大学を出ているが、経済が専門で、細かいところまで分からなかった。それでもけして訊くことは躊躇わなかったわ」と発言。ズブコフのおかげで、この国営農場は本当の酪農農場となった。「彼はオランダから金で雌牛を買い始めた」とトラクタ−運転手ニコライ・トロフィモヴィッチ。牛舎で空腹の牛がも−も−と鳴き、乳も出さない酪農農場をそれまでも廃墟からどうにかに立ち上げようとしていた。彼が来た時、農場はひどく飼料不足だった。恐ろしことだった」とリュドミ−ラ・アレクセ−エヴァは回顧しながら「彼の最初の課題は当然、動物に餌をやることだった」と述べた。古い住民の話から、新農場長は飼料不足問題を自ら率先して解決しようとした。干し草の準備に自分も含め全ての力を投入した。「農場事務所は五時まで働くと、技師も専門家も全て干し草の準備に出かけた」と当時スタッフだったスヴェトラナ・ニコラエヴナは「娘さん、皆出発だ！母なるボルガに全てを捧げようと叫び声。二時までにこの束を積み上げろ。あるいはかぶら採りに犁き路を一人で行き、顔中埃だらけになったこともあるわ」と言った。若い農場長は血の滲む”食糧計画”の他に、人事計画も推し進めた。誰も働きに来ない農場へ若者を勧誘しはじめた。「わたしの両親はカリ−ニン州から引き抜かれた。父はトラクタ−運転手で、母は搾乳婦だった」とナデジダ・セゼノワは「運搬用のトラックも提供され、牛でさえ車で移動した」と発言。ズブコフは搾乳婦とトラクタ−運転手を農村のエリ−トにした。常にショ−ルやメダルで彼らを表彰した。賃金もよくしたが、最大の点は先ず住居を提供したことだ。「農場へやってきた採乳婦の肩を叩かなかったり、仕事はどうかと訊かなかったりしたことはなかった」と搾乳婦アレクサンドラ・ヤコヴレヴナは思い出す。「彼は他の人みたいに儲けて裕福になろうとはしなかった。彼の家はどこにでもあるありふれた家で、彼の妻ゾ−ヤは走り回り、石炭で暖炉を炊いていた」と発言。「皆で小川へ出かけたこと、覚えている？」と農場長のかつての秘書アンナ・ワシリエヴナは話に加わり「いつのお祭りだったか覚えていないけど、彼は蜂蜜や樽に入ったビ−ルを持ってきた、歌をうたったことだあったわ！」と言うと「そうそう、思い出したわ、結婚した時のことだけど、彼は結婚式のために食堂を用意してくれた。一人でやってきて祝辞を言ったけど、席につくのは躊躇っていたわ」と続けた。若い頃の彼を知る人はみな「ズブコフは立派な首相になるだろう」と確信している。「嬉しくて、泣いている」とスベトラ−ナ・ニコラエヴナは涙を手拭いで拭いながら「さらに偉くなって！」と言った。1985年秋、プリゼルスキ−地区委員会の議長となった。リュドミ−ラ・ミハイロヴナは現在総務部の代表だが、かつてズブコフの下で地区委員会の書記だったが、彼女にはズブコフはあらゆる書類をきわめて綿密に調べる官吏として記憶されている。あらゆる決定案を事前に準備させ、そして多くの質問を出し、批判した場合はこれがとても正確なものでしたわ」とリュドミ−ラ・ミハイロヴナ。「地区委員会はこれは確かに”政府”でした。ただ”小さい”というだけでした」と言った。ズブコフはこの”小さな政府”の代表を1985年から1986年にかけて秋、冬、春の三季節、務めた。「しかし、この三季節はとても厳しいものでした。冬はマイナス40度まで温度が下がり、暖房網はまったく働かず、家々の暖房器も破裂してしまった。そこでズブコフは防寒靴を履き、ジャンパ−を着て一軒々回った。今では彼みたいに一人で何もかも引き受けるのは正しくないと言われていますが、これこそ最も正しいとわたしは考えています」とリュドミ−ラ・ミハイロヴナ。その冬、プリオゼルスクではさらに一つの不幸があった。12戸建て建物が火事にあった。12家族は厳寒の中、外に放り出された。「朝、ズブコフは地区委員会を招集し、家族に住居を提供した。女性としてみても、かつての上司にはさらにもう一つ、資質がありますわ。常にエレガントで回りに好かれるタイプだわ」と元秘書は言葉を結んだ。出生地からすればズブコフはペテルブルグ派ではないが、経歴は十分なものだ。”真のペテルブルグ派”とその他の根本的違いは、サンクト・ペテルブルグ市でプ−チンと一緒に仕事をしているがとうかだ。その点、ズブコフは完全一致する。だからプ−チンは二期目の任期終了寸前まで「私は、私が知っている、私を信じる、自分の人間を適所は就けるだろう」と8年前、首相になったばかりに記者団に述べた原則を人事決定ではいまでも基本としている。ズブコフは明らかにこの二つのカテゴリ、”知っている”と”信じている”というカテゴリ−に同時にあてはまる。だがプ−チンがいわゆる”予備軍のベンチ”の中に常にズブコフを頭の中で描いていとは言えないだろう。一面、見た目では連邦金融監視庁長官ではあったが、他面、おそらく当時ミハイル・フラトコフをブリュッセルから急遽”呼び戻した”以上の人事の闇であることに変わりはない。

−12日「ロシア軍、”あらゆる爆弾の王様”を実験した」−ロシアで世界に類のない真空爆弾が開発されたと、本日テレビ局「第一チャンネル」でロシア軍副総司令官アレクサンドル・ルキシンは表明した。「開発した爆弾の実験結果からすると、効果及び威力では原爆に匹敵するが、この爆弾は原爆と比較するとまったく環境を汚染しない」とルキシン副総司令官。「この新兵器は国の安全保障を実現させ、またあらゆる状況、あらゆる地域で国際テロリズムに対抗できるものだ」と発言。新型真空爆弾は以前に開発された威力の小さい一連の核爆弾にとって代わることができる。さらにロシア国防省は、この開発兵器はどの国際条約にも違反するものではないし、ロシアは新たな軍拡競争を開始するつもりはないと強調。以下略

−9日「高級住宅地、プ−チン大統領でも乗り入れ禁止」（高級住宅地”黄金の鍵−2”に国産自動車で乗り入れたなら）（アナトリ・グセフ）今年八月、高級住宅地”黄金の鍵−2”の住民はその玄関入口の掲示板にモスクワでもかなり尋常ではない公告に気づいた。管理会社が「国産車が環境にきわめて危険であり、騒音レベルが高いことで」国産自動車の敷地内乗り入れ禁止すると決定した。我が国の富裕者の中で勿論、国産自動車愛好家は多くはないが、しかし例えばプ−チン大統領はちょくちょく”ボルガ”を運転する。但し、通常はモスクワではない。この「黄金の鍵」に入ろうとすれば、自動車はフェンスの外に置いておくほかない。以下略

−8日「ユ−リ・ドルゴル−キ−、”自由”を選ぶ」（首都のブロンズの守護者、記念日を迎える」（ボグダン・ステポヴォイ）先週金曜日、モスクワ市創立800周年を祝して市庁舎前に1947年9月7日に建立されたユ−リ・ドルゴル−キ−記念像は60周年となった。スタ−リン時代に建立され、フルショフ時代にあやうく迫害をうけそうになった記念像は、ユ−リ・ルシコフ時代にやっとスタ−の時を迎え、モスクワ市のシンボルとなった。2005年12月にサンタクロ−スの衣装を纏うと、ブロンズのユ−リ・ドルゴル−キ−はついに、モスクワ市民の心をとらえた。今や、ユ−リ・ドルゴル−キ−像なくしてモスクワを想像できない。モスクワ市記念日の開催式典全てはこのブロンズのシルエットを背景に行われ、勇敢な公爵の形象は市旗や切手、記念硬貨に色彩を与えている。しかし、この記念像が一般に馴染むには時間がかかった。以下略

−7日「婚姻届け、どこでも出来るようになる」（エレ−ナ・シシクノワ）ソヴィエト式婚姻届けは出産・死亡・婚姻・離婚登録所だけだが、もうだいぶ以前から時代に合わなくなっている。ついに、より自由な規則を導入し、”様々な場所”で婚姻届が許可される時代がやってきた。このまさに真の革命的構想について木曜日、ホワイトハウスでの家族法改正会議の出席者が議論した。結婚とは勿論、運命の導きでなされるものだが、婚姻は出産・死亡・婚姻・離婚登録所だけで受理される。届け出は一ヶ月の間にしないといけないが、特別なケ−スでは当日でも受理される。これはロシアの法律、正確に言えば、家族法だ。例外は障害者にだけ認められる（登録所の職員が出向く）。すでに時代に合っていないと、議員は判断している。ましてや新生児の10％以上が婚外出産によるものだからなおさらのことだ。当局は先ず、家族制度をしっかりさせようと頭を悩ませている。それ故、目標達成の方法はどうでもよい。「我が国ではソヴィエト時代の婚姻登録制が残っている」とロシア下院民事、刑事、調停、訴訟法委員会委員長ペヴェル・クラシェニンニコフは発言。「婚姻手続きを根本的に容易にする必要がある。出産・死亡・婚姻・離婚登録所だけを絶対的なものとすべきではない。様々な場所でできるようにすべきだ。両人の意志表示だけで十分だ」と発言。以下略

−6日「スタ−トのピストルが響き、競争が始まった」（どれほどの政党がゴ−ルにたどり着けるか）（ナタリヤ・アンチポワ）水曜日、連邦登録庁は下院選挙への参加権のある15政党の名簿を公表した。だが投票日には有権者はもっと少ない政党数を見ることになるだろう。夏中、各政党は選挙名簿作りで周到な作業を行い、予備選挙を行い、候補者を選出した。遅くとも下院選挙大統領令が公告された日より30日までに（10月5日まで）各政党は政党の大会でこの名簿を承認し、その後中央選管に提出する。中央選管は一週間以内に候補者名簿を承認するか、却下することになる。名簿登録するためには多くの書類（候補者デ−タ、党則の写しなど）の他、各政党は20万人以上の有権者支持署名を集めるか、それとも保証金として中央選管に6千万ル−ブル納めないといけない。国会に議席をもつ政党にはこの義務はない。各政党は候補者名簿を中央選管に投票日前75日から45日の間に提出する。中央選管による登録決定は10日以内に下される。却下される場合もある。例えば、支持者署名の5％以上が無効な場合など。あるいは保証金が定めた額より少ない場合。あるいは政党に選挙資金がない場合。これまでの選挙運動からすると、選挙戦参加を表明した政党の全てがこの基準をクリアできず、選挙日を迎えている。アナリストによると、今回の下院選挙には約10政党が参加する。さらに昨日登録庁が公表した15政党の全てが選挙参加を表明していない。中央選管委員長ウラジ−ミル・チュウロフによると、最終名簿は10月29日頃に明らかになる。下院選挙参加権のある政党：ロシア農業党、全露平和と統一党、”市民の力”党、ロシア民主党、統一ロシア党、ロシア共産党、ロシア自由民主党、ロシア復活党、社会正義党、ロシア愛国者党、ロシア環境党「緑」、「正義のロシア：祖国/年金受給者/生活」党、右派同盟党、ヤブロコ党

−5日「選挙と多元主義」（ヴヤチャスラフ・ニコノフ、財団”政治”代表）秋の初めは、また新しい政治の季節の開幕でもある。下院選挙は幕が正式に切って落とされた。つまりこれは全ての選挙戦の始まりであり、その結果、新しい国会と新しい大統領が誕生する。各政党のチャンスについては、政治学者がすでにそれなりの予想を立てている。だが筆者は、ロシアの政界にきわめた本質的変化をもたらすかもしれない、選挙戦結果の中期的影響について若干考察してみたい。最大の点は、綱紀粛正とソ連時代へほぼ回帰という止まぬ噂が背景にある中、ロシアはより多元的政治モデルの方向へ進むだろう。しかもそれは現実的に不可避なものだ。下院は統一ロシア党の議席が減ることでより多元的になるだろう。下院選挙に完全比例制が導入された時、野党系マスコミは、これは政権与党の立場を強化するために行われたと主張した。これは明らかに誤解である。ある者に新制度がメリットがないと言うなら、まさにこれは統一ロシア党のことだ。統一ロシア党は現在下院で持っている憲法改正議席（3分の2）を失うだろう。だが投票数は2003年の34％よりはるかに増えるだろう。政治学者の現在の予想では45％。問題は統一ロシア党の現議員のほとんどは一人区出身だ。各選挙区で先ず地域の利益代表するロビイストが選ばれるが、けして野党ではなく、与党に属して有力なロビイストになれる。したがって統一ロシア党会派には多くの無所属議員が入った。前回選挙と比べはっきりと力をつけた統一ロシア党は過半数の議席を獲得するだろうが、憲法改正議席は獲得できないだろう。これは一定の連合戦略の必要性を意味するもので、そのためには統一ロシア党の委員会議長のポスト独占原則の放棄もありうることだ。現在の予想ではロシア共産党、正義のロシア党、ロシア自由民主党は議席を増やすだろう。これも新しい選挙制度のおかげだ。これら政党の一人区選出議員の割合は、統一ロシア党と比較にならないほど少ない。ロシアの国会が非民主的だという議論は、国会にリベラル政党が存在しないこととほぼ結びついている。下院にリベラル政党が存在すれば、実際豊かなものとなるだろう。民主主義と選挙制度の成熟度は、国会構成に有権者の意向が適切に反映できるか、どうかで判断される。ロシアにはリベラルな有権者が8〜10％存在する。リベラル政党のどれかが会員に進出すると、この議論の根拠も無くなるだろう。そうならず、国会多元主義は損なるようだと、リベラル派を自らの不幸の種をまいたと見なしてもよいだろう。彼らが合意できず、少数部隊で再び選挙に臨むようだと、どのリベラル政党も7％の得票率基準をクリアできないだろう。リベラル派には合意能力と統一を願うばかりだ。それでも彼らがいなくても、次ぎの下院はより多元的になるだろう。大統領選に関してはかなりちょくちょく、二つの問題が話題となる。次期大統領の名と、ウラジ−ミル・プ−チンは来年3月後、何をするだろうかという話題だ。この問題を無視するわけではないが、劣らず重要な問題として、選挙後の国家モデルの構造とプ−チン氏が中断後、政権トップに復帰する意向や能力に対するその影響について考える必要もある。以前通り、90％の確率で次期大統領はセルゲイ・イワノフか、ドミトリ・メドヴェジェフのどちらかだろう。10％はその他の候補や、第三期など、確率はある。最終的回答は下院選挙終了まで出さないだろう。おそらくプ−チン氏はあまりにも早い段階で”レイムダック”と見られるのは嫌うだろう。米国では憲法で二期務めた大統領は引退となる。ロシアでは憲法で中断後、復帰が可能だ。まさにこれが起きると私は考えている。以下略

−5日「モスクワ国際図書見本市、全露博覧センタ−で開催」−20周年記念モスクワ国際図書見本市が全露博覧センタ−で水曜日開催されると、国際図書見本市本部が伝えた。「この見本市は今年で20回目となるが、実際にはすでに30年間も行われている（第一回は1977年）。今回はロシア語年に捧げるもので、約2500の団体が集まる」と本部広報部長ゲンナジ・クジミノフ。開会式は産業広場で正午に始まる。祝辞挨拶は第一副首相ドミトリ・メドヴェジェフが行う。50〜60カ国の代表団が参加する見込みで、ドイツ、オランダ、ベルギ−、フランス、スイス、イタリア、スペイン、ポルトガル、アルバニア、トルコ、ブルガリア、スロバキア、スロベニア、ポ−ランド、デンマ−ク、英国、スウエ−デン、フィンランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、ウクライナ、モルドヴァ、カザフスタン、ウズベキスタン、アルメニア、イスラエル、イラン、エジプト、南アフリカ共和国、アラブ首長連合、サウジアラビア、マレ−シア、シンガポ−ル、インド、ベトナム、アルゼンチン、ブラジル、キュ−バ、米国、カナダ、オ−ストラリア、ニュ−ジ−ランドなど。総合展示広場は31900平米で、約15万の新刊書が展示される。

−9月4日「プ−チン大統領、インドネシア、オ−ストラリア、アラブ首長国連合を歴訪」−プ−チン大統領は5日間にこれらの国を訪問するが、ロシアとの関係では初めての訪問になる。ロシア大統領補佐官セルゲイ・プロホチコによると、9月6日プ−チン大統領はジャカルタ入りする。「これはインドネシアへのロシア首脳の初めての訪問となる。これは両国関係で画期的な出来事であり、発展しつつあるロシア・インドネシアの協力に新たな大きなインパクトとなるものだ」とクレムリンのスポ−クスマン。ジャカルタからロシア大統領はシドニ−へ向かう。9月7日両国間史で初めてとなるオ−ストラリア訪問が行われる。「今年は両国間の歴史で特に記念すべき年で、200年前最初のロシアの船「ネヴァ」号がジャクソン港（シドニ−）に入港した。150年前シドニ−とメルボルンで最初のロシアの領事が仕事を始め、また65年前に外交関係が樹立した」とプリホチコ補佐官。9月8日〜9日プ−チン大統領はシドニ−で第15回APEC首脳会議に出席する。APEC首脳会談ではプ−チン大統領はブッシュ米大統領、中国の胡錦涛国家主席、安倍首相、韓国の盧武鉉大統領と会談をする。9月10日プ−チン大統領はアラブ首長連合大統領の招待で同国を公式訪問する。「これは35年間のロシア・アラブ首長国連合の歴史で初めてのことになる」とプリホチコ補佐官。

2007年8月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日「過激派の兆候、イズヴェスチヤ紙にあるのか？」（アンドレイ・ビリジョ）編集部にロシア連邦マスコミ・通信・文化遺産保護監督庁から”過激派兆候のある報道”掲載は認められないと正式な警告が届いた。これは、2007年5月18号本紙掲載の特派員ソコロフ・ミトリチの記事「ジンギスカン、顔を見せろ」のことだ。このルポルタジュ記事にはサハ共和国（ヤク−ト）の他民族市民の差別問題に触れていた。この記事は、地方自治体当局の異常な反応や共和国住民の中で、またその外でも激しい議論を引き起こした。同庁は”過激派兆候”をこの記事を調査した”社会言語学者委員会”の結論にもとづき見いだした。この専門家とは誰か、どのような学術機関を代表しているのか、これについての情報はこの警告文にはない。この専門家の名を挙げろと我々に要請に対し、同庁職員は、これは書面による可能性があると、本紙に回答した。現在本紙編集部は、同庁がどのような専門家の結論をもとにこうした決定を下したのか、はっきりさせるため、正式な質問状を準備している。さらにこの記事に対する同庁の関心が独自の調査の結果だったのか、それとも何らかの社会勢力や団体の訴えによるものか、知りたいところだ。編集部は匿名の”社会学者・言語学者”の結論には同意せず、論拠をもってその立場を堅持するつもりだ。以下略

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日「モスクワ市記念日：巨大なケ−キ、大規模パズル、ブラジルの楽団」（キリル・スヴォロフ）明日から始まるモスクワ記念日には未曾有の数の行事、約5000の行事が予定されている。主催者側の計算だと、その参加者は約4百万人。気象センタ−の予想では雨天だが、「チカルコフスキ−」飛行場の飛行機11機が首都近くでこれを”一掃”する。記念日には市所有の美術館や博物館、文化施設の入場は無料となる。また全露博覧センタ−入口前に人間の背丈四倍、860本の蝋燭を立てた巨大ケ−キが設置される。以下略

−29日「選挙は情報戦になるかもしれない」（ナタリヤ・アンチポワ）今日明日にでも、プ−チン大統領は下院選挙運動開始令に署名するだろう。これにはいずれにしても、マスコミも積極的に関わるだろう。本紙は選挙期間中に”第四の権力”に何が待ち受け、記者や読者は何に注目すべきか、取材をしてみた。「マスコミにとっては、二つの大きな事がある」と中央選挙管理委員会委員イゴリ・フォドロフ。「一つはテレビ中継中、候補者は対立候補を批判してはならない。第二にマスコミは今後、過激主義者のアッピ−ルを内容とする資料の公表には責任を負うことになる」と同委員。違反罰則は政党にも及び、最高選挙活動禁止となり、マスコミの場合、最高罰則として免許証の剥奪。「中傷と批判は区別する必要がある」と中央選管の他の委員マイヤ・グリシナ。「中傷は刑事犯罪で、批判はテレビ中継の個人発言にのみ禁止です。その他の宣伝資料には政党活動の分析を載せてもよい。しかし政党Aがテレビ中継で政党Bが公約し実行しなかったことで、政党Bを批判すると、罰則をうけることになる」と説明。「全体として我が国の法律はマスコミに対し、きわめて自由であり、マスコミが罰せられるには、かなり悪質なことをする必要がある」とフォドロフ委員。以下略

−28日「知事、次々と辞任」（ナタ−リヤ・アンチポワ）月曜日、プ−チン大統領はサマ−ラ州知事コンスタンチン・チトフの辞職願いを受理し、知事代行に自動車会社「アフトヴァズ」社元社長ウラジ−ミル・アルチャコフを任命し、またサマ−ラ州議会に知事候補として推挙した。チトフ州知事は、この数ヶ月で四番目となる”辞任者”である。あらゆる点から判断して、彼が最後ではないだろう。約16年間サマ−ラ州の代表をつとめた”強力な経営者”は辞任するという噂は8月初めに出てきた。確かに当時知事はこの噂を認めなかったが、あらゆる可能性があるとも仄めかし、大統領が決定を下し、私はそのあらゆる意志を遂行すると言ったとも伝えられた。公式の説明ではコンスタンチン・チトフは”他の場所”で仕事する機会を与えてほしいとプ−チン大統領に願い出たとのこと。大統領は古老知事の願いをはねのけなかった。興味深いのは、近々辞任の噂が出たばかりの時、チトフ市は本紙に「”天国グル−プ”（クレムリンが敬意をもって用意した”退役者グル−プ”）にはいかない。大学で教鞭をとる」と語ったことだ。専門家によると、サマ−ラ知事交代の原因はかなり深刻なものだ。信用は信用によるものだが、しかし中央政界に野心をもち、さらに長い”統治”の間、めざましい経済的成功を遂げなかった人たちに政治的に生き残るチャンスはないだろう。「元サラトフ州知事ドミトリ・アヤツコフのように、チトフ市は政権与党に属さない無所属知事で、対抗する政党作りにたずさわっていた」と政治センタ−副所長アレクセイ・マカルキン。それによると、クレムリンは次期大統領のチ−ムを作るため、90年代の人物を罷免している。しかもそれをきまめて慎重にそして実利的に行っている。「知事のイメ−ジが悪くなった場合、更迭するが、知事が地域で強力な人物であり、真に対抗する者が存在しない場合、例えば、モスクワ市長ユ−リ・ルシコフやオリョ−ル州知事エゴル・ストロエフのような者は残っている」と同専門家。以下略

−27日「ロシア最高検、”皇帝家族事件”再度取り上げる」（ボリス・レヴィッチ）本紙先週金曜日号で伝えたように、ウラルの考古学者と歴史学者がエカテリンブルグの郊外でロシア最後の皇帝ニコライ二世の子供、アレクセイ王子とマリヤ公女の遺骨が発見されたと表明した。このニュ−スで大騒動となった。この遺骨発見に関して、ロシア最高検は皇帝家族殺害事件の調査を再開すると表明した。「2007年7月29日、深さ60cmの穴で二つの人間の歯、頭骨・骨盤・肋骨・長管骨の一部が発見された。同時に弾丸三発、破損した陶器の一部、多量の木炭、焼却された骨組織の微粒子も発見された。頭骨には損傷があり、外見から銃創と推定される。全ての骨は焼かれた跡と腐食物の作用が見られた」とロシア最高検の発表。調査はスヴェルドロフスク法医学鑑定センタ−を中心に行われることになる。専門家は年内にも遺伝子分析を完了させる計画で、これによりおそらく遺骨の性別、年齢、二番目に発見された埋葬物の時期も判明するだろう。さらに遺骨の遺伝子コ−ドは、アレクセイ王子が患った血友病の遺伝子の有無についても分析される。また発見された弾丸の弾道鑑定も行われ、特に一番目の埋葬場所で発見された弾丸と照合する。ロマノフ家の代理人は今のところ発言は慎重だ。公女マリヤ・ウラジミロヴナの弁護士ゲルマン・ルキャノフは「遺骨発見自体がまだ何かを証明しているわけでもない。考古学者の推定を確認する何らかの鑑定はない。歴史はこうした推定が最終的確認と結びつかないことを何度も証明してきた」と表明。全露君主制センタ−代表ニコライ・ルキャノフは、遺骨分析のための第三者組織の設立が必要と考えている。一方モスクワ総主教管区広報ウラジ−ミル・ヴギリャンスキ−は「二年前我々は日本の専門家グル−プを招待した。当時（90年代）の遺伝子鑑定は誤っていると証明された」と発言

−25日「ロマノフ王朝最後の皇帝の子供、アレクセイ王子とマリヤ公女の遺骨発見か？」（ボリス・クリン）センセ−ショナルなニュ−スがエカテリンブルグから飛び込んできた。歴史学者と考古学者の発掘隊がスヴェルドロフスク州でロシア最後の皇帝ニコライ二世の子供、アレクセイ王子とマリヤ公女の遺骨を発見した。少なくとも、発掘隊参加者はそう主張している。皇帝家族の非業の死の歴史は相変わらず人々を騒がせている。今日まで多くの者は1998年サンクト・ペテルブルグのペトロパヴロフスク寺院に埋葬された遺体は本物ではないと思っている。新たな発掘の提唱者はスヴェルドロフスク州歴史文化財保護及び利用国立科学生産センタ−副長アンドレイ・グリゴリエフと同センタ−考古学調査部次長セルゲイ・ポゴレロフであった。「1990年代末、地誌研究家、歴史家ヴィタリ・シトフと知り合った。その時、彼はソ連共産党州古文書保管所に保管されている文書について語った。それはほとんだ誰も忘れたいたものだ。1934年死刑執行責任者ユロフスキ−はボリシェビキの前で演説し、きわめて重要な点について触れた。銃殺した二名は少年と婦人で、焼却され別個に埋葬されたと伝えた。私はこの文書に目を通した。この文書に出てくるポロセンコヴイ谷間ですでに多くの発掘が行われたが、まだ手つかずの場所があった」とグリゴリエフ。7月29日、20年間の発掘歴のあるレオニド・ヴァフミャコフが遺骨を発見した。「触診具で調べていった。地雷探知機は調査で役立たなかった。埋葬された遺体には衣服はなく、金属をつけていないからだ。発掘にはきわめて熱心な学者が参加した。ドミトリ・ラジェフはロシア科学アカデミ−ウラル支部歴史・考古学研究所上級研究員で、歴史学修士、ウラル地域における最も経験ある考古学者の一人だ。ニコライ・エロヒンは、動植物環境研究所上級研究員、博物館長で地誌研究家、考古学者、博識家だ。つまり、ポロセンコヴイ谷では二つのアカデミ−研究所、州学術センタ−が発掘に参加したわけだ」とグリゴリエフ氏。発掘隊の報告書では「予備的な考古学的分析で骨は焼却など様々な損傷を受けた人間のものと断定された。骨は二人の若い人間のもので、10〜13歳の少年と18〜23歳の婦人だ。陶器製容器の破片は1991年に発掘された主埋葬所で発見されたものと一致した。それは日本製硫酸用陶器壺の破片。被覆弾丸で口径は様々、銃身の短い銃器用薬莢。こうした事実から次の結論を出すことができる。1918年に革命家により隠蔽されたロマノフ皇帝の家族、アレクセイ王子とその姉マリヤ公女の埋葬場所と遺骨が発見された」としている。遺骨と弾丸は分析のため、スヴェルドロフスクの法医学鑑定人に引き渡された。「発見された遺骨の分析は出来るだけ公開することが重要と思われる」とモスクワ総主教管区教会渉外部次長フセヴォロド・チャプリンは昨日、本紙の取材で発言。「遺骨全てに対し、国の鑑定人だけでなく、教会の鑑定人も含め独立系の鑑定人も、必要なら外国の鑑定人も接することができるようにするべきだ。以前、遺骨の不完全性からくる猜疑心は、独立系専門家による遺骨の特定な部分の接触が制限されたことで高まっていた。エカテリンブルグで誰を銃殺したのか？1918年7月17日の夜、エカテリンブルグの鉱山技師イパチエフの家の地下で裁判も取調もなく、オリガ、マリヤ、皇帝ニコライ二世、皇后アレクサンドラ・フョ−ドロヴナ、アナスタ−シヤ、アレクセイ、タチヤナが銃殺された。また侍医ボトキン、女官デミドワ、調理人ハリトノフ、小姓アロイズニ・トルップも銃殺された。翌日処刑の後、モスクワの各紙は「厳しい軍事情勢とエカテリンブルグの反革命の陰謀があるとの理由でニコライ二世は銃殺されたが、その家族は安全な場所に移送された」と伝えた。一体誰がこの遺骨の鑑定を行うのだろうか？（ユ−リ・スネギレフ）エカテリンブルグで1ヶ月前に発見された遺骨と弾丸はすでにスヴェルドロフスク州法医学鑑定に出された。モスクワの「連邦保健・社会発展庁法医学鑑定ロシアセンタ−」にいつ送るのか、今のところ不明。このセンタ−では90年代初め遺伝子学者がエカテリンブルグで皇帝の家族が発見されたと断定した。ウラルで新たに発見されたと、皇帝一族の遺骨調査国家委員会の委員パヴェル・イワノフ教授が本紙で知ったことは驚くべきことでもあるが、事実でもある。本紙の電話でイワノフ教授は言葉も出ず驚いていた。「この発見について初めて知った。これはとても興味深いことだが、多くの疑問も出てくる。例えば、1991年にロマノフ家一族の遺骨鑑定を実施した我々の法医学鑑定ロシアセンタ−にこの発見について知らせなかったのか？そもそも皇帝の家族をめぐり、1991年当時でも、今日でも多くの不思議なことが起きている。その例としては、90年代ロスセル知事が皇帝家族の遺骨はスヴェルドロフスク州の所有物で、遺骨を鑑定に持ち出すことを禁ずるとして文書に何故か署名している。当時多くの財団が誕生し、その代表者たちは常に何かを探し、遺骨についてあれやこれやと語っていた。ちなみに今日にいたってもペトロパヴロフスク寺院に埋葬されたロマノフ家家族の遺骨をロシア正教会は認めていない。科学がはっきりとして回答を出していてもだ。新たな発見、それがあったとしても、私も不可解に思う。当時、つまり90年代初め、まさに遺骨を発見したアブドニンとリャボフ両研究家はその後も調査を続けていたのでなおさらだ。現場全体をマス目に区分けし、三年間触診具で調査した。しかし今回の人たちはたった1ヶ月間でセンセ−ショナルなものを発見したわけだ。科学でそうした例がないわけではないが。しかしいずれにしても、この問題はかなり重要な問題だ。全面的分析が必要だ」と同教授。誰がペテルブルグに埋葬したのか？（エカテリ−ナ・グリゴリエワ）1998年7月17日にサンクト・ペテルブルグで行われた葬儀は考え方からすれば、君主受難者に対する懺悔のシンボルと同時に、ロシアの過去との和解の印となるはずだった。しかし今でも多くのものは、早すぎたものと考え、ペトロパヴロフスク寺院でニコライ二世の家族が眠っていることに相変わらず疑っている。旧コプチャコフスカヤ街道で発見された遺骨の鑑定には数年かかった。1993年8月19日、最高検は皇帝家族の殺害事件として訴追した。同年に遺骨調査と再埋葬に関する問題検討国家委員会が設置された。その後数年間にわたり、様々な鑑定や調査が行われ、その結論は時々、矛盾しあうものだった。学者は結局、統一見解には至らず、ある学者は今日でも、発見された遺骨はまわに最後の皇帝とその家族もものであるとした国家委員会の基本的結論を疑っている。しかしながら、国家委員会も、王子と公女の一人の遺骨の発見にはいたっていないと、はっきり述べている。論争は葬儀日が近づくにつれた活発となっていった。銃殺80周年にあたる7月17日に葬式を行うと決定された。ロシア正教会総主教アレクセイ二世は葬儀への参加は控えた。当時のロシア正教会の立場は今でも変化しない。教会は遺骨を本物とする最終結論を認めていない。とはいえロシア正教会は2000年、皇帝の家族を聖人の列に加えた。ロマノフ家の代表は国家委員会の結論に同意し、葬儀に参列した。葬儀にはボリス・エリツインの側近は最後までロシア大統領がペトロパヴロフスク寺院に入ることの正当性に疑問をもっていたが、ボリス・エリツインも出席した。皇帝家族が埋葬されたと推定される場所で、発見されたのは9つの遺骨で、11ではない。アレクセイ王子とマリヤ公女の遺骨は公式には紛失されとしている。焼却されたか、他の場所で埋葬されたか、説は様々だ。エカテリンブルグからは皇帝子供の遺骨が発見されたとするニュ−スは幾度となく入ってきたが、鑑定はこうした情報を否定してきた。

−23日「ベネズエラのチャベス大統領、ロシア製飛行機98機購入」（ドミトリ・リトフキン）モスクワ郊外のジュコフスキ−飛行場で開催された航空ショ−「マクス−2007」は、成約件数で記録的なものとなった。ロシアの航空産業ははっきりと上り調子となった。水曜日、「イリュ−シン・ファイナンス」社はイランとキュ−バにTU−204とAN−148を十機売りつけに成功した。木曜日にはベネズエラはIL−114機約100機購入する。「卒倒しないでくれ」と言いながら、チェルヌイシェフ記念製作所社長アレクサンドル・ノヴィコフは航空ショ−「マクス−2007」の小屋に駆け込んできた。「ベネズエラがIL−114、98機の納入に関して”ロスオボロンエクスポルト”社との契約に調印した」と呟いた。小屋の中は無言だが、同社社員の顔には予想もしなかったと驚きが伺えた。今後同社は数年先まで注文がある。つまり自社の将来について心配せずにすむ。ロ−カル飛行機IL−114は1997年に認証をうけ、ロシアにおける最も最新式飛行機の一つと見なされている。この飛行機はすでに大西洋を越えベネズエラまで飛行している。途中4度ほど着陸して16400kmを飛行した。ベネズエラではIL−114型機はデモ飛行を行った。この飛行機は予想より速い巡航速度を出し、その効率性を示した。最初チャベス大統領は同型機50機の契約に調印しようとした。それでも数年先まで仕事が保障された。だがIL−114型98機購入するというベネズエラの決定は前代未聞のことだ。契約総額は公表されていない。専門家によれば、数十億ドルとなる。木曜日、ミグ社の小屋にはカザフスタン軍司令部委員会議長、元帥ムフタル・アルトウンバエフが訪問していた。ミグ社副社長セルゲイ・チヴィレフとミグ−31戦闘機10機の修理協定に調印した。契約総額は6千万ドル。以下略

−23日「航空ショ−”マクス−2007”で200の企業が製品を展示」−モスクワ記念日がジュコフスキ−飛行場の国際航空ショ−「マクス−2007」で巨大な市の旗をつけた飛行機に飛行で開幕となる。「モスクワ記念日に”マクス−2007”の行事がモスクワ市の旗（18Mx12M)をつけた飛行機の飛行でオ−プンになる」とモスクワ市科学・産業政策局次長ウラジ−ミル・シャバロフ。それによると、この旗飛行記録はロシアに「ギネスブック」載せられる予定。モスクワ市の代表は「モスクワ記念日が航空ショ−で行われるのは初めてのことで、市長ユ−リ・ルシコフも出席する」と伝えた。シャバロフ次長によると、今年航空ショ−にはモスクワ市及びモスクワ州の企業200社以上がその製品を出品する。これは全参加企業の三分の一で、2年前に行われた「マクス−2005」の規模を大幅に上回る。モスクワ市の後援でジュコフスキ−飛行場で8月23日から26日の期間、ヒストン飛行機高度飛行術世界カップシリ−ズの一つが行われると、モスクワ市代表。「別個にモスクワの企業製の飛行機、ヘリコプタ−などの隊列飛行が披露される。見物人はおそらくモスクワ市が購入した気球AU−17に注目するだろう。これは大衆行事の際、ビデオ監視するためのものだ」とシャバロフ次長。モスクワ市ビジネスセンタ−では地域空港の改修及び発展計画が紹介される。

−21日「NATO戦闘機、ロシア爆撃機の監視を始める」−ロシア空軍は、世界各地域で定期飛行をしているロシア戦略爆撃機に対し、NATO戦闘機のスクランブルや随行飛行を事件とは見ていない。「ロシアの戦略爆撃機TU−160とTU−95MSはこの一ヶ月半、大西洋、太平洋、黒海、北極の海域上空で定期飛行を実施している」とロシア空軍副司令官アレクサンドル・ドロブイシェフスキ−はインタファクス通信に伝えた。「飛行は我が国が事前に各国へ通知したル−トで実施されている。ロシアの戦略爆撃機の飛行ル−トと接する各国の領空をけして侵犯していない。したがって我が国爆撃機に対し、NATO戦闘機のスクランブルや随行飛行を事件とは見ていない」とロシア空軍スポ−クスマン。「実際には我が国戦略爆撃機の飛行時間13〜14時間のつち、NATO戦闘機は5〜6時間随行飛行している。我々はこれはには穏やかに対応している」と説明。1991年〜1998年当時のロシア空軍総司令官ピョ−トル・デイネキンによると、”遠距離飛行”はロシア空軍は北イタリア、ドイツ南部、英国に米国の射程の大きな巡航ミサイルの配備に対抗して80年代に始められた。戦略飛行は爆撃機TU−95MSとTU−160が行い、これは核戦争の場合、最高司令官の最大の予備兵力である。対抗核攻撃システムでは、”とどめをさす”キラ−の役割を負っている。戦略ミサイル軍と戦略原潜の攻撃後、ミサイル搭載機は生き残った敵の軍事施設の”息のねをとめる”。

−20日「ロシア人、空を飛ぶ」（ドミトリ・リトフキン）−「8月17日零時からロシアは世界の遠く離れた地域で戦略航空隊の戦闘監視態勢を復活させた」とプ−チン大統領は上海協力機構の軍事演習「平和ミッション−2007」の後表明した。戦略飛行は1992年から中止していた。15年後戦略飛行が復活したことは、ロシアにとっても、全世界にとっても印象的な出来事だ。ロシアは一歩一歩、自国の主権を守る能力があると証明しているばかりか、自国の地政学的地位を奪還しようとしている。「我が国のパイロットは長い間座ったままだった。戦略航空隊は存在するが、現実に飛行することはなかった。飛行は大演習だけでケ−スバイケ−スで行われた。ご存じの通り、この15年間ほとんど行われていない。繰り返しになるがパイロットは長い間座ったままだった。彼らが新しい生活が始まったことで喜んでいると聞いている。成功を祈っている」とプ−チン大統領は戦略飛行隊の飛行復活という決断について表明した。

−19日「動物界のプ−チン大統領」（ピョ−トル・オブラスツオフ）トウヴァ自治共和国に滞在中、プ−チン大統領はモナコ王アルベルト二世や、ショイグ大臣、トウヴァ首相ショルバン・カラ・オ−ルと交流しただけでない。哺乳類や淡水魚など地元の動物たちとも交流した。批評家がどう言おうが、我が国にはいずれにしても民主主義が存在する。プ−チン大統領とモナコ王アルベルト二世の釣りは、特に釣果というものはなかった。以前であれば、アクアラング特殊部隊が大統領や王の釣り針に1プ−ド（16.38kg）もある鮭や鱒を取り付けたことだろう。だがモナコ王は小さなイトウを釣り上げ、大統領は痩せたカワヒメマスと小さなコクチマス二匹を釣っただけだった。ちなみにカワヒメマスは鮭鱒科の魚で大きな背びれが特徴で、鮭鱒科には珍しい産卵期をもち、秋ではなく春に産卵する。この魚の平均体重は500gで2.5kgになるものもいる。夏にミミズやバッタ、疑似餌で釣れる。イトウやコクチマスと同様、稚魚が産卵場所から去る9月から10月は禁漁。したがって8月は釣りができるが、釣り師は小魚は川に帰している。ここの魚類についての紹介を続けるが、コクチマスは肉食魚で体重は2〜3kgになる。イトウも鮭鱒科の魚だが、はるかに大きくなる。通常体重は10〜15kgだが、体長1.5m、体重60kgのものもいる。2002年からイトウは共和国のレッドブックに入れられ、モナコの王は川に戻さないといけなかった。モナコ王はすでにいないが、大統領は学者アンドレイ・スボ−チンと山に登り、いろいろな動物に出会った。スボ−チン氏は特にアイベックス、またの名をシベリア山羊に注目した。これは体重130kgもある大型動物で、背まで110cmもある。また角は山ヒツジの中で最も長く1.5m近くある。だがサヤナフにはアルタイ・シベリア羊と呼ばれる亜種も棲息している。角はやや短く、約1m。興味深いのは、アイベックスは10頭雌からなるハ−レムをつくるが、大統領の旅行通信によれば、一頭の羊にあっただけで、おそらくハ−レムは少し遅れていたのだろう。8月はアイベックスの狩猟期（禁猟は3月から7月まで）に入るが、大統領とその同行者は貴重哺乳類の狩猟は行わなかった。彼らは狩猟こそ予定しなかったが、トウヴァの動物保存問題について話し合った。若干の種類は、1944年に消滅した仏教のシャンバラ、驚異のトウヴァ人民共和国の切手以外でも現在も見ることができる。

−18日「イワノフ第一副首相：熱核融合は毒物ではない」（ロシア政府は熱核融合エネルギ−の戦略的保有について了承した）（ユ−リヤ・ミロノワ）ロシアは2050年までに最初の商業用核融合発電所を立ち上げる。この開発に国は200億ドル支出する意向。この絶品の開発の各基本段階を定めた計画について政府は木曜日全面的に了承した。世界にこのような設備はまだ存在しないが、それが登場すると、「人工太陽」が石油ガスに代わることになる。各閣僚はロシアが核融合エネルギ−をどのようにして保有するか、深く考えた。フラトコフ首相は休暇で不在なので、閣議は第一副首相セルゲイ・イワノフがとりしきった。イワノフ第一首相は首相の椅子に気分よく座ると、熱核融合発展の戦略に関する発言に真剣に傾聴するよう全員に求めた。「この戦略は誰か覚えているなら、ロシア電化委員会の計画に匹敵するとも言える。我が国は世界の石油ガス最大輸出国の一つで、従来のエネルギ−源の消費量が減少しないことに、他国より関心があり。しかし政府は、全世界が代替エネルギ−源を利用しても、自国のエネルギ−資源があるので”傍観者”でいられると、幸いなことに理解している。したがってまさに我々は独自の開発を行っている」と第一副首相。「最も有望な代替エネルギ−源の一つは核熱融合だ」と連邦原子力庁副長官イワン・カメンスキフ。「今誰しも、新種のエネルギ−開発の必要性は認識している。分析では2100年までに新エネルギ−源の市場規模は3兆ドルになる」と副長官は未来について説明。以下略

−16日「来年、休暇をどう過ごすか」−より長く祝日を楽しめるように来年、5月、6月、11月の労働日は変更される。前もって休暇予定を組みたい人はこのメモを保管したらよい。労働日と休日の祝日への振り替えスケジュ−ルを政府はいつも、早い段階で承認する。水曜日政府は2008年休日振り替えスケジュ−ルを公表した。5月4日の日曜休日は金曜日5月2日振り替える。これによりロシア国民は三日間連続休暇をとれるが、日曜日は出勤となる。同様に6月7日土曜日は6月13日金曜日に振り返る（6月12日は独立記念日）。11月1日土曜日は11月3日月曜日に振り返る（11月4日は民族統一記念日）。今年、さらにもう一つの振替日がある。12月29日土曜日は12月31日に振り返る。これにより新年の休暇は十日連続となる。学者や医者はこれほど長い休暇は害があると言っているが、誰もこれを短縮するつもりはない。新年休暇2007年12月30日〜2008年1月8日。2008年5月1日〜3日まで祝日。2008年6月10日〜13日祝日。2008年11月3日〜5日祝日。

−15日「ノヴォゴロドの森にテロリストの訓練キャンプが活動しているのだろうか？」（ウラジ−ミル・ペレクレスト）チェチェンの軍事行動が終結するにともない、我々はしだいにテロの脅威について忘れつつある。ところがこの世紀の疫病が突然勃発した。それもコ−カサスではなく、穏やかで暢気な中央ロシアで起きた。誰が列車を破壊したのだろうか？何が起きるか理解しない少年だろうか？国内の情勢不安定化を試みる用意周到な挑発者だろうか？貧者と富者の拡がる所得格差に抗議する貧民層の代表だろうか？それとも、テロリズムの波がやってきたのだろうか？北西交通検察はテロリズム条項に従い、刑事事件として訴追した。だが十中八九、指揮はモスクワに移るだろう。ロシア最高検次長検事アレクサンドル・バストルイキンと同庁の捜査官・刑事事件専門官グル−プは数時間後には破壊現場にいた。司法警察機関の公式レベルでは、目下犯行説について公表は控えている。あまりにも物証が少ないからだ。それでも、テロ行為の方法については、すでにはっきりと指摘できる。鉄道の路盤にTNT火薬2kg相当の破壊力の手製爆発物が仕掛けられたと、専門家は明らかにした。自動車バッテリ−で作動する仕掛けで、発見された導線から分かった。おそらく導線は爆発物からバッテリ−に接続され、犯人は電車が仕掛けた場所に来た時、手動でスイッチを入れたと見られる。実際、発見された導線はわずか5mの長さで、爆発現場からこれほど近い場所で犯人は身を伏せることはできない。何故に身を危険に晒したのだろうか？おそらく、導線はもっと長かったのだろう。テロリストはバッテリ−同様にそれも持ち去ったのだろう。道路まで数百メ−トルなので、十分可能かことだ。誰がこの犯罪を行うことができただろうか？真っ先に容疑は過激派グル−プに向けられている。手口からすると、昨日の破壊行為は「モスクワ−グロズヌイ」行列車の破壊にきわめて類似している。このテロ行為は、民族主義思想の二人の者によってなされた。だが「ピョ−トル」の爆破事件では、民族的動機は見つからないだろう。「ネフスキ−・エクスプレス」号には、「モスクワ−グロズヌイ」行列車のように、スラブ人以外の者が乗車していたといういかなるデ−タもないからだ。だが民族主義過激派だけでなく、左翼傾向の過激派も存在する。貧者と富者の所得格差（ロシアでは40倍以上）が拡がればひろがるほど、社会への攻撃はいっそう強まる。「ロシア統一電力システム」会長アナトリ・チュバイスの暗殺未遂があったが、犯人に対し、一部国民が公然と言うシンパシ−と支持がある。ちなみに、この暗殺未遂も、「ネフスキ−・エクスプレス」号の破壊事件と同じスキムで行われた。二つの事件も、同じ犯人の可能性も否定できない。鉄道の爆破事件の背後に政治に関係する”活動家”がいるという説も、まさに犯行日がモスクワでのテロ防止委員会会議の前日からも有力視されている。まさにちょっとしたプレゼントというわけだ。しかし何故にそもそもノヴォゴロド州なのだろうか？きわめて辺鄙な場所で、土地はまさに爆発物で一杯のところだ。「闇の発掘人」が第二次大戦当時の弾薬でかなりの爆発物を作っている。かつて戦闘が行われたこの場所で、彼らは積極的に発掘している。例えば、もしかしたら、何が起きるか知らない地元の少年が新しいロシア人専用列車に対し、爆発物を仕掛けたと言えないだろうか？金を数え、肥満した者は地獄へ飛んで行けと、復讐者は考えたかもしれない。次のような一致も注目に値する。鉄道テロ事件の前日、インタ−ネットにダゲスタンとタジキスタン出身者二名の殺害のショッキングなビデオが現れた。この殺害は残酷で、誇示するもので、ビデオのコメントから判断すると、ロシアの民族主義グル−プの一つの犯行と思われる。さらに映像の場所が「ネフスキ−・エクスプレス」号は走ったノヴォゴロドの風景にきわめて似ている。マ−ルイフ・ヴィシェル地域でテロ武装勢力がもしかしたら訓練しているなど、誰が知っているだろうか？テ−マは一つだ。殺害だ。次の訓練は列車爆破だ。今後、ロシア社会はどんな恐ろしい実地試験に備えないといけないのだろうか？

−14日「プ−チン大統領、辞めた後、何をするか」（ゲオルギ・イリイチェフ、アレクサンドル・ラトウシェフ）2008年3月2日、ロシア国民は、現大統領が国民の圧倒的多数に支持されている唯一の政治家であるが、新大統領を選出する。唯一、これら多数の人々が合点がいかないのは、プ−チン大統領はクレムリンを去った後、何を行うのかという点で、各々推測している。この推測について、財団「世論」が把握し、公表した。それは不透明とはいえ、際立ったものだ。ひとつのことがはっきりした。ほぼ国民全てが現大統領の続行を求めているという、多くの政治家が流布してる噂は誇張である点だ。「プ−チン大統領の去就に関し、気をもんでいるか」との質問で、46％は「そうだ」と答え、46％は「それはない」と回答（アンケ−ト調査は8月初め、国内44地域で実施）。また30％の人はクレムリン内にプ−チンがいなくなると、ロシアの事態は悪化すると見ている。大統領が交代しても、基本的には何も変わらないと考える人が増えて、37％（新大統領になっても、生活は良くなるだけと考える人は6％、その他は回答なし）プ−チンの辞任を惜しむ人が46％とは、これはきわめて多い数だと、財団「世論」理事長アレクサンドル・オスロン。「これだけ多くの国民が辞任の心配をするようになるには、きわめて強力なリ−ダである必要がある。だが他の46％は”指導者交代の時が来た。何故なら法律があるからだ。だから何を惜しむ必要があるかと。私は大統領を高く評価しています。ですからたの場所で立派に仕事されることを願っています」と理事長。しかし、3月2日以降、プ−チン氏が働く場所とはどのようなものだろうか？アンケ−ト回答者の四分の一は「政界で仕事を続けるだろう」と抽象的な回答。7％の人だけが、具体的職業について提案してみせた。国民はそのポストとして、”最高裁判事”（ロシアにはこのポストは存在しない）や、首相、安全保障会議書記、下院議長など提案。「人々にはプ−チン氏の好みは分からない。彼らには何の拘りもない。これは人生の大きな節目を終えた後、家族内で成功者に対し”お前にとっても、家族全てとっても、幸せになるため、これからは自分の本領を発揮できることをやりなさい”というのに似ている」と理事長。プ−チン自身、かつてもしかしたら野党の党首でもなるかもしれないと公然と推測したこともあった。これは信じる人はたった2％しかしないが、野党勢力は「統一ロシア党」の党首になるとは見ていない。本紙政治クラブのメンバ−は、プ−チン氏にもっと広い可能性を求めている。「プ−チン氏にとって、統一ロシア党とか、正義のロシア党の党首になることは意味があるかもしれない。おそらく彼の助力で政党そのものの人気がその党首より遙かに高いことで基本的にストップしていた我が国の政治という馬車がやっと動き出すかもしれない」とCIS諸国研究所副所長ウラジ−ミル・ジャリヒン。「プ−チン氏が本格的な保守政党を作ることも無いとは言えない。何故ならば、我が国では保守勢力はきわめて憂鬱な状態だからだ」と国家戦略会議共同議長ワレリ・ホミャコフ。「大統領本人、何度となく安定した政治システムが必要であり、特定の個人ではなく、そうしたシステムに国家の安定が依拠しなければならないと述べている」と同氏。

−13日「仮定の無条件戦争」（プ−チン大統領は2014年オリンピック最大の目玉を見つけた）（エカテリ−ナ・グリゴリエワ）ロシア国土がミサイル攻撃され、同時に三つの地域が脅威に晒されたという、奸知にたけた計略についてプ−チン大統領は先週土曜日、サンクト・ペテルブルグ郊外、レフトウシの新レ−ダ−施設で明るみにした。また大統領に同行した第一首相セルゲイ・イワノフもそれにひけをとらない計略について暴露した。先日、国防相は先週グルジア領でまるでロシアのミサイルが発見されたがのごときは、下手の芝居以外の何ものでもないとその理由について説明した。「このレ−ダ施設は高度の準備態勢にある」とレフトウシ・レ−ダ施設の隊長はほとんど呪文のようにこの言葉を反復する。このタイプ（ヴォロネジ）のレ−ダ施設はまるで玩具組立細工のように組み立てられ、他のタイプのものと比較すると1年半から1年ときわめて早いテンポで組み立てられている。レフトウシ・レ−ダ施設は、昨年12月から運転開始されたが、目下その行動方法は訓練・戦闘監視とされている。この態勢の前者として、キャッチされたロシアへのミサイル発射がまさにプ−チン大統領に披露された。これらの発射は”仮定”のものであるが、それもまた”仮定”として撃退した。”敵”の名はないが、このレ−ダ施設がはっきりと西に向いていることが考えると、相手は限られてくる。その後者、つまり戦闘監視状態という態勢、これは極秘の国家機密である。プ−チン大統領への嬉しいプレゼントはこれだけではなかった。その前触れは何もなかったが、航空機エンジンを製造しているクリモフ工場でロシア全土でさらにこうしたエンジンをいかに製造するか、この問題で会議が行われるはずだった。場所の選択ははっきりしていた。クリモフ社は大統領、連邦保安庁、国防省向けヘリコプタ−用エンジンの正式納入企業である。とにかく製品の披露が始まった。航空機設計者はその製品を披露するにあたり、略語や狭い専門用語はなるべく避けるようにしていたが、これはいつもそうしているわけではなかった。話したいのは、プ−チン大統領向けの贈物用の細長い木箱のことだ。少し力を入れて木箱を開けると、中にはオリンピック−80の松明があった。まさに本物の五輪用松明だった。クリモフ工場は全松明リレ−用とその予備として6200個も作った。これは見た目には普通のものだが、内部は技術的意味で奇跡があり、あらゆる条件、水の中でもそれなりに燃えるものだと、技術者は説明した。「これは高度技術の民生品製造の典型例だ」とプ−チン大統領は喜んだ。プ−チン大統領はしばらく黙ると、その暗示をはっきりと理解した。消えない松明で、ソチオリンピックは最早完全に準備万端と。以下略

−12日「ロシア中央銀行、対ドル15カペイカ安くする」（フョ−ドル・チャイカ）宣言したインフレ率8％には簡単におさめられないと理解した政府は、”切り札”出すときめた。先週木曜日、中央銀行は一日前より対ドル14カペイカ引き下げてドルレ−トを設定してプレ−を始めた。ユ−ロも5カペイカ安くなった。かくして中央銀行は果てしなく国内へ流入するオイルマネ−に対処しようとすでに三回目となる試みを実施した。効果があるのかどうか？今回、米ドルは1999年の安さとなった。実際、相場変動はかなり激しいものだ。20カペイカ上がったと思ったら、翌日30カペイカも下落することもあった。これがきわめて通常の現象だった。現在はそうじた時代ではなく、中央銀行も国際通貨に対し、そうした行動はとれない。そうしないと、世界の投機家がモスクワにやってきて、相場でプレ−をするだろう。中央銀行は”慎重に熟考した”政策をとり、いかなる”プレ−”も許さない。だが木曜日、何か特殊なことが起きた。中央銀行は1ドル25.34ル−ブルに定めた。これは前日よりほぼ14カペイカ安い。金曜日、1ユ−ロ、34.95ル−ブルとなった。アナリストは、中央銀行の行動はまさに予定に範囲内にインフレ率をおさめる政治課題にほかならないと見ている。「我々は8％におさめなければならない」とほぼ毎日のように財務相アレクセイ・クウドリンも、経済発展通商相ゲルマン・グレフも繰り返し発言している。彼らの固い意志と英雄的行為はおそらく、来春選出される次期大統領によって評価されるかもしれない。たぶん、彼らはたんに自分の仕事を遂行しているのだろう。状況は確かに手がつけられないようなものだ。ここ数ヶ月、物価は昨年より、はるかに急速に上昇している。7月物価は0.9％上昇した。これは昨年7月より0.2％高い。今のところ、インフレ率は昨年同期6.9％に対し、6.6％と低い。唯一異なる点は、昨年の目標は9％だったが、今年は8％だ。グレフ大臣は数日前、インフレを凍結させると発言し、八月、九月の物価に変動はないと約束した。しかしこの発言でも役立たないだろう。おそらく中央銀行という切り札をもう一度使うはめになるかもしれない。もしまだ手元のドルがあったならば、せめて損失を最小限にするため、売る最後のチャンスだろう。

−10日「ただ”アルトウルがここにいた”だけだ」（ロシアは北極の権利をいかに証明できるか」（アレクサンドル・ラトウイシェフ）我が国には、最近行った北極探検の調査結果を国連に出せば、北極大陸棚を獲得できるあらゆる根拠があると、海洋法協会会長、海洋法国連国際裁判裁判官アナトリ・コロトキンは確信している。木曜日、本紙メデイアセンタ−で記者会見をしてこの法律家は我が国が何を獲得しようとし、北極大陸棚の主権を獲得するため、いかなる行動をとるべきか、説明した。ロシア探検隊の成功は北極周辺の隣国を苛立たせた。米国とカナダは直ちに具体的行動に出た。米国は北氷洋に砕氷軍艦「ヒリ」号を派遣し、カナダはさらに遠く入った。木曜日三日間の日程でカナダのハ−パ−首相が北極へ向かった。「北極の土地、水域に関するカナダの主権はかなり昔にきちんと確立され、歴史的権利に基づいている」と首相周辺。こうしたことは全て説明がつく。問題は、現在共通使用されている地域（100万キロ平米、ある評価では石油ガス50〜100億トンなど膨大な有用資源がある）がロシアのものになるか、という点だ。これはロシアが海底のロモノソフ山脈とメンドレ−エフ隆起域と領海周辺の大陸棚が直接繋がっていると証明できれば、そういう結果になる。それでもコロトキンは、ロシア領土の拡大に関し、ヒステリックにならないように警告している。「我々はいかなる領土も奪取はしない。国務省は旗を立てたが、いかなる法的意味があるわけではないと言っている。我々も意味があるとは言っていない。ただ”アルトウルがここに来た”、それで全てだ！」と発言。大陸棚は排他的経済水域と同様、国の領土には入らない。国連海洋法条約によると、沿岸国家は大陸棚の主権ではなく、天然資源の調査、開発など、国連条約で定めた特別な目的で”排他的権利”を持っている。まさにこの権利をロシアは獲得しようとしている。初めて”大陸との繋がり”を示す証明書が2001年12月に国連に提出されたが、証拠は不十分として当時、却下された。「今回新たな申請では事態は異なるだろう」とコロトキンは予想。この専門家は「もちろん、大陸棚境界に関する委員会も、政治的偏りから全て中立なわけではないが、我が国正当性の絶対的証拠による、再度却下することは出来ないだろう」と指摘

−9日「ウクライナ首相、ロシアのアルタイ共和国で休暇」（現地でクチマ元大統領と間違われる）（セルゲイ・テプリャコフ）ウクライナ首相ヴィクトル・ヤヌコヴィッチはお忍びでアルタイ共和国入りし、すでに数日滞在している。膝の病気のせいらしい。アルタイ地方で簡単にヤヌコヴィッチには合えない。ウクライナ首相がいる場所にはインタ−ネットはないし、汽車も走っていない。自動車もほとんど通らない。ヤヌコヴィッチみたいな人はヘリコプタ−で運ばれる。ヤヌコヴィッチ首相は保養所「ツルシヴ」にこっそりと入った。2003年、この保養所はノヴォシビルスク鉄道がその幹部や関係有力者向けに建設した。保養所はロシアの農村スタイルで、木造りの小屋と三つのサウナがある。ウクライナの友人は単独の特別ロッジに入っている。シャワ−の他に専用のサウナもある。地元住民はVIPには馴染めない。山岳のアルタイ地方には最近、ジョレス・アルフェロスが休暇を過ごした。ほぼ毎年上院議長セルゲイ・ミロノフがやってくる。ただしプ−チン大統領はこの地を訪れたことがない。2003年、この地の隣り、アルタイ地方のチャルイシスキ−地区に来ただけだ。ヤヌコヴィッチ首相は有名の歌の詞にように空色のヘリコプタ−で飛来した。これはノヴォシビルスクでチャ−タしたものだ。ここを訪れる者はすべてそうする。彼らにはチャ−タする金は十分ある。「昨日、テレツコエ湖上空でヘリコプタ−数機が旋回していた」と対岸で休んでいたワレリ・サヴェンコフは本紙に語った。「クチマ元大統領がやってきたと言っていた」おそらく現地住民は、アルタイ共和国自身と同じく、ウクライナの政治にはまった疎いせいで、クチマ前大統領とヤヌコヴィッチ首相を取り違えたのだろう。保養地ではウクライナ首相は特別な扱いをうけていない。100部屋以上もある保養地で休んでいた人々の所替えはなかった。ここでウクライナ首相は手術後のリハビリ療養をする予定。今年5月、スペインで半月板の治療を受けている。保養所では特別な治療は予定されていないが、ロシア式サウナと芳香油のマッサ−ジこそが、まさにこの地の治療法だ。以下略　

−8日「北極潜水班のリ−ダ、アナトリ・サガレヴィッチ：”海底でくだらぬ冗談を交わしていた”」（イリヤ・ストウロフ）火曜日、世間を騒がせた北氷洋海底潜水探検隊員はモスクワに戻った。学術探検隊のリ−ダ、アナトリ・サガレヴィチは、プ−チン大統領と会った後、本紙のインタビュ−に答えた。質問「北氷洋の海底に生命は存在しましたか？」−回答「これはにははきり確信をもった。海底には海草も魚もいる」−質問「大陸棚がロシアの領土と見なす根拠がありましたか？」−回答「我々が持ち帰ったサンプルの調査結果と待ちましょう」−質問「降下中、異常事態はありましたか？」−回答「全て正常だった。降下し、いる位置も分かった。ロシア国旗は立てた。サンプル採集した。船内は緊張したが、時々緊張を和らげるため、冗談をかわした」−質問「たわいのない冗談ですか？」−回答「正直言って、たわいのないものも、そうでないものも」−質問「まだ探検に出かける前、今回の潜水は生涯で最も困難なものの一つと言いましたね。この意見は変わりましたか？」−回答「そうですね、現在は全てより容易いようです。いずれにしても、この出来事の画期性と壮大さは自覚しています。これは地球のクリスタルなド−ムに人類が初めて潜水した出来事です。一番乗りは永遠のものです」−質問「何が大変でしたか。潜水の準備ですか、それとも海底の征服でしたか？」−回答「両方ともです。突貫作業で航海の準備をしました。潜水艇”ミ−ル”号の母船”アカデミク・ムスチラフ・カルドウシ”号は氷海条件での作業には向いていません。潜水艇を”アカデミク・フォ−ドロフ””号に合わせる必要がありました。潜水艇”ミ−ル”号には追加のナビゲ−ション装置と緊急制御システムが搭載されました。後にジェニャ（”ミ−ル−2”号の船長）と二人で、これほどの大量の仕事をすばやく処理したことに驚いたものです」−質問「航海に入る前、潜水回数は3〜4回と計画していました。どうして潜水が2回だけだったのですか？」−回答「全て財政問題です。我々はロモノソフ山脈、その後ガケリ山脈の潜水を予定していました。こうして潜水することで、より完全な調査ができると考えています。しかし砕氷船の作業費用はきわめて高いものです」−質問「いくつかの外国がこの探検に関し激しい発言をしています。こうした反応を予期しましたか？」−回答「私はこうした仕事に政治家が反応するとは、全然考えていませんでした。旗を立てたのは正しいことだと思います。学術の成果としても、念をおす意味でも、ロシアは無限の可能性のある国家です。リアクションはどこでもがヒステリックであるわけでもありません。米国やドイツの海洋学者から祝辞をもらいました。通常の人は、まだ一つの未知に対する人類の平和の勝利としてこの出来事の画期性を評価しています」−質問「外国の学術遠征隊が北極海域に直ちに集まり始めました。どの国が今日、こうした潜水をできますか？」−回答「こうした潜水ですか？どの国も現実には出来ないでしょう。米国はロボットを使い、海底を調査できるかもしれませんが、北極の深海に有人潜水艇を潜水させることは、近い将来ではどの国も出来ないでしょう」

−7日「ロシアは、米国、欧州の石油輸送要衝をおさえる」−西側は中東にロシアが不意に出現したことに警戒している。”鉄のカ−テン”が下りた後、モスクワは初めて、中東で海軍基地を手に入れる機会をえた。ソ連時代、ロシア海軍はアルジェリア、イエメン、エジプトの港を一時借用していた。ところがナセルの”アラブ社会主義”が崩壊すると、ロシアは中東でほぼ全ての軍事基地を失った。そしてソ連崩壊後、ロシア軍は海軍も含め、まったく注目されなくなった。しかしここ数年、ロシアは再び、自分の存在感を示しはじめている。初めてロシアのプランに関する情報が、ロシア海軍総司令官ウラジ−ミル・マソリンの口から聞こえてきた。マソリン総司令官はセヴァストポリを訪問した時、ロシアは地中海での軍事プレゼンスを復活させるつもりだと表明した。ソ連時代、この海域には第五大艦隊（地中海艦隊）が常時配備されていた。第五大艦隊は北方艦隊、バルチック艦隊、黒海艦隊の艦船で構成されていた。アラブのマスコミは、軍司令官の発言を耳にすると、シリアは北の同盟国に大規模国防契約の枠内で二つの港を提供する意向だと報じた。シリアはNATOと米国の強い不満が予想されるのに、ロシアへラタキヤとタルトスの二港を提供した。どうしてこれほどの予想外のプレゼンとしたのか？話はきわめた簡単だ。伝統的な”ロシア・シリアの友好”の他に、ダマスカスはモスクワに膨大な借金がある。110億ドルだ。これを金銭で返すのは、シリアには現実性がない。シリアはイラクではない。豊かな石油資源があるわけではない。だが現大統領バシャル・アサドはロシアの兵器をきわめて求めている。そこで古いやり方で手に入れようとした。言い方を換えれば、永遠に支払わないということだ。だがモスクワは国家予算で”ならず者の国家”（米国の分類）のスポンサ−になることは望まず、それなりの”ポ−ズをとって”見せた。そうしたわけで、妥協が見つかった。ロシアはシリアの債務の内77億ドルを棒引きし、その代わりきわめて有利な場所にある海軍基地を手に入れた。残りの債務についてはシリアは”純粋”に金銭で返済する。ロシア海軍大佐ウラジ−ミル・チェルカシンによると、ロシア海軍のシリアへの進軍は東欧のミサイル防衛システムの配備など、米国側からの最近の脅威に対する対抗である。アラブのマスコミコメンテ−タも同様な意見だ。シリアの海岸にロシア海軍が存在することはロシアに何をもたらすのだろうか？ロシア海軍総司令官ウラジ−ミル・マソリンはセヴァストポリでロシア海軍軍人を前にして行った先日の演説で「地中海でのプレゼンスは我が国黒海艦隊にとってきわめて重要なことだ」と発言。これはささいな発言ではない。そうでないとしたら、”地中海という瓶”に艦隊一式を維持する何の意味があるのだろうか？シリアの海軍基地を使用すれば、ロシアの黒海艦隊はその行動”範囲”を明らかに拡大できる。しかしこれは西側にとって大変不愉快な思いがけない贈物だ。ロシア海軍基地の存在は悪名高い”悪の枢軸”の環の一つシリアに対する米国の攻撃を厄介にするだけでない。最大の点は、我が国艦隊が地中海の東部地域に存在すると、スエズ運河を通るシ−レ−ンを攻撃できる。ここはまさに”石油交通の要衝”であり、毎日石油を満載した数十のタンカ−が西側に向け通過している場所だ。

−6日「大陸間弾道ミサイル”ブラヴァ”、ハワイを狙う」（ドミトリ・リトフキン）ロシア海軍は、2008年中に潜水艦用最新大陸間弾道ミサイル”ブラヴァ−M」の試験を完了させる予定だ」とロシア海軍総司令官ウラジ−ミル・マソリン。試験のフィナ−レは、”最大飛行距離”でミサイル二基を発射すること。「我々は今日現在撃てるところよりさらに遠く、しかも別の場所から撃つ必要がある。まさにそうなれば、このミサイルの能力を完全に信頼できるだろう。最長飛行距離の試験デ−タは極秘デ−タだ」と発言。ミサイル「ブラヴァ−M」は最新戦略潜水艦955式「ボレイ」に装備される。この最新原潜はロシア海軍の六隻配備される。ミサイル16基が装備され、各々には各個照準の核弾頭10発以上搭載される。これは2010年までに配備される。最長飛行距離の試験は、どのミサイルにとってもほぼ最大のテストとなる。通常、ロシアのミサイルはプレセツク発射場からカムチャッカの試射場クラへ、またはバイコヌ−ル基地からクラへ飛ばされる。この飛行距離は1万キロ以下だが、多くのロシアのミサイルは1万2千キロ以上飛ぶ。今回、北極からハワイ諸島目がけて発射されるはずだ。試験は複雑できわめて危険なものだが、必要なものだ。例えば、大陸間弾道ミサイルUR−100の場合、全ての試験発射はクラだけで行った。ミサイルは配備承認され、量産され、戦闘配備された。だが国家指導部は最長飛行について検査しようと思い立った。このミサイルは目標に到達しなかった。もう一発発射したが、それも同じ結果だった。何人かの将軍と設計者がポストを”飛ばされた”。この事件は深刻なもので、当時すでに実戦配備されていたからだ。ミサイル「ブラヴァ−M」の場合、失敗の恐れはないようだ。前ミサイルと異なり、固体燃料エンジンを使っている。その作動はより予知しやすい。だが海軍総司令官マソリンによると、生産企業にはミサイルの実戦配備承認の前に課題がある。ミサイルの部品、つまりエンジンを前もって製造することだ。ミサイルが全て不合格と後で判明しないようするためにも、「ハワイ諸島」に向けての発射が提案されている。試射は年内に行われるだろう。

−6日「地対空ミサイルS−400の初めての部隊が戦闘態勢に入る」−最新地対空ミサイルS−400を装備した初めての部隊がモスクワ郊外で月曜日から戦闘態勢に入る。エレクトロスタリ市の式典にはロシア空軍総司令官アレクサンドル・ゼリンと設計研究所「アルマズ」所長イゴリ・アシュルベイリが出席する。モスクワ市及びモスクワ州上空の防衛に地対空ミサイルS−400「トリウムフ」部隊が投入される。S−400部隊と装備はアストラハン州の試射場から7月24日、モスクワ郊外の常駐地に到着。ロシア空軍総司令官によると、配備されるミサイル・システムS−400は以前のS−300と異なり、”より高く、より遠く”まで発射することができ、現存のあらゆる敵飛行攻撃手段を撃墜できる。以下略

−4日「ロシア国民の政党選択」（アレナ・ナリニャニ）ロシア大統領国家部ロシアアカデミ−社会学センタ−は今年7月20の地方自治体で実施した世論調査結果を公表した。世論調査では政党に対する有権者の意識について調査した。世論調査結果から分かったことは、下院選挙には有権者の多くが関心をもっている。選挙の六ヶ月前、投票して意思表示したいと思っている人の割合は都市部で56％、農村部で74％。各政党別では最も支持率が高かったのは「統一ロシア党」で、最も低かったのは「右派同盟党」。二つめの質問では、来週選挙があったら、どの党に投票するか質問すると、下院で議席を獲得できる可能性のある五大政党がはっきりした。統一ロシア党、ロシア共産党、正義のロシア党、自由民主党、ロシア愛国者党となった。国会選挙への有権者の関心が高いのは調査して分かったが、同時に多くの有権者はまだ政党に対し態度をきめていない。支持率：統一ロシア党38.7％、ロシア共産党16.6％、正義のロシア党16.0％、ロシア農業党12.4％、ロシア自由民主党11.8％、ロシア愛国者党7.4％、ヤブロコ党5.2％、右派同盟党3.8％。

−3日「国営企業」（世界経済のリ−ダは強大化し、”よそ者”入れない）（フョ−ドル・チャイカ）国はすでにロシアの石油採掘企業の半分、ガス会社の85％を支配下においている。航空機製作と造船でも巨大国営企業が設立された。証券市場でさえ、国は”ガス会社”の80％支配している。本紙はこれがロシア経済によって良いことなのか、悪いことなのか、取材してみた。そして国営会社の登場が国民に何をもたらすのか解明してみた。経済史を知っている人は誰もが知っている。ある状況では国は常に経済への関与を増大させている。企業を買収したり、”無償”で国営化したり、あるいは他の方法で特定の部門を支配下におく。通常これは経済上昇期に行われる。当然、最も収益性があり、戦略的である部門が国営化される。アラブの支配者もここでは、欧州の市場主義者と何ら異なるところはない。前者は何があっても引き渡すことのない石油、後者は例えば、航空機製作会社「エアバス」。ロシア企業はこの事業の一部を買収しようとしたが、直ちに”ストップ”がかけられた。たしかに「EDAS」社の受注量はかつてないもので、多くの利益を出している。ロシアでは国がガスプロム社の支配権を取り戻し、シブネフチ社とユコス社を買収し、航空機製作部門と造船部門を合併させた。世界どこでも巨大化し、経済上昇条件ではこれが正常だ。以下略

−2日「”正教文化の基礎”に反対する統一国家試験」（セルゲイ・レスコフ）夏の静けさの中、騒動が起きた。ロシア正教会がロシアの大地に破滅をもたらすと、大統領宛にロシアのアカデミ−会員10名が書簡を送ったからだ。この書簡に署名した学者たちは確固たる業績はあるのものの、高齢のため学術関係では積極的に活動していないが、ずばり言ってのけた。問題は高尚なので、反響も並々ならぬものとなった。互いにいがみ合っている。昨日ロシア科学アカデミ−常任委員会の建物近くにピケが張られていた。書簡の命題は好戦的で過激に思える。しかし正教会の反応もヒステリックなものだ。いくら長生きしても、その業績はノ−ベル賞受賞者が国のためにしたことにはとても及ばない、主教と自称する人々が病床のアカデミ−会員ギンズブルグを裁判にかけろと訴えている。我が国ではどのような公開論争も好戦的となり、ヒステリックなものとなる。さもないと注目されない。大声をはりあげ、より侮辱的に論敵をやっつける人に耳を傾ける。欧州ではロ−マ法王が人間を真理に高める二つの翼と呼んだ信仰と科学は共存しているばかりか、古典的イメ−ジを払拭して社会が依拠する大立物であるのに対し、ロシアでは剣闘士みたいに互いに襲いかかる。しかし、神は建設的反対者を予定していなかったと一体誰が言ったのか？もしかしたら、神は名誉を傷つける者より、神を否定する者には喜んで耐え忍ぶのだろうか？この敵意ある苛立ちの原因の一つは、20世紀における異なる意見に対する不寛容、非民主主義的認識と衝突性、突然変化の結果などとも言える。しかし、劣らず重要な点は、この取っ組み合いについて言えば、権力接近の闘争でもある。寵臣は少し脇に寄せられたが、それでも野心があり、世界と交流をもっている。これがアカデミ−だ。寵臣は咎められたが、赦免され永遠と結びついている。これが教会だ。今のところ腕相撲では教会が優勢だが、宗務院を創立するつもりはないようだ。一方科学アカデミ−には監視会議がフクロウの翼を広げるかもしれない。すでにアカデミ−常任委員会には資金監視人が現れた。「知は力なり」という言葉で知られる偉大な学者フランシス・ベ−コンがいた。「無神論は一人の人間が渡れる薄い氷で、民衆は奈落に落ちてしまう」と述べた。今日、知識経済をうまく発達させているどの国にも、権力と宗教の中立は存在しない。あるのは協力だ。我が国ではある者は、知的努力をするより、神に祈るほうが簡単だと、むくになって言う。ある者は信仰なき理性が我々を窮地に陥れたと言う。論争ではしばしば、真の目的と恐怖については言われない。全ては、宗教も学問も作ったカネ−ギにように進んでいる。まだ固まっていない若い心について高潔なテ−ゼを提起して、小中学校では正教文化の基礎を教え、大学では神学を教えると見られる。だが先頭にいる者は他人のことで心を痛めているかもしれないが、後ろにいる者の最大の目的は国家制度として組み込むことだ。教会は学校に近づき、人員を育成し、国家基準を作り、国家支出をほのめかし、社会階級の中で新しいより高い地位を占めようとしている。しかし科学アカデミ−は極力、国の庇護を避け、競争者が優勢になることを嫉妬深く望んでいない。子供のゲ−ムのように山の皇帝は一人だけかもしれない。そして科学は当然脇に押し出されるだろう。第一回のベルは、文明進化論に関し無回答なダ−ウインに対する女子学生のばかげた裁判だった。それ故、私の予想では小中学校には新教科が出現するだろう。しかし均衡を保つため、統一国家試験（教育）と正教文化の基礎（布教）が導入されるだろう。しかし何が生まれるか分からない。我が国の学校は現状では、新たなものに対し鈍感である。いかなる構想も立ち枯れとなる。統一国家試験に反対のモスクワ大学学長サドフニチイは、何も変えないことを好んだクトウゾフの化身である。「リトヴィネンコ事件」をこてんぱんにやっつけたロンドン警視庁は、厳重に保管された統一国家試験の解答がどうしてインタ−ネットに漏洩したのか、けして理解できないだろう。我が国首相はこの件に関し今週、恥知らずに怒っていたが、新教科についても悪態をつくだろうか？学校の授業は布教することではない。美徳のテ−マを今の生徒に”教える”ことである。たとえ我慢ならぬとしても、成果は出るだろう。正教文化の基礎は、好戦的ではやりの不信心者の社会を復活させる良い方法だろう。まさか涜神者も、正教に関して統一国家試験でテストがあるとは夢にも思わなかったにちがいない。今日無神論者にとって最良の手段は、クトウゾフがモスクワでやったように敵を学校におびき寄せることだ。

−8月1日「ロゲIOC会長を待つソチ市、建設準備に入る」（ボリス・チトフ）オリンピック候補地競争でソチ市が勝利したファンファ−レもだいぶ前のこととなった。黒海最大の保養地は徐々に2014年ゴ五輪の準備軌道に乗りつつある。グアテマラでロシアが勝利した後、事実上毎日、ソチ市の将来の関するニュ−スがない日はない。今週、2014年五輪予算資金の検査に関して、ロシアオリンピック委員会と会計検査院は合意書に署名した。日曜日までに冬季五輪準備行動詳細計画が公表される。この計画の公式な発表を待たずに、本紙はソチ市とその周辺に何がいつ建設されるのか、膨大な投資開発に対するの市の準備はどうなのか、調べてみた。こうした事業では急いではいけない」と連邦ソチ市発展特別計画部広報ドミトリ・ネズドロヴィンは宥めた。「将来の五輪施設設計の入札はだいぶ以前に決着がついている。競技場の建設は今年末にも始める予定だ。工事には国内外の建設会社が参加する。それと平行して、スポ−ツ宮殿、スタジアム、ホテル建設現場への資材運搬計画も作っている」と同広報。以下略

2007年7月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日「無神論は衰えつつあるが、それでもまだ猛々しい」（サラトフ主教ロンギン、ロシア社会院会員）我々は自由な国で生きている。それ故誰しも、大統領に訴えることも含め、あらゆることに共感も反感も表明する権利も機会ももっている。アカデミ−会員が”ロシア社会でますます強まる聖職権拡大”について懸念を表明している「アカデミ−会員の手紙」も公表できた。教会自身、教会の存在自体がソ連無神論学派の一部代表者の妨げになっていることや、教会がゲット−よるすごい、ソ連時代に作られた強制収容所から近年脱出できたことは、そもそも驚くことでもない。しかし、現代ロシア社会において教会の役割が高まったことを”強まる聖職権の拡大”と呼ぶことはナイ−ブで、少なくともまったく無知なことだ。実際、正教会は布教の機会をもつようになって、ますます新たな信者を獲得している。信者には学者もいれば、経済人もいれば、政府の人間もいる。抽象的な言葉で”国民”と呼ばれる人たちもいる。信者が増えればふえるほど、社会における教会の影響力は大きくなるだろう。何故なら信者は自分の世界と”教会の世界”、”教会の外の世界”と分離できないからだ。その職業的、社会的活動はいずれにしても、その信条、信仰にもとづくものだ。教会の反対者は頻繁に「教会と国の分離原則」について言う。おそらく今日我々の基本課題とは、ソヴィエト時代にこうした言葉にこめられた意味がまったく現実と一致していないという理解を社会に伝えることだろう。何故ならば「教会と国家の分離」という定義は、たった一つの意味だからだ。教会は国事にたずさわらず、国の運営に参加せず、国は教会の運営に関与しない。これで全てだ。以下略

−30日「ソ連元大統領のメッセ−ジ」（アレクサンドル・ラトウイシェフ）「将来、プ−チン大統領はしかるべき場所を間違いなく見つけるだろう」と元ソ連大統領ミハイル・ゴルバチョフ。先週金曜日、ゴルバチョフ元大統領は記者会見を行い、ロシア下院選挙及び大統領選挙を前にロシア国内情勢についてその見通しを語った。「第三期に出馬しないというプ−チン大統領の決定をきわめて賛成だ。大統領は正しい行動をしているし、憲法にそった行動だと思う。我々は民主主義的価値観に忠実な立派な人間を相手にしている。プ−チン大統領のこうした行動は誰もが評価するはずだ。プ−チンという立派な人物は大統領職は離れても、自分にとって”立派な場所”を必ず見つけるだろう。これはもう時期はっきりすると思う」と意味深長に述べた。大統領を賞讃したが、元国家元首は統一ロシア党のプ−チン熱烈支持者を非難した。「統一ロシア党は国会の多数派を利用して、自分たちの成功への道筋をつけるため、徐々に選挙制度の多くに獲得物を破壊した。これは民主主義的ではない。それこそ大統領が介入すべきことだった」とゴルバチョフ氏。「統一ロシア党はソ連共産党の悪いコピ−だ。官僚を集め、国民の党だと説得しようとしている」と元ソ連共産党中央委員会書記長は統一ロシア党員を辛辣にこきおろした。以下略

−28日「”家族法”：元子供は存在しない」（エレナ・シシクノワ）悪質な養育者にはきちんと支払わせる。議員は養育費最低額を定め、夫が養育費を少なくするため、故意に給料を少なめにする悪い慣習に終止符を打つつもり。さらに離婚の場合、住宅所有者が未成年者を退去させることができない法令も近々、発効する。このやり方は主にだめな元夫が実行している。模範的父を支援するため、父の日の設定も提案されている。木曜日、第一副首相ドミトリ・メドヴェジェフが代表する家族年準備委員会が提案を出した。家族年は2008年にも導入される。この関連大統領令は1ヶ月半前に署名されている。「離婚すると、子供は家族の元一員として見なされる。戯言だ。子供に元などあり得るか！これは元夫が未成年者を住居から追い出すために利用している」とメドヴェジェフ第一副首相は怒った。この問題解決のため、議員はすでに奔走している。民法・刑法・調停法・訴訟法委員会委員長パヴェル・クラシェンニコフによると、改正案はすでに出来ている。それによると、「離婚の場合、あらゆる住宅関係は未成年者抜きでは停止される」。しかし同議員によると、これだけが法未整備な点ではない。例えば、現在養育費は父親給料の％で計算される。しかしきわめてしばしば、だめな父親は養育費支払いを少なくするため、自分の給料を故意に低くしている。間もなく最低養育費額が定められ、全て公平に支払うことになる。さらに養育費という定義も明確にして、この定義には金銭だけでなく、住居の提供、医療なども含める。また家族内暴力や、養子縁組及び代理母の秘密漏洩では刑事責任を問われる。

−27日「”トリウムフ”（凱旋）、モスクワを防御」（アレクサンドル・サドチコフ、パヴェル・タラセンコ）ロシアでは超近代兵器が戦闘態勢に入る。8月6日から第五世代対空ミサイルシステムS−400「トリウムフ」部隊がモスクワ（将来はロシア全土）の防衛を始めると、特殊軍司令官ユ−リ・ソロヴィエフは伝えた。元戦略ミサイル軍総司令官ヴィクトル・エシンは「”トリウムフ”システムをアゼルバイジャンなどのレ−ダ施設と連携して統一システムに組み込めば、欧州に米国のミサイル防衛システムの配備の必要性は”完全になくなる”だろう」と見解を示す。”トリウムフ”システムは国を防衛する資格を獲得した。7月12日〜13日、カプスチン・ヤル実験場の試験は成功した。「タ−ゲットはきわめて複雑なもので、その一つは秒速2.8kmで飛行していた。これは、S−400が近くの宇宙の弾道ミサイルタ−ゲトに対応できることを示している」とソロヴィヴィエフ司令官。第二の大陸弾道ミサイルタ−ゲットは高度56kmに打ち上げられた。「これを撃墜するのは、干し草の山で鉛筆を探し出すのに匹敵する。しかしながら、このタ−ゲットは殲滅された」と胸をはって語った。”トリウムフ”システムはたんにS−300を改造したのものではない。これは完全に新しい構造の対空ミサイルシステム。このシステムは、飛行機、無人機、巡航ミサイルなどあらゆるタイプの飛行物体を撃墜できる。このシステムでは大陸弾道ミサイルに対する攻撃力を高めた。飛行距離は400km（戦闘機MIG−29と同じ）。一例を出すと、S−300は6つのタ−ゲットを同時に撃墜できたが、”トリウムフ”は12のタ−ゲットだ。ソロヴィエフ司令官は「新システムは超音速タ−ゲットを撃墜できる。これがその他の対空ミサイル防衛システムと異なる点だ。どの米国レ−ダ施設もこのようなタ−ゲットを”捕捉”できない。だがスペシャリスト以外ではこの驚異の装置を扱うことができない。”トリウムフ”を扱う者は面接試験に合格し、アルハンゲリスクの試射場で射撃試験に合格している。今、これらの軍人は8月始め最初の部隊が戦闘態勢に入るモスクワ郊外へ移動しているところ。「我が国の産業と財政力に応じて、この装置はさらに多く配備されるだろう。モスクワ郊外ではS−400の部隊がいくつか配備される」とソロヴィエフ司令官。軍は、将来”トリウムフ”システムがロシアの対空防衛システムの中核になるだけでなく、欧州の非戦略ミサイル防衛システムの中核にもなればと期待している。もちろん、これがモスクワ、ワシントン、ブリュッセルで政治的決定されたならばの話だが。

−26日「ロシア、欧州通常戦力条約のモラトリウム（凍結）に踏み切る」−ロシアは欧州通常戦力条約のモラトリウムを宣言したが、対立を求めているわけではないと、ロシア外務次官セルゲイ・キスリャクはバク−での記者会見で表明。「その反対で、我が国の全ての措置は事態を活性化させ、戦力監視を正常な状態へ戻すためのものだ」と同外交官。「戦力構成が予知できないことは、けして国際安全の強化となったためしがない。不幸な点は、現在条約が紙の上で存在するだけで、この予知が不十分であることだ。現在ロシアは欧州通常戦力条約の枠内にいて、その自国の義務を履行している」「モラトリウムは条約の条件にしたがい、ロシアが通知してから150日後に発効する。これは12月半ばとなるだろう。このシグナルがロシアと異なり、今でも条約を批准さえ始めていない西側関係国に正しく理解されることを期待する」とキスリャク外務次官

−25日「ロシアに憲法変えろと主張することは愚かなことだ」（ナデジダ・ポポワ）露英関係の危機をどうやって克服できるか？何故にブラウン政権はアンドレイ・ルゴヴォイ事件でこうも厳しい立場をとるのか？モスクワはこうした中、どうすべきか？こうした問題について、元駐露英国大使ロドリク・ブレイスウエイトは本紙インタビュ−で答えた。インタビュア−は本紙ナデジダ・ポポワ。「ルゴヴォイ事件をめぐりロシアと英国の争いはどのような影響をもたらすでしょうか？」−「最近多くの者がテロとの戦いで協力が一時停止されるかもしれないと言っている。しかし正直なところ、両国は以前からこの分野ではさほと積極的には協力していない。我が国は英国に住むイスラム人に関心があるが、ロシアはチェチェン人だ。外交官の相互追放について言えば、これは通常な措置だ。英国紙が叫んでいるような”冷戦”ではない。例えば米国はイスラエルの外交官を追放しているが、両国は親密な同盟関係のままだ」−「追放される外交官はその後どうなるのでしょうか？」−「1989年モスクワで私が仕事をしていた時、ソ連政府は11名の英国外交官を追放した。これは英国から11名のソ連外交官を追放した対抗措置だった。もちろん、多くの不都合なことが起きた。彼らの子供たちは学校に通っていたし、妻たちはモスクワの生活にすでに慣れていた。しかしこうした人たちの出世には追放の影響はない。モスクワを去った多くの者はその後戻っている。一人だけ、ビザが永久停止にされた。だが彼は生涯、ロシアの研究にたずさわった。彼にはこの措置は本当に悲劇となってしまった」−「英国の新外相デヴィド・ミリベンドはモスクワに対し、かくも厳しく対応するのですか？」−「リトヴィネンコ殺害は、きわめて大きな事件だ。ロンドン市民は、市の中心で起きたことに驚いている。だから外務省はかなり厳しく対応している。英国の役人にとって、有権者が彼らについてどう思うか、かなり重要だからだ。それでも、ロシアにその憲法を変えろと主張することは愚かなことだと考える。我々もロシアに対し、さほど宜しい関係にあるわけでもない。何年もロシアはボリス・ベレゾフスキ−の引き渡しを求めている。しかし我が国は引き渡さない。我が国の法律がこれを許さないからだ」−「ミリベンド外相の立場でしたら、貴方はどのように状況の”舵取り”しますか？」−「私は閉めた扉の向こうでロシアの外交官と会うでしょう。そして”みなさん、合意しようではないか。我々双方ともきわめて不快な状態にある。我々に真に有力な証拠がある。だが貴方には憲法がある。そこで妥協点が見つかるまで座って話し合うだろう。例えば、第三国で裁判を行うとか。リビアの航空機爆破テロのように裁判をオランダでやるとか」−「ロシアの最高検は英国はルゴヴォイの容疑に関し、有力な証拠を出していないと言っていますが、どうでしょう？」−「英国検察にあらゆる必要な証拠があると、きわめて確信している。さもなかれば、英国検察は敢えてあれほど大きな声を張り上げなかっただろう。リトヴィネンコはきわめて稀な物質で毒殺された。これを製造できるのは、その専門の大企業だけだ。薬局で買うことはできない」−「とはいえ、リトヴィネンコ殺害の背後に誰かいるでしょうか？」−「個人的意見を言ってみる。第一に殺人犯はプロではない。プロならば、仕事を完璧にこなし、リトヴィネンコが瞬時に死ぬだけのポロニウムをふりかけただろう。しかしそうではなかった。リトヴィネンコはあらゆる痕跡を残し、それが後に検察の捜査に役立った。第二に、クレムリンが殺害を準備したとする英国アナリストの主張はまったくナンセンスに思われる。この事件にプ−チン大統領が関わったなど、ほとんどあり得ないことだ。リトヴィネンコはそれほど重要人物ではなかった。しかし彼の死はかなり政治的影響をもたらしたことか」−「暗殺未遂があったとするボリス・ベレゾフスキ−の発言についてどう思われますか？」−「ベレゾフスキ−はこれは常に繰り返している。”私は危険な状態にあり、クレムリンは私を暗殺しようとしている”と。英国外務省の声明がなければ、私はベレゾフスキ−の言うことを信じなかったろう。英国警察は彼に対する暗殺未遂の情報を確認している」−「ロンドンとモスクワは長期に争う合うことになりますか？」−「この争いは、現在全てが考えているほど深刻なものではない。緊迫状態は二三ヶ月もすれば去るだろう。50万のロシア人が英国に住んでいる。モスクワ−ロンドン間には日に八便も飛行機が飛んでいる。英国はロシアに対する最大の投資国だ。きわめて多くのものは、正常な関係発展に利害がある。したがって、どのような”冷戦”状態もないだろう」

−24日「英国人の頭にはまだ前世紀の思考が鎮座してると、プ−チン大統領」−プ−チン大統領はロシアの憲法を変えろという英国の提案は植民地思考という退化器官からでたものと表明。「英国側から吹聴されている問題は何のせいなのか？悲劇が起き、リトヴィネンコ氏はロンドンで死亡した。彼らは我が国民の一人、ルゴヴォイ氏を請求し、引き渡しを求めている」とロシアの青年運動代表の質問に答え、大統領は発言。「ロンドンには、重犯罪でロシア当局のお尋ね者になっている30名が隠れている。ロンドンこそ、彼らを引き渡そうとはしないではないか。英国と似たような問題は米国とも、フランスともある。彼らは国内活動で容疑がかけられ起訴されている者も含め、その国内に隠れている者をけして引き渡そうとはしないが、他の国には我が国に侮辱的忠告するなど、高い要求を突きつけている」とプ−チン大統領。「憲法ではなく彼らの頭脳を変えるべきだ。彼らが提案しているいることは明らかに、植民地思考という退化器官から出たものだ。こうした忠告は、英国ではまだ頭脳に前世紀の思考が定住していることを示しものだ。パ−トナ−には敬意もって接するものだ」とプ−チン大統領

−23日「番号！イチ、ニ」（アレクサンドル・アルハンゲリスキ−）生物学の発見は間近だ。コフトン・ルガヴォイという雑草の新種について説明する時がきた。コフトウン・ルガヴォイが露英関係にぼうぼうと茂った。その茨の道をサルコジがどうにか通り抜けようとしている。ライス長官のバルブも最終的に閉鎖された。さらにちょっという実感だが、「仮想敵：とか「世界の覇権主義」という忘れていた言葉に回帰するかもしれない。誰が改良主義者であろうと、挑発は輝かしく成功したと認めざるえない。ロシアと西側に関する全ての問題は長い年月の中でゆっくり成熟したものになったが、瞬時に極限まで激化した。雷声が鳴り響き、そうした中では誰が目論もうとも、あらゆる国際的外交措置がさほど顕著でないにしろ、ほぼ正当性がある。コソボの前例から軍事協定の一時停止までそうだ。憲法を変えてはめになった二等国家に仲間入りしたロシアに対する侮蔑的な仄めかしから、これは西側だけが満足しただろうが、現在の米国と第三帝国の中途半端な比較にいたるまでそうだ。しかしそうした中、東欧でもミサイル防衛システムの配備のような現実的な問題や争いが消えてはまた浮上する。ポストモダニズムの原理が働き、現実と虚構の区別がなくなり、価値の差もなくなり、左は右になり、右は左となり、全てが混ざり合い混沌とする。これには多くのものが歓喜している。我々も、隣人も喜んでいる。誰でもかまわないから（ロシアの熊やネッシ−）擬人化した敵が存在するなら、問題解決がより容易い。米国はイラク問題から手を引き、新しい英国の政治エリ−トは与党として足場を固め、古いロシアの一族は強力な政権を支えるだろう。誰もが選挙前には狡猾の西側の問題が前代未聞のレベルに到達すると確信していた。何故なら今、それ以外にやることがないからだ。99年、粗暴なチェチェン部隊がいた。2003年、「新興財閥の撃滅」というキャンペ−ンがあった。今は誰もいない。大衆の意識を団結させる必要がある。ブラウンとミリベンドに感謝している。彼らは政権与党に選挙前の格好のプレゼントをした。こうした外交的衝撃が選挙前やブラウン政権の最初の百日程度でおさまり、また複雑な対話という確固たる戦略を保持して、迅速に戦術交換が起これば、それは宜しいことなのだが。西側のパ−トナ−は非武装のチェチェン人でも、新興財閥でもない。打ち負かすことも、買収することも諫めることもできない。煙幕が消えても、生きていかないといけない。ただしこの断絶のゲ−ムが深刻で長期化し、もし西側が中国やラテンアメリカの衆愚政治家、石油のアラブ諸国の抱擁にロシアを追いやれば、ロシアは抱擁しあうだろうが、世界の事情はそうはならない。我が国にはサウジアラビアとは石油を除けば共通点はないし、中国とはガスパイプラインの価値を除けば同じ価値観はないし、ベネズエラとは武器売却以外に現実に交流点はない。不幸の者同士の一時的な同盟は、脆いので危険だ。互いに相手の裏切りを疑い、それ故戦いに突き進む強い覚悟をあると誇示する。一方、欧州や現在の米国でも、何らかの共通点をロシアは持っている。歴史や文化の根っ子で揺るぎなく繋がっているものがある。ロシアが欧州と共でない世界は存続できないし、発展できない。その世界はただぐらついているだけで、亀裂が走るだろう。まさにそれを目の当たりにしている。今後どうしたらよいのか？事後ということなのか？英国はルゴヴォイはいなかったと、ふりはできないだろうか？ロシアは耳に栓をして、ミリベンドのことは聞かなかったし、何も知らない、何も覚えていないとただただ呟けないだろうか？米国は、MDはテヘランだけでなく、脅威のモスクワからも防衛しなければならないと、率直に誠実に白状できないだろうか？アフチサリは、彼の出世の頂点として、コソボ分離の武装解除、送別計画を永遠の取り下げ、実行しないと、和解できなだろうか？いずれにしても、交渉する必要がある。ただい、前もってどうなれば成功で、どうなれば失敗から理解しておく必要がある。ロシアは、はみ出し者でもなく、敵でもなく、競争者でもなく、欧州プロセスの独立した完全に権利のあるれっきとした参加国であるという、明瞭な目標を新たに設定すべきだ。そして裏取引をし、主張し、勝負に出て、必要なら買収もする。一般向け対立の概念で国際的現実を説明できないからだ。この概念では戦争のみ説明できる。冷戦か、武力戦争かだが、それはさほど重要ではない。時にはこれが成功する時もある。ロンドンの挑発は素晴らしいソチの出来事でちゃらになった。コフトウン・ルゴヴォイの種子を蒔いた者はしばらく沈黙した。ポリトコフスカヤとリトヴィネンコを殺害して、彼らは隣接する世界からプ−チンを引き離そうとした。彼は劇的な状況から脇道を探し出し、底に穴を開け、外に出た。しかし今度は戻りの波がやってきた。ソチの効果はロンドン・シンドロ−ムで打ち消されようとしている。外交では軍隊の論理が勝利する。これは軍隊では外交の論理が勝利するようなものだ。司令官は命令するかわりに、番号！イチ、二、左右、前進と叫び、隊列の前で厳かに「諸君、構成を変え、多極世界の二つの陣営同士で建設的協力は始めよう」と言うかもしれない。

−22日「ロシア中央選管、児童書作成」（ナタリヤ・アンチポワ）児童書、コミカルな選挙呼びかけ映画、本格的歴史映画、記名招待状など、中央選挙管理委員会は国民の義務履行を呼びかけ、投票をうったえる意向。「これは間もなく国民に呼びかけるもののうち、ほんの一部にすぎない」と先週木曜日ロシア中央選管委員長ウラジ−ミル・チュロフ。「もしお婆さんが昼食でキセ−リか、コンポ−トか、どちらを選ぶかと聞いたら、僕はキセ−リを選ぶだろう。これも選択かい？あるいは、お婆さんが僕か子犬のチャフカを羽布団に寝かそうと考え、子犬のチャフカを選んだとしたら、僕はどこで寝たらいいのだろうか。これは悪い選択だよね。なんと”選択”と”選挙”という言葉は不可解で謎だらけの言葉なんだ」−中央選管は投票日、有権者がどのような行動をとるか、十分知っているので、前もって有権者を教育しようとして、「選挙とは何か、僕は知っている」という子供本を出すと決めた。この主人公はニキ−トカ少年（奇妙に一致しているのは、ニキ−トカと呼ばれる少年は昨年夏、プ−チン大統領の目にとまり、お腹にキスさえされた少年だ）。中央選管のニキ−トカ少年はきわめて知識欲旺盛で、回りのこと全てに関心をもっている。56頁からなるこの本で、議会、行政、司法という三つの場所を訪問できる。当然のことながら、最後にニキ−トカ少年は選挙はとても重要だと確信する。年内にも選挙を行う約1080万の有権者にこのことを説得するために、中央選管はこれまで試したことのない対策をさらに多く準備している。以下略

−21日「交通渋滞のない日は一日もない」（アナトリ・グセフ）休日の天気は気象予報センタ−が晴れだというと、数十万のモスクワ市民は別荘に出かける。数年前、自動車運転手はモスクワ郊外の道路で日曜日の渋滞を考えただけで恐れおののいたが、今では状況が一変した。多くの別荘所有者が月曜日の朝に帰るので、労働日初日の道路事情がさらに厄介になった。というのも、それにモスクワに通勤している郊外の住民が加わるからだ。最近ヤンデックス検索システムはモスクワ道路の全交通渋滞について調査をした。これには、主な幹線道路に設置された外部監視カメラと特殊センサ−のデ−タが収集された。道路渋滞の程度を1点から10点で分類し、1点は空いた道路で、10点は地下鉄を使ったほうがよいほど混んだ道路。その結果、モスクワ市内では毎日650件の渋滞が発生し、一つの渋滞で約1500台がストップする。モスクワでの渋滞時間は平均で1時間8分。一ヶ月市内を通過すると、ドライバ−は渋滞で11時間以上をむだにする。夏のほうが冬より道路は空いており、冬の渋滞評価点が7点だとすると、夏は5〜6点。それでも混んではいる。以下略

−20日「コカコ−ラ、ロシア人の愛国心で稼ぐ」（アレクセイ・アロノフ）二十年ぐらい前では多くのロシア国民はコ−ラほど美味い飲料水はなかった。外国製の清涼飲料水は未知の「西側生活イメ−ジ」のシンボルだった。現在愛国主義が再び流行となり、外国製清涼飲料水にかわって、かなり頻繁にロシアのクワスを贔屓にしている。クワスはロシアの製造業者だけが販売し、売上高は記録的に伸びている。これで稼ごうと、コカコ−ラ社は決めた。数日前同社は三つのクワス商標の登録申請を出した。しかし、米国製のクワスは本物になるだろうか？消費者争奪戦は熱いものとなると見られる。クワス市場は急激に伸びている。昨年の販売量は3500万デカリットル。今年、専門家の予想では製造量は50％伸びる。だがこの数値には樽売りクワスは含まれていない。これほどの伸び率と争えるのはビ−ル業界だけかもしれない。ビ−ル生産高は今年上半期、30％も伸びた。コカコ−ラ社はいつ、どこでロシアの国民的飲料水を売り出すのか、明らかにしていない。やり方は二通りだ。自前の工場を立ち上がるか、それともロシア国内で既存の工場を買収するかだ。以下略

−19日「夏にはパイロットは五歳老ける」（ここ数日の航空機事故はつらい問題を突きつける。飛行機にしようか、どうしようか）（アレクサンドル・アンドリュ−ヒン）二つの航空機事故が一日で起きた。コロンビアの航空機はまだ運がよかった。機首が水につっこんだだけですんだからだ。だがエアバス−320は地獄の炎に包まれた。ブラジル、サンパウロ空港で滑走路を維持できず、フェンスを突き破り、建物に突っ込んだ。ほぼ200名が被害者リストに載せられた。昨年、ロシアはこのリストでは議論を待つまでもなくトップだった。ソチ、イルク−ツク、ドネツクで飛行機が墜落した。この三つの飛行機事故は全ての航空会社にとって最も過酷な時期、夏に起きている。緊張は五月にはすでに高まる。数百万の乗客が休暇で殺到する。こうしたピ−クの負担に飛行機や乗務員が耐えられるのだろうか。まさに一年で暑い時期にあらゆる航空機事故が急増する。ほぼ毎日強制着陸の緊急連絡が入ってくる。エンジントラブルや、油圧系統の不具合、リバ−サの誤作動など。我々乗客はどうしたらよいか、何を心配したらよいのか、飛行機をどうやって選べばよいのだろうか？「安全ベルトを締めてください」とモスクワ−ペトロカムチャツキ−便の乗客は、TU−154機がクラスノヤルスク上空に来た時、アナウンスを聞いた。パイロットは「油圧系統が故障した。着陸許可お願いしたい」と地上に連絡した。空港には消防車や救急車が駆けつけた。飛行機は燃料を使い切るため、二時間上空を旋回した。飛行機は着陸に成功した。6月22日の出来事だ。同じようなことが翌日、モスクワで起きた。TU−134機がニ−ジニイ・ノヴォゴロドへ向かっている途中、突然エア−ポケットにはまった。左側エンジンが故障した。「ヴヌクヴォ」の救急隊は警戒態勢に入った。飛行機は空港上空を一時間以上旋回して、着陸した。6月24日にも同じよなことが起こった。「コガリム・アビア」社の飛行機がクラスノダル空港を離陸した。スルグト空港まで100キロ近くの所で尾部で軋む音がしだした。「エンジントラブルだ」とパイロットは管制官に伝えた。「とうとう、夏が始まった」とフライトエンジニア、そしてエンジンを切った。着陸はまたもや、非常態勢で行われた。だが今回は全て無事に済んだ。夏に航空機事故が急増する。五月からエンジン、リバ−サ、油圧系統の故障が立て続いている。昨年、ロシア全体で6つの航空機大事故と892件のトラブルがあった。その内、4つの大事故と578件のトラブルは夏に集中している。以下略

−18日「パン価格は役人が吊り上げているのか」（丸形パンの価格はどうやって形成されるのか）（アレクセイ・アロノフ）最近、事実上どの国民も不本意ながら大規模なペテンの犠牲になっている。パン価格がロシア全土で急騰している。場所によっては50％も上がった所もある。役所と企業は当然なことだと言っている。国際市場で穀物は高騰し、収穫量の予想は悪いので、それが原因と言われている。しかし本紙が取材してみると、棒パン価格で小麦粉の割合は20〜30％以下だ。小麦粉価格が二倍となっても、パン価格が50％も上がるはずがない。結局我々は首尾良く計算された行為を相手にしているのであり、誰かが簡単に金儲けているのだ。政府は火曜日大統領がこの問題に口をはさむまで、何の手も打とうとはしなかった。大統領は農業相アレクセイ・ゴルデ−エフを呼び、直ちに価格を抑えると約束させた。役所と製造会社は穀物価格が上がったから、小麦粉価格も上がったと声を揃えて言っている。「世界の傾向は穀物の高騰だ。石油ガスの高騰と同じことだ」と数日前ゴルデ−エフ農業相は分かり易く説明した。ところが同大臣は昨日、大統領への説明を余儀なくされた。「我々は市場の価格を抑制するあらゆる手段をもっている」とゴルデ−エフ大臣は大統領に伝えた。「今年穀物の収穫量は昨年より多くぐらいだ。不足などあり得ないし、価格上昇があるはずなどないのに」と同大臣。しかしプ−チン大統領は多くに地域で穀物が高騰したと指摘。そして対策をとるよう求めた。以下略

−17日「ロシア外務次官：ロシアは英国外交官80人を追放するかもしれない」−「実業家アンドレイ・ルゴヴォイの引き渡しをロシアが拒否したことでロシア外交官4人を追放すると決めた英国にやり方にロシアが見習えば、駐露英国大使館は80名の外交官が足りなくなるかもしれない」とロシア外務次官アレクサンドル・グルシコは火曜日、表明した。「ロシアが英国がとったやり方をとれば、英国大使館は今日にも80名の外交官が足りなくなるかもしれない」とブリ−フィングで発言。「ロシアは、ボリス・ベレゾフスキ−やテロリストの手先アフメド・ザカエフなどロシアの現体制の転覆を呼びかけた者も含め21名の引き渡し問題を英国政府に出した。一人も引き渡されていない」とロシア外務次官。英国側は元連邦保安庁将校アレクサンドル・リトヴィネンコの殺害に関与したとしてルゴヴォイに嫌疑をかけている。英国は四名のロシア外交官の追放と、ビザ発給簡素化問題でロシアとの交渉を一時中止すると決定。英国政府はロシア外交官へのビザ発給も制限する。ただしビザ制限は観光客など一般市民には適用されない。ロシア側はロシアに対する英国の行動は両国関係に深刻な影響を及ぼすと警告した。

−16日「ロシア政府、年金倍増するが、ただし全員ではない」（国は年間最高1万9千ル−ブルを追加する）（ユ−リヤ・ミロノワ）ロシア政府は国民所得の一部を年金積立にいかに回すか、やっと決断した。大統領も約束したように、国民所得からの天引き1ル−ブルに国がさらに1ル−ブル上乗せする。しかし”但し書き”がある。残念ながら、国庫から貰えるの年間最高1万9千ル−ブル。だが多くの将来の年金受給者は政府の別の”プレゼント”がさらに喜ばせることだろう。国庫の追加収入のおかげで、公務員給与を実感できるほと引き上げるだけの資金がある。例えば、先週金曜日保健・社会発展相ミハイル・ズラボフが約束したことだが、来年から医師の賃金は千ドルになる。国の基本的立場はこうだ。国民は自分の年金について自覚的に心配するものとし、国はできる限り援助するというものだ。国庫が自覚的な将来の年金受給者を支援することについては、プ−チン大統領は春の連邦議会向け教書で表明している。そこで初めて提案が出た。国は国民が自分の年金勘定に入れた1ル−ブルに対し、予算1ル−ブルを上乗せすると約束した。以下略

−14日「環境ごろか、それとも死の川で生活するか」（セルゲイ・レスコフ）チェリャ−ビンスク州、ムスリュモヴォ村は住民が慢性の放射能疾病で苦しんでいる世界唯一の居住地域だ。この疾病は1950年代、近くの原子力コンビナ−トが大量の放射性物質をテチャ川に投棄した過去の時代の遺産だ。ムスリュモヴォ村の問題は、ボリス・エリツイン前大統領が当地に来ただいぶ以前から言われていた。しかしこの年に限って資金があり、苦しみ続けた住民の移住が始まった。けれども全てが満足しているのだろうか、たとえ悲惨な場所だが全てが故郷を捨てたいのだろうか？「もう三十歳を越えた。妻をもつには金がない」と言ってレナト・ハビロフは遠く夢を見るようにタバコを吸い始めた。「村には仕事がない。間もなく町に引っ越し、仕事をして結婚するつもりだ」「どんな仕事か」「警備員をやる。他に何もできないから」とレナトは自分の将来を見つめていた。中略−コンビナ−ト「マヤク」はオゼルスク市にある。ここは、原子力計画の時代に誕生した12の閉鎖都市の一つだ。オゼルスクは、長く複雑な生産サイクルの中心地だ。まさにここで原爆のもとになるプルトニウム−238が生産されていた。施設A（こうした呼び名はすでにベリヤ時代からあった）では原子炉からウランを取り出している。施設Bは放射化学工場で、プルトニウムにウランを濃縮している。施設Cには化学金属工場があり、高純度の金属プロトニウムを生産し、核爆弾のもとになっている。オゼルスク市で1948年6月8日、兵器用プルトニウム生産のソ連最初の原子炉が運転開始した。1949年4月16日、最初の製品が完成した。早くも1949年8月29日、ソ連最初の原爆実験が行われた。50年代、このコンビナ−トは無管理状態で核廃棄物をテチャ川にたれ流し、総排出量は280万キュ−リにもなった。いくつかの村は近くの新地に移転した。がさらに大きな打撃をうけることになる。1957年9月29日、熱爆発、つまり連鎖核反応のない爆発事故があった。大気に2000万キュ−リ放出された。地元紙は筆舌尽くしがたい自然現象について書きまくった。しかも事故の跡は北氷洋でIAEAの専門家により検出された。その後初めてテチャ川は農業用水の等級から外された。以下略

−13日「ランドクル−ザか、それとも車輪ホ−ルか」（ロシア国民はバウチャ−（株式引換券）どれほど儲けたか）（アンナ・カレジナ）株式引換券を発行して15年間たった。ロシア前大統領ボリス・エリツインが民営化チャック発行を承認してから、これほどの時間が経過した。15年間たち、我が国は私有財産が成立したが、多くの者は騙されたと、今もって固く思っている。どうしてなのか、本紙は過去を振り返り、株式引換券で誰がどれほど儲けたか調べてみた。15年前紙の上は全て皺一つ無く筋が通っているように思われた。国営企業はバウチャ−による交換に株式の29％以上を提供し、さらに51％は職員間で配分するはずだった。行き場がないように思われた。バウチャ−を持参し、国営企業に投資して、玄関先に待ちに待ったヴォルガ二台が届けられるのまてとのことだった。しかし、多くのロシア国民は祖国の分け前を結局もらうことはなかった。民営化結果に関する世論調査によると、多くの国民（29％）は自分のバイチャ−を月並み売ることを選択した。約五分の一（21％）は国営企業株式交換券を投資ファンドの株式に投資した。12％は何らかの企業株式に投資した。さらに約10％は、近親者に贈与した。まったく手つかずにした人も少なくなかった。バウチャ−を売った人はさほど損しなかったかもしれない。「祖国を売却した」金でウオッカの一本か二本から買えたかもしれないからだ。といっても、90年代初め、どんな金でも無駄なものはなかった。それにどの街角にも「バウチャ−買う」と看板もった忍耐強い人が立っていた。実際、全ロシアの財産規模と比較すると、このたった一枚の紙片とは一体どのようなものか？映画「他者の中の自分、自己の中の他者」でアレクサンドル・カイダノフスキ−役が「これは全てにではなく、一人に必要なものだ」と語ったのと同じようなものだ。そうのように企業心のある者はバウチャ−をほぼ目方で買い占めたのだ。バウチャ−の紙束で早くも財産の相当の部分を狙うことができた。ある者は取引所でバウチャ−の取引だけをした。幸せを求めて遠くまで出かける必要はない。どのプレ−でも、”全露民営化”とう名のプレ−でも、勝利者はいる。いや、自身が企業所有者になったり、そのことで他人を手助けした”赤い”マネ−ジャ−は無視することにする。そこには犯罪の大家でも派遣するとしよう。今は、自分のバウチャ−をうまく投資できた普通の人について話をしているのだ。以下略。

−12日「欧州、ロシア資本に対し”鉄のカ−テン”を下ろす」（アンドレイ・レウト、フォドル・チャイカ）EUとロシア投資企業の関係はますます戦闘行動みたいになってきた。本紙で数日前に書いたばかりだが、ドイツはロシア企業に対抗する特別な機関を設置するつもりだ。さらに新たな攻撃についても分かった。欧州議会は欧州の電力及びガス会社の買収を外国企業に禁止する。最大の目的は、ガスプロム社やその他の国の大手企業を参入させないことだ。最初の成果はすでに出ている。ロシア対外貿易銀行は欧州の航空宇宙会社「EADS」の株式を売却する意向だ。何故なら欧州は「エアバス」生産に我が国を参加させたくないからだ。EUはロシア、中国その他急速に発展する諸国にストップかけたいというベルリンの訴えを明白に支持した。今後大手企業の進出禁止が法律で制定されるだろう。欧州議会は外国が欧州企業を自国に参入させない限り、欧州でガス、電気等の販売網を外国企業が買収する権利はないと考えている。水曜日欧州議会が承認した報告書は「EUのガス電力市場の展望」と呼ばれるものだ。この後でこれおを基に法律が制定されるだろう。欧州議会は、豊かになった企業が旧世界欧州を買い占めてしまうとおそれている。膨大な資金が高値の石油ガス、金属や、急速な経済成長でロシアや中国、中東に企業に蓄積している。今やこうした国々では多くに国内企業にとって狭いものとなり、彼らは多国籍企業になろうとしている。そうなると、英国人にはガスプロム社のロゴの入ったガス料金領収書が届くことになり、スイスのガソリンスタンドはルクオイル社の赤と黒のカラ−で塗られ、ギリシャでは金属容器に「ルスアル」社製と書かれることになる。これを見越した欧州は反グロバリゼ−ションの旗を掲げたのだ。以下略

−11日「扉をちょっと開ける」（アレクサンドル・リフシツ）政府はやっと、国防部門に目を向けた。そこに膨大を資金を投資し始めている。この部門はたしかに特殊だ。その上放置されたままだった。国の予算だけでは問題を解決できない。まだ脱穀したままのようなものだ。まだ生のままだ。先ず規模を見てみよう。他国を見ると、どこでもさほど大きなものではない。米国が最も強力な軍需産業をもっている。しかしその資産評価額はマイクロソフト社の四分の一程度にすぎない。我が国の軍需産業はいつのまにか例外になってしまった。他国を圧倒していた。その後改革時に廃れ、コンパクトになった。年間売上高もガスプロム社の20％にもいかない。最大のお得意先は国からの需要だ。ロシアでは軍需産業は常に安定する。さらに輸出もそうだ。最大のリスクは消費者が支配する国内市場だ。その背後に政治がある。どのような改革も納入業者の事業に影響する。発展もすれば、零落もする。これが市場の構造だ。これまでもそうだし、今後もそうだろう。これはそこに参入している者が忘れてはいけないことだ。かつて米国で興味深い出来事があった。爆撃機B−1のことだ。カ−タ大統領はこれをあまり重視しなかった。結局それから手を引いた。だがロックウエル社は数百の下請け企業をかかえそれに従事していた。ただちに赤字になった。数千の従業員が解雇された。工場さえ売るはめとなった。その政権が変わり、レイガンが大統領に就任した。全てもとに戻った。ロックウエル社は全員に招集をかけた。生産が再開され、やっと軌道にのった。そして長い年月の後、投資したものを取り返した。市場はどちらかに傾くと、力の均衡を保とうと、買い手と売り手の間でバランスを求める。そういうものかもしれない。主要企業が合併したり、減少したりする。例えば、ペンタゴンでは納入業者は10社以下になった。ロシアも同じ道を進んでいる。国営の持株会社が設立されている。正しいやり方だ。大きなリスクは軍需産業内にもある。従業員は残っているが、最早若くはない。10人中9人は50歳以上だ。改革の動乱時代を軍需産業と共に生き抜いた人々だ。相変わらず良心的に働いている。他のやり方はできない。貫禄ある歳になっているのは人員だけではない。設備もしかりだ。80％が耐用年数を超えている。更新する必要があるが資金がいる。資産はいろいろある。高収益なものもある。輸出契約や生きた現金の臭いがすれば、多くは民間企業が手をすでに出している。残りが国営だ。赤字にすっぽりとはまった弱者の集団だ。約40％そうだ。応用科学や生産技術など役に立つ支出も大きい。その中にもユニ−クなものもある。だがその時代がすぐ来るわけではない。一言でいえば、稼ぐ期待を捨てきれず、朝にも、昼にも、夕方にも金を渡している。いつ稼ぐのだろう。その回答は少し待ってくれということか。財政問題は避けて通れない。自身とロシアの銀行だけに期待すべきだ。外国企業は忘れたほうがよい。有価証券の国外投資による収入と同じようなものだ。何故なら債権者と投資家とは、好奇心旺盛な人々だからだ。何もかも知りたがる。心の中まで入り込もうとする。しかしそこは全て機密の分野だ。戦後米国は、さほど悪くないのに軍需部門を売却した。しかも、企業の管理まで移譲した。やがて民間企業は我に返り、再編され、もと来た道に戻っていった。これほど困難事業の過度な負担には耐えられなかった。その道を再度通るべきではない。結果だけとうまく利用したほうがよい。国の軍需産業に民間企業を入れたらよい。もちろん、ロシア企業だけだ。たとえ解体するにせよ、必要のないもの全て売却したほうがよい。その他の企業にはできる限り若いパ−トナ−を迎え入れればよい。やって来るだろうか。しっかりとした大株式会社が設立されれば、やってくる。数年先には軌道に乗るだろう。そうなれば良いことだろう。財政力も高まり、質の高い経営もできるようになるだろう。賃金も上がり、効率も上がる。民生品の開発も行うだろう。これも軍事機密か。よりまともになるだろう。真の資本家は常に規律もしっかりしている。この部門は権威もあり、コストもかかり、リスクも高く、展望もある。扉を全面開放してはいけない。いずれにしても金の入った袋はやってこない。少しだけ開けるのよい。希望があれば投資してやってく来ればよい。もっと悪くはならない。

−10日「買いだめしソチに投資すれば」（だが新築住宅の販売は”凍結”）（アレクセイ・アロノフ）専門家は、ソチの不動産に現在投資した千ドルはオリンピックの年には少なくとも2千ドルになると請け合う。現在この保養地都市の不動産物件に異常な需要が出ている。しかし今のところ購入できるのは「中古」物件のみ。多くの新築物件の販売は一時停止。狡猾な建設業者は急いで価格を書き換えている。新価格は以前より10〜15％高くなる。今でも、それなりの住宅の価格は驚くべきもので、1平米当たり3500ドル〜10000ドルもする。考えられないことが起きている。”田舎”のソチ市の不動産がモスクワより高くなってしまった。これで割が合うのだろうか？どこでもそうだが、ソチ市で最も需要がある部屋はワンル−ムである。2ヶ月前、率直なところ、これは12万ドルから14万ドルだった。今や15万ドル以下のワンル−ムを探すの事実上不可能。一部地域ではワンル−ムの価格が18万ドル以上になっている。それも一週間もあれば売れて、不動産業者は笑いが止まらない。本当に驚くべきことだ。この価格のワンル−ムはモスクワで一ヶ月以上かかるからだ。以下略

−9日「プ−チン大統領：ソチ市の勝利は、ロシア全体、ロシアスポ−ツ、ロシア経済の勝利」（メロル・ストウルア）スポ−ツではアウエ−で引き分ければ、成功と見なされる。ロシア大統領を代表とするクレムリンチ−ムの海外遠征はほぼ計画の超過達成となった。私の審判評価録からすれば、このチ−ムは米国のケネバンクポート市では引き分けだったが、グアテマラでは総得点2点中1.5点上げ、勝利した。先週金曜日、モスクワ市でモスクワ市長就任式後、来客は大統領と市長に回りに群がった。私がクレムリンチ−ムの海外遠征の成績について伝えると、プ−チン大統領は笑みを見せたが賛成しなかった。「試合で皆さんの専門用語を使うとすれば、我々のチ−ムは得点は上げなかったが、おそらく得点の四分の三は稼いだ。言葉は行動でもある。だからケネバンクポート市の友好的雰囲気は、中身のない感動や中身のなりお世辞より重要なことなのだ。ブッシュ大統領の父（元大統領）のはたしたケネバンクポート市の成功への貢献を特に強調したい。元大統領は聡明で知的で、配慮に富んだやさしい人物だった。こうした面を見せた小さなエピソ−ドがある。昼食時、ロシア語では夕食時のことだが、ケネバンクポート市を訪れた初日、親密な者だけの狭い宴で、元大統領は一緒に連れてきた孫たちに別の場所で食事をしていたロシア代表団にも挨拶するように言った。私も代表団各人もこうした友情、歓待にはたまげるほど感動した。間違いなくケネバンクポート市で半得点以上稼いだはずだ。私は大統領がグアテマラのホテル「インタ−コンチネンタル」で試合を巧妙にうまく運んだこと、賞讃した（英語とフランス語で行われた大統領発言はIOCの厳しい審判に大きな印象を与えた）。「スポ−ツと政治を一緒にしたくはないが、事実は事実で、ソチ市が勝利し、ロシア全体が勝利した。スポ−ツだけではなく、その背景にあるロシア経済の勝利だ」と大統領。ソ連崩壊後ロシアは例えば、外コ−カサス地方の多くのスポ−ツ施設や、バルト海沿岸のいくつかのスポ−ツセンタ−を失った。ソチのオリンピック建設はこうした損失を補填するだけではない。それは超近代的なスポ−ツ施設を国にもたらすだろう。「プ−チン大統領、グアテマラの投票、特に第一回投票でオ−ストリアのザルツブルグに投票した多くの票が韓国ではなく、ロシアへ流れたことは欧州と我が国の結束を表しているように思えますが」「もちろんだ、これは我が国がEUなどに加盟はしていないが、欧州の有機的な不可分な部分であると一種認めていることだ。その良い例として、ソチが勝利した時、オ−ストリア大統領は電話で心から祝いを述べてくれた」と大統領。以下略

−8日「現場の天才」（マ−シャ・トラウブ）二週間ぶりに息子と一緒にモスクワに戻った。テニスキャンプに行っていた。夫はチ−フトレ−ナ、ヴェラには花束、サブトレ−ナ、レ−シャにはコニャック、ワ−サには玩具を用意して駅で出迎えた。私には何もなかった。荷物を解いて片付けた。すると下着の入っている男性用ボックスに新しい香水を発見した。包装したままだ。戸惑い、手でつかんでみたが、また元に戻した。何故パンツの中に男性用香水があるのだろうか？女性用だったら理解もしたし、そしてもめ事にもなっただろうが。だが男性用とは？冷蔵庫には三本の美しい瓶の贈答用芥子セットがあった。芥子はけして食べない。しかしスリッパには驚いた。アエロフロ−トのものだ。ビジネスクラスだ。これはだいぶ前から不意の客のため、きちんとしまっておいたのだが、きちんと玄関に揃っている。どう考えるべきなのか。「下着入れにどうして香水があるの？そうするわけがあるの？」と遠回しに訊いてみた。「どこへしまったよいの？香水などが置いてあるお風呂場の棚？」−「棚が壊れるのを心配していた。あまりにも多く載せているから」「他の場所があるの？寝室の棚ではだめなの？」「あそこは君専用の香水だ。君が欲しいものを特別に買ったものだ。あそこに自分のものが並んであってもすてきには見えない。君が見て喜ぶと思っていた。そうは思わないか？」「正直、そうは思わないわ。何故化粧水がパンツの中にあるの？」「僕の母は石鹸をシ−ツの中で保管していた。香水もそうしていた。たぶん、遺伝かもね」「それで、芥子は？」「芥子？」「貴方、芥子を召し上がるの？」「基本的にそうだ。好きなほうだ。君が買ってこないから、食べないだけだ」「どうして芥子が好きだと言わなかったの？」「うっかり忘れただけだ」：一緒に暮らして十年にもなる。夫が芥子好きだとは考えたことさえなかった。「で、スリッパで誰が歩くの？」「カ−チャだ」「どこのカ−チャなの？」「家を掃除してくれるカ−チャのことだ。彼女は裸足で歩くんだ。だからスリップをすすめた。君のスリッパを出すさけにもいかないだろう。家に新しいのがあって助かった」「カ−チャはいつも裸足で歩いているの？スリッパが嫌いなの？」「そうなんだ。いつもスリッパをはいていない。忘れたと思ったので部屋にもっていってやった」−カ−チャが後に私に言ったことは、私の夫が手にスリッパをもって彼女を部屋中追いかけ回したとのこと。嫌われないようにどう断ったらよいか分からなかったと言った。さらに小戸棚の中に薬容器に入った”フェイリ”や、歯磨き粉とトイレ洗浄剤、クッキ−缶、婦人小説があった。我が家で私が留守中に一体誰が婦人小説読むのだろうかと、今考えている。

−6日「チャベス大統領、潜水艦「ワルシャヴヤンカ」（ワルシャワの女）（キロ級潜水艦）にぞっこん」（ドミトリ・リトフキン）ロシアとベネズエラは最新のロシア製”ワルシャヴヤンカ”級877型デ−ゼル潜水艦5隻輸出に関して合意した。契約総額は10億ドル〜30億ドル。契約書にはチャベス大統領が7月末モスクワに来て調印すると見られる。西側ではこの潜水艦は「キロ級」とか「静かなる殺し屋」と呼ばれている。事実上電子機器では識別できないこの潜水艦は目標を追跡して、難なく一発の魚雷か巡航ミサイルでそれを殲滅できる。潜水艦「ワルシャヴヤンカ」がカリブ海に登場すると、戦力バランスが大きく変わる。ワシントンは早くも、モスクワの決定に不快感を示した。「三隻はサンクト・ペテルブルグの造船所、二隻は極東の造船所で建造する予定だ。造船所は潜水艦建造のため生産設備の準備に入った」と「ロスオボロンエクポルト」社。877型潜水艦は本当にユニ−クだ。ロシアはかなり小型な船体に超最新のミサイル・魚雷兵器も、目標発見装置も”ひっそり隠し”、またきわめて高い単独航行力をもたせることに成功した唯一の国だ。前世代のあらゆるデ−ゼル潜水艦と異なり、潜水艦「ワルシャヴヤンカ」はバッテリ充電のため、浮上して船体を見せる必要はない。この潜水艦には、潜水状態でデ−ゼルエンジンを利用できる最新の動力装置が搭載されている。西側海軍の話だと潜水艦「ワルシャヴヤンカ」は世界でも最もサイレントな潜水艦の一つ。スクリュ−は一基だけ。以前ロシアの潜水艦にはスクリュ−が二基あったが、これは潜水艦の”存在感”きわめて高めていた。スクリュ−の回転数はこれまでのあらゆる潜水艦より”ゆっくり”だ。さらに艦内の全ての機器類には音を吸収する特別な”緩衝材”が使われている。船体は”ステレス”技術で製造されている。潜水艦「ワルシャヴヤンカ」には自己誘導型魚雷や巡航ミサイル「スラブ−S」が搭載されている。魚雷同様にこのミサイルは船首の魚雷発射装置から発射される。ベネズエラ向け5隻の潜水艦はたんなるスタ−トにすぎない。本紙の取材ではチャベス大統領はこれまでの契約価格でさらに4隻購入する意向。ベネズエラ側は全部で30億ドルかかると言っている。

−5日「セルゲイ・イワノフ：我々のMD提案は全てを守るものだ」（ドミトリ・リトフキン）プ−チン大統領がケネバンクポート市で出した提案を米国が拒否した場合、ロシアがどのように対応するか、水曜日明らかになった。「我が国の提案が受け入れられなくとも、それがないとは言えないが、ロシアは根気よく辛抱強く自国の立場について説明を続けるだろう。しかし、同時に我が国は安全保障について適切な措置をとるだろう。その措置はすでにとっているし、非対称的で効果的な対抗措置はすでに見つかっている」とイワノフ第一副首相はタシケントで表明。「我々は何を行うか知っている。これは事態がどのように進展しても、安全を100％保障するものだ。東欧でのMD配備の計画は我が国の脅威とならないとしばしば耳にする。我々は多くの論拠を出している。イランで（チェコのレ−ダから）何が見えるか知らないが、ロシアからウクライナの地域までよく見えるだろう。これに対してはまったく耳にすることがない」「我々は論拠を出している。学説が無謬であるのはそれが正しいからだと言われるが、そうした確信を除けば、反対論拠は存在しない。弾道学とはどのようなものか、ミサイルはどこまで飛行できるか、どのようなミサイルが開発できるか、説明できる専門家をまじえ、自国の立場について説明を続けるつもりだ。元国防大臣として責任をもって言うが、現時点でイランも含め、アゼルバイジャンから南へ向かう大陸弾道ミサイルだけでなく、巡航ミサイルの発見に関して、アゼルバイジャンのレ−ダ−施設より良いものは存在しない」「チェコやポ−ランドに米国のMD配備する計画を実現しても、けして全てが守られるわけでもない。我々の提案は全てを守れる。ロシアの提案は新たな脅威と挑戦への対抗に共同で参加する国の範囲を拡大している」と発言。以下略

−4日「飛行機乗客の権利増大」（ユ−リヤ・ミロノワ）今週から新しい航空法が発効した。今後航空会社はロシア交通省令で定めた基準に合わせ、乗客に対しいっそうの注意が求められる。搭乗券の紛失や飛行便の遅れなどによる不快な思いはさほどしなくてもよくなるだろう。航空法はだいぶ以前から一新する必要があった。1985年以来20年以上も変更されていない。かつては何もかも別のやり方だった。搭乗券はほとんど”現場”で手続きされた。搭乗券を本当に購入したと証明するには、切符の提示だけが求められた。したがって乗客は搭乗券を紛失しないようにつとめた。前の規則では搭乗券を再発行する必要はないと正式にうたっている。しかし新しい電子時代がすでに到来している。例えば欧州ではだいぶ以前から搭乗券を直接手渡さない。搭乗券の手続きはインタ−ネットで行えるし、飛行直前に受け取ることができる。我が国では今週まで搭乗券を紛失すると本当に悲劇だった。空港で直接搭乗券の再発行は基本的に問題にもされなかった。さらに航空会社は再発行を容易に拒否できた。何故なら航空法には再発行義務について一言も書かれていないからだ。交通省は今回、ロシアのリアリテイを欧州のバ−チャルの世界まで引き上げると決めた。勿論、新法では電子方式による搭乗券の発行要求はないが、航空会社は今後、搭乗券回復のため、自社に関わる全てに措置を速やかにとる義務を負う。もし搭乗券を紛失したり、忘れたりした場合、ためらうことなく航空会社の営業カウンタ−へ行ってください。これを拒否したら、交通省へ訴えてください。違反者は処分されるでしょう。何度も違反すると、航空会社は国際線または国内線の免許を剥奪されるおそれがあります。それでも航空会社が改まらない場合、営業一時停止となるでしょう。しかし搭乗券の回復義務だけが、今回の新法の新しい点ではありません。「以前航空会社は、飛行便が遅れて乗客が食事もなしに空港に何時間も座っていても、その責任はどこにも規定されていないことを口実にしていた」と交通省広報部長チム−ル・ヒクマトウフ。「今回本省は航空会社が保障すべきあらゆる条件について詳細に規定した。乗客が無料で利用できる電話回数や電子メ−ルの数まできちんと規定した」と同広報部長。一方、連邦航空輸送局は飛行安全規則遵守に関し、独自の検査システムを設置すると、同局副長官ゲンナジ・ロシェノフ。二週間後からロシアの空港で検査が始まり、二ヶ月後には航空会社「ブラックリスト」が公表される。飛行便が遅れた場合、次のことが要求できる。1−七歳未満の子供をもつ乗客の場合、母子用の部屋、2−飛行まで2時間以上待たされる場合、電話二回または電子メ−ル二回、3−二時間以上飛行便が遅れる場合、清涼飲料水、4−四時間以上飛行を待つ場合、食事。日中は6時間おき、夜間は8時間おき、5−日中8時間以上、夜間6時間以上飛行便が遅れる場合、ホテルの提供、6−空港からホテルまでの往復交通機関の提供、7−手荷物保管の保障

−3日「プ−チンとブッシュ、誰が誰の釣り竿にかかったのか」（アレクサンドル・ラテイシェフ）ロシアと米国は間もなく原子力平和利用に関する協力協定を締結する。ケネバンクポート市の会談でこうした成果をラヴロフ外相とライス国務長官は出した。彼らの名前でまた大統領の全面承認をえて、戦略攻撃兵器削減の声明も出された。これらの文書はそれなりに重要だが、肝心の目標を凌駕するものではない。ケネバンクポート市でプ−チン大統領がきわめて大々的にミサイル防衛システムについてその構想を披露すると、ボ−ルはまたもやブッシュ大統領側に移った。ブッシュ大統領はプ−チン構想に対し、角の立たない丁寧な表現で答えたが、遅かれ早かれ米国側は現政権には政治的意欲が欠けているはっきりとした選択を迫られるだろう。ブッシュ家族の別荘での会談でプ−チン大統領は事実上、国際安全保障の新たなモデルとなる構想を米大統領に披露した。この構想が実現すると、ポ−ランドとチェコに米国のMDを配備するあらゆる意味が当然なくなる。ただし、このMD配備が当初からロシアに対抗するために考え出されたものでないということが前提だ。基本的にプ−チン大統領はこの真相に肉迫した。この構想は1ヶ月前出されたロシアの提案を大きく拡大し、一新したものだ。ミサイルの脅威を追跡し対抗することを二国ではなく数カ国で共同で提案する。ブッシュ大統領はこの構想を「率直で革新的で戦略なもので、”検討する必要”があると述べたが、同時に「会談でチェコとポ−ランドはこの統合システムの一部分である」とプ−チン大統領に伝えた」と強調。このように米国は今、二股をかけようとしている。今後も東欧でMD配備計画を進めようとするが同時にプ−チン構想を否定すると決断しかねている。何故ならこの構想を拒否することは、米国のMDが誰を敵にまわしているのか、最終的に明らかにしてしまうからだ。一方ロシア側の立場は次のようなものだ。ケネバンクポート市で出された提案が実現すると、東欧での米国MD基地の建設が全面的になくなる。このことは米国側もよく承知している。したがってポ−ランドとチェコの施設を新たなシステムに組み込む必要があると表明して、ロシア側代表団の人の意見では、”柔軟性を見せよう”とはしない。もし米国がロシアの要望を無視して単独のMDシステムを建設すると選択すれば、ロシア指導部は「非対称的対抗措置」に走る以外方法はない。つまり我が国のミサイルにとって欧州に新たなタ−ゲットが出現し、新しい兵器開発を行うことになる。マスコミとの会見で際立ったテ−マとなったのが、一緒に魚釣りしたことだ。月曜日朝、ブッシュ親子は再びプ−チン大統領を海に連れ出した。今回はただ遊覧するだけでなく、フィッシングをするためだ。「今日は本当にあまり釣れなかった。一匹釣ったが、これはチ−ムの成果だ」とプ−チン大統領。「彼が50cmぐらいのスズキを釣り上げた」と息子とプ−チン大統領が現れる5分前にバラ色のジ−ンズ姿でブッシュ大統領の父が記者団に語った。「ロシアの大統領は腕の良い釣り師だ」と元大統領。正確なところ、ケネバンクポート市でのプ−チン大統領の釣果はあらゆる点で大きなものでなかった。一方ブッシュ親子は釣果ゼロだった。

−2日「プ−チン大統領、戦略的提案をする」−ロシア大統領はミサイル防衛システム（MD）に関する情報交換センタ−をモスクワに設置することや、アゼルバイジャンのレ−ダ施設のほか、ロシア南部に建設中のミサイル発射早期警戒ステ−ションを利用することについて提案。「モスクワに情報交換センタ−の設置を提案している」とMD問題に触れ、プ−チン大統領。「分析センタ−は例えばブリュッセルなど欧州諸国の一つに設置することもできるだろう。これはリアルタイムモ−ドで運転される閉鎖式システムとなるだろう」「ロシアの提案はアゼルバイジャンのレ−ダ施設の利用だけにとどまるものではない。必要ならそれを改造するつもりだ。それでも不十分なら、このシステムにロシア南部に建設中のミサイル発射早期警戒ステ−ションも組み込むつもりだ」とロシア大統領。「欧州の関係各国も入れこの協議参加者を拡大して、ロシア−NATO会議の舞台で行うこともできる。欧州各国は共同作業に参加するかどうか、自分自身で選択すべきだ。しかし事情があまり分からない人でも、戦略的安全保障分野に参加しなければ、政治面でも経済面でそれなりの役割を担うということは分かり切ったことだ。したがって、欧州でこれに関心をもつ国は見つかると思う」とロシア大統領。一方米大統領は「これは大胆で興味ある新しい構想で、”検討する必要がある」と述べた。「ロシアはミサイル防衛システムに関し新しい提案をした。これは”革新的で誠意ある、戦略的”なものと思われる。アゼルバイジャンのレ−ダ施設利用は興味あるものだ。これは興味ある構想だ。我々は協議しながらこれに取り組むだろう。プ−チン大統領の提案は建設的なもので、これは大きな前進だ。だがチェコとポ−ランドはミサイル防衛システムの不可分の一部だ」と発言。こうした戦略防衛システムに関する頑固な立場にたいし、プ−チン大統領は露米関係を通常のレ−ルから戦略的レ−ルに切り替えるよう提案して答えた。「現在の露米関係は”しっかりとした質的なもので”米ソ関係とは異なる。我々はもう照準の穴を通して互いに見つめていはいない。我々は最早敵ではない。これにはブッシュ大統領も完全同意している」「将来、露米協力は国際安全保障やミサイル防衛システムなど容易でない分野も含め、新しい質的レベルに到達するかもしれない。事実上これは安全保障分野における戦略的パ−トナ−シップへ段階的に移行するものだ。もしそうなれば、両国間の関係は質的に変化し、真の戦略的性格をもつようになるだろう。これは安全保障分野で両国関係のまったく新しい質を意味するもので、つまり政治面においても、最終的にには経済関係にも影響するだろう。事実上マップは手渡された。試合を始めることができる。同じゲ−ムをしたいととても希望する」とプ−チン大統領

−7月1日「ロシア世界：その大きさに意義」（ヴヤチェスラフ・ニコノフ、財団”ロシア世界”理事長）昨年12月、寒いサレハルド市で社会院国際協力委員会は国連常任理事会も参加して原住民及び少数民族問題に関する会議を開催した。ホテルに向かう道、ロシア側の会議参加者（様々な民族出身）は古くからの伝統で、ロシア民謡を歌っていた。ホテルに到着すると、西側の参加者は不快な顔をしていた。どうしてなのかと尋ねてみた。”植民地支配者”と原住民が同じ歌をうたっている光景を初めて見たからだと答えた。そんなことは世界中どこにもない。ここに我が国と他の多くの国々との大きな違いがある。プ−チン大統領は「ロシア語年と宣言した今年は、ロシア語が諸民族友好の歴史的言語であり、真に国際交流の言語であると再度想起する契機である。ロシア語は真の世界成果全体の守護者であるばかりか、言うまでもなくロシアそのものより遙かに広い膨大なロシア世界の生きた空間なのである」と正当な評価をした。ロシア世界とは一体どのようなものか？それを定義するのは難しい。それは実感するものだ。それはロシア語、ロシア文化、ロシア正教の上でその結束を認識し再現するものだ。この世界には様々な歴史的時代にロシアを離れ、ロシア語の知識とロシアへの愛着を保っている人々も入る。このようにまさにロシア語、ロシア語文化、ロシアへの強い関心こそがロシア世界への帰属性の特徴であり、けして人種的なものではない。事実、大ロシア人は帝政ロシアでも、ソ連でも少数派であったし、おそらくロシア世界でもそうした状態のままだろう。ロシア世界の大きさとはどのようなものか？ロシア言語の普及圏と同じくそれを過小評価したくない。今日ロシア語は地球上で四番目か五番目の言語である。最も多くの人々が使用している言語は中国語、ヒンデイ−語、英語で、さらにスペイン語かもしれない。ロシア語を話す人には地球のどの場所でも会うことができる。ポストソヴィエト諸国、その一部はロシアから強く距離を置いているが、そのエリ−ト層はしばしば以前同様にロシア語を話し、それで思考する。ロシア語が追放され、国語と認定されていない国々でさえ、多くの住民はロシア語に公式言語の地位を与えるよう求めている。ロシア語はポストソヴィエト地域での読書の言語だ。リガ市では売られている本の70％はロシア語だ。ウクライナでは92％。ロシア語は学術、文化、民族間交流の言語であり続けている。ロシア語インタ−ネットも、世界のネットで上位の一つである。けれどもロシア世界の大きさを誇張してもいけない。20世紀初頭、ロシア語は帝政ロシア領内に事実上止まり、そこに世界の人口の七分の一が住んでいた。現在のロシアの人口はそれより2千万人少ない。一方世界の人口六倍も増えた。つまり現在ロシア連邦には地球人口の五十分の一しか住んでいない。人口数ではバングラデシュでさえロシアを追い抜いた。ロシア世界はそれより大きく、いずれにしてもほぼ二十分の一の人が帰属すると思われる。だがロシア語を知っている人や学んでいる人の数は、CIS諸国でも、旧社会主義諸国でも、中国でも、西側でも減少している。現代世界は新しいアプロ−チを求めている。グロバリゼ−ションは様々な国で様々なリアクションを引き起こしている。ある国は自己の世界に閉じこもり、他の国は反対に自国言語など自国影響力を拡大するため、グロ−バルなチャンネルを利用している。弱い民族は通常、前者の道をたどり、強い国は後者の道を行く。我々もグロバリゼ−ションを股にかけ、そこから逃げるのではなく、全ロシア世界の相互協力ネットシステムを構築し、非政府ロシア語団体やロシア専門家、ロシア語専門家を支援する必要がある。海外のロシア語マスコミやインタ−ネットサイト、ロシアの大学卒業者の会などを支援し、また図書、オ−デイオ・ビデオ作品を提供する必要がある。英国協会、フランコフォニー国際組織、ゲ−テ協会、セルバンテス協会、ダンテ協会、孔子協会その他権威ある機関が自国言語支援に昔から取り組んでいる国々の良い経験を学ぶ必要がある。最大のロシア世界とは、それはロシアのことだ。それは1917年、1991年と一度ならず破壊されたことは歴史から知っている。ロシア内には現在ロシアを脅かすものは何もないと考えるのは危険な誤解だ。国の文化的、精神的健全さ、歴史的記憶など偉大な国家としてロシアの存続と発展が関わっている総体が最も深刻に懸念されるところだ。国のイメ−ジ問題から逃げることはできない。ロシア、ロシア世界は興味をそそる明るく輝く魅力的なものでなければならない。ロシア語の知識が流行となり、権威となり、有益なものとなればと願う。ロシア、ロシア世界は過去の回顧にとどまるだけでなく、それより未来への夢となるべきである。

2007年6月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日「無意味な慣行反対」（7月1日から全ての価格表示がル−ブルとなる）（アンナ・カレジナ、ユ−リヤ・ミロノワ）日曜日から商品・サ−ビスの販売業者に価格のル−ブル表示を義務づける法律が発効する。これまで自動車販売会社や不動産会社、旅行会社は外貨表示を好んでいた。六桁表示を顧客を尻込みさせるかわりに、外貨などの少ない桁数で見かけを取り繕うとしていた。とはいえ、これら業者はきちんと新制度に対処している。”Xデ−”待つことなく、多くの会社は価格表をロシア語へすでに移行させた。それでも移行はそう簡単なものではなかった。先ず”ドル思考”に慣れたモスクワ市民は若干窮屈になるだろう。次に新法の発効で物価が上がる可能性がある。「これはドルでいくらか？」とル−ブル価格表示で多くの数字が並んでいるのを見て、モスクワ市民は尋ねるだろう。きわめて身近にとなった外貨が我々の意識に定着している。したがって高額商品を扱う多くの販売業者は客に歩み寄り、分かり易いように外貨表示もしている。まさに心理的側面が重要なのだ。例えば、不動参会者が顧客に住宅5百万ル−ブルと提示するとする。こうした法外の数字をみると、住宅購入する気分が即時に失せてしまう。これがドルで19万4千ドルと表示されると話は別になる。自動車販売会社や旅行会社ではドルなどがきわめて必要。というのも取引先との決済は外貨で行われるからだ。以下略

−29日「リトヴィネンコは死亡原因となった物質を自ら購入することもできた」−元英情報局員う゛ヴヤチェスラフ・ジャルコは「英国に亡命した元連邦保安庁職員アレクサンドル・リトヴィネンコは、おそらく2006年11月の死亡原因となったと見られる化学毒物を購入できた」と伝えた。ジャルコは「彼は英国諜報機関にリクル−トさらた」と述べ、ロシア連邦保安庁で諜報機関MI-6のエ−ジェント4人の名を明かした。これは英国検察がリトヴィネンコ死亡関与容疑で起訴した実業家アンドレイ・ルゴヴォイの記者会見後に行われた。ルゴヴォイは「リトヴィネンコとベレゾフスキ−は英国諜報機関にリクル−トされ、そして私もリクル−トしようとした」と伝えた。NTVテレビのインタビュ−でジャルコは「2005年8月、北コ−カサス出身者のキャンペ−ンで、イスタンブ−ルでリトヴィネンコにあった。リトヴィネンコは毒物の入った瓶をもっているとそれとなく言った。この後、英国諜報機関はロシア政府の多くの行動を激しく非難するリトヴィネンコを警戒するようになった」「サ−シャとはこれ以上仕事はしない。彼は危険になりつつある」とジャルコはMI−6のエ−ジェント一人の言葉を紹介した。「イスタンブ−ルでリトヴィネンコの手元にあったこの瓶こそが、彼の謎の死の原因となったのではないか」と推測。元ロシア連邦保安庁将校リトヴィネンコは英国に政治亡命したが、2006年11月23日に死亡した。英国のマスコミは、病気はタリウムまたは放射性物質による中毒症状に似ていると報じた。治療にあたった医師はリトヴィネンコがタリウムまたは放射性物質による中毒という説を事実上否定した。ところが英国保健局はリトヴィネンコの体内に放射性物質ポロニウム−210が検出されたと断言。リトヴィネンコの遺体の解剖は2006年12月1日に行われた。しかしその結果とリトヴィネンコの公式の死因については今日にいたっても公表されていない。

−28日「スタ−リンは死亡したのか、それとも”誰かが幇助した”のか」（1953年夏、CIAはこの問題の解答を出そうとしたが、できなかった）ゲオルギ・ステパノフ、エフゲニ・バイ）米CIAは1953年〜1973年の期間に該当する古文書からトップシ−クレットの封印を解いた。この古文書には1953年夏死亡したヨセフ・スタ−リンの死亡に関する報告書も含まれている。またフィデル・カストロ、パトリス・ルムンバ（コンゴ）、ラファエリ・トルヒリオ（ドミニカ）など外国指導者の殺害準備に関するCIAの活動詳細についても開示した。700頁にもわたる極秘資料は1973年、当時のCIA長官ジェイムス・シレジンガ−長官の指示で集まられた。スタ−リンに関する資料では「彼が殺されたのか、死亡したのか、不明。ソ連の情報管理システムでは詳細を知ることはできなかった」と書かれている。「スタ−リンは公式の死亡公知の出る数日前に変死していた可能性もある」とCIAは推測している。ちなみにロシアでも西側でも何度となく言われた死亡原因説の一つは、ラヴレンチ・ベリヤかニキ−タ・フルショフがスタ−リンが脳溢血になった時、医師を入れようとはしなかった。報告書ではスタ−リン人気の現象についても詳細に調査されている。「スタ−リンは特にあまり教養がない国民に最大の影響を及ぼしたソヴィエトのプロパガンダに心酔していた。誰も、彼が間違うことはないと、彼の決定を疑うことはなかった」と報告書。スタ−リン死後、ソ連共産党中央委員会総会、閣僚会議、ソ連最高会議幹部会の”前例のない”合同会議が開かれた。国内のパニックを防ぐためあらゆることが行われた。ソヴィエトの幹部たちは「この困難な時期にあたり、組織各人の団結を示し、内外の敵との闘争に備える必要がある」との厳しい通達を受けた。以下略

−27日「ロシアは北極で120万キロ平米の領土拡大する」（シロクマのいる極北地に石油ガスの膨大な鉱床が眠っている）（アンドレイ・レウト）原子力砕氷船「ロシア」の北極探検隊はセンセ−ショナルなニュ−スを運んできた。北氷洋ロモノ−ソフ山脈の地域で我が国の領土となるはずの領土が発見された。この面積は欧州の約三分の二で、その氷の下に無限の天然資源が眠っている。だが我が国はこれからこの権利を守らなければならない。というのも北の大陸棚を管理したい者は数え切れないくらい多くいるからだ。前世紀に書かれた「サンイコフの地」や「技師ガリンの双曲面」のロマンチックな歴史話がほぼ的中した。「かんらん石帯」の神話や極北地方の財宝が今現実味をおびてきた。石油、ガス、金、これら全て万年氷の下で発見できる。これを最初に行った者が国際競争で勝利する。全露海洋学研究所長ワレリ・カミンスキ−を団長とした探検隊は約1ヶ月半、ロモノ−ソフ山脈地域の海底を調査した。この課題は明確のもので、我が国の大陸棚国境の拡大を学術的観点から裏付けること。この調査結果にもとづくと、北極地域における我が国の経済水域を拡大できる。それにしたがうと、ロシアは大陸棚を120万キロ平米拡大できる。この価格は膨大なものだ。北氷洋の海水の下に錫、マンガン、金、ニッケル、鉛、プラチナの鉱床が眠っている。ロモノ−ソフ山脈地域ではダイヤモンドも採掘できる。しかし最大の資源はもちろん、石油とガスで、極北にはアラブ地域の倍以上、標準燃料1000億トン以上が眠っている。まさにこれを巡り世界では本格的奪い合いが展開されている。北氷洋の資源についてはデンマ−ク、カナダ、ノルウエ−、米国が主張している。原子力船「ロシア号」探検隊は目下この”パイ”の十分の一が自国に権利があると表明した。抗争中地域にあるこの燃料埋蔵量は100億トン以上と評価されている。これが多いのか少ないのか、ちょっと計算してみる。以下略

−26日「ウクライナ前大統領レオニド・クチマ：”私が彼らを一つの場所に引き留めておかなかったら、彼らは国全体をばらばらにしたろう」（ヤニナ・ソコロフスカヤ）ウクライナ前大統領レオニド・クチマは再び執筆活動を開始した。今回の本のタイトルは「マイダンの後」で二回目の出版となる。最初の出版はまだ大統領職在任中で「ウクライナはロシアでない」と題して、かなり華麗な名が付けられていた。少なくとも新旧政治家の間ではベストセラ−になると言われている今回の本は今週発行され一般読者の審判をうけることになった。本の中身はどのようなものか。前大統領は新政権についてどう見ているか。現在の政治危機から現実的にどうすれば脱却できるか。”武力シナリオ”もありうるのか。中略−「私が彼らを一つ場所に引き留めたおかなかったら、彼らは国全体をばらばらにしたろう」とクチマ前大統領は「マイダンの後」の出版記念式で発言。”彼ら”とはウクライナ前大統領の政治的反対勢力のことだ。本とは賞讃されるが、読まれない創作物だ。この本の主題はウクライナの国家元首には信用できる人がいないということだ。表紙が白と緑の自著出版記念式にクチマ前大統領はウクライナ緑の党の代表や彼と共に仕事した関係者全てを招待した。最初に式場にやってきたのは最も空腹そうな知識人層で、普段着のスポ−ツシャツなど着たジャ−ナリストや作家だった。彼らは元国防相、現第一副首相アレクサンドル・クジムクが将官の足どりで堂々とホ−ルに入ってくると、遠い隅で小さくなった。その後にクチマ前大統領の”取り巻き”政治家、国家安全会議元書記ウラジ−ミル・ゴルブリン、元キエフ市長アレクサンドル・オメリチェンコ、家族・青年委員会元委員長ワレンチナ・ドヴジェンコが続いた。この行事は大統領職を辞した後、クチマ氏が代表となった財団「ウクライナ」の建物で行われた。客が増えれば増えるほど、いわゆる「クチマイズム」と呼ばれた1994年〜2004年の時代のウクライナをますます彷彿させた。クチマ財団のため、ユシェンコ現大統領は外務省領事部の建物を提供した。建物には軋む床や壊れたテ−ブル、割れた窓以外何も残っていなかった。しかし今では全て濃緑とゴ−ルド・ブロンズ色に変わっている。クチマ前大統領の趣味にぴったりと合うものだ。中略−来客は出版を長々と誉め称えた。「クチマ前大統領は大統領に仕えてから、私の代理人となった。信用できる人だ」とクチマ時代の第一副首相イゴリ・ユフノウフスキ−。「クチマ前大統領は、大統領職を辞めて政治家はより豊かな人になると証明した」と付け加えた。「私は”私の辞任七箇条”という貴殿がかつて書いた評論が最も好きでした」とクジムク副首相。これに異をとなえ、ワレンチナ・ドヴジェンコは「私は八箇条いただいたわ。昔から知り合いで、同郷人ですわ。覚えていますわ、1994年警護なしでいるクチマさんと奥さんにキエフでお会いしましたわ。これから大統領就任式に行くところだと言っていました。まさにこれこそ、レオニド・クチマという名の民主主義ですわ」と呟いた。「それがどのような民主主義であろうと、私は大統領就任式後になって始めて警護を許した」とクチマ前大統領は述懐。「クチマ前大統領が地下鉄に行けば、”クチマ大統領、赦してくれ！”という落書きを見るかもしれません。これは前大統領統治への最高の贈り物でしょう」と、生まれてこのかた地下鉄に乗ったこともない人たちが呟いた。その言葉にクチマ前大統領は何故かうかない顔をした。「私に後継者がいたら、ウクライナは万事うまくいったのに」とクチマ前大統領は象嵌入りの床に視線を移して呟いた。「だったら彼がいる。ユシェンコは貴方を代父を呼んでいるよ！」と誰かがとんちんかに叫んだ。キエフとモスクワで2万部出版された700頁の本でクチマ大統領はウクライナに何が起ころうとも、ロシアは彼を捨てないことを証明している。変動の時代でも捨てないだろう。クチマ前大統領の著書は主に、「オレンジ革命」の総括についてだ。しかしそれだけではない。日記形式で書かれた本「マイダンの後」で、2004年〜2006年の出来事が分析されている。著者は「オレンジ革命」後政権について政治家の行動についてとくと考え、ヴィクトル・ユシェンコとその仲間を批判している。前回の本「ウクライナはロシアではない」を出版した後、クチマ前大統領はこれ以上執筆しないと言った。「著作活動には戻らないと言ったが、革命は生活にも、考え方にも変化をもたらすものだ」と発言。「ロシアの多くの人々はウクライナの独立は小さな交通事故のように思っている。だが交通事故がはるかに深刻なものとなってしまった」と前大統領。クチマ氏はすでに前大統領となってから、プ−チン大統領やエリツイン前大統領、その他多くの旧友と会い、どのようにモスクワで過ごしたか、語っている。彼はモスクワからエリツイン前大統領に電話した。エリツイン前大統領は会って話をしたがっていた。ザヴィドノの狩猟に誘った。「それともヨットに乗って航海でもするか！」とエリツイン前大統領。政治の話はまったくしなかった。何もかも分かっていた。エリツイン前大統領は「”オレンジ革命”を個人的悲劇」ととらえていた。

−25日「贅沢はするな」（ロシア国民は金持ちにかける新税は意味がないと見ている）この予想外の結果は、全露世論調査センタ−が「正義のロシア」党が下院に奢侈税法案を提出した後、実施したアンケ−ト調査の結果。社会の平等感はソ−シャル・ポピュリストが思ったほど大きなものではなかった。国内46地域での調査結果が先週金曜日、公表されると、”エスエル”の党宣伝部隊と多くの評論家はロシア国民の多くは富者”撲滅”法案に賛成するだろうと、急遽伝えた。とはいえ「収奪者の収奪」を無条件で支持しているのは、実際には回答者の25％だけ。さらに32％が「どちらかと言えば賛成」と曖昧な回答。だが質問者がさらに詳しく質問すると、世論の構図は正反対に一変した。もちろん国民の多くは、大邸宅、自家用飛行機そのた”贅沢品”に追加課税されることに異議はない。しかし同じく多くの人は、この法律制定してもロシアにおける富者と貧者の格差が縮まるとはまったく信じていない。その理由は分かり切ったことで、我が国では大衆レベルでは税を徴収し配分する人への信用がない。以下略

−24日「政界で最も格好良い人物」（社会学者はロシアの政治家の魅力度について調査した）（ゲオルギ・イリイチェフ、ナタリヤ・アンチポワ）先週木曜日、世論調査会社「バシキロワ＆パ−トナ−ズ」は、主要マスコミに”政治家��1”ランキングを配布して、政治に関心のある国民を喜ばせた。12月の下院選挙に参加予定の九つの政党党首の「人間の資質」について評価してもらった。八つの点で政治家を評価した。最も興味をそそったのが、「最もセックス的に魅力のある人物」という項目で、さえない野党にとどまっている元首相ミハイル・カシヤノフがトップだった。彼は二位を分かち合った統一ロシア党党首ボリス・グルイズロフと、新党「市民の力」の党首に最近なった弁護士ミハイル・バルシェフスキ−に2％も差をつけた。ところがカシヤノフの「世界で最ももてる男」というタイトルには、本紙で知ると、統一ロシア党の議員からすかさず異論が出た。「男性は女性が評価すべきだ」と統一ロシア党総評議会常任委員会書記ビャチェスラフ・ヴォロジンは調査結果について疑問を呈した。「その資質を持っていない人にいくつかの資質では与えられている」と発言。ところが彼は、”最もスポ−ツマン的”とう項目で圧倒的差をつけて勝利した党首ボリス・グルイズロフはこれに該当しないと、ついうっかり口を滑らせた。以下略

−22日「ウクライナのヤヌコヴィッチ首相、ガイドブックを携えモスクワ入り」（ナタリヤ・アンチポワ、ヤニナ・ソコロフスカヤ）「率直に言って、現在ウクライナで起きていることをみるとがっかりする」とプ−チン大統領はヤヌコヴィッチ首相との会談で木曜日発言。「どうしてがっかりしたかというと、あらゆる点からして、経済成長も、社会分野の実質的改善も見られたが、またもや御国は克服しなければならない政治問題に直面している。いずれにしても我々は旧ソ連地域の主要パ−トナ−、さらに基本的に経済的にも政治的にも世界の主要なパ−トナ−の一つができるだけ早くこの問題を解決するよう期待している。全て元通りになり、万事うまくいくだろう」とプ−チン大統領。ヤヌコヴィッチ首相はウクライナの野党との関係についてかいつまんでプ−チン大統領に説明した。”野党”という言葉を聞くとプ−チン大統領はウクライナ大統領の発言を遮り「そうそう、貴殿のところには野党はいないはずだ。全て政権にいる。野党はどこにいるのか。どうも見分けがつかない」と発言。ヤヌコヴィッチ首相は返す言葉が見つからなかった。以下略

−21日「ロシア下院女性議員、3月8日に反対」（女性議員、家具会社を告訴）（ナタリヤ・アンチポワ）ロシア下院の女性議員11名（これにはジャ−ナリスト、アレクサンドラ・ブラタエワ、宇宙飛行士エレナ・コンダコワ、共産党ニ−ナ・オスタニナ、下院第一副議長リュボフ・スリスカも含まれる）は家具会社「3月8日」を無体財産権の侵害と精神的苦痛を被ったとして告訴した。女性議員へいの重大な侮辱は3300万ル−ブルと評価された。この始まりはずいぶんとロマンチックだった。下院女性・家族・子供問題委員会委員長エカテリ−ナ・ラホワは同僚女性議員に下院100周年（昨年春）記念アルバム作成のためフォトセッションへの参加を呼びかけた。女性議員は恥をかかないため、着飾り興奮し、ある者はライカカメラをもち、ある者はピアノの前に座りモデルとなった。一言でいうと、国民の女性代表が美貌の全てを晒したのであった。”写真モデル”が自分の写真の下に家具会社の宣伝を見つけた時の驚きようは計り知れない。彼らの美貌と商売人の破廉恥な俗欲が一致するわけもなく、告訴するほどのものだった。中略−裁判所の決定では、不運の写真アルバムの配布禁止と、損害賠償額は被害者一人に対し1ル−ブルと引き下げられた。以下略

−20日「役人は豊かになるが、その他の者はどうなる？」（エフゲニヤ・ニコラエワ）ロシアの小中学生に大人になったら何になりたいと質問すると、宇宙飛行士でも、もちろんギャングでもなく、多くは役人になりたいと答えている。それは正しい。といのもロシアの国家公務員の豊かさは日単位ではなくまさに時間単位で大きくなっているからだ。一方その他国民全体の所得増加ははるかに遅れている。ロシア連邦国家統計庁の最新のデ−タでは、国民の平均賃金は12510ル−ブルだが、役人の平均賃金はすでに21305ル−ブルにもなっている。その数は国内で約2百万人いる。つい先日の閣議で経済発展通商相ゲルマン・グレフと面白いやりとりがあった。同大臣は「今日、小中学生の半数以上は経済界で出世を目指すより、自分たちの近い将来では国家機関で働きたい、つまり簡単言えば、役人になりたがっている」と首相に伝えた。フラトコフ首相はこうした話に率直に驚き、彼から見れば無思慮の志に対し、若者を窘める発言さえした。「こうした安易な選択をすべきではない。我々の賃金は経済人と比べるとわずかなものだ」と首相は発言。しかし首相は正しくないとすぐ判明した。以下略

−19日「ドルはメリットがない、株式は怖い」（ロシア政府は予備基金の3兆ル-ブルの使い方が分からない）（エフゲニヤ・ニコラエワ）ロシアは結局、身動きとれなくなった。政府の賢人は、予備基金に蓄積された膨大な資金をどう扱うべきか、どうやっても決断できないでいる。さらに財務相アレクセイ・クウドリンがやむなく米国の助言を求めるほどに、いろんな意見が出てきた。今週にもロバ−ト・キミット米財務副長官がやってくる。おそらくこの難問題を一刀両断で解決するかもしれない。もう何ヶ月もロシア政府内では、安定化基金の資金をどのようにどこへ投資すればよりメリットがあるか、こうした議論が沈静化しないままだ。それもそのはずだ、蓄積された金額は膨大なもので、3兆ル−ブル以上ある。特に問題は、どこに投資するかだ。この投資は確実なものでなければならず、公金を浪費してはいけない。だからこそ意見の一致が今までない。ある者は外国企業の株式に投資する提案を出し、ある者は反対にロシアのガス会社のみに投資しろと提案。例えば、クウドリン財務相は、この財産の投資は全てロシア国外だけにしたほうがよいと考えている。それでも一部は年金予算不足にあててもよいとの考えだ。問題は2010年〜2020年まで年金基金の予算不足がピ−クに達する。「残りの金について、これはけしてロシア国内においてはいけない。3年から5年間、基本的にロシアへこの資金を投資することは、マクロ経済指数を変える意味だ」と財務相。中略−今週クウドリン財務相の招待でロバ−ト・キミット米財務副長官がロシアへ来る。公式の説明では米国投資法の改正について説明するためとしている。しかしこれは公式の説明だ。別の説ではキミット副長官はポツダムG8財務相会議で今年5月に始まったクウドリン財務相との話し合いの継続だという。当時会議で両者はロシア資金の国外投資戦略について話し合った。先ずこれは安定化基金の使い道問題だ。キミット副長官には多くの興味をそそるアイデアが合ったと言われる。例えば、この資金を米国経済に投資するとか。いずれにしても、どうなるか、終末には明らかになる。一方中央銀行は公定歩合を10％にして、0.5％引き下げた。これに続き銀行預金の金利は下がるはずだ。公定歩合10.5％も設定したのは、今年1月29日で11％から引き下げたものだが、わずか半年ぐらいの前のことだった。2006年公定歩合は二度ほど変更され、6月26日に12％から11.5％、10月23日に11％までに引き下げられた。

−18日「大統領候補名簿に記載されたか？」（野党はすでに六番目の大統領候補を出したが、クレムリンは黙している）（アレクサンドル・ラトウイシェフ）大統領選挙まだまだ8ヶ月以上もあるが、大統領候補擁立の動きは急速に高まっている。だが実際に勝利できる可能性のある人は少ない。「この内誰もが勝利する可能性がある」と先週金曜日、大統領補佐官イゴリ・シュバロフはセルゲイ・イワノフとドミトリ・メドヴェジェフ両第一副首相について述べ「今年中に世間はさらにもう一人の人物を知るかもしれない」と付け加えた。一方野党は統一候補が必要だと懲りもせず繰り返しているが、統一候補の数はますます増えている。中略−セルゲイ・イワノフとドミトリ・メドヴェジェフが現在、現政権出身の最有力大統領候補である。これは彼らが大統領に近いということ、それに高い人気があることから分かる。それでも専門家は「将来の大統領がこの二人から必ずなるとまだはっきりと言うべきでない」と何度も強調。まさにここにシュヴァロフ大統領補佐官の発言の意味がある。「人々は二人の候補者について話しているが、私の大統領はさらにもう一つ思いがけぬものを用意するかもしれない。おそらく、今年の遅い時期にさらにもう一人に人物を知ることになるだろう。我々に二人の有能な人物がいる。彼らは第一副首相で、それぞれ異なる責任担当をしている。彼らは、その一人が旧KGBの元将校ではあるが、きわめてリベラルな考え方だ。しかし個人的に言えば、さらにもう一人の候補者が登場する可能性があると思う」「プ−チン大統領は憲法改正は行わないし、任期二期目後間違いなく大統領職を辞すだろう」と発言。国家戦略会議共同議長ワレリ・ホミャコフは「シュヴァロフ大統領補佐官の発言は上から許可なくしてありえないことで、皆の予想からして選挙直前に登場する最大のダ−ク・オ−スを仄めかすためのものだ」と発言。最近専門家はイワノフやメドヴェジェフの他、約10名の大統領候補をあげている。これは大統領府長官セルゲイ・ソビャニン、上下院議長、各知事など。ホミャコフ氏は「最大のダ−ク・ホ−スとなるあらゆる根拠が副首相セルゲイ・ナルイシキンにあると確信している。あらゆる状況からしてナルイシキンの可能性はかなり高い。第一に彼は大統領に近い。第二に特務機関と関係ない。第三に政府の政策にかなり影響力をもっている」と指摘。いずれにしても、専門家の多くはこぞって「シュバロフが言う第三番目の候補は秋前には立候補宣言はしないだろう。おそらく12月になるだろう」と同じ意見。「プ−チン大統領は人を抜擢し、彼らに自分の能力を発揮させて、将来国を運営するチ−ム作りをしている」と実効政治財団会長グレブ・パヴロフスキ−。「だがこのチ−ムにはプ−チン大統領みたいな断然トップのリ−ダはいない。ナルイシキン、イワノフ、ヤク−ニン、ソビャニンどれも新しい第一人者にはなれない。誰もエリツイン大統領にあったような、また現在のプ−チン大統領のような地位を持つことはできない」と発言

−17日「ロシアの形」（ビャチェスラフ・ニコノフ）ロシア独立記念日にロシアについて語るのは的を得ている。生活でも政治でも、自分の能力を正しく評価することは重要なことで、それに基づき自分のプランや長期的展望を構築できる。これは自分の力を過大評価したり、力みすぎたり、自惚れたたりしないうえで必要であり、またコンプレックスを抱いたり、高すぎる課題を立てたり、過度に求めたりしない上で必要なことだ。現代のロシアはしばしば「ミサイルをもったオ−トヴェルタ」と呼ばれ、ロシアは弱く、G8大国クラブでの地位はきわめて限定されたものと言われている。これと同時にその他の全世界とほぼ対等の関係を維持できる復活しつつある超大国のようなロシアについて正反対のイメ−ジが存在する。この二つの見方どちらも偽りだ。ロシアはオ−トヴェルタでもないし、超大国でもない。近々そうした状態になる機会はないだろう。我が国の地位に関する議論のよい種ときっかけとなるかもしれないのが、ロシア科学アカデミ−世界経済・国際関係研究所が最近発行した「世界経済：2020年までの予想」である。この経済予測は全世界にとってきわめて楽観的なもの。今後15年間、世界のGDP成長率は年間4.2〜4.4％で、21世紀初頭より高い数値だ。ロシアは年間平均で6％成長する。ル−ブル購買力平価計算ではロシアはソ連邦崩壊直前では世界四位であったが、2002年には十位と下落した。だが2010年までにブラジル、イタリア、フランスを追い抜き第七位となり、2020年にはロシアのGDPは英国とドイツを追い抜き世界五位となる。中国、米国、インド、日本に遅れをとるだけとなる。そしてロシアは全世界GDPの3.2％に該当するようになる。超大国ではないが、G8の一員にきわめて相応しいものだ。中略−政治予想をすることは経済予想より複雑でより変化しやすく、不確かなものだ。しかしここにも、2020年まではおそらく大きく変化しない何らかの一定ものはある。我が国は以前通り、国土は世界最大で、世界唯一のユ−ラシア、欧州太平洋国家であり続けるだろう。エネルギ−超大国は発展戦略というより、事実の確認にすぎないだろう。2020年までロシアの天然資源埋蔵量はさほど減少しないが、世界のエネルギ−消費量は現在と比較して30％以上増加する。ロシアは核及び宇宙クラブの一員であり続けるが、これはあまり独占的なものとはならず、そのメンバ−ははっきりと増えるだろう。経済、政治システムはどうのようなモデルになるか？米国式、ドイツ式、スウエ−デン式、中国式のどれになるのか？やはりロシア式のモデルとなると思う。我々の遺伝子コ−ド、我々のはるか昔からの母型は、いかに社会が変動しようとも、自分自身の再現を目指すだろう。ロシアには民主主義制度、市場制度が続き、憲法に基礎をおくきわめて弱い三権分立国家が続くだろう。公式な権利よりしばしば勝る非公式の権利、汚職や官僚的な企業経営が高い水準のままだろう。我が国はますますもってグロ−バル化される世界へ統合され、それでも常に自分の道を進みたいという誘惑にかられるだろう。我々が独自性に惹かれ、自分らしくありたいと希求することは、常に我々に類似なもの、従順を期待する西側のパ−トナ−を苛立たせるだろう。2020年にロシア経済が世界五位になるという予想は、それほど楽観的なものだろうか。そうではないと思う。「ゴ−ルドマン・サッシ」社が四年前に出してすでに固定的見方となっている世界経済予想の中で類似の結論が出されている。この予想でもロシアは5〜6位で、若干時期がずれる。今日及び明日の世界でおロシアの地位を適切評価すれば、グロ−バルな非現実的な計画にも、自己卑下にも根拠がない。ロシアは超大国ではないが、言うまでもなく大国の一つだ。我が国には自主的で主権をもつ力のセンタ−として強固になるための十分の能力がある。

−16日「プ−チン大統領は何を重要視したのか？」（ペテルブルグ経済フォ−ラムはG8サミットの影を薄くした）（ナタリヤ・アレクセ−エワ）「貴方がたは、誰かが傍観者として見ようとしているロシアではなく、ロシア国民が支持するロシアを相手にすることになるだろう」とドイツのハイリゲンダムでのG8首脳会議の終わりに述べたプ−チン大統領のこの発言は、G8首脳会議でも、それに続いたサンクト・ペテルブルグ経済フォ−ラムでも、政治的に見れば重大なものだ。ドイツでもペテルブルグでも、ロシア大統領は「ロシアは欧州での米国の戦略兵器の配備にせよ、個々の地域を独立させる試みにせよ、あるいはいくつかのプレ−ヤの利益のために作られた国際金融機関のプレ−ル−ルにせよ、ロシアが満足できないものとは今後、妥協するつもりはないのだ」と説得しようとした。こうした「聞く耳をもたぬ」態度はけして誰しも満足させるものではないが、プ−チン大統領の具体的提案には西側諸国は回答しなければならないだろう。「意味のあることについて考えても悪いことではない」とライス米国務長官はハイリゲンダムでのプ−チン大統領の予期せぬ提案に応じた。プ−チン大統領は欧州にミサイル防衛システムを配備するかわりに、アゼルバイジャンのレ−ダ施設を米国と共同利用することを提案していた。米国が最終的にどのような回答出すにしろ、専門家はプ−チン発言後、米国はきわめて不慣れな気分になったと見ている。以下略

−14日「テロリストは飛行機と一緒に殲滅する」（マリヤ・ロガチェワ）ロシア政府はテロリストにより飛行機または船舶が乗っ取りされた場合、それらをいかに殲滅するか、定めた。機内、船内に乗客がいても、それもありうると、「テロ防止」法で定めてある。今後特別の決定で政府は悲劇防止するため、あらゆる措置をとるよう命令が出せる。乗っ取られた飛行機をどう扱うべきか、この問題はロシアでは2004年8月後、急浮上した。当時一日で二つの飛行機が事故にあい、90人の犠牲を出した。自爆テロリストがこれら飛行機を爆破した。一説では彼らはアルカイダの経験を真似して、飛行機を地上の戦略施設に衝突させようとしたとも言われる。2006年初め、「テロ防止」法が制定された。この法律では、機内に乗客がいても、脅威を与える飛行機の撃墜もありえると書かれている。そこで政府は「テロ防止法実行措置」政令により、この重い決定の手続きについて承認した。それによると、殲滅命令の前に必要な一連の行動をとる。テロリストによる飛行機乗っ取りの信号を受けた後、パイロットと交信して、着陸命令を出す。応答がなかった場合、あるいは乗組員が指示に従わなかった場合、戦闘機が離陸する。戦闘機のパイロットは交信を試み、また飛行中の飛行機と目に見える形で接触をはかり、着陸命令を出す。その後、戦闘機の意図が本物であることにテロリストが疑わないように警告射撃を行う。「飛行機が着陸命令に従わず、人々の大量死につながる恐れが現実にあり、または環境破壊のおそれがある場合、飛行機を破壊して飛行を阻止するために武器等を使用する」と政令。上記のことは、乗っ取られた船舶及び潜水艦にも適用される。タ−ゲット殲滅という最終措置は、国防省が下す。飛行機は戦闘機または対空ミサイルで撃墜される。とはいえ、政令では軍人はこの各手続きを飛ばし、一気に危険タ−ゲットを殲滅できる。ただし、テロ攻撃するために飛行機を利用する、またはそれを乗っ取るという、確かな情報がある場合に限る。一見すると、この措置は冷酷に映るかもしれない。乗っ取られた時、乗客に生き残る可能性は事実上ない。こうした法律は多くの国に存在する。最近10年間の出来事から見ると、いくつかのケ−スでは、遅れが数千人の命を奪う可能性がある。例えば、テロリストが旅客機を原子力発電所にぶつけたらどうなるだろうか。テロリストが旅客機が発電所まで飛行できないと知れば、こうしたテロを行う考えそのものに惹かれないかもしれない。

−13日「言葉から実行へ」（ゲオルギ・イリイチェフ、ドミトリ・リトフキン）本紙政治クラブはG8サミットとペテルブルグ経済フォ−ラムの総括をしてみた。この会議には多くが欠席し、大半はこの休日、郊外に出かけたり、様々な国際会議でロシアと西側の関係展望について議論していた外国に出かけたりしていた。それにしても、G8サミットで米国と共同でミサイル防衛するという、多くの者には予期せぬプ−チン大統領の提案や、ペテルブルグ経済フォ−ラムで出された国際金融秩序を変えるという同大統領の提案は、とくと考える十分な種を政治学者に与えたようだ。しかし今回は最初につい最近まで戦略ミサイル軍総司令部長であった軍人に聞いてみた。ヴィクトル・エシン（安全・国防・治安問題アカデミ−第一副総裁）−「譲歩を待つべきでない」−問題はれいのレ−ダ施設がいわゆるミサイル攻撃の警告システムのステ−ションであるということだ。つまりこれはミサイルの発射や飛行する攻撃物体を発見するだけである。しかしそれに防衛ミサイルの照準を合わせることはできない。これは、こうした施設の機能に一定の制約をかした1972年の米ソMD条約の条件だった。したがって、攻撃ミサイルを破壊するためには、別の仕様のステ−ションが必要となる。大統領はレ−ダ施設の米国との共同使用について提案したが、これはもし欧州や米国に届くミサイルがイランに出現する危険性が現実に生まれたなら、このステ−ションを利用してイランのミサイル活動を監視できる意味で述べた。この可能性は3〜5年後だろう。したがって、コ−カサスに防衛ミサイルを誘導できるレ−ダ施設をさらに一つ建設する時間はある。しかし私の理解では、ライス米国務長官は「待つことはできない。先んじて行動すべきだ。つまりポ−ランドやチェコにレ−ダや防衛ミサイル基地を配備すべきだ」と述べていようだ。我々は米国がこれら施設は我が国に対して向けられないという宣言だけでなく、法的義務を負うのであれば、これに同意できるかもしれない、と私は思う。例えば、これら施設の能力のさらなる拡大を制限する条約を我が国と結ぶとか、将来そこにミサイル100基はない、またはミサイルに核弾頭搭載されないという保証があればだ。しかし向こうからこうした動きを期待すべきではない。第一に文書ができても、米国は必ずそこに合意からの逃げ道をうまく書き込むだろう。1972年のMD条約の時と同じやり方をとるだろう。そして合意が国益に応えないと考えるや、そこから抜け出すだろう。第二にこうした文書の調印は、あらゆる攻撃に対抗できる、地上、海上、航空、宇宙部隊の設立を目指す米国の攻防構想には合わない。彼らはロシアだけが多方向攻撃できると知っている。シベリアから重ミサイルが北極を通って飛行する。欧州のMD基地はこれらミサイルには脅威ではない。だがロシアの欧州地域に配備されているものは、北欧や北大西洋を通過する。それ故、こうした観点からみると、ポ−ランドとチェコのMD施設は我が国の直接の脅威であり、ましてやこれら施設の能力が今後拡大しないという信頼がないからなおさらのことだ。以下略

−9日「これは苺だけの値段だ」（今年、果物、野菜の価格がどうして高いのか？）（ボリス・ウスチュゴフ）新鮮な苺と果物のシ−ズンが今年モスクワでは一週間も早く始まった。セイヨウミザクラの実とイチゴがス−パ−の売り棚やバザ−ルの店先に同時に出始めた。だが昨年と今年の価格を比較すると、異常暖冬やモルダヴィアからの果物の輸入禁止解除にもかかわらず、2007年イチゴの価格はキロ600ル−ブルとほぼ記録的なものだ。さらに今シ−ズン、果物野菜の値下がりテンポが遅い。市場調査デ−タによると、国内果物市場の年間売上高は約60億ドル。また果物の購入費はロシア国民の全支出の約6％にもなる。年々国民はイチゴ、果物野菜に多く支出するようになっている。しかも国民の食卓にのぼる果実や野菜の半分は輸入である。輸入全体において、バナナや柑橘類（ロシア国内で育たない果物）がけして上位なわけではない。輸入野菜果物の約半分は、リンゴ、梨、トマト、イチゴ、サクランボ、ジャガイモで、国内生産者や近隣諸国の農場で栽培できる果実や野菜だ。平均的ロシア人の果物購入割合はリンゴ51％、バナナ23％、オレンジ11％。ブドウや伝統的好まれるミカンは各々7％と2％。市場調査デ−タによると、国内で消費される野菜の80％は宅地付属の菜園で栽培されている。ロシアの市場やス−パ−などで売られている野菜の分布地図から判断すると、ロシアの南部隣国は欧州、アジア、アメリカの輸出業者に明らかに負けている。以下略

−8日「エリツイン元大統領夫人、バルヴィハの家を追われるとは誰も思わなかった」（ウラジ−ミル・デムチェンコ）正直言って、みっともない話が今週あった。各紙、各通信社、インタ−ネットで、ロシア初代大統領夫人ニ−ナ・エリツイナがバルヴィハの別荘から追い出されると、センセ−ショナルな記事が流れた。あたかも死40日目の追悼式を直前にして、夫人に通告がいったとの報道だった。役所や近親者、友人はこの報道を否定した。それでも後味が悪いものとなった。こうした通告がなかったと、はっきり分かった。どこの情報かは明らかにしない。最も信頼できると思われる筋の発言を信じるとしよう。さらにこの問題は、夫人はこの別荘に望むだけ住むことできると、別のやり方で解決がはかられた。個人的には当初からこの話そのものを信じていなかった。今日のロシアでは基本的に大統領を非難してもかまわない。ただし前任者に致命的な打撃を与えたり、苦痛を与えたりするちっぽけな欲望であってはならない。90年代の決定を下した人たちに不同意であっても、現政権は尊敬の態度を失っていない。少なくとも、こうした態度を失っていない人には当てはまることだ。同時にこうした流言が出たことにけして驚いていない。多くの者が「捕まえろ」というスロ−ガンに署名しようとしている。「センセ−ション」の筆者は、前大統領はまだ清算が終わっていないと仄めかしながら、真っ先に自分のために仕事をしている。レ−ニン廟を撤去し、コミュニストを公開裁判にかけろと訴えている数千の人々と同様に清算を望む者も数千いる。そうした人々は新しい大統領が前任者を追放したり、投獄したりするバナナ共和国の明るい将来に我々を導こうとしている。こうした国では独裁政権は愚かなことではなく、生きる上の必要条件なのだ。つまり、こうした体制でポストを離れると、死と同じ意味になる。おそらくこうしたやり方はあまり適切な手続きではない（残念だが、手続きとはそういうものだ）が、人間的であり、男性的でもある。それでも言うまでもなく、政権の民主的交代はロシアがこれから慣れなければいけない、きわめて重要な部分だ。まさに今、我々は前任者を尊敬するという、こうした伝統を生み出す証人になりつつある。

−7日「プ−チン大統領：ブッシュ大統領と合意した」（ロシアは米国に全欧州を共同でミサイルから守るよう提案）（エカテリナ・グリゴリエワ）−「米国へ自国の将軍を派遣してくれ、自国の専門家を派遣してくれ、この提案を主張するつもりだ。これで事態がクリアになると期待している」と木曜日ドイツ・ハイリゲンダムで行われたプ−チン大統領との会談開始ほんのちょっと前に、ブッシュ大統領は穏やかな雰囲気を見せた。これに対しプ−チン大統領はアゼルバイジャンのレ−ダ−施設の共同利用について提案した。「我々は米国の提案を注意深く検討した。我々には我々の考えがある。これについて米大統領に詳しく説明した」と会談後、ロシア大統領。「その一つはアゼルバイジャンのレ−ダ−施設の共同利用だ。昨日この問題についてアゼルバイジャン大統領と話し合った。現行協定ではこれを行うことができる」「これをそのままの条件で行うことができる。開発されるシステム全体で欧州の一部ではなく、例外なく全欧州を網羅できるだろう。我々の専門家が速やかにこの作業に着手することではブッシュ大統領と合意した。これにより、欧州国境線近くに我が国攻撃兵器の配備の必要性がなくなるだろう」とプ−チン大統領。ブッシュ大統領はこの提案を”興味深い”ものとし、「軍や外務省の代表が参加する”戦略的対話”の実施について双方は合意した。これはきわめて重要な問題で、双方が相手の立場を完全に理解できる確証が必要だ」と伝えた。「この交渉が一方的な行動を始めるカモフラ−ジュにならないことを期待する。これについて、ブッシュ大統領に伝えた」とプ−チン大統領、釘をさす。以下略

−6日「西側、サタンの後継ミサイルに驚く」（ドミトリ・リトフキン）西側にとって、ミサイル防衛システムを突破できる最新のロシア製ミサイルの実験は予期せぬ出来事だった。米国務省報道官トム・ケイシはロシアの行動についてコメントせず、ペンタゴンは状況の分析に着手したばかりと伝えた。一方、行われた実験は自国安全保障に関するロシアのプラン構成部分の一つにすぎない。プ−チン大統領は「ロシアは欧州における米国のミサイル防衛システムの配備計画に対し対抗して、ただしこれを低コストで効果的な方法で行うと何度も述べていた。今欧州では、ロシアとの善隣関係を犠牲にする米国のミサイル防衛システムの”傘”に価値があるのか思案し始めている。ましてや、ロシアのミサイルがよけられないのであれば、なおさらのことだ。ロシアは並々ならぬ意志を現実に示している。ここ数年で核ミサイル兵器の改善に関し、少なくとも5つの新しい開発をしたことは承知の通りだ。ロシア海軍では「デルタ−4」級667型原潜に新型大陸弾道ミサイルRSM−54の配備が開始された。このクラスの原潜全6隻は改造された。2007年3月、海軍は第一号の新世代ミサイル搭載艦「ユ−リ・ドルゴル−キ−」号を手に入れた。この艦船用に現在、最新戦略ミサイル「ブリヴァ」が開発されている。モスクワ熱工学研究所からの開発者によると、ミサイルには6発から10発の核弾頭が搭載される。戦略ミサイル軍には移動ミサイル「トポリ−M」の最初の部隊が配備された。今後核弾頭数は三つとなる。新型大陸間弾道ミサイルRS−24が開発されたことで、大陸間弾道ミサイル陸軍師団には来年にも新世代の多弾頭ミサイルが配備されることになる。これには10個以上の核弾頭が搭載されると言われている。これは老朽化したRS−18（スチレト）とRS−20（サタン）に代わるものだ。機動戦術ミサイル「イスカンデル−M」の実験も目を引くものだった。この視察に第一副首相セルゲイ・イワノフと国防相アナトリ・セルジュコフが来たのも、それなりの訳があった。イワノフ第一首相は「軍は弾道軌道ではなく、巡航ミサイルのように飛行する新型ミサイルR−500の効果の検査に成功した」と発言。このミサイルは地表に沿って高さ1m〜5mのところを飛行することができる。以下略

−5日「魚戦争、消費者の負け」（アレクセイ・アロノフ）ロシアと魚類輸出国との間で経済紛争が過熱している。その契機となったのが、ロシアへ魚類輸出している外国企業の製品品質検査の開始に関するロシア連邦農業監督庁の決定。ロシアはこうしたやり方でのみ、品質の悪い魚類から消費者を守れると考えている。それは立派なことだろうが、その結果輸入魚は、これは国内以上の4分の1以上占めるのだが、10〜20％も値上がり一方だ。今回の”魚戦争”で輸入物より高い魚を売るロシアの会社が勝利するだろう。一方外国会社ばかりか、消費者、つまり私たちが敗北するだろう。最も腹が立つのは、ごくごく普通の”大衆魚製品”、かに棒やスケソウダラなどの値段が値上がりし始めることだ。さらにロシアの魚は、常に品質の模範とは限らない。いくつかの地域では国産水産物は連邦消費者権利監督庁の検査で不合格とされた食品ランキングではトップ。いずれにしても、ロシア農業監督庁長官セルゲイ・ダンクヴェルトは「それでも最大の違反者は外国の会社」と見ている。「外国の会社を調査して、大腸菌の検出など多くの違反が発見された」と発言。真っ先に被害を被るのは二国、ベトナムと中国だ。まさにこの二国から連邦農業監督庁は全面検査を開始すると決めた。「最も多くの違反があったのはベトナムだ。魚の切り身がメコン川の水で洗い、冷凍されて輸出されたケ−スもあった」と長官。以下略

−4日「英国人は、リトヴィネンコ死の全貌については知らない」（ウラジ−ミル・デムチェンコ）英国検察からリトヴィネンコ毒殺の嫌疑をかけられているアンドレイ・ルゴヴォイの記者会見により昨秋ロンドンで起きた事件やここ数年の事件全体について多くの者は真相を知ることとなった。翌日本紙記者ウラジ−ミル・デムチェンコと会うと、ルゴヴォイ氏は記者会見で述べたことについて詳細に語り始めた。最近シャム双生児みたいに離れることのないアンドレイ・ルゴヴォイ氏とドミトリ・コフトウン氏はその狭い事務所に私を通した。壁には元ロシア首相エゴル・ガイダルの背後に立つ若き日の連邦保安庁職員ルゴヴォイの写真がかけてあった。話は主に記者会見での発言に関するものとなると言った。ルゴヴォイ氏はこれに頷くと「私は事実だけを述べました。多くの記者はそこからプロットを描き出しました。正直なところ、語ったのは知っていることのほんの一部分だけです。まさに今、そのように描かれたプロットを整理したいと思っています」と発言。「ルゴヴォイさん、どうして今、発言し出したのですか。起訴から9日、リトヴィネンコ死から半年たっている今に」−「今口を開いたのは、広く一般に知らせることが私に残された保護手段の一つだからです。これは私たちの安全を保障できる手段です。実際これまで黙ったいたわけではありません。ただ準備をしていました。弁護士や法律専門家と話し合い、また治安当局とその立場について調整していました。この半年間、最高検に積極的に協力してきました。以下略

−4日「ロシア大統領、欧州にあるタ−ゲットにミサイルを向けることもないとは言えない」−「米国の戦略核戦力の一部が欧州に出現し、ロシアの脅威となれば、ロシアのミサイルには欧州に新たなタ−ゲットが出現する」とプ−チン大統領表明。「米国の戦略核戦力の一部が欧州に現れ、軍事専門家の意見によりそれがロシアの脅威となれば、我が国がやむなく対抗措置をとることは明白なことだ。これはどのような対抗措置なるのか。当然、欧州に新たなタ−ゲットが出現するはずだ」とノヴォ・オガレヴォの大統領公邸での6月1日のインタビュ−でプ−チン大統領発言。「我が国の軍事専門家の意見でロシア連邦の潜在的脅威となるタ−ゲットにどような手段が使われるか、これはすでに技術的問題だ。大陸弾道ミサイルになるのか、巡航ミサイルになるのか、それともまったく新しいシステムとなるのか、繰り返すが、これはすでに技術的問題だ」「中短距離ミサイル廃棄条約（INF全廃条約｝の今後についてだが、これは米国のミサイル防衛システムと直接関係ないもっとおおがかりな問題だ。問題は米国とロシアだけが、中距離ミサイルの開発をしないという負担をおっている一方、きわめて多くの国がこれを開発している点だ。イスラエル、パキスタン、イラン、朝鮮だ。この条約が包括的性格であれば、どの国もこれを遵守しなければならないので理解できるだろう。しかし世界のどの国も事実上これは製造しているし、あるいは製造を計画している中で、何故に米国とロシアだけが自国に制限をかさなければならないのか、あまりよく理解できない」「中距離ミサイルの分野に関するこうした条約は、繰り返しになるが、包括的な性格のものではない。したがって我が国は当然、自国の安全保障のため、何をすべきか考えている。繰り返すが、多くに国は我が国の隣国も含め、これを製造している」とロシア大統領発言。

　−6月1日「プ-チン大統領：ロシアは軍事力をいっそう向上させるだろう」（アレクサンドル・ラトイシェフ）プ-チン大統領とロシア訪問中のギリシャ大統領カロロス・パプーリアスは共同記者会見は当初、大きな声明が出されると見られていなかった。ギリシャの記者がロシア大統領に質問さえしなければそうだった。ギリシャの記者はロシアに対する米国及び欧州の懸念にはどれほど根拠があるのかと、ロシア大統領に質問した。ロシアの大統領の回答は仰々しい感情的なものだった。「若干の国々は国際法の原則をいわゆる政治的妥当性にすり替えようとしているか、それは試みている。政治的妥当性とはどのようなものなのか、誰かがこれは定義するのか。我々の見解ではこれは押しつけ以外の何ものでもない、帝国主義以外の何ものでもない。はっきり言う必要がある！」とプ-チン大統領。ここ数日プ-チン大統領は欧州でのミサイル防衛システムの配備に関する米国のプランやNATOに通常戦力条約履行の意志がない点に対し、激しい批判を何度も繰り返してきた。「我が国は、世界の戦略バランスを保つため対応措置をとると即刻警告してきた。我が国の回答は非対称的なもになるだろう」「今週、戦略大陸弾道ミサイル、巡航ミサイル”イスカンデル”の実験を行った。これが西側諸国のいかなる根拠もない行動に対する回答だ。我が国は今後も自国の国力を向上させるつもりだ」と発言。以下略

2007年5月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日「ロシアは主要金融市場の一つとなるかもしれない」−「ロシアは今後4〜5年間に世界主要金融市場の一つとなる公算がかなり高い」と投資グル−プ「ルネッサンス・キャピタル」調査部長ロ−ランド・ネスはロンドンで開催中の英誌「ザ・バンカ−」の会議「ロシアに注目」で見解述べる。「ロシア経済の規模、株式市場の大きさ、その地理的位置を考えると、4〜5年後、モスクワが欧州二番目の金融都市となり、世界主要金融都市の一つになりうるといっても、過言ではないだろう」と同専門家。「ロシア経済の具体的数値をあげれば、2006年ロシアへの資本の純粋流入は400億ドルあった。さらに今年4ヶ月だけですでにこの数値になっている。今年の直接投資の規模は約350億ドルだろう。三年前では100億ドルしかなかった。こうした経済成長を維持する上でロシアに差し迫って求められている唯一のものは、インフラ整備と生産設備の刷新である。まさにここに安定化基金として積み立てられた資金を慎重に投資し始めるべきであり、そこで最も良い協力形態とは、民間・国のパ−トナ−シップかもしれない」と発言

−30日「”イスカンデル”、兵力の均衡はかる」（ドミトリ・リトフキン）火曜日、ロシアでは重大なミサイル実験が行われた日となった。実験場ポプスチン・ヤルで機動戦術ミサイル「イスカンデル−M」の実験が行われた。人工衛星発射基地プレセツクに新型大陸弾道ミサイルRS−24があった。おそらくこれは偶然の一致ではないだろう。「イスカンデル」は、おそらくポ−ランドやチェコにミサイル防衛システムを配備するという米国のプランに対し、効果的回答となるだろう。同時に「イスカンデル−M」は、ロシアと欧州通常戦力条約の履行を望まないNATO諸国との戦力均衡をはかるだろう。少なくとも、ロシア第一首相セルゲイ・イワノフはこれを信じている。「このテ−マは現在国際舞台で起きている、そして潜在的に国家安全保障を損ねかねないプロセスからして、きわめて重要だ。欧州通常戦力条約をめぐる事態、正確に言えば、これが無力ということだ。この条約は機能しておらず、大きな懸念を抱かせている」と発言。おそらく、まさにそうした外交ミッションが当然、大陸弾道ミサイルRS−24にもあるだろう。このミサイルは、弾頭を6〜10個運搬する、前世代の多弾頭ミサイルRS−18「スチレト」とRS−20「サタナ」と交代するためのものだ。このミサイルはミサイル「トポリ−M」で適用された科学技術方法を利用して開発されている。これは、戦略核兵器制限国際協定の要求を満たしている。ロシア国防省によると、RS−24はすでに配備決定されている大陸弾道ミサイルRS−12M2（ミサイル”トポリ−M）と共にロシア戦略ミサイル軍の攻撃部隊の中核となる。

−29日「機内での飲食は健康に有害」（ナタリヤ・グリドネワ他）飛行機旅行はもちろん、怖い。何故なら稀に墜落するからだ。しかし機内ではそれとは別のものの危険がはるかに高い。いわゆる災難は予期せぬところからやってくるということだ。問題は機内食の品質のことだ。ロシア衛生医長ゲンナジ・オニシェンコによると、機内食の品質は最近著しく悪化している。機内食の品質はほとんど航空会社とは関係ない。機内食は空港で準備するが、新鮮さを保つため、現地で購入する。そのため、中毒にかからぬ保障は誰にもない。数日前、連邦消費者権利保護・福利監督庁がロシア機内食全体について二年間にわたる調査結果を公表した。同庁は2005年〜2006年の期間、機内食調理工場約1500カ所を調査した。また1500のサンプルも採取した。その結果、サンプルの10分の1は微生物数値では摂取に不適合であった。最も健康に有害と判明したのは、クラスノダル地方、サマ−ル州、クルガン州、カムチャッカ州、ダゲスタン共和国にある空港。これらの地域では、乗客にサ−ビスされた不合格の機内食は27％〜50％。さらに2006年提供禁止された機内食の割合、簡単に言えば、賞味期限の切れたものが、2005年比で4倍増となった。この問題でトップは、アム−ル州、ノボシビルスク州、モスクワ州の各空港。だが機内食を自発的に拒否すれば助かると考えると、間違っている。機内の飲料水も飲んではいけないことが分かった。以下略

−28日「ロシア製戦車、飛ぶが如く世界に拡がる」（ドミトリ・リトフキン）「ロシアとインドはいずれにしても、ロシア製最新戦車T−90型350両の一括納入契約に調印するだろう」とロシア・インド軍事協力史で最大規模の取引契約締結について、ロシア国防省自動装甲戦車本部長ウラジスラフ・ポロンスキ−は伝えた。これはインドへの最新戦車納入契約では二回目となる。総額は9億5千万ドルと見られる。契約調印には数年間かかっている。90年代末、インドはロシアからT−90型戦車300両とライセンス生産権を購入した。しかしその後時間の経過から分かったことは、こうしたクラスの兵器に対する軍の要求を独自に叶えることができなかった。2006年末、プ−チン大統領インド訪問でも、契約の拡大が議題となった。この契約は当初、今年5月に締結する予定だった。しかし秋まで延期された。時期変更の原因について、ポロンスキ−将官は明にしなかった。だが本紙の取材では、おそらくT−90型戦車を製造しているニジニ−・タギルの「ウラルヴァゴンザボド」社の生産が追いつかないせいだろう。ここ数年だけでも、国営企業「ロスオボロンエクスポルト」社はアルジェリア向けT−90型戦車290両納入の契約を結び、またキプロスからはT−80型戦車、イエメンからはT−90型戦車納入のオファ−を受けている。さらに2010年までにモスクワ軍管区のカンテミロフスカヤ師団とタマンスカヤ師団の戦車をT90A型に完全に切り替える予定。以下略

−27日「プ−チン大統領、欧州のミサイル防衛システムは完全に有害なものだと、本紙に語る」（エカテリナ・グリゴリエワ）（ウイン）先週水曜日ロシア大統領は、2014年のオリンピックで我が国と争っているオ−ストリア訪問。しかしこのテ−マは訪問中、双方は巧みに避け、それよりガス問題やコソボ、米国のミサイル防衛システムの配備問題について話し合った。本紙の質問に対するロシア大統領の発言。「欧州にミサイル防衛システム配備に関するロシアの立場に最近の米国側との接触後、何らかの変化がありましたか？」−我が国で米国側と話し合いましたが、我が国の立場にいかなる変化もありませんでした。それに、新しい話を何も聞かされなかったわけですから、あるえるわけもありません。これはまったく有害なものと考えています。これは欧州や世界の実態の必要性から生まれたものではありません。どうして欧州でこうしたネガテイブなことを行い、どうした東欧を新兵器で充満させる必要があるのですか。何故にブルガリアに新しい基地を作るのですか。何故にル−マニアに新しい基地を作るのですか。どうしてチェコに陣地をつくるのですか。どうしてポ−ランドにミサイルを配備するのですか。こうしたことを行い、こうして欧州の事態を悪化させるからこそ、こうした行動が必要なのではないですか。軍拡競争以外何ももたらさないでしょう。我々はこれは非生産的で有害と考えています。我が国の正当性を相手国に証明するつもりです。公のきわめて具体的議論を通して証明するつもりです。いかなるミサイルに反対なのか、イランのミサイルに反対なのか、イランのミサイルの射程距離は1700kmだ。イランは2012年までに射程距離2400kmのミサイルを保有する計画だ。欧州をイランのミサイルから防御するためには、イランが射程距離5〜8kmのミサイルを保有しなければならない。イランはまだそうのような計画を立てていない。イランからは保護されている。何故なのか。現実的でいかなるまともな説明もない」とプ−チン大統領

−26日「ロシアの観光客、うるさいが気前がよい」（ナデジダ・ポポワ）ロシアの観光客は浪費でずぼら。サ-ビスに不満を漏らさず、気むずかしくない。事実、身なりもやぼったい。こんなロシア人観光客のイメ-ジがヨ−ロッパのホテル関係者の間で生まれている。これは夏季観光シ−ズン前に旅行者向けインタ−ネットサイト「エクスペデイア」社が実施したアンケ−ト調査結果。1万5千人のホテル従業員に同じ質問をした。「最もお金を使うのはどこの国の人ですか」との質問に、トップは米国人、続いてロシア人、英国人、日本人、イタリア人。「最も節約するのはどこの国の人ですか、あるいは若干配慮の欠けた表現をすれば、もっともケチな国民はどのこの国の人ですか」との質問では、ドイツ人、中国人、フランス人、イタリア人、オランダ人。ホテル従業員は思った通り、よく見ている。「最も身なりがきちんとして、几帳面なのはどこの国の人ですか」との質問では、ドイツ人、続いて日本人、スイス人、スウエ−デン人、フランス人。以下略

−25日「誘拐と殺人」（今春ロシアでは幼児凶悪犯罪の波が襲っている）（エレナ・ストロイテレワ）水曜日、行方不明幼児の恐怖の詳細が明らかになった。ロストフ州タガンログ市で二人の幼い姉妹の絞殺体が発見された。一方、ゴルノ・アルタイスク市で殺人容疑者アルツイナイ・アイミノイが逮捕された。犯罪統計によると、不安な傾向が警戒を呼びかけている。今年はすでに昨年全体より幼児殺人が倍以上にものぼっている。先週日曜日、8歳と3歳の姉妹がパン屋に出かけ、家に戻らなかった。警察は捜索を開始、二人の姉妹を目撃したパン屋の女店員は「パンを渡すと、そのまま店を出て行った」と証言。その遺体を発見したのは、植林帯の隣りに住むジャ−ナリスト。「子供の捜索は長いことかかったろう。というのも犯行現場は町から少し離れたところで、道路から見えないとことだ」と同ジャ−ナリスト。「これはマニアの仕業と思っている。姉のほうは裸で地面の横たわり、妹は衣服をつけていた。顔に強く殴打された跡があった。恐怖事件の目撃者となった。寝付こうとして、一晩でウオッカ瓶半分も飲んでしまった」とジャ−ナリスト。「姉妹の家とパン屋は町の南部にある。しかし植林帯は北部だ。車で運ばれた可能性もある」と州副検事ニコライ・コスチュチェンコ。「植林帯から道路はロストフ市へ向かっている。そこにビデオカメラが設置されている。デ−タは全て入手した」と副検事。鑑定人が暴行されたかとうか、後に知らせるだろう。「遺体を目で見た限り、そうした痕跡はなかった」と警察筋。「連続殺人犯の仕業を示すようなフェチシズムの明白な跡はなかった」と警察筋。状況から判断すると、姉妹は石で殴打され、絞殺された。おそらく妹は目撃者の口を塞ぐために殺されたのだろう。この悲劇は、母と祖母がきちんと世話をしていれば避けられただろう。母は軽薄な女性で、姉の父が誰であるか正確には知らない。姉妹が行方不明になったのは午後2時、母親が警察に届け出たのは午後9時になってからだ。三日前少女が殺害され発見されたペテルブルグ市と同じようにタガンログ市でも、マニアの仕業と見る向きが多い。犯人はシルバ−色の外車で姉妹を連れ去ったとう推測が出ている。犯行後、ロストフ市方面に去った。水曜日、凶悪殺人の容疑でゴルノ・アルタイスク出身のアルチウナイ・ヤイミノイが隣接するアルタイ地方で逮捕された。警察は状況証拠から犯人を割り出した。30歳のゴルノ・アルタイスク市民。「この男は前科三犯で擁護学校で学んだ。犯行はすでに認めている」と地方警察筋。以下略

−24日「病気しないで人口を増やそう！」（今後18年間のロシア人口発展構想出来上がる）（エレナ・シシクノワ）ロシア国民は年々減少している。全て病気、交通事故、低出生率が主な原因。さらに明確な国の人口政策がない。このまま今後も続くと、2015年頃にはロシア国民の人口は1億3600万人、2025年には1億2500万人になる。その影響の深刻性に気づき、閣僚が動き出した。水曜日、国家計画実現会議常任委員会会議で2025年までのロシア人口政策構想が提出された。実際のところ、構想作成者自身も、そんな先まで予想したことなどないので、計画通りきちんと行くか、請け合うことはできないと本音。ロシアで死亡率が出生率を上回ることは、新しいニュ−スではない。これはかなら前から言われている。人口減少が国家安全の脅威となるとやっと気づいた政府も頭をかかえた。国家計画「健康」では、新しい救急車、医師給与の引き上げ、病院に新設備の設置など、予算がついている。これとは別に大統領出生計画がある。子供一人で止めないように国民に意欲をもたせるものだ。国家計画「手頃な快適住宅」でも、若年層が子供をあまり躊躇わないように個々の項目では支援をうたっている。「しかしこれは全て個別の対策だ。現在の人口状況には、総合的アプロ−チが求められる」と第一副首相ドミトリ・メドヴェジェフ。そこで現れたのが、2025年までのロシア発展人口構想だ。率直に言って、将来とは近くにあるわけではない。閣僚本人も自分の勇敢さには驚いてる。「そんな先のことについて、いまだかつて予想したこともなかった」とメドヴェジェフ第一副首相。以下略

−23日「戦艦”ステレグ−シ−（警戒）”進水」（アンドレイ・マザエフ）バルト海で、統一造船所（OPC）建造の最新コルベット艦「ステレグ−シ−」号の走行試験第二段階が始まった。この走行試験が完了すると、新型コルベット艦は年内にも北方艦隊に引き渡される予定。戦艦「ステレグ−シ−」号はその外観からも敬意を抱かせる。甲板上の構造は異様なもので、鋭い流線型のレ−シングカ−か、ステレス爆撃機を彷彿させる。「この戦艦には最新の造船技術が全て入れられいる。この開発にあたり、ロシア企業で開発された最新の統合情報システムが適用された」とロシア海軍情報・渉外部長、海軍大佐イゴリ・ドイガロ。実際、この戦艦開発には国内の最新高度技術が使われた。設計には21の特許が投入され、コンピュ−タソフトウエア登録証14が交付された。戦艦の異様な構造（甲板上部構造物は耐燃及び電波吸収強化プラスチックで製造）により、目視でも、レ−ダからも敵に見えにくくしている。排水量は約2千トン、最高速度30ノット、全長105m、幅13m、14ノットの単独航行で航続距離は4千マイル。乗組員数はヘリコプタ−要員も含め100名。装備は対船ミサイル「ヤホント」、対空ミサイル「クリノク」、万能100ミリ砲、小口径対空砲、魚雷装置、機雷投射機、ヘリコプタ−ポ−ト。敵潜水艦の捜索・掃海から敵戦艦へのミサイル攻撃、海兵隊の火器支援。

−22日「ここは今のところ喫煙OK！」（アレクセイ・アロノフ）おそらく我が喫煙者は間もなくバ−でもレストランでも、憩いの場所を見つけるのが厄介になるだろう。これは全て、水曜日下院で審議する喫煙規制法の改正案のせいだ。さらに改正法では外食施設に”喫煙区域”の導入を定めている。その上、新規則ではこの喫煙区域はホ−ル面積の50％以下としている。タバコ会社はこの法案に満足している。当然だ！とういのも、その”顧客”を、西側同様に施設から追い払わないと決めたからだ。だが医療関係者は外食施設での喫煙は全面禁止にすべきと主張。それによると、部屋をどのように仕切っても、どこからも侵入する煙から非喫煙者を保護できない。以前の改正法案では外食施設で喫煙者にいかなる制限も設けていなかった。しかしおそらく、レストランやバ−で禁煙している多くの先進国の基準に合わせたのだろう。実際はいつものように曖昧な決定に止まった。この改正法案では外食施設での喫煙に終止符を打つのではなく、ただその制限だけ。外食施設には喫煙者用と、タバコの煙を出さない人用に二つの同等の”保護区”が設けられると見られる。こうした中途半端な決定に四分の一以上の人が賛成している。以下略

−21日「犬の問題ではない」（ホ−ムレス動物の保護施設費は地方自治体が負担）（ラリサ・グリビス）ホ−ムレス動物の運命にやっとクラスノヤルスク地方議員も関心をもちだした。先週末、保健・特別養護委員会で野犬保護施設を市内に設置することについて話し合われた。この決定はただちに熱烈な動物保護主義者から憤激をかった。この施設は不幸な野犬たちの永久の保護施設とはならない。ほとんどにとって、この施設は薬殺前の仮の宿にすぎない。クラスノヤルスク市で「犬問題」はきわめてせっぱ詰まっている。市内に野犬が約1万6千頭いる。だが生活条件が厳しいにもかかわらず、その数は増えている。現在この問題はきわめて単純なやり方で解決している。野犬は、地方飼育条例にしたがい射殺されている。この野犬対策方法はしばしば社会から抗議をうけている。ましてや、この射殺が条例ばかりか、モラルに反して行われいるからなおさらだ。しばしば人の目の前でやられている。市民をこうしたケ−スを多々目撃している。つい先日、クレンスキ−通りで子犬が殺され、人々は身の毛のよだつ思いをした。この通りの裏庭の一つは”犬の広場”と言われている。野犬が特に多い。情の深い住民は犬に餌をやり、犬小屋まで作っている。しかし、野犬から町を守る必要性はみな理解しているが、射殺には最も犬嫌いの人でも反対している。「この問題には別のやり方が必要だとみな認識している。先ず自治体レベルでやりべきだ。クラスノヤルスク市には野犬専用の施設は一つもない。保護施設の建設がこの問題全体のタ−ニングポイントになるよう期待している」と市議会議員ナタリヤ・パヴロワ。野犬保護施設はスヴェルドロフスク地区の自治体用地を中心に全部で40カ所建設される。市事業局はそれ以上必要ないとしている。保護施設の仕事は、捕獲、検診、必要な場合治療。成犬の維持期間は最高10日間、子犬は最高3ヶ月間。この期間が過ぎると、もらい手がない限りほぼ薬殺される。このニュ−スにやさしい市民は怒っている。「薬殺、これはきわめて人道的方法だ」と市事業局次長ミハイル・マルイヒンは市の立場を擁護。「野蛮に殺すわけではありません。そのまま戻せば、襲撃や威嚇、噛みつかれた人に対し、それこそ非人道的なことになる」と発言。施設開設時期はまだきまっていない。

−18日「ソチ市、早くもオリンピック開催地に」（エフゲニヤ・ニコラエワ）ロシア閣僚のオリンピック開催意欲は、日増しにエンジン回転数をあげている。2014年オリンピックはまだ差し迫ったものではなく、開催地もまだ未定なのに、ロシアの閣僚はあたかも事は成就してソチ市が開催地に決まったかのごとく、行動している。たとえば経済発展通商相ゲルマン・グレフは全てのオリンピック施設の建設はオリンピック開催のちょうど一年前、2013年中には完了すると数日前表明した。国際オリンピック委員会が2014年冬季オリンピック開催地を決める7月4日のXデ−まであと残すところわずか。国際オリンピック委員会オリンピック開催地決定投票の100日前にモルコイ駅に向かってオ−プンしたシンボリックなフラワ−カレンダ−から51枚目の花びらが早くももぎとられた。同時にモスクワではソチ市発展とオリンピック準備を担当する閣僚の意欲は花びらがもぎとられる毎にますます大きくなっている。傍観者からみると、閣僚は現実に勝利を疑っていないと感じる。とはいえ、ソチ市発展連邦特別計画はオリンピック開催競争で敗れても、中止しないという理由もある。以下略

−17日「60万ル−ブル以上銀行から引き出したら、当局に連絡してくれ」（アンナ・カレジナ）ロシア連邦金融監視庁長官ヴィクトル・ズプコフによると、財務省は資金浄化法改正案を政府に提出した。それによると、金融監視庁は疑いのある取引だけでなく、あらゆる際立った現金取引（60万ル−ブル以上）も監視するようになる。現在銀行は一定の基準に該当する現金取引のみ金融監視庁に報告する義務がある。つまり疑わしい取引だけである。ところが金融監視庁はこの基準全体を廃止すると提案している。この提案が承認されると、金融監視庁は総額60万ル−ブル以上の現金の引き出し・振り込み取引全てを監視するようになる。約2ヶ月前、同庁長官ヴィクトル・ズプコフが本紙に語ったところでは、同庁はこれまで通り、銀行、保険会社、不動産会社、公証人という特定の組織のみに通知を義務づける。この範囲を広げる予定はない。したがって展示場での自動車購入も、安心して行うことができる。大型買い物に対する監視はまだ復活していない。実際、誠実な人間で必要な金額を現金化しても、心配はいらない。原則的には同庁の手が個人の”問題”の調査までは及ばない。同庁長官によると、今年過去4ヶ月間だけで、報告義務に該当する取引についての報告が200万件以上も寄せられた。「今や寄せられた情報全ての処理は不可能になっている」とロシア下院銀行委員会第一副委員長パヴェル・メドヴェジェフ。「この法案には可能性はほとんどないと思う。我々は委員会で似たような提案を前から審議してきた。事実上全員一致で反対してきた」と発言

−16日「英国のロシア専門家リチャ−ド・サクヴァ、西側は冷戦後のロシアの居場所を考えていなかった」（ナデジダ・ポポワ）EUの若干国々はロシアに対抗する考えだまだ行動している。EU新参国の奔走でこれはまだ当分続きそうだ。こうした見解を示したのは、本紙インタビュ−で英国のロシア政治専門家、ウラジ−ミル・プ−チンの研究書の著者、ケント大学教授リチャ−ド・サフヴァ。同氏は講演のため、モスクワに数日間滞在した。講演の合間に記者は取材してみた。「ロシアに対する西側の敵意の主因とはどのようなものでしょうか？」−「問題は冷戦終結後、米国と欧州は、ロシアを自分たちのモデルにどのように統合すべきか、結局理解しなかった。彼らはこれをどのようにすべきか、まったく認識できないでいる。大国を新しい世界秩序に組み入れることに関し、政治学の教科書には何も書かれていない。第二次世界大戦後、ドイツと日本でははるかに容易だった。彼らは敗北を認めた。居場所は明白なものだった。しかし冷戦では現在これについてどのように言おうが、勝者も敗者もいなかった」−「ロシアに対するバルト諸国とポ−ランドの政策についてどうように見ていますか？」「拡大EUはまだ冷戦の論理からうまく抜け出していない。ソ連崩壊後、ロシアは自国の過去に太線を引いた。ところが、変動が終わると、気持ちのわだかまりが残った。これがまさに今日タリンで見られる現象だ。そして最も残念に思うことは、彼らがいずれにしてもソヴィエト軍が彼らを解放したことを忘れつつあつ点だ」「あなたは、多くの論文で比較分析をなされています。ゴルバチョフ、エリツイン、プ−チンと。そこで個人的な見解を示しています。そこで人気がゴルバチョフからプ−チンへと強く移動宇してるような印象をうけましたが、その訳を説明していただけますか？「ええ、現実はそのようになっています。それでも評価というものはどこでは分かれるものですが。レ−ガンではなく、まさにゴルバチョフが冷戦を終結させたわけです。これはきわめて重要な点です。ゴルバチョフはロシアに何が必要か理解していました。しかし当時彼は統制民主主義、社会主義、命令経済を信じていました。ソビエトの構造を壊さないで、それを基盤に何か新しいより民主主義的なものが構築できると信じていました。だがこれは不可能だったわけです。人々はもっと多くのものを求め始めていました」「ボリス・エリツインがこれに応えたわけですか？」「ロシア初代大統領の政治には肯定面も否定面もありました。もちろん、最も重要な点は彼が共産主義を終わらせた点にあります。さらに彼はロシアの統一を守りました。しかも90年代、ロシアには秩序がありませんでした。政治家にも責任感がありませんでした。ウラジ−ミル・プ−チンのスタイルはボナパルト主義です。ナポレオン三世のボナパルト主義です。ロシア大統領政治とは、二つの勢力の間で均衡を保っているものです。一つはソヴィエト・ノ−メンクラトウラという死滅しつつある階級です。もう一つは振興ブルジョア、企業家です。さらに中小企業です。ミハイル・ホドルコフスキ−（元ユコス社社長）のことですが、彼にはある程度、特定の司法判断が適用されたようです。実際、90年代、法を犯したのは彼一人ではありません。しかし彼の逮捕後、ロシアは西側で多くの人が言うようにいずれにしても独裁国家にはなりませんでした。ロシアは民主主義国家です。実際は可能性という意味からすれば、それほど民主主義的ではありません。「今日ロシア政治で最大の陰謀とは2008年の大統領選です。どのような予想をされていますか？」「エリツイン後、誰が大統領になろうとも、国民は肯定的に受け入れるつもりでした。またプ−チン後誰が就任しようとも、彼の人気は下がるでしょう。プ−チンは90年代危機から国を抜け出させた強力な指導者として記憶に残されるでしょう。もちろん、彼は誤りもしましたが、ロシアに必要なことをやり遂げた人物です」

−15日「死亡率は低下する、株式需要は増加する」（政府、プ−チン大統領を喜ばせる）（アレクサンドル・ラトイシェフ）月曜日クレムリンの会議で何人かの大臣の報告で大統領は明らかに満悦。中でも対外貿易銀行の新規公開株（IPO）の大きな需要や死亡率の持続的減少について報告された。数日前の終わった同行のIPOの結果についてプ−チン大統領は財務相アレクセイ・クウドリンに報告を求めた。「株式需要は異常なほど多かった。同行には個人申請が約13万件があり、16億ドルでした。したがってIPOは最も大衆的、国民的なものの一つとも言える」と財務相。「対外貿易銀行で国の所有割合はどの程度ですか」と大統領はかなり慎重にクウドリン財務相に聞いた。「約78％です」と財務相。プ−チン大統領は納得したかのように頷いた。次に報告したのは、保健・社会発展相ミハイル・ズラボフ。大統領が人口状況について尋ねると、嬉しいニュ−スが返ってきた。人口減少にブレ−キがかかり、第一四半期死亡率は前年同期比で9％下落した。以下略

−15日「現代のロシアの原子炉は安全」（アレクセイ・ベレジン、ワシントン）「現在稼働しているロシアの原子炉はまったく安全だ」と米国訪問中のロシア連邦環境・技術・原子力監督庁（ロステフナドゾル）長官コンスタンチン・プリコフスキ−はノ−ヴォスチ通信社のワシントン事務所での記者会見で発言。「現在稼働している原子炉は完全に安全だが、この安全は永遠のものではない。実際、我が国の原子力発電所は30年前に建設されたもので、その稼働保証期間は終わりつつある」「本庁は原子力発電所の運転期間を常に延長している。原子炉を細かく調査して、一年間、二年間、三年間、場合によっては10年間も延長を認めることもある。ちょっとしたトラブルの兆候でも見られれば、原子炉は停止される」「以前、ソヴィエト時代であれば、こうした延長は5年ないし10年間に一度行ってきたが、現在は毎年行っている」「新しい原子炉の建設についてだが、先ず寿命の尽きた場所で発電ユニットの建設を再開することになる。新しい原子炉の建設に合わせ、古い原子炉は退役させる予定だ」「現在、発電ユニットの建設期間は大幅に短縮されている。ソヴィエト時代だとこれに7年ぐらいかかったが、今では4〜5年で原子炉建設ができる」「今日、原子炉運転のトラブルとなるような前提条件さえ存在しない」と発言。学術研究目的で利用されている原子炉の安全性について記者から質問されると「これは全て安全の状態にある。86基の研究用原子炉装置を監視しているが、その内いくつかは停止している。しかし全て安全な状態だ。原子力発電所及び学術研究用原子炉でのトラブルの確率はゼロだ。チェルノビリ原発事故は我々の多くの教訓を与えた。事故防止のため、きわめて多くのことが行われた」と発言

−13日「サッカ−熱中で知事更迭」（オレグ・ジュヌソフ）先週木曜日プ−チン大統領はアム−ル州知事レオニド・コロトコフを信用失墜させたとして更迭した。何の因果か、プ−チン大統領は一年の間に知事を解任し続けている。コリヤ−ク自治管区の長ウラジ−ミル・ロギノフとネネツ管区の長アレクセイ・バリノフも解任された。アム−ル州知事の場合、政治学者は全ての知事に対するサインと見ている。ロギノフ氏は住民が体を暖めるだけの目的で家の中で直接火をおこす状態に地域をしたかどで、バリノフ氏は予算の目的外使用のかどで解任された。ところがアム−ル州知事の場合は一種例外である。この知事はプ−チン大統領自身が任命し解任しているからだ。大統領の決定が下る前にコロトコフ氏は四つの刑事事件で告訴されていた。偽造書類を使い予算で道路建設用機械を購入し、1600万ル−ブルを金鉱山「ダンブキ」に送金している。コロトコフ氏は地方のサッカ−チ−ムに資金援助するため、住民の電気料金を引き上げた。知事の最高刑は禁固7年。一方クレムリンに近い政治学者ヴヤチェスラフ・ニコノフはプ−チン大統領がどのように決定を下すか、説明した。「このことはクレムリンは期待外れであれば、その推薦者に固執しないことを意味している。クレムリンは汚職問題を真剣に解決するつもりだ」と発言。コロトコフ氏がおかした過失は多くの地方の首長に典型的なことを考えると、彼らは深く考えるべきだ。

−11日「電話料金計算、秒単位に移行」（アレクセイ・アロノフ）おそらく近々、固定電話利用者は通話料金を時間通りに節約できるようになる。これは連邦独占禁止庁が作った新しい料金制度のおかげである。同庁は通話料金計算単位を分ではなく秒とすべきと考えている。新制度が現実に導入されると、時間制または複合制プランの固定電話利用者の電話料金は平均で10％安くなるだろう。「これまで秒単位の端数は分として切り上げられ、利用者の利益を損ねていた」と同庁副長官アナトリ・ゴロモルジン。

−10日「ロシア、国際競争力のない経済から脱出」−米国は貿易赤字は急激に膨らんでいるが、経済の国際競争力では相変わらず第一位と、スイスのビジネススク-ルIMD。IMD国際競争力年鑑2007の競争力ランキングでは米国は昨年同様一位をキ−プ、ロシアは三位上昇して43位。このランキング評価は国の経済指数、国と経済界の効率性、教育・技術・医療・社会サ−ビスも含めたインフラなど、323の要因をもとに行われる。二位はシンガポ−ル（昨年3位）、さらに香港、ルクセンブルグ、デンマ−ク。中国は15位、インドは27位、ウクライナは46位。旧ソ連邦国家の中で最もランキングが高いのはエストニアで22位。この年鑑編者の責任者ステファン・ガレリは「米国トップの主因はとりわけその強い金融市場である。米国は1994年以来常にトップでいる。だが米国のとっての問題点は、全ての国が米国経済モデルを模倣していることだ。米国は常に何か新しいものを発明しないといけない。何故なら他の国々は米国の成功処方箋を常に盗んでいるからだ」と指摘。

−9日「ロシア国民、その給料に満足」（ナタリヤ・グリドネワ）社会学者は疲れも知らず、常に我々を驚かす。今回の調査対象は多くに国民が事実上、人生のほとんど過ごす職場だ。全露世論調査センタ−は、国民が賃金にどの程度満足しているか、調査した。それによると回答者の半数以上がその賃金に満足している。細かい点まで見ると、雇用者による賃金遅滞はますます減り、回答者の半数以上はこうした事実を認めている。さらに回答者の大多数は同僚及び経営者と良好な関係を築いている。全体として、生活はなんとか改善され、おそらく明るいものとなったのだろう。また我々が日々の労働行為にどうのような態度でいるか、それにより社会の雰囲気も判断することができる。以下略

−9日「戦勝記念日、モスクワのクレムリン川岸通りは1945年当時を彷彿させる照明装飾」−首都メイン通り、トヴェルスカヤ通り上に強力な投光器で照れし出される巨大な星が出現すると、モスクワ市宣伝・情報・装飾委員会。「初めて委員会は、1945年の戦勝記念日祝賀式当時に行われたのとまさにそっくりにクレムリン川岸通りの投光器による演出を再現すると提案した」と同委員会。以下略

−7日「今がドルの売り時だ」（オレグ・ミチャエフ）大量のドル離れに終わりが見えない。金曜日モスクワ銀行間通貨取引所（MICEX）で一日で145億ドルのドル売りがあった。一方ロシア中央銀行は懸命にドル支えと行っている。したがって頭を使えば、ドル利用がまだ遅いわけでもない。預金で利益を出すのはますます難しくなっている。預金金利は下がり続けている。株式に投資しても当面、見返りは期待できない。ロシアの各銀行は145億ドルにものぼる記録的な金額のドルを手放した。さらにこうしたドル売りが最近、人もうらやむほど絶えず続いている。前回ドル売りの記録はつい最近、四月のことだ。原因は我が国企業がロシア国内で投資するため、下がり続ける外貨離れをおこしているせいだ。しかしまだドルにとっても、変わらぬドル所有者にとっても幸運が続いている。中央銀行が安定のため、全力でドルを支えているからだ。今のところ25.7ル−ブル以下に下げさせていない。しかしこれは長く続くものではない。ドルは下落し続けるだろう。助言とすれば、手元にドルのある人は今が売り時だ。最も良い方法は旅行でドルを使うことである。まだに夏のレジャ−シ−ズンが始まったところだ。”第三世界”の国々で出かけ、そこはまだドルの価値がある。以下略

−6日「ウオッカは今後70ル−ブル以下に安くはならない」（アレクセイ・アロノフ）本紙の取材では、ロシアでは今年中にもウオッカの最低小売価格制度が導入される。これにより国は、ウオッカ製品の違法製造者に引導を渡そうとしている。この法案はすでに財務省が作成している。取材によると、2007年ウオッカの最低価格は半リットル、70ル−ブルに設定される。これはウオッカはその最大のライバル、密造酒との競争が難しくなってきた。以下略

−4日「どうやって滞りなくビザ取得するか」（ナタリヤ・アレクセ−エワ）海外で休暇を過ごしたいと思うロシア人の数は年々増加の一途で、ロシア観光協会のデ−タでは2003年海外で休暇を過ごしたロシア人の数は567万8千人であったのに対し、2006年では750万人以上にもなった。しかしこうした増加に比例するように、各国大使館でのビザ取得手続きの困難さについて観光客の不満も増加している。観光シ−ズン幕開け前の現在、この状況はどのようなものか、ロシア外務省領事局代表が本紙に語ってくれた。欧州はロシア人観光客にとって最も人気のある地域で2006年欧州各国には2005年12.7％多く観光に出かけている。まさに欧州の大使館でのビザ取得が最も厄介になっている。「今年第一四半期だけでも、ドイツ、英国、イタリアの大使館にビザ申請したロシア人の数は、2006年同期比で15％も増えている」と外務省領事局次長アンドレイ・ポドエルイシュエフ。以下略

−3日「赤の広場、戦勝記念日パレ−ドのリハ−サル始まる」−モスクワ軍管区広報部長オレグ・ユシコフによると、パレ−ドには23の軍事学校及びモスクワ守備隊の各部隊から約7千人の軍人が参加する。それによると、リハ−サルに参加する軍人の60％は、今回初めて戦勝記念パレ−ドに参加する。現在赤の広場は閉鎖され、マスコミ関係者のみ入場が許されている。5月9日の赤の広場での軍事パレ−ドには国防相アナトリ・セルジュコフが参加。パレ−ドの指揮は、モスクワ軍管区総司令官、上級大将ウラジ−ミル・バキンがとる。

−2日「為替送金の規制撤廃」−5月から郵便為替による送金規則が新しくなった。どのような目的でも為替送金する場合、各人はパスポ−トを提示する義務を負う。このパスポ−トは郵便為替送金用のあらゆる用紙に記載する。郵便局は支払者全てについて確認を行う。この規則変更は、「ロシア郵便」公社が為替送金できる総額規制を撤廃したからだ。これまで上限は10万ル−ブルだったが、今後この規制は撤廃される。安全性確保のため、支払者について全デ−タをとるやり方で規制を設けた。為替送金したい個人の場合、氏名、父称、国籍、現住所のデ−タ提出が求められる。さらに身分証明書も必要となる。法人の場合、企業名、納税者ID番号または外国組織コ−ド、国家登記番号、国家登記所及び住所。以下略

−1日ロシア全土で5月1日、「春と労働」祭日にあわせ多くの行事が行われた。モスクワの集会、デモには約4万5千人参加。市中心部で12の大規模な大衆行事が催され、14の政党・社会団体の代表が参加した。モスクワ労働組合連合は連邦議会と政府に「労働年金を給与の40％以上」、「最低労賃を最低生活費まで引き上げ」、「貧困に対し早急なる効果的対策と生活の改善」など求めた。モスクワ市長ユ−リ・ルシコフはモスクワ労働組合連合の集会で演説し「モスクワ市とモスクワ市議会は、エストニアが我が国兵士と我が国軍人の墓に関し行ったこと全てに対し、エストニアに関係する全てのものをボイコットするよう呼びかける」と表明。

−5月1日「ロシア、メ−デ−行事に200万人以上参加」−「ロシア独立労働組合連合は火曜日、”労働者の権利擁護”、”立派な生活”をスロ−ガンに全露でメ−デ−行事を実施する」と同連合議長ミハイル・シマコフは記者会見で伝えた。「メ−デ−行事はカムチャッカからカリニングラドまで全国で行われる。我々の見込みでは行事には200万人以上参加すると思われる。最も大規模になるのはモスクワで2万5千人が参加する。それとサンクト・ペテルブルグで1万人が参加する予定」と発言

2007年4月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−29日「国内旅行の神話」（国内観光地の長所と短所）（ナタリヤ・グリドネワ）どうしても海外旅行の話ばかりになる。そろそろ国内観光地に目を向ける時だ。ましてや国内には保養地や素晴らしい景勝地が実に多くある。やっと国内旅行ブ−ムに火がついた。これはアンケ−ト調査結果が証明している。まさにそうした理由で旅行業者は事業展開を急いでいる。ソチ：ジレンマがある。エジプトへ行くか、それとも黒海沿岸、例えばソチ市へいくか？価格と質から見れば、ほぼ同じなのが気になる。ソチ市で4星ホテル一泊料金は1500ル−ブル以上もする。ホテル「真珠貝」で一泊料金は平均2500ル−ブル以上。これにソチまでの往復航空券5〜7千ル−ブル。ソチ市で八泊旅行すると、最低で1万7千ル−ブルかかる。これに土産代やレストランの食事代もかかる。エジプトで4星ホテルの八日間旅行は平均で1万5千ル−ブル。1万7千ル−ブルも払えば、豪華に5星ホテルにも泊まれる。経済要因だけなら、エジプトのほうが上だ。パスポ−ト期限が切れ、夏に間に合わないとか、言葉の問題が気になるなら、話は別だ。それでもエジプトによく出かける人の話では、現地ホテルマンは、流暢にロシア語を話すようになっているとのことだ。カムチャッカ：長時間飛行旅行が苦にならず、とことんロシアのエキゾチックな世界を見たいなら、カムチャッカに行ってみましょう。あそこには間歇温泉、太平洋、手頃の値段の新鮮な海の幸や中央部住民には馴染みのないものがある。飛行時間は当然長い。8〜9時間かかる。さらに航空券は約2万ル−ブルもする。それなりのホテル一泊料金は約1500ル−ブル。合計で3万5千ル−ブル。さらに観光費用など遊びの費用がかかる。ただ現地でレジャ−を行うと、微妙な点がある。多くの旅行業者はいわゆる”遠くからのサ−ビス方式”でこれを引き受けている。そうなるとこの楽しみははるかに高いものにつく。例えば、岩石渓谷のあるシコトフスコエ台地にある高さ15メ−トルの滝ゴルバトイ上空飛行やガイドサ−ビス、ピクニックなど現地では驚愕の安値でたった800ル−ブル、それで生涯の思い出がつくれる。以下略

−26日「政治的遺言、時期尚早」−プ−チン大統領はいつものことだが、今回は国会議員に向かって2008年憲法に従い辞職すると公言したが、政治的遺言と任期二期の活動総括はまだ早いと述べ、後継者問題をまたもや避けた。「来年2008年春、私の大統領任期は終わる。連邦議会向けの大統領教書も、別の大統領が行うことになるだろう。だがここで自分の活動の評価をするのは適当ではありません。政治的遺言はまだ時期尚早と思う」と発言。以下略

−26日「プ−チン大統領、連邦議会向け第八回大統領教書演説を行う」−当初、教書演説は4月25日水曜日に予定されていたが、ボリス・エリツイン前大統領の葬儀で木曜日に延期された。大統領は毎年、憲法第84条にしたがい、国内情勢と内外政策基本方針について連邦議会向けに教書演説を行う。例年教書演説はモスクワ時間正午にクレムリン大理石の間で始まる。上院議長が大統領演説の開始宣言を行う。大統領教書演説はテレビ局「ロシア」、ラジオ局「ロシアラジオ」、「マヤク」で生放送される。また教書についてはインタ−ネットにより大統領公式サイトで閲覧できる。

−24日「大統領には知性、強い意志、人間性が必要だ」（ボリス・エリツイン75歳誕生日のインタビュ−録音を再度聞く）（ウラジ−ミル・マモントフ）・・前略、「私が仕事を始めた頃は石油は1バレル8ドルだった。その後14ドル、今では68ドルだ。この意味が分かりますか。ゴルバチョフは、金準備高ゼロ、金もない、食品も商品もない、さらに給与遅滞の状態で国を引き渡した。もちろん今の政権幹部は楽だろう。しかし、どう言ったかよいものか。歴史には仮定法はないんだ」「私は自分の仕事はまっとうした。民主主義の基礎は築いた。言論の自由も出入国の自由もある。私の最大の誤りは何かと聞かれると、民主主義国家を運営する経験がまったくないまま、当時行動したことだと答えている。当時何があったか覚えていますか。どんな市場がありましたか。手探りで進むよりしかたなかった。私も経験ある指導者ではありましたが、生活は急速に改善され、賃金支払いも改善され、商品もすぐ出てくると思いました。商品だけは1992年から出回るようになったが、他の分野はより困難となった。しかし、戦略的な誤りはしなかったと思う」とボリス・エリツイン。以下略

−23日「ロシア、ロシア電化委員会第二プランを作る」（ロシア政府は電力改革を秘密裏に修正）（アンドレイ・レウト）電力改革は先週末、予想外の方針転換となった。先週木曜日、政府は極秘に2020年までの電力施設配置新基本計画について承認した。本紙の取材で明らかになったところでは、この基本計画は自由な電力市場を作るという電力構想そのものを変更するものである。今後いかなる「自由の民」も出なくなる。ロシアの電力事業体全て（統一電力システム社、その子会社、ロシア原子力局傘下の企業、独立系電力会社など）一つの統一システムに”結束”させられ、国がそれを管理することになる。確かに、これは料金には影響しないだろう。これまでの予想では、料金は市場原理で形成されると見られていた。国こそが、新しい電力施設をどこに、誰が、どのような期間に建設するか、決定することになる。「1920年代のロシア電力化委員会の計画以来、これほど大規模で熟考された電力発展計画をロシアはもったことはない」と統一電力システム社代表アナトリ・チュバイスは政府が電力基本計画を最終承認した後、表明した。そしてそれをロシア電力化委員会第二プランを名付けた。以下略

−22日「ロシアとイランはブシェ−ルの原発工事の融資に関し議定書調印」と「アトムストロイエクスポルト」社広報イリナ・エシポワは伝えた。「モスクワでブシェ−ルの原子力発電所最終工事に関する交渉に決着がついた。交渉は精力的に行われた。その結果、議定書に調印され、安定した融資を保障するプランが立てられた」と同広報。「このプランがうまく実現すれば、最初のイラン原子力発電所工事の資金調達問題の一部は解消されるでしょう。この原発に関する次の二国間交渉は5月テヘランで行う予定です」と同広報。以下略

−20日「水中でばちゃばちゃして泡を出すだけなのか、それとも浮上する意欲があるのか」（エフゲニヤ・ニコラエワ）−経済発展通商相ゲルマン・グレフにとって昨日は最良の日だった。他の閣僚とともにロシア社会経済発展三カ年予想について検討した。同相が説明し提案した全てについて、他の閣僚は好意的だった。首相でさえ特に憤慨することもなかった。「二三年以上先にわたり何かを描くことは難しいが、見落とすことはある。我々へけして見落とすことなどしてはいけない」としかたく遠回しに首相は指摘。閣議冒頭発言では首相はご満悦。「産業生産高が8.4％増加、インフレが低下している。でその後どうなるんだ」と首相は懐疑的。「我々は国家発展の展望が知りたいんだ」と各閣僚のほうを見た。「こうした指数が景況の偶発的現象とならないような確信を抱きたい。本質を理解する必要がある」と首相発言。基本報告者のグレフ大臣は、あらゆる点から判断してこの傾向の本質を十分理解していた。「輸出はこの三ヶ月、5.3％の伸びで、輸入は35.8％の伸びた。これは天然資源輸出にもとづく経済成長モデルが能力の限界に達し、オ−バ−ホ−ルが必要だということを証明するものだ」とグレフ大臣、誇らしげに発言。「分析によれば、今後数年の間に輸入品が国産品に替わると期待することができる」とも発言。首相はこれにも驚き「この予想に関し、我々の見解はどれほど現実性があるのかね」とグレフ大臣に尋ねた。「例えば、輸入割合や労働生産性に関し、厳しい数値があるということですか。ただ水中でもがき、泡を出しているだけでよいということですか。それともとにかく積極的に浮上しようとするのですか。これが大変な仕事だと認識して、然るべきやり方で仕事を行う必要があるわけです」とグレフ大臣。「当然、輸入割合はWTO加盟後、市場が開放され、関税も引き下げられるので増加するだろう。言うまでもないが、ましてやル−ブル高だ。輸入品が殺到するだろう。皆慣れたもので多かれ少なかれ立派な仕事をする。そうならなければ、皆に感謝する」とフラトコフ首相。グレフ大臣は論争しようとはしなかった。しかしその他の閣僚は一時間にもわたり、グレフ大臣に関し誉め称えた。財務相アレクセイ・クウドリンさえ反対意見を出さなかった。「この三カ年予想報告書を承認しますか」と首相は聞いた。「望んでいたことが全てやられているわけではない。しかしこの文書は、目的を絞ったもので、政府行動計画を作る上では十分なものだ。グレフ大臣、この計画を数ヶ月内に仕上げる必要がある」と首相発言。グレフ大臣は喜んで全て行うと答えた。この日は彼の日だった。

−19日「悪天候が飛行機と乗客を破滅させる」（アレクセイ・アロノフ）−「CIS諸国への飛行機旅が世界で最も危険だ」と国際航空運送協会（IATA）は昨年の航空機事故を調査して結論を出した。旧ソ連共和国では世界平均より13倍も航空機事故が多いことが分かった。まだあまり発展の進んでいないアフリカでさえ、それより安全とIATA。だが我が国の専門家はこの意見に同意していない。一年間の結果で早急な結論は禁物としている。さらに統計とは、きわめて魔物だ。多くは誰がどのように統計を作成したかに左右される。外国人は航空機事故を我々が考えているようには考えていない。以下略

−18日「未返済者の素顔」（モスクワ市民の9％は銀行融資を返済しなくてもよいと考えている」（ソフィヤ・ペトロワ）今春、ロシア国営保険会社（ロスゴスストラフ）の統計調査センタ−はアンケ−ト調査を実施した。その結果は予想外のものだった。男性は女性より二倍も多く消費者融資サ−ビスを利用している。回答者の2.5％だけは融資未返済は可能と考えているが、貧困者のほうがより法律に従順で、その94％はいかなる場合でも銀行へ返済すると考えている。大都市住民の86％は消費者融資の金利は高すぎると見ている。現在大都市では住民の19％以上が消費者融資を利用している。消費者融資の人気は所得の増加とともに高まり、下位資産層で9.3％、上位資産層で27％。調査グル−プは食費で精一杯という人を低所得者層とし、新築の家を持てる人が高所得者層としている。以下略

−17日「プ−チン大統領、石油企業を”巨大化”させる」（エフゲニヤ・ニコラエワ、フョ−ドル・チャイカ）プ−チン大統領は月曜日、石油市場で事業展開する国営二社の合併令に署名した。石油輸出独占企業「トランスネフチ」社は燃料輸送企業「トランスネフテプロダクト」社を吸収合併する。専門家は「これでロシアはエネルギ−資源の輸出量を増やすことができる」と見ている。この独占二社の合併問題は2004年から議論になっていた。「おそらく新会社は例えば東シベリア−太平洋パイプラインと平行して中国向け分岐パイプラインなど、石油製品パイプラインの建設計画を立てるだろう。”トランスネフテプロダクト”社単独ではこうした計画の実現は容易ではないだろう」と「2Kアウジット−ビジネスコンサルテイング」社アナリスト、マルク・ブランシテイン。証券市場はこの合併で活況をていした。トランスネフチ社の株価は一気に約6％上がった。以下略

−16日「住宅価格、下落し始める」−ロシア各地域の住宅市場は落ち着かない状態となっている。正反対の傾向が見られる。ある地域では住宅価格は酵母菌でも入ったかのように急速に上昇している。ある地域では価格上昇は止まり、一平米当たりの価格は一定の水準で固定し、下がっているケ−スもある。ロシアの不動産市場で何が起きているのか？モスクワの住宅価格の下落は半年間続いている。3月、住宅価格は0.7％下落、年初からだと平均で1.1％下落している。特に質の低い住宅と高級住宅地以外の住宅の価格が下落している。不動産市場アナリスト、ゲンナジ・ステルニクによると、この傾向は来春まで続く。今夏には不動産価格は5〜10％下落もありうる。「この原因は、住宅購入者の多くがモスクワ市場を離れ、ある者はモスクワ郊外に去り、ある者は貯蓄に回っている。需要が先送りされている。というのもこれまで貯めた資金ではあまりにも価格が高いので、住宅購入には不十分だからだ」と同アナリスト。以下略

−15日「ロシア式に飲むと、年間ウオッカ34リットルを飲むことになる」（タチヤナ・バテニョワ他）国家衛生医長ゲンナジ・オニシェンコは初めて専門家の評価を認めた。ロシアは国民一人当たりアルコ−ル（純粋アルコ−ル）15リットルを飲酒するという記録的大台を突破した。ロシアはだいぶ昔から酒飲みでかなり深刻だが年々量が増えている。学者のあげた数字では2001年時点で国民一人当たりのアルコ−ル消費量は15リットル。しかしこの数値は生産量や販売量統計にもとづくものではなく、国内各地ので実地調査にもとづくもので、国の統計に入っていない自家製酒や密造酒も計算に入れている。だが公式デ−タでさえ、明確な変化を認めている。1990年アルコ−ル消費量は国民一人当たり5.38リットルであったが、2005年にはこの1.8倍、9.7リットルになっている。つまり現実はさらに多いということだ。以下略

−13日「ロシア国民の平均賃金は3年後には1万8千ル−ブルになる」（エフゲニヤ・ニコラエワ）−「まもなく我々はみな豊かになる」とまさにこれについて、木曜日政府に提出された向こう三カ年社会経済発展予想では経済発展通商省は少なくとも約束している。同省専門家の試算では、今後三年間、国民所得は日単位ではなく時間単位で増加する。2008年だけでも所得は約10％増加する。もちろん、この万民の幸福には一つの”但し書き”付きである。物価が同様のテンポで上昇してしまうことだ。そうなると所得増加の実感もなくなってしまうだろう。問題は物価が国民の豊かさと平行して上昇することだ。現在、政府機関全体をあげて昼も夜も、綿密な作業が行われている。三カ年国家予算を編成しているのだ。時間はもうわずかしかない。政府によるこの予算案の最終検討は二週間後、4月26日に行われる。経済発展通商省の試算では、平均賃金は大幅に増加する。2007年12.8％、2008年10.8％、2009年8.8％、2010年8.2％と見込んでいる。経済発展通商省の予想を信じれば、国民所得は今後数年内に約70％も増加することになる。平均賃金は国全体で約1万8千ル−ブルとなる。国民が豊かになることは、物価さえ上がらなければ、きわめて申し分ない、喜ばしいことだろう。以下略

−12日「ロシアに孫100人のス−パ−じいさんがいた」（コンスタンチン・アントノフ、アンドレイ・クラシコフ）国は各家族にせめて二番目の子が生まれるように対策をとっているが、クズネ−ツク炭田地帯の住民アレクセイ・シャポヴァルはこのプランをとっくの昔に達成していた。百番目の孫が生まれた。アレクセイ・シャポヴァルには11人の息子と2人の娘がいる。その各家族も10人の子供がいる。シャポヴァルの生まれ故郷ブングル村では100名以上の人がどの通りにも住み着いている。住民はそろそろ村の名称を変えたほうがよいと冗談まで出ている。この希有なじいさんは「豊かになれば、子供も授かる」という生活の論理をまったく理解していない。彼の一族は贅沢品こそ買わないが、貧しくはない。国に何も求めない。彼らは常に自分の仕事で稼いでいる。彼の妻は時々「功労母」として表彰される。しかし、どのような表彰も、実家で「また生まれた！こんなに産んでどうするんだ！」とよく耳にした言葉の慰めにもならなかった。だがこの「人間群」は仲良く暮らしている。じいさんは「どの子もどの孫も恥ずかしいとは思わない」と言う。「みな全て信仰心がある。酒も煙草もやらない。子供は人間として立派に育ち、働いている。孫も同じだ。飢えで死ぬことはない」と家族成功の秘訣を披露した。彼の息子ワレリは「子供が多いほど、生活は楽だ。子供が4人の時、隣人がどうやって躾けしてるのか、私は二人でも大変だと聞いてきたが、二人の時はこっちも大変だったが、4人になったら逆に楽になったと答えた」と述べた。以下略

−11日「中国と日本向け石油パイプラインは空かもしれない」（ヒョ−ドル・チャイカ）ロシア天然資源省で火曜日、東シベリア・太平洋石油パイプラインを満たす石油が足りないことが明らかにされた。現在欧州に向かっている輸出の流れを第一段階で方向転換させることになるのだろうか。これは年間約3千万トンの石油を方向転換させる問題だ。これによりロシアの石油価格は必然的に高騰するのか、それとも逆で伝統的な欧州市場の一部を失うことになるのだろうか。火曜日、東シベリアの地質調査及びボ−リングの実態に関する特別省議で天然資源省の幹部によれば、西シベリアからの支援を当初予定していた。ところが、2010年になっても東シベリアの石油がパイプライン能力の三分の一も満たせないとは誰も想像していなかった。ちなみに東シベリアパイプライン第一期工事分（タイシェト市からスコヴォロジノ）は来年末にも運転に入る予定。「地質調査作業のテンポは慰めにもならないものだ。調査区域のほとんどは昨年になってやっと割り当てられただけだ。設定した目標に対処できないかもしれない」と同省次官アレクセイ・ワルラモフ。「何故会議に石油企業の代表がいないのだ。この会議でパイプラインに石油を満たす計画について話しているのだ。肝心な石油企業の代表がいないなんて..」と天然資源相ユ−リ・トル−トネフ、かんかんに怒る。「ユコス社が許可証条件を守っていない」とワルラモフ次官は問題の犯人を見つけ出した。「我々はここで具体的な許可証の分析をやっているわけではない。我々は状況全体について話し合っているのだ」とトル−トネフ大臣は部下に対し怒り出した。「産出地開発スケジュ−ルに対応していない企業には懲罰措置をとるべきだ」と連邦地下資源利用局副長官ピョ−トル・サドブニク。「懲罰措置なんて関係ないことだ。忘れないでくれ、連邦地下資源局は、石油企業が快適に仕事できるようにするためのコンベア−の一部にすぎないということだ」と彼の上司もたしなめた。傍から見ると、トル−トネフ大臣は省議の準備にはまったく関心はなく、それより自分の部下の仕事ぶりが初めて分かったように思えた。東シベリアパイプラインの状況は本当に深刻で、パイプラインに流すものが何もないという事態になるかもしれない。例えば、各企業は昨年東シベリア産出地の地質調査に200億ル−ブル支出する予定であったが、実際にはたった60億ル−ブルにすぎなかった。トランスネフチ社自身が、パイプラインの能力を3千万トンから8千万トンに今後10年から15年のあいだに引き上げることはまったく空想的な課題だと時々に口に出している。石油企業が毎年中国向けに1500万トンから2000万トンを中国に向けるとなると、我が国の伝統的な欧州の石油販売市場はどのように変化するのだろうか。「短期的な困難はあるだろうが、2015年からパイプラインは東シベリアの石油で完全に満たされるだろう」と投資会社「トロイカ・デアログ」のアナリスト、ワレリ・レステロフは述べた。「石油をドイツへ向けるか、それとも中国へ向けるか、売り手側にこうした選択の可能性が生まれることは、売り手にメリットをもたらすだけで、我が国の石油はそうなると高騰するはずだ」と発言

−10日「プロの意見」（アンナ・ナリニャニ）火曜日本紙のメデイア・センタ−でロシアケ−ブルテレビ協会主催で「ケ−ブルデジタル・テレビ放送の展望」と題して”円卓会議”が開かれた。この会議には大手通信会社や行政機関の代表が参加した。その結果、デジタル放送への移行問題と移行に伴いプロセスに関して業界の立場を定めた決議が調印された。デジタル放送への移行やケ−ブル・デジタルテレビ放送市場の形成では、通信事業会社は、現代のアナログ放送システムの能力は事実上限界に達し、その技術特性が基本的にテレビラジオ放送の発展をきわめて妨げているという、ある種の困難に陥っている。以下略

−9日「ガスOPEC設立、ロシアで宣言か？」（フョ−ドル・チャイカ）月曜日カタ−ルでOPECのようなガス輸出国機構の設立のカウントダウンが始まった。本紙の予想からすれば、ド−ハでの今回のガス生産国会議でガスカルテル設立についてどのような具体的文書にも調印されることはないだろう。世界の天然ガス支配国であるロシア、イラン、カタ−ルは今のところ、いつ、どのような条件でこの機構を設立するか、ただ相談しているだけである。しかし、米国その他ガス消費国の抗議があるにしても、ガスOPECの設立は、ロシア代表団が2008年にロシアでの開催を提案している次期会議には早くも宣言される可能性がある。目下、ガス輸出国は「価格形成ハイレベルグル−プ」の設立については決定した。これは一種の「観測気球」だ。以下略

−8日「エジプト、国際天然ガスカルテルの設立構想に反対」（本紙特派員ナジム・ズアウイ）「エジプトはOPECのような天然ガス輸出国機構の設立には反対する」とエジプト石油相サミフ・ファフミはカタ−ルの首都ド−ハに出発する前に表明。「エジプトの立場とは、ガス輸出国の関係に透明性をもたせることである。特に”ガスの実質価格の公表”には賛成だ」と発言。以下略

−7日「国際宇宙ステ-ションに向け、五人目の宇宙観光客を乗せ第15次宇宙探検飛行がスタ-ト」−バイコヌ−ル人工衛星発射基地から5人目の宇宙観光客（マイクロソフト社の創立者の一人、チャ−ルズ・シモニ）を乗せ、人工衛星「ソユ−ズTMA−10」が打ち上げられた。今回の乗組員にはロシア人のフョ−ドル・ユルチヒン（ソユ−ズのフライトエンジニア、国際宇宙ステ−ションの船長）とオレグ・コトフ（ソユ−ズの船長、国際宇宙ステ−ションのフライトエンジニア）。コトフ宇宙飛行士で、旧ソ連及び新生ロシアを通じて、100人目の宇宙飛行士となる。宇宙飛行士フョ−ドル・ユルチヒンとオレグ・コトフの飛行滞在時間は189日、宇宙旅行客チャ−ルズ・シモニの滞在時間は13日。

−6日「ミサイル軍は”21世紀の兵器”に移行しつつある」−「2007年戦略ミサイル軍には固定式及び移動式の大陸弾道ミサイル「トポリ−M」の発射装置7基が配備されるだろう」とロシア戦略ミサイル軍司令官、大将ニコライ・ソロフツオフは伝えた。「戦略ミサイル軍は攻撃部隊に対し、新型ミサイルの更新を続ける予定だ。重点をおくのは、固定及び移動式のミサイル”トポリ−M”を軍に配備することだ」と発言。以下略

−5日「融資実質金利は秘密のまま」（アンナ・カレジナ）本紙の取材では難産の「消費者金融」法案が来週にも政府に提出されそうだ。この法案には、銀行が開示義務のある融資実質金利という言葉はない。誰も消費者に”誠実に”金利を伝えるつもりはない。それに代わったのが全支払リスト。消費者金融法案には何よりも、銀行に実質金利の開示義務を負わせると期待していた。そうでないとすれば、今のまま続くということなのだろうか。銀行は年利15％と伝える。消費者は安い金利で列をなす。さらに追加の手数料の支払う必要があることには誰も目も向けない。たしかにきわめて巧妙に騙している。追加支払の金利は年利ではなく月利だ。月利1.9％とすると、返済し始め、このたった15％の金利が60％あるいは80％に膨れあがる仕組みだ。以下略

−5日「ウクライナのヤヌコヴィッチ首相は選挙の腹を固めた」（ウクライナの二重権力構造は予想もしない結末となるかもしれない」（ヤニナ・ソコルフスカヤ、エカテリナ・チホミロワ）二人のヴィクトルの内、ユシェンコかヤヌコヴィッチか、誰が今回ウクライナの政治綱引きで勝利するか、キエフではまだ誰も分からない。全て国会解散大統領令が合法化かどうか、憲法裁判所の判断待ちである。まさに憲法裁判所をめぐり、大きな綱引きが熱く展開している。憲法裁判所は政治的人質になったようなものだ。国会解散の合法とし、前倒し選挙を認めれば、東部地域は「大統領に寛大」だとして裁判官の弾劾を求めるだろうし、ヤヌコヴィッチを支持すれば、「オレンジ」勢力は裁判官が買収されたとして糾弾するだろう。以下略

−3日「出産し、洗濯し、料理しても何の感謝もない」（ロシアの主婦、労働組合「3月8日」に加盟する）（ナタリア・グラニ−ナ）新たに設立された労働組合が家事を正式労働と認めるようはたらきかける予定。国は家事労働に賃金を支払い、診療証明書に手当を支払い、年金計算で家事労働の期間を計算にいれる義務を負うことになる。これについて記者は取材をしてみた。「毎日国際婦人デ−、3月8日みたいにしてほしいわ」と新労働組合のリ−ダ、マリナ・ラクシャは色気たっぷりに呟いた。以下略

−4月2日「ロシアの野望、メルボルンであやうく沈没」（ボリス・チトフ）2005年のモントリオ−ル世界水泳と比較するとロシアのチ−ムは長足の進歩をした。2年前モントリオ−ルでは総合で第四位で、成果は金メダル4個、銀メダル2個、銅メダル2個だった。メルボルンではメダル24個獲得した。その内金メダル11個もあった。だがこのメダル獲得数の顕著な飛躍も、シンクロ競技の部門拡大によるものだった。国際水泳連盟はソロ、デユエット、グル−プの技術競技と自由競技を各々別にした。以下略

2007年3月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日「ドル下落は最早止まらない」（オレグ・ミチャエフ）貯金をドルでへそくりしている人にはもういかなる展望もない。水曜日米ドルはロシアでこの2週間で2回目となる驚異の大台26ル-ブルを割った。まだ手元にドルが残っている人は為替交換所へ殺到している。これは正しいことだ。米FRBは下落するドルを落ち着いて眺めているだけで、それを支えようともしない。ベン・バーナンキ議長の曖昧な声明がこの確認となった。世界市場では少なくても年内いっぱいさらにドルが下落すると見ている。我が国でもドルの下落は続くだろう。しかしロシア中央銀行は米通貨当局と異なり、せめて1ドル25ル-ブル以下に下落しないように対処するだろう。以下略

−29日「異常に暖かい3月にかわって、寒い4月がやってくる」（オリガ・チモフェ−エワ）3月の天気予報では、スポ−ツニュ−スみたいに「記録」という言葉が頻繁に使われた。「今年の3月は観測史上最も暖かい3月となった」とロシア気象センタ−所長ロマン・ヴィリガンドは記者会見で伝えた。4月は平年並みになり、寒くなる。3月15日以前の春の暖かさは大気団の移動によるもので、3月15日以降は高気圧勢力によるものだ。特に太陽が出ると喜んだものだ。というのも、今年の冬は平年の半分以下しか太陽を見ていないからだ。しかし高気圧勢力は間もなく去る。ロシアの欧州地域では14度から16度の暖かい日がさらに二日ほどあるだろう。今週末には温度は10度まで下がる。4月3日頃には気圧は急激に降下して、一気に20ミリバ−ルも下がる。日中の気温は最早、7〜10度を超えることはないだろう。夜間は0度から−6度まで下がる。一方5月は平年よりかなり暖かくなる。以下略

−28日「ロシアの地方にメガポリスが誕生する」（エレナ・シシクノワ、オレグ・ジュヌソフ）（ウラジオストック）なにもモスクワに限ったことではない。他の都市についても考える時がきた。地方発展省はこうした判断にたち、ロシア各地域の発展構想を作り上げた。この構想が承認されると、近い将来、ロシアに14のメガポリスが誕生し、そこでの生活は首都のように慌ただしいものとなるだろう。そこに人々は殺到し、お金も流れこむだろう。国民は潤沢しすぎるモスクワを責めることはやめ、国は地域を毎年手当することもなくなるだろう。しかし専門家は、こうした改革で農村や小都市がまったく過疎化しないか心配している。その上、「大ウラジオストック市」や「大ロストフ市」構想はすでに数十年前からあったが、それから一歩も進んでいない。役人は「温故知新」という考えで仕事していないのだろうか？以下略

−27日「WTOについてはまだ夢想しているだけだ」（全てワインと丸太のせいだ）（エレナ・シシクノワ）ロシアのWTO加盟を担当する官僚の楽観論に少し翳りが出てきた。経済発展通商相ゲルマン・グレフが2007年内のWTO加盟に疑念をもち始めたり、外務第一次官アンドレイ・デニソフが問題は期間ではなく内容だと言い出したりしていた。待ち望んだ米国との協定に調印した後の上機嫌は束の間だった。我が国は今日にいたっても、グルジアとの交渉に決着がついていないし、フィンランドとの合意はほぼ破綻しているように、現実は厳しい。我が国は今年間違いなくWTOに加盟すると官僚は我々を納得させたものだ。ところが今では彼らはこれにまったく自信をもっていない。以下略

−26日「フラトコフ首相、”クウドリン財務相は投資枠を提起した”とグレフ経済発展通商相に発言」（フォ−ドル・チャイカ）経済関係閣僚の間で大騒ぎとなった。つい最近までフラトコフ首相は失策でクウドリン財務相を常に批判していたが、今回はグレフ大臣の目の前で彼を賞讃、支持している。今や状況が変わった。先週ずっとクウドリン財務相は褒められっぱなしだった。閣議でも、その後も、そして経済発展通商省の拡大会議でもそうだった。この会議のホスト、グレフ大臣は嫌々ながら仕方なくフラトコフ首相の話を聞いていた。首相は財務省が定めた枠内で投資するようグレフ大臣に指示。閣僚間に何が起きているのだろうか。クウドリンの人生は、大統領が多くの予想に反して、これまでグレフ大臣も、フラトコフ首相も常に批判していたクウドリン財務相の考えを支持した後、一変した。大統領予算教書には、それまでホワイトハウスでは嘲笑するばかりであった「石油抜き国家予算」の編成というクウドリン財務相の提案が白地に黒く書き込まれていたからだ。以下略

−25日「下院には”熊”のほかに、小ネズミもすんでいる」（ナタリヤ・アンチポワ）統一ロシア党の党員が”熊”と呼ばれていることは誰もだいぶ前から知っている。しかし取材してみると、想像していた以上に下院議員の身近に動物がいた。政治家はまさに動物の中で仕事をしている。例えば下院には、小さな灰色でよく肥えた可愛らしい小ネズミがすんでいる。記者は木曜日、その一匹に出くわした。下院新会館の廊下にすわり、人間にまったく驚く様子も見せなかった。「私の議員室にも小ネズミがいる」と統一ロシア党広報部長イゴリ・デミン。「小ネズミがすんでいるということは人間も暮らせると考えている」と記者に言った。「餌をやっているわけではない。菓子類はきちんと缶のなかにしまってある。退治しようとは思わない。配線を噛み切られないようにすることが重要だが、べつに小ネズミは邪魔にはならない。ネズミとは顔見知りだ。ネズミとの”共生”にとても満足している」と発言。何人かの議員秘書は「下院ビルの中で小ネズミどころが大ネズミも何度か見ている」と記者に伝えた。以下略

−24日「スタ−リンの秘密の地下鉄、公開か？」（ニコライ・モロゾフ）先日モスクワ市は、市の地下開発構想を承認した。特に市の中心で道路や駐車場、商業センタ−などの用地がだいぶ以前から不足していた。また夏にはいわゆる第二地下鉄線建設の適正について決定を下す予定。これは新環状地下鉄線のことで、現在の地下鉄線から2〜3区間に建設する予定。これら大構想を全て実現するとなると、ソヴィエト時代に最重要人物用に地下に建設されたトンネルやシャフト、シェルタ−を管轄する特務機関との折衝が避けられない。今日核攻撃の防御物としてはこうした地下施設は最早明らかに必要はなくなっている。そうなると、これを平和な生活のために利用する時が来たということだろうか。いわゆる「メトロ−2」という秘密の地下鉄線に通常の地下鉄車両が走り、シェルタ−は駐車場や小型発電所、お店の倉庫として利用されることになるのだろうか。以下略

−22日「電気を消して！料金が高いから」（電話代に続いて暖房費も上がるらしい）（フョ−ドル・チャイカ）今年ロシア国民は水道光熱費ばかりか、通信費も多く支払うことになる。水曜日連邦公共料金庁の会議で新しい電話料金で国民は昨年より平均で12％多く支払うことになることが明らかにされた。木曜日本紙は2007年国民の基本公共料金がどのくらい上がるのか、計算することにした。我が国の物価や公共料金はまるで狂気の沙汰だ。政府の言っていることと、お店や請求書の金額はまったく異なる。数日前、経済発展通商相ゲルマン・グレフは国内の物価上昇はほぼ止まったと、いさんで大統領を喜ばせた。「年初から物価上昇率は昨年の同時期と比べると、1.5倍も低い」と発言。年全体で物価上昇率は7〜8％以下になるはずだと同大臣は発言しているが、幻想もはなはだしい。以下略

−21日「ガスOPECの設立はエネルギ−NATOの動きに対する回答となるだろう」−「ガスOPEC構想は、エネルギ−NATOの動きに対する派生的なものだ」とロシア上院国際協力委員会委員長ミハイル・マルゲロフは国際フォ−ラム「グロ−バルなナショナルプロジェクトの資源産業力」で発言。「ロシアはご存じの通り、けしてガスOPECの設立構想を否定しているわけではない。我々はこの構想を検討している。天然ガス供給国の足並みを揃えることには経済的な意味がある。ご存じのように消費国は団結している。彼らは相談し合い、一緒になって経済戦略を立てている。ガスOPEC構想はエネルギ−NATOの動きに対する派生的なものだ」と発言

−20日「ロシアの最大手海運会社二社が合併」−ロシア経済発展通商省と交通省は「ノヴォシプ」社と「ソフコムフロ−ト」社の合併手続きについて合意した。両社は独立法人として存続するが、合併の法人手続きは2007年上半期に完了すると、ロシア経済発展省次官キリル・アンドロソフは伝えた。「両社が合併すると、ロシアは採掘から出荷にいたる全ての段階で世界のトップとなる。我が国に最強の輸送会社が誕生する」とロシア下院エネルギ−・輸送・通信委員会副委員長セルゲイ・シシカレフ。「国内最大手石油輸送会社が合併することで、百隻以上をタンカ−を所有し、輸送能力約800万トンのタンカ−会社が誕生して、世界市場の最大プレ−ヤの一員となる」と発言

−19日「ロシア潜水艦隊、戦闘能力では米海軍にだけ劣る」とロシア海軍副総司令官、海軍大佐イゴリ・ドウガロ。「今日ロシア海軍の潜水艦隊の構成は大幅に縮小した。残ったのは主に戦後の第三世代潜水艦だけだ。だが艦船の兵員力や戦闘能力では米海軍の潜水艦隊に劣るだけで世界の二位にある」「潜水艦隊があることで我が国は海軍大国の一員であることができるし、世界の主要政治プレ−ヤに対し、我が国の利害を考慮させている。これはまだ我が国が危機から脱出できず、経済復興がなされていない時でさえそうだ。潜水艦の建造はけして中断することはなく、現在でも続いている。2006年、ロシア潜水艦隊百周年の時にセヴェロドヴンスクで最新原子力潜水艦「ウラジ−ミル・モノハフ」号の起工式があった」と発言

−16日「ル−ブルマ−クがコンピュ−タの単独キ−となる」（エレナ・シシクノワ）今年ロシアの通貨はドルや、ユ−ロ、円のように独自のマ−クをもつようになる。木曜日、中央銀行で会議が開かれ、将来のル−ブルシンボルを決定する基準について承認した。その基準の一つはル−ブルマ−クがコンピュ−タキ−ボ−ドの単独キ−となりうるものとすること。ル−ブルマ−クを選定、承認する中央銀行法改正法はすでに半年前に承認されている。これはまさに資本取引規制が全廃された時でもあった。以下略

−15日「借金生活」（消費者金融がロシアとロシア国民を危険に晒そうとしている）（オレグ・ミチャエフ、アンドレイ・レウト）消費者ブ−ムがロシアを席捲している。融資は一般的で手頃なものとなり、最早貯金を考えないほどのものとなっている。ロシア中央銀行の資料では昨年だけで平均的ロシア人の銀行債務は75％も増加している。一方預金の増加率は半減し、「タンス預金」は消えつつある。この傾向がこれから続くと、我が国民の債務は貯金額を上回るかもしれない。我が国民の債務額は雪だるま式に増加している。中央銀行は考慮すべき数字を公表している。ロシア国民はすでに2兆ル−ブルの借金をしている。これは銀行の全預金高の半分以上だ。以下略

−15日「不動産税はさほど恐ろしくはない」（アンドレイ・レウト）火曜日本紙はロシア財務省が提案している新しい不動産税の計算式について報じた。この記事に対し、財務省は新税計算のモデルを明らかにして読者を慌てて宥めようとした。その税率は予想しているより、かなり低いもものと財務省は主張した。ロシアのいくつかの地域ではすでに数年間、不動産新税の試験導入が行われている。試験導入期間、住宅不動産税の計算では税率が0.5％であった。ところが上院で審議中、かなり高い数字が出てきた。不動産税を年間2％にするというものだ。これは多くの国で採用されているという。この数値をものに、本紙は総面積72平米、三人家族のモスクワの平均的住宅についておおよその不動産税を計算してみた。数字を見て驚いた。年間540ドルであったものが、2160ドルにもなる。以下略

−14日「ロシアはイランの原発建設を停止する」（セルゲイ・レスコフ）火曜日、ロシアが建設しているイランのブシェル市の原子力発電所で、変電所と沿岸ポンプステ−ションの運転開始式典が延期された。モスクワでロシアの「アトムストロイエクスポルト」社とイラン側と交渉が続いたが、不調に終わった。最大の問題はイラン原子力部門の中心事業への融資問題だ。この原発の工費は10億ドルで現時点、ロシアは1億4千万ドルすでに前貸ししている。しかし、さらにどのくらい必要となるのか。結局ロシア原子力局は、明らかに政治色の強い声明を出した。「ブシェ−ルの原発はスケジュ−ル通りには完成しないだろう」と伝えた。以下略

−12日「誰が強盗に遭い、それても消息不明になる運命なのか」（ナタリヤ・グリドネワ、ミハイル・グレヴィッチ）休養するのも、危険なことだ。しかし、その反対にとらえないでほしい。新年から、海外に休暇で出かけたロシア国民のニュ−スは、犯罪記事や事故の報告が多くなっている。ロシア人が命がけで危険な国々に出かけるアバンチュリズムと大胆な行為は驚かされる。ロシア人の国民性を変えることはできない事は理解している。それでも旅行客に待ち受ける危険性について語ることは、自分たちの義務と考えている。きわめて安全な国だと、旅行者はまったく安全のための手をうっていない。この記事を備えあれば憂いなしという基本原則で書いている。以下略

−12日「統一ロシア党、地方選挙で勝利」−統一ロシア党は、地方のほとんどで勝利したと断定。統一ロシア党党首、ロシア下院議長ボリス・グルイズロフは「全露世論調査センタ−の調査では、スタヴロポリだけが、”正義のロシア”党が一位を獲得している唯一の地方だ。これは”正義のロシア”党と統一ロシア党が現実に競いあっている、14の地方自治体の内、たった一つの地方だ」と発言。以下略

−9日「ワレンチナ・テレシコワは祝辞をもらう」（ナタリヤ・アレクセ−ワ）「私たちはみな、あなたのことが好きです」とプ−チン大統領はワレンチナ・テレシコワに正直な感想を述べた。女性初の宇宙飛行士は多くの祝辞と贈答品を受け取った。これはテレシコワ宇宙飛行士の70歳誕生日と3月8日の女性の日によるものだ。最大の贈り物の一つは「第二等級”祖国功績”勲章」であった。プ−チン大統領はクレムリン宮殿の雰囲気以上の華やかさで大きな花束と、さらに花の静物画を贈呈した。公式的というより家庭的雰囲気を出すため、大統領と女性宇宙飛行士に対談には黒いラブラド−ル犬「コニ」も一緒にいた。以下略

−9日「現代女性に90−60−90と一体誰が押しつけたのか」（タチヤナ・バテニョワ）3月8日は男性が突如、隣りの女性の存在に気づく一年で特別の日。母とか、妻とか、女友達とか、仕事の同僚とか、党の仲間とか、そうしたものではなく、女性として認識する日。花も香水も、チョコレ−トも、アクセサリ−も惜しまない。あなた方はとてもとても愛すべき存在で高い価値があり、前々から期待していた存在でこの上なく美しいと言葉も惜しまない。我々女性もそれを信じ、感謝し、当惑し、お辞儀もし、膝まで曲げて挨拶もする。何故なら、残り364日は、国の課題や人口問題、生産課題の他に神は女性に世界に善と愛、優しさと美をもたらすという特別な崇高な使命を課しているということについて、女性自身も思い起こすことはないし、他の人かも聞くことがないからだ。以下略

−8日「ロシアの軍隊では女性が約3万2千人勤務している」−ロシア国防省の各機関には女性が約3万2千人働いている。その内5600人は将校で、26500人は准尉と兵曹長。その約70％は職業的軍事教育を受けている。女性士官は主に医療関係（72％）、通信機関（8％）、経理関係（4％）。以下略

−6日「ロシアはジャ−ナリストの殺害された数では”戦闘的”イランに劣るだけだ」−ロシアは過去十年間で職務遂行中に殺害されたジャ−ナリストの数では世界第二位と、慰めようもないデ−タが国際ニュ−ス安全研究所（INSI）の調査報告書にのっている。この報告の専門家の結論によると、1996年1月から2006年6月まで、世界でジャ−ナリストやその他報道関係者が約千人死亡している。その内四分の一は戦争や武力紛争中のものだ。657名は平時に国内でジャ−ナリストの仕事をしている中で死んでいる。以下略

−3月1日「ロシア対外貿易銀行、社名を正式変更」−ロシア対外貿易銀行は新たな社名「VTB」銀行となった。3月1日より定款の関係項目が正式に変更された。2006年10月19日の臨時株主総会の決定にもとづき、同行は「VTB」銀行と社名を変更した。社名変更は戦略的商標変更の仕上げである。これにより、ロシア国内、CIS諸国、欧州、アジア、アフリカにある出資率が50％の対外貿易銀行の子会社も、「VTB」の統一名称に移行する。

2007年2月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−28日「ロシア首相と天皇陛下、気候について話す」（エレナ・シシクノワ）−「北方領土の返還日は、平和の日」と日本のある官庁の壁に書かれている。フラトコフ首相がこの批判の言葉を目にしたかは分からないが、南クリル諸島が大きなテ−マであることにはまったく同意する。ロシアは国後、択捉、歯舞色丹のどれも返したくはない。日本はクリル問題とほぼ全ての二国間問題を絡めようとしている。こうした問題を忘れたかのように一日中セレモニ−に熱中した。初めフラトコフ首相は皇居で天皇陛下に謁見した。この時間は20分間ほどで、敬愛なる情を表現するにはこのぐらいの時間で十分だ。本紙の取材によると、主に気候について話があったようだ。特に日本の天皇陛下は地球温暖化問題に懸念を示した。ロシア首相も威厳をもって自分の見解を述べた。謁見後、ロシア首相夫妻に対し、皇居庭園の鑑賞が丁重に提案された。調和のとれた庭園で奮い立ったのか、ロシア首相は記者団のところにやってきて、南クリルはまだ誰にも返すつもりはないと語った。「領土問題について日本側はきわめて懸念している。同時に日本側はビジネスも発展させたいし、投資活動も活発化したいと望んでいる。したがってこの問題は言うまでもなく、分けて考える必要がある。領土問題の未解決が露日の経済関係の発展を阻害すべきでない」と発言。

−28日「贋金作りが記録更新した」（アンナ・カレジナ）偽札に遭遇する機会が倍増した。ロシア中央銀行の統計によると、昨年かなり多くの偽造通貨が流通した。犯罪者によって蒙った国の損害額は1億ル−ブルにもなる。しかし我々にどの程度照合する習慣があるだろうか。国のものとは、つまりは誰のものではないという意味だ。誰よりも一般国民は自分の懐を心配している。偽札にぶつからないよう祈っている。その上、これが特に千ル−ブル札だ。こうなるともう本当の悲劇で、家計に直撃する。偽通貨をつかむ可能性はかなり高い。さらにル−ブルばかりか、外貨もある。贋金作りは根っからの製造パイオニアで、数量だけでなく、品質にも苦心している。以下略

−27日「金正日、集団体制に移行する」（エレナ・シェステルニナ、ナデジュダ・ポポワ）北朝鮮国家指導者、金正日は辞任後は国の統治を一人の人間ではなく、集団体制へ移すだろう。したがって”敬愛される指導者”の息子たちには北朝鮮の建国者である金日成以来続いた金家”第三代”となるチャンスは事実上なくなった。この国家指導者の決断について、北京の外交筋は伝えた。それによると、「北朝鮮では全ての権力が金一族の手に掌握されていることに反対する者がかなり多くいる」。以下略

−23日「国民はスベルバンクの株式10億ドル買い足した」−ロシア最大の銀行の”国民”株式は買手に不自由しなかった。水曜日、スベルバンクの増資株式の公募結果について第一回集計があった。一株約9万ル−ブルであるが、希望者は後を絶たなかった。たしかに、10株の内9株は民間人でない、大手の国内外投資企業が購入した。増資株式については投資家は首を長くして昨年から待っていたが、その予約が月曜日締め切られた。以下略

−22日「首都モスクワにゴ−リキ−通り、プ−シキン通り、チェ−ホフ通りなど旧称が復帰しそうだ」（ニコライ・モロゾフ、ボグダン・ステポヴォイ）水曜日、モスクワ市議会議員は語呂の悪いまたは廃れた名称をもつ市内の通りや路地の名称変更を提案した。数字で呼ばれている通り名、例えば1905年通り、3月8日第4通り、1812年通りなど数字で呼ばれてる多くの大通りや煉瓦作りの通りの名称が忘却の彼方となるかもしれない。それに代わって、首都地図上にゴ−リキ−通り、チェ−ホフ通り、プ−シキン通り、オストトフスキ−通りなどの復帰が提案されている。以下略

−21日「ロシア最高検はロシア中央銀行の汚職について捜査」（摘発する根拠見つかる）（ナタリヤ・グリドネワ、アンナ・カレジナ）中央銀行の業務に重大な違反があると、失脚した銀行家アレクセイ・フレンケリの証言はその逮捕後間もなく明るみになったが、これを最高検が予想外に受け入れた。最高検は昨年12月、中央銀行を捜査して、国会公聴会で先ずその結果について報告した。次長検事アレクサンドル・ブクスマンによると、最高検は”汚職摘発する根拠”を見つけた。中央銀行職員1500人自身が商業銀行の株式を所有しているとしたら、当然のことだ。以下略

−20日「市場は合法化で揺れている」（ヴィクトル・ニコラエフ）外国人は新法で定められた基準内でのみロシアの市場で商売ができる。本格的に新法が施行されてから、すでに二週間がたつ。一ヶ月半さらに経過すると、要求はさらに厳しいものとなる。ところがこうした懸念をよそに、生産現場や商いの現場では人手不足や、外国人労働者の減少が起きていない。政府と下院議員はコンドポガの出来事とプ−チン大統領の指摘後、この問題に奔走している。以下略

−20日「プ−チン大統領、ソチ市に到着した」と大統領報道官アレクセイ・グロモフは伝えた。ソチ市でプ−チン大統領は、2014年の冬季オリンピック開催を目指す同市に滞在している国際オリンピック委員会調査団と会う予定。

−18日「”モスクワ・シテイ”のタワ−は、クレムリンの塔に挑戦している」（ナタリヤ・ダヴイロワ）高層ビル都市計画「モスクワ新環状線」で予定のビル60棟の一部は計画より高さが下げられるかもしれない。コンピュ−タシミュレ−ションによると、計画通り高層ビルが建つと、価値ある首都の景観をきわめて損ねることが分かった。「したがってその高さを削る案が出ている」とモスクワ市建築部長アレクサンドル・クジミンは伝えた。以下略

−16日「鳥インフルエンザ、モスクワ郊外で確認」−ロシア連邦衛生医官長、ロシア連邦消費者権利保護・福祉庁長官ゲンナジ・オニシェンコはモスクワ州デモデドフスキ−地区での鳥死亡原因は鳥インフルエンザと発言。「人に対するこのウイルスの病原性は確認されていない。これはH5N1型である」と発言。「この地区の家屋の一つで家禽死亡が確認された。現在この家屋の消毒作業が行われている」とオニシェンコ長官。最も最近の例では、クラスノダル地方で1月半ばに鳥インフルエンザが確認されていた。これ以外、鳥インフルエンザの発症例は昨年8月から観察されていなかった。

−15日「セルゲイ・イワノフ氏、第一副首相に昇進、国防相ポストから外れる」−プ−チン大統領は「セルゲイ・イワノフの職責範囲拡大令に署名した」と表明。これにより、イワノフ氏の職務は軍事部門だけでなく、民間部門の仕事のとりまとめも追加された。「これにより彼の地位は第一副首相まで引き上げられる」とプ−チン大統領。「したがって、後任の国防相として財務省連邦税務庁長官だったアナトリ・セルジュコフを任命する辞令に署名した」とプ−チン大統領。

−14日「モスクワ市の街路名が大幅に変更されるかもしれない」−「モスクワ周辺の通りや路地の名称で耳ざわりの悪いものは変更したほうがよい」とモスクワ市社会建設会議で、モスクワ市議会議員ミハイル・モスクヴィンは提案した。これをモスクワ市長ユ−リ・ルシコフも支持した。「多くの”中央”通りや”煉瓦作り”通りなど、名称変更するほうが適切だ。ソヴィエト時代にあったモスクワ中心街の歴史的通りの旧名称は復活させたほうがよい。たとえば、チェ−ホフ通りとか、クロポトキン通りなどだ」と同議員発言。この構想には首都建築部長アレクサンドル・クジミンも賛成。「80年代、90年代の大幅な名称変更で、モスクワの地図から例えば、レ−ルモントフなど偉大なロシアの作家の名が多く消えた」と発言。モスクワ市長は「このテ−マは別個に検討する必要があるが、市の通りの名称で響きの悪いものは”本当に変える必要がある」と発言

−13日「プ−チン大統領は”ガスOPEC”の準備について、産業エネルギ−相とガスプロム社社長に指示」−プ−チン大統領は「ガス生産国の連合設立について協議されるド−ハでの4月開催されるガス生産国会議にロシアから産業エネルギ−相ヴィクトル・フリステンコと場合によってはガスプロム社社長アレクセイ・ミレルも参加するだろう」と表明。アンマンでの記者会見で「我が国はエネルギ−市場で力を合わせることに関心をもっている」とプ−チン大統領は表明。「消費国は国際組織など用いて、力を合わせている。生産国が力を合わせる上で何が障害になっているのか」と問いかけた。以下略

−12日「ロシア国民は何を購入したいと夢見るか？家の修理、学位、レジャ−」（ミハイル・フメレフ）我が国民はとても予想しがたい消費者だ。ある物を買おうと計画するが、結局のところ別の物を買ってしまう。これを証明するには、世論調査結果と連邦統計庁のデ−タを比較すると一目瞭然だ。例えば、「全露世論調査センタ−」のデ−タでは、今日ロシア国民はテレビも、ビデオも、冷蔵庫も最早購入したいと思わない。これはだいぶ前から誰もがもっている。何よりも我が国民がやりたいと思っていることは、家の修理であり、学習であり、レジャ−に出かけたいことだ。しかし夢は夢で、現実の生活になると、まったく別なものに消費することになる。統計では所得の多くは食費や、公共料金、衣類などに使われる。以下略

−11日「ロシアには大統領後継者はいないだろう」と副首相兼国防相セルゲイ・イワノフ。「ロシアにいかなる大統領後継者も存在しないし、存在しないだろう」とイワノフ氏表明。「我が国にはいかなる後継者も、皇帝プリンスも存在しない。誰が大統領になりか、これはロシア国民が2008年3月2日の選挙で決める。これについては我が国はだいぶ以前から、他の文明的な民主国家と異なるところはない」とミュ−ヘン・フォ−ラムを終えて記者会見でイワノフ副首相表明。

−9日「冬は予定通りに立ち去る」（オリガ・チモフェ−エワ）国内の欧州地域の人々はあまりにも今年の冬が温暖で驚いている。とうとう雪が降り、寒波がやってきた。これでまた驚いた。どうしたんだろう？ロシア気象センタ−も予想しかねている。何故ならこの150年間、似たような観測がなかったからだ。そのかわり寒い二月がやって来たが、それに報いてか、モスクワの人々の春は早い。「我々は天気予報では類似の原則を利用する」とロシア気象センタ−長ロマン・ヴィリファンド。「二つの類似気象状況があると、それが似たような現象で発展すると推定できる。しかし、11月、12月、1月はまったく異常だ。夢のように暖かかった。類似の気象を見つけることはできなかった」と発言。そこでプ−シキンの言葉が浮かんできた。「その年、秋のような気候が庭中、いつまでも続いた。野山や川の流れは冬を待っていた。雪は1月になってやっと降り出した」。我々も例外ではないようだ。この状況と類似していると考えていれば、二月は寒く、雪の多い日々となると予想できたろう。以下略

−8日「モスクワ中が”大斉”ではない」（ボリス・ウチュゴフ）ロシアの首都モスクワのイメ−ジアップのため、2月12日から始まる大斉を利用する予定。モスクワ市観光局によると、多くの舞台や大斉行事の大規模な報道などで観光客は一気に6％増加すると見込んでいる。だが観光地の魅力についての国際ランキングでは、モスクワは相変わらず最下位グル−プで、多くの指数で例えば、サンクト・ペテルブルグより劣っている。国際コンサルテイング会社「GMI」が公表した世界60の大都市観光イメ−ジのランキングではモスクワ市は48位。一位はシドニ−で、最下位はナイロビ。以下略

−7日「銀行は融資について”恐ろしい真実”を開示することになる」（アンナ・カレジナ）ロシアの銀行は融資の金利がいくらか、結局正直に顧客に伝えないといけなくなる。普通の嘘は銀行にとって、今や当たり前となっている。顧客には低めの金利を伝え、融資を始める。後でこの金利は魔法のようにあらゆる手数料ととって膨れあがる。政府は銀行が顧客に実質金利を伝えるべき法案をだいぶ前から手元で止めていた。銀行はこの法案には反対していた。本当のことが分かると、顧客が尻込みするほと恐ろしいことだからだ。しかし本紙の取材では、下院銀行委員会は融資法案を準備している。これは一ヶ月後にも下院で承認される可能性がある。銀行にはまったく不愉快なものとなるだろう。以下略

−6日「金持ちはますます金持ちに、貧乏人はますます貧乏に」（ミハイル・フメレフ）ロシアにおける所得格差は相変わらず大きいままだ。最富裕者10％の各所得は、最貧困層10％の総所得の七倍。この数値は、ロシア国民の生活条件は改善されてはいるが、ここ数年まったく変化していないと、専門家。この評価は、富裕層と貧困層の格差が縮小していると主張する連邦統計庁の公式デ−タと大きく食い違う。以下略

−5日「プ−チン大統領、ロシア憲法裁判所のペテルブルグ移転法に署名」−プ−チン大統領は、「ロシア連邦憲法裁判所法」改正法に署名した。これは下院で1月19、上院で1月24日承認された。この法律は「ロシア憲法裁判所の常時所在地はサンクト・ペテルブルグとする」と定めている。モスクワのは憲法裁判所の支所が設置され、市民やその団体が憲法裁判に参加できるようにする。また他の国家機関や地方自治体も憲法裁判所と、モスクワで常時関係がもてる。サンクト・ペテルブルグでの憲法裁判所の訴訟手続き開始日は、憲法裁判所と合意の上、大統領が定める。以下略

−4日「”血塗られた家”の秘密」（リゴフ市の警察署の床下に74名の遺体）（ヴィクトル・フィリポフ、クルスク州）−「援助をたのむ！信じられない恐怖の出来事に出会った」とクルスク州のリゴフ市の目撃者の声はすがるように聞こえた。「警察の建物床から74名の遺体が発見された。この監獄で親族を失った人を市内で見つけることは出来なかった。ひょっとしたら、貴方がたの手助けでロシア史の真相がわかるかもしれない」と述べた。本紙記者は現地に飛んだ。ここはアルカジ・ガイダルの故郷、古い町、リゴフ市だ。1152年からあるらしい。この町はセイム川岸にそって奔放に広がっている。鉄道駅から市の中心まで9km、住民は2万2千人。小さな町だ。話し好きなタクシ−運転手はこの地方の有名な場所として、レ−ニン通りの地区警察署の建物をあげた。「あそこで掘ったら、殺害された死者の墓場がそくりあった」と秘密話のように声を低めた。「誰が殺したか？これは謎だ。戦前はチェカ−（秘密警察）があった。戦争中はゲシュタポがいた。まあ、血の家だ」と話した。以下略

−3日ロシア科学アカデミ−総裁ユ−リ・オシポフは「統一国家試験の全国導入は受験生の教育レベルを計る正確な手段とはならないだろう」と見解を示す。「統一国家試験に合格したら、モスクワ大学やレニングラ−ド大学の機械数学学科に入れるのか。これはナンセンスだ。面談が必要だ。これは形式的試験よりはるかに重要だ」「統一国家試験は小中学校の教育水準を調査する手段としては有効だ。私は大学入試の手段とすることには反対だ」とラジオ局「モスクワ・エコ−」で発言

−2月2日「ロシア上院、統一国家試験導入法案を承認する意向」−ロシア上院の本会議日程に統一国家試験導入を規定した法案が金曜日入れられる。上院では、この法案は圧倒的多数で承認されると見られている。ロシア上院文化・教育・保健委員会によると、この法案は、小中学校卒業後の国家最終資格審査の統一形態として法的に国家統一試験を制定する。この試験結果は、法的強制力のあるもので、大学入試の結果として認定される。例外としては特殊な能力を求める大学がある。芸術関係やスポ−ツ関係の学校など。またモスクワ大学やバウマン工業大学などでは統一国家試験は認められないと思われる。「国家統一試験の他に追加試験を求める大学のリストは後に政府が承認することになる」と上院委員会。法案は2009年までを移行期として、その後、ロシア全土で法律として制定される。以下略

2007年1月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日「シベリアに巨大な天然ガス産地が発見された」（フォ−ドル・チャイカ）小さな会社「ペトロミル」がバイカル湖近くに世界最大級の天然ガス産地を発見した。埋蔵量は1兆2000億立米。これはアンガル・レンスコエ産地。このことは、ロシアの地下には膨大な天然ガス資源がまだ調査されていないことをきわめて証明することとなった。この天然ガスは欧州にも、アジアにも十分なもので、天然ガス部門における我が国の世界的リ−ダ−シップは不動なものだ。今後最大の関心事は、この発見された宝物が誰の手に渡るかという点だ。以下略

−30日「プ−チン大統領は率直な人間だ。私も率直な人間だ」とグルジア大統領ミハイル・サカシヴィリは長い沈黙後初めてロシアの記者のインタビュ−に応じた。1時間半にも及びインタビュ−は1月26日ラジオ局「モスクワ・エコ−」で放送された。特に興味をそそったのは、ヴィタリ・ドイマルスキ−記者と共に、元グルジア大統領の孫娘エドウアルダ・シェワルドナゼもインタビュ−したことだ。サカシヴィリ大統領はインタビュ−一時間半の間、好意的で温厚に見えた。三年間の大統領職を振り返り、特にロシア・グルジア関係に重点をおいたと述べた。「モスクワと対話する用意がある。ロシア政権は我々の中に実利的で柔軟な交渉相手を見つけることだできるだろう」「プ−チン大統領との仕事には興味がそそられる。彼は率直な人間だ。私も率直な人間だ。互いに理解し合えると思う。敵対は出口のない道だ。この出口のない道から引き返す必要がある。早ければ早いほうがいい」と発言。以下略

−29日「ロシア第一副首相ドミトリ・メドヴェジェフ、”自由は不自由より良い」（ロシアは民主主義なくして繁栄する国家とはならない）（エカテリナ・グリゴリエワ）「我々はいまだかつて非民主的国家が真に繁栄したことはないとよく理解している。一つの明確な原則がある。”自由は不自由より良い”」とダボス国際会議でロシア第一副首相ドミトリ・メドヴェジェフは自己の国家ビジョンを披露した。国際経済フォ−ラムの参加者は明らかに第一副首相を強い関心をもって観察していたが、「メドヴェジェフとは誰か」とは質問しなかった。第一副首相は国家計画については触れず、将来のロシア政治の基本的方向をどのように見ているか、述べた。だが本人の今後（ダボスでこれが誰しも関心があった）については、謎のままにて明らかにしなかった。以下略

−28日「ロシア大統領は、イランの宗教指導者と大統領に親書を渡す」−プ−チン大統領はロシア国家安全保障会議書記を通じて、イラン最高指導者ハメネイ師とアフマジネジャド大統領に親書を渡した。「親書に貫かれた基本的考えは、古くからのパ−トナ−であるイランと善隣関係を発展させるというロシアの強い意向である」とイワノフ国家安全保障会議書記。「ロシアとイランには両国の利害が一致する多くの分野がある」と発言。以下略

−25日「ロシア下院、ロシア大陸棚への外国企業の参入を制限する法律を制定する意向」−ロシアは大陸棚の石油ガス産出地の開発への外国企業の参入を法的に規制する予定だと、ロシア天然資源相ユ−リ・トル−トネフは伝えた。木曜日、同相は「2007年上半期にも、関係省庁は大陸棚での事業規定をかなり厳しくする、「地下資源及び大陸棚」法の改正案を下院に提出する予定でいる」と発言

−24日「ロシア中央銀行は”変動相場制”についてル−ブルに教え込む」−「ル−ブルの変動相場制の条件は三年以内に生まれる」とロシア中央銀行第一副総裁アレクセイ・ウリュカエフ。「いわゆるル−ブルの変動相場制の導入はインフレタ−ゲットに移行する上で必要となる。現在中央銀行はその通貨金融政策で二つの目的を追っている。インフレ抑制とル−ブル相場の調整だ。将来中央銀行は相場調整制はやめ、インフレタ−ゲット制に移行するつもりだ」「ル−ブルを変動相場制に移行させるには、通貨市場における需要供給の不均衡を縮小する必要がある。現在供給が需要を大幅に上間わっている。この目的達成は三年以内に可能だ」と発言

−23日「モスクワ市内のガソリンの四分の一は正規のものではない。この問題は早急に解決する必要がある」とモスクワ市長ユ−リ・ルシコフ。「こうしたガソリンはエンジンの大きな打撃を与えるだけでなく、市内の環境にもきわめて影響するものだ」「質の高い燃料メ−カは損失に我慢している。何故ならば正規燃料の価格と、不正燃料の価格は同じだからだ。正規燃料の製造コストは多くかかる。不正燃料の製造業者や販売業者に対しては法的手続きをとるつもりだ」と発言

−22日「米国は2ヶ月以内イラン攻撃をするかもしれない」（エレナ・シェステルニ−ナ）−対イラン戦争が今春にも開始されると、消息筋の発言としてアラブの通信社が衝撃的ニュ−スを伝えたいる。これについては、ペルシャ湾に米空母グル−プの展開が始まったことも間接的に証明している。一方、米公式筋はこれについては否定している。クエ−トの新聞「アラブ・タイムス」によると、攻撃はパトリオットミサイルの支援で海上から始まる。攻撃最大のタ−ゲットは原子力施設と石油施設である。新たな侵略の理由探しにはそう手間がかかることではない。これはイラク以上に明白なことで、テヘランは十中八九、核兵器の開発を本当に実施しているからだ。さらにIAEAとの協力拒否は、いっそう火に油を注いでいる。軍事作戦開始の決定はすでに最高指導部で決定ずみである。ブッシュ大統領はこの開始時期についてチェニ−副大統領、ゲイツ国防相、ライス国務長官とおそらく話し合っている。開始時期の決定的要因となっているのは、ブレア英国首相が5月に辞任すると見られてることである。それまでに攻撃を始める必要がある。ブレア首相の後任がこの攻撃についてどのような態度をとるか不明だからだ。以下略

−21日「ロシアは全方面でパイプラインシステム網を拡大し、パイプライン通過国家への依存度を低下させるつもりだ」とプ−チン大統領はソチ市でドイツ首相との会談後発言

−18日「タクシ−に子供用シ−トがない」（新交通規則では専用シ−トなしの運転は禁止）−新年からロシアでは専用シ−トなしでは子供を自動車に乗せてはいけなくなった。多くの家庭の運転手はこれに対し前もって準備したろうが、タクシ−の多くはこのニュ−スは思いがけないものとなった。モスクワを除けば、ロシアのどの地域においても、自社タクシ−に専用シ−トを用意したタクシ−会社はない。さらにこれは技術的に不可能な面もある。子供シ−トは多くの場所を占有するからだ。以下略

−17日「ロンドン警視庁はリトヴィネンコ殺人犯の写真をもっている」−元英国国内KGB指導者、現在諜報活動史研究家オレグ・ゴルヂエフスキ−によると、リトヴィネンコ殺人犯はプロで、11月1日ハンブルグからロンドンに飛行機で入った。捜査当局にはこの犯人の写真がある。ヒ−スロ−空港に設置してあるカメラがこの殺人犯を撮影している。犯人はおそらく欧州の偽造パスポ−トで入国したものと見られる。リトヴィネンコを毒殺した後、その晩また翌日にさらに別の偽造パスポ−トで出国したと思われる。同氏によると、リトヴィネンコ殺人捜査はすでに三ヶ月目にはいるが、重要証拠は全て捜査開始の二三日の間に発見されている。

−16日「ロシア連邦保安庁（FSB）、地下鉄にテロのおそれあると警告」−「連邦機動本部は外国の関係機関から”地上交通機関及び地下鉄でテロ破壊行為が行われるおそれがあるとの情報を入手した。これについて現在調査中だ」と国家テロ対策委員会は伝えた。連邦機動本部長（国家テロ対策委員会）ニコライ・パトルシェフは各自治体にある機動本部及び機関に対し、テロ防止組織及び手段の態勢強化と機動捜査活動の積極的展開、一連の予防措置をとるよう指示を出した。以下略

−15日「2007年、どうしたらマネ−損をしないか」（昨年の間違いに学ぼう）（アンナ・カレジナ）何で新年の長い休暇が素晴らしいかというと、職場に出なくても、早くも今年最初の給料が目前に迫っていることだ。悪い点が一つあるとすれば、万が一に備えて、マネ−をどこに預けるか、早くも頭を悩ませる点だ。昨年の結果から判断すると、現金を信じてはいけない。ドル預金は目減りする一方で、ル−ブル預金はどうにか「プラマイゼロ」となった。最も幸運だった人は、まだ伝統的でない貯蓄方法で投資した人だ。今後どれを信じればよいのか。ル−ブル預金は最近では初めて利益をもたらした。インフレ率を差し引くと、年間0.39％の利益があった。これでも、対ル−ブルで10％も下落したドルと比較するならば、悪いものではない。まして、ル−ブル預金はこれまで常に平均2％目減りしていたからなおさらのことだ。以下略

−11日「Chevron・ Texaco社はガスプロム社監督下、ロシア国内で石油採掘を行う」−ガスプロム社と米国のChevron・ Texaco社は炭化水素資源の試掘・採掘の合弁企業を設立した。「北タイガ・ネフテガス」社はヤマル・ネネツ管区で登記された。ここにはガスプロム社の最大採掘子会社「シブネフチ−ノヤブリスクネフテガス」が操業している。ガスプロム社が合弁企業の株式30％を所有することになると、「ガスプロム・ネフチ」社の広報。株式保有量は最終的に50％まで増やす予定。「ガスプロム・ネフチ」社はどこの産出地で米国企業と協力を行うのか、まだ明らかにしていない。以下略

−10日「2007年、何が値上がり、何が値下がるか」（アンドレイ・ビリジョ）正月休暇、言うまでもなく素晴らしいものだ。しかし9日間の正月休暇から目覚めると、我々はまったく別の国にいるかもしれない。1月は伝統的に国会議員が我々の生活を大きく変える法律を発効させる。勿論価格上昇のことだが、冬期休暇後は常に生活費が高いものになる。今回は電話料金、電気代、ガス代、水道料金などが上がる。公共交通機関の運賃、酒煙草価格も上がる。しかし、何もかも悪くなるばかりでもない。2007年には公務員や軍人の給与が上がる。最低賃金や障害者手当も増加する。また出産や子供扶養手当も正常が額が支払われるようになる。以下略

−9日「プ−チン大統領はベラル−シのルカシェンコ大統領にガスのことで小言」：「全ての合意が、ロシア側によっても、ロシアがベラル−シ経済のためにしていることを思い出してベラル−シ側によっても履行されることにきわめて期待している」とプ−チン大統領。「ロシアはガス価格を引き下げてベラル−シを直接支援している。これは市場経済への移行賃だ。これはベラル−シの仲間に対する我々の直接の支援だ。ロシアとその税務機関にとっては数十億ドルにもなるものだ」と閣僚との拡大会議で発言

−8日「リトヴィネンコ事件の容疑者の中にロシア人はいない」と、証人アンドレイ・ルゴフの弁護士アンドレイ・ロマショフ。「ロンドン警視庁はロシア人を疑っていないと思う。これは我が国の人間ではない」と同弁護士。「元ユコス社株主レオニド・ネヴズリンの関与の可能性については何も知らない」とも発言。以前ロシア最高検は「ネズヴリンはリトヴィネンコの毒殺に関与している可能性がある」と表明していた。月曜日、英紙「デ−リ・ミラ−」は「リトヴィネンコ事件を捜査しているロンドン警視庁は誰が毒殺したか知っているが、ロシア当局がその人たちを引き渡すとは思っていない」と伝えた。同紙によると、問題は二人の人物のことで、モスクワで英国捜査官が滞在中に尋問をうけ、ロンドンでリトヴィネンコと会ったことがあると証言している。以下略

−8日「米国の制裁は、強まるロシアの力へのリアクション」−「ロシアは自国の方針を貫き、米当局の挑発的発言に屈してはいけない」とロシア軍上級大将、ロシア下院議員ワレンチン・ワレンニコフはノ−ヴォスチ通信社のインタビュ−でロシア企業三社に対する米国の制裁の事態についてコメント。「この制裁には国際的な力はないが、我が国に影を落とし、米国の偉大さは彼らが欲するがままに実現する、誰に対しても普遍的なものとあらためて誇示するためのものだ」と発言。

−2007年1月6日「シェレメ−チエヴォ−2空港の乗客は追加検査を受けている」：新年早々、シェレメ−チエヴォ−2空港から出国する乗客は通常と異なるパスポ−トチェックを受けている。ノ−ヴォスチ通信によると、各航空会社の乗客は手荷物申請する際、治安当局の私服職員がパスポ−トデ−タをコンピュ−タに入力する際、パスポ−トとビザの検査をしている。特に重点をおいているのは、20歳以下の若者。書類チェックの他に乗客はビザをどのように取得したのか、どのような理由で出国するのか、旅行の目的など質問されている。さらに出国エリアで通関する際も、同様な質問を受けている。以下略

2006年12月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−29日「ロシア最高検はロンドン警視庁にベレゾフスキ−の尋問を求める」：ロンドン在住のロシアの実業家ボリス・ベレゾフスキ−は、元連邦保安庁情報将校アレクサンドル・リトヴィネンコの殺人事件の捜査として、ロシア最高検の要請で近々、尋問される可能性が出てきた。「英国検察機関に送付された国際捜査依頼書では、特にロンドン在住のボリス・ベレゾフスキ−を中心に多数の尋問など総合捜査を求めている」とロシア最高検筋は伝えた。それによると、ロシア最高検はロシアの検察当局が調査している、リトヴィネンコ殺人事件と実業家ドミトリ・コフトウンの殺人未遂事件に関して、捜査を求める公式要請書を英国当局に送付した。要請書は100頁以上にも及ぶもので、尋問対象者名が具体的に指摘してある。また捜査する場所も指摘してある。

−28日「モルダヴィアのワインは新年の食卓には届かない」：「モルダヴィアは正月の祝日後、1月15日にもロシアへのワイン輸出を再開する意向だ」とモルダヴィア農産業代理店「モルドヴァ・ワイン」代表ワレリ・ミロネスク。「輸出は原則”窓口一つ”で専門委員会が世界の基準及び要求に合致しているか検査した後、製造業者が行う。検査した結果、すでに40の製造業者が合格で、ワインの品質は問題ないと見なされている」と発言

−27日「ロシア最高検捜査グル−プは”ネズヴリン事件”と”リトヴィネンコ事件”で歩調を合わせる」：「”ネズヴリン事件”と”リトヴィネンコ事件”を捜査しているロシア最高検の二つの捜査機動グル−プは合同作業を行っている」と最高検マスコミ渉外局は伝えた。「この二つの事件を追っている二つの捜査グル−プは現在、合同で行動している。だが事件そのものは一つになるものではない。捜査そのものは別々に行われている」と伝えた。水曜日最高検は「殺人と金融法違反ですでに国際指名手配されているネヴズリンは、元連邦保安庁情報将校アレクサンドル・リトヴィネンコの毒殺依頼者の可能性がある」と伝えた。「入手した情報によると、英国内でのリトヴィネンコの殺人事件と実業家ドミトリ・コフトウンの殺人未遂事件、それにユコス社幹部の犯罪容疑事件には繋がりがある。こうした犯罪の依頼者が重犯罪で国際指名手配されている同一人物である可能性が高い。その一人がユコス社共同代表のレオニド・ネヴズリンだ」と最高検は伝えた。

−26日「メドヴェジェフ、年間政治家”上位三名”に入る」：ロシア国民のほぼ76％は年間政治家としてプ−チン大統領をあげた。さらに政治家人気ランキングではロシア自由民主党党首ウラジ−ミル・ジリノフスキ−、三位は第一副首相ドミトリ・メドヴェジェフ（各々12〜13％）。人気政治家上位10名には、副首相兼国防相セルゲイ・イワノフ（6％）、非常事態相セルゲイ・ショイグ、ロシア共産党党首ゲンナジ・ジュガノフ（各々4％）、首相ミハイル・フラトコフ、上院議長セルゲイ・ミロノフ、下院議長ボリス・グルイズロフ、モスクワ市長ユ−リ・ルシコフ（各々3％）。これは「全露世論調査センタ−」が12月16日〜17日に46の州、地方、共和国の153の居住地点で1598名対象に実施したアンケ−ト調査結果。統計誤差は3.4％。

−25日「今年、ロシアの出版業界は好調」：ロシア国内の出版業は好調に発展し、出版部数ではすでにソ連時代の水準に達成していると、「ロシア国立図書館」代表ヴィクトル・フョ−ドロフは、「年間最優秀図書及び出版所」賞授賞式で発言。「私たちの社会に向かって言いたいことは、最早自国史についてより客観的にみつめる時期であり、またそれを戦いの場として見ることはやめる時期がきているということだ」と発言

−21日モスクワ市議会は連邦マスコミ法改正案に関する決議案を第一読会で承認した。この改正案では、事件及び犯罪を報道する際、被害者、犯罪者、容疑者、被告の出身民族の報道についてマスコミに禁止する。以下略

−20日プ−チン大統領は極東連邦管区社会経済発展問題国家委員会の設立を指示。「極東地域をきちんと発展させる決定要因の一つは、政府、地方自治体、連邦機関、地方機関など全てのレベルの力をうまくまとめることだ」と連邦国家安全保障会議で発言。「連邦政府にとっても、地方自治体にとっても共同の課題は明確で現実的な行動指針の策定である。問題は極東整備の総合戦略にある。こうした事実上試験的計画（極東整備総合戦略）の準備と実現の経験は、ロシア国内の他の地域を発展させる計画を作る際にも利用できる。我々の努力の最終目標はそれがきわめて重要な経済課題であろうと、個々の課題を解決することではない。国民の生活と労働のためのしっかりとした環境を作ることだ」と発言。以下略

−19日「クレムリンに新年ヨ−ルカ祭向けツ−リが取り付けられた」クレムリンのソボルナヤ広場に国内最大のツリ−が設置された。「60トンと25トンの二台のクレ−ンでエゾマツをゆっくり持ち上げ、鉄筋コンクリ−トの特別製の台に設置された」と大統領府総務部広報官ヴィクトル・フレコフは伝えた。

−18日「ロンドン警視庁の捜査官、6人に尋問をして、モスクワを去る」：ロンドン警視庁捜査官はモスクワでの滞在スケジュ−ルを消化した。情報筋によると、ロンドンから来た刑事はモスクワで合計6人に参考人として尋問した。「尋問された人は、今年10月から11月の期間、ロンドンに滞在していたドミトリ・コフトウン、アンドレイ、ルゴヴォイ、ヴヤチェスラフ・ソコレンコ、それにその親族の一部、弁護士や治療にあたっている医師など」と同筋。火曜日にはロンドン警視庁の捜査官は帰国するかもしれない。英国捜査官の一部はすでに先週末に帰国している。

−14日ロシアの航空会社「アエロフロ−ト」は「最近数ヶ月の間にハンブルグに飛行した全ての飛行機を放射性物質ポロニウム210の問題で検査する」と表明。こうした検査は元連邦保安庁情報将校アレクサンドル・リトヴィネンコの騒動で欧州のその他の航空会社も検査している。同社広報によると、検査は、英国同様に放射性物質ポロニウムが検出されたドイツの警察当局の要請で行われる。ちなみにハンブルグにはリトヴィネンコと会う前、毒殺事件の重要証人ドミトリ・コフトウンが訪れている。

−13日「”ロシア郵便”公社は七年前に出した郵便を受け取る」：国営「ロシア郵便」社はフィンランドの港に7年間放置されていた郵便物4.5トンを受取人に届けると、同社広報は伝えた。それによると、同社は1999年米国からロシア向けに発送された郵便コンテナをフィンランドから今年12月8日に受け取った。この郵便物はフィンランド側の”曖昧な説明”のまま、コトカ港で行方不明になっていた。コンテナは2006年8月に発見され、地中海の海運会社によりモスクワに届けられた。発見されたコンテナの通知は、米国郵便当局からロシア郵便公社が受け取った。「コンテナの密封性により、郵便物は全て保管状態はよかった。現在ロシア郵便公社はコンテナの郵便物をロシア国内の受取人に配達する作業を始めた。またアルメニア、ベラル−シ、カザフスタン、アゼルバイジャン、ウズベキスタン向けの郵便物も配達作業を始めた」と同社広報。

−12日「モスクワの小学校で日本語授業が始まる」：モスクワ市教育局は市内教育機関における言語学習プランを公表した。同局長リュボフ・カジナによると、来年モスクワ市では10の小学校が新設され、生徒は日本語を学ぶことができる。これは初等クラスにも年長クラスにも適用される。「さらにモスクワ市立教育大学の中に外国語大学も新設する。そこで日本語と第二外国語の専門家を養成する必要がでてくる」とカジナ教育局長。全体として首都の普通教育学校での外国語授業は1時間多くなる。「今後週2時間ではなく3時間になる」と発言

−11日「ルゴヴォイ、リトヴィネンコ事件を公の場で決着をつけるつもりでいる」：リトヴィネンコ事件の重要な証人、ロシアの実業家アンドレイ・ルゴヴォイの尋問が始まったと、捜査関係筋は伝え、またルゴヴォイ関係者もこれを認めた。「捜査機関が関心をよせる全ての質問は、英国捜査官立ち会いのもと、ロシア最高検の職員が行っている」と同筋。尋問はルゴヴォイとそのパ−トナ−、ドミトリ・コフトウンが放射能汚染で診察を受けているモスクワのある病院で行われている。「体調は正常だ。朝から医療検診を受けている。医師の見解では、捜査官と会うことに支障はない。私もコフトウンも同じ状態だ」と今朝、ルゴヴォイ発言。「私は捜査官と会うことにとても関心がある。協力するつもりでいる。捜査官の全ての質問に全面的に回答するつもりだ。私自身がこの取調を主張してきた。英国大使館にも行き、またロンドン警視庁捜査官フリップ・ブ−ツ氏とも電話連絡をとってきた」「近々、私自身に関して”公開の場で決着”をつけるつもりだ。私をめぐるこうした騒動は仕事にも、また自分の近親者の精神状態へ悪影響している。捜査機関へしかるべき供述をすべて行った後、あたかもこの騒動に自分が関与している点について、公開の場で決着をつけるつもりだ」と発言

−7日一時体調を崩していた元連邦保安庁職員、モスクワの実業家アンドレイ・ルゴヴォイは「元連邦保安庁情報将校アレクサンドル・リトヴィネンコ毒殺の真犯人から注意をそらすため、彼らは意図的にポロニウムを利用した」と確信していると、英紙タイムスの記者に伝えた。同紙は「警察はリトヴィネンコの死を調査しているが、現在ロシアの実業家ルゴヴォイとコフトウンのロンドンでの足どり全てを解明しようとしている。この二人は知人のソコレンコと、サッカ−の試合観戦のためロンドン入りし、11月1日ホテル”ミレニアム”でリトヴィネンコと会っている」と報道。タイムス紙によると、現在警察はリトヴィネンコが毒をもられたとみられる前の2週間、ルゴヴォイがどこを訪れ、誰と会ったのか、解明しようとしている。前日ロンドン警視庁は今後、リトヴィネンコの死は”殺人容疑”として見ると表明。これまで英警察は彼の死を”変死”と見ていた。

−6日「ロシア国民の半分は、ソ連崩壊について残念に思う」：「ソ連崩壊は防ぐことができた」と「バシキロワとパ−トナ−」社がソ連邦の法的清算日、12月8日を前に実施したアンケ−ト調査回答者の52.7％の意見。「崩壊は避けられなかった」と考える人は37.1％、「分からない」と答えた人は10.2％。調査結果から明らかになった点は、回答者の56.3％はソ連崩壊を残念と思い、18.7％はこの崩壊に賛成している。19.6％の人は「どちらでもよい」と回答。三年前の同様の調査では「残念と想う」人は64％、崩壊賛成は16％、どちらでもよい人は17％。

−5日「ロシアはベレゾフスキ−の身柄引き渡し要求で孤立していない」：ロシア検事総長ユ−リ・チャイカは「英国側はベレゾフスキ−とザカエフを必ず引き渡すだろう。この引き渡しはロシア以外の国も求めるようになるだろう」と断言。「ベレゾフスキ−とザカエフはいずれにしても、そのうち、英国は必ずや引き渡すだろう。日にひに、彼らの犯罪証拠が増えている」とチャイカ検事総長は記者団に発言。「これはまさに彼らを引き渡さないという政治的動機が働いているケ−スだ。今日、ベレゾフスキ−に関しては、彼が資金浄化しているフランスやスイスで訴追が始まっている。近々、ベレゾフスキ−の引き渡しはロシアだけが要求するものでなくなるだろう」と発言

−4日「ロシア保健・社会発展相ミハイル・ズラボフは人口問題が改善していると、プ−チン大統領を喜ばせる」：「今年過去9ヶ月間、ロシアの人口状況は改善した。これは過去7年間で最良の数値だ」と大統領に報告。「昨年同期と比較して、出生率は1％増加、死亡率は5％減少した。心臓血管疾患による死亡率は5％下がり、5万4千人減少した」「最も喜ばしいことは、CIS諸国などへのロシアからの人口流出が減少したことだ。2005年には2万4千人も流出したが、2006年には7千人になった。これはきわめて著しい減少だ。こうした数値は事態の改善を表すものだ」と発言

−12月1日「初冬から判断すると予想外の暖冬となる」：モスクワ市及び郊外の12月上旬の気温は平年より7度から9度高いと、ロシア気象庁は伝えた。「月初めの平均温度はプラス1度から3度の範囲で、平年より7〜9度高い。12月の月間平均気温は平年より1度高い」と伝えた。予報では降雨量も、平年の56mmより下回ると見られる。

2006年11月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−29日「ロシア天然資源省はサハリン2プロジェクトの主体事業主に金銭の用意をすすめる」：「ロシア政府はサハリン2プロジェクトの主体事業主、サハリン・エナジ−社に対し、自然保護法違反により、”経済制裁”行う意向」とロシア天然資源相ユ−リ・トル−トネフは伝えた。「サハリン2プロジェクトの問題は数十万ル−ブルの若干の行政罰金で完全に終わるわけではない。必ず適用される経済制裁は、これはたんに罰金というこではない。経済的な性格をもつ総合的な措置である。環境破壊の賠償金や自然を復元させる上で必要な資金の徴収のことである」と発言。告訴の可能性について記者団に質問されると「先ずは公式調査結果を待ちたいと思う。環境法遵守に関する総合調査はすでに終わっている。現在その結果にもとづき資料整理が行われている。来週にも私は目を通すことになるだろう。その後、調査結果はサハリン・エネジ−社も呼んで会議で協議することになる。同社が違反一掃に関し、新しい計画を提出することを望む。何故なら前に提出された計画には本省は満足していないからだ」と発言

−28日「ロシア上院議長セルゲイ・ミロノフは大統領補佐官セルゲイ・ヤストルジェムスキ−に続き、プ−チン大統領に対する謀略と指摘」：ミロノフ上院議長は英国の捜査機関が実施している、元連邦保安庁情報将校の死亡公式捜査が完了を待つよう求めた。上院議長はリトヴィネンコの体内で検出されたポロニウム210がロンドンのベレゾフスキ−の事務所で発見されたことに注目。「ポロニウム210がベレゾフスキ−の事務所で発見されたことは、私の推測だが、偶然ではない」とブリュッセルで記者に語る。「ロシアは必要ならば、英国の捜査機関に協力する意向だ。我が国の特務機関には英国に現在居住している若干の元ロシア人の特殊な活動について十分な情報をもっている」「リトヴィネンコに死にロシアの特務機関が関与しているとする西側マスコミの報道は否定する。私はこれに関する情報をもっている。ロシアの特務機関も含め、いかなる機関もこの悲劇的事件にけして関与していない」「ポリトコフスカヤとリトヴィネンコの死は関連性があるかもしれない。この二つの事件は数ヶ月の間に起きた。すでに6年以上外国で生活している元連邦保安庁情報将校はロシアで起きていることと一切の関係はない。この二つの出来事はロシアとEU首脳会議でプ−チン大統領がヘルシンキなど、国際会議に出席した時に起きた。ロシアやロシア指導部に何らかの形で間接的に黒い影をもたらしているこの二つの事件はこうしたサミットの最中に起きていることが偶然とは思わない」と発言

−27日「25年後ロシア語は世界的なものではなくなり、ロシア語人口は半減する」とブリャンスクで行われているフォ−ラム「知的ロシア」の参加者の意見。モスクワ大学の学長ヴィクトル・サドヴニイチイによると、現在ロシア語は世界で最も普及している言語の中で4位。英語、中国語、スペイン語の順。ロシア語を母国語としているのは1億6400万人で、その内1億3千万人はロシア国内、2600万人は旧ソ連共和国にいる。750万人は移民。外国語または第二外国語として1億1400万人がロシア語を修得している。ロシア語人口減少の傾向がこのまま続くと、10年後にはロシア語はフランス語、ヒンデイ語、アラブ語の後になり、世界的言語の地位は失うことになる。ロシア語普及率の減少の原因はソ連邦の崩壊と、それにより旧ソ連共和国の学校でのロシア語教育が縮小したこと。ロシア科学アカデミ−人口・環境センタ−のデ−タでは、ソ連邦崩壊前14共和国（ロシア社会主義共和国は入れないで）約1億2千万人がロシア語を話せた（総人口1億3900万人）。現在ロシア語を自由に話せる人は旧ソ連邦共和国で6300万人、また約4千万人は基礎レベルでロシア語を知っている。ソ連邦崩壊でバルト諸国のロシア語学校の数は半減し、1989年に2万校あったものが2004年には7500校となった。旧ソ連共和国で唯一ロシア語を国語としている国は、ベラル−シだけ。カザフスタンとキルギスはロシア語を公用語としているが、おそらく政治的理由によるもので、ほどんとの国民は日常生活でロシア語を使っていない。

−23日三週間前ロンドンで毒物中毒にかかった元ロシア連邦保安庁将校アレクサンドル・リトヴィネンコの容態は急激に悪化したと、入院先の担当医発言。危篤状態で救命措置がとられている。病院長は「原因はいまだ不明のままだ。現時点ではこれが放射性物質によるものか、重金属の中毒によるものか言うことはできない。」と発言。リトヴィネンコの友人アレクス・ゴルドハ−ブ氏によると、夜心臓が停止して、現在人口呼吸器を使っている。病院側はこれについては守秘義務があるとして、ノ−コメント。以下略

−23日「ロシアはWTOに譲歩する意向」：ロシア経済発展通商省はWTO加盟に関する米国との合意の一部について公表した。それによると、どの関税も一気には引き下げられない。貿易が自由化される移行期間は1年から7年。経済発展通商省によると、全ての合意は先ず、ロシアの製造企業、投資企業及び消費者の利益のために機能する。それでも一連のアイテムに関しては譲歩があった。例えば、外国企業に対し、商業、コンピュ−タ産業、法律関係では関税に開放された。4年後、銅の関税はゼロ、自動車輸入税は25％から15％まで引き下げられる。銀行部門に関してはロシアはきわめて厳しい立場をとり、外国銀行の直接参入は認めないが、9年後外国保険会社の直接支店が参入する。米国との不一致点は二国間協定ではなく、いわゆる交換文書の形をとった。とりわけ、食肉輸入や海賊版の取締り、遺伝子組み替え食品の自由化防止に関しては交換文書に盛り込まれている。

−22日「スカラメラ、リトヴィネンコとの接触の秘密を明かす」：マリオ・スカラメラは元ロシア連邦保安庁将校アレクサンドル・リトヴィネンコの毒物服用後、初めて記者会見を行った。イタリアの治安専門家は「11月1日の夕方、寿司レストランでリトヴィネンコと会った。女性記者アンナ・ポリトフスカヤの殺害に関する情報について話をしようとした。食事中、リトヴィネンコは健康そうだった。話を始めるまでリトヴィネンコは寿司を食べた。私は食事をしたばかりだったので、何も食べなかった」「私はサンクト・ペテルブルグの情報源から電子メ−ルを入手していた。それによると、ポリトコフスカヤの殺人犯の標的は、リトヴィネンコ、スカラメラ、イタリア上院議員グサンンテイとのことだった。情報は信憑性がないと思われたので、リトヴィネンコと相談しようとした。彼はこの情報は信頼する価値がないと発言した。そして再度会う約束をした。翌日、彼の自宅に電話すると、妻は病院にいると伝えた」と発言。リトヴィネンコが入院しているロンドンの病院の医師は、脊髄に害を与える放射性物質タリウムによる中毒と診ている。

−20日「雇用者は違法入国労働者を使用した場合、最高70万ル−ブル支払う」と月曜日、連邦移民庁副長官ヴィヤチェスラフ・ポスタヴニンは記者会見で発言。「これは、会社に外国人従業員を入れない、最も強力な動機になると思う」と発言。公式資料によると、2006年1月1日から現時点までに、モスクワ市内には95万人から97万人の外国人が就労していた。

−17日「ロシア下院、ロシア科学アカデミ−幹部の選出の自由を奪う」：ロシア下院は、ロシア国立科学アカデミ−の幹部職の任命を定めた法案を第二読会で承認した。それによると、ロシア科学アカデミ−総裁は大統領により承認され、各分野別の総裁は政府により承認される。

−16日レヴァダ分析センタ−代表のユ−リ・レヴァダはモスクワ市内で77歳の生涯を閉じた。同センタ−の職員によると、レヴァダ氏は自分の仕事場で午後3時に死亡。「高齢ではあったが、レヴァダ代表はいつも職場に出て、仕事を中断することがなかった。まだコメントを出すには早すぎる」と同センタ−。1930年4月にウクライナのヴィンニツア市で生まれる。1952年モスクワ大学哲学科卒。1956年からソ連科学アカデミ−の多くの研究所に勤務。1992年から全露世論調査センタ−所長。哲学博士。著書多数。

−15日「モスクワではヨ−ルカ祭向けエゾマツ市場が近々オ−プン」：モスクワ市内での天然エゾマツ及び針葉樹の販売は12月20日から始まる。モスクワ市広報センタ−によると、市内に自然発生の市場が出来ることはない。ヨ−ルカ市場団体に対する基準によると、地区長の申請で行政管区長が承認する市場配置にもとづき市場は設営される。さらにヨ−ルカ市場には囲い、照明、飾り付けが求められる。また販売団体の住所記載の看板を立てないといけない。以下略

−14日「プ−チン大統領、銀行にWTO加盟に備えるよう訴える」：プ−チン大統領は、WTO加盟を前に競争力を確保する時間があまりないとロシアの各銀行の注意を促す。「銀行は巨大な金融機関を作るべきだ。一連の行政規制を撤廃するので、銀行はより開示をするよう求める」と発言

−13日「国際宇宙ステ−ションへの旅行飛行は2009年まで予約済み」とロシア宇宙局長官アナトリ・ペルミノフは伝えた。これは（宇宙旅行）は有望な分野だ。国際宇宙ステ−ションへの旅行飛行の希望者の列をつくっている。2009年まで席はうまっている。おそらく遠くない将来、旅行者専用の宇宙船も登場するだろう」と発言

−9日「ロシアの軍事航空部門は外国資本から保護される」：設立される合併航空機製作会社の軍事航空部門は外国投資企業には閉鎖されるが、民間及び輸送航空部門は外国資本の投資ができると、ロシア副首相兼国防相セルゲイ・イワノフは伝えた。

−8日「モスクワの市中心街の自動車乗り入れは無料にすえおき」：「12年後、モスクワの自動車台数は5百万台になり、その後横ばいになる」と市交通通信局長レオニド・リプシツ。「現在市内に3百万台以上ある自動車数は毎年15万台づつ増加している」とモスクワ市議会の道路交通問題審議会で発言。

−7日「新年、ロシア国民にはまる10日間の休暇」：週5日制で働いている国民は12月30日（土曜日）から1月8日まで10日間の休暇が再びもらえる。1月8日は1月7日の振り替え休日（今年のクリスマスは日曜日）。1月1日から5日は正式の新年休日。一方週6日制で働いている国民は、1月6日に職場にでるか（その後休日は継続）、8日に職場に出る。この内、どの日を労働日にするか、最終判断は政府が行う。ちなみに労働法の改正で11月7日は公式の休日ではなくなった。そのかわり、11月4日（民族統一記念日）が休日となった。労働法の改正で休日は11日間から12日間に増えた。

−2日「ロシア原子力局は国内のウラン採鉱会社を一つに合併した」：ロシアで国内原子力部門に資源を安定供給できるウラン採鉱会社が設立された。株式会社「ウラン採鉱会社」の設立契約書に今日ロシア原子力局で調印がなされた。同社は、原子力発電所向けウラン燃料の製造で独占企業の「TVEL」社と、核燃料サイクル用製品とサ−ビスを国際市場に完全提供する「テフスナブエクスポルト」社が対等条件で協力して、両社の資金で設立された。以下略

−11月1日「10月25日に行われたプ−チン大統領と国民との対話生番組をロシア国民の72％が視聴していた」と今日公表した全露世論調査センタ−のアンケ−ト調査結果。それによると、ロシア国民が最も関心を持っていたのは、生活の質向上問題、児童手当及び年金問題、住宅及び抵当融資問題、それに経済全体の状況。今回の調査では大統領との直接対話生番組の視聴率は昨年比で66％から72％に増加。

2006年10月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日「ロシアは中古外車の輸入規則を変更」10月29日からロシア全土で中古外車と環境基準「ユ−ロ2」との照合確認について新たな規則が発効した。自動車輸入の新たな条件に関する命令書は、内務省、産業エネルギ−省、連邦関税庁が共同して定めた。今後輸入自動車の手続きをする際、関税機関の職員は、自動車証明書に環境等級を記載する。新基準はロシアへあらたに今後輸入される自動車のみに適用される。このように自動車二次市場は、「ユ−ロ2」の導入で、厳しい篩い分けにかけられることになる。

−30日「ロシア会計検査院、サハリン−2プロジェクトの財政上の”不備”に着手」：「会計検査院が実施したサハリン−2プロジェクトの検査の結果、主に事業主体に関する違反が多数見つかったが、行政機関にも多くの問題があった」とロシア会計検査院検査官セルゲイ・アブラモフ。「会計検査院は国の最高の金融財政監督機関として、生産物分与協定の実施に関し、その権限の範囲で監督する義務のある行政機関も検査した」と発言。「連邦自然利用監督庁や天然資源省が摘発した、事業主体である”サハリン・エナジ−”社による多くの環境上の”過失”に関し、我々も自然保護法に関し、事業主体による大きな違反があったと認める。またプロジェクトの支出予算を二倍以上に増やす提案には妥当性がないと考える」「会計検査員が発見したプロジェクトのその他の問題としては、石油産出地の開発に関し、技術的にみて、またその方針の策定及び承認の面からみて大きな違反がある。また資産などの管理面でも違反がある。このプロジェクトはロシアにとって不利な条件で締結され実施されていると我々は考えている。しかし文明国家であるから、我々にはこの協定を見直す権利がない。ただロシアの法律を事業者が履行することを求めるだけだ」と発言

−26日「時間針と健康。冬時間移行の三つの神話」日曜日の深夜、時間針を1時間、戻す。何故に年に二回も時間針をいじらないといけないのか。住居や職場の電力節約のためである。だが国や国民にとってこの節約の実際の価格効果はどの程度なのだろうか。「時間針と我々の健康」の著者ヴヤチェスラフ・アプレリョフ（バイオリズムの専門家）はそこで自説を述べている。第一の神話：世界どの国でも実施している。実際時間針を動かしている国は、110カ国ではなく67カ国。以下略

−26日「プ−チン大統領は”適当な時機”に後継者名をあげることもありうると発言」：プ−チン大統領は今のところ、後継者名をあげるつもりはないが、しばらくしてからマスコミにその名をあげることもありうると発言。「私は後継者名をあげるとは言っていない。どんなことがあっても、今のところそのつもりはない」と国民との生中継放送による対話の後、記者団に語る。プ−チン大統領はかつて、それがどのような人物か、述べたことがある。「ロシア国内に長年住んでいる35歳以上のロシア国民だ」と発言している。「ロシア国民、この言葉の広義の意味でのロシア国民が最も優秀な人物を決定すると思う。もちろん、私も、あらゆるロシア国民と同様に選択する権利はある。マスコミなどに、発言することは控えるべきだとは思わない。時機が来れば、これを言うだろう」と発言

−24日「ロシア国民は、テロより技術要因の事故を恐れている」：技術要因の事故がロシア国民の最大の不安の種。ロシア世論調査センタ−が実施したアンケ−ト調査結果によると、時術要因による事故に遭うおそれを46％の人が抱いている。テロ犠牲となると恐れている人はその半分。85％の人は現在ロシア国民は、技術要因による事故被害からきちんと守られていないと考えている。以下略

−24日「モスクワは現時点の建設規模では、上海、北京、ドバイを抜き、世界でトップだ。それを縮小する予定はない」とモスクワ市長ユ−リ・ルシコフは月曜日、国際博覧会「エクスポ・リアル−2006」におけるロシア首都展示場開幕式で発言。モスクワ市の展示場面積は522平米で最大規模。ルシコフ市長は「モスクワ市は年間住宅500万平米を建設している。一人当たりの平米数では欧州水準となった。モスクワ市では二週間毎に新規の”三つ星ホテル”がオ−プンしている。今後二年半の間にこうしたホテルが75軒建設される。モスクワ市では約1万の外国企業が登記されているので、さらに多くのオフィスセンタ−を建設する必要がある」「モスクワ市の予算規模はウクライナの予算以上だ。次の目標は、バイエルンの予算規模と肩を並べることだ。2005年、モスクワ市への外国からの投資は250億ドルだった。投資規模はこの二年間でほぼ倍増した」と発言

−19日マイクロソフト社のビルゲイツが11月7日にモスクワ訪問すると同社公式サイト。ビルゲイツ会長はロシア国内の顧客、取引先、学生、研究者、国家機関の代表と会合をもつ予定。マイクロソフト社代表の訪ロは、ダイナミックに発展するロシアに対し、ソフトウエア産業の世界リ−ダが関心あり、またロシアの企業や国家機関との協力の持続に意欲があると、はっきりと示すものだと、プライムタス通信

−18日ロシア内務省の捜査官はロシア天然資源監督庁の家宅捜索を終了した。同庁副長官オレグ・ミトヴォリによると、捜査官は同庁職員二名の出張に関する書類全てを押収した。ミトヴォリ副長官は請求書や航空切符の写しが捜査に役立つことを期待すると発言。ミトヴォリ副長官によると、朝9時半頃、本庁舎に内務省組織犯罪取締局から二名の捜査官がやってきた。書類の押収は、天然資源監督庁とは関係ない事件で行われているとしていた。捜査官は「押収はユジノ・タンベイスコエ・ガスコンデンセ−ト産出地の開発許可証交付事件で行われている」と述べた。これはガスプロム社と「ヤマルSPG」社との争議となっている点だ。一方、サハリン検察はサハリンプロジェクト−2の検査のおける連邦天然資源監督庁職員の行為は妥当なものと判断。同庁職員に対し、同プロジェクト主体事業者サハリン・エナジ−社は訴えていた。

−17日ロシア首相ミハイル・フラトコフは、地域の経済協力プロセスに北朝鮮をより積極的に引き入れるよう提案。「我々は朝鮮半島で起きている政治的出来事を背景に経済問題について協議している。経済交流の活発化とこのプロセスに北朝鮮を引き込む必要性があることは明白だ」とロシア首相は火曜日、韓国政府との交渉後、記者会見で発言。「我々にはこうした結びつける案がある。朝鮮半島横断鉄道とシベリア横断鉄道の接続、それに極東と朝鮮半島の電力ブリッジ、平和目的の宇宙共同開発だ」と発言

−16日「グレフ大臣、市場における場所をロシア人に”確保”する」：ロシア経済発展通商相ゲルマン・グレフは商業市場において地域の製造業者に対し、割当量を提供すると約束。同相は「CIS諸国など近隣諸国ではこうしたやり方をとっている。シェアの20〜40％を地域の製造業者に確保している」と発言。

−13日「ロシア軍に”幼年学校”制度が復活する」とロシア国防省次官ニコライ・パンコフは伝えた。「国防相は幼年学校制度の復活に関する命令に署名している。これはロシア軍の一部に設立される」とモスクワの記者会見で発言。「現在軍当局はスヴォ−ロフ軍学校の教育期間を3年から7年間に延長することを検討している」と発言

−12日雑誌「フォ−チュン」はロシア経済の”牽引車”と同紙が見なすロシア人女性6名のリストを公表した。一位は「Factiva」社代表で、情報分析システムの世界市場で最大のプレ−ヤであるドウ・ジョ−ンズとロイタ−との共同計画者、イリ−ナ・バラキナ。その次は、雑誌「Vogue」編集長アレナ・ドレツカヤ、三位は「World Class」フィットネスクラブネット代表オリガ・スルツケル、四位はマイクロソフト社ロシア代表オリガ・デルグノワ、五位はア−トギャラリ−所有者アイダン・サラホワ、六位はプロジュ−サ、ヤナ・ルトコフスカヤ。同紙によると、ロシアのトップマネ−ジメントの10％しか、「女性のヒ−ル」下でしかない。また女性のトップマネ−ジャの俸給は平均で男性より37％少ない。

−11日「ロシアの国会議員、喫煙制限をあらたに準備」：ロシア下院保健委員会副委員長ニコライ・ガラシメンコは「約30万の人がタバコのやみつきによる病気で毎年死亡している。法案ではタ−ルとニコチン量の減少や、タバコの箱に喫煙有害の警告表示を拡大するなど提案している」と発言。またタバコの価格引き上げも提案されている。下院経済政策委員会副委員長ウラジ−ミル・メジンスキ−は「きわめて廉価なタバコは、喫煙増加でかなり重要な要因となっている。価格を引き上げる必要がある」と発言。

−10日「プ−チン大統領とドイツのメルケル首相、ドストエフスキ−記念碑の除幕」：プ−チン大統領とメルケル首相はドレスデンでF.ドストエフスキ−の記念碑の除幕をした。プ−チン大統領は除幕式で市当局とドイツ政府にたいし、記念碑建立の謝意を述べた。「ドレスデン建都800周年がロシア年となったことはとても喜ばしい。”美が世界を救う”という言葉はドストエフスキ−の言葉だ。特にこれは人と人の協調をさしものだ。有名なロシア作家の記念碑がドレスデンに建立されたことは、我々が一つの欧州文化圏で生きていることを証明するものだ」と発言。一方メルケル首相は「記念碑を見た人たちはおそらく、ドストエフスキ−の作品を読みたくなるでしょう。その作品を原文で読むようになれば、それは両国関係発展にさらに多大な貢献をするでしょう」と発言。

−9日プ−チン大統領とブッシュ大統領は北朝鮮の核実験に関し、月曜日電話会談をした。会談は米国側からの要請で行われたと、クレムリン広報部。「ロシア大統領は、ロシア領の直ぐ近くで核実験を実施した北朝鮮の行動にきわめて懸念していると発言した」と同広報。「両大統領は、北朝鮮のこうした示唆行動は核不拡散体制を損ねるもので、この問題解決のために足並みを揃える必要があると、意見は一致した」と同広報。

−6日改正労働法が金曜日発効した。これは社会的パ−トナ−シップ、労働時間、休憩時間、賃金支払、所定労働、保証・補償、労働安全保障などに関する。改正労働法では賃金の支払いや労働時間がより明確に規定され、また労働安全保障の基準が厳しくなり、従業員への保証範囲が拡大されている。改正法では、小企業における期間契約の基準も変更されている。従業員に対する保証・補償範囲も拡大されている。欠員がある場合、あらゆる職務空席を従業員に提案する義務がある。賃金、休暇期間の支払、雇用者側の過失の有無に関係なく退職時の支払に関し、所定の期間を遵守しない場合、雇用者は金銭補償する義務を負う。また労働法基準について異なる解釈の可能性を排除するための改正も行われている。雇用者はこれまで同様に、大学卒業後初めて就職する者に対し、試験期間を設けることはできない。ただし以前は、卒業後の経過年数に関係なくこの権利を行使できたが、今後は1年間のみ。また妊婦及び一歳半未満の子供をもつ婦人に対し、採用する場合、試験期間を設けることは禁止。

−5日「大統領の小宅は3000ドル。プ−チンの別荘にはカザフスタン”難民”が住んでいる」：去るG8首脳会談でブッシュ米大統領はその青春時代のシンボル、家族最初の自動車、”サイドが出っ張った”白い小型乗用車「ザポロ−ジェツ」で驚かせた。だがプ−チン大統領にはこの珍品以外に各国首脳を驚かすものをまだもっている。彼はレニングラ−ド州にある、ほとんど知られていない、流行とまったく縁のない小さな町トスノに古い別荘をもっている。トスノの町の誰しもがかつてここに大統領が住んでいたことを知っている。最も町外れにある、ヴォグザリナヤ通り71番地の家。その先には鉄道、朽ちかけた鉄の格子柵で囲まれている。その向こうはうら寂しい果てしない地。現在かつての個人住宅をペテルブルグ郊外の高級地で不動産購入できない人たちが買っている。例えば、プ−チン一家のかつての別荘近くの家や土地は8千ドルで購入できる。鉄道から10mのところですばらしい生活を実感できる。一方別荘そのものは7年前にすでに売却され、新しい持ち主は、パニコフ一家。何故か彼らはカザフスタンの難民とよく言われる。部屋は四部屋で、2千ドルで売却したらしい。この家は3千ドルで購入した。勿論、プ−チン一家自身が彼らに売ることはけしてない。不動産屋を通してパニコフ一家は購入した。修理中、屋根裏でパニコフ一家はドイツ語で書かれたメモや誌、日記、手帳を発見した。そこにレニングラ−ドの学校で学んでいたウラジ−ミル・プ−チンの署名があった。おそらくプ−チン一家は必要はないが、捨てるのは惜しいものをソビエト時代のどの人も行うようにこの別荘に持ってきていたのだろう。例えば表札がある。「ヴォグザリナヤ通り71番、プ−チン」。大統領の父、ウラジ−ミル・スピリドノヴィッチが作り、壁に打ち付けたものだ。

−5日ロシア連邦独占禁止庁長官イゴリ・アルテミエフは鉄鋼会社の合併構想に反対表明。「ここは大手プレ−ヤの市場だ。独占組織を作るべきではない」と全露経済団体「ビジネス・ロシア」の会議で発言。「独占禁止庁は鉄鋼会社の合併を認めないつもりだ」と発言。「ただしこれは鉄鋼会社に関してのみ述べたものだ。ルスアル社とスアル社の合併についてまだ言うべきことはない。書類がくれば、そこで判断する」と同長官

−3日「ロスネフチ社は東シベリアを中国と共同で開発する意向」：ロスネフチ社は東シベリアにおける石油ガス産出地の試掘調査に関して中国と合弁会社を設立する計画である。またサハリン−3プロジェクトにおいて、中国の石油会社は巨大な石油ガス産出地を今にも発見する勢いだと、ロスネフチ社社長セルゲイ・ボグダンチコフは伝えた。

−10月3日「2010年までにソヴィエト時代の貴重な古文書が公開される」とロシア連邦公文書庁長官ウラジ−ミル・コズロフ。「中でもこれはコミンテルン、ソ連邦閣僚会議、ドイツにおける軍政に関する資料」「古文書の公開は5年間を予定している。特にソ連共産党中央機関の活動など、公開のテンポや規模では、学者や研究者を完全には満足させないかもしれない」「技術的問題や人員不足で、古文書の大規模公開ができないでいる。例えば、現状のやり方では1991年に設立されたロシア国立公文書館の古文書公開には90年から120年間かかる」と発言。以下略

2006年9月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−29日「アフガニスタン問題を武力で解決することは不可能だ」とロシア副首相兼国防相セルゲイ・イワノフはロシア・NATO会議で発言。「我々はほぼ10年間にわたる自分たちの経験からこれについて知っている。現在ではすでにNATO自身も公然と認めている」「ロシアはアフガニスタン及び中央アジア諸国出身者のテロ対策要員の要請に関するロシア・NATO会議のパイロットプランを支持している。近々ロシアでもロシア内務省の特別センタ−でアフガニスタン麻薬警察の訓練が開始される」「ロシアは国際社会の外交、政治、経済力を利用するなどしてアフガニスタン問題を総合的に解決する立場にしっかりとたっている。アフガニスタンの歴史的風土と国の権力機関内の人種バランスを維持する必要がある」と発言

−28日「露日関係は両国民が欲するように発展するだろう」とロシア外相。ロシア外相セルゲイ・ラヴロフは内閣交替により露日関係の今後の発展について楽観的見通しを示した。「露日関係は両国民が欲するように発展すると期待している」とラヴロフ外相は国際会議「サハリンの石油とガス」に出席したユジノ・サハリンスク市を出発する前、記者団に伝えた。「日本の外相に留任した麻生太郎氏とはとても良好な関係だ」と発言。「クリル諸島を訪問する計画がある。日本は”北方領土の返還”をロシアから勝ち取ろうとしている。日本はこれら諸島の移譲により領土問題を解決することが、ロシアとの平和条約締結の前提条件としている」「クリル諸島の訪問は以前から私の計画にある。今回天候不順でクリル諸島を訪問できなかったが、将来訪問計画は実現すると思う」と発言

−27日ロシア社会院、汚職対策本を発行。”汚職役人対策本”シリ−ズの最初の小冊子が今日、社会院会員アンドレイ・プルジェズドムスキ−とアナトリ・クチェレナにより紹介された。「これが汚職対策の万能策でないことは分かっている。法律も必要だし、民主社会団体からの圧力も必要だ。しかし多くの点は一般国民にかかっている。そのためにまさにこの心得ガイドが作られた。”汚職役人対策本”作りと人々が汚職と直面する可能性のある公共機関でそれを配布することで、具体的状況で市民の手助けになると期待している」とプルジェズドムスキ−氏発言

−26日「ロシア国民の3分の1以上は、グルジアに対する政府の強引な政策を支持している」ロシア国民の38％は、ロシアはグルジアの内政に干渉しているが、これはロシアの国益から見て正当性があると考えている。これは全露世論調査センタ−がロシアとグルジアの関係について実施したアンケ−ト調査結果。回答者の9％は、ロシアによるグルジアの内政干渉は不当で法外のものだと考えている。ところが36％の回答者はこうした干渉をしているとグルジアによるロシアへの非難は根も葉もないもので、そのようなものは存在しないと考えている。17％は回答しなかった。

−26日ウクライナの主要政党は支持率を下げている。これは社会調査研究所が今日公表したアンケ−ト調査結果。最も支持率を下げた政党は大統領支持政党の「我がウクライナ」党で13.9％から5.9％まで支持率を下げた。ユ−リ・チモシェンコの政党ブロックは22.2％から16.7％まで支持率を下げた。32.1％の支持率で国会選挙で勝利した地域党も30.7％まで支持率を下げた。社会党も支持率を失い、5.6％から3.3％まで下げた。唯一支持率を上げたのは共産党で3.6から4.7まで支持率を上げた。世論調査は9月12日〜19日、ウクライナ全州で2181人対象に実施された。

−21日フィデル・カストロとその同志の記念碑がメキシコで建立される。1956年メキシコ海岸からヨット「グランマ」でキュ−バ上陸したF.カストロとその同志の記念碑が昨日メキシコで除幕された。82歳のキュ−バ革命家に捧げられたオベリスクから白い布が、カリブ国家の大使ホルヘ・ボラニオスによりはぎ取られた。モニュメントは火山岩製で2高さ2.5m。

−20日ロシアの喫煙者は”全世界にフォ−ル勝ち”。「ロシアは喫煙者一人当たりが喫煙するたばこの本数が最も多い」とモスクワでの記者会見で社会団体「健康地域協会」会長アレクセイ・シャバショフ。「これは我が国のたばこが欧州で最も安いせいだ。ロシアには喫煙対策に関し、しっかりとした国の政策がない。また関係法令もない」と発言

−19日ロシア中央選挙管理委員会は現在同一人物の大統領任期を連続2期と制限しているロシア憲法条項の改正に関する国民投票に実施について9月27日に結論を出すと、同委員会委員長アレクサンドル・ヴェシニャコフは記者団に伝えた。これは、北オセチア議会が提案していた。

−18日「ロシアで最もよく整備された大都市はリペツク市」とロシア地域発展相ウラジ−ミル・ヤコヴレフは2005年「ロシアにおける最もよく整備された都市」全露コンク−ルの結果について閣議報告で発言。第二位はサランスク市、三位四位はバルナウル市とチュメニ市。ロシア非常事態相セルゲイ・ショイグはこのコンク−ルの客観性について疑問をもち「ヤコヴレフ大臣、そもそも貴殿はウラル地方以外に行ったことはあるのですか」と質問。これに対し「委員会はイルク−ツク州やハバロフク地方その他の地域の都市を審査した。ところがウラル地方以外の都市は”このコンク−ルにさほど積極的でなかった」と地域発展相。「評価は難しかった。採点項目が多くあり、時には感情的なな判断もあった。苦情もあった」と同地域発展相。一方農業相アレクセイ・ゴルデ−エフは「コンク−ルに”最もよく整備された農村”というエントリ−項目を追加したらよい」と提案。また国防相セルゲイ・イワノフは「”最もよく整備された軍隊”というコンク−ルもやったらよい」と提案。

−14日ロシア銀行協会は中央銀行副総裁アンドレイ・コズロフの殺人犯の捜査に協力する。木曜日ロシア銀行協会会長ガレギン・トスニャンは「ロシア銀行協会は中央銀行副総裁アンドレイ・コズロフの殺害調査支援の基金を設立した。この基金は犯罪調査に協力する人を増やすためのものである。先ずこの基金は、この犯罪の情報提供者に報奨金を出す。また最終的に殺害事件を究明した者には特別懸賞金が出る」と発言。「ロシア銀行協会は傍観するわけにはいかない。一致結束して行動する必要がある。協会が自ら究明にあたるつもりはない。これは専門の機関がやることだ。我々は犯罪究明で捜査当局を支援する。ホットラインも設置した、情報をもっている者はこれで通知ができる」「アンドレイ・コズロフ氏の徹底したプロ意識の行動が、その殺害された唯一ありうる可能性だ。これに間違いないだろう。殺害原因は、ある商業銀行から中央銀行が剥奪した特に選択した免許状のことかもしれない」と発言。以下略

−13日首都モスクワの考古学者はモスクワの起源年を延ばそうととしている。モスクワはその建都年を変更し、869年よりはるかに古いものになるかもしれない。旧ホテル「ロシア」跡地での考古学発掘で首都の本当の年齢が明らかになるかもしれないと、モスクワ市考古学者アレクサンドル・ヴェクスレル。「解体中のホテル「ロシア」の歴史的区域”ザリャジイエ”で開始された発掘作業は、”今後1年半の間、考古学調査にとって最重点”となるだろう。現在発掘作業は予定10カ所の内4カ所で行われている。すでに18世紀のイコン板や、12世紀頃の物品が発見されている」と発言

−12日、日本はロシアの退役原潜の解体再利用でロシアを支援。2006年9月12日にウラジオストックで調印された協定では、日本は、671型（NATO等級ではヴィクタ−�T）原潜”ヨルシ”の解体再利用に協力する。原潜の解体はボリショイ・カ−メン市にある船舶修理所「ズヴヨズダ」で実施される。予定では近々極東で合計5隻の退役原潜が解体再利用される。退役原潜の解体問題はきわめて深刻だ。現在北方艦隊及び太平洋艦隊の基地に50年代〜80年代に建造された退役原潜が100隻以上ある。その中には原子炉炉心が外されていないものもある。

−11日最新のデ−タによると、ウクライナの女性の賃金は男性の賃金のほぼ三分の一。ロシアの状況はこれより若干良いが、傾向は似たようなものだ。統計数値によると、同じ分野で働いても女性の賃金は明らかに少ない。性的差別が賃金にも出ている。ウクライナでは女性の平均賃金は、男性の平均賃金の38.7％。ロシアでは状況はこれはよりはましだがしかし僅かだ。労働差別が見られる。2006年7月時点のデ−タによると、ロシアにおける女性の平均賃金は男性の平均賃金の61％。さらに女性管理職の場合で、男性より41％少ない。

−8日「ロシア下院議員、セックス宣伝禁止法案について賛成の手を挙げず」ロシア下院はセックス的性格の宣伝をマスコミに掲載することを禁止した法案を否決した。下院議員が支持しなかったこの法案では、この法律違反に対しては行政責任も定めてある。過半数は226票だが、賛成したのはたった96名。法案作成者によると、この法案ではセックスサ−ビス提供の情報は、宣伝的性格の情報のカテゴリ−に入る。「こうした点から、セックス的性格のサ−ビスを提供する宣伝のため、マスコミ利用を禁止すると同時に、こうしたサ−ビスの宣伝そのものを禁止する方向に問題提起すべきで、“連邦宣伝法”をしかるべく改正すべきであると考える」と法案文書。下院議員は本会議に提出されたこの法案を否決し、その理由はこの法案はまだ練る必要があるとしている。

−7日「シベリアの湖沼が地球温暖化にメタンガスをさらに“追加”している」シベリアの湖沼の凍解により、専門家が予想した以上のメタンガスが大気に放出されている。この問題を調査していた米国とロシアの学者は、調査結果について雑誌「ネ−チャ−」に掲載した。「永久凍土地域にある湖沼の氷解により、地球温暖化は加速されている。またメタンガス放出量の増加は当然、地球温度の上昇にも影響している」と学者。メタンガスは地球温暖化への影響では、二酸化炭素についで第二番目の要因。だが二酸化炭素と違う点は、大気へのメタンの放出は一定でない。その95％は、偶発的な排出による。「現在永久凍土地域におけるメタンガスの放出量は、以前に専門家が判断した量より5倍以上である」と学者

−5日ロシアの飛行機は模造部品で組み立てられている。諺がある。「雷が鳴らないと、祈りの十字は切らない」と。これが我が国の特徴だ。多数の航空機事故が続き、多くの人的損失をもたらした。あらゆるレベルの役人、設計技師、専門のジャ−ナリスト、一般市民にいたるまで、どうしても国内航空産業に目を向けることになる。しかしこうしたことはそれなりの成果も出している。数日前ロシア最高検と交通省は、航空機安全法の遵守状態についての調査で、多くの航空会社やメンテナンス会社に法律違反が多々あることを明らかにした。ロシア航空輸送局や連邦交通監督庁の検査に本質的欠陥があることも判明した。以下略

−4日ロシア自由民主党党首ウラジ−ミル・ジリノフスキ−は「ソ連邦は現代のEUにけしてひけをとらない国家であった。旧ソ連邦の共和国は民族連邦管区の形でロシアの構成に入るべきだと思う。私はソ連邦の命運はすでにつきたものという表現は使わない。ソ連邦では統一言語があった。EUはけして統一言語となることはないだろう」とロシア下院副議長、ロシア自由民主党党首は”ノ−ヴォスチ通信」の”円卓会議”で発言。「ル−ブルという統一通貨があった。ユ−ロは長くはもたないだろう。何故ならユ−ロに移行した多くの国では生活水準が悪化したからだ。統一の軍隊もあった。だがNATOには一つの課題でも遂行できる能力はない。けいして本当の兄弟同盟とはならないだろう」と発言。「”セメント接着するソ連共産党”が存在しない現在、各共和国の内部はいっそう分裂する傾向がある。例をあげれば、ナゴルヌイ・カラバフ、アプハジア、オセチア、プリドネストロヴィエだ。かつてソ連邦の構成に入っていた国家は、ロシアの庇護の下、統一言語と統一通貨を基本に再び結集すべきだ。最良の形態は、ロシア連邦の構成に入ることだ。小さな領土はまさにこれを期待している、プリドネストロヴィエ、アプハジア、南オセチア、ナゴルヌイ・カラバフのことだ」と発言

−9月1日「今後10年間でロシアの戦略核軍は戦略ミサイル潜水巡洋艦8隻から9隻増加する予定」とロシア海軍総司令官ウラジ−ミル・マソリンは発言。小型戦艦「アストラハン」の進水式で同司令官は「今後10年間で新型艦船の建造に海軍総予算3兆7千億ル−ブルの中、1兆ル−ブル以上投入する」と発言。

2006年8月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日ロシア大統領夫人リュドミ−ラ・プ−チナは「小学校の児童に対する負担が大きすぎる」と児童擁護発言。「頭脳には自ずと限界があるもので、負担が過度のものになってはいけません。早急に一部軽減して配分し直すか、それとも教材提供のシステムを整備する必要があります」とインタビュ−で発言。またファ−スト・レデイは「教育の最大問題の一つは、生徒への尊重がまったく欠如している点です。生徒にもっと権利があってしかるべきです。生徒が評価について異論をとなえる基準作りが必要です」と発言

−30日ウクライナの第二国語としてロシア語の承認が、ヤヌコヴィッチ首相の内閣が作成している2006年〜2011年の政府計画項目の一つとしてあげられている。ところが閣僚の一人、ウクライナ司法相ロマン・ズバルイチは「政府の活動計画はまだ承認されたわけではない。もちろん、我々はこうした計画を承認することはできない。この計画は法務省により法的に検討する対象となるだろう。ウクライナ憲法にしたがうと、我が国の国語はウクライナ語だけだ」と発言

−29日「ロシア統一電力システム」社は総費用780億ドルの投資計画の負担を温室効果ガスの割当量と引き替えで新設備を建設する外国投資家により軽減する意向。京都議定書は1997年に調印され、2005年2月に発効した。これはロシアも含め125カ国が批准している。新聞によると、同社の11のプロジェクトについてはうせに投資家が見つかっている。31のプロジェクトについては現在交渉中。ところがこの計画実現に政府がブレ−キをかけている。経済発展通商省はすでに今年春、政令案を準備したが、外務省はその承認に反対している。

−28日プ−チン大統領、ソチで開催されたフィリップ・キルコロフのコンサ−ト訪問。プ−チン大統領は先週金曜日ソチ市のコンサ−トホ−ル「フェスチヴァ−リヌイ」で開催されたフィリップ・キルコロフのコンサ−トに参加。プ−チン夫妻はVIP席を辞退し、コンサ−トが始まると中央付近の席に座った。夫妻は他の観客に気づかれないように席に静かに着いた。キルコロフ本人にはコンサ−ト開始の2時間前に「お偉い人」が来ると告げてあった。したがってホ−ル全体。警察犬で検査した。プ−チン夫妻は彼らにとって普段ない一般の観客に扮することを楽しんでいたようだ。拍手をし、はしゃいでいた。ところが歌「いつもの物語」の後、キルコロフが作曲者ブレイトブルグを紹介すると、ちょうどその前に大統領夫妻が座っていた。ホ−ル全体、大統領に気づくと当初呆然とするが、すぐに拍手喝采となった。キルコロフはその後、大統領夫妻に注意を向けることはなかったが、「テイ−ロ−ズ」の歌の後、リュドミ−ラ・プ−チナに小さなバラの花束を手渡した。フナ−レではプ−チン夫妻は他の観客と一緒に立ち上がり、拍手でア−テイストを見送った。プ−チン大統領は親指を突き出してみせた。キルコロフは化粧室に大統領とファ−ストレデイ−が突然現れるとは予期していなかった。こうした場合通常、特別な場所が用意されるからだ。そこでプ−チン夫妻は赤と白のバラの花束をキルコロフに差し出した。約15分間キルコロフと大統領はリラックスした雰囲気で一緒に過ごした。

−25日ロシアの役人の汚職は”懸念度”では失業問題と肩を並べると、南連邦管区大統領全権代表ドミトリ・コザクは組織犯罪・汚職対策省庁間合同会議で発言。同代表によると、南連邦管区の犯罪水準は、ロシア全体の平均水準より40％低いが、重犯罪と、行政機関の汚職犯罪が急増している。ロシア検事総長チャイカも、ロシアの国家行政機関の汚職率の高さを指摘。「最近ロシア南部では誘拐が絡む犯罪が増えている」と発言。ロシア内相ラシド・ヌルガリエフによると、南連邦管区では迷宮入り犯罪の増加率が年15％もある。

−24日フィデル・カストロに40年前別れた妻が戻る。フィデル・カストロの最初で唯一の妻がほぼ40年間の海外生活の後、キュ−バに戻った。「インデペンデント」紙によると、公式筋の話では、78歳のミルタ・デイアズ・バラ−トが、まだカストロが権力をとる以前に生まれた息子フィデリトと会うため、”自由の島”を訪れた。だが非公式の話では、元妻デイアズ・バラ−トは手術後リハビリをしているカストロ議長に会うため、キュ−バに入ったらしい。最近40年間、キュ−バ指導者の元妻はスペインで暮らし、バチスタ独裁者の同志の一人、エミリオ・ブランコと結婚した。2006年6月ブランコは亡くなった。カストロとミルタは40年代、大学の学生の頃知り合いになった。ミルタの兄はバチスタ政府の一員であったが、彼女は家族と絶縁して、1948年キュ−バ革命の将来の指導者と結婚した。1年後、二人の間の息子フィデリトが生まれた。しかし1955年、夫妻は離婚した。原因としては、カストロ議長に他の女性ができたといわれている。カストロ議長にはこのフィデリトの他に、さらに別の4人の女性との間に8人の子供がある。しかしこの内誰ともカストロ議長は結婚しなかった。

−23日モスクワの不動産価格の上昇率は2006年上半期、これまでの最高となった。この半年間で首都の住宅価格は平均で1.5倍上昇した。高級ビルでは価格はさらに急上昇している。モスクワで建設中の高級ビル価格は1平米当たり2万ドルのラインを突破した。価格は世界水準となっている。オストジェンカの部屋価格はパリの高級住宅に匹敵する。17世紀アンリ4世がヴォ−ジュ広場に建てた宮殿1平米が約23600ドルと言われる。これはモスクワ新築高級住宅より若干高い程度。

−22日ロシアに誕生する巨大な航空機製作会社に外国投資家の参入も認められる。「航空機製作新会社は2007年第一四半期にも業務を開始し、2007年〜2008年にかけて、株式上場の準備を行う」と「ミグ」社社長アレクセイ・フェドロフは伝えた。「9月末には新会社は登記をすませ、株式の転記を始める予定でいる。2007年第一四半期には新会社の最終的な形を作り上げる計画だ。その後、第三段階の準備が始まり、新会社出資者の範囲を拡大する。主にロシアの投資家を引き入れるつもりだが、外国の投資家も排除するつもりはない。そして証券市場に進出する準備を行う」と発言。ちなみに統一航空機製作会社の設立令には今年2月プ−チン大統領がすでに署名している。この航空機製作の巨大新会社には、「イルクウト」社、「ミグ」社、「スホイ」社、「イリュ−シン」社、「ツポレフ」社などが入る。

−21日「ユ−ラシア」市場は”民族的憎悪の土壌により爆破された。当局のこれまでの調査によると、モスクワのチェルキゾフスキ−市場の爆破事件は、民族的憎悪を土壌としたものとしている。今回の事件取調当局に近い筋は「この爆破事件は、敵対的民族関係を土壌としたものとする証拠がある。この事件の逮捕者はこうした発言をしている」と述べた。

−18日「ロシアは二種類の新世代戦闘機を開発している」とロシア空軍総司令官ウラジ−ミル・ミハイロフ。「ミドルクラスの第五世代の戦闘機を開発している。スケジュ−ルはすべて守られている。今年必要な資金問題は全て完全に解決した」とミハイロフ総司令官。「これと平行して軽量級の第五世代の戦闘機開発の作業もすすめている。こうした開発作業は全て、ミグ社の生産基盤で進められている」と同司令官。明らかにされた情報では、この第五世代戦闘機はミハイル防衛システムでキャッチできない。これは、ミサイル防衛システムにとってきわめて認識しずらいものだ。こうした開発は80年代にすでに着手されていた。現在この第五世代戦闘機開発にあたり、過去の開発も考慮している。重量級及び軽量級戦闘機には同じ航空電子機器が装備される。異なる点はエンジンの数だ。重量級戦闘機I−21のプロトタイプは2006〜2007年には飛行できるようになる」と発言

−17日ロシアの空港では乗客に対し、飛行前の心理テストを導入している。「ロシアの航空機のテロ防止安全策を向上させるため、乗客に対する飛行前の心理テストによりいっそう注目するつもりでいる」とロシア交通省連邦航空輸送局長アレクサンドル・ユルチェク。「乗客に対する心理テストはすでに行われている。これは乗客に目立たないようになされている。この分野の専門家が従事している。飛行前の心理テストをより効果的にものにするため、米国やイスラエルの経験について研究している。これは乗客に迷惑をかけないで、安全確保の可能性を探るものだ」と発言

−16日ロシア外務省は駐ロ日本大使齋藤泰雄を、日本漁船拿捕の件で呼んだ。日本の外交官を引見するのはロシア外務省次官アレクサンドル・アレクセ−エフと見られる。日本外務省は今回の事件に関し、駐日ロシア大使館に抗議表明していた。だがこの申し入れに対し、ロシアの外交代表部は受け入れられないものとしていた。

−15日ロシアに新たな独占企業が誕生。ノヴォリペツク鉄鋼コンビナ−トはウラル鉄鋼コンビナ−ト「VIZ−スタリ」の株式100％を買収した。これで同社はロシア国内のケイ素鋼板市場で独占企業となった。取引金額は5億5千万ドル。ノヴォリペツク鉄鋼コンビナ−トは、自己資金で全額支払う予定。この買収計画については2006年6月に表明していた。ところが連邦独占禁止庁との合意が長引き、交渉は難航していた。連邦独占禁止庁はノヴォリペツク鉄鋼コンビナ−トが「VIZ−スタリ」社を買収すると、市場に対しあまりにも大きな影響力と持ちすぎると懸念していた。−15日猫が電話で医者を呼び、主人の命を救う。米オハイオ州コロンバス市で、雄猫が電話番号911をまわし、病人の主人を助けるため、医療救急隊を呼び、主人の一命を救った。50歳の主人が発作を起こし、障害用車椅子から転落、起きあがることができなかった。茶毛の飼い猫トミ−は”慌てることもなく”、救急機関の電話番号をまわした。猫の主人は、救急機関の電話番号911の押し方について、猫に特別訓練していたと発言。しからまさか本当に出来るとは期待していなかったとも述懐。現場にかけつけた警官は事態の説明にこまっていた。「これは超自然現象のように思える」と発言。911救急隊は最初指令室で電話が鳴ったが、受話器からは声がしなかったと、説明。救急隊はリダイヤルしたが返事はなかった。そこで現場にかけつけると、電話の横に猫が座っていた。別の部屋には主人が倒れていた。

−10日「ウクライナはNATO加盟行動計画の承認については、これに関し国民に周知徹底されるまで延期する。ウクライナ・NATO年次特別計画は実行する用意がある」とウクライナ政府。「ウクライナ政府はNATO加盟行動計画を放棄したわけではないが、NATOに関し国民の情報水準がさらに高くなるまでこの問題について最終決定を一時延期する」とウクライナ首相ヴィクトル・ヤヌコヴィッチ。「こうした合意がウクライナ国会与党連合に入っていた政党との協議の結果、結ばれていた。厳しい政治危機が終わった数日後にNATO加盟行動計画へ参加申請することは、新たな社会、政治的分裂を引き起こしかねない。したがって、現段階ではNATOとの協力条項も含め、国民統一布令の各条項の実現に力を集中するほうがより実りあるものだろう。・・・ウクライナのNATO加盟についてウクライナ社会で今後数年間続けられる議論に対する回答は、ウクライナ国民投票が出すだろう」と同首相発言。

−9日ロシアから約1400名の外国人が国外追放。2006年上半期、モスクワにある外国人収容センタ−に約1500名の外国人が収容された。「今年1月〜7月の期間、外国人収容センタ−には1471名が収容され、その内1375名が国外追放された」とモスクワ市警察本部次長ウラジ−ミル・ポポフ。「収容所に収容された者の71％は、身元や国籍を証明する書類を所持していない。収容所に収容されている者は、場合によっては半年近くもかかるあまりにも長い書類手続きについて自国大使館に何度も苦情を出している」と発言

−8日「国立エルミタ−ジ博物館に保管されている多くの造形芸術作品は第三者機関による真贋鑑定をうけるべきだ」とロシア会計検査院元副院長ユ−リ・ボルドイレフ。それによると、会計検査院は5〜6年前、エルミタ−ジ博物館の絵画の保管及び輸送において違反を発見した。オリジナル絵画がコピ−にすり替えられている可能性が高い。「会計検査院は、多数の名作が国家保証も、保険もなく、途中検査もしないで、外国での展示期間終了後、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月と旅をしている事実を明らかにした」と発言。「こうした絵画移動は本物を偽物にすり替える目的で行われている。問題はカンジンスキ−、ゴ−ギャン、ピサロなどの作品のことだ。エルミタ−ジ博物館にコピ−が展示されているとは言わないが、長い期間旅した絵画の真贋鑑定はすべきだと思う」と発言。以下略

−7日ウクライナの新首相ヴィクトル・ヤヌコヴィッチは「ウクライナのNATO加盟の決定は政府、大統領、国会が共同で下すべきだ」と7日、ウクライナ国防省で発言。「NATO加盟の決定は”一方通行”であってはならない。この決定にあたっては、経済的合理性を基本とする必要がある。今後政権は全体として、一面的でない、合議制による決定を行うようになるだろう。政府、大統領、国会が共同で決定するだろう。これは我が国社会にとってあまりにもデリケ−トな問題だ」と発言

−3日木曜日ロシア政府は閣議で「2007年〜2015年までのクリル諸島発展計画」を承認した。国の投資額は8年間で約6億ドル。主な内容は、現在の島民人口1万9300人の倍増、全天候型空港や発電所の建設、テレビ放送の整備など。島民のほとんどは軍人、国境警備隊、そしてその家族。ロシア経済発展通商相ゲルマン・グレフはこの閣議で「1956年二国間で平和条約締結について話し合った時、ソ連指導部は二島移譲問題を提起したが、ロシア政府はこの問題について検討していない。この問題は”純粋な政治”問題だ。クリル諸島経済発展計画の協議では検討されなかった」と発言。1956年当時のソ連指導者ニキ−タ・フルショフは日本へ二島返還すると約束した。だがこの約束が果たされることはなかった。ソ連崩壊後、ロシア初代大統領ボリス・エリツインは橋本首相と有名な”ノ−ネクタイ会談”を行い、この問題について解決糸口を探そうとした。ところが、いかなる領土譲歩も、ロシアでは相変わらず「祖国で取引した」と見られた。2004年NTVテレビの番組でロシア外相セルゲイ・ラヴロフはフルショフの約束に触れたが、慎重な姿勢は崩さず、「ロシアは島を返還する意向があるのか」と司会者に質問されると「これは一度も言ったことはない。ソ連の継承国家としてわが国は、この宣言が存在すると認識しているとは言った。しかしその実現には双方の話し合いが必要となる。これをいかに具体的に実現するか、これについては、誰も一度も言っていない」と発言

−2日エルミタ−ジ博物館の盗難事件について連邦保安庁も捜査を開始したと、市の司法警察機関は伝えた。「この事件についてペテルブルグとモスクワの捜査官が調査している」と当局。ペテルブルグの連邦保安庁捜査官は、1994年のエルミタ−ジ博物館の「大盗難」事件を見事に解決した。当時東部展示室から世界に類似品のない、額にして約50万ドルの紀元前3〜2世紀のヘレニズム文化の皿が盗まれた。盗んだのは、エルミタ−ジ職員で電気技師であった。皿はこの電気技師の部屋から発見され、無事博物館に戻された。今回展示品221点の盗難はロシア貴金属装飾芸術コ−ナで起きた。この事件はペテルブルグ市警察捜査本部が捜査にあたり、ロシア内務省刑事部が捜査の特別指揮にあたっている。盗難展示品の総額は1億3千万ル−ブルで、イコン107点、聖骸守護10点、銀製聖餐杯8点など。博物館では、職員が関与しているとは思っていない。以下略

−8月1日エルミタ−ジ博物館館長、展示品の盗難は「社会の病気」と指摘。「展示品221点の盗難は”背信行為”だが、博物館の権威は回復できるだろう。一面ではこれはエルミタ−ジ博物館や博物館世界に対する背信行為だが、別の見方をすれば、流感の発生であり、社会の病気だ。私は今日までショック状態が続き、どうしてこうしたことが起こりえたのか理解できないでいる」と館長発言

2006年7月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日専門家はドルはさらに35％程度下落するとみている。IMFの専門家は米国経済発展について年次報告書の中で「米国経済は大きく鈍化するとおそれがあり、ドル相場は15〜35％下落するだろう」と結論。これらエコノミストはドルがいつ下落するか明らかにしていない。独立系アナリストも、ドル下落について疑問をもっていない。ロシアも原料価格が下がれば、ネガテイブな影響は出るが、致命的なものとはならないだろうと、専門家の見方。IMFの経済報告書では「ドルの実質相場は、米国の純粋対外債務の増加を考えると、きわめて過大評価されている。ドルがこの経済発展のアンバランスを崩壊させるはずである」と同報告書。

−28日プ−チン大統領は「個人情報」連邦法に署名。この結果、この法律は2007年1月1日から発布することになる。この法律は個人情報の収集及び処理にあたり、国民のプライバシ−不可侵権を保護するためのもの。また個人情報の処理の際、憲法上の人権及び国民の権利保護を法的に保証するもの。個人情報とは、その姓名、父称、生年月日、出生地、現住所、家族・社会・財産・職位、教育、職業、所得など個人に関するあらゆる情報をさす。

−27日クラスノダル市はエカテリノダル市と改名するかもしれない。これを提案したのはクバン地方の知事アレクサンドル・トカチェフ。トカチェフ知事の提案で3年前からエカテリ−ナ二世の記念碑復元作業が始まった。この都市は1920年まで女帝の名がつけられていた。クバン地方のコサックは知事を支持しているが、住民はこの考えに大喜びしているわけではない。アンケ−ト調査によると、住民は名称を変えると、市やクラスノダル地方にとって高いもにつくと心配している。ところが知事は市をクラスノダルに改名した先祖にはこの提案に対し、いかなる道義的権利もないと主張。

−26日ロシア副首相兼国防相セルゲイ・イワノフはベネズエラへのロシア製戦闘機の供与について米国から再考を求められていたが拒否。「ロシア製戦闘機とヘリコプタ−をベネズエラへ輸出する契約の見直しはありえない」とイワノフ国防相。「戦闘機24機はベネズエラのようなきわめて大きな国にとって余分な兵器ではない。ベネズエラはいかなる制裁もうけていないし、兵器不拡散体制による規制以外、同国への武器輸出にいかなる規制も存在しない」と発言

−25日「バサエフを殲滅しても、ロシアにとってテロの脅威が一掃されたわけではない」とロシア連邦保安庁長官ニコライ・パトルシェフはウラル連邦管区テロ防止委員会責任者会議で発言。「我々はロシア国内で国際テロリズムが出現するという事態に直面している。遺憾ながら、アル・カイダを壊滅させたとは言えない。その代表者たちはロシア国内でも活動している。したがって、北コ−カサスでテロの脅威が一掃させたと言うべきではない。今日、我々の任務は、テロ防止にために活動することである。きわめて重要なことは、各地域において過激集団とテロリズムの出現を未然に防ぐ予防活動を確立するだ」と発言

−25日グルジア元大統領エドアルド・シュワルドナゼは、南オセチアとアプハジアから平和維持軍の撤退はロシアの合意なしには不可能と見解を示す。「グルジア国家が主張している南オセチアとアプハジアからロシアの平和維持軍の撤退は非現実的だある。グルジアはロシアとの妥協点を模索すべきだ。それなくして紛争の解決は不可能だ。ロシアぬきでこれを解決することはきわめて困難で厳しい。不可能かもしれない。あらゆる犠牲をはらっても妥協点を探す必要がある。これは可能なことだ。ロシアとグルジアのあらゆる緊張は双方の国家のためにならない」と発言

−21日ウクライナ大統領がモスクワで開かれるCIS諸国首脳非公式会談に出席しなかった理由は、プ−チン大統領が会談拒否したためと、キエフの情報筋に話しとして、CIS諸国研究所ウクライナ・クリミア支部代表キリル・フロロフは伝えた。「こうした会談はヴィクトル・ヤヌコヴィッチがウクライナ首相になった時行われると、ユシェンコにはっきりと示したものだ。ただし、この新内閣にはボリス・タラシュク、コンスタンチン・グリツエンコ、ニコライ・ジリンスキ−、イゴリ・キリレンコなど、不愉快きわまる反ロシア的な人物が入閣しない条件だ」「モスクワのこれほどの厳しい態度の原因は、一つは敵意を抱きつつ、ヤヌコヴィッチと交渉を続けるユシェンコの面従腹背性である。彼は地域党の党首と会談しながら、もう一方ではその背後で国会解散を叫んでいる。さらにこうしたモスクワに決定には、ドネプロペトロフスクでロシア語の公式地位の廃止試みなども影響している」と発言

−20日「ロシア宇宙局は欧州宇宙開発機関（ESA）と日本と協力して、2012年宇宙船「ソユ−ズ」に代わる次世代の有人輸送システムを開発する予定でいる」とロシア宇宙局長官アナトリ・ペルミノフは国際航空宇宙博で表明。新世代の宇宙船では月と火星へ飛行する。「宇宙空間の開発計画、これは一般に月と火星への飛行を意味するが、ロシアはこれについては国際協力の方式だけを念頭においている。とりわけESAと日本との協力で次世代有人輸送システムを開発するつもりでいる」と同長官

−19日モスクワ市長は海外でのモスクワのイメ−ジ向上のため7億ル−ブル予算計上した。この計画案は本日モスクワ市議会で承認された。この資金は、都市・地域イメ−ジ問題に関する国際会議・セミナ−や、海外ユ−ザ向けに外国語によるモスクワ市のポ−タルサイトの開設維持などに使われる。またロシア語、英語、フランス語によるパンフレット「モスクワのニュ−ス」等の出版配布も予定している。さらに「モスクワについてロシア在住の外国人の意見」や「モスクワについて外国企業の評価」などアンケ−ト調査も行う。

−12日ロシアは第四世代原子炉開発国際フォ−ラムに参加する。ロシアはこのフォ−ラム加盟について正式に申請を出した。ロシア政府を代表してロシア原子力局代表ウラジ−ミル・クチノフは、米国首都て行われているフォ−ラム政治委員会会議で、しかるべき表明をした。ロシア加盟の決定は、この会議で下されると見られる。ロシアの加盟が認められると、ロシアはこのフォ−ラムの規約と枠協定に署名することになる。現在の加盟国は、アルゼンチン、ブラジル、英国、カナダ、韓国、米国、フランス、スイス、南アフリカ共和国、日本、それにユ−ロアトムである。問題は国際協定なので、専門家によると、書類手続きに1年間ぐらいかかる見通し。

−10日ロシア記者協会は「過激主義」法案を承認しないようロシア上院と大統領に求め、ラジオ局「エコ−モスコ−」を通して声明を発表。「政府代表者に対するあらゆる批判は”過激主義”と解釈されうるこの法案の承認は、おそらく唯一社会を監視する有効な手段であるマスコミの重要な社会的役割に終止符を打とうとする試みである。ましてや、報道における中傷や不当な非難から特別な保護が必要である者として国家公務員（政治家・官僚）を特別扱いすることは公正なことではない」と7月10日付け同協会の声明。7月8日ロシア下院は第三読会で、「過激行動」の定義を明確にした法案を承認した。この法案では、国家公務員（議員・官僚）の職務遂行にあたり、国家公務員（議員・官僚）を公けに中傷することも「過激行動」としている。

−6日プ−チン大統領はあらためて第三期に出馬しないとくりかえした。「正しいと考える唯一の独裁は、法の独裁である」とインタ−ネット会議後、記者団に発言。「私にとって法律、ましてや憲法を企むなど、目的達成からして正反対なことだ。我々は全て、法律を守ることを学ぶべきだ。さらに問題はまた別の点にもある。国を本当に愛するならば、国を一人の人間に授けてはいけない」と発言

−5日「ロシア人の大多数は宣伝を好まないし、信用していない」とロシアの調査会社「ロミ−ル・モニタリング」のアンケ−ト調査結果。宣伝広告に否定的な見方は75％、その内38％は完全否定。25％は宣伝広告を擁護している。今年2月の調査と比較すると、宣伝を肯定的に見ている人は6％増加した。大都市部の住民のほうが、小都市、農村部の住民より宣伝を信頼している。100万都市の住民32％は宣伝を信用しているが、農村部の78％の住民は宣伝を信じていない。また男性のほうが、女性より宣伝に懐疑的である。とは言え、ほぼ半数の人は宣伝を見て買い物をした経験があることも興味深い事実でもある。

−4日サンクト・ペテルブルグで「2006年ロシアマスコミ好感賞」（5部門：政治、経済、文化、スポ−ツ、社会）の受賞者が100のロシアの通信社、連邦・地方新聞、雑誌に対するアンケ−ト結果にもとづき発表された。政治部門では、外相セルゲイ・ラヴロフとロシア財務省、経済部門では「ヴイムペルコム」社社長アレクサンドル・イゾシモフとガスプロム社、文化部門では映画「第9中隊」監督フョ−ドル・ボンダルチュクとエルミタ−ジ博物館、スポ−ツ部門ではフィギヤスケ−ト世界チャンピョン、イリ−ナ・スルツカヤとサッカ−チ−ム「CSKA」、社会部門では、福祉団体「命を助けてくれ」代表ヂナ・コルズンとチュルパン・ハマトワなど。

−7月3日「近々ロシア交通安全局は運転免許証の試験手続きを変更する」とロシア内務省交通安全局長ヴィクトル・キリヤノフは国家交通安全管理70周年の記者会見で発言。運転免許証の試験実施及び交付手続きが自動化される。同局長によると、これにより、教習効果を高めと汚職要因を下げることができる。「試験場の試験では、試験官は観察しながら点数をつける。多くの者はこのため、試験官に金銭を支払っている。したがってこのやり方を改めるつもりだ」と発言

2006年6月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−29日「"統一ロシア"党は2008年大統領選挙で独自候補を出す意向だ」と同党党首、下院議長ボリス・グルイズロフは記者団に表明。「ロシアの政界にますます政党が影響をもちはじめている。こうした政治の発展成果となるのは当然、政党大統領の出現である。多くの国には政党の大統領がいる。これはG8諸国などで一般的なやり方だ。我が国にとっても、大統領が具体的政党を代表することが重要なことだ。大統領候補者は政党が提案し、大統領が政党を代表することになるだろう」と発言

−28日プ−チン大統領はロシア特務機関に対し、イラクでのロシア外交官を殺害した犯人を捜し出し、殲滅するため、あらゆる措置をとるように指示したと、クレムリン報道部は伝えた。「ロシアはイラクにおける我が国外交官を殺害した犯人の情報提供するあらゆる友人に感謝するだろう」とロシア大統領はサウジアラビア皇太子との会談で発言。

−27日モスクワの6月の気温は観測史上、最高温度。気象センタ−によると、過去100年間の定期観測史上、6月の日中気温が8日間連続で30度を超えた。市内の汚染物質レベルは基準値を数倍上回るもので、昨日夕立がなければ、汚染物質の濃度は危険水準となったろう。現在状況は若干改善されている。予報では、暑い気候は今月いっぱい続く。

−26日「全露世論調査センタ−」が今年5月27日〜28日、ロシア全土46の州、地方、共和国の153の居住地で1600人対象に実施したアンケ−ト調査によると、ロシア国民が最も懸念している問題はアル中と麻薬中毒（68％）、物価高（50％）、住宅公共事業の危機的状態及び住宅水道光熱費等の上昇（37％）、国民のかなりの部分の生活水準の低さ（36％）。汚職・不正はロシア国民にとって最も切迫した問題ではなく第7位（21％）。モスクワやサンクト・ペテルブルグでは汚職・不正を懸念している人は他の都市より多く37％であるが、ロシア全体では18〜20％。汚職・不正の原因としてあげているものは、官吏及び経済人のどん欲さ、モラルの低さ（40％）、国の非効率性と法の未整備（37％）。

−23日ロシア下院議員はまだ完全には夏を楽しむというわけにはいかない。というのも公式の夏期休暇は7月17日にならないと始まらないからだ。そのかわり、国民の公僕には嬉しい知らせがある。議員の夏期休暇には十分な手当が支給される。議員の6月給与（これは仕事量により7万6千ル−ブルから8万2千ル−ブル）に、四半期毎の手当1万6千ル−ブルが加算させ、さらに夏期休暇手当約12万3千ル−ブル〜13万ル−ブルが加算される。合計で1議員当たり21万5千ル−ブル以上支給される。ところがいかに不可解だろうと、今日いたってもソヴィエト時代に誕生した国の特別サ−ビスという悪弊が根絶されていない。かつて党官僚に提供されていたが、今日では議員に驚くほどの低料金で高級な環境においての休暇が提供されている。大統領府総務部が定めたモスクワ郊外の保養所一泊の議員価格は、70〜80ル−ブルから170ル−ブルである。こうした保養所を一般人も通常の利用券を購入すれば利用することができる。但し一般人は別の建物で、費用は議員とは大きく異なる。例えば「ナゴルノエ」保養所では一般人の宿泊料金は一泊1200ル−ブルから1400ル−ブル、議員は80ル−ブル。

−22日ロシアはパリ債権団の"顧客"でなくなる。「ロシアは今年8月までにパリ債権団に対する旧ソ連邦債務全額を返済するだろう」とロシア財務相アレクセイ・クウドリンは上院で発言。「夏の終わりには我が国はパリ債権団の債務者としての顧客ではなくなる。旧ソ連邦債務の95％は歴史から消えてなくなる」と発言。ロシア政府は本日、対外債務前倒し返済について決定を承認した。「ロシアは輸出を維持するため、旧ソ連邦債務の30〜40億ドル分は残してある。これはパリ債権団に加盟していない国の分で、例えばクエ−トなどの分で、ロシアが債務消却として設備や製品を納めている国の分だ」「ロシアは10億ドルプレミアとして上乗せして総額223億ドル返済する。これで利子分の節約は77億ドルとなる。節約で生じた資金は投資基金に繰り入れるつもりだ」と発言

−20日カナダの主婦が台所でカラスムギの粥を食べている熊を見つけた。主婦は急いで警察に電話。現場に到着したスケルトン巡査部長と二人の部下は、おどかして追い払おうとしたが、熊は何の反応もしなかった。「熊は若い熊で、おそらく2歳以下だろう。熊に攻撃する様子がなく、静かに粥に没頭していので、しばらく待つことにした」と巡査部長は記者に語った。熊はちらかったセラミックの箱からオ−トミ−ルを全て食べ尽くすと、ひとりでに家から出て行き、森の中に姿を消した。「自分の健康に気をつけている熊に出会えて、とても嬉しいことだ」とスケルトン巡査部長

−19日「ユ−リ・チャイカの最高検は、プ−チン大統領の"笛に合わせて踊る"」と国家戦略研究所所長スタニスラフ・ベルコフスキ−。「ユ−リ・チャイカ氏（現法相）が首尾良く検事総長として国会で承認されると、最高検はプ−チン大統領が言ったこと全てを実施するだろう。チャイカ氏はプ−チン政権最終段階で最も理想的な人物だ。彼はプ−チン大統領が言ったことは全て実行するだろうし、プ−チン大統領が言わないことは何もやらないだろう。前検事総長ウラジ−ミル・ウスチノフの時代、最高検はきわめて大きな独立性をもっていた。資産の分割、再分割の機関だった。ウスチノフ氏が辞任したことは、こうした再分割が終わったことを意味する。チャイカ氏は新しい最高検にまさにうってつけの人物で、静かで穏やかで、争うことなくプ−チン大統領が言ったこと行う。おそらくこの任命にともない、最高検は法務省と合併することになるだろう」と発言

−16日ロシア下院は労働法改正案を承認した。改正箇所は労働法の300条項以上、また新たに13条項が追加された。下院労働・社会政策委員会委員長アンドレイ・イサエフは「新労働法では新たに改正した部分は労働者の利益擁護となっている」と発言。改正労働法では、休暇手当は12ヶ月（これまで3ヶ月）の平均賃金を基準に計算される。休暇による人員減少した場合、全ての空席に労働者を確保する。新労働法では「組織」という言葉は、「雇用者」という言葉に置き換わる。労働安全に対する要求が厳しくなる。生産活動をし、かつ従業員50名以上（以前は100名）をもつ雇用者は労働安全の専門部署を設ける義務がある。また労働条件改善に対する支出額は、製品生産コストの0.1％から0.2％に引き上がられる。雇用者は賃金、休暇手当、退職金支払い期日に違反した場合、当該従業員に金銭賠償を負う。今回の改正で労働者のスト権確立手続きが簡単になっている。これまで全従業員の3分の2であったものが、過半数でスト権確立する。

−15日「ロシアの民主化プロセスの特徴はその独特性にある。この独特性とは、我が国におけるこの15年間の民主主義プロセスはその歴史に類のないものである点だ」とモスクワ市長で、政党「統一ロシア」の指導者の一人ユ−リ・ルシコフ。「ロシアでは民主主義が強くなっているが、民主主義制度の発展プロセスや社会の中に民主主義の伝統を定着させることには、時に時間もかかり、また異常に進む場合もある。しかしこれは紛れもなく、強い民主主義国家の建設プロセスである。これは、主権民主主義国家の世界共同体の立派で正当な一員になることができる。そうなるはずである」「90年代、10年間"舵もなく帆もなく"彷徨したことで、ロシア国民は、将来に対しより慎重に振る舞う必要があることや、賢明なる保守主義が必要であることや、いっそうの変革には慎重であるべことなど理解した。ロシアには、それなしには社会が存在しえない伝統的価値観とそれなしには社会が発展できない民主主義を結合する政治が必要であった。まさにこうした政治が今日のロシアで行われている。今日我々が行っているものは、これは"財閥無政府状態"と何ら異なることない"欠陥民主主義"の"修正"プロセスである。世界におけるロシアの影響の強まりを何らかの"帝国的志向"であると見るのは、事実に合っていない。こうした懸念がおきる原因は、西側がいまだソ連と米国の対立の構図で思考しているからだ」「ロシアを敵とだけしか見ないアプロ−チは、実際の現実にそぐわないものだし、未来へ向かう万民の行動を阻害するだけである。賢明な人は誰しも、ロシアは世界の体制に対し、大きな世界的影響力を持つ、ユ−ラシア地域の主要国家であると、認めないはずがない」とルシコフ市長発言

−15日「ロシアの第五世代戦闘機は2009年には離陸するだろう」とロシア副首相兼国防相セルゲイ・イワノフはサンクト・ペテルブルグで国防産業の代表者との会談で発言。「現在まで国防省も含め、このプロジェクト参加者に対する予算配分は厳正に行われてきた。第五世代戦闘機の開発は、民間企業と国が共同で参加する成功プロジェクトの一つだ。このプロジェクトにサンクト・ペテルブルグのエンジン製作企業「クリモフ記念工場」が積極的に参加するはずである」と発言

−14日プ−チン大統領、ロシア市場における「試合ル−ル」について外国投資家に説明。プ−チン大統領はサンクト・ペテルブルグで外国投資家との会合において「ロシアは今のところ、基幹需要者に対するガス輸送の独占化を放棄するつもりはない。これは"法基盤の整備水準"によるものだ。近々、我が国はこの分野においてはいかなる変更もする予定はない。しかし、民間企業のこのシステムへの参入は保障することができるし、そのつもりでいる。大型産出地に対する外国投資家の参入には規制は継続されるだろう。これはこうした産出地に対し、外国投資家の参入を認めないという意味ではなく、問題は規制のメカニズムのことだ。我々は埋蔵量では小国に匹敵する規模の巨大産出地に対する、ロシアの国益をいかに保障できるか、考えている。ここには特別の規制をもうけるつもりでいる」と発言。以下略

−9日ロシア下院は、政党「ロ−デイナ」の議員アンドレイ・サヴェリエフが提出した「ソ連と日本の戦争終結日制定」法案を第一読会で否決した。同議員の提案では、ソ連と日本の戦争状態は1945年9月2日に終結している。サヴェリエフ議員によると、こうした終結日制定が必要なのは、今日にいたっても日露平和条約問題が未解決のままだからだ。「この状態はロシアの国益を損ねている。この法案が承認されれば、係争中の領土問題も結着できるだろう」と発言。ところが下院国際問題委員会はこの提案を支持せず、「この法案の制定は、露日関係を損ねるおそれがある」と指摘。同委員会の結論は「1956年10月19日、ソ連と日本は、両国の戦争状態は終結し、平和と友好関係を復活させるという宣言に調印した。この宣言は1956年12月12日に発布した」と指摘。

−8日「ロシア中央銀行はロシアから民間資本が出ていくことに期待している」とロシア中央銀行総裁セルゲイ・イグナチエフは第15回銀行会議で発言。「これは今後いっそうル−ブル高となると見ているからだ。中央銀行は2006年4月から6月の期間、外貨準備高がきわめて急速に増加すると見ている。この2ヶ月間、外貨準備高は410億ドル増加した。こうしたことは今までなかった。外貨準備高のこうした記録的増加は、短期資本が国内に大幅に流入したせいである。資本移動の管理措置として、銀行による国外から資金導入に関し、強制積み立て基準を上げることもありうる」と発言。ちなみに7月1日から資本取引に関する最後の規制が撤廃される。

−7日ラジオ局「エコ−モスクワ」は「コメルサント」紙がロマン・アブラモヴィッチに売却されたと伝えた。火曜日ラジオ局「エコ−モスクワ」のキャスタ−、エフゲニヤ・アリバツはこれについて報じた。モスクワ・タイムス紙によると、この情報は"きわめて信頼できる"筋からもので、「ミルハウス」社へ同紙は1億2千万ドルで売却されたらしい。数日中に売却について正式に公表されると見られる。

−6日ロシア国民はウクライナ、モルダヴィア、グルジア、バルト諸国を最大の敵と見ている。ユ−リ・レヴァダ分析センタ−は、世界各国に対するロシア国民の見方、態度について毎年行う調査結果を公表した。大半の回答者は2005年調査結果と同様に、ロシアには世界に友人もいれば、敵もいると考えている。最友好国としては2年連続ベラル−シで、最敵国はラトヴィア（49％）。4％の回答者は現在ロシアには敵国は存在しない（2005年5％）と見ている。13％はロシアには親密な友好国も同盟国もないと考えている。カザフスタンと中国に対する見方は大幅に変化し、中国は上位5カ国に入った。全体としてロシアの"非友好国"の名簿構成に変化はないが、"非友好国"上位10カ国から日本とイランが消え、代わりにモルダヴィアとポ−ランドが入った。全体として見ると、ロシア国民は、"背信のベルト"を形成しているモルダヴィア、ウクライナ、グルジアや、バルト諸国についていっそう敵視するようになっている。またロシア社会では米国から敵視されているという意識が強まっている（37％）。一方米国でもは同様の調査が2005年9月、「Harris Interactive」が実施したが、11％の米国人はロシアを米国の近い同盟国と見なし、45％は友好国と見ている。28％は非友好国、8％は敵国と見ている。

−5日ロシアのマフィアは2006年、最も危険な組織の一つとして認定。欧州警察庁（ユ−ロポ−ル）は2006年欧州にとって最も危険と判断できる4つマフィアグル−プに特に注意を呼びかけた報告書を公表し、EU各国内務省に提出した。ユ−ロポ−ルの資料によると、最も危険な犯罪集団として、「アルバニア・トルコグル−プ」（欧州南東部で活動）、「アフリカグル−プ（モロッコ及びナイジェリアグル−プ）（イベリア半島に拠点をおく）、「ベルギ−・オランダグル−プ」（オランダに拠点をおく）、「ロシアマフィア」（バルト諸国で暗躍する）の四つのグル−プを指定した。

−6月1日「ロシア鉄道」社社長ウラジ−ミル・ヤク−ニンはプ−チン大統領の後継者になる準備をしている。「ロシアの国家政策の立案問題：現状と展望」会議で、「ロシア鉄道」社長ウラジ−ミル・ヤク−ニンは若干尋常でない発言をしている。「GAZETA.RU」紙は、「ヤク−ニン氏は2008年大統領選挙の準備をしている」とコメント。その理由として、基調報告者ではなく会議の議長になったこと。もう一つは、会議の主催者がロシア科学アカデミ−社会科学部と、問題分析・国家統治構想策定センタ−であること。三番目の理由として、彼の報告のタイトルが「国家・民間パ−トナ−シップにおける国家政策の効果的かつ法的根拠」であること。これは関係官庁の利害要求の範囲を超える分野まで網羅している。ヤク−ニン氏は2005年夏にロシア鉄道社の社長になり、当時マスコミにはヤク−ニン氏がプ−チン大統領の後継者になるかもしれないと報道があった。ヤク−ニン氏とプ−チン大統領の親密さを証明は多くある。2005年復活大祭で、ヤク−ニン氏は近親者だけ狭い中でプ−チン大統領の真後ろにいた。ヤ−クニン氏はプ−チン大統領同様、旧KGB出身で、家族付き合いもあり、レニングラ−ド州の別荘は並んで立っている。

2006年5月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日世界銀行は、発展途上市場に今日、1997年〜1998年当時の危機のおそれがあるとは見ていない。多くの専門家が現在の状況は危機前の兆候に似ていると指摘しているが、世界銀行のアナリストは、デフォルトの再来はありえなとし、また対ル−ブルドル相場は下がりつづけると見ている。

−30日「ロシア国内の人口問題解決に関するロシア大統領の指示にもとづき、2番目の子供を出産した母親には25万ル−ブル（約100万円）が支払われるが、三番目、四番目には支払われない」とロシア大統領府専門家部長アルカジ・ドヴォルコヴィッチ。「我々の今日の最優先課題は、2番目の子供だ。国家的規模では、現在まさにそのことが問題で、三番目、四番目の出産ではない。それでも、将来、25万ル−ブルの支援は、2番目以降の子供の出産にも適用されることはありうる」と発言

−29日「ロシア国民の平均寿命は、欧州の水準より14歳少ない」とバクレフ記念心臓血管外科センタ−長、ロシア医学アカデミ−会員レオ・バケリヤは、「国民の健康−ロシア繁栄の基礎」第二回全露フォ−ラムで発言。「ロシアでは毎年、労働能力のある者の死亡者数は約30％もある。早い死亡の80％は、ロシアの保健システムを改善すれば、予防することができる」と発言

−26日「ロシアは米国がやっているのと同じような方法で自国の利益を守っているし、これからもそうするつもりだ」とプ−チン大統領は、ロシア・EU首脳会談後、ソチ市で、最近米チェイニ−副大統領によるロシアの政治批判についてコメント発言。「我が国と他国との関係する評価する場合、我々は先ず他国とこの関係について話し合うだろう。我々は、米国が自国の利益をどのように守ってりうか知っている。そのために米国がどのような方法や手段をとっているか知っている。我々が自国の利益を守ろうとする時、我々もまた、自国の課題を解決するため、その許される方法で自国利益を守っているので、これで誰かが驚くとすれば、不可解なことだ」と発言。「"たまげた"ことは、第三国がロシアとウクライナのガス供給合意について、"これは悪いものだ"と発言できることだ。ウクライナ側は"その大統領の発言を通して"、エネルギ−関係について、ロシアとの合意に満足していると表明しているし、"これは受け入れ可能な合意"ということだけでなく、政府の唯一絶対の決定とウクライナ側は考えている」と発言。

−25日この50年間にロシアの美術館から約1万点の芸術作品が盗難にあっている。ロシア連邦文化保存庁（ロスオフランクリトウ−ラ）の盗難文化財デ−タベ−スには、この50年間にロシアの美術館から盗まれた芸術作品約1万点が記録されていると、同庁副長官アナトリ・ヴィルコフ。「この5年間で私どもは、約5千点の芸術作品をロシアへ返還させた。現在ロシアの聖堂から盗まれたイコンの返還について交渉を進めている。またパリの民間蒐集家のもとに、画家ペヴェル・フィロノフの作品オリジナルの一つが見つかった。鑑定によると、これが本物で、ロシア美術館のものはコピ−と判断された。蒐集家もこのことを知り、返還すると約束してくれた」と発言

−24日全露世論調査センタ−が実施したアンケ−ト調査では、ロシア国民の40％は、NATOはロシアの脅威と考え、34％はこうした脅威は現在では存在しないと見ている。回答者の3分の1以上は、ロシアはNATOのパ−トナ−と考えている。4分の1は、ロシアはNATOの敵、対立国と見ている。NATOの使命については意見が分かれている。26％は、国際舞台において米国の利益を守り拡大していると考え、24％は、大量破壊兵器拡散の阻止、21％は、他国への軍事侵略か、麻薬取引及び組織犯罪の阻止と見ている。アンケ−ト実施日は5月2〜3日、ロシア国内の46の州、地方、共和国、153の居住地、統計誤差は3.4％

−23日ロシア財務省はパリ銀行債権団に220億ドルを前倒し返済する意向。財務省は2006年内にパリ債権団に対し前倒し返済は可能と見ている。「期限前返済は可能だ」とロシア財務省金融政策局長アレクセイ・サバチュギンは「ロシア債権市場」会議で発言。「現在交渉が続けられている。これはとても簡単なものとは言えない。2006年内にパリ債権団との問題は、5月初めに述べた規模で解決されると期待している」と発言。2005年ロシアはパリ債権団に対し、旧ソ連の債務150億ドル前倒し返済した。2006年5月1日時点でパリ債権団に対するロシアの債務額は220億ドル。

−22日この10年間で初めて"原爆の父"、ノ−ベル賞受賞者サハロフ博士の論文・回顧録集が出版された。これは8巻集で、発行部数2千部、5月21日生誕85周年に合わせ出版された。本の出版にあたった出版社「ヴレ−ミヤ」社長ボリス・パステルナ−クは「サハロフ博士の論文・回顧録・日記はまちがいなく永遠の価値があるもので、政治状況の変化に影響されないものだ」と発言。5巻はすでに売り出されている。その内二巻は様々な時代に論文、演説、インタビュ−発言など。残りの三巻は、回顧録で、今後出版される三巻は本人と妻の日記集。

−19日ロシア教育省は国家計画「教育」にもとづき、最優良大学として17大学を選んだ。これら大学には国家計画にしたがい、100億ル−ブルが配分される。選ばれたのは、モスクワ大学、モスクワ工業大学、サンクト・ペテルブルグ大学、極東大学、トムスク大学、経済大学、クバン農業大学、モスクワ医科大学、モスクワ鉄鋼大学、モスクワ電子技術大学、モスクワ物理工学大学、ニジェゴロド大学、サマ−ラ航空・宇宙学大学、サンクト・ペテルブルグ鉱業大学、タガンログ無線工学大学、トムスク制御システム・無線電子工学大学（全て国立大学）

−18日モスクワ市は、5月27日予定の同性愛者の街頭行進申請を却下したと、インタ−ファクス通信は、モスクワ市治安機関管理部筋の話として伝えた。同性愛者のグル−プ代表たちは、15時から17時まで街頭行進を予定、これには約2千人が参加されると見られていた。「市の決定は、行進ル−トの交通を中止できないことによる。これは国の祝日だけに行われる」と同筋。だが同性愛グル−プ街頭行進主催者ニコライ・アレクセ−エフは「市当局が禁止しても、街頭行進は予定通り行う。市の決定に対しては、モスクワ裁判所に提訴するつもりだ」と発言

−17日長い間、プ−チン大統領は食事に特別好き嫌いはないと思われていた。ところがこの"何でも食べる"という説は、プ−チン大統領の妻リュドミ−ラが本「ウラジ−ミル・プ−チン、政権への道」の中で否定している。プ−チン大統領本人は「体によいものは食べるようにしている。特別好き嫌いはない。野菜はトマトやキュ−リ、そしてサラダが好きだ。朝はかゆ、チ−ズ、蜂蜜を食べる」と述べている。「肉か魚を選ぶとすれば、魚を選ぶ。肉はマトンが好きだ。甘いものは。アイスクリ−ムを除けばまったく関心がない。出先では現地の料理を好んで食べるようにしている。だいぶ前から緑茶と飲む習慣がある。普段は昼食をとらない。時間がない。昼間、時間があれば、果物、ヨ−グルトなどとるようにしている。時間がなければ、基本的に何も食べない..」と述べている。だがプ−チン大統領の妻リュドミ−ラ・プ−チナは正反対のことを述べている。「大統領はきわめて好き嫌いが激しく、少しでも料理が気にくわないと料理に手を付けないこともある。料理が気に入っても、けして誉めようとはしません。家庭では二つの信念を通しています。"女性はあらゆる家事をおこなうものだ。"女性を堕落"させないために、女性は誉めはいけない"」と「コムソモ−ルスカヤ・プラウダ」紙

−16日ロシア下院は政党名簿で選出された議員が他党に移ることを禁止する法案について第一読会で審議する。「政党名簿で選ばれた者は、下院会期中、政党を変えてはいけない」と下院議長ボリス・グルイズロフ。「議員はすでに、国会が政党だけになる状況にそなえている。今の内に他党に移動できないとしておく必要がある」と発言。2007年の下院選挙で初めて完全比例制が導入される。450議席が全て政党名簿で選出されることになる。下院に議員を送るためには、政党は7％基準ラインの得票率を確保する必要がある。

−15日全露世論調査センタ−がロシア国内46カ所で実施した最新の世論調査によると、この3ヶ月連続して見られたロシア国民の生活楽観論の下落に歯止めがかかった。先月、生活改善に期待できる答えた人は30％まで増えた。生活水準に満足しているかの問いには「部分的には満足しているが、部分的にはそうではない」と答えた人は43％。これに対し回答しなかたった人は13％もいるが、社会学者は「この分野は前向きな傾向と見ることができる」と評価。4月期の経済状況は改善されていると多くの回答者。政治情勢について批判的な人は減少、55％は"並み"と回答。否定的な見方をする人は、はっきりと減少し、「ロシアは何処に向かっているか」と疑問を呈する人は4％減少。自己の経済状態について評価も改善している。

−11日赤の広場に高級ホテルが建設される。「2008年末までにモスクワでは連邦ビル「クレムリョフスキ−」の改修工事を予定している」とロシア大統領府総務部長ウラジ−ミル・コジン。「改修工事では現在のビルの場所にホテル、競売所、高級賃貸マンション、二階建て駐車場の建設を予定している。工事における基本的な課題は、建築記念物としてその優れた景観を保存することである」「特にホテルは場所からしても、構想からしても最高級なものになるだろう。部屋数は195部屋の予定」と発言。連邦ビル「クレムリョフスキ−」は1894年に建設された。ソヴィエト時代、このビルには国防省が入っていた。2001年このビルは特別予算で修復するため、大統領府総務部の管理下に入った。このビルは連邦文化財で、ユネスコの保護対象物でもある。

−10日プ−チン大統領の教書演説で、最初と終わりの演説部分の拍手を抜かすと、通常より多く、合計で47回。教書演説の長さは1時間1分。最も多かった27回の拍手は出産促進計画と人口問題克服について演説した時。拍手9回は軍の発展について触れた時で、6回は経済問題、国際問題は2回の拍手。ブッシュ大統領の教書演説は約50分間で、拍手は58回あった。

−6日「石油価格上昇は今後さらに少なくとも10年間、世界経済を"震撼"させる」とジョ−ジ・ソロスの盟友。「石油や金属に対する現在の高い需要状態は、最低でも2014年まで続く」とジョ−ジ・ソロスと共同で投資会社「ファントム」を設立したジム・ロジャ−は予想。「世界市場では鉱物資源の高まる需要で供給不足を起きている。伝統的にこうしたサイクルは15〜25年間続く。したがって現在の高い需要は2014年〜2022年まで続く。現在の資源不足は、新しい鉱山や石油精製工場にここ数十年、投資してこなかったせいである。この25年間世界で新しい鉛採掘鉱山はたった一カ所だけしか開かれただけである。こうした状況は銅についても言える。産出地が枯渇する中、世界経済には金属その他資源の長期供給不足の傾向が生まれた。近々金の価格が1オンス1000ドルもありえる」と発言

−5日連休中、モスクワ市内は雪と雨。「ここ数日続いた暖かい晴天日は、冷え込む雨模様の天候となる」とロシア気象センタ−。比較的暖かい日は5月6日まで。7日から10日までモスクワの日中温度は13〜14℃まで下がり、降雨があり、夜間は3〜6℃。11日は日中温度は3℃で、霙のおそれもある。

−4日「ロシアは主権を背負う運命にある。西洋とも、東洋とも統合することはありえない。中国との統合はロシアの消滅を前提とする。ロシアは主権を背負う運命にある」とロシア社会院国際協力委員会代表、政治学者ヴヤチェスラフ・ニコノフはセミナ−「21世紀におけるロシアと民族国家の運命」で発言。「今後数十年のうちにロシアは米国、中国と並び、世界列強5カ国に入るだろう。我が国には自立できる、一定の原料や地政学的、人的資源が存在する」と発言

−3日「今後5年間にロシアでは戦略潜水艦は完全に更新される」とロシア海軍総司令官ウラジ−ミル・マソリンはタタルスタンのゼレノド−リスキ−造船所で発言。「今後5年間におけるロシア海軍の最大戦略は、国防において最新兵器、ミサイル"ブラヴァ"を使用できる、より強力で高速な潜水艦艦隊を作り上げることである」と発言

−2日首都モスクワではこの連休、1500以上の行事が催される。主に野外での文化、スポ−ツ行事。大規模な祝日行事は120もある。軍オ−ケストラ、軍合唱団、有名なア−チストによるコンサ−トが行われる。中でも最大の行事は5月1日のメ−デ−と9日の戦勝記念日。とはいえ、多くの市民はデモや集会に参加せず、レストランやカフェ−で休暇を過ごす。噴水が好きな人はモスクワ市内の多彩な噴水を楽しむことができる。200以上の噴水が様々な色彩の水しぶきを空にあげる。特に人気がある場所はポクロン山の噴水。夕方ともなると、赤い照明でこの噴水は照れし出される。マネ−ジ広場は若者のデ−ト場所で、アルバ−トにある"プ−シキン＆ナタ−リ"ド−ムの回りではロマンスが生まれる。観光客は主に最大の名所、国民経済発展博覧会場にある噴水「国民の友情」を訪ねるだろう。

−5月1日ロシアには2500万台以上の乗用車がある。ロシア交通安全取締局の資料では、就労者の二人に一人は乗用車を所有している。もちろん、まだ米国や欧州、さらに東欧とさえもかなり離れている。しかし、我が国は間もなくこうした国々に追いつき、ひょっとしたら追い抜くかもしれない。というのも、毎年販売台数が10％増加しているからだ。ロシアでは4台に1台は外車である。これは地域によりことなり、モスクワではこの割合は約50％、極東では95％以上。したがってほぼ150万台が右ハンドル。公式統計資料ではこの5年間でロシア国内の乗用車台数は25％増加した。これは販売台数が2倍以上の早さで伸びていることを意味する。毎年登録抹消される乗用車台数は50万台ある。これは老朽化と交通事故。またロシアのメ−カは、これだけの新車需要をまかなえる生産力がない。ロシア産業エネルギ−相ヴィクトル・フリステンコは近々、いくつかの外国メ−カが同時にロシア国内に工場運転を始める予定だと発言。先週外国自動車メ−カ三社がロシア国内での生産拡大計画についていっせいに発表した。フォルクスワ−ゲン社はロシア国内で自動車工場の建設を承認した。ロシア・ドイツ経済フォ−ラムでロシア経済発展通商相ゲルマン・グレフは「1ヶ月以内にフォルクスワ−ゲン社との投資協定が調印されるだろう」と発言。同社は2007年から年間11万5千台を生産する計画である。また日産自動車も名乗りを上げ、同社社長カルロス・ゴ−ンは「サンクト・ペテルブルグの工場建設に約2億ドル投資する」と表明。年間5万台を生産する予定。専門家によると、ロシアでは比較的新しい乗用車（5年以下）の割合は全乗用車のたった20％、ロシアにおける乗用車の半数は欧州の基準では廃車すべきもので、10年以上ものである。

2006年4月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日「ロスオボロンエクスポルト（ロシア兵器輸出）」社は、自動小銃カラシニコフの不法製造にたいし本格的に取り締まる予定。「現在11カ国でライセンスなしに自動小銃カラシニコフが製造されている」と同社社長ニコライ・シヴェツ。「現時点で、旧ソ連時代に18カ国に供与されたカラシニコフ自動小銃のライセンス生産に関し、その有効期間や協定が終了している。11カ国がいかなる根拠もなしに、この自動小銃の製造を始めている」と発言

−27日「ロシアは35億ル−ブルかけて、G8サミット参加者に対し、キャビアではなくロシア芸術で感銘を与える」。「サンクト・ペテルブルグで予定しているG8首脳会議の予算は35億ル−ブル」と大統領府総務部長ウラジ−ミル・コジンは伝えた。「これはかなり控えめな予算だ。全ての点で節約する。これはG8サミットですでに一定の傾向になっている。何も新たに建設もしないし、巨大な船舶のチャ−タ−もないし、大規模改修工事も行わない。サミットが行われるストレリナの施設はこうした会議には最も適している。ここは宮殿というだけでなく、巨大なインフラが整備されている。例えばホテル、プレスセンタ−、ヘリポ−ト、小さな港もある」「唯一の点はプレスセンタ−が強化される。これは一時的なもので、後で解体される。国家首脳の宿泊場所のレベルは全て同じだ。首脳は全てコテッジタイプの施設で宿泊する。同行記者団の宿泊所はストレリナにあるホテル"プリバルチ−スカヤ"となる」「このサミットの報道陣の数は3500名以上。"特別扱いされる"マスコミはない」と発言。主催者は各国首脳を何により感銘させるつもりかと質問され「感銘させることが課題ではない。国際行事を滞りなく、全て儀礼をつくしきちんと行うことが重要だ。それでももし来客を感銘させるとしたら、キャビアでなく、ロシア芸術だろう。ちょっとした文化行事は予定している。おそらくコンサ−トを行うことになる。我が国のもつ最高文化を投入するつもりだ」と発言

−26日「ロシア国民は経済事情が悪い時、外での娯楽を節約する（57％）、衣服購入費を節約する（45％）、家電など購入費を節約する（44％）」とオンライン市場調査会社「ACニ−ルセン」のアンケ−ト調査結果。ロシア国民のアンケ−ト回答結果は世界全体のアンケ−ト結果に近い。世界全体では外での娯楽を控えるが57％、衣服の新調を控えるが53％、家電などの技術製品の買い換えを延期するが48％。その他ではロシア国民は節約方法として、保険、融資などでもっと有利な方法を探すが36％、毎年の休暇をやめるが34％。アンケ−ト回答者の11％だけが、自動車などへの支出を節約すると回答。

−25日ウクライナはチェルノブイリ原発事故に関する秘密文章を公開した。「ウクライナ安全保障庁はチェルノブイリ原発事故に関する機密文書49点を必要最低限として公表した」と同庁広報部。それによると、これら文書（報告メモ、情報通達等）には手抜き建設工事や据付工事、運転規律や安全規則違反などの資料が含まれている。同庁広報部によると、機密公開されたウクライナ社会主義共和国KGBの資料にしたがうと、1971年から1981年の間に運転停止事故29回、この内8回は人的要因によるもの。1984年3月14日、極秘印の押されたKGBの特別通達にはチェルノブイリ原発の3号炉及び4号炉に設計ミスが発見されたと指摘。1985年7月の分析文書では、5号炉にもこうした欠陥があると指摘。1986年2月、特別通達では発電所出力低下による予想される悪影響について指摘。また同庁は事故被害の処理やこうした大事故に対する国家機関の態勢不十分なども指摘している文書も公開した。一連の文書では、必要な特殊保護服や事故作業用の装備、設備不足について指摘。また放射能状況について調査不十分のままであったとも指摘、さらに事故後も原子力発電所の制御盤はまったく管理下におかれないで一定の期間放置されていたとも指摘。政府委員会は事故は破壊活動によるものではなく、原子炉運転条件の著しい違反によるものと結論づけている。

−24日放射能汚染地域にロシアでは約4千カ所の居住地がある。ロシア連邦国家衛生医長ゲンナジ・オニシェンコはブリャンスク州とカル−ガ州は"不適当"な地域であると、チェルノブイリ原発事故20周年の記者会見で発言。「これら州の住民は、自家製の牛乳や肉を摂取しているので、被爆量が増えている。公共事業体や産業体で製造されている食品は"よりクリ−ン"で、衛生基準に合っている。だが一般に個人が製造する牛乳などの食品品質はきわめて懸念されるものだ。"モニタリング"の資料では、ブリャンスク州の汚染地域にある個人事業体の食品サンプル約13％は衛生基準値以上だ」「現在放射能汚染地域には、ロシア連邦の14の地方自治体にある居住地4343カ所が入る。ここには約150万人が生活している」と発言

−20日外国人やコ−カサス出身者は今後、モスクワ女性には人気がなくなり、かわって"ロシアの花婿の価値が上昇している"。モスクワでは現在、結構ブ−ムで2004年と比較すると、婚姻数は7千件（10％）増加した。ところが家庭をもつ一般的気分は高まっている中、外国人やコ−カサス出身者とのカップル数は著しく減少していると、「コモスモリスカヤ・プラウダ」紙。（以下略）

−19日ロシアは軍事衝突が起きた場合、イランを支援しないだろう。「ロシアはイランと何らかの国とで軍事衝突が起きた場合、自国軍の行使について提案することはないだろう」とロシア軍参謀本部長ユ−リ・バルエフスキ−はNATO合同軍総司令官ジェイムス・ジョンスとの会談後、表明。「武力によるイラン問題の解決は大きな政治的誤りとなるだろう。外交的手段によるこの問題の解決は唯一正しい方法と考える。イランは強力な軍事力の存在を誇示しようとするだろうが、我々はイラン軍の程度も、米軍の程度も理解している。紛争が戦争まで発展するとは思っていない。ロシアは少なくとも参謀本部長として言えることは、軍事衝突が起きた場合、どちらの側においても、ロシア軍行使の提案をするつもりはない」と発言

−18日「ロシアにおける汚職レベルは経済発展効果を凌ぐ」と第15回ロシア経営者連盟（ロシア産業家・企業家連盟）大会でロシア最高検次長ウラジ−ミル・コレスニコフは表明。「経済活動を客観的に評価すると、国内経済に対し、汚職や経済犯罪が破壊的影響しているのがわかる。これは経済の発展を阻害している」と強調。「汚職はかなり、国家機関のあらゆる分野に浸透している。これは闇経済を支えるもので、計画倒産や、経済の犯罪化、税未納など引き起こしている。汚職腐敗した官吏は、事業を合法的に遂行している多くの企業がゆすりなどの事実について検察に届けないようにしている」と発言

−17日ロシアで国民が信頼するテレビ局が開設される。今日モスクワでロシアの公共テレビ放送の今後について話し合われた。記者会館でこの世話人会が開かれ、旧ソ連大統領ミハイル・ゴルバチョフやロシア経済発展通商相ゲルマン・グレフ、ロシアテレビアカデミ−会長ウラジ−ミル・ポズネルなどが参加。参加者によると、公共テレビは多くの国々に存在し、特別税で賄われている。ロシアではこうした放送をするためには、新たなテレビ局を開設するか、それとも既存のテレビ局の一つを見直すかどちかになる。基本文書はすでに出来上がっている。「いずれにしても公共テレビのモデルを作らないといけない。この法案はすでに文化省とマスコミ局により準備されている。現在各省庁間で調整している。この法案が各省庁で必要な調整が行われた後、承認されると思う」とグレフ大臣発言

−14日「統一ロシア」党（最大与党）は外貨について考えることさえ禁止しようとしている。「統一ロシア党はロシアの役人や議員が"ドル"や"ユ−ロ"という言葉を使うことを禁止する、ロシア社会院長の提案を支持する」と統一ロシア党中央評議会常任委員会書記ヴヤチェスラフ・ヴォロジンはモスクワの記者会見で発言。「日常ではル−ブルという言葉だけを使うべきだと思う。閣僚や議員が外貨で収支計算したり、外貨について語ったり、考えたりすれば、我が国には永遠に国内通貨は誕生しないだろう」「社会が我が国ル−ブルは最も安定した通貨で、強くなっていると考えるようにするには、先ず我が身から正さないといけない。先ずドルやユ−ロという言葉の使用は、金融経済関係の閣僚から禁止すべきだ。全てをル−ブルで考え始めるようにするとよい。そうすれば、おそらく我々の生活は良くなるだろう」と発言

−13日宇宙"訪問"はロシアの環境に悪影響を与えている。ロシアの宇宙部門は今日、安定はしているが、"冷戦時代"の老朽化した環境に有害な設備で発展し続けていると、宇宙ロケット分野に関するロシアの環境学者セルゲイ・クリチェフスキ−は発言。

−12日「歴史文化遺産記念日の期間、4月18日から5月18日までモスクワ市民や観光客は普段閉鎖されているモスクワ市内にある歴史的建築物の内部を見ることができる」とモスクワ市第一副市長リュドミ−ラ・スヴェツオワは伝えた。「現在、観光団体が歴史的に価値ある建物約250カ所に入場できるようにすることで合意ができている。ピョ−トル一世トヴェルスコイ、プチェヴォイ宮殿、ホテル「ナチイオナル」、「メトロポ−ル」、旧交易所、ザチャチエフスキ−修道院、ロシア美術アカデミ−なども入る」と発言

−11日ロシアは2030年までに火星の有人飛行を計画している。この計画には宇宙ロケット公社「エネルギヤ」が取り組んでいると、同社社長ニコライ・セヴァスチヤノフはモスクワの記者会見で伝えた。「火星開拓計画は三段階で行われる。第一段階では惑星間宇宙船の開発で、これが事実上、軌道間ステ−ションとなる。第二段階では宇宙飛行士は火星に着陸しないで有人飛行だけを行い、火星開発作業に関する追加デ−タを収集する。最終第三段階では最初の有人飛行が成功した場合、宇宙飛行士が着陸する火星有人飛行を行う」と発言

−10日プルモ−ルスキ−地方でウラジオストックからウスリ−スク駅に向かっている汽車の車内で爆発があった。極東鉄道社渉外局によると、爆発は現時時間18時49分（モスクワ時間11時49分）、「アムルスキ−・ザリフ」駅から「ナデジデンスカヤ」駅までの途中で発生した。爆発は先頭から三両目の車両で起きた。幸いにも爆発物は強力でなかったことで、乗客に危険はなかった。車内には15人の客がいたがけが人はいない。乗客の話では、40歳と20歳ぐらいの男二名が車内にカバンを置いて、車両から飛び降りた後、大きな音がし、車内に煙りがたちこめた。車両そのものには損傷はなかった。

−7日ロシア国民の半数はプ−チン大統領の三期目を望んでいる。ロシア大統領はあいかわらず、国民支持率ではトップである。全露世論調査センタ−のアンケ−ト調査結果によると、プ−チン大統領の支持率は47％。第二位は非常事態相セルゲイ・ショイグで15％、国防相セルゲイ・イワノフ、モスクワ市長ユ−リ・ルシコフ、ロシア自由民主党党首ウラジ−ミル・ジリノフスキ−は各々8％。もし次の日曜日に大統領選挙があれば、回答者の55％はプ−チン大統領に投票すると、回答者。

−6日モスクワ市市長代行ウラジ−ミル・レシンは「首都の住宅購入希望者は早く購入することをすすめる」と発言。「住宅購入希望者は購入を先送りしないで、今購入したほうがよい。近々モスクワの不動産市場は供給量が大幅に減少する。特に2006年軍人向けに4千戸の住宅が提供される。さらに住宅建設戸数は以前の水準のままだろう。これが不動産市場に影響しないわけがない」と発言

−5日「ロシアで鳥インフルエンザが流行した場合、4千5百万人から5千万人が感染する」とロシア保健・社会発展省拡大会議でロシア連邦消費者権利保護・福利庁長官ゲンナジ・オニシェンコは伝えた。「WHO方式で計算ではロシアでは流行第一波で約5千万人が感染し、その内6百万人は重症となると見られる。約1百万人は入院の必要がでてくる」と発言

−4日チェルノブイリの牛乳と肉は食べられる。チェルノブイリ原発事故後20年間経過して、ブリャンスク州住民の健康にとって悪影響があるのは、汚染地域の一部地場農作物だけとなったと、国立科学センタ−（生物物理学研究所）所長、ロシア医学アカデミ−会員レオニド・イリインは記者会見で伝えた。「土壌処理されていない地域では、放射線レベルはまだ高いままである。事故後ロシアにおける放射能汚染は、農業地帯295万5千ヘクタ−にも及んだ。大気中の放射線は居住地域では自然レベルまで戻った。自然のプロセスと実施された対策で、農作物の汚染レベルは大幅に低下した。だが河川敷の飼料用地では回復問題はまだ未解決のままである。干ばつの時は多くの農家にとってここが最大の飼料場所となる」「汚染レベル低下対策により、牛乳、食肉、植物加工品などの放射能濃度は現在、安全水準まで低下している」と発言。

−4月3日ロシアは国外の資産を取り戻すつもりでいる。クレムリンは海外にある帝政ロシアやソ連時代の資産の権利を回復させる意向。ロシア大統領府総務部は外務省と協力して重要物件のデ−タベ−スを作った。専門家の試算では「この総額は4000億ドル」ある。「我が国はかつてソ連のみならず、帝政ロシアのものであった海外の不動産の権利を主張するつもりだ。こうした資産について権利主張するだけの十分な根拠はある」とロシア大統領府総務部長ウラジ−ミル・コジン。

2005年12月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日来年のシンボルは東洋の干支では犬だが、この玩具などがモスクワの新年商戦で最もよく売れている。これにあやかっているのは、玩具メ−カだけでなく、子供衣服やタオル、ゴブラン織物、カレンダ−、スプ−ン、皿、台所用品などに犬の絵柄入りのものが売られている。

−29日ロシアでは年末年始、鉄道運賃が50％割引される。「12月31日長距離旅行の鉄道運賃は平均で50％引き下げられる」とロシア鉄道�兜寰ﾐ長ミハイル・アクロフは表明。「31日の運賃は前日30日と比べ大幅に下がる。長距離旅行の場合、座席指定、自由席とも20％割引で、コンパ−トメントは64％、寝台車は58％の割引となる」と同社広報。

−23日”大統領ヨ−ルカ祭”とも呼ばれる全ロヨ−ルカ祭にロシア全国から子供が集まっている。このヨ−ルカ祭は12月25日クレムリン内で開催される。第一陣は今日モスクワ入りした。大統領府総務部広報官ヴィクトル・フレコフによると、このヨ−ルカ祭には国内全地域から約5千人の子供が招待されている。招待されるのは特に優れた子供たちで、コンク−ルや競技会の入賞者、それに”事故”などで両親を失った恵まれない家庭の子供たち。この準備は本格的なもので、大統領府総務部、モスクワ市、首都労働組合、内務省、保健省その他省庁が支援する。旅費やホテル代、食費、観光費などモスクワ滞在費、出し物、子供のプレゼントなど、各連邦管区、大統領府総務部、地方自治体、モスクワ市、労働組合などが負担する。

−22日モスクワを襲った大雪はその規模と継続期間からしてこの126年間で第3番目となる。モスクワ市・モスクワ州気象予報センタ−によると、1879年からの定期気象観測で、2昼夜続き、20mm以上の降雪はたった2度しか記録されていない。一度目は1900年で26mm、二度目は1966年で27mm。今回の降雪はまだ史上第3位だが、1日当たりの記録ではトップ。積雪高さは今朝、39cmとなった。これまでのは最高記録は1945年の34cm。

−21日ロシア大統領経済顧問アンドレイ・イラリオノフは「2005年の”最大の成果”は”国営企業の勝利”」だと、今年の経済総括会議で発言。「これまでロシア国家は株式会社、この所有者は選挙によってその所有権を行使している全国民ものであったが、そうした構想の中で発展してきた。今は公社と呼べる新しい所有者誕生の方向に事態は進展し、最初の所有者、ロシア市民から分離されている。これは国営企業の大勝利である。こうした変化は、様々な事業体にとって不平等な条件を作り出し、差別となる”意図的な選択主義”とも言える」「こうした環境では、ある企業にたいしては税に関し提訴され、ある企業は補助金を受け取る可能性がある。ある企業は融資を受けることができず、ある企業にはそのためのあらゆる条件が提供される。ある企業では外国人は安全面から見て働くことができず、ある企業では外国人が招きいれられる。ビジネスの不平等が絶対の原理として生まれている。”身内”カテゴリに入る最大要素は公社の忠誠である」と発言。「今年の良い点は、ロシアの対外債務を期限前の返済し始めたことである。2005年ロシアはIMFに対する債務は期限前に全額返済し、またパリ銀行債権団にたいしては相当な部分返済した。ロシアの対外債務は10月1日時点で、860億ドルまで減少した」と発言

−20日今日から首都モスクワではエズマツ市（ヨ−ルカ祭、クリスマス、新年用ツリ−）が始まる。モスクワ市によると、今年は10の首都行政管区で約30のエゾマツ市が開催される。モスクワ郊外のエゾマツ価格は昨年並みで1m当たり160ル−ブル。カナダ産、デンマ−ク産のエゾマツも売られるが、モスクワ郊外ものより数倍高い。

−19日モスクワでは新年を前に、バスや電車の運転手はサンタクロ−スや雪姫に変身する。「モスクワ交通」社によると、これは三年続けていることで、約400人の男性運転手と約100人の女性運転手が新年の主役の衣装を身につけ、主に市中心のル−トで勤務することになる」「サンタクロ−スは白い毛皮仕上げの赤いジャケットに赤い帽子で、雪姫も同様の格好をする。当初サンタクロ−スには白い髭を付けることも考えたが、運転の邪魔になると思われ取りやめにした」と伝えた。バスや電車自身も新年の化粧をする。「車体には雪模様の多くの飾り、それに”祝新年”とカラフルに書かれる。社内には祝いのプレ−トが吊される。また各停留所にも、新年の祝い飾りがつけられる」と伝えた。

−16日「ホテル”ロシア”解体の際、同名のコンサ−トホ−ル”ロシア”は一部改築するだけで、保存される」とモスクワ市は伝えた。ホテル「ロシア」解体後、跡地には高さ6階建ての多機能ビルが建てられる予定。「総面積41万平米のビルに4星、5星クラスのホテル客室約1500室が用意される。現在のロシアホテルは客室は3100室である。新多機能ビルでは総面積約20万平米の地下部分も用意される」とモスクワ市。同ホテルの解体は来年6月から始まる。38年前、クレムリン城壁近くに建設されたホテルはガラスとコンクリ−トで出来た白いモダンなビルで、プロパガンダの機能もはたしていた。しかしその10年後、1977年、大火災を起こし、42名の死者を出した。これは可燃性材や毒性材料を使用した設計者の誤り例として専門の教科書にも載っている。

−15日ロシアで最初の航空タクシ−が来年2月からモスクワ・ニジニ−ノヴゴロド間で運航開始される。この航空タクシ−の飛行機にはニジェゴロド航空機製作会社「ソコル」製のM−101T機が使用される。「6人乗りで飛行距離は最大1000km。飛行距離は200km毎、5つに区分されている。第1区分の価格はキロ23ル−ブル、第5区分ではキロ15ル−ブルとなる」と航空タクシ−運営会社「アヴィア・マネ−ジメント・グル−プ」社長エフゲニ・アンラチニコフはモスクワの記者会見で説明。それによると、航空タクシ−は乗客及び貨物を”定期便”で運び、1.5〜2時間おきに拠点空港から飛行する。個人注文の可能で、顧客が申請すれば3時間後には飛行機は提供される。ル−トは顧客自身が決める。

−14日「ロシアの原子力の将来は高速中性子原子炉にある。ベロヤルスカヤ原子力発電所にある高速中性子炉BN−600型は独特なものである」とロシア連邦原子力局キリレンコ長官はエカテリンブルグで表明。「これは我が国に競争力のある分野だ。この分野ではロシアは完全なリ−ダ−である。次の一歩は、BN−800型原子炉の建設である。高速中性子炉ははるかに安全である」とベロヤルスカヤ原子力発電所視察してキリレンコ長官は発言。

−13日ロシア内務相ラシド・ヌルガリエフは極東森林資源の密輸出規模の拡大に懸念していると、林業・製材業犯罪防止に関する各極東警察機関の会議で発言。「天然資源はアジア太平洋地域諸国にとって最大の牽引力だが、その中の企業は木材を密輸出するため、あらゆる手段を利用している。この連邦管区の経済交流が隣接国に方向転換したことで、中国や韓国からの移民流入を誘い込み、仕事探しに来たり、事業を行っている」「ハバロフスク地方では半加工木材の95％が中国に輸出されている。プリモ−リエの北部地域では150の会社が活動し、木材を中国に輸出しているが、このほとんどの部分を100％外資の企業が輸出している。森林資源の密貿易の規模は拡大し、そのために買収された役人や組織犯罪グル−ブが利用されている」と発言

−12日「ロシア科学アカデミ−地球物理学研究所の火山学者はエルブル−ス山（大カフカス山脈西部、5642m）の地下の動きについて注意深く観察している」と科学生産公団「インテレクト−S」副所長、地理学博士ヴィクトル・ラズモフは伝えた。「エルブル−スはこれまで死火山と見られていたが、休火山の範疇に入れることにした。続いている火山活動について全面的な調査が必要だ。エルブル−ス山はあまり調査されていないので、蓄積されているデ−タでは、火山活動活発化の確率や時期など予想ができない」と発言

−8日プ−チン大統領は「ウクライナの経済力でロシアのガスを市場価格で購入できる」と見解を示す。「ウクライナ経済成長テンポはかなり落ち込んでいるが、その成長率はロシアに匹敵するものだった」と政府の経済担当閣僚と中央銀行代表との会議で発言。「ウクライナは西側金融機関から大量の融資を受けている。総額は数十億ドルもある。これだけあれば、ロシアの市場価格で必要がガス量を購入するのに十分だ」と発言。

−7日ロシア下院は「ロシア連邦議会国会調査」法案を承認した。賛成373票、反対54票、棄権1票。この法律に基づき、両院により国会調査委員会が設置される。委員会の中心活動は、憲法で保証された国民の権利及び自由の重大または大規模な違反、自然及び技術的性格の大事故の原因及び影響などの調査並びに、ロシア連邦の憲法体制の根幹に脅威となりうる事態の調査などである。

−6日「この15年間で約2万5千人のロシア人学者が国外に流出し、約3万人が毎年、契約により海外で働いている」とロシア教育科学省次官ドミトリ・リヴァノフは伝えた。「この数値はロシアの全学術人材の5〜6％にあたる。学者として能力発揮できる年齢にある最も必要な人材だ」「ロシアから人材流出する原因としては、労働賃金が低いことや、設備機器が不十分なこと、ロシアにおける学者の地位が低いことなどあげることができる」「現在ロシアにおいて学術関係で就労している人数は90年代水準の約40％である」と発言

−5日モスクワ市民は市議選で「統一ロシア」党に議会過半数の議席を与えた。専門家は「統一ロシア」党の完全勝利をきわめて当然なことであると見て、また野党勢力の完敗したと指摘。効率政治財団会長グレブ・パヴロヅスキ−によると、選挙では、10％の壁がかなり効果を発揮して、人民主義勢力をシャットアウトした。「現在、統一ロシア党が明らかに人気がある。これまで政党投票では基本的に”ロシア共産党に賛成か、反対か”が問われたが、今度は”統一ロシア党に賛成か、反対か”となった」と発言

−2日ロシア連邦宇宙局長官アナトリ・ペルミノフは「来年度の国際宇宙ステ−ション計画に関するNASAとの共同行動計画は年内に調印されるだろう」と発言。NASAとの協力は新たな段階に移行しつつある。「これはブッシュ大統領が宇宙活動分野におけるロシアとの協力規制撤廃の文書に署名したからだ」「連邦宇宙局とNASAの2011年までの協力協定の調印は2006年7月に予定している。協力計画の具体的内容は現在両国の専門家が検討している」と発言

−12月1日ロシアに新たな自治体が正式に誕生した。これは、ペルミ州とコミペルミャク自治管区が合併して誕生したペルミ地方のこと。ロシア連邦新自治体（ペルミ地方）形成法にもとづき、2005年12月1日よりペルミ州とコミペルミャク自治管区はロシア連邦の自治体として存在しなくなる。これはロシアの地方自治体を合併するという最初の試みである。

2005年11月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日プ−チン大統領は「集団安全保障機構の対空防衛共通システムは技術的に見ても、また防衛力の十全を保持する上でも重要である」と見解を示す。「我々には防衛システム問題を解決するという共通課題がある。私が言っているのは、対空防衛システムのことだ」とクレムリンで行われた集団安全保障機構加盟国の外相、国防相、安全保障会議の書記との会談で発言。「こうしたシステム的な問題を解決するにあたり、力を合わせることが特に重要であり、技術面はきわめて重要なことだがそうした観点からばかりではない。力を合わせることで、現代の課題を解決する必要があると、防衛企業に問題提起できるであろうし、つまりその技術水準を維持することができるだろう」と発言

−29日ロシアで初めての系譜・紋章点がニ−ジニ・ノヴゴロド市で開催される。これには貴重な古文書、古い写真、家紋、1405年から記入されている家系図などが展示される。展示品にはプ−シキン、ブ−ニン、ポジャルスキ−、レ−ニン、エリツインなどの家系図も出展される。

−28日「アム−ル川は少なくとも1年間は全面禁漁すべきだ」とロシア連邦自然利用監督庁副長官オレグ・ミトヴォリはハバロフスク地方当局に勧告。「1年間はアム−ル川の魚は食用禁止となるだろう。スンガリ川に流出したベンゾ−ルその他化学物質約100トンと毒性物質のアム−ル川への流入の悪影響期間を予想すると、アム−ル川の水汚染は長期間は続かず、春の出水期には終わると思われる」と発言

−25日「モスクワ市の地上公共交通機関全てに”非常ボタン”が設置される」とルシコフ市長令にもとづき、モスクワ市は伝えた。こも非常通報装置は異常事態発生時に乗客も、運転手も利用することができる。「これには犯罪、テロ脅威、運転手の健康異常、乗客の生命・健康を脅かすその他の出来事などが該当する」とモスクワ市。”非常ボタン”システムは信号送信する方式で、これは中央管理センタ−に送られる。センタ−担当者が事態を判断して、関係当局に連絡する。「必要な場合、交通機関の所在場所は通信衛星を使って算定することもある」とモスクワ市。

−24日「アム−ル川の水は春まで飲料水として使用できない」とロシア連邦自然利用監督庁副長官オレグ・モトヴォリは伝えた。ロシア天然資源省の専門家の予想では、事態が思わしくない方向の発展すると、11月13日中国の化学工場の爆発火災による放出された毒物は11月26日にもアム−ル川に到達する可能性がある。「アム−ル川に汚染水が到達するまでに毒物濃度は少なくとも半減するはずだ」と同副長官。「アム−ル川の漁業は数年間禁止する必要があると考える。そうすれば住民の毒物被害を防げるだけでなく、アム−ルチョウ−ザメの生態も回復できるだろう」と発言

−23日ロシア上院は、公共の場でビ−ルを飲んだ場合、その罰金額を増やすロシア連邦行政法の改正案を承認した。上院法及び裁判問題委員会副委員長アレクセイ・クリシンは「公共の場及び公共交通機関でビ−ル摂取しば場合、違反者の罰金額は最低賃金の3倍となる」と説明。

−22日「ロシアのメ−カは家禽向け鳥インフルエンザワクチンの商業生産を2006年第一四半期から開始するだろう」とロシア農業監督庁。「現在、ウイルスH5N1タイプによる鳥インフルエンザ用ワクチンの試験が行われている」と同庁プレス・リリ−ス。11月22日の時点でロシア国内では鳥インフルエンザ感染居住地域は4カ所で、クルガン州、チェリャ−ビンスク州、タンボフ州、アルタイ地方の各々1カ所。

−21日「ロシアのWTO加盟交渉で結着がついていない国はあと7カ国となった」とロシア経済発展通商省貿易交渉局長マクシム・メドヴェコフは伝えた。「これは米国、カナダ、オ−ストラリア、コロンビア、エジプト、フィリピン、スイスである」と発言。「交渉で問題となっている点は4点だけで、金融市場、航空技術市場、砂糖市場、食肉市場への参入問題だ。これら国々との二国間協定は今年中には調印される見通しでいる」と発言

−18日ロシア下院は第3読会で2006年度国家予算案を了承した。可決に必要な票数226、賛成340、反対76、棄権2。予算収入は5兆461億ル−ブル、支出4兆2701億ル−ブル、予算黒字7760億ル−ブル。2006年度予算案はインフレ率7〜8.5％、対ドルル−ブルレ−ト28.6ル−ブル、ウラルスブレンド石油価格1バレル40ドル、GDP総額は24兆3800億ル−ブル。2006年末の安定化基金の額は2兆2423億ル−ブル、投資基金697億ル−ブル。国防費6672億5730万ル−ブル、国家安全・治安活動費5413億5700万ル−ブル等。

−17日ロシア政府は2006年〜2015年の期間におけるロシア宇宙船発射基地発展に関する連邦目的別プログラムを承認した。このプログラムは閣議で国防相セルゲイ・イワノフ。「このプログラムの実現には連邦予算額272億2千万ル−ブルが必要となる。プログラムは2段階で実施する予定である。第1段階（2006年〜2010年）ではプレセツク宇宙船発射基地に打ち上げ用ロケット「ソユ−ズ−2」を用いて軍事衛星打ち上げるための条件作りと、重量級ロケット「アンガラ」打ち上げ用の環境を作る」「将来はロシアの国防能力と安全保障を確保するため、”バイコヌ−ル”基地と”ソヴォボドヌイ”基地の使用を全面的に止めることができるようになる」と発言。

−16日ロシア下院はセルゲイ・イグナチエフをロシア中央銀行総裁として再任承認した。「中央銀行総裁としてセルゲイ・イグナチエフが再任されたことは、通貨金融政策と証券市場システムの強化を促すだろう」と下院信用機関・金融市場委員会代表ウラジスラフ・レズニク。

−15日「地球ナビゲ−ションシステム”GLONASS”は2007年に完全状態で動き出す」とロシア宇宙局長官アナロリ・ペルミノフは大統領との会談で発言。「2007年までに人工衛星数17個となり、必要最低水準に達し、軌道ナビゲ−ションシステムができあがる（glonass）」と発言。

−14日「ロシア国民は全体として、8〜10年後の国の将来について楽観的に見ている」と全ロ世論調査センタ−が実施したアンケ−ト調査結果。例えば、回答者の3分の2は、現在と比較して状況は改善されると予想し、その内18％は大幅な改善を期待している。状況が悪くなると見ているのは、回答者の22％。「将来の大統領は経済の国家規制や、最重要部門に対する国の管理を強化すべきだ」と回答者の約半数（47％）。正反対な意見、つまり自由な事業活動や市場経済のために最大限良好な環境を作るべきだと回答したのはたった16％。

−10日「鳥インフルエンザは1、2年の内にも人から人に伝染する可能性がある」とロシア医学アカデミ−インフルエンザ研究所長オレグ・キセレフ。「WHOの専門家はみな、世界で起きていることを鳥インフルエンザが人の間で循環し、そして人から人の感染へとしだい移行する現実的脅威として見ている。これにはどのくらい時間がかかるか、1〜2年もないだろう」「この研究所で開発しているワクチンの被験者の一人になるつもりだ」と発言。

−9日プ−チン大統領は、航空・宇宙防衛分野の新たな到達点に関心を示す。ロシア国防相は「来年ロシア軍には大陸弾道ミサイル6基、人工衛星6基、ミサイル運搬ロケット12基、さたに戦車31両（T90）、装甲車125両、多目的自動車3770台が新たに配備される。空軍は戦略爆撃機TU-160が1機、新型ヘリ8機が新たに配備される。

−8日「モスクワ鉄道社の乗客は今後、モスクワの全ての駅窓口で銀行キャッシュカ−ドで乗車券が購入できる」とモスクワ鉄道社広報部は伝えた。「キャッシュカ−ドによる乗車券の試験的購入方法は、銀行と契約して首都の中心路線で昨年春から始めたが、1年半の試験成績は良好で、今後ほぼ全駅で適用することにした」と伝えた。

−7日ロシア下院建物内にある軽食堂でビ−ルも含めあらゆるアルコ−ル飲料の販売が中止された。「現在販売していません。事務局の指示です」と軽食堂の従業員は本紙記者の質問の答えた。ショ−ウインドウは白いシ−ツで覆われている。下院の建物内には軽食堂が三カ所、売店が二カ所ある。ここでビ−ル、ウオッカ、シャンパン、それに赤白のワイン、コニャックなど数種類が販売され購入することができた。11月2日の下院本会議、下院議員（会派”ロ−デイナ”）イリ−ナ・セヴェリワが12階にある下院軽食堂でのビ−ル販売禁止を提案した。「下院の建物を”酒場”にすべきではない」と発言

−4日プ−チン大統領は、中央銀行総裁としてセルゲイ・イグナチエフの再任すると、下院に提案した。セルゲイ・イグナチエフは1948年10月10日にレニグラ−ドで生まれる。1975年モスクワ大学卒業し、3年後同大学大学院を卒業する。その後10年間、レニングラ−ド商科大学、1988年から1991年レニングラ−ド金融経済大学で教える。20以上の学術論文がある。1992年ロシア財務省次官、1993年ロシア中央銀行副総裁、1996年から1997年ロシア大統領補佐官、2002年中央銀行総裁

−3日「ロシアとEUは鉄鋼製品の貿易協定に調印した」とロシア経済発展通商省広報部は伝えた。この協定は2005年〜2006年を対象としている。それによると今年ロシアはEUに鉄鋼製品220万トン輸出する。2006年は輸出枠を2.5％増加する予定。双方はロシアがくず鉄の輸出関税を撤廃した場合、この輸出割当量の増加で合意した。

−2日、日本のテレビに国際宇宙ステ−ションで撮影されたコマ−シャルが今日流れた。CMの主役となったのは、ロシア宇宙飛行士セルゲイ・クリカレフ。地球が見える宇宙船窓を背景にクリカレフ飛行士は容器からラ−メンをフォ−クで食べるシ−ン。このCMは「日清食品」のもので、特殊カメラで撮影された。カメラは10月初め、新クル−との交代時に「ソユ−ズ」で運び込まれた。1年の間にさらに数本のCM撮影する予定。

−11月1日「ロシアは所有権の保護、中小企業の振興、経済の脱官僚化、税・関税行政の改善をきわめて重視している」とプ−チン大統領はアムステルダムでオランダの経済界代表と会談して表明。「経済の脱官僚化、つまりこの問題の解決がまだ求められている」「こうした動きは全て、透明性があり、法的保証があり、国際協力や外国からの投資にとって開かれたロシア市場の構築に向けられているものだ」と発言

2005年10月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日プ−チン大統領はロシアのNATO加盟問題の提起についてありえないとはしないとしたが、ロシアは自国の安全と国防能力は常に独自に保障してきたとも発言。これはオランダの記者団が「ロシアはいつかNATO及びEUの加盟国になる可能性があるか、その場合どのような条件が必要か」と質問され答えたもの。

−28日米国カリフォルニアにいるデンマ−ク産の雄犬（3歳）が世界で最も身長が高いと認定され、ギネスブックに載せられた。ギプソンと名付けられた雄犬は立つと2.1mもある。ギネスブックの代表は英国からわざわざカリフォルニアまで飛び、記録確認した。ギプソンの女飼主は「犬が世界で最も身長が高くなることなど望んではいなかった。ギプソン、これは贈り物です」と発言

−27日ロシアの宇宙運搬ロケット「コスモス-3M」は一度に8個の人工衛星を軌道に乗せた。モスクワ時間11時27分に宇宙発射基地「プレセツク」から打ち上げられた宇宙運搬ロケット「コスモス-3M」はロシアの教育用人工衛星「モジャエツ-5」と外国の小型人工衛星7個を設計軌道に乗せた。この内訳は中国の人工衛星「China-DMC」、英国の「TopSat」、イランの「SINA-1」、ノルウエ−の「Ncuve-2」、ドイツの「UWE-1」、日本の「XI-V」、欧州宇宙局の「SSET Ecpress」。

−26日ロシア人の半数以上は肥満である。「ロシア人の半数以上は体重が多すぎて肥満である」とロシア医学アカデミ−栄養研究所長ヴィクトル・トウテリヤンは伝えた。「とりわけ30歳以上の女性の60％、30歳以上の男性の半数は肥満である。ロシアにおける死亡者の55％は主に心臓血管系疾患によるもので、その多くは余分な体重によるものだ」と発言

−25日「ブッシュ大統領とロシア経済界代表の会談ではエネルギ−、WTO、来年のG8首脳会議のロシア議長国などの国際的な問題が議題となった」とロシア産業エネルギ−相ヴィクトル・フリステンコは伝えた。「会談は余すところ無く詳細にわたるものとなった」と発言。米大統領との会談には、ルクオイル社、ロスネフチ社、TNC-BP社、ガスプロム社などロシアの大手企業の代表が参加した。

−24日「ロシアではこの15年間、心臓血管疾患による死亡者数が30％も増えている」とロシア心臓病学術センタ−所長エフゲニ・チャゾフ表明。「2004年ロシアでは128万人が心臓血管疾患で死亡した。国はこの問題に大きな関心を払うべきだ」「国内には高血圧者は4160万人もいる。病院に登録されている数だけでも800万人もいる。人々はまったく自分の健康に留意せず、とくに血圧に関心をもっていない」と発言

−21日ロシア科学アカデミ−で本日アレクサンドル・ヤコヴレフの葬儀が行われた。ペレストロイカ理論家の一人、有名は社会活動家の葬儀には親族、友人、彼の名と功績を高く評価する人々が参列した。ヤコヴレフの棺に頭を垂れたのは、大統領補佐官セルゲイ・プリホチコ、大統領顧問アンドレイ・イラリオノフ、オリョ−ル州知事エゴル・ストロエフ、出版印刷・マスコミ庁長官ミハイル・セスラヴィンスキ−、イタルタス通信社社長ヴィタリ・イグナチェンコ、アカデミ−会員セルゲイ・カピツア、「ヤヴロコ」及び右派同盟リ−ダ、テレビ局第一チャンネル社長コンスタンチン・エルンスト、前大統領夫人ナイナ・エリツイナなど。「アレクサンドル・ヤコヴレフは我が国の民主主義、自由、そして個々人及び我々全ての守護者であった」と大統領顧問アンドレイ・イラリオノフ。

−20日2006年1月1日からロシア国民には、所有者のデ−タを電子媒体に納めた新タイプの国際パスポ−トが発給される。クレムリン広報部によると、プ−チン大統領は「ロシア国外においてロシア国民の身分を証明する、電子媒体にデ−タを納めた基本文書」に関する命令に署名した。旧型のパスポ−トは有効期限終了後、個人の申請による新型に切り替えられる。新タイプのパスポ−ト導入を急いでいるのは、1年後多くの先進国では電子式パスポ−トに移行することによる。

−19日「ロシア連邦独占禁止庁はガスプロム社によるシブネフチ社の買収申請を許可した」と同庁広報部長イリ−ナ・カシュニナは伝えた。連邦独占禁止庁には独占企業法にもとづき、ガスプロム社によるシブネフチ社の支配株買収に関し、二つの申請書が出されていた。シブネフチ社株72％の買収額は130億ドル。

−18日「総額100万ドルの収賄でロシア連邦税務庁高官とロシア中央銀行モスクワ管理局職員が逮捕された」とモスクワ検察庁は伝えた。「逮捕はホテル”バルチュグ・ケンピンスキ・モスクワ”でロシア連邦保安庁捜査官により10月17日行われた」とモスクワ検察庁広報部。逮捕者の中にロシア連邦税務庁信用機関管理局次長もいた。「この高官は中央銀行モスクワ管理局法務部職員と共謀して、モスクワのある銀行の会長に対し、税務署の要求を無くしてやるとして、賄賂要求したもの」と同広報部は伝えた。

−17日ロシア首相ミハイル・フラトコフは「ロシアはロシア経済と投資家自身の利益を考え、外国投資家と仕事をするだろう」「西側投資家はGDPの倍増とロシア経済の多角化に取り組む用意があると確認発言している」と今日行われた外国投資協議会の総括してプ−チン大統領に報告した。会議終了後フラトコフ首相は「この会議は西側投資家との関係調整で有効な手段として今後も機能するだろう。ロシア政府は国家の戦略的重要な物件に対し西側の投資を禁止するつもりはない」と発言

−14日プ−チン大統領は「今回治安機関、軍機関は全て足並みを揃え、効果的に厳しく対処したことは立派だ」と発言。本日国防相セルゲイイワノフ、内相ラシド・ヌルガリエフ、連邦保安庁第一副長官ニコライ・クリマシンはナリチクの状況や治安機関及び軍の行動について大統領に報告した。

−13日「中国の専門家はロシアのソユ−ズから何かを獲得したが、独自のより完成した宇宙船を開発した」とロシア宇宙飛行士訓練センタ−副所長ワレリ・コルズン。「これはとても良いことだ。開発されたものからよりよいものを取り出し、さらに独自なものを加えることは良いことだ。中国宇宙船の機器は最新の要求に応えるもので、単独でほぼ3ヶ月間は飛行できるだろう。一方ソユ−ズは数日しか飛行できない」と発言

−12日「ロシア教育科学省は外国人学生の学習向け推薦大学リストを見直すだろう」とロシア教育科学相アンドレイ・フルセンコはモスクワ工業大学の学生との会合後、記者会見で表明。「我々は外国人学生に推薦できる大学及び都市のリストについて見直すことになるだろう」とボロネジ市でペル−の学生が殺害された事件にコメントして発言。

−11日プ−チン大統領は無料の医療権利を保証する法律を至急制定するよう求めた。「基本法の制定問題はもう1年以上も前に提起されている。何度もこの決定が引き延ばされている」とロシア大統領は国家評議会常任会議で発言。「引き延ばしはもうタイムリミットだ。政府も連邦議会も最短期間に必要な法律を制定すべきだと考える。無料医療援助に対する国民の権利を完全な形で確定する時だ」と発言

−10日「4番目の宇宙観光旅行者は日本の実業家になるかもしれない」とロシア宇宙局飛行計画長アレクセイ・クラスノフ表明。「現在、次ぎとなる4番目の宇宙観光旅行の候補者がすでにいる。医療検査はパスしているので、おそらく1年後には飛行するだろう。これは日本の実業家エノモト・ダイスケ氏で、残りの訓練ステップもうまくパスしてくれるだろうと、とても期待している」と発言。エノモト氏は33歳、つい最近まで日本の大手インタ−ネットプロバイダ−で経営にあたっていたが、最近はIT分野の投資プロジェクトに関係していた。

−7日カザフスタン大統領ヌルスルタン・ナザルバエフは第一番目に大統領立候補を届け出た。カザフスタンの大統領選挙は2005年12月4日に予定されている。カザフスタン中央選挙管理委員会は、立候補届した18人中、13名を承認した。

−6日「ほぼ国民の半数は、労働組合の活動は勤労者の状態にいかなる影響も及ぼさないと考えている」と全露世論調査センタ−が実施したアンケ−ト調査結果。働いている回答者の2人に1人（49％）は、その職場に労働組合は存在すると回答。ところが40％は「労働組合の活動はいかなる影響も及ぼしていない」とし、たった9％だけが「労働組合は勤労者の生活や地位に重大な影響を与えている」としている。職場に労働組合が無いと答えたのは、回答者の42％、さらに8％は職場に組合があるのか、はっきり回答することができなかった。

−5日「モスクワ及びロシアの様々な地域にある一連の銀行書類が外国の司法警察機関の請求で押収されている」とロシアの司法警察当局筋。「ロシア最高検と内務省は、モスクワその他の地域において、犯罪により得た資金の合法化阻止の作戦を実施している。今日、一連の銀行に数台のバスに乗った捜査員が入った。一連の銀行では、犯罪により儲けた資金の合法化に関する書類押収が行われている」と当局関係者は述べたが、捜査上の理由で銀行名は明かさなかった。

−4日ロシアでは燃料エネルギ−部門での犯罪数が増加している。ロシア内務省は燃料エネルギ−部門の犯罪数は増加傾向にあると指摘。「こうした犯罪による損害は、数十億ル−ブルにもなるだろう」とロシア内務省調査委員会組織犯罪・汚職事件部長アレクサンドル・マトヴェ−エフは記者会見で表明。記者の質問の答え「残念ながら調査委員会の仕事の中に現在燃料エネルギ−部門関係のいわゆる”大事件”はない。だが様々な脱税方法の利用と関係する企業についていくつか計画をもっている。この計画の詳細を明かすのは時期尚早だ」と発言

−10月4日ロシアの旅客機IL-96型の運行が再開された。この命令書にはロシア交通監督局長官アレクサンドル・ネレチコが署名。「飛行機運航決定の時期に”パ−ツ納入の遅れ”が影響した」とロシア連邦産業局長官ボリス・アレシン。

2005年9月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日ロシア太平艦隊は今年初めて大陸弾道ミサイルをモスクワ時間12時22分、オホ−ツク海で原子力潜水艦「スヴヤトイ・ゲオルギ・ポベドノセツ」から発射、チュジャ試射場（カニン・ノス岬）の訓練目標に命中した。「ミサイルの発射は海中約30ｍから行われた。前回は昨年11月2日だった」とロシア海軍報道部長、海軍大佐イゴリ・ドウイガロ伝えた。

−29日東石油パイプライン建設のFS調査結果は法に反しているとロシア天然資源省。同省によると、「東シベリア−太平洋」石油パイプライン建設において、第一期工事分はロシア法の要求と一致していない。このパイプライン建設のFS調査結果はすでに国家環境鑑定のため、連邦環境・技術・原子力監督庁に提出されている。「バイカル湖地域のパイプライン通過場所の選定問題は所定の手続きで解決されていない。この計画のFS（技術・経済的適性）調査は、国家環境鑑定に合格していないパイプライン建設を前提としている。特に石油パイプラインの1区間はバイカル湖沿岸から800ｍの所を通過する」と天然資源省

−28日元ロシア副首相アレクサンドル・ショ−ヒンがロシア経営者連盟（ロシア産業家・企業家連盟（RSPP））の会長に就任する。「会長としての最大課題の一つは、理事会が私を支持すればのことだが、経済界の利益を取り纏めることであり、社会的自覚も含め、ロシア経営者連盟を大資本だけでなく、全経済界の利益を擁護し、代表する組織に転換することである」と発言

−27日ロシアはIAEAの管理下で核燃料バンク設立するという米国の提案を支持した。ロシア連邦原子力庁長官アレクサンドル・ルミャンツエフによると、米国は2009年までに兵器用高濃縮ウラン17トンを原発用の低濃縮ウランに転換する予定。「米国のこの提案は、核燃料サイクルに対する多面的なアプロ−チ作りに関係している」「これは、自前の核燃料サイクル開発を自発的に放棄する国々にたいし核燃料を提供する問題のことだ」と発言

−26日プ−チン大統領は「国会調査」法案を下院に提出。以前プ−チン大統領は閣僚との会議で、年末までに法案可決するように下院と協力するよう閣僚に命じていた。この法案によると、ロシア憲法で保証する人権と自由に対し許しがたいまたは重大な違反を犯した事実並びに技術性の非常事態発生に関係する状況、自然及び技術性の非常事態の悪影響に関係する事態などは、国会調査の対象となる。

−23日「ウクライナ新首相の最初の外国訪問先はロシアとなるだろう」とウクライナ大統領ヴィクトル・ユシェンコはジトミル全軍試射場の演習後、記者団に表明。「ロシア訪問でガス分野での二国間協力問題が話し合われるだろう」と発言

−22日大多数のロシア人はプ−チン大統領の行動を支持している。ユ−リ・レヴァダ分析センタ−が実施した世論調査結果によると、回答者の70％は大統領の仕事を評価している。フラトコフ首相の仕事に満足している人は32％だが、不満な人は59％もいる。ロシア政府の仕事について31％が肯定的に評価、66％は役立っていないと見ている。プ−チン大統領の支持率は政治家の中でトップ、44％が支持している。第二位が非常事態相セルゲイ・ショイグで18％、第三位はモスクワ市長ユ−リ・ルシコフで12％。

−21日ロシアの宇宙飛行士は国際宇宙ステ−ション内で日本の会社の宣伝広告の撮影。これは日清食品のコマ−シャルと、宇宙空間での宣伝撮影を専門とし、宇宙航空研究開発機構から技術支援を受けている日本の会社「スペ−ス・フイルム」は伝えた。同社によると、10月1日打ち上げ予定の国際宇宙ステ−ションの新乗組員を乗せた有人衛星「ソユ−ズ-TMA」にも、この撮影専用のカメラも搭載する予定。

−20日「ロシアの航空機製作統合会社の設立文書はほぼ出来上がっている。この文書には大統領令や政令も含まれるが、すでに作成最終段階にある」とロシア産業エネルギ−相ヴィクトル・フリステンコはプ−チン大統領との会談で表明。「法務機関から若干コメントが出て、現在これに取り組んでいるが、これは二三週間で終わる」「設立される航空機製作統合会社はピラミッド型の統合を想定していない。これは横並びの統合会社として設立され、航空機製作分野における競争力を維持する」と発言

−19日「ホテル”インツ−リスト”とホテル”モスクワ”の跡地における新ホテル建設はシケジュ−ル通り進行している。前者は2006年にオ−プン、後者は2007年になる」とモスクワ市建築・建設・開発・改修局広報部は伝えた。市都市建設政策局次長アレクサンドル・コソヴァンは「この両物件とも当初きわめて困難な問題をかかえていたが、これは解決され、インツ−リストホテル跡地に対しモスクワ市長が定めた期間内に新ホテルの建設は完了し、2006年内にオ−プンするだろう」と発言

−15日ウクライナには全面的な社会政治危機が発生するおそれがある。ウクライナで起きた一連の痛烈な汚職疑惑はウクライナ政府危機を引き起こし、ユシェンコ大統領の評判に傷をつけたが、専門家はこれから、ウクライナでは全面的な社会政治危機が始まり、現在の政治情勢の発生そのものや、ウクライナ指導部が政権についたやり方からして、この危機は不可避と見ている。「政治技術センタ−」政治学部長アレクセイ・ズウジンは「ウクライナで起きていることは、”オレンジ革命”の不可避的結果だ」「どのような革命であろうと、これは制度や法の外の行為であり、どのような革命にも汚職の根は存在する。こうした行為は違法な資金を利用して行われるからだ」と発言

−14日プ−チン大統領はニュ−ヨ−クで核兵器テロリズム防止国際条約に署名した。ロシア大統領がこの条約署名では63ヶ国最初となった。調印式は国連本部一階ロビ−で行われた。この文書に署名する各国首脳のため、ロビ−の一角が特別にブル−のつい立で仕切られた。

−13日「ウクライナがNATOに加盟した場合、ロシアはウクライナとの関係を見直すことになるだろう」とロシア国防相セルゲイ・イワノフはベルリンで、ロシア・NATO会議の国防相非公式会談を前に記者会見では表明。「NATOに加盟するか、しないか、これはウクライナも含めあらゆる主権国家の権利だ。ウクライナのNATO加盟により我が国との関係も見直す必要が出てくることは、これとは別問題だ」と発言

−12日プ−チン大統領はロシア連邦と諸外国の軍事技術協力令に署名した。これは、2000年12月1日付けロシア大統領令の改訂版である。この大統領では軍事製品納入業務においてその迅速性や柔軟性を抑制する要因、とりわけ決定合意に多く余分なステップが求められるなど、こうした点を取り除く具体的措置が定めらている。同時に軍事技術協力の事業体活動に対し、国の統制管理機能が強化されている。

−9日「ロシアは中国に軍事輸送機IL-76と空中給油機IL-78を合計40機、輸出する」とロシア軍需産業筋は伝えた。それによると、契約総額は約10億ドルになる。「飛行機の組み立てはタシケント航空工場で行われるが、部品の90％はロシア製となる」と伝えた。これについてはすでにロシア国防相セルゲイ・イワノフはロシア・中国軍事技術協力政府間委員会の会議終了後「ロシアは中国人民解放軍に軍事輸送機IL-76と給油機IL-78を正規に定めた数量納入するという合意は存在する」と発言。

−8日エリツイン前大統領は大腿骨骨折手術を無事終えた。「手術後エリツイン前大統領の健康状態は全般に良好」と大統領総務部統合病院の医師長ワレリ・ゾロトフは伝えた。「手術は通常体制で二時間前に終了した。困難はなかった。状態はきわめて満足できるものだ。エリツイン前大統領は意識があり、状況を理解している。血液、血圧、心臓機能は正常だ」と発言。前大統領は三週間ほどの入院となる。

−7日ロシア前大統領ボリス・エリツインが大腿骨を骨折して、イタリアからロシアの帰国。前大統領側近筋はエリツイン前大統領がイタリアにおいて事故で大腿骨骨折したとするマスコミの報道を認めた。当時前大統領はサルジニア島で休暇をとっていた。「気分は良好で、間もなくモスクワに戻る予定だ。おそらく今日の夕方になる」と側近筋。マスコミによると、骨折は室内で起きたらしく、前大統領は救急車を呼んだ。医師によると、エリツイン前大統領はおそらく何かにぶつかったか、それとも床に滑り転倒したもようだ。

−6日火曜日モスクワにおいて二つの選挙区で下院補欠選挙が開始された。この一つの選挙区にユコス社元社長ミハイル・ホドルコフスキ−が立候補する意向である。月曜日ホドルコフスキ−推薦発起人グル−プが記者会見をした。そこで発起人グル−プはある意味で野党勢力の団結を誇示するはずだった。この発起人グル−プには政党「右派同盟」や「ヤブロコ」の代表、政党「我々の選択」の党首イリナ・ハカマダ、ジャ−ナリスト、セルゲイ・ドレンコなど入っている。公式にはこの記者会見に「ナツモロフ」リ−ダ、エドウアルド・リモノフやロシア共産党中央委員会副議長イワン・メリニコフも参加するはずだった。

−5日米政府はハリケ−ン「カトリ−ナ」被災者救援のため、ロシアから人道支援を受け入れると表明した。ロシア非事態省顧問ヴィクトル・ベリツオフは「米政府と協力して緊急人道支援物資のリストを定めた」と伝えた。人道支援物資はロシアの輸送機IL-76三機で輸送される。「物資には発電機、食糧（乾パンなど）、多人数用テント、毛布、飲料水、包帯などが含まれる」とベリツオフ発言。すでに非常事態省はロシア外務省代表部や、ハリケ−ン「カトリ−ナ」被害処理危機状況官吏連邦局本部と協力行動するため、調整係りとしてロシア非常事態省国際活動局専門官を米国に派遣している。

−2日ユコス社元社長ミハイル・ホドルコフスキ−が出馬予定しているロシア下院補選の日程がきまった。下院の補欠選挙は二つの少選挙区で行われる。プレオブラジェンスキ−選挙区とウニヴェルシテツキ−選挙区で12月4日に補選が実施される。ウニヴェルシテツキ−選挙区の議員空席はミハイル・ザドルノフ議員が銀行機関に転職したため。この選挙区にはユコス社元社長ミハイル・ホドルコフスキ−が立候補すると見られている。中央選管委員長は「未決勾留所にいることは議員候補者として登録する上でホドルコフスキ−氏の妨げにはならない」と表明。

−9月1日ロシア外務省は中国からの観光旅行者はビザなしでロシアに入国できるとするマスコミの報道を否定した。「現行のロシア国民と中国国民の相互旅行制度では有効な公用及び一般パスポ−トを所有する両国国民の場合、しかるべきビザ手続きが必ず必要」とロシア外務省説明。例外は五人以上の団体観光旅行の場合で、2000年2月29日にモスクワで調印されたビザなし団体観光旅行に関する政府間協定にその規定が定められている。

2005年8月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日「実験人工衛星”モニトル-E”の通信問題は全て解決し、衛星は正常に動いている」とフルチェフ記念センタ−地球遠隔観測システム次長イネサ・グラズコワは伝えた。「軌道上で衛星運転の当初発生した通信問題は解決した」「20日間後、制御プログラムの調整がうまくいけば、地表の最初の写真を受け取ることができるだろう」と発言

−30日ロシアの輸送船「アカデミク・フェドロフ」号が氷砕船の支援なしに北極点に到達したが、これは北の海の氷状態がどれほど変化しているか示すものでもあった。この航海における調査によると、北の海の氷の厚さが変化しており、地球環境の著しい温暖化を証明している。

−29日ロシア中央銀行は「2006年度通貨金融政策基本方針」を下院に提出した。ロシア中央銀行は消費者物価上昇率を7〜8.5％の範囲内に抑制できると見ている。また2006年ル−ブルの実質有効相場の上昇は最大で9％と予想している。ロシア中央銀行は2006年ロシア経済の発展予想パタ−ンに基づき、三つの方向で通貨計画を立案した。通貨供給増加の源泉はこの三つの案どれでも、通貨金融調整機関の国際準備金の増加である。第一案は6000ル−ブルの増加、第二案では1兆5000億ル−ブルの増加、第三案では2兆3000億ル−ブルの増加。経常取引勘定の黒字額は各々、395億ドルから996億ドル。

−26日プ−チン大統領は「国家の政治的強化は絶対に必要であった。皆さんにこのプロセスを支持していただき、感謝します」と国家評議会の会議で表明。「連邦政府の強化は連邦中央に権限が無制限に集中することであったはならない」「連邦中央と地方の権限の分割については、国家評議会の作業グル−プと政府が権限の一部は専権とし、大部分は委譲するという二つの方針で行うと決めた」「地方に権限を委譲する場合、政府はその財源を提供すべきであるが、委譲された権限には責任を持つ必要がある。これは連邦機関と地方機関が併存してはならないという意味だ。知事に権限が委譲される場合、知事には財源も供与され、各々の分野をどう調整するか、その決定力も与えられることになる」と発言

−25日「ロシア全土で野鳥の狩猟は禁止される」とロシア連邦消費者権利・福利監督庁長官、ロシア国家衛生医長ゲンナジ・オニシェンコはモスクワの記者会見で表明。「これはすでに全知事に対する勧告というより、今後遂行される対策である」「野鳥の狩猟に燃える男性にとってはこれはその雄姿存続のために必要だろうし、我々にとっては人々を守る上で必要だ」「鳥インフルエンザ感染の恐れのある環境で野鳥を狩猟することは、狩猟者団体その他の団体からどのような抗議があっても、禁止されるだろう」と発言

−24日「ロシア国内の鳥インフルエンザ感染拡大は食い止められた。感染流行は減少し始めている」とロシア農業相アレクセイ・ゴルデ−エフはモスクワの記者会見で発言。「現在状況は落ち着きつつあり、局地化していると見ている」「この危険なウイルス感染は東南アジアや中央アジアから渡り鳥がロシアに持ち込んだものだ。病気が農場や養鶏場に拡大させないという最大の課題は達成できた」「だが鳥インフルエンザに勝利したと祝うのはまだ早い。”木をとんとん叩く”ように慎重に対処したい」と発言

−23日「ロシアでは2005年上半期、収賄で5千人以上の官吏が逮捕された」とロシア内務省経済安全保障局長セルゲイ・メシェリャコフは記者会見で伝えた。「この間、3500件の刑事事件が裁判となった。さらに2500人の官吏がゆすり・強要で逮捕された」「役所の汚職はほとんど財産の再分割における犯罪と関係している」「逮捕されるのは下級官吏や中級官吏で、大物官吏はくわめて少ないパ−セントだ」と発言

−22日、日本の大手投資会社「大和セキュリテ−ズ」と米国の「JPモ−ガン」社は共同でロシア及び東欧企業の株式販売を開始する。申請受け付け期間は8月31日まで。会社側はこの販売は成功するとみている。というのも日本では投資家の間で今”本格的なロシアブ−ム”が起きているからだ。「エネルギ−部門や急速に国内で増大する消費部門に関連するロシア株式に投資することは長期的利益をもたらす展望がある」と広告カタログで強調している。

−19日ロシア農業監督庁はカルムイク共和国の鳥インフルエンザのニュ−スについては公式には否定しているが、同庁は今日、同共和国内にウイルスが存在すると認めた。したがって8月19日現在、鳥インフルエンザの感染はチェリャ−ビンスク州、ノヴォシビルスク州、オムスク州、チュメニ州、クルガン州、アルタイ地方、カルムイク共和国で、ロシア連邦構成体の七つで確認されている。

−18日「2005年ロシアの兵器輸出高は昨年並みとなるだろう」と「ロスオボロンエクスポルト」社長セルゲイ・チェメゾフ発言。「輸出の主な部分は軍艦になるだろう。今年艦船、潜水艦の輸出はさらに増加することになる」「これまで兵器輸出による国庫収入の主な部分は空軍兵器であった。今後、この傾向が再び中心となるだろう」と発言

−17日ロシア上院議長セルゲイ・ミロノフは「五千ル−ブル紙幣発行ニュ−スを八月に流すのはさほど適切でない。これは金融危機七周年に対し、国民への不可解なプレゼントだ」と発言。「多くの国民の月給がまだこの新紙幣の金額以下である。年金受給者などはこのニュ−スを”警告”ととらえている」「これは、政府が予定の範囲内にインフレ率を抑制する己の能力に自信がないと、そうした見方で理解されるかもしれない」と発言

−16日ロシア連邦宇宙局（ロスコスモス）は「月観光旅行客」の選定独占権を「スペ−ス・アドベンチャ−」社に供与した。ロシア連邦宇宙局と「スペ−ス・アドベンチャ−」社は月の回りを飛行する宇宙計画実現のため非職業宇宙飛行士と投資家選択の企画に関し、覚書に調印したと、ロスコスモス代表ヴャチェスラフ・ダヴィデンコは伝えた。この覚書によると、「スペ−ス・アドベンチャ−」社は宇宙事業公団「エネルギヤ」提案の月の回りを飛行するという計画に関し、市場調査とその非職業宇宙飛行士及び投資家の選択の独占権を取得する。

−15日2006年度ロシア連邦の予算案における収入額は1.5倍以上に増大。ロシア副首相アレクサンドル・ジュ−コフは「2006年度国家予算総額は5兆500億ル−ブルとなる。今年の予算総額は3兆3300億ル−ブルである。2006年度支出総額は4兆2700億ル−ブルで、今年より1兆2000億ル−ブル多くなる。予算黒字額は7760億ル−ブルの予定」とプ−チン大統領に報告。「1ドル28.6ル−ブルとする推定相場を基準とすれば、ドル換算で今年の承認済み予算額は1109億ドルで、2006年度は1764億ドルとなる。支出額もこのドル基準で計算すると、今年は934億ドル、来年度は1422億ドルとなる」と発言

−11日ロシアの一連の地域における大気中の有害物質含有量は基準濃度の五倍と、ロシア消費者監督庁がその地方支部に送った資料。アム−ル州、チタ州、ノヴォシビルスク州、オムスク州などでは大気中の有害物質濃度は基準値の五倍。その原因の一つは自動車輸送とロシア消費者監督庁は見ている。

−10日「モスクワ市は市内に五つの特別経済区設置の問題について検討している」とモスクワ市経済政策・発展局長マリナ・オグロブリナは記者会見で表明。特別経済区はゼリョノグラド、ユ−ジヌイ・ポルト、ナガチノ・ジル、ユ−ジヌイ・ブトフ、モルジャニコフの各地区に設置する予定。ユ−テリテイ・交通インフラ整備にはナガチノ・ジル地区だけでも20億ル−ブル以上かかる。「2006年度連邦予算案では特別経済区設立に全部で80億ル−ブルしか予定されていない」と同局長。

−9日ロシア国内では”鳥インフルエンザ”で7月21日からすでに5583羽の家禽、野鳥が死んでいる。ロシア非常事態省によると、昨日だけでも”鳥インフルエンザ”でノヴォシビルスク州で10羽、チュメニ州で5羽死亡している。アルタイ地方、ノヴォシビルスク州、オムスク州、チュメニ州における家禽、野鳥の感染は”鳥インフルエンザ”に感染した野鳥の移動による。

−9日「潜水艇AS-28の調査に専門家が着手した」とロシア海軍広報部は伝えた。「モスクワ時間10時31分、潜水艇AS-28は救助船”コジミン”の船上に引き揚げられ、現在ペトロパヴロフスク・カムチャツキ−港に停泊」と伝えた。「ベ−リング海ベレゾバヤ湾でロシア潜水艇事故については8月4日に分かった」と伝えた。

−5日「統一ロシア」党はミハイル・ホドルコフスキ−との接近とその資金援助期待しているとして「ロ−ジナ」党を非難した。「今週末に有力な新興財閥、新興財閥野党勢力のリ−ダの一人、ミハイル・ホドルコフスキ−と政党「ロ−ジナ」にはっきりした接点があると認められた」と「統一ロシア」総評議会委員アンドレイ・イサエフ表明。

−4日「ロシアでは抗議行動は何も解決できないと考える人が増えてきた」と財団「世論調査」がロシア国内の44の州、地方、共和国の100の居住地で実施したアンケ−ト調査結果。7月初めと比較すると、8月初め何らかの抗議行動に参加する可能性があるとする人の数は38％から33％まで減少した。こうした動向は55歳以上で、家族一人当たりの月収が1500ル−ブル以上の人が最も多く、また農村居住者も多い。また最近の抗議行動の評価についてもいっそう顕著な変化が出ている。こうした行動が特にメリットをもたらすと考える人は減少（30％から19％）し、抗議行動は何のメリットも損害ももたらさないと考える”懐疑的”な人の割合が増加した（31％から38％に）。

−3日「ロシア政府は上半期経済成長率に満足していない」と、上半期国内社会経済発展の成果に関し、閣議で審議する前に政府筋語る。「上半期GDP成長率は5.6％だったが、2004年上半期は7.7％だった」「経済発展通商省に何度となく、経済成長加速の要因を活性化させる総合対策作りを指図したが、同省は当面、この指示の延期を求めてきた。経済発展通商省は閣議で2006年度予算案が了承された後、この問題に入るべきと考えている。だが我々は予算審議の前にこれをやる必要があると見ている」と政府筋伝えた。

−2日ロシア政府は「後援者及び後援活動」法を立案している。すでに2006年上半期にも下院審議にかける予定でいる。こうした内容は経済発展通商省が作成した、連邦議会向け大統領教書基本項目の実現に関する政府行動計画案に記載されている。以前濾ロシア文化相アレクサンドル・ソコロフは「この法案が施行されると、文化とビジネスの関係は新しい段階に入る」「歴史遺産に関する配慮は国だけでなく、社会全体が行うべきもので、後援活動法はこれに寄与するためのものだ」と発言

−8月1日ロシアのノヴォシビルスク州で東南アジア起源の「鳥インフルエンザ」ウイルスが発見された。ロシア連邦消費者権利保護・福利庁はノヴォシビルスク州で発見された「鳥インフルエンザ」ウイルスを東南アジア起源のものと確認した。ノヴォシビルスク州ドヴォレンスク地区スザリカ村で採取したサンプルにウイルスA（H5N1）が検出され、東南アジア起源のものと確認された。現在まで人の感染は確認されていない。

2005年7月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

−28日国際宇宙ステ−ションでは二重権力構造が出来てしまった。これは乗組員七名のデイスカバリがドッキングした後に起きた。「宇宙ステ−ション内の全ての権限は形式的には第18回宇宙飛行団船長セルゲイ・クリカレフにある。ステ−ション内に滞在する全員、彼に従う義務がある。シャトル内の権限は船長アイリン・コリンズにある」とモスクワ郊外の飛行管制センタ−報道官ワレリ・ルインジンは述べた。「二人の船長が地球への緊急避難など重要な決定全てをきめている」「ステ−ション内の権限分立は当然なことだが、おそらく形式的にしか機能しないだろう」「多年にわたる宇宙ステ−ションの運転経験からすると、複数船長は自己の権限濫用しないように努めている」と発言

−27日プ−チン大統領は警察軍関係機関に対しテロリストに先制攻撃する課題を提起した。「この分野における内務省の行動は警告的、予防的性格のものでなければならない」とプ−チン大統領は幹部将校の昇進辞令と軍人高位階級称の付与のためクレムリンで行われた会合で発言。「我々はロシアの警察・軍関係機関、とりわけ内務各機関及び内務省軍がいかに重要な課題に直面しているか、よく理解している」「最近の世界の事件はテロが相変わらず脅威の中心であることを証明している」と発言

−26日中国の”テレシコワ”は五年以内に誕生する。「中国では2010までに最初の女性飛行士が誕生する」と中国有人宇宙飛行計画次長の発言として「チャイナ・デ−リ」紙が伝えた。「2006年からパイロット、調査宇宙飛行士、フライトエンジニアの候補者選抜が始まる。候補者には空軍のパイロットや実験経験のある学者などが含まれる」「選考とその後のトレ−ニングの結果、四人の女性宇宙飛行士が養成されるはずである」と同次長発言。

−25日「ロシアに人工衛星統合企業が誕生する。これにより情報宇宙サ−ビス市場の効率と収益を上げることができる」とロシア連邦宇宙局スポ−クスマン（ロスコスモス）ヴヤチェスラフ・ダヴィデンコ伝えた。「”情報衛星システム”社の設立は宇宙産業全体の再編の第一歩だ。当面の課題はロケットエンジンを生産している全企業の統合問題だ」「ロシア宇宙局長アナトリ・ペルミノフが提出した統合企業設立案はフラトコフ首相が代表する政府委員会で承認されている」と発言

−22日ロシア国民は”カシヤノフ”事件に政治的意図があると見ていない。これは全露世論調査センタ−が実施した世論調査結果。「カシヤノフに対する容疑は政治的性質で、彼の大統領選挙出馬計画と関係している」という意見に説得力あるとロシア国民は見ておらず、この意見を支持するのは回答者のたった14％。実際二人に一人（47％）はカシヤノフは本当に法を犯し、自分の職務地位を悪用したと考えている。

−21日「ロシアは侵略者に”所定の損害”を与えうる水準の核戦力を維持すべきだ」とした勧告が外交・防衛政策会議が作成した「国家安全保障戦略」案に記述されている。この文書は政治家、財界代表、軍関係省庁代表者により1992年に設立された外交防衛政策会議の会議で今日検討される。この文書起草者は「国の国防力向上で今後10年〜15年間、”基本となるのは戦略的安定の基礎として核抑止力の強化と改善である」と考えている。

−20日プ−チン大統領は市民社会制度の発展と人権会議の委員との会談で「ロシアは国外から社会団体の政治活動に財政支援することを認めない」と発言し「資金が国外からロシアの具体的政治活動に拠出されている。特に感性の分野」と報告をうけている。「金を支払い、音楽の仕事も出していることは承知している」と発言。

−19日「ロシア最高検は養子縁組の仲介に対する、行政及び刑事責任を求めるものである」とロシア最高検次長セルゲイ・フリジンスキ−は記者会見で表明。「養子縁組の仲介に対し行政及び刑事責任を制定するための下院宛て書状にすでに検事総長が署名した」と発言。最高検の調査ではロシア人孤児の養子縁組で多くの違法行為が発見された。特に孤児の養子縁組の際、ロシア市民の優先権が守られていない。フリジンスキ−次長によると、1990年代初めから今日までロシア人による養子縁組の数は年間1万4千件から7千件まで減少したが、外国人による児童養子縁組の数は八倍も増え、1400件から9千件になっている。

−18日北朝鮮は小型核弾頭を開発していると脱北した北朝鮮元高官発言。韓国に亡命した北朝鮮元最高人民会議議員は武器の専門家と考えられているが、「北朝鮮の専門家は大陸弾道弾用小型核弾頭の開発に積極的に取り組んでいるが、その性能には疑問がある」と発言。これは韓国の大手新聞「朝鮮日報」が韓国国家諜報部との話し合いの中で同高官が述べてと報じたもの。

−15日「真に行動力ある野党はロシアに存在しないが、世論はその必要性についてあまり自覚していない」と全露世論調査センタ−分析部長レオンチ・ブイゾフは世論調査結果をもとに発言。同センタ−が実施した世論調査によると、回答者の53.8％は「野党の課題は、政府の”誤り”を指摘することだ」と答え、たった28.7％だけが「野党の課題は対抗する方針を作り、政権に就くことを目指すことだ」と答えたいる。

−14日モスクワのソンツエヴォ地区で初めての民間発電所の建設が始まった。「これはトルコと米国の民間企業連合が建設するもので、モスクワ地域では最初の民間発電プラントとなる」とモスクワ副市長ユ−リ・ロスリャク。「これは市内の代替エネルギ−発展計画の実現で最初の一歩となる」と発言

−13日ロシアは2006年から2015年までに新世代人工衛星70基以上建造する予定。当面二年間、17基の人工衛星が建造されるだろうと、ロシア宇宙局筋は十カ年間連邦宇宙計画について閣議で審議される前に伝えた。現在軌道上に合計33基の人工衛星が飛行している。新型人工衛星は性能特性が改善され、長期間運転可能なものが建造される。

−12日最も悲惨で知られる殺人道具の一つにピッケルがある。警察に見解では革命家トロツキ−を殺害したとされるピッケルがトロツキ−悲劇65周年の数週間前に突如”発見”さえれた。この真偽の調査は売却を望む女持主と博物館へ移管を求めるトロツキ−の孫との争いの中、延期されてしまった。

−11日ロシアの野党政治家は元首相ミハイル・カシヤノフに対する最高検の控訴について選挙前の作為ととたえている。政界の重鎮カシヤノフは辞任一年後、政治活動に積極的に関わり、広範な野党勢力の候補として大統領選に参加もありえると表明していた。「これはロシアではよくある、選挙前の図式で、はるか遠くにある進入路で潜在的対抗馬の名誉を汚すやり方だ」と過去に大統領選を経験している下院議員ニコライ・ハリトノフ発言。「”別荘事件”発展させた”統一ロシア”党アレクサンドル・ヒンシテインの訴えはおそらく、予防的な意味で、元首相が大統領選に立候補するつもりならば、最高検はさらに重い証拠を見つけるだろうと、カシヤノフに暗示しているのだ」と発言

−7日「ロシア人の圧倒的多数は現大統領ウラジ−ミル・プ−チンに代わる人物が思い浮かばない」と「全ロ世論調査センタ−」社長ワレリ・フョ−ドロフはモスクワの記者会見で発言。「ベスラン、優遇措置の金銭補償化、インフレなどいかなるショックもウラジ−ミル・プ−チンがロシアに必要な人物であるとする国民の信念を動揺させることができなかった」と発言。この世論調査結果によると、6月ロシア人の69％は現大統領の活動を支持すると答えた。現在大統領の支持率は49％、二位を大きく離され、ウラジ−ミル・ジリノフスキ−で5〜6％、三位はゲンナジ・ジュガノフで4〜5％。

−6日宇宙旅行者グレゴリ・オルセンは10月、国際宇宙ステ−ションに向け出発する。これはロシアの人工衛星「ソユ−ズ-TMA」と利用して行われると、ロシア連邦宇宙局は伝えた。これは世界で三番目の宇宙旅行者になる可能性が高い。ロシア連邦宇宙局はグレゴリ・オルセンの宇宙観光飛行について、「スペ−ス・アドベンチャ−ズ」社と契約を結んだ。

−5日「ロシア人のほぼ70％はロシアには今だかつて民主主義があったことはないと思っている」と調査会社「バシコロワ＆パ−トナ−」が有名なロシアの作家アレクサンドル・ソルジェニツインのテレビ発言に対する社会の反響を調べるため、6月半ばに実施したアンケ−ト調査結果。調査結果によると、回答者のたった14.5％だけが「ロシアは民主主義の原則の上にしっかりと立っている」と考えているが、そのほどんどは「統一ロシア」党の支持者。回答者の多くはソルジェニツインと同じ考えで、民主主義を上から植え付けることは不可能と考えている。回答者の70％は「いかなる賢明な法律も、いかなる賢明な政策も、民衆の真の政権への移行を保証できない」と見ている。全体として見ると、ソルジェニツインの発言にロシア社会は大きな関心を示した。

−4日カザフスタンで数日後、上海協力機構の首脳会談が行われる。加盟国はロシア、中国、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン、オブザ−バとしてインド、パキスタン、イラン、モンゴル。この首脳会談に”フラワ−革命”にすでに遭遇した国、騒乱のおそれのある国の首脳が集まる。会談参加者全て第一に、安全保障問題と「依頼革命」組織者が提起している真の目的に懸念している。カザフスタン大統領ヌルスルタン・ナザルバエフは「この”フラワ−革命をしばらく観察していると、政権に就いた者が新たに経済の再配分を行い、再民営化し自分のものにしているのがよく見える。こうしたことを続け、国民やその生活福祉について考えないでいると、将来はないだろう」と発言

−7月1日ロシアでは学術機関の国家認定制度は廃止される。クレムリン報道部によると、プ−チン大統領はこの法律に署名した。「学術機関国家認定問題に関する関係法令を無効とする」法案はロシア上下院で六月可決された。

2005年6月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日「ロシア大統領の三選はなくなる。これが選挙法改正案審議の結果で、下院は水曜日第二読会でこの改正案を承認した。三選を認める改正案を「統一ロシア」党議員アレクサンドル・モスカレツが提出したが、所属党派により否決された。国家元首または地方自治体首長の三選を認めるモスカレツの改正案は世論の大きな反響となり、政治学者、専門家、野党代表など「”政権与党”はプ−チン大統領の新任期のために道を作っている」と直ちに反論していた。

−29日ロシア人は世界で最も読書好きの国民という称号を失った。世界の主な”本の虫”国民として、ロシア人はインド人や中国人ばかりか、タイ人、フィリピン人、エジプト人にも追い抜かれた。これは調査会社「NOP　World」の最新報告。2004年12月から2005年2月まで30カ国3万人の対面調査で、世界で最も読書時間の多い国民はインド人で週平均10.7時間、ロシア人は7.1時間（世界平均は6.5時間）で世界で第七位。ちなみに米国人は5.7時間で23位。

−28日「ロシア人の倫理観はこの10年〜15年間にますます悪化している」と「全ロ世論調査センタ−」のアンケ−ト調査結果。アンケ−ト回答者の多くの意見（では、「この10年〜15年間、回りの人々の中であらゆる手段（厚顔無恥、強引な手法）で個人目的を達成しようとする性格が強くなった」としている。一方誠実さ（67％）、正直（66％）、愛国主義、相互信頼（各々65％）、善意（63％）、思いやり（62％）、無私（59％）、仲間への忠誠（52％）など、こうした性格は弱くなっている。

−27日モスクワ市森林管理局は市内で採取したキノコやイチゴを食用にしないよう勧告。

−27日今月25、26日とペテルブルグで開催された経済フォ−ラムは、ロシア大統領も世界経済界の代表も参加したが、ロシアは最も魅力的な投資場所であると確信させるものとなった。専門家はロシアは復興成長から質的成長への転換が必要と見ている。

−23日「2005年第一四半期、連邦保安局は70以上のテロを防止した」とロシア連邦保安局国際テロ対策本部長ユ−リ・サプノフは表明。それによるとこの三ヶ月間、特殊作戦による武装勢力58名殺害され、テロ容疑者296名逮捕、武装勢力の基地149カ所殲滅された。

−22日「全ロ世論調査センタ−」はホドルコフスキ−の判決をロシア国民がどう評価するか、そのアンケ−ト調査結果を公表した。この問題に関し、前回のアンケ−ト調査は今年5月21〜22日に実施された。この三週間、マスコミでこのテ−マについて議論が展開されるにつれ、ロシア人の考えに大きな変化が起きている。現在、ユコス社元社長ミハイル・ホドルコフスキ−に対する、禁固9ヵ年の判決について、アンケ−ト回答者の三分の一（32％）は罪相応で適切なものと考え、28％はあまりにも寛大すぎると考え、7％は反対に判決はきわめて厳しすぎると見て、4％は罪はないと見ている。前回調査と比較すると、刑が軽すぎると見ている人が大幅に増加した（10％から28％）

−21日「事故をおこしロケット「モルニヤ」の破片はチュメニ州の”所定の地域内”に落下した」と連邦宇宙局長アナトリ・ペルミノフは記者会見で伝えた。「捜索・救援班によると、ロケットの破片はチュメニ州の所定の地域内、つまりロケットの第三段が通常落下する地域に落下した」｢ロケットは2004年に製造されたもので、発射後298秒で事故を起こした。専門家は二つの原因を考えている。第三段エンジンの故障か、あるいは第二、第三段切り離し制御システムの信号が届かなかったと見ている」と発言

−20日「ロシアの警備艇”アントウル”が南クリル諸島沿岸で漂流している日本のモ−タ−ボ−ト”イ−スト・ポイント”を発見した」とプリモ−ルスキ−地方ロシア連邦保安局国境部広報センタ−は伝えた。モ−タ−・ボ−トはアヌチン島近くで漂流、船内には日本人二名した。根室港所属のモ−タ−・ボ−トの釣り人はフイッシングに海に出て、ロシアの排他的水域に入り、燃料は無くなり、航行装置も故障していた。現在日本の釣り人はロシアの警備艇に乗船し、モ−タ−ボ−トは曳航されている。必要な手続きを済ませ、モ−タ−ボ−トと釣り人は日本の国境警備当局に引き渡される予定。

−17日ロシア人の大多数はテレビ放送の検閲が必要と考えていると、「全ロ世論調査センタ−」が実施したアンケ−ト調査結果。それによると、昨年一年間でロシアのテレビ放送に対する検閲支持者数が63％から82％と急激に増加した。その内、無条件の検閲支持者数が35％から47％に増え、同時に検閲反対者数は29％から16％まで減少した。

−16日ロシア政府は来年度予算案の基本内容と2006年〜2008年の長期財政計画を承認した。ロシア財務省の予測では2006年度の予算収入は4兆4000億ル−ブル（GDP比14％）、2007年度4兆6千億ル−ブル（GDP比17.3％）、2008年度5兆2000億ル−ブル（GDP比17.6％）。来年度の支出総額は3兆9000億ル−ブル、2007年度4兆2000億ル−ブル、2008年度4兆9000億ル−ブル。

−15日「ロシアの麻薬中毒者の数は専門家の評価では300万人〜800万人にもなる」と連邦麻薬取締庁省庁間予防協力局長ボリス・ツエリンスキ−はデ−タ公表した。「これはきわめて大きな数字だが雪だるま式に増えている。麻薬中毒は社会的に伝染性がある」「教育省社会学者班のデ−タではロシアでは麻薬常用者が599万人して、主に若い世代である。公式統計では麻薬中毒者は50万人しか記載されていないが、この人たちは自発的に医療機関に申し出た人たちだ。50万人、これは氷山の一角にすぎない」と発言

−14日「2010年までにモスクワ市内にオリンピック施設37カ所が建設されるだろう」と「モスクワ-2012」参加委員会代表をつとめるモスクワ副市長ワレリ・シャンツエフは伝えた。「モスクワ市の優位性の一つは、23施設はすでに完全に出来上がっている点だ」「2010年の建設全面完了すると、期日より二年間も早くオリンピック関係者に施設を渡すことができ、2011年、2012年の間にこれら施設に”住み慣れる”ことができる」と発言

−9日「アフガニスタンでは現在、はっきりとした目的をもって計画的にテロリストを輸出する訓練をしている」とロシア国防相セルゲイ・イワノフはロシア・NATO会議で発言。「アフガニスタンでは相変わらず、反政府武装グル−プの活動は停止していない。タリバン、アフガニスタン・イスラム党、アルカイダの戦闘能力は低下していない」「この具体的な証拠は最近のウズベキスタン事件だ。我々はきわめて確かな情報をもっている。アンジジャンで起きたこと全て、まさにアフガニスタン領から誘導されたものだ。タリバンを含めイスラム組織の武装グル−プはウズベキスタン侵入をかなり前から準備していた」と発言

−8日「2012年までにロシア空軍その他軍では60％近く最新兵器に更新される」とロシア大統領顧問アレクサンドル・ブルチン表明。「現在新しい軍備計画が策定された。2010年から2012年までにこの数値にする予定でいる」と発言。現在ロシア空軍はたった20から30％しか新兵器ではない。ロシア空軍総司令官ウラジ−ミル・ミハイロフは「ロシア空軍の飛行機数はきわめて十分なもので、予備機もある」「空軍にはすでに新型戦闘機SU-34、SU-27SMその他実戦試験中の飛行機も配備に入った」「第五世代戦闘機開発は計画通りきちんと進み、2007年には飛行できるだろう」と発言

−7日モスクワのマンションの一室（南東管区、アルチュ−ヒナ通り）で一家四人の遺体が発見されたと、モスクワ市警察は発表。「これは地域警察署の署員が発見し、白骨化していた。1912年と1914年生まれの男女と、1942年生まれの娘、1971生まれの孫娘だった」と警察本部。この住民は長期間公共料金未払いで、死後約2年間たっている。

−6日「ロシアはウクライナがNATOに加盟した場合、対抗措置をとるだろう。その場合、ロシアは自国の主権と安全を保障するため、自国内に新たな技術手段を開発に追加の資金、資源を投入することになるだろう」とロシア国防相セルゲイ・イワノフは記者会見で表明。

−3日「モスクワの飲料水は塩素ではなく、無毒の次亜塩素酸ソ−ダで消毒されることになる」とモスクワ市は表明。「化学的に安全で無毒の次亜塩素酸ソ−ダが唯一の塩素代替物だ。この物質は衛生伝染病監督基準全てを満たし、消毒剤として許可した」と伝えた。

−2日ロシアでは年内に新しい海外渡航パスポ−トが登場する。この一般の導入は2007年から予定していると、公団「ゴズナック」総裁アルカジ・トラチュクは伝えた。「現在この書類製造の最終段階に入っている。新しい書類はデ−タ記載方法が根本的に異なる。パスポ−トにはマイクロチップが埋められ、そこに個人情報とバイメタルデ−タが収められる。最終決定はまだないが、おそたく写真と二本指の指紋となるだろう」と伝えた。

−6月1日ホドルコフスキ−の判決に対する懸念は当たらなかった。経済界は業務を一時見合わせることもなく、株価を見ると裁判のクライマックスに対し楽観的な反応を見せた。5月31日株価は若干上がった。証券アナリストによると、ユコス社事件で”クリアの状態”が生まれ、宙ぶらりんの待機状態が終わったせいだ。とりわけ財団「政治」代表ヴヤチェスラフ・ニコノフは「ロシア及びロシア経済に対するユコス社事件の悪影響はすでに出し尽くされた。市場が裁判所の決定に全く反応しなかったのにはそれなりの理由があり、市場にとってはるかに悪いことは不透明な状態であることだ」と発言

2005年5月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日ロシアでは男性の65％、女性の30％が喫煙者で、また未成年者の喫煙が増加している。このデ−タは消費者権利保護・福利連邦監督庁が喫煙対策世界デ−を前に公表。世界保健機構（WHO）は1988年5月31日を世界タバコなしデ−と宣言した。「ロシアの喫煙率は世界で最も高いものの一つで、男性の早期死亡の42％（35歳から69歳）は喫煙と関係している」と同庁の広報。ロシアでは喫煙と関係する原因で年間、26万人が早期死亡している。

−31日プ−チン大統領は本日閣僚との定例会議で東部石油パイプラインの建設について検討した。大統領は産業エネルギ−相ヴィクトル・フリステンコにこの石油パイプライン建設の見通しについて尋ねた。「大統領の指図にしたがい、昨年12月31日政府はタイシェト・ナホトカル−トの東部パイプライン建設の設計について決定した。この決定により関係省庁は建設各段階の承認、東シベリア資源の開発計画及び交通基点の接続計画の作成など行うことになっている」とフリステンコ大臣発言。4月26日産業エネルギ−省は天然資源省及び経済発展通商省とタイシェト・ナホトカパイプライン建設の各段階について合意した省令に署名した。「第一段階にはウスチ・ク−タ、カザチェンスコエ、トウインダ、スコボロジノの地域にあるタイシェット区間のパイプラインシステムの建設も含まれる。第一段階の能力は3千万トンで、西シベリアの石油で操業する予定だ」「第一段階最大の山場は石油出荷タ−ミナル建設で、これは原油3千万トン出荷できる能力がある」と発言。大臣によると、スコボロジノ地域では石油積み込み設備が建設中で、鉄道タンク車に最初の石油を積み込み、石油出荷タ−ミナルまで輸送する。タイシェト・ナホトカ石油パイプラインの第一段階は2008年の完了する予定だ」「石油会社とは第一段階の能力（東部パイプライン）利用の申請だけでなく、東シベリア産出地を新たなインフラに組み込む問題の検討についても平行して仕事を進めている」「こうした仕事はすでに東シベリア産出地開発の許可証を持っている会社と進めている。これはスルグトネフテガス社、ユコス社その他今後タイシェト及びカザチェンスコエ地域でその産出地が組み込まれる会社である。これにより、石油パイプライン操業の見通しが立った場合、その第二段階工事を開始する上で採掘企業の歩調を合わせることができるようになる」「東部パイプライン建設に関する全て工期は遵守されるだろう。このプロジェクト建設に関する資金繰りも同時に行われる。これらの建設は政府の特別決定や特恵措置なしに資金導入だけで行う予定だ」「我々は経済発展通商省と共同で、昨年企業が稼いだ配当や利益をこれら戦略問題解決に集中的に投入する提案を出した。これはこのプロジェクト最大の支援と見ることができる」と発言

−27日「統一電力システム（EES」社長アナトリ・チュバイスの検察における尋問は深夜まで続いた。同社役員アンドレイ・トラペズニコフは「チュバイスは検察庁を出て、すでに就眠のため自宅に向かった」と発言。チュバイス氏は何らかの念書を書いたのかと質問されると「その点は分からない」と答えた。「尋問は四時間にもおよんだ。これほど長い尋問は、チュバイスが取調官の質問に対し、出来る限り幅広く、出来る限り詳細の答えたいたせいだ」と同役員は発言。これはモスクワ地域の大規模停電の問題。

−26日モスクワで諜報員について書かれた本が発売される。この本を書いたのは、その息子で宇宙飛行士。単行本「諜報員ファイル」の紹介はロシア対外諜報庁広報ビルで行われた。この本はソヴィエト諜報員ミハイル・バトウ−リンの生涯について書いたもので、第二次大戦当時20世紀の「スパイメッカ」イスタンブ−ルで活動した。著者はこの諜報員の息子、宇宙飛行士、ロシアの英雄、ジャ−ナリスト、ユ−リ・バトウ−リン。

−24日ロシアの飛行船が前日、ユニ−クな探検計画「地球の頂点への飛行。気球で北極点へ」に成功した。北極開発史上初めて気球により北極点到達に成功した。この記録飛行を実施したのはロシアの有名な旅行探検家ワレンチン・エフレモフを船長とした操縦士ヴィタリ・ガザリャン、航空士アドウアルド・マズルのクル−で、熱気球「聖ル−シ」号。北極岬から北極点まで38日間かけて980kmを飛行した。

−23日プ−チン大統領は「グルジアからロシア軍基地撤去された後、第三国軍が登場しないことを望む」と表明。「これは我が国安全保障を脅かすものとなるだろう。この理解はグルジア側にもある」「安全保障の意義から見れば、グルジアのロシア軍には意義はない。これはわたしの意見ではなく、参謀本部の意見だ」「政治的にはこれはあまりよろしことではない。何故なら隣国が我が国のプレゼンスを欲していないことを意味するからだ。しかしこの主権を妨害するほうがはるかに悪いだろう」と発言

−20日グルジア政府は米大統領に対するテロの可能性についてロシアの警告を米側に伝えなかった。情報筋によると、ロシアはブッシュ大統領のグルジア訪問時にテロが準備されているかもしれないと、特別チャンネルでグルジア側に警告していた。ところがグルジア側はこれをワシントンに通知せず、ロシア側が行った。5月10日米大統領が約数万の聴衆者の集まったトビリシの広場で演説中、壇上に向けてハンカチにくるんだ手榴弾が投げつけられたが、運良く起爆しなかった。

−19日「ロシア政府は今のところ、右ハンドル自動車の運転禁止するつもりはない」とロシア産業エネルギ−相ヴィクトル・フリステンコは閣議で表明。だが「自動車産業発展構想の実現の観点から見れば、交通安全法の改正案準備の項目は存在する。これには右側通行とロシアの自然・気候条件に合わせる要求も含まれている」「この改正案は関係省庁により2005年第三四半期に用意されるだろう。その時にこの立場を最終的に明確にし、この事態のあらゆる側面を考慮するつもりだ」と発言。フリステンコ大臣は自分の見解として「こうしたことは全て要求に合わせ徐々に段階的にやるべきだ」と発言

−18日財団「全ロ世論調査センタ−」が実施したプ−チン大統領に関する世論調査では支持率は若干向上し、支持すると答えた人は69％、不支持は23％、「分からない」が8.5％。政党支持率では「統一ロシア」党が33％、続いてロシア共産党が大きく離され9％、三位は連合「ロ−ジナ」で6.8％、「分からない」が14.4％、「全て不支持」が10.8％、「ヤブロコ」党は2％。

−17日ウズベキスタン検察庁はアンジジャン市の死亡者数を169名と伝えた。ロイタ−通信によると、この数値はウズベキスタン検事総長が出したもの。一方同通信社は野党勢力が作成したリストによると、アンジジャンの死亡者数は745名とも伝えた。5月13日夜、アンジジャンでは刑務所と一連の政府建物が武装占拠された。しばらくして町に軍隊が投入され、攻撃をしかけ、政府建物は完全解放された。14日カリモフ大統領は「この間、治安当局側の死亡者は全体で10名、犯人側の犠牲者は当然、もっと多い」と記者会見で述べた。外国の報道機関は医師や人権擁護団体の意見として数百名死亡したと報道していた。

−16日「ウラル地方に対する外国投資家の参入決定は体系的に行われていない」とプ−チン大統領はチェリャ−ビンスクで行われたウラル管区社会経済発展会議で表明。「この管区には戦略的事業体がきわめて多くあるが、外国資本参入の決定が遺憾ながら、体系的に行われていない」「大統領教書実現に関する指図の一つは戦略的価値ある部門をしっかりと確定し、投資に開かれた分野について完全かつ正確な情報を予想される投資家に提供することだ」と発言

−12日ロシア政府は民営化取引の時効期間を10年から3年に短縮する改正案を承認。「この決定は市場の安定化、投資保護に役立ち、他人の財産の不正横領に対抗するものだ」とロシア法相ユ−リ・チャイカ表明

−12日ロシア連邦宇宙局（ロスコスモス）は20年間中断していた宇宙天文物理学装置「ラジオアストロン」の打ち上げ準備をしていると、連邦宇宙局の公式サイト。これは地球の軌道に打ち上げられ、銀河系の物体を観測する。

−10日「戦勝60周年記念行事にモスクワ時間20時のデ−タではロシア全国で約910万人参加した」とロシア内務省渉外部長ワレリ・グリバキンは伝えた。「各地域からの情報では全ての大衆行事は治安を大きく乱すことなく行われた。全土で4370の行事が実施された。モスクワの記念行事には約100万人が参加した」と伝えた。

−6日「モスクワ市民、来賓、数千の大戦功労者は戦勝60周年式典当日、”十分すぎる”医療援助をうけることができる。事実上救急車全車両約750台はすでに許可をとり、モスクワ全市を自由に移動できる」とモスクワ保健局緊急医療センタ−長リュドミ−ラ・コストマロワは伝えた。

−6日「元ロシア原子力相エフゲニ・アダモフは戦略ミサイル軍の機密保有者としては何らかの価値あるものではない」とロシア戦略ミサイル軍司令官ニコライ・ソロヴツオフは記者団に表明。「我々には国家機密保有者である多くの公職者がいる。彼が何を知っているか私は正確には知らないが、大臣としては多くのこと知っている。戦略ミサイル軍に関して言えば、機密は厳しく定めた特定の人間だけが許される。この人間は毎年確認される。したがってアダモフは戦略ミサイル軍の機密保有者としては何からの価値あるものではない」と発言

−5月5日ロシアはロシアの子供を養子にする国民の国々と特別な国際条約を結ぶ意向。ロシア政府は二週間以内にロシアの子供を養子にする国民の国々と国際条約を結ぶ、ロシア検事総長ウラジ−ミル・ウスチノフの提案を検討する。「提案文書は昨夕届いた。これは建設的で良い意味で実利的なものだ」と政府筋は伝えた。「ウスチノフ検事総長の提案は米国でロシアの幼児が死亡した最近のケ−スに対応したもの」と政府筋発言

2005年4月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−29日「ロシア連邦保安庁国境警備隊で新しい制服の試験着用の準備をしている」と連邦保安庁副長官、国境警備隊司令官ウラジ−ミル・プロニチェフは伝えた。現在は試験として準備している段階だ。国境警備隊の制服は国の歴史や伝統が集約されるものだが、すでに欧州や世界で存在する現代的制服にも合わせる必要がある。今のところ緑色の制帽は残すつもりだ」と発言。ところが国境警備隊関係者によると、試験段階では緑の制帽は青色に変わる。5月4日からモスクワの全飛行場の出入国管理官が試験対象で、114名の出入国管理官は制帽も含め青色の制服を着用する予定。戦勝60周年式典でモスクワを訪れる外国来賓は新制服の出入国管理官に出会うことになる。

−28日オスマントルコがアルメニア人に対して行った人類史最初の集団虐殺90周年にあたり、この地域の国々の間で今後の文明的関係構築に関し話題が活発化していると、本紙にモスクワアルメニア人クラブ「ミアバヌチュン」代表スムバト・カラハニャンが記事投稿。19世紀末から20世紀初めにかけ、250万人以上のアルメニア人が殺戮された。アルメニアの都市約70、農村2500ヶ所が焼き尽くされ、破壊され、2千以上のキリスト教寺院が破壊された。大量殺戮の事実はロシアも含め15カ国及び数百の国際団体が認定している。

−27日「民主主義は輸出品目ではない」とプ−チン大統領はエジプトのムバラク大統領との会談後表明。「それが輸出品目になるやいなや、ある国が他の国に対する優位性を獲得する手段に変貌する」「民主主義は社会自体が発展した結果定着した時、民主主義になる」「社会及び国家体制の民主主義形態は現代世界において最も効果的なものである。だが民主主義制度や民主主義の原理は国益や国の歴史を考慮せずにはどの領土にも定着することはできない」と発言

−26日「ロシア鉄道」株式会社は2005年6月から全線の旅券についてインタ−ネット予約サ−ビスを開始すると、ロシア鉄道乗客本部長ヴィクトル・ポポフは伝えた。それによると乗客はインタ−ネットで旅券予約し、ロシア鉄道の全窓口で直接購入または自宅配送依頼することができる。「今のところ旅券料金の電子決済は予定していない。保護システムが整備されていない」と本部長発言。

−25日「グルジアにあるロシア軍基地の撤収は年内にも始めることができる」とロシア・グルジア会談後、ロシア外相セルゲイ・ラヴロフ表明。「ロシア軍基地の撤収は段階的に行われ、年内にも始めることができると合意した。これは軍事技術も、軍事基地のインフレでない部分も対象である」「会談では二国間の基本問題、グルジア領内に駐留する軍事基地問題であり、貿易経済問題であり、国境確定の問題である。二国間関係では最大の進展があり、近い将来ロシアの軍事基地はグルジアから撤収することになる」と発言

−22日ロシア下院は第三読会で国会議員選挙の新規定法案を承認した。この法案ではロシア下院議員は比例制度で選出される。下院議員は政党名簿によってのみ構成される。候補者名簿は政党により作られ、選挙連合は認められない。得票率7％以上獲得した候補者名簿が議員配分をうけることになる。−21日5月9日の戦勝記念式典参加のためロシアに来訪する各国首脳は赤の広場の来賓用壇上から軍事パレ−ドを見ることになる。ロシア外務第一次官ワレリ・ロシニンによると、戦勝60周年記念式典には58カ国の首脳を招待した。現在、49カ国から式典参加の通知が届いている。これには国連事務総長や欧州委員会議長も参加する。5月8日にはボリショイ劇場新舞台で記念コンサ−トが行われる。5月9日のスケジュ−ルは赤の広場の軍事パレ−ドから始まる。各国首脳は軍事パレ−ド見た後、クレムリンの無名戦士の墓に献花し、そこで記念撮影する。また9日はロシア大統領主催の記念レセプションがクレムリン宮殿で予定されている。

−20日「小泉首相は戦勝60周年式典ためモスクワ訪問すると決定した」と日本の自民党執行部筋は伝えた。それによると、この決定は4月19日になって行われた。その日外務省幹部も参加した与党指導者の会議が行われ、首相モスクワ訪問の問題が提起されたが、反対はなかった。「すでに首相訪問の基本日程はできている」と同筋伝えた。小泉首相のモスクワ滞在の予定は5月8日から10日。

−20日プ−チン大統領は「ロシアにおける大規模な住宅改革は事実上”始動”していない。今日多くの官吏はできだけ多くの予算を使うという彼らのいつもの願望をもっている」と国家評議会常任会議で発言。「法律の制定だけではすまない住宅の全面的改革そのものが事実上立ち上がっていない」「着手された積極的な住宅改革に鈍化の傾向が顕著に見られる」と発言

−18日火災後改修されたモスクワの中央展示センタ−「マネジ」が本日オ−プンする。ほぼ一年間かけ修復され、火災前の原型を回復することができた。「コンクリ−ト注入による壁の強化や、建物正面のレリ−フ装飾の復元、最新の火災設備の設置などほどこした」とモスクワ市建設事業団伝えた。

−15日ロシアでは今日から「ビ−ル及びビ−ルを母体として製造された飲料水の小売り販売及び消費（飲酒）規制法が発行する。今後ロシア国民は公共交通機関、健康保養施設・スポ−ツ施設、児童・教育・医療機関、文化施設でビ−ルが飲まなくなる。但しその施設内にある食堂など対象外。

−14日「ロシア演劇家協会と経済発展通商省は合意妥結した」と演劇家協会会長アレクサンドル・カリャギン表明。「劇場の直接利害に係わる組織・法形態の拡大法案の準備段階で生じた意見の不一致はすべて解決した。法案に対する提案と修正案は全て考慮された」と同会長発言。これは経済発展通商相ゲルマン・グレフが発起人となった拡大会議でプ−チン大統領と演劇家の会談後合意された。「最も重要なことは劇場には様々な存在形態があるが（公共施設、独立施設）国の資金援助が保証されることであり、また劇場がどのような組織・法形態をとるか、劇場が独自に決定できる権利を持つことである。さらに重要なことは劇場はその存在形態にかかわらず、劇場の収入資金を自身で運営できることである」と同会長発言

‐13日「グルジアは米国民、EU諸国民、カナダ国民及び日本国民に対する入国ビザを廃止した」とグルジア外務次官カハ・シハルリゼはトビリシで表明。「ビザはグルジアが欧州大西洋機構に早期加入するため廃止したもので、またグルジア国民に対するビザ廃止も促進していただきたい」と発言

−12日プ−チン大統領は「2008年大統領選に出馬するつもりはない」とドイツでロシアとドイツの記者団との会見で表明。「私は基本法を変えるつもりはない。しかも憲法では三期連続はできない」「連続でなければ三期を憲法で禁止していない。実際、そうしたいという確固たるものはない」と発言

−11日「ロシアは数年以内に対外債務全額を返済するかもしれない」とロシア大統領経済顧問アンドレイ・イルラニオノフはロンドンの経済フォ−ラムで表明。「賢明な政策を実施すれば、今後数年以内に全体外債務を返済できる可能性はある」「現在金外貨準備高は1400億ドルで、安定化基金は300億ドルある。対外債務総額は1100億ドルだ。この数字を比較すれば、債務返済問題は存在しない」「ロシアの財政状態は現在”最も安定し、確かなもの”だ」「国民一人当たりのGDPは10年間でこの数値を倍増できるテンポで成長している」「経済成長の七年間、ロシアにおける国民一人当たりのGDPは年平均7.2％伸び、52％増加した」と発言

−8日「アスカル・アカエフは大統領保証法の変更後、大統領辞任表明を撤回するかもしれない」とキルギス検事総長アジムベク・ベクナザロフは発言。「今日の国会決定はモスクワでアカエフ氏と達成した合意に反するものだ」と発言

−7日ロシアはユネスコ世界遺産リストに、12の文化物を登録申請したと、世界遺産ロシア委員会イゴリ・マコヴェツキ−はカザン市で開かれたユネスコ特別会議で表明。それによると、ロシアは他の国より遅れて1988年になってやっと世界遺産条約に加盟した。この間、世界遺産リストにロシアの13の文化財、8つの天然記念物が登録された。これにはモスクワのクレムリン宮殿、サンクト・ペテルブルグの歴史センタ−、ウラジ−ミル・スズダリの建造物、ヴォルガにあるフェラモントフ修道院、ダゲスタンのデルベント城塞、バイカル湖、カムチャッカ火山などだ」「今回はボルガのスヴィヤシスク島の16世紀から19世紀の正教建造物、民族祭”サバントウイ”など」と発言

−6日ロシアの囚人は電子ブレスレットを身につけるかもしれない。「ロシアでは囚人用に電子ブレスレットの使用を検討している」と連邦刑執行庁長官ユ−リ・カリニンは「ロシア新聞」で発言。「すでに電子モニタリングシステム導入の作業は着手している」「これはその”持ち主”の居場所の信号を常時専用コンピュ−タに送る電子ブレスレットのことで、こうした装置は例えばイギリスやスエ−デンなど多くの国でうまく利用されている」と発言

−5日モスクワで今日、フランスの自動車会社「ルノ−」の乗用車生産工場が正式にオ−プンした。オ−プンセレモニ−でモスクワ市長ユ−リ・ルシコフは「ルノ−のブランドはロシアでは前世紀から知られており、ロシア人には大変人気がある」「実経済部門が全て破綻したようなロシアの経済デフォルトの条件下でもこのプロジェクトを放棄しなかったルノ−社の勇気を高く評価している」「2008年からモスクワでのル−ノ社自動車の生産台数は年間12万台となる、その後は20万台となるだろう」と発言

−4日ロシア大統領府長官ドミトリ・メドヴェデフは「ロシアの発展ベクトル変化の危険は2008年に残っている」「この5年間我が国は安定的に発展してきたが、国の発展ベクトルが急激に変化する危険性は存続している」「国の政治体制の根幹に対する深刻な脅威は存在しない。この危険性は1996年よりはるかに小さいものだ」「今日社会を揺るがし、一斉の社会大変動となる深刻な問題は依然として存在する。これはテロであり、貧困であり、犯罪である」「ロシア史において政権の合法的移行そのものが容易いものではなかった。今日我が国には現実的民主主義にもとづき合法的手段で政権移譲する伝統を作り上げる可能性は存在する。こうした伝統を何度も繰り返すことで、国に民主的政権の固い基盤が作られ、質の異なる国家発展となる」と発言

−4月1日ロシアでは春の兵役召集が始まった、ロシア軍総司令部副総司令官ワシリ・スミルノフは「大統領令により4月1により18歳から27歳の国民15万5千人が召集される。これは兵役召集名簿記載の若年者のたった9.1％である。残りは法的根拠により兵役免除または兵役猶予される」と発言

2005年3月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日「オスタンキノテレビ塔展望台まで今年6月にも上ることができるようになる」と国営企業「ロシアテレビ・ラジオ放送網」社長ゲンナジ・スクリャルは伝えた。「今日エレベ−タに試乗してみた。スム−ズで音もしない、きわめてしっかりできている。まだ多くの調整、仕上げ作業が残っていうる。エレベ−タの収容人数は12〜13名で、地上365ｍにある展望台まで1分間以内に到着する」と発言

−30日「ロシアでは現在人口問題はないが、2009年後労働可能人口が低下し始めるおそれがある」とロシア保健・社会発展相ミハイル・ズラボフ表明。「ロシアには現時点で人口危機はにない。2008年までは、あるいは2010年まででも労働可能人口は増加さえするだろう」「それでも2009年以降労働可能人口は低下し始める可能性がある。これは特に年金制度改革理由の一つでもあった」「労働可能人口の減少は2015年以降経済に悪影響及ぼすおそれがある」と発言

−29日ユコス社元社長ミハイル・ホドルコフスキ−とメナテプ社元代表プラトン・レベデフに禁固10年のおそれが出てきた。ロシア検察庁は両人に対し、禁固10年間の刑を裁判所に求めている。検察官ドミトリ・ショ−ヒンはホドルコフスキ−氏とレベデフ氏を一般の刑務所で服役することを要求。

−28日キルギス大統領アスカル・アカエフは「武力行使しないという自分の決断で内戦を防ぐことができた」と表明。「私は3月24日に人々に対し、治安当局と大統領警護隊に発砲命令出す権利がないと考えた。もし命令を出せばそのまま内戦となり、多数の犠牲者を出したろう。こうし命令で流血の一滴でも出れば、政権にとどまる目的に正当性はなくなる」と通信社「カバル」のサイトで公表された。

−25日ロシア国民はウラジ−ミル・プ−チンを大統領に再度選出する気持ちでいる。全露世論調査センタ−（VCIOM）が近づくプ−チン大統領再選一周年にあたり、国内40の州、地方、共和国において100の居住地でアンケ−ト調査を実施した。それによると54％のロシア国民は以前通り、プ−チンに投票するつもりでいる。

−24日ロシアの政治評論家や経済アナリストは今日行われたプ−チン大統領と経済界代表の会談をビジネスを拡大することができる、投資できる国としてロシアのイメ−ジにとって最も重要なものだと見ている。証券市場参加者協会アナリスト、アレクセイ・ゴロフツオフは「プ−チン大統領は民営化取引の時効期間を10年間から3年間まで短縮する提案に公然と同意した。事実上これによりプ−チン大統領は新たな”ユコス社事件”は当面起きないと、経済界にある意味で約束したことになる」と発言

23日「ロシア内務省は証言者、被害者その他裁判関係者保護の特別班を設置するかもしれない」とロシア内相ラシド・ヌルガリエフは上院で発言。「これに関する新法によりこの問題にたいしきめ細かく取り組めるようになる。現代の環境では証言者の安全を効果的かつ適切に保障する手段が必要である」と発言

−22日「ロシアでは抗生物質製造用の成分の生産を中止した」と全露薬剤・芳香植物研究所長ワレリ・ブイコフは伝えた。「約1ヶ月前からロシアは抗生物質自体の製造を事実上していない。今後全て輸入原料で製造されることになる」「ロシア国内で抗生物質製造用の物質生産にはメリットがない。国内製薬会社は原価がきわめて安い中国、インドなどこうした国と競争できない」と発言

−21日プ−チン大統領のウクライナ訪問は成功と見ることができる。ロシアとウクライナは両国関係の最重要問題を建設的なやり方で相互に好ましい雰囲気で解決する意向があると証明した。専門家によるとプ−チン大統領は”自制と慎重さ”見せた。

−17日プ−チン大統領は国家安全保障会議で「専門家によると、1989年から2001年の期間、数学、化学、物理、生物学など学者、10万人以上がロシアを去った」と発言。「ロシアの専門家は効果のある移民政策をとっている国に去っている」「国の移民政策を整備し、国の社会経済発展の切実な課題とリンクさせるべきだ」と発言

−16日プ−チン大統領は「2010年までにモスクワに300以上のスポ−ツ施設が建設されるだろう」と公約。「2010年までにモスクワオリンピックが開催されようが、されまいが、モスクワ市と連邦政府は300以上のスポ−ツ施設の建設を計画している」と国際オリンピック委員会評価委員との会談で発言。

−15日ロシア連邦保安局はチェチェン独立派リ−ダ、アスラン・マスハドフ発見し、殲滅できた情報に対し、約束の1千万ドルを支払った。連邦保安局渉外センタ−によると、連邦保安局に数名の住民が赴き、必要な情報を提供した。「これはマスハドフの正確な居場所確定と特殊作戦実施に寄与した」「必要な場合、これら住民に対し、ロシアの他の地域またはイスラム諸国の一つへの移住について支援する」と伝えた。

−14日「モスクワ明日曇、ところにによっては若干の雪、夜はマイナス8から10℃、日中はマイナス3から5℃、モスクワ郊外はマイナス2から7℃」とロシア気象センタ−。国民暦では3月15日はフォドトの日、この日吹雪か強風だと、長い間草が生えず、暖かい風が吹くと、夏は湿気をおび、温かく、雪、厳寒、北風だと冷夏で、雨だと夏中雨模様と言われている。1月が3月気候だと、3月は1月気候と言われている。

−12日ロシア上院は無免許運転の罰則を強化する行政法違反に関する刑法改正案を全会一致で承認した。これまで罰金は最低賃金の3〜5倍だったが、今後7倍〜10倍となる。免停運転者の罰則も強化され、罰金額が最低賃金の5〜8倍であったものが、10倍〜15倍になる。

−3日「モスクワ州には二つのル−トで麻薬が入ってくる」とモスクワ州警察本部組織犯罪取締部機動捜査課長代理ピョ−トル・ドキリ表明。「モスクワ周辺には二つの麻薬ル−トがある。一つは欧州からの合成麻薬など、またロシア北西部、東部への中継で、もう一つはクラスノダル地方、スタヴロポリ地方、ウクライナ、モルダヴィア、アフガニスタンやパキスタンのヘロインも経由する中央アジア諸国からのマリファナである」と発言

−3日ロシア極東最大の犯罪組織が撲滅された。この犯罪組織は今年4月に裁判にかけられると、ロシア内務省極東連邦管区本部広報部は伝えた。組織構成員が30名が逮捕され、この組織は長年アム−ル州で活動していた。これまで同組織は依頼殺人二件、銃不法取引、強盗、ゆすりたかりなど約40件を犯罪を繰り返してきた。取り調べによると、組織は1998年に結成され2004年まで行動していた。組織には地域住民の他、北コ−カサス出身者までいた。

−3月2日「超重量運搬ロケットを開発している。これは有効積載能力100トン、低軌道に打ち上げるロケットで現在フルニチェフ記念国立宇宙生産センタ−が開発している」と同センタ−副所長アナトリ・クジンはモスクワで開催された国際会議「宇宙における核エネルギ−2005」で発言。「軌道上で惑星間宇宙船の組み立てや月面基地建設には、新型の強力なロケットが必要となり、したがって我々は超重量三段式運搬船の開発に取り組んでいる」と発言

2005年2月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−28日ロシア下院安全保障委員会委員長ゲンナジ・グトコフは「内務省でいかなる人事大異動も起きていない」「幹部の人事異動はこれは通常の人事決定であり、内務省方針の根本的変化があるはずはない」「内務省に仕事を正常に行えないようにしている二つの大きな問題はいまだ解決されていない」「警察治安機関には不幸な問題が存在する。職員の汚職と人員の職業性の低さである」と発言

−24日ロシア元首相ミハイル・カシヤノフは2008年の大統領選出馬を示唆。「あらゆる可能性がある。最も重要なことは2008年に大統領になる人が民主主義の道にそいロシアが歩むことを代表することである」「2008年選出された大統領の最大課題は憲法に定めた人権の保障となるだろう」「ロシア発展の基礎となるべきは民主主義の価値観である」「我が国は司法の独立、マスコミの自由、発展した市場経済、自由な企業活動、私有財産の保護、政治の多元主義など民主気の価値観に忠実であると表明している」と元首相発言

−22日ロシアはガスプロム社、ロスネフチ社、トランスネフチ社のプロジェクトにインドの参加を認める意向。「ロシアはガスプロム社、ロスネフチ社、トランスネフチ社のプロジェクト参加に関するインド側提案について検討する道を空けてある」とロシア産業エネルギ−相ヴィクトル・フリステンコはインド石油天然ガス相マニ・シャンカ−ル・アイヤ−との会談で表明。

−21日ブッシュ大統領は大西洋共同体にロシアを入れることに賛成。ブッシュ米大統領はロシアの大西洋共同体参加に賛意を示したが、民主主義の価値観が西側とロシア対話の基本となるはずだとも述べた。「ロシアは将来、欧州ファミリ−、大西洋共同体と共にあるべきだ」と発言

−18日ロシア外相セルゲイ・ラヴロフのグルジア訪問で何の合意も達成できなかった。「現在我々は具体的文書に署名できる状態にはない。それは国際法及び国家関係の原則違反やロシア軍事基地の撤去、国境管理問題などに関する具体的要求が棚上げされたままだからだ」とグルジア大統領ミハイル・サカシヴィリは表明。

−17日史上二番目の規模の液化天然ガス納入契約が韓国政府と欧州企業シェルとトタルにより結ばれた。契約期間は20年間で総額200億ドル。契約によるとシェル社とトタル社は2008年よりサハリン、マレ−シア、イエメンから500万トン、韓国へガス供給を始める。ロシアからのガス輸出はサハリン・エネルギ−社がうけもつ。韓国向けサハリンガスの年間供給量は150万トン。韓国の液化天然ガス消費は現在の1840万トンから2017年には3100万トンになるとみられている。

−16日ロシアは対空ミサイルをシリアに売却する予定。「ロシアは移動式発射台から対空ミサイル”ストレレツ”売却についてシリアと交渉している。このミサイル供給は国際協定の規制対象外にある」とロシア国防省広報部は表明。

−15日「ロシアには約100の犯罪組織、構成員約4千人が活動している」とロシア内務省組織犯罪・テロ取り締局長代理ニコライ・オフチンニコフは記者会見で発言。「約70の犯罪組織が経済分野で犯罪を行い、その他は一般の刑事犯罪である」「犯罪組織のほとんどは中央、シベリア、ヴォルガ、南各連邦管区で活動している」「現在犯罪組織は国外に外に勢力を伸ばそうとしている。我が国の犯罪組織はCIS諸国など約40の国にきわめてしっかりしたコネクションをもっている」と発言

−14日ロシア人の食事内容が大きく低下している。「この15年間ロシア人の食料消費水準は22％低下した」とロシア農業アカデミ−副総裁、農業経済研究所所長イワン・ウシャチェフは伝えた。「平均で国民一人あたりの食料消費量は1990年から22％も低下している。例えば食肉では1.4倍、牛乳では1.7倍、魚類では1.8倍減少している」「この間食費は平均で16％以上も増加している。この主な原因は低い購買力で、国民の多くは最低必要水準でも栄養摂取できないでいる。平均栄養基準を満たしているのはロシア人のたった10から20％にすぎない」と発言

−11日日本の沿岸で沈没したロシア貨物船乗組員救助される。ロシアの貨物船が日本本州北西海岸で遭難した。日本海上保安庁のデ−タによると、貨物船「ヘレナ−２」号（排水量2700トン）は木材運搬中に強い時化に遭い、青森県海岸で座礁した。乗組員28名中4人は救命ボ−トで脱出したが、残りの船員は船内にとどまっていた。SOS信号を受信した日本海上保安庁は遭難現場にヘリコプタ−や救命船を派遣し、ロシア人乗組員の救出に成功。

−10日ほぼ90歳の老人元ボクサ−が恐喝犯をノックアウト。ゲルハ−ド・ブリンクマンはかつてドイツで軽量級のボクシングチャンピョン、”若い頃を思い出し”彼を恐喝しようとした若者をノックアウトした。88歳の元チャンピョンによると事件は彼が友人の墓参りに寄った墓地で起きた。彼のところに長髪の若者が近づき金を要求した。元モスクサ−は金をやるからもっと近くに来いと言うと犯人は近づき、老人元ボクサ−の強烈な右フックが顎に命中、犯人はしばらく意識を失い、その間老人は警察に電話した。

−9日ロシア下院は「公共の場においけるビ−ル及びビ−ルを母体とする飲料水の小売販売及び飲用制限法を承認した。賛成369票、反対35票。この法律は社会的の大きな反響があり、複雑な経緯をたどった。昨年秋、法案は下院上院とも承認したが大統領が拒否して、再度練り直して国会提出されたもの。

−8日「ロシア人の半数以上は各々理由からいかなる貯金もしていない。一方約三分の一は”ブラックデ−”にそなえ、またはその他の目的でル−ブルだけで貯金している」と世論調査会社「ROMIR　モニタリング」社が1月に全国100の都市で実施したアンケ−ト調査結果。一方ドル貯金者の数はこの一年間で10％から6％まで減少し半分となった。ユ−ロ貯金者は4％から5％まで増えた。

−7日ロシアの債務問題でG8参加国が揺れている。ロシアの債権国であるフランス、ドイツ、イタリアなど赤字予算でEU安定協定の基準を満たしていない。まさにこうした理由でこれら諸国は期日前にロシアの債務返済にけして反対することはないだろう。「ロシアはパリ債権国に対し債務期日前返済を提案している。これはドイツから見れば歓迎するものだ。これによりわが国予算を補填できるし、国の債務履行もできるようになる」とドイツ財相発言。ところが債務総額の割引幅の問題があいかわらず障害になっている。問題は市場金利で計算するのか、それより高くするのか。この問題がある。

−3日「ロシアは今後、世界の金融機関の強力な支援は必要ない」「最近IMFの債務は完済した」「ロシアはパリ債権団の債務期日前返済についてすでに交渉をしている」とプ−チン大統領は世界銀行総裁ジェ−ムス・ウオルヘンソンとの会談で表明。

−2日「ロシア軍総司令部に徴兵期間を現在の二年から1年間に短縮する課題実行できる仕組むを作るように指図した」とロシア国防相セルゲイ・イワノフはトムスク州で表明。「2008年に徴兵期間を12ヶ月に短縮する予定でいる。これは大統領が提起した重要な国家課題であり、現在これを解決する有効な方法を模索している最中だ」と発言

−2月2日「ロシアはIMF対する債務全額、期日前に返済完了した」とロシア財務相アレクセイ・クウドリンは記者会見で表明。「政令にしたがい我々はIMFに対する債務、総額33億ドル返済した。これによりわが国は現在、IMFの債務国ではない」「これによりわが国には少なからぬメリットがある。2008年までの利子として2億4百万ドル支払わなくよくなる」と発言

2005年1月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日国際格付け会社「スタンダ−ド＆プア−ズ」はロシアの信用格付けを投資水準まで引き上げた。ロシアの外貨長期信用格付けをBB+から投資水神のBBB-まで引き上げ、短期信用格付けはBからA-3まで引き上げた。「格付け見直しの決定は国の債務と外貨流動性の大幅改善を反映したもの」「この改善はロシアに対する評価の基本的制限となっている深刻かつ増大する政治リスクにも今後は優るほどの本格的なものだ」とS＆P社アナリスト、エレナ・ヘッセル発言

−28日ウクライナ元大統領レオニド・クチマは現大統領ヴィクトル・ユシェンコと同じ待遇が保障されるとウクライナのテレビ局「第五チャンネル」が伝えた。元大統領の扱い及び警護問題を定めた命令書はヴィクトル・ユシェンコの大統領就任式四日前1月19日に首相代行ニコライ・アザロフが署名した。それによると、クチマ元大統領には現大統領と同額の給与が支払われる。また一人の顧問と二人の補佐官がつく。クチマ元大統領は国有別荘��72が給仕サ−ビス付きで生涯利用できる。自動車は二台、運転手四名、コック一名、女中二名、ウエ−トレス二名がつく。全てのサ−ビス等は国家負担。

−27日離婚最中の運転手は交通事故に遭うリスクが四倍高いと、フランスの国立交通安全研究所が実施した調査結果。調査の目的は昨年一年間の交通事故と運転手のストレスの関係を調べるため。それによると研究者は興味深い結論を出している。運転手の個人生活の中で離婚ほど安全運転に影響するものはないとしている。

−25日「住宅・公共サ−ビス料金は年末までに25〜27％程度上がるだろう」とロシア連邦建設・公共事業庁（ロスストロイ）副長官ユ−リ・トウルトウショフは記者会見で見通しを示した。ロスストロイが一月前半に実施した調査デ−タでは、国内平均で公共サ−ビス料金がすでに23.3％上昇している。「1月1日からロシアの自治体約20％がすでに公共料金の大幅値上げを行っている。こうした動きの根拠には大いに疑問がある」と発言

−24日プ−チン大統領とウクライナ大統領ヴィクトル・ユシェンコの最初の会談は成功した。プ−チン大統領は「両首脳は近々両国政府に協力に関する新たな文書作りを命ずるだろう」とクレムリンでウクライナ大統領と会談後表明。ウクライナ大統領は「2005年は両国関係にとって成功の年となるはずである」「次回訪問の際、我々双方は2005年両国関係の基本として提起する一連の問題と2005年に解決しうる問題を互いに提出することになるだろう」と発言

−21日モスクワ調停裁判所は新聞「モスコスカヤ・プラウダ」の銀行口座から500万ル−ブル差し押さえた。これは同裁判所の決定額で、アルファバンクとアルファグル−プ代表ミハイル・フリ−ドマンの訴訟にたいし支払われるべきもの。昨日裁判所執行官は同紙編集部に裁判所の三つの決定を持ってきた。一番目の決定は関係記事取消文の掲載要求、二番目の決定はフリ−ドマン氏の訴訟判決の執行、三番目の決定はアルファバンク訴訟判決の執行。これにより同紙は三日以内に記事取消文を掲載し、また五日以内に請求額を支払う義務がある。アルファバンクとフリ−ドマン代表の訴訟は「ペンと弾丸」という記事でモスコスカヤ・プラウダ紙が2004年7月21日に掲載したもの。この記事はロシア版雑誌「フォ−ブス」編集長ポ−ル・フレブニコフ殺害に関するもので、その一つの説は同編集長がアルファグル−プの活動に関係する記事で殺害されたとするもの。

−20日「大統領主任式後、1月23日ウクライナ新大統領ヴィクトル・ユシェンコは外国歴訪を始める」と報道官イリナ・ゲラシェンコは伝えた。それによるとユシェンコ新大統領の最初の訪問地は1月24日モスクワとなる。

−19日「ロシア会計検査院長セルゲイ・ステパ−シンの辞任表明は大統領に対し、”自身の信任”を提起しただけだ」とロシア下院議長ボリス・グルイズロフは見解を述べた。「民営化結果に関し、官庁内の意見対立が会計検査院長を辞任に追いやったとする報道には賛成できない」「セルゲイ・ステパ−シンは会計検査院長の職務をきちんとこなしてきた」と同議長発言。一方議員は大統領が再度、セルゲイ・ステパ−シンを推した場合、承認する意向。

−18日ロシア連邦保安局はロシア国内で行動する武装勢力の指導者ほぼ全て殲滅したと表明。「ロシア国内で行動する武装勢力の指導者リストは200名から10名までに減少した」と連邦保安局長官セルゲイ・イグナチェンコは表明。「この内の一人シャミル・バサエフは国外に潜伏している。バサエフはしばしば国外にいて定期的にチェチェンに戻ってくることは分かっている。北コ−カサスにいるアラブ傭兵はバサエルをしっかり警護し、時々国外で彼を匿っている」と発言

−17日ロシアは2004年全世界の人工衛星の半分を打ち上げたと、ロシア連邦宇宙局（ロスコスモス）長官アナトリ・ペルミノフは伝えた。「国際アナリストのデ−タでは昨年ロシアは世界で打ち上げられた人工衛星の426％を打ち上げたことになる」と発言。二番目は米国で29.6％、三番目は欧州宇宙局で5.6％。その他インドが1.9％、「モルスコイ・スタルト」社が5.6％となる。打ち上げ場所ではバイコヌ−ル発射基地から74％、プレセツク発射基地から26％。

−14日「現在モスクワの住宅ビル全てに屋根裏及び地下侵入自動防止装置が設置された」とモスクワ市公共事業局広報官アラ・カルポワは伝えた。「ここ数年間住宅ビルで実施していた作業は完了した。今後住宅ビルの屋根裏または地下に入るには区役所の許可がいる。許可書により地区の担当者が操作盤で住宅ビルの機械室の鉄の扉を開けることになる」「許可なく侵入したり、扉を開けようとすると、警報が地区の担当者に通知され、警官が来る」と伝えた。

−13日盆栽の展示会がモスクワで開催される。国立東洋博物館は今日、モスクワで最初の新年展示会の一つ「盆栽芸術」展を開催する。これを企画したのは、首都にあるクラブ「ボンサイ」と盆栽の数とその豊富な種類で国内最大であるロシア科学アカデミ−大植物園。今回の展示では入園者は特別に栽培したミニチヤ樹木の独特な創造芸術についてその発展史が理解できる。盆栽は今から1500年以上前中国で生まれ、6世紀に仏教とともに日本に広められ、そこでいっそうの発展を遂げた。

−12日「春期国会では57の法案が審議されることになる」とロシア下院副議長リュヴォフ・スリスカは伝えた。それによると主な内訳は国家建設と憲法上の国民の権利に関し法案10、社会政策に関し法案4つ、予算及び税関連法案8つ、国防・治安関係法案9つ。また17の国際条約批准も予定されている。

−11日「知的所有権の流通については完全に整備する必要がある。研究グル−プや開発者は”灰色のやり方でなく、透明で近代的な誰もがメリットある方式でその開発品を企業に譲渡できる当事者であるべきだ」とプ−チン大統領はノヴォシビルスク市の学術タウンで行われている情報技術テクノパ−ク設立会議で発言。

−2005年1月10日ウクライナのクチマ大統領はイラクからのウクライナ軍撤退計画の着手を命令した。ウクライナ大統領レオニド・クチマは国防相アレクサンドル・クジムクと外相コンスタンチン・グリシェンコに対し、今年上半期中に軍をイラクから撤退させる計画に着手するよう命令した。

2004年12月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日2004年ロシア政治十大ニュ−ス：1.ウラジ−ミル・プ−チン大統領の再選。投票率64.39％、得票率71.31％　2.カシヤノフ内閣総辞職、フラトコフ内閣誕生　3.知事選出方法変更。大統領推薦方式で地方議会による選出の間接選挙方式　4.下院選挙、党員名簿による完全比例制に移行。政党党員数5万人以上、地方支部党員数500名以上　5.ベスラン等一連のテロ事件勃発　6.チェチェン大統領アフマト・カドイロフ暗殺　7.チェチェン武装勢力主要密使の一人ゼリムハン・ヤンダルビエフに対するテロ行為でカタ−ルで起訴されたロシア民間人二名、無事ロシアに帰国　8.ロシア人の新年休暇は1月10日までとれる。9.ロシアの地方自治体の統合始まる。10.海外ロシア正教会ラヴル府主教初訪ロ

−29日「首都モスクワの新年夜のタクシ−代は倍になる」とモスクワ中央タクシ−受け付けセンタ−の話。また白タクは通常の五〜六倍の料金になるらしい。モスクワ市は「新年の夜、市内地上交通機関は午前三時、地下鉄は午前二時まで運行している」と伝えている。

−28日地球周辺物体監視プログラムのNASA専門家は「400メ−トルの小惑星2004MNと地球が2029年4月13日に衝突する可能性はまったくない」と公式に表明した。この結論はアリゾナの天文台「スペ−スウオッチ」の観測から出したもの。

−27日「ロシア軍の総数は2005年1月1日時点で鉄道保安部隊も入れると、軍人120万人、民間要員87万6千人となる」と2004年ロシア国防省活動総括として作成された同省資料。「したがって軍人数は国防力の最適水準となる」「このことから、陸軍、海軍の最も困難で大規模な改革と完了したと言えるし、計画的戦闘訓練と戦闘態勢向上に集中できる」と資料では述べている。

−24日ロシア上院は外国人との養子縁組の規則を強化する、ロシア連邦家族法の改正案を承認した。この法律により外国人との養子縁組はロシア人の家族で里親養育ができない場合で、しかも連邦デ−タバンクにこうした児童の情報が入った後、六ヶ月以降のみ許される。

−23日プ−チン大統領は新しい知事選出方法には危険性があると認める。「新しい知事選出方法には”一定の危険”がある。過度な官僚化が生まれないないだろうか、中央の組織が事実上、地域にとって受け入れがたい、不必要で有害な、あるいはプロでない指導者を送り出す機関に変貌しないだろうか」と発言

−22日「ロシアのGDP倍増は一定の条件が遂行できれば2015年までに達成可能だろう」とロシア経済発展通商相ゲルマン・グレフは見解示す。それによると、これには2005年から始める制度改革や戦略など全体が履行されなければならない。同相は閣議で特に「2010年までにGDP倍増するには、年間8％台の経済成長が必要だった。2002年からGDP倍増期間を10年間と計算すると、年間の経済成長率は7.2％である必要があった」「2005年〜2008年の期間経済成長率は7.2％とも.8％とも言うことができない」「中期の最大経済成長率は5％だろう。さらに高い経済成長率は資源分野だけでなく、最終製品や高度技術を製造する部門の発展テンポを引き上げることで達成可能だ」と発言

−21日「来年ロシアは農作物が不作になるかもしれない」とロシア農業相アレクセイ・ゴルデ−エフは懸念を示した。「私見だが、来年は気象条件からきわめて厳しい年になるだろう。ロシアは七年間の一度、危機的な年になると想定しておくべきだ」と発言

−20日大晦日ロシアの首都交通機関の運転時間は延長される。大晦日モスクワの地下鉄は午前2時まで、地上交通機関は午前3時まで運転される。この運行スケジュ−ルは1月7日の夜にも適用される。大晦日市中心にある13の地下鉄駅の入場は禁止され、出口だけが開放される。

−17日「ロシアは2014年までに出力60MWの新世代原子力砕氷船を建造する予定だ」とロシア交通相イゴリ・レヴェチンは政府の海洋会議で発言。今日ロシアには原子力砕氷船は八隻ある。現在現行砕氷船の運転延長計画が実施されている。2006年には第九番目の原子力砕氷船「勝利50年」号が建造され進水する予定。

−16日「ロシアには7000万トンもの固形放射能廃棄物が貯まっている」とプ−チン大統領発言。「2010年までに新規の発電ユニットが二基稼動する。現存の十ヶ所の原子力発言所の運転期間は延長されることになる」「ロシアには固形の放射能廃棄物だけでも7000万トン以上もある。これらを再処理するインフラはきわめて不十分なものだ」「海軍艦船の使用済み原子炉の廃棄利用や産業・国防活動により汚染された地域の回復などの問題は深刻だ」と発言

−15日ウクライナの大統領候補ヴィクトル・ユシェンコの血中のダイオキシン濃度を分析したオランダの専門家アブラハム・ブロヴァ−は「通常の六千倍のダイオキシンが血中にある」と表明。「これは血液汚染症例では史上二番目の高い濃度だ」と発言

−14日ロシア連邦独占禁止局に金融機関による独占禁止法その他金融市場の競争保護法令違反を調査する委員会が設置された。委員会の委員長は連邦独占禁止局副長官アンドレイ・カシェヴァロフ。規定による委員会は常設機関で中央銀行と対等条件で設立された。委員会の構成は独占禁止局からは金市場管理・監督部及び法務・分析部各代表、中央銀行からは銀行管理監督局、金融機関査察部、金融機関免許証交付局、支払い決算局、法務部から各代表

−10日ポ−ランドはバルト諸国の例に従い、スタ−リン時代の犯罪に対しロシアに賠償請求するかもしれない。第二次世界大戦時及ぶ戦後、ポ−ランド人に対する犯罪を調査している民族記憶研究所は1940年春、ソ連内務省人民委員部が銃殺したポ−ランド兵士の運命について独自に解明するつもりだ。当時カチンの森で裁判も取り調べもなしに2万1千人以上のポ−ランド将兵が処刑された。

−10日「2008年〜2009年までに旧式の大型ミサイル全て戦闘配備から外す」と戦略ミサイル軍司令官ニコライ・ソロフツオフ表明。「大型ミサイルはこれは存在する。より旧式のタイプは戦闘配備から外すことになる。2008年から2009年頃までに旧式液体式ミサイルは配備から全て外すことになる」「より最新のミサイルは現在配備されたままとなる」「近い将来、現存の六タイプのミサイルに代わり、”ト−ポリM”クラスの固体燃料式ミサイルが配備されることになる」と発言

−8日ロシア上院は地方自治体首長選挙の新しい規定を定めた法律を承認した。上院によりこの法律が承認されたことにより、地方自治体首長を直接選挙する現在の規程は廃止となる。この法案賛成は145票、反対1票、棄権2票。

7日ロシア中央銀行は預金保険機構加入にさらに31銀行認可し、これで約300の銀行が預金保険機構に加盟したことになる。

−6日「ロシア兵器の輸出額は2004年度、50億ドルを超えるだろう」とプ−チン大統領はトルコのアンカラで記者会見し発言。軍事技術協力の現状について評価を聞かれると「我々は地域の拡大にも、その規模にも満足している。この分野は安定し、好調に推移している」「諸外国との軍事技術協力を好ましい前向きな要素と見ている」「我々はこの協力の地理的範囲を広げている。とりわけ東南アジアを中心にアジア市場にわが国の存在を拡大している。またラテンアメリカ市場復帰の第一歩を踏み出している」と発言

−3日「ロシア統一電力システム社は2006年末に”整理”されるかもしれない」とロシア産業エネルギ−相ヴィクトル・フリステンコは表明。「2006年末、きわめて現実的な期間であり、その間にエネルギ−部門の改革も完了する可能性がある。それによりロシア統一電力システム社は整理されることになるだろう」と発言

−2日「住宅建設に資金提供した個人は法により保護されることになる」とロシア下院信用機関・金融市場委員会委員長ウラジスラフ・レズニクは伝えた。「集合住宅その他不動産の資金分担建設への参加」法案及びいくつかの法令改正案が下院第二読会で承認された。この法案は住宅抵当権の発展により大衆住宅市場を形成するための28法案の一つである。

−12月1日ロシア下院は第二読会でロシア連邦地方自治体首長の選出規定変更法案を承認した。賛成357票、反対61票、棄権4票。この法案により、ロシア連邦地方自治体首長の直接選挙はロシア連邦大統領の推挙にもとづき地方議会が承認する方式に変更される。地方首長の候補者はその任期満了35日前に大統領により提案され、地方議会は14日間以内に大統領の提案を審議することになる。

2004年11月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日ロシアは多回使用の有人人工衛星「クリ−ペル」を初めて公開した。「最初の試験飛行を予算が十分あれば2010年にも可能だろう」とロシアロケット宇宙公団「エネルギイヤ」設計次長ニコライ・ブリュハ−ノフ表明。「クリ−ペル」は空気動力学では優れているが、飛行場にしか着陸できない。搬送型はパラシュ−トでどのような平地にも着陸できる。「クリ−ペル」は米国のシャトルに対し、大きさや打ち上げ費用では優っている。船体の重量は13トンで乗員六名、独自飛行は15日間。

−29日「ホテル”ロシア”の新ホテル建設業者は”最も見事な設計”を提案した”ST-デヴェロプメント”社に決定した」とモスクワ市長ユ−リ・ルシコフは表明。「落札企業は総額25億ドルの請負業務を引き受けることになる。その内約5億ドルは解体費用で、新ホテル建設費は約20億ドルとなる」とモスクワ市は伝えた。先週モスクワ市は審査委員会を開き、最終候補を四業者に絞った。これはオ−ストリアの企業「バウホ−ルデイング・ストラバグ・アクチエンゲルシャフト」社、それにロシアの企業三者、「モナブ」社、「コンサイン」社、「ST-デヴェロプメント」社であった。新ホテルは2008年までに完成とし、部屋数は約2000室で、現在のホテルの三分の一となる。またホテル「ロシア」に入っている映画コンサ−トホ−ル「ロシア」と映画館「ザリャヂイエ」も新築となる。

−26日ロシア下院はソヴィエト崩壊後初めてのロシア連邦住宅法を第二読会で承認した。この法案は「大衆住宅」計画の法的基礎を構成する、下院提出された28の法案の骨格文書である。この法案では「住居は不可侵のもので、いかなる者も裁判所の決定なしに立ち退きまたは、公共サ−ビスも含めその利用を制限されることはない」「住民の同意なしに住宅に立ち入ることができるのは、事故、天災、大惨事、大衆暴動などの場合、市民の生命、その財産または公安を確保するためだけである」など記載されている。

−25日モスクワ交通警察は市中心部に入るトラック所有者に対し通行許可書の発行を始めた。12月1日より大型貨物車両は特別な許可書なしに第三環状線内に入れなくなる。全部の四種類の通行許可書が発行される。サド−ヴォエ環状線範囲内の通行、サド−ヴォエ環状線に沿っての移動、鉄道環状線範囲内へ進入、第三環状線範囲内の進入。−24日「ボリショイ劇場の建物は改修のため2006年春は閉鎖される」とロシア文化・マスコミ相アレクサンドル・ソコロフは上院で発言。「来シ−ズンを最後に主舞台での公演は終わりとなり、全ての出し物は劇場広場の建設された新舞台で行われことになる」「ムスチスラフ・ロストロポヴィチは新舞台を念頭にプロコフィエフのオペラ”戦争と平和”の演出を準備している」「マリンスキ−劇場の改修問題も検討された。改修に14ヶ月もかかるかもしれないが、問題はまだ未解決だ。サンクトのあの劇場にはボリショイ劇場のように代わりになる舞台がない」と発言

−23日「ロシアはウクライナの選挙結果が公式に発表されていないので選挙結果を承認することも、否定することもできない」とプ−チン大統領見解を示す。「わが国の例を参考にされることを勧める」とプ−チン大統領はリスボンでの記者会見で発言。「全ては法の場にとどまるべきである。ウクライナは発展した民主主義制度のある巨大な民主国家だ。民主主義を教える必要などない」「実際出口調査による選挙結果で候補者の一人に祝辞を述べた。だが選挙結果はウクライナの中央選挙管理委員会だけが最終的に決定するだろう」と発言

−22日「来年からロシアの学者や技師は自分の発明物や学術的開発物を合法的に輸出できるようになる」とロシア教育科学相アンドレイ・フルセンコは表明。「発明者への知的所有権の移譲に関する決定は年内に政府で下されると見ている」「政府には知的所有権を発明者に付与する政令とその登録問題を解決する政令二つが提出されている」と発言

−19日「ユコス社は本日、総額1699億4千万ル−ブルの2003年度分税務調書を受け取った」とユコス社広報部長アレクサンドル・シャドリンは伝えた。さらに2000年〜2000年度分として納税請求総額が5332億ル−ブルがある。ユコス社子会社に出された2001年度分納税請求は676億ル−ブルで、2002年度分は402億ル−ブル、それに2000年度分はまだ請求されていない。ユコス社とその子会社全体に税務当局から出された納税請求総額は7000億ル−ブル（約245億ドル）である。

−18日「クレムリンのクリスマスツリ−はモスクワ市内の飾りつけより若干遅れて登場するだろう。しかしとても美しいもので愛国的なものとなる」と大統領府総務部報道官ヴィクトル・フレコフは伝えた。高さ22メ−トルの人工ツリ−で、クレムリン大聖堂広場に設置されるが、12月中旬。

−17日ロシアでは製品品質について、製造業者責任に保険をかける制度が導入される。製品品質に対する製造者責任の強制保険が導入される。関係法案についてはすでに準備されていると、「ロシア国家保険」社副社長エフゲニ・ヂヤコフは「モスクワクレムリン納入業者。品質規格」会議で伝えた。それによるとこうした保険制度を発展させることで、企業の製品品質を保証できるばかりか、企業の競争力を高め、輸出の可能性を拡大できる。−16日「モスクワは2012年第30回夏季オリンピック主催でユニ−クな構想を提案している」とモスクワ市長ユ−リ・ルシコフは表明。ロシアの首都モスクワは月曜日、2012年夏季オリンピック主催国として立候補する正式な申請を国際オリンピック委員会に提出した。モスクワ以外にニュ−ヨ−ク、ロンドン、マドリ−ド、パリが立候補している。「現代オリンピック史ではこうしたプランはなかったろう。史上初めて競技が選考競技、サッカ−、ヨットレ−スも含め、一つの都市内で行われる。オリンピック選手も観客もモスクワ市やその周辺から離れる必要はなくなる」と発言

−15日「現在ロシアには軌道上に地球を遠隔観測するため活動する衛星は残っていない」とロシア宇宙局長アナトリ・ペルミノフは表明。「ロシアには今、地球の遠隔観測できる人口衛星は軌道上にない。我が国のパ−トナ−であるインドでも、こうした衛星を六つももっている」と発言。ロシア気象センタ−の専門家がロシアは事実上、外国の人工衛星からの気象情報に完全に移行したことについて、宇宙局長ペルミノフは「完全というわけではないが、この指摘はかなり正確である、この状態は2005年から2006年の間に是正されるだろう」と発言

−12日ロシアに軍人、学者、医師を統合した宇宙飛行士の単一組織が作られるかもしれない。「現在、人員の拡充、いわば若い人員で補充するために人員の若返りを前提とする、宇宙飛行士の単一組織作りについて問題を検討している」と連邦宇宙局有人飛行計画部長アレクセイ・クラスノフ発言。現在ロシアでは三つの宇宙飛行士の組織がある。一つは人員数では最大で、軍人飛行士で構成されるもので、モスクワ郊外の星の町、ガガ−リン宇宙飛行士訓練センタ−にある。もう一つはロケット宇宙コ−ポレ−ション「エネルギヤ」が所有する、民間宇宙飛行士の組織である。三番目は生物医学問題研究所の医学宇宙飛行士の組織である。

−11日ロシア大統領は2004年度連邦予算修正法に署名した。この修正は推定されるGDP総額が予定より8300億ル−ブル増加することによる。連邦予算の収入は5310億ル−ブル増えることになる。その内1086億ル−ブルは支出追加に向けられ、4224億ル−ブルは予算黒字分として繰り入れられる。特に予算項目「国際活動」が1490億ル−ブル増額になり、国の対外債務計画の修正が必要となる。国の「治安活動及び安全保障」項目では30億ル−ブルがテロ対策費として増額になる。国防費の項目は159億ル−ブル増額となる。

−10日ロシア下院はマスコミによる暴力と残酷なシ−ンの放送を制限する「マスコミ法」改正案を第一読会で承認した。本改正案により、マスコミ法第四条が変更され、7時〜22時の時間帯、ニュ−ス放送、芸術及びドクメンタ−映画で殺人と暴力シ−ンをテレビで放映できなくなる。

−9日プ−チン大統領は大統領直轄の人権委員会の地位を格上げし、市民社会制度の発展促進及び人権会議に改組した。大統領報道部によると、プ−チン大統領はこれに関する大統領に署名。議長にはエラ・パムフィロワが任命された。この会議にはこれまでの人権委員会の委員、タマ−ラ・モルシャコワ、レオニド・ロシャリ、リュドミ−ラ・アレクセ−エワなどの他に、ウラジ−ミル・ポズネル、ヴィタリ・トレチェコフ、セルゲイ・カラガノフ、アレクセイ・プシコフ、ユ−リ・ポリャコフ、ボリス・チトフ、オレフ・オルロフなどが入る。

−8日「1996年欧州評議会加盟において出された、民主主義と人権についての欧州基準の適合に関し、ロシアの自国義務の履行に進展があった」と欧州評議会議員会議の共同報告者デヴィッド・アトキンソンとルドルフ・ビンジグは述べた。「ロシアはこの分野で25の義務を負っているが、その内いくつかは完全に履行されたが、まだ多くは部分的にしか行われいない」と発言

−5日ロシア国立歴史博物館で今日開催される展示会は女官の目を通して見たロシア宮廷の日常とその習慣の秘密を明かす。主な展示品は女帝や女官などの肖像画、それに18世紀から20世紀の宮廷及び荘園の日常品。展示会では女帝とその側近との関係を証明する文書に多くの場所が割かれている。

−4日ガスプロム社とロスネフチ社の合併契約に関する国家鑑定人として投資銀行モルガン・スタンレーが選ばれた。この契約の関係筋によると、鑑定実行協定にはまだ署名されていない。「今のところ、どのような公式コメントもない」と同銀行は述べている。しかし同行代表の一人は「鑑定人候補の一つに入っている」とも述べた。以前ロシア経済発展通商次官アンドレイ・シャロノフは「この合併契約に関係する資産評価に五つの国際銀行が名乗りをあげている」と発言していた。

−3日「ロシアは京都議定書の枠内で自国経済に損害を与えることなく、温室効果ガス約20億トンを売却できる」とロシア経済大学経済環境センタ−代表ユ−リ・サフォノフ表明。「この程度の量は2008年〜2012年の議定書有効第一期間では国内産業にたいし問題とはならないが、燃料エネルギ−事業体の発展に新たな投資を呼び起こし、とりわけ熱電力や鉄道部門の投資につながる」と発言

−2日ウクライナの大統領選挙で現職首相ヴィクトル・ヤヌコヴィッチと対立候補ヴィクトル・ユシェンコの差はほんの僅かとなった。ウクライナの中央選管によると、現地時間16：30、開票率97.67％で、ヤヌコヴィッチの得票率は39.88％、ユシェンコは39.22％。

−11月「子供をもつ世帯は新年から所得税が軽減されることになる」と副首相アレクサンドル・ジュ−コフは大統領に報告。「我が国には子供一人当たり、いわゆる所得税の社会控除がある。今度政府はこの控除額を二倍にする意向である」と発言。これにより子供一人もつ家族は600ル−ブルを所得税から控除され、子供二人いれば1200ル−ブルの控除となる。

2004年10月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−29日「放射能汚染された紙幣がモスクワの銀行三行から10月に押収された」と”ラドンプレス”（モスクワ国立放射性廃棄物除染・環境保護研究センタ−”ラドン”機関紙）は伝えた。紙幣は放射性同位体ヨ−ド131で汚染されていた。銀行名は伝えられていない。10月同センタ−職員はモスクワ市及びモスクワ州のいくつかの施設で除染作業を実施、また約8トンの放射性廃棄物を運び出した。特にモスクワ州のラメンスコエ地区では生活廃棄物ごみ集積所跡から放射能汚染された1.8トンの土壌と建設廃棄物が運び出された。またモスクワ川の岸傾斜部（モスクヴォレ−チイエ・サブロヴォ地区）からラジウム226で汚染された土壌6トンが運び出された。

−28日「ロシアは2013年までに世界の長距離飛行機の約10％を生産するだろう」とロシア産業エネルギ−省防衛産業局長ユ−リ・コプテフは記者との会合で予想。「我々は2013年頃、世界では年間1200機から1300機ぐらい長距離飛行機が生産されると見ている。その内120機をロシアが生産するつもりでいる」「これは航空部門の近代化と統一航空会社設立を促進させることになる」と発言

−27日「ロシア経済発展通商省は故意の倒産を重罪とし、また禁固刑6年間未満の罰則にするよう提案している」と同省法人局長アンナ・ポポワ表明。それによると、経済発展通商省は倒産に関し、刑法及び行政法改正の法案を作成した。こうした必要性は2002年倒産新法が発効した後発生した。−26日ロシアの警察当局はロシアの48地域の大学における汚職を摘発したと、ロシア内務省経済犯取締り本部次長アンドレイ・レオンテンコフは記者会見で伝えた。「これは、多くの学生が除籍を恐れ、賄賂強要の事実を関係機関に知らせないにかかわらずにも事実だ」「教育分野の犯罪状況は主に百万都市で増加している」「内務省はこうした犯罪にたいし、私学でも国立でも同じく取り締まっている」と発言

−25日「連邦資産管理局は文化財民営化の猶予期間廃止に賛成である」と同局副長官ドミトリ・アラツキ−は見解を述べた。「文化遺産に関する連邦法��73、第63条で文化資産所有権分割に関する特別法制定まで文化財民営化の猶予期間が設けられている」「特別法は必要ないから、この条項は廃止し、猶予期間は削除すべきだ」と発言

−22日ロシア下院は気候変動に関する国連枠条約の京都議定書を批准した。批准賛成は334票、反対73票、棄権2標、批准に必要な票数226票。ただし批准された京都議定書には”はっきりと付帯条件”がついている。「ロシアは2008年〜2012年の第一段階のみ、京都議定書に参加する。この間に、この議定書がロシアのためにどれほど有効に機能するか、我々は理解できるだろう。もしこれが有効なものでなければ、我々は無論、京都議定書参加を中断することになる」と下院国際問題委員会代表コンスタンチン・コサチェフは表明。

−21日ゼネラル・エレクトリック社はロシアの電力産業と鉄道部門への投資を増やす意向。「米国との経済関係の水準を引き上げたいと希望している」とプ−チン大統領はゼネラル・エレクトリック社最高執行役員ジェフィ−・イメリットとの会談で表明。「二国間の政治協力の水準まで経済協力の水準を引き上げたいと思っている」と発言。ゼネラル・エレクトリック社代表は「電力と鉄道輸送は最も有望な協力分野だ。弊社としては全体でそこに約2億ドル投資するつもりでいる」と発言−20日「モスクワ市の立番警官の給与は2005年1月1日から現在の3〜4千ル−ブルから約二倍、7〜8千ル−ブルに増額される」とモスクワ警察治安保障部長アレクセイ・ラウシキンは表明。それによると、この問題はモスクワ市と細かく検討している。「モスクワ市レベルではこの問題は事実上解決している」と同部長発言。現在勤務一年目の平の立番警官の給与は4千ル−ブル以下で、これにより多くの退職者を出している。給与引き上げが決定されると、管理職は約15000ル−ブルの月給になる。

−19日ロシア財務相アレクセイ・クウドリンは「最大の脅威はインフレでは石油価格の予想外の急落である。これには準備しておく必要がある」「ロシア消費者は価格上昇はあるものの、”好時期”に生きている」「全体として高い石油価格や上昇している投資水準はこうしたインフレの影響全体をかなりなくしている」と雑誌「イト−ギ」のインタビュ−で表明。

−18日ロシア外務省はベラル−シの国会議員選挙と国民投票を民主的なものと認定。「ベラル−シの選挙結果は同国世論の断面を反映したものだ」とロシア外務省情報報道局は伝えた。「選挙戦は無事に透明性をもって行われたと言える。これは同国の民主主義制度の発展と市民社会の基礎固めという点から見て重要な要因である」とロシア外務省は伝えた。

−15日「最近矯正施設がますます病院化している」とロシア司法省刑執行局次長オレグ・フィリモノフは発言。「ここ数年囚人数は減少しているが、その状態は急激に悪化している。囚人61万5千人中、50万人は病人である」「ここ数年アル中患者、麻薬中毒患者、HIV感染者、結核患者など急激に増加している。現在刑務所には結核患者5万6千人、HIV感染者3万6千人いる」と発言

−14日ロシア最大のガス会社「ガスプロム」の社長アレクセイ・ミレルは「中国国営石油会社と戦略的協力協定の調印をした」と伝えた。「我々の共同事業の基本方向が定まった」と発言。これはロシアガスの中国供給問題である。「中国のガス需要は2010年頃、年間200億立米に達する。現在ロシアは中国にガス供給はしていない」「ガス供給の時期及び量は所定の期間内に決定されることになる」「交渉では石油パイプライン建設の具体的ル−トについては話し合わなかった。資源基盤についてのみ話し合った」「この協力協定の調印は中国との事業で”新しい頁”となるだろう」と発言−13日国際格付け会社「S＆P」はロシア企業はより透明性を高めていると結論。これはロシア企業60社を対象に情報開示について調査したもの。ロシア大手企業の透明性についてS＆P社の指数は2003年40％から2004年46％まで上昇した（2002年は34％）。

−12日プ−チン大統領は政府に対し二ヶ月以内に国家機密保護省庁間委員会の人員構成を承認するよう求めた。この委員会の委員長に八月末、技術・輸出管理連邦局長官セルゲイ・グリゴロフが任命された。今回大統領は誰か委員会に入るべきか、委員会はいかに行動すべきか、これについての規定を承認した。この委員会活動の指導に大統領が直接あたることになる。この委員会は国家機密保護に関し、国家機関の活動を調整する”合議機関”である。この委員会の決定は国家機関、団体、公職者、個人にとって”義務的”のものとなる。

−11日モスクワの地下鉄に地下鉄構内の空気状態を監視する特殊センサ−が設置される。このセンサ−は空気成分を毎分チェックする。何らかの化学物質で空気汚染された微弱な反応をキャッチすると、例えば化学兵器攻撃など、刑法信号は直ちに駅当直に通知される。さらに危険信号は自動的に各駅の警察官に連絡される。

−8日「ロシアは新たに有人宇宙ステ−ションの開発を計画している」とロシア連邦宇宙局長官アナトリ・ペルミノフはカナダ、バンクバ−の国際宇宙会議で表明。それによると、これは2006年〜2015年におけるロシアの宇宙計画案である。この新宇宙ステ−ションにより、現在国際宇宙ステ−ションで行われている応用科学研究は継続され、拡大できる。

−7日「ガスプロム社はユガンスクネフテガス社を買収する可能性がある」と投資グル−プ「レネスサンス・カピタル」のアナリスト会議代表アレクサンドル・ショヒンは述べ「ただし、これはユコス社最大の採掘企業であるユガンスクネフテガス社の売却条件と手続きが確定された後のことである」と発言−6日「モスクワ市は市の中心通りにある自動車駐車場の数を減らす予定でいる」とモスクワ市副市長ピョ−トル・アクセノフ表明。現在関係条例の準備中。「多くの場合、所定の駐車場に停車した自動車が自由な往来を妨げ、渋滞をつくっている」「市内にはすでに中心街入口に配置したいくつかの”渋滞緩和用の駐車場”が運営されている。ここで市民は自動車を捨て、公共交通機関で中に乗り入れればよい」と発言

−5日ロシアではさらに二人の、これまで知られていなかった億万長者が明らかになった。鉄鋼グル−プ「メチェル」はその対等のオ−ナ−は役員会議長イゴリ・ジュ−ギンと社長ウラジ−ミル・ヨリフであると公表した。各々グル−プ株式の47.8％所有している。アナリストは同社資産を25億ドルと評価しているので、新たな億万長者の財産は11億ドルとなる。

−4日「京都議定書批准問題は今月中に下院で審議される」とロシア副首相アレクサンドル・ジュ−コフはロシア大統領と閣僚との会議で表明。副首相はこの問題に関する政府と下院の協議開始について大統領に報告した。先週ロシア政府は京都議定書を承認し、下院に批准のため提出した。その時、フラトコフ首相は「閣議でこの問題の審議は簡単にはいかないと思う。この問題の議論は始まった。おそらく下院でやっかいな論議となるだろう」と発言。大統領顧問アンドレイ・イルラリオノフは「京都議定書の批准は”やむをえない政治的決断”だ」「これは我々が満足している決定ではなく、短期、中期、長期で損害を与えることだろう」「今後数年における最大の課題は”京都議定書批准の影響を最小限にすることだ」「完全にその影響を無くすことはできないので、政府はこれが国民一人々に関わることと認識し、国民に対し誠実に対応すべきだ」と発言

−10月1日モスクワの中央展示場「マネジ」の修復工事中の発見物の展示会が開催された。展示会オ−プニングに参加したモスクワ市長ユ−リ・ルシコフは「プレチステンカの白の間に約700点展示されているが、日用品、武器、装飾品、衣装などがある。印象を言えば、我々の祖先はそそっかしい人間だったようで、かなりここで指輪を紛失している」と発言

2004年9月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日東南行政区会定例会議でモスクワ市資産利用効果向上基本方針について資料が出された。モスクワ市の主な税外収入は国または自治体所有の資産活用による収入と国及び公共団体の活動による収入である。この行政区ではこれは主に、土地及び非居住建物の賃貸収入である。モスクワ市は東南行政区の土地の36％を所有している。非居住資産については14％しか賃貸されていない。モスクワ市は賃貸収入を上げるため、2005年に賃貸料を中小企業に対しては25％、それ以外は50％引き上げる予定。

−29日チュクチ自治管区のアナドウイル地区とベ−リング地区でプラチナと金の粒子が国営企業「ゲオレギオン」の地質調査隊により発見された。「チュクチの南東部にはプラチナ・金の産出地発見の展望がある」と「ゲオレギオン」社長ワジム・レベジェフは見ている。まさにベ−リング地区はコリヤ−ク自治管区と接し、そこでは年間約3トンのプラチナが採掘されてる。

−28日クレムリンは知事選出の新しい制度擁護する論拠をかかげた。「ロシア大統領が提案した知事選出の新しいやり方は理想的でない。この制度には”きわめて大きなリスク”をらんでいるが、他の選択肢はない」「これはさほど良い案ではないが、我々はやむをえず選択しているのであって、決定できる範囲はきわめて狭いものだ」とクレムリン高官は記者団に述べた。「大統領は知事の直接選挙が必要と考えている。大統領は理想主義者で、我が国に”紺青”の民主主義を求めているが、現実は別のものを要求している。我々は脅威を念頭におかねばならない」と発言

−27日プ−チン大統領は本日ロシア下院に地方の首長選出手続き変更法案を提出すると、政府との会議で大統領は表明。ちなみにプ−チン大統領は政府との拡大会議で9月13日、国家権力の統一システムを作るため、選挙法を変更する意向と表明していた。「連邦構成体の首長は大統領が推薦し、地方議会で選出されるべきだ」と発言

−24日「中国はロシアからの石油輸入の分散化について考えるべきだ」とロシア通商代表セルゲイ・ツイプラコフは見解を示した。「ユコス社には承知の通り問題がある」「政府と国は特定の企業のリスクを保証できない」「我々は市場経済の環境で生活している」と発言。中国向け石油輸出代替企業としてロシアのどの会社を考えているいるかとの質問で「ルクオイル社だ」と名前をあげた。

−23日ロシア下院情報政策委員会は人質解放特殊作戦時のマスコミ報道を規制する法案を否決した。この法案はテロリストによる人質に関するテレビ・ラジオのあらゆる報道を禁止するもの。委員会は事実上全員一致でこの法案を否決した。同委員会代表ワレリ・コミサロフによると、「この法案はロシア憲法の精神と文言に矛盾するもので、多くの点でマスコミの活動を制限している」。多くの議員は「悲惨な事件の報道では、社会から真実を覆い隠していけない。国民には信頼できる情報を速やかに得る権利があると」と強調。

−22日「コ−ポレ−ション”戦術ミサイル兵器”は地対空ミサイル及び艦対艦ミサイルの新型の開発と現行機種の改良を行っている」と週刊誌「軍産ク−リエ」のインタビュ−でコ−ポレ−ション「戦術ミサイル兵器」の社長ボリス・オブノソフは語った。ミサイルX-31型の改良機種の展望にふれ「実のところ我々は新製品に取り組んでいる」「少なくともその性能はミサイルX-31より二倍以上優秀だ。艦船のミサイル防衛システムを打ち破る点について言えば、これほどの速度と飛行高度のミサイルにたいし、近い将来においては有効な防衛システムがないと思う」と発言

−21日プ−チン大統領とノ・ムヒョン韓国大統領はクレムリンで八つの協力文書に署名した。これは総額で40億ドルにもなる。その主なものは、平和目的での宇宙空間の研究及び利用協力に関する政府間協定、外交官パスポ−ト所有者に対するビザ廃止政府間協定など。また「テトネフチ」社と「LGエンジニアリング＆コンストラクション」社の間で新規の石油精製・石油ガス工場の設計、設備納入、建設に関する協定の署名など。さらにハバロフスク石油精製工場の改修協定について石油会社「アリヤンス」と「サムスン」社の間で署名。

−20日ソヴィエト軍は、月は核攻撃を受けない最も理想的な司令部と考えていた。30年前、軍司令部を月に移す計画が立てられていた。一般機械製作設計所設計次長アレクサンドル・エゴロフは軍にとって多大な戦略的意義があると思われる月に入植する最初の計画を作っていた。「月は承知の通り大気がない。したがって、原爆の爆発はそこでは効果がない」「爆発は圧縮波であり、空気かその他の媒体を介して伝達される。月では原爆の爆発おそらくは閃光だけだろう。当時我が国軍部は地球から到達不能な月が理想的な司令部場所と考えていた。興味深いことは後に知ったことだが、米国も同じようなプランをあたためていたことだ。両国ともこの計画を最高機密にしていた」と語った。

−17日ウクライナの首都キエフで栗に花が今年二回も咲き出した。通常は年に一度で、最初の花柄は5月1日に現れた。環境学者によると、これは乾燥した春と冷夏による自然の錯覚らしい。フォミン記念植物園樹木部主任ジナイダ・ボニュクによると、栗は空気の乾燥により葉を落し、それにより花を咲かせる性質が再び出てくるらしい。

−16日プ−チン大統領は国際テロリズムとの戦いでダブルスタンダ−ドは許されないと、本日あらためて表明した。「ビン・ラデンはイラクから軍隊撤退と引換えに、いわゆる休戦を二回も欧州に提案した」「誰も彼と交渉しようとは思っていない。何故なら全世界は（彼が利用している）手段は彼と交渉を行う余地などあたえるものでないと考えているからだ」「つまり、交渉できない、そうした人物がいずれにしても存在する」「テロとの戦いでは”ただ一つの意見”しかありえない。法秩序、力の結集、断固たる態度だ」と発言。

−15日「この25年間でロシアでは天然ウラン約100kgが盗まれた」と連邦原子力局長官アレクサンドル・ルミャンツエフ表明。「この天然ウランはまったく危険性はない。こうした天然ウランを窃盗する者は主にあまり教養があるものではなく、市場で売れば大金になると考えている」「天然ウランの窃盗の他に、兵器製造用の核物質も盗難されている」「これは数十グラムで、全て数年後に発見され、元の場所に戻された」と発言

−14日モスクワ市は市内の交通を改善するため、一連の対策をとる。それによると、特に車道にある駐車場を整備する。交通の妨害となる駐車場は廃止され、別の場所に移動される。また駐車料金に関して、カ−ド支払い方式を導入する予定。

−13日ロシアの有力な政治学者は知事の直接選挙廃止するというプ−チン大統領の提案についてコメントしている。例えば政治調査研究所代表セルゲイ・マルコフは「この動きには前向きな影響と後ろ向きな影響があるが、時が経つにつれ、後ろ向きな影響が多くなる」と見解を示した。「大統領の提案はとりわけ汚職減少問題では行政機関の結束に貢献するはずだろうが、これはまた知事の直接選挙を廃止するもので、地方行政機関の権威低下と国全体の政治における多元主義を大幅に狭めるものとなる」と発言

−10日旧式の蒸気機関車（1944年製）による一万キロの旅が終わろうとしている。これはミンスクからウラジオストックまでの旅で、欧州や北米の観光客を乗せている。極東鉄道ウラジオストック支部によると、旧ソ連全土を巡る旅行は観光客に大きな人気があり、2004年には快適設備付きの旧式列車で旅行することができるようになった。この列車の旅は大都市に停車し、そこで観光見物する。車両編成は19両で、ソ連時代、党幹部が利用していたもの。観光客のサ−ビス向けにバ−、サロン、レストラン、ランドリ−がある。最も豪華な車両は、一車両八席、シャワ−車、一車両一人専用デラックス車。

−9日ロシアはこの一年間で銀行数は四分の一になった。ロシア中央銀行が公表した資料によると、2004年9月1日現在、ロシア全体で金融機関1318社、支店3210店が業務している。

−8日「ロシア経済発展には国外からの労働力、特にCIS諸国からの労働力が必要だ」とロシア経済発展通商省時間アンドレイ・シャロノフ発言。「ロシアの法律はこれまで労働移民のブレ−キになっていた。だがロシアの労働人口は毎年100万人減少している現状では、外国からの専門的労働力なしに正常な経済発展は不可能だ。現在、外国人労働者にとって我が国をいかに魅力的にするか、こうした問題が提起されている」と発言

−7日ロストフ・ナ・ダヌ-市でベスランのテロ犠牲者追悼行動が行われた。若者による人間の鎖が市内主要通りで10kmも続いた。彼らは手を握ったまま、テロ犠牲者に一分間の黙祷をささげた。参加者は約2万人。ウクライナのハリコフ市ではロシア総領事館一階に多くの花がたむけられた。ハリコフ市民はベスランのテロ犠牲者追悼のため、二日間も途切れることなく総領事館を訪れている。同市では正午五分間を仕事を中断し黙祷、サイレンと汽笛が鳴り響いた。

−6日十月末にはモスクワの小中学校生徒は”安全パスポ−ト”を携帯することになる。また学校には警官が警備にあたることになる。「ベスラン市の悲劇により、これに関し作業を早めるつもりだ」とモスクワ市教育局広報部長アレクサンドル・ガヴリロフは伝えた。それによると、現在学校内の追加安全対策について警察と調整している。”安全パスポ−ト”は身分証明証のようなもので、生徒の写真、電話番号、健康状態のほかに、役立つ電話番号、緊急時の行動の仕方を説明した”安全”対処法など記載されている。

−3日「ロシア国家8月24日航空機事故原因調査委員会には”爆発物がどのように機内に持ち込まれたか、まだ正確な情報はない”」とロシア交通相イゴリ・レヴィンチンは伝えた。これまで調査によると、両機の事故状況は同一である。「航空機TU-134とTU-154の爆破装置は数秒の差はあるものの、モスクワ時間22時53分に同時に作動している」と同相は伝えた。

−2日米国ルイス・ハリス社が実施した世論調査によると、米国人の半数以上はロシアを友人と見ている。アンケ−ト回答者の40％はロシアは米国の親密な同盟国ではないが、友好国と見ている。ロシアに対し敵対観を示したのはたった4％。恒例で25カ国が対象にされている。米国の最も親密な同盟国上位五カ国は英国、カナダ、オ−ストラリア、イスラエル、日本。最も警戒対象国は中国、パキスタン、フランス、コロンビア。

−9月1日ロシアは国内の一連のテロ行為に対し、国連安保理の対応を求める。国連安保理緊急会議でロシア代表アンドレイ・デニソフは最近のロシア国内の一連のテロ行為に対し、安保理加盟国の対応策作りについて、問題提起する意向。「テロリストがどのように言い逃れようとしても、責任回避できるものではない」「反テロ同盟に参加する全ての国及び組織は一団となり、また全ての治安機関の日々協力してテロと戦う必要がある」とロシア外相セルゲイ・ラヴロフ発言。

2004年8月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日ハバロフスクからハルビンまで一度も食事をとらず、約1000kmを26日間かけて徒歩で走破した超人旅行者がいる。この人は52歳のダンス教師、体育講師のウラジ−ミル・ピンチュクさん。走行中は水筒の水を日に何度か飲むだけ。彼は長距離急行軍を体内浄化と贅肉落しの最良手段と考えている。ハルビンまでパン一片も口にしていない。信じられないが事実である。医師はこの急行軍の後、超人の健康を調べたが、何の異常もなかった。

−30日ロシアの事故墜落機TU-134とTU-154の事故原因が断定された。「両機の事故原因はヘキソゲンを成分とする複雑な爆発装置による機内爆発である」とロシア連邦保安局科学技術部長、中将アンドレイ・フェチフォフは表明。「今日はっきり確信をもって、両機はテロにより墜落したと言うことができる」「この結果については、分析により完全に立証された段階で公表されることになる」と発言。

−27日ロシアの保険業界は自動車強制保険法発効から一年間（2003年7月1日から2004年6月30日まで）で483億7900万ル−ブル集めたと、ロシア保険監督局算定・経済分析部長リュドミ−ラ・ヴェセロワは記者会見で伝えた。この間、自動車強制保険による支払い総額は86億6千万ル−ブル。つまり、支払い総額の五倍以上集めたことになる。

−26日ロシア交通相イゴリ・レヴィンチンは「ロストフ州で墜落した航空機TU-154のSOSボタンは作動していた」と発言。「記録計にはこの音声確認はなかった」とも発言。ブラックボックスを担当している専門家には、解読作業開始するために一両日必要だと、同相発言。一方、TU-154の墜落現場の捜索作業は中止された。これは乗客、乗員46名全員の遺体が発見されたからだ。

−25日「我々は、テロ行為、技術要因、人的要因などいくつかの説を検討している」とロシア検事総長ウラジ−ミル・ウスチノフはプ−チン大統領に報告。この会議には連邦保安局長官ニコライ・パトルシェフ、非常事態相セルゲイ・ショイグ、内相ラシド・ヌルガリエフ、交通相イゴリ・レヴィンチンも出席。ロシア大統領は「本日設置された二つの航空機の事故原因調査委員会が事故について客観的で信頼できる情報を確保できる」と期待していると発言。ちなみに二つの事故機からブラックボックス全て回収され、今日にでも解読作業が始まる。一方ロストフ空港捜索救助隊の責任者ルドルフ・チェルネンコは「事故機TU-154の墜落現場で作業した救助班は、飛行機はきわめて高い高度で破壊がおきたと結論にいたった」と表明。

−24日「一般向けガス料金は2005年に35％、産業向けは21％引き上げられる」とロシア連邦公共料金局は伝えた。この決定は政府が来年度ガス料金引き上げ上限を以前予定した20％に代わり23％にした後、連邦公共料金が行ったもの。「ガス料金の平均引き上げ率では23％」と同局は付け加えた。

−23日ロシア政府は自動車売買をかなりややこしいものにした。ロシア政府は自動車登記手続きについて変更すると決定した。2004年8月12日付け政令��408で、自動車売却時におけるその登記抹消手続きが変更される。これにより自動車は売却後に交通警察で登記抹消してもよいことになる。

−20日「ロシアは10月までにダイヤモンドの採掘、輸出、輸入に関するデ−タを公表する」とロシア財務省行政局長セルゲイ・ヴャザロフはキンバリ−プロセス議長チム・マ−チンと会談後記者会見で表明。

−19日「ロシアの金外貨準備高は年末までに1000億ドルになる」と閣議後、ロシア中央銀行総裁セルゲイ・イグナチエフは表明。8月13日時点で外貨準備高は896億ドル。「ロシアの銀行システムは危機から立ち直った。これは大手銀行140社からの取引デ−タが裏付けている」とあらためて強調。「中央銀行は預金保険機構に加盟していない銀行が倒産しても、個人預金者に10万ル−ブルまで支払うつもりだ」と表明。

−19日「今日グルジアではソ連崩壊時に勃発した紛争がぶり返されている。これは脅威を与えずに平和的方法で解決する必要がある」とプ−チン大統領はウクライナ大統領レノニド・クチマとの会談後記者会見で発言。

−17日「2005年から召集兵はチェチェンで軍務につくことはなくなる」とロシア国防相セルゲイ・イワノフは表明。「今年チェチェン配備の自動走砲師団SKVOは完全に契約制に移行する。2005年からチェチェンでは召集兵が軍務することはなくなる」と発言

−16日プ−チン大統領は「ロシア連邦国防省諸問題」令に署名したと、大統領報道官は伝えた。これにより国防省は二人の第一次官を含む四人に次官を置くことができる。また次官資格のある国防省の長官四人を置くことができる。国防省本省の最大職員数も定められ、1万350人としている。

−13日プ−チン大統領は選挙法改正法に署名した。これにより地方自治体及びロシア連邦構成体は、様々な地方選挙と国政選挙と同時に実施できる。この場合、地方自治体の任期を一年未満、延長または短縮できる。

−12日ロシアは防衛力と全ての軍事部門の強化のため、2005年度大幅な予算支出を予定していると、軍・財政各省庁幹部との会議でプ−チン大統領表明。ロシア財務相アレクセイ・クウドリンが明らかにしたとことでは、「2005年度防衛発注額は40％増加を見込んでおり、金額では約700億ル−ブル増となる」。また同財務相によると、テロ対策計画費として23億ル−ブル計上した。

−11日ロシア自民党党首ウラジ−ミル・ジリノフスキ−はアプハジアへの海路旅行に満足。「全て順調、全て無事、全て満足だ」とテレビ局「ルスタビ-2」のインタビュ−で発言。同テレビ局によると、ジリノフスキ−議員は現在、ガグラ市にいて、未承認共和国アプハジアの指導部と合う予定。

−10日旧ソ連の諜報機関は日本の真珠湾攻撃について一ヶ月前に知っていた。旧ソ連諜報機関は1941年、日本外務省の機密電報を傍受し、暗号解読した。これには開戦はソ連では、太平洋の米国にたいし行う日本の決定が述べられていた。これについては現在研究のため閲覧自由となっている内務人民委員部（NKVD）の文書が証明している。

−9日ロシア自民党党首ウラジ−ミル・ジリノフスキ−と同党下院議員を乗せた車列がアナパからソチに向かう途中、銃撃されたと、ロシア自民党下院会派広報部は伝えた。ジリノフスキ−党首によると「このようなやり方でグルジア政府はロシア下院議員にアプハジアの好きな休養地を訪問させないようにしている」と発言、同党広報部の文書によると、銃撃は海上から行われた。

−6日「ロシア中央銀行は銀行の免許を今後も取り上げるだろう」とロシア下院信用機関・金融市場委員会副委員長パヴェル・メドヴェ−デフは表明。「言うまでもなく、中央銀行は今後しばらく、銀行の免許取り上げることになる。毎日でないとしても、年に数行、免許を失うことになる」と発言

−5日ロシア下院は第三、最終読会でマスメデイアでビ−ルの宣伝を大幅に制限する「宣伝」法を可決した。この法律によると、いかなる手段によるビ−ル及びそれをベ−スとした飲料水の宣伝には、その飲用が人生の成功に影響するという内容があってはならない。また宣伝にはビ−ルは無害であるとか、その性質に治療効果がなるなど、表現してはならない。またテレビラジオによるビ−ル宣伝は午前7時から午後10時まで禁止される。

−4日モスクワの鉄道駅に空港のような乗車監視システムが装備される。最初に装備されるのはカザン駅で、金属探知機、レントゲン装置が設置されると、モスクワ鉄道保安次長セルゲイ・ザズリンは述べた。「長距離列車の乗車は飛行場並みの体制となる。乗車には乗客は手荷物をレントゲン装置のベルトに乗せ、乗客自身は金属探知機を通過することになる」「このシステムが力を発揮するのであれば、首都の他の駅にも導入する予定でいる」と発言。モスクワの全駅にこの装置設置すると、約10億ル−ブルかかる。

−3日「旧ソ連邦でも新生ロシアでも、核兵器強奪する現実的な試みはこれまで一度もなかった」とロシア国防相セルゲイ・イワノフは核安全保障演習「アバ−リヤ−2004」で表明。「とはいえ、国内の各々地域で核施設に対する推定攻撃に対処するため、演習は実施しているし、事故影響を一掃する訓練も行っている」と発言

−8月2日ロシアではロシア軍空挺部隊の記念日。今年はロシア空挺部隊創立74周年で、1930年8月2日に誕生した。この日、モスクワ軍管区、ヴォロジェジ郊外の演習で12名の降下部隊がパラシュウ−トで初めて降下した。

2004年7月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日「タシケントの事件は、アフガニスタン問題解決プロセスでウズベキスタンがとった立場に関係しているかもしれない」とイスラエル・近東研究所所長エフゲニ・サタノフスキ−はモスクワで発言。だが所長は今回の事件と何らかの具体的テロ組織を結びつけることはしなかった。

−29日ロシア政府は2005年分及び2007年までの民営化計画を承認した。「民営化プロセスはダイナミックで理にかなったものであるべきとする立場から、本計画の承認を提案する」とロシア首相ミハイル・フラトコフは閣議で発言。

−28日プ−チン大統領は「軍警察全ての指導者はイング−シやチェチェンの最近の事件から”最も真剣な結論”導きださねばならない。自分たちの部下の行動について”客観的評価”をし、”国と国民の安全をしっかり確保するため、あらゆる対策”とるべきだ」と表明。−27日「ロシア税務省は連邦税務局に改組する手続き完了した」とロシア政府は伝えた。「法規等の変更も含め必要な全ての手続き完了により、ロシア税務省の改組は完了した」と消息筋。ロシア首相ミハイル・フラトコフは、これまで税務省大臣代行のワレリ・セルジュコフを連邦税務局長官に任命する辞令書に署名。この改革により税務局はロシア財務省の管轄に入る。

−27日ロシア大統領ウラジ−ミル・プ−チンとウクライナ大統領レオニド・クチマはリヴァジヤ宮殿で両国の経済界代表と会談をもった。プ−チン大統領はその演説で「ウクライナ大統領と共に、両国の経済人に対し、”政治的、組織的支援”をする」と約束。「民間ビジネスの利益はロシアとウクライナの基本プロジェクトを検討する際、必ず考慮されるべきである」と発言

−23日プ−チン大統領は「観光業はロシア経済にとって最もダイナミックな部門になる可能性がある」と発言。「保養・休養場所の発展と人間の健康増進の課題は言うまでもなく相互に関係している」「大多数のロシアの家族は保養地療養を利用したり、全額支払って利用券を購入できないでいる」と発言

−22日ロシア最大のオルガンの組み立てがモスクワ国際音楽会館スヴェトラノフ・ホ−ルで始まった。オルガンの高さ約14ｍ、幅10ｍ、奥行き3.5ｍ、総重量30トン。「これはドイツの優秀な職人が製作したもので、ロシア最大のものとなるだろう」とモスクワ大学音響学科助教授ペヴェル・クラウチュンは述べた。

−21日ガスプロム社とロスネフチ社は「ユガンスクネフテガス」社株式買収の予定はないと、両社代表はラジオ局「エコ−モスコ−」で発言。ガスプロム社広報部長セルゲイ・クプリヤノフのよると、ガスプロム社はユコス社資産買収の可能性について検討していない。ロシア司法省は「ユガンスクネフテガス」社株式（ユコス社最大の採掘企業）は第三者鑑定人により評価され、売却するための特別組織に移管されると伝えた。

−20日ロシアではユニ−クなアニメ映画プロジェクトが実行されている。これは52本のシリ−ズアニメ映画でタイトルは「宝石の山」。各アニメ映画の長さは13分間で、ロシアに住む52の民族の話を語る。各物語には、民族の伝統とその誕生の歴史を小さな観客に教える三分間の説明カット部分がある。

−19日往時ロシアからアラスカを買収した米国の老舗銀行の一つ、リッグスバンクが168年の歴史を閉じることになった。この銀行は特にロシアからアラスカ買収するため、1868年に米政府に金塊で720万ドル提供したことで有名。

−16日プ−チン大統領は「国政改善措置」令に署名。これにより設立されるロシア大統領国家公務員職務改善委員会の責任者に大統領府長官ドミトリ・メデヴェ−ジェフが就任する予定。この政令では同委員会に三つの省庁間作業グル−プが設置される。国家公務員職務改革対策グル−プ、連邦関係及び地方自治体問題グル−プ、連邦行政機関のシステム及び組織問題グル−プの三つである。

−15日ロシア連邦環境・自然利用監督局はモスクワ郊外の違法建築全て撤去すると表明。この決定は同監督局が実施した調査第一段階の結果に基づき行われたと、同局次長オレグ・ミトヴォリはラジオ局「エコ−モスコ−」で発言。「土地占有の多くのケ−スはモスクワ州の伐採禁止林の中にある。その上、違反者はこれまでわずかな罰金ですましてきている」と発言

−14日ロシア国防省の組織改革が行われる見通し。国防省次官数は削減され、ロシア軍総司令部の余分な機能は廃止されると、国防省高官は伝えた。国防省の次官数はこれまで9人で、削減はされるものの、一般の省庁ように二名になることはない。

−13日今後企業の従業員は退職後も商業秘密を守る義務を負う。これはロシア上院産業政策委員会で承認された「商業秘密」法で定められている。この法の目的の一つは、企業活動において知的所有権利用の際、不正競争を防止することにあると、同委員会第一副委員長セルゲイ・シャチロフ説明。商業秘密法案は下院で可決していたが、昨年11月上院で否決された。

−12日「南オセチアの紛争はロシア国内の帝国主義勢力が煽動している」とグルジア大統領ミハイル・サカシヴィリは表明し、南オセチアに配備されている平和維持軍の委任統治権を見直すよう求めた。「昨日までココイトイ（南オセチア大統領）はモスクワのさまざまなグル−プから流血の戦争開始するための完全な指示をうけていたが、昨日になって彼も、彼の主人もこれが彼らにとって大変苦い結末になるかもしれないと理解したようだ」と発言

−9日ロシア下院はビ−ル販売規制法案を第一読会で承認した。この法案によると、ビ−ル及びビ−ルを含む飲料水の販売は児童施設、学校、医療施設、それに隣接する場所並びに未成年者にたいし禁止される。

−8日「南オセチア情勢は管理不能に陥っている」と国際人文政治研究所長ヴャチェスラフ・イグルノフは発言。それによると、グルジア指導部は、アジャ−ルの政権交代後、南オセチアもグルジアの管轄に戻すことができると考えている。これに関し、同所長はアジャ−ル情勢と異なりグルジア・オセチア紛争は人種的要素があり、双方の間ですでに武装闘争が行われている。さらに現在アジャ−ルで起きているプロセスは、グルジア政権がグルジアの構成に入っても平穏に暮らせると、南オセチアの上層部を説得できないことを物語っている。

−7日ロシア国防省は、南オセチアでロシアの軍事車両がグルジア軍に拿捕された件について、挑発により行われた武力行為でないと判断している。これに関し、ロシア国防省高官は「こうした行為が平和維持軍にたいし継続されると、グルジア側に対ししかるべき対抗措置をとる完全な権利をロシア側に与えることになる」と表明。「この対抗措置の内容はまだ明かすには早いが、もし我々が対抗措置を取らざるえない場合、それはグルジア軍から南オセチアばかりでなく、後にも先にもわが国平和維持軍の忍耐力を試したり、その力を検査しようとしたりする気が完全に喪失することになるだろう」と発言

−6日「2004年、通常状態においてユコス社の国税納税額は約50億ドルになる」とユコス社財政担当役員ブリュス・ミザモルは表明。「この納税額は世界市場においける石油高値によるもの」「弊社にはロシア国内にある海外口座に資金があり、これは石油輸送料支払いで必要な場合利用することができる」「石油輸送料支払いに関しては完全に掌握している」「石油輸出量の削減はしていないし、減産する計画はない。需要者に対する全ての債務は履行するつもりだ」「会社の手元には13から14億ドルある」と発言

−5日ロシア司法省はプ−チン大統領の要請で「テロリズム防止」法案を作成した。この法案では初めてテロ阻止作戦、テロ行為、テロリズムという概念が導入された。司法相ユ−リ・チャイカによると、この法案が国会で承認されると、治安機関は最新技術で完全武装することができる。この法案ではテロ対策に関する（ロシアの）国際義務に合わせ、概念の範囲が拡大された。またテロ問題を担当する機関も初めて明記された。

−2日ロシア会計検査院は過去十年間の民営化分析の総括報告を9月まで延期したと、会計検査院副長官アレクサンドル・セミコレンヌフは記者会見で表明。「本日、1993年〜2003年の期間、民営化結果の分析について院内会議で話し合いが行われたが、検査官の意見は一致しなかった。問題は単純ではない。意見は分かれている。そこでこの文案を基本にして、それを九月までに仕上がることにした」「九月に再度会議にかけられ、会議には外部の専門家も参加してもらう予定でいる」と発言

−7月1日ロシア会計検査院は1990年代の民営化結果について基本的調査は終了した。「これは会計検査院始まって以来最も大規模で難しい検査で、専門家の報告資料だけでも、1万ペ−ジ以上ある」と伝えた。

2004年6月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日モスクワ市の住宅ビル入口に警察連絡用の”非常ボタン”が設置されることになる。「モスクワ市民や首都訪問者は近々、安心して帰宅できるようになる」とモスクワ市は伝えた。モスクワ市は住宅ビル玄関入口の警察との緊急連絡用”非常ボタン”装置の検査を行う予定。

−29日モスクワ国家衛生伝染病局はモスクワ市及びモスクワ郊外の住民はダニ脳炎の感染を恐れる必要はない。首都に地域でも今年も昨年も、この病気の症例は一例も報告されていない。とはいえ、今年首都の公園で国家衛生伝染病局の職員がライム病の病原体を媒介するダニを発見している。

−28日プリモ−ルスキ−地方東港で乾ドックの竣工式が行われた。プリモ−ルスキ−地方広報部によると、この乾ドックはこのタイプではロシア最大で、世界でも最大級のもので、総面積約33ヘクタ−ルある。このドックで石油ガスプロジェクト「サハリン-2」向けコンクリ−ト支持構造物が製造される。これは石油採掘用のコンク−ト基礎のこと。この設計は高い耐震性とサハリン海岸の複雑な氷条件が考慮されている。投資総額は約7千万ドル。

−25日ロシア石油最大手「ユコス社」の新代表に選出された、元中央銀行総裁、下院議員ヴィクトル・ゲラシェンコは「会社の倒産を避けるため、連邦税務機関と”健全なる妥協”する用意がある」「全てのものは、ユコス社をぶちこわしてならないことを理解すべきである」と発言

−24日「太平洋艦隊はロシアの安全保障の最重要要素の一つだ」とプ−チン大統領は太平洋艦隊指導部とヴィリュチンスクで会議を行い表明。「太平洋艦隊を構成する全ての部隊、核抑止力の艦隊も、通常用途の艦隊も今後も発展し続けるだろう。それは維持されるだろう」と強調。

−23日プ−チン大統領は水産会社の大企業化を支持。「水産会社は大企業化の動きをとるべきだ。これは資本総額を高めることができる」とトロ−ル船「アルチェル」号で行われた水産業代表者との会議でプ−チン大統領発言。「この部門は近代化する必要がある。そうすればこの部門を脱犯罪化できるし、潜在的に豊かな部門から、本当に豊かな部門に変わるだろう。今日の会談結果にしたがい、政府に指示するつもりだ」と発言。

−22日「IMFミッションはロシア政府が実施している経済改革を肯定的に評価した」とIMFモスクワ地域事務所代表ポ−ル・トムセンと会談後副首相アレクサンドル・ジュ−コフの事務局は表明。会談では来年度のロシアの国家予算及び通貨金融政策問題について話し合われた。

−21日ロシア大統領の最新のホ−ムペ−ジに「第一人者」のセクションに「プライベ−ト」の頁が登場した。そこでは自身に関する質問や、プライベ−トの生活、生活哲学などに関する質問に大統領が答えている。これについてロシア大統領報道・情報局インタ−ネット部長ミハイル・ブウベンは伝えた。「以前のサイトの”弱い部分”、職務上の情報不足はなくなった」とブウベン発言。

−18日集団安全保障条約機構加盟国の首脳はユ−ラシアにおける安全保障にたいし責任を持つ意向で、このため集団平和創造軍創立について検討する意向。アスタンで行われた首脳会議でアルメニア、ベラル−シ、カザフスタン、キルギス、ロシア、タジキスタンの各大統領は不法入国、多国籍犯罪、麻薬貿易、テロリズムの状況について、さらに軍事技術協力の強化問題についても議論した。

−17日ユコス社経営陣は主要株主とロシア政府にたいし、税問題解決案を提出したと、同社筋は表明。それによると、裁判以外のやり方で債務の分割払い、ユコス社資産の国営会社への売却、経営陣の人事変更による税問題解決をはかるとしている。「メナテプ」グル−プ広報部長ユ−リ・コトレルは「メナテプグル−プはユコス社資本金の同グル−プの持分に関しては、ユコス社に対する税務省の税支払い要求について保証状を政府に出す用意がある」「これをどのようなやり方で行うか、当事者全員で話し合うことになるだろう」と表明。メナテプグル−プはユコス社株式の50％以上所有している。

−16日「モスクワの中心街に今後三年以内に三つの巨大高級ホテルが出現し、また住宅地ではエコノミ−クラスのホテル数十件建設される予定。モスクワ市によると、市長ユ−リ・ルシコフはプ−シキン広場沿いに新しい五つ星ホテル建設条例に署名。総面積1万4千平米、商店、オフィス、90台収容地下駐車場を備える。オ−プンは2007年春。モスクワ市によると、今後六年間で三ないし四星クラスのホテル200件以上建設する。これにより現在客収容数6万4千人から25万人まで増やす計画

−15日「ユコス社の株主はロシア税務省との争いが解決されない場合、同社の債務消却に自己資金をあてるつもりだ。株主は社の倒産回避のためあらゆる手をうつだろう」とユコス社株主に近い筋は表明。ユコス社及びメナテプグル−プの株主と関係する、いくつかの銀行口座差し押さえ解除に触れ「この総額は30億ドル以上ある。ロシア財務省が裁判で勝利した場合、これら資金が”始動”する可能性もある。もし分割払いで合意できれば、会社は自力で支払い済ますことができるだろう」と発言

−11日ロシア下院は南オセチアのロシア加盟の意向に対しきわめて慎重な態度。「ロシア下院議員は南オセチア国会議員の要請を詳細に検討するつもりだ」とロシア下院CIS問題・在外ロシア人委員会委員長アンドレイ・ココシンは未承認国家南オセチア大統領エドウアルド・ココイトイとの会談後表明。

−10日ユコス社代表セメン・クウケスは「ロシア税務省との裁判で敗訴した場合、会社資産の一部を売却し、生産開発費をカットすることになる」と表明。同代表によると、2000年分の税及び罰金、並びに他の年度分で税務調査の結果出てくると思われる支払い分に必要な100億ドルについては、今後6〜8ヶ月以内にユコス社は確保できるだろう。ところが目下同社は資産差し押さえにより自己資産を売却できない。

−9日ロシア下院は脱税の可能性を阻止する連邦法を承認した。法案賛成者337名、反対1名、棄権なし。この法律によると、今後課税対象物件はその開設の二日前以内に税務機関に登記申請しないといけない。登記は納税者の申請で行われ、登記証が発行される。この期間に納税者は課税対象物件の設置場所にある税務機関に登記されなければならない。

−8日タンボフ狼の博物館が開館。タンボフ狼の博物館が今日、地域の工業大学の建物内に開設された。この容姿を永久保存しようと決めたのは学者が支援する郷土誌研究家、州の職員たちである。

−7日国際格付け会社「Moody's」はロシア銀行機関の危機要因は見当たらないが、ロシアの銀行数は大幅に縮小するだとうと見通しを示した。同社副社長ジョナサン・シ−ファ−は「ロシアの銀行システムにとっては少ない銀行数のほうがよい。それにより銀行は強化されるはずである」「ロシアでは5年から10年後、業務内容の悪い銀行や、吸収あるいは合併される銀行も含め、銀行数は縮小することだろう」「ロシア中央銀行が銀行監督の内容を常に改善し、その規則を厳しくされることを期待している」と発言

−6日「タジキスタン共和国にロシア国境警備隊が駐留する形式に変化はない。というのも双方合意の上、ロシア国境部隊機動部隊が創立されるからである」とロシア大統領補佐官セルゲイ・プリホチコは、ロシア大統領ウラジ−ミル・プ−チンとタジキスタン大統領エモマリ・ラフモノフの会談結果にコメントして発言。

−4日ロシア側は英国専門家が出した琥珀の間消失の新説を否定。英国の専門家はサンクト・ペテルブルグにあるエカテリ−ナ宮殿の琥珀の間消失について新説を出した。それによると琥珀の間は1945年ソ連軍の不注意で破壊されたと、今日英国で出版された「琥珀の間」の本で述べられている。著者はロシア連邦国立文芸古文書館で特に夏宮の元館長で琥珀の間調査責任者アナトリ・クチュモフの日記を発見した。

−3日「ロシアには抽象的な経済成長より、生活水準を倍に引き上げることが必要だ」とロシア大統領経済顧問アンドレイ・リルラリオノフは大統領が議会教書で提起したGDP倍増課題に触れ、記者会見で表明。「抽象的な経済成長は必要ない。経済成長は国民のために必要なものである。国民一人一人の対し、現実の恩恵、商品、サ−ビスの拡大が必要なのだ」と発言。

−2日「ロシアでは森林地帯8千ﾍｸﾀ-ﾙ以上火災にあっている。今日現在、国内では176ヶ所の森林火災があり、そのうち六ヶ所は大規模なものだ。昨日だけでも火災により2千ﾍｸﾀ-ﾙ以上の森林が破壊された」とロシア非常事態省は伝えた。

−6月1日、2006年ロシア空軍は最新型の軽量輸送機IL−112が配備されると、第61空軍部隊司令官ヴィクトル・ドレニソフ表明。輸送機IL-112は、「ヤコヴレフ」と「イリュ−シン」設計会社の開発機。2003年半ば同機はロシア空軍軽量輸送機最優秀設計コンク−ルで入選。同機の特長は貨物室の拡大と短滑走路、未整備の滑走路で離発着できること。

2004年5月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−28日「国際規格に合う製品の製造業者及び納入業者は”モスクワクレムリン公式納入業者”、”モスクワクレムリン納入業者”、”モスクワクレムリン納入業者ギルド会員”などの名誉称号及び優良マ−クの利用権を取得できる」と、モスクワで開催された国産品の品質向上問題会議は伝えた。

−27日「海外にある全てロシア製の研究炉から出る核燃料は米国の資金援助でロシアに戻される」とロシア連邦原子力局長アレクサンドル・ルミャンツエフと米国エネルギ−長官スペンサ−・エブラ−ハムは政府間協定に署名した。数年の間にCIS諸国、東欧、東南アジアにある研究炉17基から出る核燃料は保管のためロシアに運び込まれる。協定では米国が核燃料移送費用の大半を負うことになる。

−26日プ−チン大統領は連邦議会向け教書の中でロシアの対外政策の優先順位を明らかにした。先ず第一にCIS諸国地域において”いっそうの統合発展”（統一経済地域、ユ−ラシア経済共同体）とし「これは地域及び国際安定条件の一つである」と発言。次の優先順位は世界経済への統合である。「外務省と政府はロシアの輸出が拡大し、また海外でのロシア企業の利益をしっかり保護できる、より効果的方法を模索する必要がある」と発言。第三の優先課題は国際テロリズム対策。第四の優先課題は改革路線の継続。

−25日「ロシアは今年夏にもイスラム会議機構のオブザ−バになるかもしれない」とロシア外相セルゲイ・ラヴロフは大統領と閣僚との会議で表明。「イスラム会議機構の議長と事務総長はロシアがオブザ−バとして加盟する手続き問題はイスラム会議機構の大会開催までに解決されると約束した」と外相発言。

−24日ロシア極東で史上初めて人がトラと素手に取っ組み合い生き残った。へんぴな海辺の村メリニチノエから2km、コルンベ川岸で自然保護区の森林監視員イゴリ・シャロフに釣りから帰る途中、雌トラが襲いかかった。この動物の習性を知る森林監視員は手足をばたつかせ、雌トラが彼の喉をおさえつけるのを防いだ。戦いに疲れた雌トラは去り、血だらけの森林監視員は足をひきずり四つ這いで2km離れた村にたどり着いた。病院で70針縫う大怪我だったが、奇跡的に一命はとりとめた。

−22日ミハイル・ゴルバチョフはロシア社会民主党党首を辞任した。これは本日非公開で行われた同党の政治評議会で起きた。ゴルバチョフの側近からは今のところこの件についてコメントはない。

−21日「ロシア連邦保安局は2004年アテネオリンピックの治安確保でギリシャの治安当局を実質的に支援することになる」とロシア連邦保安局長官ニコライ・パトルシェフはソチで記者会見し発言。「ロシア連邦保安局はアテネオリンピックの治安問題に取り組むことになるだろう。わが国はこの問題について、ギリシャ当局と二国間で話し合ってきた」と発言

−20日「約200件の高層ビルをモスクワに2015年までに建設する予定でいる」と本日都市建設協議会でモスクワ市建築部長アレクサンドル・クジミンは伝えた。この高層ビルの大部分は第四環状線内、市の北部、南部に建設される。高層ビル設計は入札方式で行われる。

−19日モスクワ市は未成年者の深夜クラブ入場にたいし罰金かす方針。モスクワ市内の娯楽場経営者は深夜22時から朝6時までの期間、未成年者が来場した場合、罰金処罰される。この措置は、モスクワ市議会最終読会で本日承認された「深夜法定代理人の同伴なしに公共の場所にいる未成年者の黙認に対する行政責任」条例案で定められている。

−18日イラクに残留するロシアの企業「インテルエネルゴセルヴィス」社の社員給与は引き上げられる。「イラクにある四つの火力発電所で作業する”インテルエネルゴセルヴィス”社の社員給与は近々増額される」と同社広報部伝えた。「戦争している国で生命を危険にさらす人間はそれなりの賃金をもらうべきだ」と同社筋は伝えた。

−17日「2004年6月、ロシア軍は大規模の軍事演習を行う」とロシア国防相セルゲイ・イワノフはプ−チン大統領に報告した。「6月、国のある地域から他の地域に軍の輸送機及び一部民間機で展開させ、常時臨戦態勢にある部隊の大規模演習をおこなうつもりでいる」と報告。

−16日プ−チン大統領は「ロシアにはウクライナと例外のない完全な自由貿易地域を作る用意がある」とあらためて確認。「我々は完全な自由貿易地域をつくるため、建設的作業を継続するだろう」とプ−チン大統領はモスクワでウクライナ首相ヴィクトル・ヤヌコヴィチとの会談で発言

−14日「ロシアは年末までにEU及び米国との交渉を終了し、WTO加盟協定に調印することになる」とロシア経済発展通商相ゲルマン・グレフは表明。

−13日「原子力安全性の監督・認可・保障問題に関し、ロシアがイランの業務提供する新たな契約調印について、近々両国の全権機関に要請されることになる」とロシア原子力監督連邦局はモスクワ訪問中のイラン原子力機構代表団と交渉後伝えた。−12日モスクワで上三桁「499」の電話番号が今年秋にも出現する。「モスクワ市電話網」社社長ミハイル・スミルノフによると、第一段階としは約8千の電話にこの番号が割当られる。今年秋にはこのようにして市内には二つの上三桁番号地域に分かれる。市内の北部地域は「095」の番号が残り、南部地域が新たに「499」となる。

−11日プ−チン大統領は火曜日午前中、チェチェン共和国を視察し、午後閣僚との会議を開いた。その中で大統領は今回テロ事件調査に全力を尽くすこと、被害者支援をすること、チェチェンの経済支援のため、各省庁代表からなる作業グル−プを作り、現地で協議するため派遣し、グル−プ責任者はゲルマン・グレフが望ましいこと、ロシアの大学でチェチェンの若者200〜300名教育すること、チェチェン内務省職員を1125名増員することなど発言した。

−10日ロシアの旅行観光業者は今年、黒海沿岸の旅行需要が20〜30％増えると見ていた。これに期待して航空会社は4月から運航便をほぼ倍増した。ところが5月連休の需要は予想よりはるかに低く、さらに夏季の予約もおもったほど伸びていない。

−9日チェチェン首都グロズヌイで今回のテロ事件関与容疑者5名を逮捕したと、チェチェン共和国内務省スポ−クスマンは伝えた。逮捕者の氏名は捜査上の関係で公表されていない。

−5月5日「年末までにロシアとNATOは”軍隊の地位”協定に調印する予定でいる」とロシア国防省表明。「おそらくこの協定書は2004年末までに最終合意され、調印されるだろう」と消息筋発言。この協定について双方は数ヶ月間取り組み、NATO諸国内でのロシア軍及び軍備の移動、一時滞在条件、またNATOパ−トナに対しても同様な条件について定めている。

2004年4月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日モスクワでは戦勝記念日5月9日に花火打上げ装置70台以上で花火を打ち上げる」と祝砲隊長ヴャチェスラフ・パラドニコフは伝えた。「5月9日の祝日の花火と祝砲には大砲18基、花火装置72台が参加する」「一斉打ち上げは30回で、装置は首都31ヶ所に配置される」「今年打ち上げ場所は安全のため縮小した。昨年は33ヶ所だったが、首都の建物に変化があり安全確保のため、サド−ヴォエ環状線の外にある二ヶ所は取り止めた」「いずれにしても祝砲と花火は立派なものとなるだろう。モスクワのあらゆる場所で聞こえるし、見ることができる」と発言

−29日「2005年までに労働人口の若年死亡率水準を低下させる予定だ」とロシア医学科学アカデミ−労働医療研究所所長ニコライ・イズメロフは伝えた。「男性の寿命9.5年、女性の寿命4.5年伸ばすことは現実性のある課題だ」と発言。ちなみにロシアの男性平均寿命は59歳、女性は73歳。

−28日ウクライナのテレビ・ラジオ放送の完全ウクライナ語化は、2005年1月まで延期された。この決定支持したのはウクライナテレビ・ラジオ問題国家評議会理事八名中七名。同評議会による以前の決定ではテレビ・ラジオのウクライナ語移行は4月19日からとしていた。この決定にクチマ大統領が憲法違反として反対していた。

−27日ロシアとEUはロシア・EUのパ−トナ−シップ及び協力協定をEUに新たに加盟した十ヶ国にも適用する議定書に署名。またEU拡大に関する共同声明にも署名され、これによりEU拡大に関する、貿易経済分野に対するロシアのクレ−ムのほとんどが解消されることになる。

−27日バイコヌ−ル宇宙船発射基地から本日運搬ロケット「プロトン-K」は加速ユニット「DM」搭載してモスクワ時間7：10に新世代人工衛星「エクスプレス-AM11」を軌道に乗せたと、ロシア宇宙軍スポ-クスマンは伝えた。この人工衛星はレシェトネフ応用力学クラスノヤルスク生産公団と仏企業「Alcatel Space」と共同で開発され、Cバンド（36MHz）/トランスポンダ−26基、Kuバンド（54MHz）/トランスポンダ-4基搭載。

−25日ウクライナのレオニド・スラドニクは身長2ｍ55cmで、三年前これまでギネスブックの世界最高身長2ｍ44cmを更新して世界一の長身男になったがまだ身長は伸びつづけている。「ウクライナの誇り」称号の授与さえ囁かれるが、歩くにもますます前かがみになりしゃがまないと、天井に頭をぶつけてしまう。

−23日「ロシアは国民一人当たりのGDPでは世界99位である」と世界銀行の「世界発展指標」新報告。この報告書はすでに30年の歴史があり、152カ国対象としている。ロシアは一年間で（新報告書は主に2002年に資料に基づく）9ステップ上昇（108位から）した。2001年ロシアの国民一人当たりのGDPは1750ドル、2002年2130ドル。世界平均は5120ドル。

−22日北朝鮮は今日、国内で大鉄道事故の事実を認めた。この事故による死傷者は三千人にもなる。惨事のあった地区の当局は非常事態宣言をし、全ての電話回線を閉鎖した。これまで中国側情報筋によると、平壌から50kmにある鉄道駅で大爆発があり、その原因は石油と液化ガス積載した列車二台が衝突したとし、その九時間前に金正日総書記の列車が通過している。爆発規模は周囲の建造物を廃墟にするほどのもので、強力な爆撃後のようになっている。

−21日オデッサ市に世界で初めて香水の噴水が出現する。この噴水は建都250周年、9月2日に合わせ建設される予定。この噴水はプ−シキンを記念するもの。香水の香りをかぐには、有料メダルを噴水に装備された専用の装置に入れる必要がある。

−20日モスクワにイタリアの大手銀行「インテ−ザ」の支店が開設された。「イタリアの銀行”インテ−ザ”支店がモスクワに開設されたことにより、二国間協力での新プロジェクト作りやロシアとイタリアの相互関係発展にたいし具体的一歩を踏み出せるだろう」と発言。

−19日「モスクワにある原子力施設の安全状態には危惧している」とロシア連邦原子力監督局スポ−クスマン、ワレリ・ロシコフは伝えた。「モスクワには現在、総出力20メガワットの研究用原子炉11基ある」と発言。問題は大学で利用されている研究炉で生成される放射性物質がテロリストに流出するおそれがある。

−18日グルジア元大統領エドウアルド・シェワルドナゼは国連事務総長顧問になるかもしれない。前日グルジア訪問中の国連事務総長補佐官カル・ゴ−タムはグルジア元大統領エドウアルド・シェワルドナゼにアナン事務総長の顧問就任を要請した。

−18日「中国は今後二日以内に国産の学術調査衛星を二機打ち上げる」と北京のラジオ放送は伝えた。

−16日「ロシアではこの四年間で初めて口蹄病が発生した」とロシア農業省は伝えた。同省獣医学局は昨日、アム−ル州にある農業試験場の一つで大型有角獣に”O”型口蹄病ウイルスを確認。この農業場は中国国境から60kmのところにある。口蹄病の流行防止のため、発病兆候のある若い50頭を処分した。この農場は隔離措置がとられた。

−15日今春ロシアのアイスクリ−ム需要は約40％増えたと、ロシアアイスクリ−ム業者組合理事ワレリ−・エルホフは興味深い統計を伝えた。「ロシアアイスクリ−ムの味は高い水準にあるが、外国のアイスクリ−ムメ−カも消費者獲得の競争を強めている」「ロシアでは年間約39万トンのアイスクリ−ムが製造されるが、その1％は外国メ−カのものである」「外国メ−カのアイスクリ−ムはわが国メ−カと比べ値段が高く、わが国メ−カのアイスクリ−ム価格は世界で最も安く、1キロ約2ドルである」と発言

−14日「ロシア人専門家の避難はイラクからロシアが去ることを意味していない」とロシア外相セルゲイ・ラヴロフは記者会見で表明。「ロシア人専門家はイラクでの状況が可能となれば、戻るつもりでいる」と表明。

−13日「日本で開催される万博”エクスポ-2005”の最大出展品は、ヤク−ト自治共和国で発見されたマンモスの頭部になるかもしれない」とロシア商工会議所副会頭ウラジ−ミル・スラシコ表明。万博「エクスポ-2005」の主催者側はメインパビリオンにマンモス頭部の出展をロシア側に要請していた。副会頭によると、日本側提案実現に関し、多くの問題はすでに解決済み。マンモス頭部は昨年、ヤク−トのウスチ・ヤンスク地区ユカギル村付近で発見された。

−12日「ロシアは最早、世界の最大汚職国のリストでトップではない」と今年”トランスペレンシ−・インテルナシオナル”国際センタ−はロシアを133国中86位にランク付けして、汚職平均レベルのグル−プに入れた。

−11日最高級車ultra-luxuryタイプの販売台数は徐々に下降しているが、ロシアでは高級車販売は伸びつづけている。モスクワではMaybach, Bentley, Ferrari  Maserati, Rolls-RoyceまたLamborghini, Aston Martinなどの展示販売場が次々オ−プンしている。専門家によるとロシアの最高級車市場はかなり過小評価されている。西側専門家の予想では、ロシアは今年中にもス−パ−カ−の販売台数では世界五位になるだろう。

−9日ロシア政府は全省庁の機能及び職員定員数を確定した。この行政改革には3月9日付け「連邦行政機関の制度及び構造」大統領令が出た後、ちょうど一ヶ月かかった。政令により9の省も含め、最大連邦行政機関数を53とし、その機能を確定した。来週にも、各省次官及び各庁各局の副長官・次長など任命する。

−8日｛ロシアにおけるHIV感染は新たな段階に入った」と予防医学・HIV対策連邦科学センタ−所長ワジム・ポクロフスキ−表明。同センタ−のデ−タによると、ロシアにおけるHIV感染の約20％は性交渉。現在公式に記録された患者数は27万826名。同センタ−所長によると、実際の患者数は80万人ある見られる。

−7日ロシア司法省は服役中の受刑者に対し、親族との電話連絡を許可する決定をした。この決定は”ロシア新聞”に掲載され、電話回数は年六回以上で通話時間は15分間以内とする。電話料金は受刑者の親族か本人が支払うことになる。

−6日ロシアの食品衛生当局は、遺伝子組替食品の表示に関し、要求を厳しくした。「6月1日より、0.9％以上遺伝子組替成分が含有する食品は然るべき方法でラベルに表示しなければならない」と消費者権利保護・厚生連邦監督局は伝えた。

−5日最近益々多くのロシア人は大金をどうするか、自己保護するため判断している。これまで”箪笥預金”していた者でさえそうだ。どこに預けて増やすか、この選択はますます銀行ではなくなっている。将来のクライアントは銀行預金利益（最近はマイナス）と不動産投資利益を比較するか、それとも”先進諸国”のどこか銀行への預金の信頼性と比較している。こうしたことから言えることは、大金を貯めた者にたいし、どの銀行も対応した提案をしていないことだ。

−4日「ロシアはNATO拡大にたいし、”冷静かつ否定的”に見ている」とロシア国防相セルゲイ・イワノフ表明。「問題がバルト諸国領空の防衛だけならば、それはこれら主権各国の個別問題だ。しかしバルト諸国の領土は小さいことや、NATO軍飛行機の速度が早いこと、ロシアの国境があること、これは考慮する必要がある。何も起きないことを願うが、今後NATO軍飛行機によるロシア領空侵犯の確率は高いものになるだろう」と表明

−2日「NATOの軍事インフラがわが国国境に接近していることについては、わが国専門は注意深く研究している。我々は相応するやり方で自国軍事政策を作り上げるつもりでいる」とプ−チン大統領は、ドイツのシュレ−ダ首相との会談後表明

−4月1日、ロシアでは強制徴兵制支持者が増加し、志願制支持者が減少していると、春の徴兵前に「全ロ世論調査センタ−」が実施したアンケ−ト結果。とはいえ、志願制支持者はまだ過半数以上で54％あるが、2002年の調査では64％もあった。

2004年3月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日モスクワ市は中心街の交通渋滞対策に最終的に見切りをつけ、2010年までにサド−ヴォエ環状線内でのあらゆる自動車の走行を禁止する決定をした。この条例案が可決されると、6年後にはモスクワ市中心には自転車のみ進入が許される。

−30日「ロシアの核弾頭から取り出したウランで三カ年間、米国の電力を完全確保できる」と米国国家核安全局次長ポ−ル・ロングスボ−トはウラル電気化学コンビナ−ト訪問して発言。「ロ米協定”メガトン・メガワット”実施の十年間でロシアは核弾頭から抽出したウラン201トン供給の代価として米国から40億ドル受け取っている」と発言

−29日「電子デジタルサインが年末にも利用できるようになる」と廃止予定のロシア通信省第一次官ボリス・アントニュクはモスクワで記者会見し発言。「電子デジタルサイン法は昨年承認されたが、現実にはこのサイン方式は機能していない」「この問題解決のため同省は改正案をすでに作成し、年末には下院に提出する予定。電子デジタルサインは国家機関にとっても、経済界にとっても仕事を大幅に迅速化させるだろう」と発言

−28日第一回モスクジャズフェステイバル「ジャズ・オ−ルスタ−」は今日閉幕する。ジャズ祭は作曲家会館で行われ、会場は廊下まで聴衆で一杯となった。主催者によると、ジャズは現在、真の国民芸術になった。

−25日モスクワ川の遊覧船は4月16日から運航される。首都船舶会社によると、その日までに川から氷は全て消えるはず。首都河川を航行する全船舶は現在改修されている。上部甲板の長さは延長され、船体外販の交換、船室内の絨毯などの張替え、船窓の枠も通常タイプからガラス枠に交換。

−24日旧ソ連時代の政治テロ犠牲者数はこの安定した体制の影で今日まで消息不明者として数百万人。現在やっとその中150万人が明らかにされた。「ソ連時代の政治テロ犠牲者」のタイトルの電子アルバムが出版された。これはCD二枚で、犠牲者名簿、テロ歴史の参考資料、かかわった弾圧機関などのデ−タが載っている。この資料収集に10年間かかっている。このコンパクト・デイスクの発行人は、ロシア大統領付属政治迫害犠牲者名誉回復委員会、サハロフ記念博物館・財団、財団「メモリアル」、地域社会団体「開かれたロシア」など。

−22日ロシア政府は石油価格1バレル25ドル以上の場合、石油会社の利益から税徴収レベルを65％まで引き上げると提案。これによると、1バレル20〜25ドルの場合、輸出税を35〜45％。25ドル以上の場合、45〜65％。

−22日モスクワの作曲家会館で3月26日〜28日、「ジャズ・オ−ルスタ」第一回フェステイバルが行われると、このフェステイバル主催者、有名なロシアのジャズミュ−ジシャン、アナトリ・クロル伝えた。「モスクワで現在、様々なジャズ・フェステイバルが行われるようになっているが、ほとんどの場合、外国のミュ−ジシャンは参加していない。これは悪くないことだ。わが国にはレベルの低くないジャズ・ミュ−ジシャンも、作曲家もいる。これをジャズファンに紹介したいと思っている」と発言

−21日プ−チン大統領は貧困ロシア人の数を三年以内に半減、10〜12％まで減少させる計画があることを明らかにした。これによりロシアの貧困者一掃の大規模キャンペ−ンが宣言された。これが富者撲滅キャンペ−ンに変貌しないことが最も重要なことだ。

−19日つい先日、ロシアの偉大な学者ドミトリ・メンデレ−エフ生誕170周年であった。今週メンデレ−エフ記念ロシア化学技術大学で同大学総長パヴロ・サルキソフの招待により、東京工業大学教授梶雅範が「メンデレ−エフの系統樹における桜の枝」と題する講義を行った。

−18日ロシアでは動物及び鳥類を対象とした「鳥インフルエンザ」を100％診断可能なテストシステムが開発されたと、ロシア疫学中央研究所人・動物診断システム開発主任研究員ゲルマン・シプリンは表明。このテストシステムは世界保健機構の勧告に基づき開発されたもの。大量生産にはまだ半年ほとかかる。このシステムでは一度に百羽診断できる。システムの価格は5千ル−ブル。主に輸入食肉、養鶏場、食肉加工場で使用する予定。

−16日ロシアの自動車大手メ−カは外国製新車の輸入税関税を35％まで引き上げることを求めている。ロシア自動車メ−カ連盟会長によると、これはロシアがWTO加盟にあたり必要な措置だとしている。

−16日プ−チン大統領、シラク大統領、シュレ−ダ首相はEUとロシアの関係発展について協議した。パリで行われたフランス・ドイツの会談でシラク大統領とシュレ−ダ大統領はプ−チン大統領と電話会談をした。両首脳はプ−チン大統領の選挙勝利を祝うとともに今後も緊密に協力し、ロシアとEUの関係を強化発展させる政治意志があると協調した。

−15日プ−チン大統領は四年間任期中の全ての仕事を記録したCDを出した。これには1460日分の大統領の仕事が収録されている。「ロシア国民が私のことを一定の期間、一定の任務、職務を遂行するために雇われた人間として、また四年間労働契約を結んだ人間として見て欲しい」と大統領はCD発行にはたり発言。もっともこのCDは限定されたもので、販売目的ではない。CDには1999年12月31〜2000年5月6日の期間と2000年5月7日〜2003年12月31日の期間、大統領の活動デ−タが収録されている。

−14日モスクワの「ヴヌコヴォ」空港に新型大統領専用機が初めて着陸した。この新型大統領専用機IL-96-300は「空飛ぶ国家統治所」と公式に呼ばれている。機内はエリツイン前大統領の時のように豪華ではないが、最新の航空電子機器が装備され、ロシアでもっとも安全な飛行機である。新型大統領専用機は給油なしで1万キロ飛行可能で、オムスクのある軍需工場で開発した特別通信機器が装備され、大統領は特別コ−ドで暗号化された電話を世界のあらゆる地点から、あらゆる高度でかけることができる。前大統領専用機の内装はスイスで仕上げられたが、今回はデザインこそ英国の会社によるものだが、ロシア製である。

−12日モスクワ市公共事業局は来る大統領選挙のため二十四時間シフトに移行した。市の関係部局は本日19：00から3月15日まで24時間体制で勤務する。市の命令により、モスクワ警察は州や�\の職員とともに地下、屋根裏、空家、住宅及び行政庁舎など周辺に駐車の自動車等を特に注意を払う。治安当局が特別監視対象とするのは市民が多く集まる場所、大型店舗、市場など。市公共事業局は間断なく電気水道の供給、ゴミの運搬などを行う。

−11日「モスクワ市には公式に承認された市の境界線は存在しない」とロシア測地・地図作成局次長アレクサンドル・プルサコフ表明。「市の境界線はモスクワ市とポドモスコ−ヴィエ市が市と州の境界線上に存在する各々の問題点について合意した後確定されることになる。問題点としては例えば陸橋はモスクワ市の所有だが、陸橋の下の土地は州の所有となっている」と説明

−10日モスクワ州議会は埋葬条例を可決。これにより新しい埋葬規則がモスクワ郊外の墓地で適用されることになる。これまで墓地の埋葬地は墓地管理所が管理し、契約金額により故人の遺族は事実上好きな広さの土地を取得することができた。若干の墓地ではたった一人しか埋葬されていないのに1500平米の墓もある。今後埋葬地の大きさは無料では一人当たり4平米以下となる。有料でも最大11平米以下となる。

−9日「ロシアの新外相セルゲイ・ラヴロフは欧州にとっては素晴らしい選択であり、ドイツにとっても良いことだ」とドイツ国連大使グンタ−・プロイガ−は発言。「セルゲイ・ラヴロフは卓越した協調能力がありドイツの対外政策に通じている。頭脳明晰でユ―モアのある人物だ」と評した。

−7日ロシア軍における女性の割合は9.5％。通信部門や調達、病院などでは女性の割合は60〜80％。

−5日「ロシア女性の大多数は家庭作りと維持に自身の全てをささげている」と「ロシア世論調査センタ−」が実施したアンケ−ト結果。特にアンケ−トに回答した女性の78％は「女性の生活で中心の場所は家族である」と答えている。

−4日ロシアとフランスは海上共同軍事演習を年内に実施すると、フランス国防相ミシェル・アリオマリはロシア国防相セルゲイ・イワノフと会談後伝えた。「双方は両国海軍の共同演習結果を高く評価した。そこでロシア側は今年もこうした演習実施を提案した」とロシア国防相セルゲイ・イワノフ発言。

−3日「ロシア軍はいかなる情勢でもイラクに派兵されることはないだろう」と三日間の予定でフランスを訪れているロシア国防相セルゲイ・イワノフは記者会見で発言。「イラクには現在”本当に内戦のおそれ”がある」「そこでは我々以外全て滅亡に瀕している」と発言

−2日「米国向けロシア天然ガス輸出企業が年内に設立される」と「ガスプロム」社副社長アレクサンドル・リャザノフは記者会見で発表した・「現在シェル社、英国石油社、コノコ・フリプス社と協議している」「このプロジェクトはきわめて大規模でコストのかかるものだ。本格的な政治支援が必要となる」と発言

−3月1日、プ−チン大統領は「ロシアは世界の武器輸出国の五本の指に確かに入っているが、”これまでの立場固めとこの分野での成功を拡大”を課題とした」と軍事技術協力委員会会議で表明。「今日世界の兵器市場では競争が激化している。輸出高のトップは相変わらず米国である」「英国、フランス、ドイツも輸出力を積極的に伸ばし、中国、インド、イスラエル、南アフリカ、ウクライナも自国品拡大に本格的努力をしている」「わが国製品は費用対効果では高い競争力がある」と発言。

2004年2月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−29日「北朝鮮の核問題に関する第二回協議は”若干緊張感を緩和する”ものであった」とロシア外務次官アレクサンドル・ロシュコフは北京からモスクワに戻り表明。「どの交渉でも当事者間の緊張を緩和する」「交渉では現実的または具体的には対立解決の進展はなかった」「今後もこのように続くと、朝鮮半島の不信感は増大することになるだろう」「情勢がいっそう深刻になり、軍事干渉もありえるだろう」「もしかしたら北朝鮮に対し封鎖や他の国との関係を制限する試みもあるもしれない」「こうしたことは情勢をきわめて緊迫化させるだろう」「わが国はこれをやるべきではない。なぜなら朝鮮半島はロシア国境に隣接しているからだ」と発言

−27日ロシア空軍の電子偵察機A-50はバルト海の中立水域上空を飛行し、カリニングラド州軍飛行場「フラブロヴォ」に着陸。これは数日前NATOの偵察機ABAKC二機がポ−ランド、ラトヴィア、リトアニア、エストニア上空飛行したことに対応したもの。

−26日「統一ロシア党はボリス・グルイズロフが新首相に就任せず、下院議長にとどまるほうと望む」「ある意味では我々にとって、”統一ロシア”党首ボリス・グルイズロフが首相の座につくことは大きな栄誉である。しかし彼は下院選挙の勝利で多大な貢献したので、当然下院議長になった。現在彼は我が会派や党員、その支持者をまとめている。そのためわが党としては彼は今後も議長職と国会会派の指導者の仕事を継続してもらいたい」と統一ロシア党中央執行委員会委員長、国会会派筆頭副委員長ユ−リ・ヴォルコフは表明。

−25日ロシア下院議長ボリス・グルイズロフはプ−チン大統領と下院多数派幹部との会談後、新内閣問題について話し合い、協議は継続すると伝えた。「大統領との協議は議会多数派である会派「統一ロシア」と行われた」と発言

−24日ロシア下院議員ゲンナジ・セレズニョフは内閣総辞職について「これは選挙戦における”強烈なスタ−ト”であり。”さらなる策略”である」ときめつけた。「大統領が今組閣すれば素晴らしい。そこにこそ選挙戦の新たな策略がある」「そうすれば多くの点で”政府の無知な行為”により引き起こされたパン価格問題やベラル−シとの若干の諍い問題も解消するだろう」「多くの者に関心がある問題は、”3月15日以前だけ”の新首相が誕生するのか、それとも大統領戦後も首相ポストを続行するのか、この問題である」と発言

−20日ロシア下院議長ボリス・グルイズロフはテロ事件のテレビ報道に関し検閲導入に反対すると表明。これはロシア国会最大会派「統一ロシア」の議員ミハイル・ユレヴィチがマスコミ法の改正を提案したもの。この改正案ではテロ事件のテレビ報道は治安当局の許可のある場合に限られる。「この改正案は議員の個人的提案である」「マスコミはテレビ報道場面の選択には慎重に対応すべきである。というのはテロ防止対策実施に悪影響するかもしれないからだ」「けれどもいかなる検閲導入の必要性はない」と発言

−20日2003年だけでモスクワの住宅平均価格は1.5倍高騰し、一平米当たり1600ドルとなり、モスクワの最高値地帯では1万ドルまで上昇している。今年さらに40〜45％値上がると見られている。

−19日ロシアの航空会社「アエロフロ−ト」は国際線の切符販売を全てユ−ロ決済に切り替える意向と同社は伝えた。早ければ秋までに同社は国際航空輸送協会（IATA）との合意を目指す。これがうまくいけば、ロシアの他の航空会社も追随する見通し。

−18日「チタ・ハバロフスク」自動車道路が開通すると、ロシアに世界最長の自動車道路「モスクワ・ウラジオストック」（全長1万キロメ−トル）が誕生することになる。「チタ・ハバロフスク」自動車道路は2月末に開通し、全長2160km全面開通となる。

−17日ロシアロマノフ王朝の末裔の一人、ロシア最後の皇帝ニコライ二世又甥ロマノフ・イリンスキ−が米国で逝去、享年76歳。ニュ−ヨ−ク・タイムス紙によると、アレクサンドル二世の玄孫ロマノフ・イリンスキ−はフロリダ州の自宅で亡くなった。

−16日モスクワ市は市民の身分証明にバイオメタルシステム導入する条例作りのため作業グル−プ設置する予定。この問題はモスクワ市議会の立法・安全委員会で議論された。同委員会委員長ユ−リ・ポポフは「テロリスト活動活発化によりロシア人及び外国人の身分証明を迅速かつ正確に行う問題が火急の問題になっている」と発言

−15日ロシアの首都圏は大寒波におそわれている。モスクワ気象センタ−によると、夜間は−20度、日中は−10度、首都周辺では−11度〜−16度。民間風習によると、キリスト迎接際の頃は春の到来を告げ、常に大寒となる。気象センタ−はこの寒波は来週半ばまで続くと予報。

−12日ロシア外務省は国外向けパスポ−ト申請受理を制限することにした。「これは技術的、人的能力の制約によるもの」とロシア外務省領事局長ウラジ−ミル・コテネフ説明。「申請書類は前年比でほぼ倍増している」と発言。領事局は現在の能力の範囲で在外機関、在外居住民などの申請受理を継続する。

−11日「ロシア人のたった43％（6200万人）のみしか労働収入を生活資金源にしていない」と2002年に実施した国勢調査結果としてロシア国家統計委員会は資料公表した。2002年ロシア国民のほぼ三分の一（4350万人）は被扶養者であった。国勢調査実施年における各種手当てや年金を受け取った総人数は5450万人。失業手当は1200万人受け取っている。2002年当時ロシア国民の平均年齢は37.1歳。民族構成はロシア人79％、タタ−ル人3.8％、ウクライナ人2％、チュヴァシ人1.1％、チェチェン人0.9％、アルメニア人0.8％、モルドヴァ人とベラル−シ人0.6％、アヴァ−ル人とカザフ人0.5％。その他の民族は0.5％以下。ロシアにおけるユダヤ人数は減少し、1989年54万人にたいし2002年では23万人、ドイツ人は84万人から60万人まで減少した。

−10日「モスクワ市は住民登録規則を厳しくするよう国会に要請するつもりです」とモスクワ市長ユ−リ・ルシコフ表明。「わたしは常に住民登録証の廃止や登録要求緩和には反対してきた。モスクワ市の犯罪件数が増え、市の治安に支障がでるのであれば、法律はこれは助長するものであってはならない。犯罪件数が増加している時には法律はいっそく厳しくするべきである」と発言

−9日ロシアの治安当局はテロ対策の現在の権限に不満でその拡大を求めている。「ロシアではテロ対策分野では治安当局にこれまで以上の権限を与え予防的措置をとる必要がある」「テロ行為に対し法的罰則を強化し、また先制的行動ができるようにして、テロ活動のアジトを摘発できるようにする必要がある。テロ行為を早期に阻止し、潜在的主犯も実行犯も拘束できるようにすべきである」と発言

−8日ロシア連邦保安局はモスクワの地下鉄爆発事件について、テロと爆発物の偶発的爆発の二つの線で捜査していると、ロシア連邦保安局渉外センタ−長セルゲイ・イグナトチェンコ伝えた。「地下鉄爆発の最も有力な原因はテロである」「テロ事件の捜査は連邦保安局の管轄にある。したがって昨日捜査は連邦保安局の管轄に移す決定がされた」「現在この犯罪にたいし具体的個人の関与についてはっきりと述べるのは時期尚早である。捜査は続行されている」と発言

−6日モスクワ警察本部は今回のテロ事件により24時間警戒体制に移行したと、本部長ウラジ−ミル・プロニンは表明。

−5日プ−チン大統領は大統領任期延長に関しあたらめて否定的見解を示した。「こうした提案を支持できない一つの事情がある。安定を目指すこうしたやり方は憲法という根幹を不安定にさせることによって成立するものである」と表明

−4日「グリジア領内のロシア軍基地撤収には五年以上かかる」とロシア国防省高官は述べ「これは最低限必要な合理的期間である」と強調。「この撤収期間は相変わらず、ロシアとグルジアの交渉対象になっている」「撤収はロシアとグルジアのしかるべき条約の調印と批准の後開始されることになる」と発言

−3日ウラジ−ミル・プ−チンが大統領選正式立候補者として中央選管で公認されたことをうけ、プ−チン大統領選挙対策本部は活動開始した。選対本部長には大統領府副長官ドミトリ・コザクがなった。選挙期間中、ドミトリ・コザクは俸給を貰わず、休暇中として選挙活動を指揮する。選挙運動参加する上でウラジ−ミル・プ−チンは法律では休暇をとる必要はない。

−3日ロシアの牧師は年金全額受け取るようなる。これはロシア連邦年金基金とロシア正教会の協力協定で定められた。この協定はロシア正教アレクセイ二世総大主教とロシア連邦年金基金理事長ミハイル・ズラボフが調印した。

−2月2日、自動車市場の世界的不況でロシアにある外車自動車メ−カは少なくても30％販売増を計画している。ロシア自動車市場のシェアトップをめぐり、ゼネラルモ−タ−ス、フォ−ド、トヨタなど烈しい競争が見込まれる。

2004年1月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日「すでに数十万台のコンピュ−タに損害を与えたコンピュ−タウイルス”マイド−ム”は”世界のネット”にすでに定着している他の四つ”ネットワ−ム”同様にロシアから発信されたものだ」とロシアのアンチウイルスソフト開発会社「カスペルスキ−研究所」は伝えた。

29日「ドルレ−トは今後一年半から二年間下落しつづけ、1ドル25ル−ブル程度になるだろう」と財団「リベラルミッション」理事長エフゲニ・ヤ−シン発言。「最も良い預金保管方法は様々な通貨で預金し分散させることだ。現在最も有利な通貨はル−ブルだが、長期的預金はドル、ユ−ロ、ル−ブルと分散するようがいい」と発言

−28日ロシアでは近々、住宅所有者に新たな税負担があるかもしれない。政府には個人資産税率低下する法案が提出された。改正法案では住宅価格を市場価格で評価する。年金生活者や小さな別荘所有者など、これまで優遇されたが、その範囲が縮小される可能性がある。

−27日サンクト・ペテルブルグでプ−チン大統領も参加し、国家評議会常任会議が始まった。議事のメインテ−マはロシアの年金生活書の社会保障改善対策。

−26日モスクワで越冬する鳥類の数が増加している。ロシア鳥類保護協会によると、今冬首都の河川湖沼などで1万5千羽が越冬し、昨年より約千羽多い。この内ほぼ半数、4200羽はモスクワの川に棲息するもの。首都の河川湖沼には主に四種類のマガモが生息している。これらは秋に南に飛び去らず、市内で越冬し繁殖している。

−25日、1月19日からモスクワの電話会社は電話回線システムの大規模改修に着手した。これによりモスクワ市内の電話番号は、早ければ今年下半期から11桁になる。新電話番号の移行は文書で開始二ヶ月前に連絡する。切り替え五日前に電話会社は電話で加入者に連絡する。

−23日「ロシア原子力省はVVER-1500型原子炉を用いた大出力原子力発電プラントを開発している」とコンツエルン「ロスエネルゴアトム」が伝えた。設計は三年後に完成し、最初の第三世代発電プラントの建設は2013年までに終了する予定。

−22日モスクワ市と生態学者は遺伝子工学を用い製造された成分含まれた食品に対し宣戦布告した。モスクワ市長ユ−リ・ルシコフは市議会で「モスクワ市民は何を食べているか知らなければならない」と表明し、遺伝子工学を用いて製造された全食品に対し製造業者に表示義務を課すと提案。

−21日「ロシア内務省は旧身分証明書の効力を7月1日まで延期するよう指示を出している」とロシア内務省次官アレクサンドル・チェカリンは記者会見で表明。「これまで新身分証明書と交換できなかった一部国民のため、内務省は旧（ソ連時代の）身分証明書の有効期間を2004年7月1日まで敢えて延期することにした」と発言

−21日ロシア外務省は3月14日予定の大統領選挙に向け、在外ロシア人の投票準備に着手した。ロシア外務省筋によると、現在投票所作りが行われ、2月24日に終了する。国外の投票所数は昨年12月下院選挙時とほぼ同数で約300ヶ所。

−20日ニジェゴロド国立大学哲学科ではインタ−ネットで試験を受けることがきるようになった。学生には封筒に入ったサイトアドレスとパスワ−ドが配布された。学生はサイトにアクセスし、ロシア文学史試験では140の問題に答える。評価「優」は解答率90％。解答は何度でも可能だが、採点は第一回目の解答に対してのみ。またこれまでの試験方法では試験を受けることができる。学生には好評で、サイトで関係科目の全講義を閲覧できる。準備時間は無制限。

−19日ロシアでは2004年9月1日より絵画、音楽、体育など創造能力面について小中学校での評価を廃止するかもしれない。「現在我々の指導でこの計画に参加した学校の調査をしている。回答を全て得てそれを整理し、9月1日から教員や学校管理者向けにさらに綿密な指導要領を作成するつもりだ」とロシア教育省普通教育・就学前教育局次長スヴェトラナ・イワノワは日曜日ラジオ局「エコ−モスコ−」の放送で発言

−16日ロシアの航空会社「アエロフロ−ト」は乗客の違法行為に関し「罰金と罰則の強化」するよう法改正を求めている。それによると、アエロフロ−トは機内の行動規則に違反した乗客を機内から排除することになる。「機内での安全確保要求が強く求められている現在、機内での不適切な行為や乱暴な行為はけして許されない」と同社は述べている。−15日「ロシアの魚類その他水産資源量は危機的状態にある」とロシア天然資源省は伝えた。「この結論は過去10年間の水産資源変動を分析した結果である」と同省は伝えている。こうした状況の主要原因は、水産資源の乱獲にあると専門家は見ている。「魚類その他水産資源の獲得は旧式の漁船で行われ、そのため漁船や陸上の加工工場での資源加工水準がきわめて低いままである」「利益追求のため水産業者は漁獲割当量を超えて大規模に違法な漁労を行い、また禁止水域で操業している」「事態は漁業監視機関の装備が不十分なことでさらに深刻化し、魚悪物の国外持ち出しや水産業者の外貨売上にたいする管理は事実上行われていない」「とりわけ今年、現有の漁船数を完全に調査する必要がある」と同省は述べている。専門家は外国企業から漁船借入れについて一時停止し、また海外で購入した漁船にたいし要求を強化する必要があると考えている。

−14日ロシア中央銀行は2004年1月15日から公定歩合を14％とすると表明、ロシア中央銀行の公定歩合は2003年6月21日から16％であった。

−13日クリミア半島の森林では旧正月にあわせマツノユキソウが咲き始めた。レッドブックにも登録されているこうした花の採取は厳禁だが、花束はシンフェロ−ポリ市やヤルタ市で売られている。真冬にマツノユキソウが咲くのは気象専門家によると、地球温暖化の明らかな兆候。作家マルシャ−クがヤルタで休暇中作った新年の童話「12の月」の奇跡が最近クリミアでよく見られる。

−12日「ロシア外務省はグルジアの”人民戦線”リ−ダ、ノダル・ナタゼの”挑発的、反ロ的発言にたいし、グルジア側に厳しい措置をとるつもりだ」とロシア政府筋は伝えた。グルジアの”人民戦線”リ−ダ、ノダル・ナタゼは本日記者会見でグルジア領内のロシア軍撤退を即刻開始するよう求めた。「ロシア軍基地がグルジア国内にある間は国内でロシア特殊部隊による破壊活動が常に起こりうるだろう」とナタゼ発言

−11日昨年末ロシア空軍には新型戦闘機SU-27SKM五機配備した。今年はさらに二十機以上配備される予定。設計者と軍部によると、これは第五世代戦闘機へ移行の第一歩になるとのこと。「この戦闘機は”新世代”パイロット向けに開発したのではない。これは現在のパイロット向けに作ったものだ。SU-27SKMは新機種ではあるが、現パイロットが修得する上で最大限使いやすく設計してある」とスホイ社設計長イゴリ・デミン発言

−9日ロシアの学者は新型宇宙船の製作を開始した。一つを宇宙を通って米国に飛来するもので、もう一つは火星に飛行するもの。開発者によると前者は「コスモプラン」の名がついている。実験は成功し、離着陸はうまくいった。本体は現在応用力学研究所地下に保管されている。これは国産の「シャトル」版だが、補助ロケットも垂直発射台も必要ない。通常の飛行場から離陸できる。時速1万4千キロで地球軌道に乗り、自力で飛行場に着陸できる。モスクワ・ニュ−ヨ−ク間は約50分。総費用は200億ドル、打ち上げ準備完了を2018年としている。

−8日ロシア人の大多数はプ−チン大統領を信頼し、国内秩序を確立したと考えている。これは「ロシア世論調査」センタ−のアンケ−ト結果だが、それによると大多数（82％）は基本的に現大統領を信頼している。その中37％は”全幅の信頼”をよせ、45％は”どちらかといえば信頼”している。アンケ−ト回答者の15％だけは、不信任と答えた。51％はプ−チン大統領が国内秩序をもたらしたとし、46％は別の見解である。アンケ−ト結果によると、プ−チン大統領の設定目標達成において特に阻害要因となっているのが”大手企業と財界の抵抗”とし、26％がこの意見。13％が”下院の抵抗”とし、11％が”大統領府と政府の非効率性”とし、6％は大統領資質不十分とし、5％は地方リ−ダの抵抗とし、3％が西側諸国の非協力。このアンケ−ト調査は昨年12月、1500人対象に実施された。

−6日ロシア下院で与党「統一ロシア」は全ての委員会委員長のポストと第一副委員長のポストを占めることになる。下院議事規則・運営臨時委員会代表オレグ・コワレフ（統一ロシア会派）はこの情報を確認。「最終的な決定、つまり責任ポストの配分問題は16日下院会議で決められるが、我々は下院議事運営にたいし全面的責任を負うつもりである」と表明。

−2004年1月5日、石油輸出税は今年2月1日よりトン当たり33.8〜33.9ドルまで引き上げらるかもしれないと、貿易保護対策・関税政策政府委員会関係筋発言。関税額は2003年11月から12月の期間、石油価格調査結果にしたがい確定する予定で、最終決定は数日中に委員会による出され、しかるべき政令が出ると同関係者発言。現在石油輸出税はトン当たり31.2ドル。

2003年12月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―−30日大晦日の夜、モスクワ赤の広場では鐘によるコンサ−トが行われる。このためにクレムリンの塀壁の敷石上に鐘楼四ヶ所設置された。聴衆はロシア人作曲家のクラッシク音楽や鐘による即興音楽を聴くことができる。鐘つき演奏名人がモスクワやサンクト・ペテルブルグ、ヴェリ−キ−・ノヴゴロドなどから参加し、チャイコフスキ−の「1812年」やムソルグスキ−のオペラ「ボリス・ゴドノフ」のカリヨンなど演奏する。

−29日ロシア税務省は本日、ユコス社に対し、総額約1000億ル−ブルを正式に請求したと、税務機関筋は石油情報通信に伝えた。これによると、この請求額は2000年のユコス社業務にたいするもの。税務省広報部に確認すると、「コメントはない」とのことで、ユコス社広報部のアレクサンドル・シャドリンは「現時点では税務省の税請求について情報を持ち合わせていない」とのこと。

−28日ロシア共産党大会は次期大統領選挙の共産党候補者としてニコライ・ハリトノフにきめた。彼の立候補支持は123票、ジュガノフ支持は105票であった。三名が棄権。党内候補者決定選挙は無記名投票。

−26日「2004年前半数ヶ月、ロシア大統領ウラジ−ミル・プ−チンは一連の外国訪問する。一月前半はカザフスタンを公式訪問し、ナザルバエフ大統領と会談し、そこで共同大プロジェクトに関し多くの文書が作られるかもしれない」とロシア大統領府副長官セルゲイ・プリホチコ伝えた。また一月にはキエフも訪れ、クチマ大統領との会談も予定している。おそらくキエフ訪問が2004年3月の大統領選挙前ではプ−チン大統領最後の外国訪問となるだろう。−25日今年ボリショイ劇場の収入は約4千万ドルであったと、ボリショイ劇場総支配人アナトリ・イクサノフ伝えた。「職員の給料も実際五倍になった。これは主に劇場の独自活動によるもの。ボリショイ劇場の芸能スタッフの賃金は大幅に上昇した。これはロシア大統領の補助金のおかげである」と発言

−24日「2003年ロシアでは85本の芸術映画が製作された」とロシア文化省第一次官アレクサンドル・ゴルトワは伝えた。「2003年我々が計画したもの全ては遂行された」と記者会見で発言。「今年国内映画製作所で長尺娯楽映画85本が製作され、その中60本は国の予算からのものである」「また約400本のドキュメンタリ映画、通俗科学映画が製作され、30本のアニメ映画が製作された」と発言

−23日ロシア国家統計委員会によると、11月期実質可処分所得は前月比0.1％伸び、昨年同月比では15.1％増。2003年1月〜11月の期間全体で実質所得は昨年同期比13.8％増加。この間のインフレ率は10.8％。11月期国民一人当たりの平均所得は5524ル−ブル、前月比0.8％増で昨年11月比28.5％増。月間平均名目賃金は11月期、前月比約2％増で5982ル−ブル。

−22日ロシア経済発展通商相ゲルマン・グレフによると、ロシアはイラク復興で数十億ドル稼げるかもしれない。「どの程度の金額になるか、これについては発言するのはまた時期尚早だ。これはイラク政府その他諸国がどの程度の資金を求めるかにかかっている。これは数億ドルの話ではなく、数十億ドルの話だ」「イラクの産業基盤は旧ソ連及びロシアの技術で構築されている、これは周知のことだ」「現在ロシア経済発展通商省はイラクにおけるロシアの利益を調査している。この後、イラク側に復興事業に参加できるロシア企業のリストを提出する予定だ」「イラク復興にたいするロシア企業の正式参加は米国側とも話し合った。この問題に関し相互理解は得られた」と表明

−21日ロシア第49次南極探検隊（102名）は学術調査船「アカデミ−会員フョ−ドロフ」で南極大陸に到着。

−19日「ロシア下院選挙結果を意外と思ったロシア人は約20％」とロシア人300人対象のアンケ−ト結果にもとづき、財団「世論」の専門家は結論づけた。選挙結果は予想通りとした者は69％。選挙結果は予想外とした人は、「統一ロシア」党に投票した人が最も少なく（15％）、最も多かったのは「右派同盟」と「ヤブロコ」に投票した人（68％と57％）、共産党と「祖国」支持者では各々34％。有権者の大半は「ヤブロコ」党と「右派同盟」の敗北を意外とし、また自民党の高得票率も意外とした。

−17日2004年1月10日からロシア国内の電報料金は値上がりする。この値上げ案をロシア独占禁止省は承認。それによると、平均で18％、3.4ル−ブルの値上がりとなる。一語当たり16カペイカ値上がりし、99カペイカから1ル−ブル15カペイカになる。

−16日「ロシアでは12月16日より、必要な防衛限度を超えた場合でも責任はなくなる」とロシア内務省法務局第一次長タチヤナ・モスカリコワ伝えた。「2003年12月8日付け大統領署名の刑法改正法により、2003年12月16日より防衛行為が不測の侵害により引き起こされたもので、当人が侵害の危険程度と性質を判断できなかった場合、必要な防衛範囲を超えても、責任は問われない」と発言―15日ロシアの航空会社「アエロフロ−ト」スチュワ−デス200名は来年3月から5月、新しい制服を試験的に着用する。「アエロフロ−ト」社の新しいカラ−はオレンジ、ブル−、シルバ−。

−14日ロシアのコンピュ−タゲ−ム産業の売上は年間1億ドルで急激に成長している。また海賊版ソフト数はしだいに減少している。この市場の成長は主にロシア人が開発したソフトによる。

−11日今回ロシア下院選挙でロシア中央選管は全国9万4千ヶ所の投票所開票状況を知らせたウエブサイトがアクセス数では最大となった。投票当日12月7日、このサイトのサクセス数は10万5千人、翌日は80万人。二日間で百万人のアクセス数。

−10日ロシアでは携帯電話加入者数が固定電話加入者数を2003年中に上回りそうである。予想で12月末に携帯電話加入者数が3500万人になると、ロシア通信情報化省第一次官アレクサンドル・キセレフ発言。携帯電話加入者数は最も大胆な予想さえも上回った。1999年の専門家予想では3000万人の水準は2010年頃になってやっと達成されるとみていた。ところが現在ますます多くの人々、様々な階層のひとたちがサ−ビス料金をきちんと支払い、携帯電話を所有することができるようになっている。

−9日「ホテル”ナショナル”テロ事件でモスクワでは治安に関し追加措置がとられている」とモスクワ市警察本部情報渉外局長クリル・マズリン伝えた。「今後のテロ事件防止のため、警官による市内パトロ−ル回数を増加する予定だ。ただし全警察職員が警備強化体制にはいるわけではない」と伝えた。

−8日ロシア大統領選挙活動は12月11日より開始される、とロシア中央選管代表アレクサンドル・ヴェシニャコフ表明。「12月10日に上院はロシア大統領選挙実施について決定する。法律では大統領選挙は2004年3月の第二日曜日となる。つまり3月14日となる」と発言。ちなみに大統領選の選挙活動開始日は上院決定の翌日に官報掲載による告示される。

−7日サハリン州知事選挙でイワン・マラホフが現在得票率36％でトップ。フョ−ドル・シドレンコフ26％。開票率は32.7％。

−7日今回のロシア下院選挙の投票率は7日モスクワ時間18：00現在で47.62％。

−5日ロシア下院選挙の選挙活動は12月6日から法律により禁止となる。これには全てのマスコミ、インタ−ネットも含まれる。ロシア中央選管委員セルゲイ・ボリシャコフによると、法律で投票一日前に選挙活動期間は終了し、いかなる選挙資料も配布できない。投票前日は選挙資料掲載された新聞は配布できない。同委員によると、今回の選挙活動は四年前に比べるとはるかに”マナ−”がよくなり、選挙違反数も減少した。下院450議席をめぐる選挙は12月7日に実施される。その内225議席は小選挙区で、残り225議席は比例区。選挙は有権者の25％以上参加した場合有効となる。小選挙区は最大得票者が当選で、比例区は5％基準得票率クリアした政党、団体に議席割当てされる。225の小選挙区で立候補者は約二千人、だいたい一議席を9人で争うことになる。現在ロシアの有権者数は1億9百万人、その内120万人は海外在住。投票所は全国で9万4千ヶ所。

−4日ロシア民族友好大学の外国人学生は先日の火災や、爆弾爆発の危険、スキンヘッドの襲撃などで衝撃をうけ、宿舎から去っている。一部の学生は民族友好大学から首都にある他の大学に編入しようとしている。

−3日第三人目の宇宙観光客になるのはイタリア人DJかもしれない。三十八歳のイタリア人ロベルト・フェラリがおそらく2005年に国際宇宙ステ−ションに観光客として訪問するヨ−ロッパ最初の人間になるだろう。すでに星の町で訓練第一段階は終え、近々第二段階に入る。

−2日「米兵十名がイラク北部、アリフヴェイジャ市で死亡した」とカタ−ルテレビ局「アルジャジ−ラ」は伝えた。この町はキクク−ク北部にあり、米軍部隊と住民との武力衝突が一日中続いていた。

−12月1日モスクワの地下鉄周辺に露店などかわり、売店、カフェ、ランドリ−などのある多機能施設が建設される。この条例にモスクワ市長代行ワレリ・シャンツエフ署名。これによると、全体で多機能ビルは28ヶ所の地下鉄駅周辺に建設される。2004年1月1日までに地域、モスクワ建築委員会、消費者市場・サ−ビス局は地下鉄周辺の露店整理を行う予定。

2003年11月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日、この日ロシアは「母の日」で、1998年から数えて六回目、11月最後の日曜日と決められている。現代のロシアの世帯は100家族中27家族は不完全で、こうした家族は約100万ある。子供の約三分の一は婚外出産である。「平均婦人一人」あたりの出産率は1.17人。

−28日ロシアの鉄道に冬休み、児童専用列車が走ることになると、ロシア鉄道株式会社渉外部は伝えた。冬休み、シベリアやウラル地方からサンクト・ペテルブルグ、モスクワに子供を輸送するため、追加列車8組が走ることになる。列車ダイヤも、子供が国内最大のヨ−ルカ祭に参加し、ロシア最大の都市で冬休みを過ごし、新学期始まる前に帰宅できるように組まれている。

−27日ロシア国籍のあるアプハジアと南オセチアの住民は12月7日ロシア下院議員選挙の投票するため投票所に来るが、失望するだけだろう。おそらく微妙な外交かけひきや、ロシアの省庁間の足並みが基本的一致しないことで、アプハジアの有権者10万8千人と南オセチアの有権者3万4千人は投票権をもらうことができないだろう。ロシア中央選管はアプハジアに投票権2600枚、南オセチアには投票権500枚しか用意していない。

−25日サンクト・ペテルブルグ市はテ−マ別歩行者地帯の設置を検討。「これはきわめて興味深い構想で、”博物館ペテルブルグ”、”ドストエフスキ−ペテルブルグ”、”スポ−ツペテルブルグ”などの歩行者地帯を作る案です」と市長ワレンチナ・マトヴィエンコは述べる。「とてもすてきな構想で、さらに市を魅力的なものにするでしょう」と発言し、この構想を詳細に検討するよう指示した。

−24日グルジア前大統領エドウアルド・シェワルドナゼは今日「私はグルジアを去るつもりはない」と発言。「とてもドイツが好きだが、私の居場所は祖国グルジアだ」とドイツテレビ局CDFインタビュ−で表明。「私は自国民にたいし義務を全うしなければならない。グルジアに残る」と発言

−23日ロシア外相イゴリ・イワノフは仲介使命を終え、トビリシからまもなく去ると、駐グルジアロシア大使館伝える。「外相の飛行機は飛行場で出発準備できている。まもなく外相は出発するはずだ」と伝えた。

−21日「ロシアの対外債務総額は1150億ドルである」とロシア財務次官セルゲイ・コロトウヒンは「ロシアの国際通貨金融利害とはなにか」と題した円卓会議で伝えた。この三カ年間でロシアの対外債務は400億ドル減少した。国債総額はGDPの35％、対外債務総額はGDPの30％。ちなみに1999年当初、これはGDPの100％であった。

−20日ロシア国家統計委員会によると、ロシア人の実質所得は増加したが、失業者数は10月期、前月比で3.5％増え592万人で、11月1日現在全就労可能人口の8.3％。公式失業者数は10月期0.4％増え、151万人。昨年10月末比で失業者総数は1.4％増加、公式失業者では11.2％増加。

−19日モスクワで隣の小学校授業を20回以上も妨害したことで、七年生が逮捕された。この少年は隣の学校に爆弾しかけたなどと20回以上も電話していた。

−18日プ−チン大統領は「国営軍需企業”ロスオボロンエクスポルト（ロシア防衛輸出）」に関する命令に署名、と大統領報道局は伝えた。これによると、同企業の定款に一連の変更が加えられた。とりわけ新しい定款の一項目に「本企業は商業組織である」と記載されている。新定款では企業活動の運営、権利、経営に関する条項が設けられた。また同社の社長の任命、解任はロシア大統領が行うとしている。

−17日ロシアと日本は2004年漁業条件について承諾し、さらに一年間政府間漁業協定の延長に合意した。この合意はロシア外務省によると、先週五日間のロ日漁業協力協議で達成された。

−16日「ユコス社は当面、単独企業として存続し、西側企業ExxonMobilやChevronnTexacoなどと合併に関し、いかなる契約締結も行わない」とユコス社長セメン・クケスは英紙「The Sunday Telegrph」のインタビュ−で表明

−14日ウクライナ大統領レノニド・クチマは二日間のモルドヴァ公式訪問終了後、イワノ・フランコフスクに入った。ここでロシア初代大統領ボリス・エリツインと会う。エリツイン夫妻は11月8日から、カルパトイに休養のため来ている。エリツイン夫妻は週末までここで過ごし、狩猟やフィッシングを楽しむ。−13日モスクワ市は近々、「市内の交通手段の駐車」条例案を市議会に提出する。これによると、2007年1月1日より特別に指定した場所以外、自動車駐車は禁止される。モスクワ市はだいぶ以前から自動車駐車を整理しようといといろ試みてきた。

−12日最近出版された「ロシア千年隠語辞典」には2万7千の語句が入っている。その多くはよく知られているものである。この辞書の編纂者、教授ミハイル・グラチョフは隠語・俗語がまうま通常のロシア語の中に浸透していると指摘、

−11日ロシア大統領補佐官、サンボ国際級マスタ−、アスランベク・アスラハノフは小学校でサンボ教えるよう提案している。この提案には全ロサンボ協会会長セルゲイ・エリセ−エフも支持し「現在ロシアではサンボを教科に試験的に取り入れることが一部実施されている」と発言

−10日モスクワ市は路上や市内交通機関で市民のキス行為を禁止する条例作りをしていると一部マスコミの報道を否定。モスクワ市報道部長セルゲイ・ツオイは「こうした条例は検討していないし、将来も検討するつもりない」と表明。

−9日ロシアでは新年に向け物品が高騰する可能性がある。恒例の贈答品、香水類などそうとう値上ると思われる。ブランドによっとは品切れ状態もありえる。この原因は国家関税委員会が11月初めから始めた”灰色”輸入業者取締りである。これは輸入業者が関税支払いを軽減するため、輸入品価格を正価よりかなり低い額で税関申請している問題。

−6日2003年上半期、ロシア人は海外で56億ドル消費した。そのほとんどは個人海外旅行費で44億ドル。だが旅行者数が増えたわけではない。旅行者がより質の高い、快適な休暇を選択するようになっている。専門家によると、来年海外旅行者数はさらに10％伸びると見られる。

−5日プ−チン大統領はヴァチカンを儀礼訪問した。これはこの三年間で二度目でロシア大統領はロ−マ法王ヨハネ・パウロ２世に謁見。

−4日ロシア首相ミハイル・カシヤノフは航空機製作会社「ミグ」社長ニコライ・ニキ−チンを契約解消し解任した。この決定は「ロシア航空宇宙局」の提案により行われた。

−11月3日、ポ−ランドで宝くじで240万ドルあたった幸運者を見つけられないでいる。ポ−ランドではスポ−ツ宝くじで240万ドルあたった幸運者から連絡を待っている。今のところまだ現れていない。

2003年10月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日国際格付け会社「Standard & Poor's」は銀行「MENATEP」の信用−格付けを変更しないと発表。これはユコス社の実質所有者の一人、同社社長プラトン・レベデフ逮捕で懸念されていたもの。

−30日ミハイル・ホドルコフスキ−逮捕直後、ロシア世論調査センタ−はユコス社事件について世論調査を実施した。その結果、多くはユコス社ではなく、検察を支持している。ユコス社事件は国家指導部の金融策略によるものと考える者が11％増加し、この流れ全体はロシアの政治状況を良くすると考えるものが6％増加した。回答者の30％は検察はプ−チン大統領の命令を実行している（7月アンケ−トでは37％）と見ている。検察は自己判断で行動している見る者は1％だけ増加し、25％から26％になった。検察問題については分からないとした者は38％から44％まで増加した。ユコス社事件の現在の進展はロシアの政治状況を改善するとした者は6％増加（7月は20％）。

−30日「ロシアのNATO加盟はロシアだけが決断を下せる」とNATO事務総長ジョ−ジ・ロバ−トソン発言。「この決定はロシア自身にかかっている。この問題の他の国がどう対応するかではない」「ある日ロシアがNATOに加盟する可能性も否定しないが、もちろんロシアにその願望があればだ」「この15年間世界で起きた劇的な歴史変化から見れば、ロシアはけしてNATOに加盟しないと断言するのは愚かなことだろう」と発言

−29日「ロシアでは婚姻数は減少し、一方離婚数は増加している」と2002年に実施したロシア国勢調査結果。これによると国内には3400万組の夫妻がいる。1989年の国勢調査結果と比較するとこの数は200万組減少した。1000人中572名は結婚しているが、94名は離婚している。30年前の資料ではこの数値は653名と72名。300万のロシア人は内縁関係であり、子供の約三分の一は内縁関係で出生している。結婚していると答えている女性数は妻帯者であると答えている男性数より65000人多い。ロシアでは女性数のほうが多く、男性6760万人、女性7760万人。

−27日ロシアの病院民営化は実施されないだろうと、ロシア保健省次官ルスラン・ハリフィンはサンクト・ペテルブルグで発言。「大半の国民の豊かさは大きなものではない。したがって、外来患者用診療所や常設医療機関、診断センタ−など100％国営のままとし、生活困窮者全てに例外なく無料で医療支援を保証する」と表明−26日世界の国家全体で2002年国防費に8427億ドル使用した。これは世界のGDP2.6％で、地球の人口一人あたり136ドル使ったことになる。1985年比では半減している。米国は2002年GDPの3.3％、3296億ドル、国民一人あたり1140ドルを軍事費に使い、ロシアは484億ドル、フランスは380億ドル、日本は377億ドル、英国は352億ドル。ロシアの軍事費はGDPの4.8％、国民一人あたり333ドル。

−24日ロシアの大型量販店、品質不良品販売で摘発される。ロシア経済発展通商省は大型量販店で不良品や偽造品が販売されていることに懸念。「大型販売店が不良品を販売していることは恥ずかしいことだ」と経済発展通商相ゲルマン・グレフは省議で表明。会議では国家商取引監督局長ナデジュダ・ナジナが不良品、偽造品、偽ブランド品の市場流通について報告した。これによると、2003年過去9ヶ月、販売会社6万社を検査した。その結果、700以上刑事告発され、1万7千人以上刑事責任を追及された。不良品、偽造品4億ル−ブル以上押収された。

−23日ロシアは貴金属宝石類の国家保有量を公表するかもしれない。「二三年後、国家保管所及び中央銀行の貴金属宝石類の量デ−タについて機密解除もありえる」と財務第一次官アレクセイ・ウリュカエフ伝える。同第一次官によると、先週下院は国家機密法改正案を承認した。これによると、商業流通している未加工ダイヤモンド、プラチナ類金属の貯蔵量、生産、流通のデ−タは公開対象となり、これら情報は今後、国家機密とはならない。「新法でも国家保管所や中央銀行にある貴金属宝石類の保有量デ−タは機密扱いのままだが、これは一時的措置で一定の期間後、機密扱いを解除するつもりでいる」と同第一次官語る。

−22日「2004年新年の祝日は休日を移動して延長することはしない」とロシア労働社会発展相アレクサンドル・ポチノクは表明。「2004年のカレンダ−はうまくできているので、祝日と休日がぶつかりしばしば修正するのだが、今回は修正は行わない」「新年の休日は1月1日から4日までとなる」と発言

−21日モスクワ市中心の地下鉄駅に名所案内マップが取り付けられることになると、モスクワ市観光委員会代表グリゴリ・アンチュフェ−エフは伝えた。名所マップ設置作業は年内に完了する。四カ国語で書かれ、照明があてられる。

−20日ロシアで初めて悪質な電気料未払い者を刑務所送りにした。本日スモレンスク州の住民アレクセイ・ステピンは盗電と認定され、拘置所から重更生施設に移送された。これはロシア史上初めてのことで、刑期三年。

−16日ロシア経済発展通商相ゲルマン・グレフは、二週間以内にロシアのWTO加盟の基本問題で合意するだとうと見解をラジオ局「エコ−モスコ−」で示した。「我々は今日、EUの関係者と交渉した。相互理解が進んだと思う」と発言

−14日ロシア下院第一読会は「自動車所有者個人責任強制保険法」改正案を承認。この法案では保険会社と自動車所有者が新法導入までよく準備できるように本法の発効を一年間延期する予定。

−14日「日本はロシア石油に本当に意欲を出しはじめた。日本はナホトカル−トの石油パイプラインの融資だけでなく、東シベリアの試掘調査の完成にも20億ドル投資する意向である」とロシアエネルギ−相イゴリ・ユスホフ発言。「あまりにも日本の果敢な方針により、アンガルスクから的確な石油輸出ル−トを選択しかねているし、ムルマンスクパイプライン建設の決定を遅らせている」と発言

−12日ロシアの普通小中学校で初歩軍事教練が再開される可能性が出てきた。これは下院第一読会で「教育法」と「兵役義務法」の改正案が承認されたからだ。この改正法の発効は遠いものではない。

−9日ロシアマネジャ−協会とロシア科学アカデミ−社会学研究所が実施した調査によると、ロシアの管理職の特徴は政党に無関心、高い学習意欲、子供好き、見つからずに賄賂をわたす能力がある。

−7日バレリ−ナ、アナスタ−シャ・ヴォロチコワとボリショイ劇場の争いは続き、茶番の様相を見せてきた。労働省はバレリ−ナの解雇は違法とし、ボリショイ劇場の経営陣は同省の指示をただの勧告ととらえ、バレリ−ナを職場復帰させていない。問題はもちろん、体重でも身長でも、支えの時にうまくできないことでも、スキャンダラスな行動でもない。ヴォロチコワはボリショイ劇場の芸術観に合わないのだ。

−6日東芝はモルドヴァ共和国で家電生産を開始するかもしれない。日本の会社東芝はモルドヴァ共和国で家電生産する問題を検討している、と東芝副社長中川マコトはサランスク市で共和国大統領ニコライ・メルクシキンとの会談で表明。「東芝はモルドヴァでの生産に関心がある」「現在我々はモルドヴァ及び金融会社”システム”と共同で家電生産の可能性について検討している。家電生産の議論を始めることで今後、ビジネス協力の輪が拡大することを期待している」と同副社長発言

−5日チェチェン共和国の大統領選挙で122歳の長寿女性パシハト・ジュクラエフ投票する。彼女は今春122歳となった。

−5日「ロシアの児童約50％は読書に親しんでいない。三分の一は自分で読むより聞くほう好んでいる」とインタ−ネント教育連盟の実施したアンケ−ト結果。

−2日「ロシアはNATOが攻撃軍事ドクトリンをもつ同盟としてとどまるのであれば、軍構築計画を見直すであろう」とロシア国防省作成の軍近代化公開軍事ドクトリンに書かれている。「ロシアはNATO変貌の行方を注意深く見ている。直接的、間接的な反ロシアの要素がNATO諸国の軍事計画からも、政治宣言からも一掃されることを期待する」「もしNATOが現在の攻撃軍事ドクトリンをもつ同盟としてとどまれのであれば、ロシアの核戦略変更も含め、ロシアの軍事計画及びロシア軍の構築原則を根本的に見直すことが求められる」と述べられている。

−10月1日、世界最大のコンド−ムメ−カの一つ、「Durex」社は全世界のセックス実態について第七回調査結果を公表した。これはインタ−ネットを通じて実施されたもので、世界34カ国約15万人が参加した。調査結果によると、平均は人々は年間127回セックスしている。アンケ−ト回答者の四分の三は自分の性生活に満足している。最も活発なのは東欧諸国。セックス回数で上位三位まで入ったのはハンガリ人（152回）、ブルガリア人（151回）、ロシア人（150回）。

2003年9月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日クレムリンでロシア安全保障会議が開かれた。議題は「国境に関するロシア国家安全保障措置」。会議では国境に関し累積した問題全てを検討する。また国境強化に関し国家対策全体を定め、国境安全保障最重要かつ基本問題に対処する国家機関の行動プログラムを作成する。

−29日ロシア労働社会発展省連邦労働監督局はボリショイ劇場のバレリ−ナ、アナスタ−シャ・ヴォロチコワの解雇は違法と認定したと、ロシア労働相アレクサンドル・ポチノク表明。「連邦労働監督局はヴォロチコワの訴えを検討し、その解雇は労働法違反と認定した」「したがってボリショイ劇場の人事担当者は法律の違反していると結論づけることができる」「監督局の決定にしたがい、アナスタ−シャ・ヴォロチコワを職場に復帰させねばならない」と発言。ボリショイ劇場総支配人アナトリ・イクサノフは9月16日、バレリ−ナ解雇辞令に署名した。ボリショイ劇場とバレリ−ナの労働争議の原因はまる一年間ではなく、2003年12月31日までとする契約にヴォロチコワが希望しなかったこと。劇場運営陣は、2004年1月1日よりバレ−団指導者ボリス・アキモフの代わって、アレクセイ・ラトマンスキ−が就任するので、各ダンサ−の今後の処遇は新指導者の権限となる、そうしたことにより今回契約提案したと説明。さらに今年夏、ヴォロチコワの唯一パ−トナ−役、エフゲニ・イワンチェンコが退団したことも理由にあげている。またヴォロチコワに半年間契約提案した主要な原因はバレリ−ナとして許容できない肉体にあるとも表明。

−28日グルジア政府は領空侵犯でロシアを非難。昨日チェチェン方面から飛来したロシア空軍飛行機はグルジア領約8KMまで侵犯した。だがロシア空軍報道局長大佐、アレクサンドル・ドロブイシェフスキ−はこの報道を否定。

−26日「ロシアのインタ−ネット利用者数は2005年〜2006年頃に2.3倍、2千万人まで増加するだろう」とロシア経済発展通商省企業活動規制及び法人経営発展局長ツエレン・ツエレノフ発言。ジュネ−ブで「ロシア社会経済発展における長距離通信とIT技術」国際カンファレンスが行われている。ツエレノフはその報告で現在ロシアでインタ−ネットにアクセスしている人数は850万人、その35％は個人、45％は企業、20％は公共・国家機関。

−25日イスラエル空軍で前代未聞なスキャンダル。27名のパイロットがパレスチナ領の軍事作戦参加拒否を表明した。50年以上は事実上アラブ隣国と戦争状態にある同国歴史で空軍でのこのような”反乱”は起きたことはなかった。−23日ロシア首相ミハイル・カシヤノフは内閣官房の組織再編命令に署名。これによる内閣官房財政局は国家財政局、経済・資産管理局は経済局と変更される。新たに金融市場・財産関係局を設置。

−22日プ−チン大統領は設立される「ロシア鉄道」社の社長に就任させるため、ロシア運輸相ゲンナジ・ファデ−エフの辞職令に署名。同社の資本金は1兆5300億ル−ブル。額面1千ル−ブルの普通記名株15億3千万株が発行される。

−19日ロシア下院は第一読会で2004年度連邦予算案を承認。承認に必要な票数226票、賛成246票、反対180票、棄権1票。連邦予算案は下院四つの読会で審議される。第一読会は予算案の基本数値、第二読会は各項目の支出配分、第三読会は項目細部の支出具体化、第四読会では法律上、統計上の修正のみ許される。

−18日ロシアの防衛企業九社は来年初め、コ−ポレ−ション「スプラフ」に統合されると、国営産学企業「スプラフ」社長ニコライ・マカロヴェツ伝える。「関係文案はすでに出来上がっており、政府のもとにある。文案は全関係省庁により合意され、確認されている」と発言

−17日ロシア最初のフロ−テイングタイプの原発が五年後に建造される可能性があると、ロシア原子力省次官ワレリ・ゴヴォルヒン語る。「不足資金を補うため、国は商業銀行からの借入れのため、政府に保証を出すかもしれない」「フロ−テイン原発の出力は電力70MWtで、熱エネルギ−は140ギガカロリ−である。これだけあれば人口五万都市の熱量をまかなうことができる」と発言。

−16日「ロシアはかりに西側支援がない場合でも、退役した原潜全て解体処分するつもりである」とIAEA本部で記者団にロシア原子力相アレクサンドル・ルミャンツエフは表明。「ロシアは北西部と極東で年間15隻の原潜を解体処分している」「欧州諸国や日本はこの問題でロシアを支援する意向と表明し、退役原潜の解体処分費用を拠出している」「欧州諸国は北方艦隊の原潜解体処分に特に関心があり、具体的にこの地域向けに資金提供している」「日本もまた資金提供しているが、それでは太平洋艦隊の原潜一隻の解体処分費程度のものだ」と発言

−15日「ロシアは今すぐにでも、統一通貨に関し、ベラル−シとの協定に調印する用意がある」とプ−チン大統領はベラル−シ大統領アレクサンドル・ルカシェンコとの会談後表明。「我々は今日にでもこの協定文章に調印できるだろう」「我々はこのプロセスに少し圧力をかけたり、急かしたりしてはいけない」と発言

−14日プ−チン大統領はソチ市で元米大統領ジョ−ジ・ブッシュ・シニアと会談し、国際政治と二国間重要問題について意見交換した。「貴殿はロシアで良い評判である。貴殿はロシアと米国の良好な関係樹立の父の一人である」とロシア大統領強調。

−12日「ロシアは国際要求に素早く対応し、すみやかな税関通貨やいっそう迅速な貨物輸送の条件を作り出せば、通貨輸送の超大国になりうる」と第三回国際ユ−ラシア輸送会議でロシア副首相ウラジ−ミル・ヤコヴレフ発言。

−10日ロシア下院は本日より、2004年度連邦予算案の審議に入る。国会予算・予算法小委員会は第一回予算案拡大会議を開く。小委員会では2004年度予算案の基本マクロ経済指数、歳入、徴税水準、中央と地方の収支権限の配分など検討する。小委員会の審議は二日間続けられる。

−9日「アフガニスタンからの麻薬流入、これはロシアの麻薬情勢に影響している主要問題だ」とロシアとベラル−シの麻薬と犯罪対策国連地域代表部コ−デイナ−タ、ウラジ−ミル・イブラギモフ表明。「いわゆる”北”ル−トは中央アジアからロシア、さらにヨ−ロッパに続いている」「このル−トを通る麻薬の約60〜70％はロシアに留まり、約30〜40％がヨ−ロッパ諸国に入る。ロシア全体ではアフガニスタンで生産されれる麻薬総量の約20〜30％が流入している」と発言

−8日ロシア人のほぼ半数はどうしようもない楽天主義者であると、アンケ−ト調査結果が出た。これは「ROMIR−モニタリング」社グル−プの地域政治研究所が行ったもの。ロシア人のほぼ半数は楽天的に将来を見て、新世代は両親たちの時代よりよい生活できると考えている。

−7日ロシアの軍隊内の”殴打”が、軍人の規律違反等と同様、増加している。軍事最高検の資料によると、昨年部下にたいする殴打で300名の士官が有罪となった。ヴェリキ−・ノヴゴロフォ郊外に駐屯している内務省軍責任者によると、「営倉廃止はばかげたことだが、それより軍の規律の大きな打撃となっている」と発言

−4日ロシアの石油王ロマン・アブラモヴィッチは本日発売の「フォ−チュ−ン」誌の米国人以外の40歳以下の最裕福ビジネスマン40人リストのトップとなった。昨年このランキングリストでは「ユコス」社長ミハイル・ホドルコフスキ−が一位であった。上位十名中、五名がロシア若手ビジネスマンがしめた。

−3日プ−チン大統領は「選挙キャンペ−ン中に若干の政党による排他主義と民族主義のスロ−ガンは看過できない」と表明。「選挙公約における排他主義と民族主義は最も単純で最も有害なものだ」と強調。「ましてこれは選挙キャンペ−ン中に許されるものではない」と発言

−9月3日プ−チン大統領は火曜日、国会議員選挙令に署名。これで2004年夏頃決着する政権抗争が新たな段階に入った。今後三ヶ月、四カ年間のつつましい立法権獲得のため、政党間の激しい争うを見ることができるだろう。

2003年8月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日ロシア北方艦隊原潜K-159は29日から30日の夜にかけてバレンツ海で沈没。この原潜は現役を退き、解体場所に曳航中に時化にあい、曳航船のロ−プが切れ、安定を失い沈没。事故当時船内に10名の船員が乗船していた。1名だけ救助された。1989年に就航した。解体工場では原子炉の炉心を取り外す予定であった。

−29日モスクワ大学の調査によると、男女の賃金格差は新開発地域、主に採掘産業のある地域で顕著。イルク−ツク州、ケメロヴォ州、ムルマンスク州、チュメニ州、クラスノヤルスク地方、北管区で女性の賃金は男性の53〜59％。サンクト・ペテルブルグ、アルハンゲリスク州、モスクワ州、ニジェゴロド州、カレリア共和国、ウドムルト共和国では若干改善され、男性の60〜67％。首都モスクワは教育水準が高く、賃金格差はかなり少ない。

−28日北朝鮮は核兵器を所有し、実験を行うと公式に表明する意向。北朝鮮代表は本日、北京で行われている六カ国会議でこれについて表明した。さらに米国政府高官によると匿名で、北朝鮮代表が米国、中国、ロシア、韓国、日本にたいし、核兵器運搬手段を所有していると伝えてらしい。

−27日モスクワで行方不明の日本人観光客、肺炎で死亡。行方不明となっていたのは日本人観光客スガワラ・シンチチさんで、モスクワ南部で8月20日警官により発見、検査のため入院したが、25日肺炎で死亡した。遺体はモスクワ郊外で荼毘にふされ、27日弟が遺骨を日本に持ち帰った。

−26日「ロシアの学生数は2007年頃には、2001年比500万減少し、1500万になる」とロシア教育相ウラジ−ミル・フリポフ伝える。「学生数の減少は二三年後、教員にとって大きな社会問題となるだろう。その中約40万人が職を失う可能性がある」「だが学生数の減少がそのまま、教員減少にしてはいけない」「学校で仕事がまったくない教員に何らかの仕事を確保することを考える必要がある」と発言

−25日昨日からトレチヤコフ美術館の売店で新版の美術館ガイドが売り出されている。これは100頁で絵画史や画家の系図などが書かれている。このガイドにはかつて非公認の画家で現代芸術古典派、イリヤ・カバコフ、ボリス・オルロフ、イゴリ・マカレヴィチなどの作品も入っている。旧版ガイドと異なり、優秀、偉大、有名、有能など、画家のランク付けはなくなった。全画家は平等となった。

−24日モスクワ郊外のジュコフスキ−空港で開催されていた国際航空ショ−「マクス-2003」には6日間で約50万人の見物人が訪れた。

−22日ロシア財務省は2004年度修正予算案を政府に提出。これは8月14日閣議の結果をふまえ追加、変更がされたもの。26日までにこの予算案は下院に提出される。

−21日来年初めまでに自動車所有者は交通税を払わねばならない。税務署は自動車所有登録者に支払通知書を送りつける。これは委任状でだいぶ以前に売却したものでも、廃棄所で積まれているものでも、所有者には支払通知書が届く。また委任状で自動車購入した者には、それが盗難車である場合、不愉快な連絡が入るかもしれない。

−20日2003年夏、ロシア人は主に故郷で休暇を過ごした。ロシア観光協会によると、夏期休暇で最も人気があった地域はロシア中部地帯と黒海沿岸。第二、第三の人気地はトルコとクリミア。長距離海外旅行の人気は今一つ。ヨ−ロッパの天候やユ−ロ高、それに海外旅行ブ−ムは故郷志向にかわってきている。　

−18日ロシア政府は後期妊娠中絶の基準範囲を狭める政令に署名。今後12週以上の妊娠中絶にあたり医学面以外の十分な根拠となるものは、母親の出産権の剥奪及び制限に関する裁判決定、レイプによる妊娠、夫が1級、2級障害者であること、妊娠中の夫の死亡、女性が刑務所にいることなどとなる。

−17日世界テロリズムの中心はしだいに東南アジアに移っている。アフガニスタンにあったアリカイダの訓練所が崩壊した後、この組織にとっては人的損失を補充する安全地域が必要となった。インドネシアやフィルピンには政府が支配していない到達困難な地域が多くある。ここは新しい世代のテロリスト育成には理想的な場所である。

−15日ロシア「スベルバンク」は本日、預金金利を引き下げた。今後ル−ブル預金の最大金利は11％、ドル預金は7.5％になる。これまでル−ブル預金の最大金利は13％、ドル預金は8.5％であった。スベルバンクに続き、一般商業銀行も預金金利を引き下げると見られる。これによりル−ブル預金の収益はインフレ率と事実上同じとなり、預金者は預金を増やす別の方法を探さねばならない。

−14日ロシア国家スポ−ツ委員会はやはり、ロシア柔道連盟を正式承認した。同時に半年前に結成された柔道国民連合と和解するよう勧告した。

−13日モスクワで「時間で夫貸します」という新しいサ−ビスが現れた。そこそこの料金で通い夫はごみの運び出し、トイレの修理、やっかいな壁の釘打ちなどを手伝ってくれる。市内には住宅や衛生設備の修理会社は多くあるが、”小物”サ−ビスはほとんどやっていない。そこで通い夫のサ−ビスは主婦に人気がある。

−12日最高検によるユコス社の社員や株主に関する一連事件調査は、多くの経営者にとっては経済界にたいする圧力強化と受けとめられたが、プ−チン大統領にたいする選挙民のイメ−ジを高める結果となった。全ロ世論調査センタ−が実施したアンケ−ト結果によると、ユコス社をめぐる争いのピ−ク7月、大統領としてのウラジ−ミル・プ−チンの行動支持者数は今年最大となり、78％となった（6月77％、5月70％）。

−11日ロシア・ベラル−シ作業グル−プはロシア・ベラル−シ連邦国家内で統一通貨導入手続きに関する協定案を承認した。

−10日ロシアとイランは石油タンカ−六隻建造で契約調印。イラン国営石油輸送会社、イランとロシアの造船会社二社は総額2億4千万ドルで石油タンカ−六隻建造の契約に署名した。この新建造タンカ−で現在カザフスタンとトルクメニスタンから日10万ブッシェルのものを37万ブッシェルまで増加する予定。

−8日「モスクワの貯水池、湖などその半数以上、水泳に不適切であり、清掃が必要である」と市事業体会議でこの資料が出された。先月実施した検査によると、160ヶ所中98ヶ所は必要な要求を満たしていない。「池や河川の底はごみとヘドロがたまり、多くの場所では青藻が観察される」とモスクワ国家衛生伝染病監督局代表は発言

−7日年末までにアルメニア産コニャックの価格が上がる可能性がある。これは不作によるブドウ価格高騰による。ブドウ不足は今冬、アルメニアは強い冷え込みに襲われた。

−6日ロシア初代大統領ボリス・エリツインの住宅がエカテリンブルグで売り出されている。この住宅はスベルドロフスク州党委員会第一書記時代にボリス・エリツインが使用していたもの。マンションにはプ−ルとビリヤ−ドホ−ルがある。住宅総面積は167平米、五部屋、評価価格は20万ドル。

−5日ロシア政府はオスタンキノテレビ塔の復旧工事を直接管理する意向であると、副首相ウラジ−ミル・ヤコヴレフ表明。副首相によると、現在様々な関係省庁間でいかなる合意決定もなされず、テレビ塔の復旧が不当に遅延している。こうしたことによりヤコヴレフ副首相は、政府、工事請負業者、オスタンキノテレビ塔経営者各代表からなる三者委員会設置をロシア国家建設委員会に命じた。

−4日ポ−ランドの週刊誌「フプロスト」は旧社会主義諸国の富豪50人名簿にロシア人31名を入れた。この50人の富豪総資産は731億ドル。これはポ−ランド国家予算の二倍以上。第一位がミハイル・ホドルコフスキ−（39歳）で資産総額83億ドル、第二位はロマン・アブラモヴィッチ（36歳）で75億ドル、第三位はミハイル・フリドマン（38歳）で67億ドル、第五位ウラジ−ミル・ポタ−ニンで32億ドル。

−3日先週末、ロシア経済発展通商省はネズミのようにこっそりと、対ドルル−ブル年間平均レ−トをこれまで33ル−ブル70カペイカと予想していたのを、30ル−ブル90カペイカに変更した。この差は3ル−ブル90カペイカもあり、10％である。そもそも30.90ル−ブルそのもが上げ過ぎに思えるが、就業者の大半がドルレ−トで左右される国ではこうした予測間違いの大きさはとんでもないことである。

−8月1日ロシアでは400万人以上が麻薬を利用している。この内専門の麻酔機関で利用しているのはたった50万人である。「毎年7万人の若者が麻薬の過剰投与で死亡している。最近麻薬中毒が急激に低年齢化している。

2003年7月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日イラクで米兵が不明のウイルス感染症にかかっている。本日さらに7名感染患者が出た。これで合計20名となり、その内2名はすでに死亡していると、米上院議員アイク・スケルトン表明。この病気は重い肺炎に似た症状を見せるが、呼吸器系の疾病と異なるのは、腎臓、肝臓なども患い、筋肉のけいれん、ひきつけなども伴う。

−30日暑い時ロシア人はビ−ルよりクワス（ロシアの清涼飲料水の一種）を好むと、調査グル−プ「ロミル・モニトリング」が最近実施したアンケ−トで分かった。猛暑には26％がクワス、19％がミネラル・ウオ−タ。ビ−ルは9％。

−29日米国はこの10年間で初めてHIV患者が増加に転じた。2002年新たなHIV患者数は42136名となり、前年比2.2％増。この傾向はホモセクシャルの間で顕著で7.1％の増加となった。現在米国のHIV患者数は85万人から95万人とされている。昨年HIVによる死亡者数は16371名

−28日ロシアの文豪レフ・トルストイの先祖伝来の大農地にちなみ「ヤ−スナヤ・ポリャ−ナ」という名称の文学賞が創立された。「ヤ−スナヤ・ポリャ−ナ」博物館はこの賞の発起人の一人。この賞にちなむ全ての行事はこの大農地博物館内で行われる。最初の受賞者は8月20日に公表され、授賞式はトルストイ生誕175周年にあたる9月9日に行われる。受賞規定では賞はロシア文学の優秀作におくられる。対象は長編、短編、エッセ−で、ロシア語書かれ、新人であること。最優秀作の副賞は2万ドル。

−27日「全人民の父」ヨセフ・スタ−リンは、”デユ−ク”つまり”公爵”と呼ばれたハリウッド俳優ジョン・ウエンの暗殺を企てていた。こうしたセンセ−ショナルの話が英国の歴史家マイケル・マンの本にのっている。本は秋に発売開始予定。この本によると毛沢東もジョン・ウエンには”悪意”をもっていたようだ。

−24日本人はプリモ−リエの“ミニ・チェルノヴイリ”を恐れている。　プリモルスキ−地方のパヴロフスク湾に繋留する廃棄原潜は強い放射能を出している。こうした記事が日本のマスコミに出た。日本外務省と同国関係機関は現在、あたかも解体を待つロシア原潜少なくとも二隻から危険な放射能漏れが認められているという、パヴロフスク湾の状況についてできる限り情報収集しようとしている。この懸念のきっかとなったのが、「北海道新聞」の記事である。記者はボリショイ・カメニ市にある“ズヴョズダ”工場の経営者の話として記事を書いている。この軍需工場は太平洋艦隊の潜水艦修理と廃物利用を行っている。

−24日モスクワ市内の湧き水80ヶ所の冷たい、透明な水でのどの渇き癒すモスクワ市民は、その一箇所しかきれいで安全な水であるなど、疑っていない。モスクワ市衛生監督局長によると、市北西にある森林公園「ポクロフスコエ・ストレシネヴォ」の湧き水「ツアレヴナ・レベジ」だけが水質基準を満たし、飲料可能とのこと。

−23日ロシア世論調査センタ−が実施した世論調査結果によると、プ−チン大統領の支持率は全政治家の中で最高。アンケ−ト回答者の78％はプ−チン大統領の行動を支持している。不支持者は19％（6月調査では各々77、22％、5月では70、27％）。カシヤノフ首相の活動については支持者42％、不支持者47％。内閣支持率は36％、不支持率は57％。

−22日「この10年間、ロシアの精神病患者数は40％増加した」とセルプスキ−社会・法精神医学科学センタ−所長タチヤナ・ドミトリエワ伝える。それによると、10年間で学生の精神患者数は10〜15％増加している。「男性の自殺者数は女性の約6倍で、この主な原因は国の急激な変化による」と同所長説明。

−21日ロシア企業家連盟は本日、政権と経済界の関係についてプ−チン大統領に嘆願書を出した。その中で企業家連盟は「もし民営化結果の見直しがないのであれば、経済界もそれに見合って義務を負うだろう」と述べている。「国は新たな社会的合意の必要に迫られている。そこで国は国内で起きた変化の結果の確定、中でも民主主義体制と民営化結果の擁護に関し義務を負うことになるだろう」「経済界はとりわけビジネスの透明性、汚職構図の一掃、厳密な納税、社会問題解決に参加など社会的、倫理的義務を負うことになるでしょう」と述べられている。この書簡はロシア企業家連盟とその他中小企業団体の名で出されたもの。ロシア企業家連盟会長アルカジ・ヴォリスキ−はすでにこうした書簡を大統領宛てに出し、また先週は個人的に大統領と二度も会談している。ヴォリスキ−会長は記者団にたいし「事態の緊張はユコスが当局との対立で”自己の落ち度を認めた”後一段と低下した」と発言。今回の書簡はこれまで同様にユコス社の名は具体的に出していないが、”ここ数週間の出来事”や”資産を新たに大々的に再分割する試み”などの表現が使われている。

−20日モスクワ市当局は大規模なネズミ退治対策をはじめた。人間の永遠の同居人を退治するのは、産学共同開発機関「サンプロエクトモンタシュ」が開発した”ネズミ駆除警備防衛装置”である。市の衛生医学部長ニコライ・フィラトフによると、この装置は電気ショックを応用したもので、10〜12年の間に市からげっ歯類を一掃できるらしい。駆除の専門家はニコライ・フィラトフと異なり、実験結果を信用せず、ネズミは人間より利口と考えている。

−18日「2003年上半期、製品の品質及び保管状態の違反により、製薬メ−カ及び販売会社約270社業務停止となった」とロシア保健省医薬品監督長ウラジ−ミル・シピコフ伝える。「昨年12月15日から導入した医薬品品質証明規則により、前年と比較し違反企業数が大幅に増加した」と発言。例えば2002年全体は免許停止されたのは、たった19社であった。

−17日「ロシア企業家とロシア大統領直属人権委員会代表は企業利益保護危機グル−プを設立した」と同委員会委員長エラ・パンヒロワ、記者会見で伝えた。「我々はわが国経済の基礎を成す人々に対する横暴の連鎖反応を許すわけにはいかない。我々はわが国経済界を共に一緒に守らねばならない」と発言。「今日検事総長と会談した。会談は建設的であった。そこで司法警察機関との協力を期待すると表明した」とも発言。また記者会見でロシア企業家連盟会長アルカジ・ヴォリスキ−は「民営化結果の見直しに懸念している。ロシアにおける民営化は多くの法律が不備の状態で行われた。それでも全体の利益のため、国家資産民営化に関し、賢明なる妥協を見つけ出す必要がある」「民営化に関する経済紛争を検討する最大期間を三カ年間に限定すべきである」と発言

−16日ロシア政府はウオッカ価格設定方式を変更する意向。ロシア副首相、農業相アレクセイ・ゴルデ−エフによると、経済発展通商省、税務省その他関係省庁はウオッカ価格設定方式の変更に関し、統一した見解を閣議に提出する。「ウオッカの最低価格を国が設定する現行の方式は古くなり、アルコ−ル市場の価格形成と国による調整に関し、もっと効果的な管理方式がある」と農業相発言。

−15日ロシアから日本にマンモスの体の一部が届けられた。日本でクロ−ン用の遺伝子デ−タを取り出し、氷河時代のマンモスを復活させる予定。生物学的デ−タはすでに岐阜県の科学技術センタ−にすでに送り届けられている。明日近畿大学理工学部にこれは届けられ、数万年前に絶滅したシベリアマンモスのクロ−ンが試みられる。

−14日「150万いるロシアの障害者青年には、中等教育受ける専用の学校数は不十分だが今日大学入学の機会が増えている」とロシア教育省特殊教育課長タチヤナ・ヴォロソヴェツ語る。「教育省の特別方針により、ロシアの大学における障害者学生数は2002年5400人であったが、今年14500人まで増加した」「だが統計ではこれはロシア学生総数のたった0.4％で、フランスでは5％である」「現在特殊学校卒業生は299の大学で教育を受けることができる。しかし専用の教育施設はきわめて不十分である」などと発言

−13日ロシア人はドルの安定性が信頼できないとし、またユ−ロ購入は今やメリットないと考え、金購入に殺到している。専門家は国際、国内市場の金価格急騰でひと勝負し、数年前銀行資本が国債で勝負したようにひと儲けしようとしている。

−11日、7月中旬ロシア首都圏は暑くなると、ロシア気象センタ−は伝える。気象予報によると、気温はモスクワ及びモスクワ州で平年より1〜4度高く、20〜24度の見込み。平年より1〜4度高いのは、ほとんどロシアの欧州地域で、逆にネネツ自治管区やコミ、リペツク、ヴォロネジ、クルスク、ベルゴロド州、また南連邦管区などは平年以下になる。

−11日プ−チン大統領は経済犯問題で極度の懲罰的やり方をとることは正しくないと考えていると、「ヤブロコ」代表グリゴリ・ヤヴリンスキ−は大統領と閣僚、議員、知事、有力社会団体代表との会談に出席後、記者団に伝える。「プ−チン大統領は基本的憲法上の国家法規は厳格に守られるべきであると考えている」とヤヴリンスキ−は述べた。

−10日「ユコス」社事件や政府と経済界の関係全般について、11日クレムリンで国会各会派代表とプ−チン大統領は話し合うと、「右派同盟」共同議長ボリス・ネムツオフ伝える。

−8日モスクワ市長ユ−リ・ルシコフは全モスクワ市民に警戒心をもつよう訴えた。「我々はみんな警戒心をもつ必要がある」「市民自身、警察を助けるべきである」「風変わりな者や不審な者を見かけらたら、おそれず関係当局に通報し、それらについて当局がよく調査し予防措置がとれるようにしてほしい」と発言−7日ロシア連邦保安局は、トウシノ空港の自爆テロリストは爆破におじけずき（あるいは手間取り）、”人間爆弾”は安全な位置にいた男テロリストにより爆発させられた、こうした説を検討していると、連邦保安局高官は「ロシア新聞」に伝える。一説によると、自爆テロリストは第二のホドウインカ惨事を起こそうと企てた。女性の一人は舞台近くの群集の中で自爆するはずであった。こうすると聴衆はパニックをおこし、間違いなく出口に殺到する。ここでもう一人の自爆テロリストが待っている。もしこの企てが成功していれば、犠牲者数ははかりしれないものとなったろう。

−6日ロシア政府対外貿易保護措置・関税政策委員会は今年8月1日より、石油輸出関税をトン当たり25.1ドルまで引き下げると決定した。決定文書には同委員会委員長、財務相アレクセイ・クウドリンが署名。また石油輸出関税の90％と定められている石油製品輸出関税は8月1日よりトン当たり22.6ドルになる。現在石油輸出関税はトン当たり26.8ドル、石油製品はトン当たり24.1ドル。

−5日本日モスクワで二度もテロ事件があった。飛行場「トウシノ」でのコンサ−ト「クルイリヤ」で二人の女性が爆弾を爆発させた。確認された情報では観客14名と自爆テロリスト二名死亡、約40名が市内の病院に運ばれた。内相ボリス・グルイズロフによると、明らかにこれは計画された大量殺人目的の大規模テロである。というのはロックフェステイバルには約４万人がいたと推定される。プ−チン大統領は遺族に弔意をあらわし、けが人全てに見舞いの言葉をのべた。モスクワ市長ユ−リ・ルシコフは「モスクワの大イベント、”ルウジニキ”スタジアムのビ−ル祭も含め、中止するつもりはない」と表明。

−4日「クレムリンは銀行持株会社”メナテプ”社長プラトン・レベデフの逮捕に関し、干渉することはない。クレムリンには裁判所と検察の行為に干渉する権利はない」と大統領府高官は発言。検察はロシア刑法の三条項（第三部159条-詐欺的行為による巨額の横領、165条−騙しまたは信用の悪用による資産損失、315条−判決の不履行）でレベデフに容疑をかけている。前日レベデフの拘留決定が出された。

−3日ドストエフスキ−作品でこれまで未公表の資料が新しい18巻集で公表される。ドストエフスキ−多巻集発行協定書調印式が本日ロシア下院で行われた。これには下院議長ゲンナジ・セレズニョフ、オムスク州知事レオニド・ポレジャエフも出席。このプロジェクトは首都出版会館「ヴォスクレセニエ」が実行している。第一巻は9月4日、モスクワ国際図書展で展示される。残りの巻は一年半の以内に発行され、部数は1万部。今回の出版で興味をひくのは、セミパラチンスクとオムスクの博物館、古文書保管所に保管されている資料が初めて用いられていること。

−2日ロシア最高検は国会議員セルゲイ・ユシェンコフ殺人容疑で「自由ロシア」党共同議長ミハイル・コダニョフとその補佐役アレクサンドル・ヴィンニクを起訴した。起訴は拘置所「レフォルトヴォ」で伝えられた。拘置所で接見した弁護士ハヴロニンは「私欲による集団の計画殺人」ロシア刑法第二部第105条により起訴された旨コダニョフに伝えた」と記者に語った。弁護士によるとコダニョフはその罪を認めず、憲法51条を行使して黙秘している。

−7月1日「ロシアは新世代の軍備開発に必要な科学力、製造能力をもっている」とロシア下院国防委員会委員長アンドレイ・ニコラエフ元帥は外国武官向けブリ−フィングで表明。「多くの有望な試作機を展示場で見ることができる。多くのアイデアが試作機やシステムに開発具体化中である。問題は産業全体と防衛産業コンプレクスにある問題解決しだいである」と発言、ニコラエフ元帥はこれがどの兵器なのか、どんな用途のものか、明らかにしなかった。

2003年6月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日モスクワに火曜日カリニングラ−ドから最初の列車が到着する。乗客は新しい国境通過規則でリトアニアを通過することになる。

−28日ロシア経済発展通商省は2003年ロシアGDP成長率見通しを約1％引き上げた。本日同省が配布した「2003年1月〜5月期の社会経済発展結果と年末まで評価報告書」では、2003年GDP成長率の伸びは、これまでの4.5％から5.4％と予測。同省はこれまで成長率評価を見直すと何度か表明してきたが、それでも上限は5％としてきた。

−27日プ−チン大統領は「大統領選挙が公布された時、大統領二期目に立候補する決断表明をきっとすることになる」「しかしそこで全国を駆け回り、胸を叩いたり、ジョ−クを飛ばすつもりはない。国民自身が私が大統領の仕事に相応しいか判断するはずである」とカリニングラド国立大学の学生の前で発言。「大統領選はまだ公布されていないのでフライングはしたくない。行政が政治のごたごたに没頭してもらいたくない。わが国にはこれを専門に担当している機関がある」と発言

−26日書店「ビブリオ・グロブス」で木曜日、国家地理協会と正教会「ラドネジ」は”クレムリンと赤の広場”ガイドを紹介。著者によると、この本はロシアだけでなく、世界的にもユニ−クらしい。ガイド発行者の意図は、クレムリンは政治権力と流血のロシア史のシンボルであるなど、こうした迷信を一般意識から一掃したいらしい。

−25日プ−チン大統領は「国家元首の職務を三期するつもりはない」と表明。「大統領の職務三期はまちがいなくない。わたしはこれははっきりと保証する」とエジンバラ宮殿で表明。「我々はロシアで、四年間づつ連続で大統領任期二期と定めた憲法にしたがい生活している」と発言

−24日プ−チン大統領は儀礼に反しエリザヴェス女王との謁見に12分間遅れる。ロシア側の説明では大統領のパレ−ドがロンドン中心街の狭い道に入り”渋滞”に巻き込まれたと説明。ちなみに英国側は大統領パレ−ドには”スム−スな進路”を提供したと表明。大統領パレ−ドはヒ−スロ空港から行われた。

−23日イラク駐留米兵はシリア国境警備隊と戦闘突入したと、CNNテレビ局はペンタゴンの情報として伝える。交戦は18日エルカイム市国境地帯で発生。これはイラクの自動車隊列に米軍攻撃中に起きた。米諜報機関によると、自動車の一台にサダム・フセインまたはその息子がいる可能性があるとのこでミサイル攻撃した。

−22日英国の農場主はEUの官僚主義に疲れ、ロシアに進出しようとしている。彼らによると、ロシアのほうがはるかに仕事がやりやすいとのこと。ロシア政府はパンザ州の約40万ヘクタ−ル、農場主に提供する意向。ちなみに2003年初めから、「農業用地流通」法が発効した。この法律では外国人は長期間農業用地を借りることができる。ロシアの土地に関心をもったのは、英国とヨルダンの農場主6グル−プ。彼らは49年間賃借し、35万ポンド投資すると、三年間で投資金額を回収できる。

−20日ロシア国会は全会一致で政府提出の「最低賃金法」及び「大学教育及び大学卒業後専門教育」法の改正法案を承認。これによると2003年9月1日より、国立の初等・中等専門教育の学生及び国立大学の学生の奨学金は各々月140ル−ブルと400ル−ブルに引き上げられる。

−19日モスクワ・サンクトペテルブルグ幹線道路で昨夜毒物流出事故があったが、すでに復旧、交通は再開。ホルマリン輸送していたタンクロ−リ車が運転中に機密異常が発生、路上に約7トンの液体毒物が流出した。

−17日モスクワの6月は、観測史上最も寒い6月になるかもしれないと、モスクワ気象センタ−は伝える。今後も大気温が気候基準値より4度以上低いと、最も寒い6月と言えるだろう。若干気温が上がるのは今週木曜日あたりと月末。現在モスクワは13度、郊外で13〜18度。

−16日モスクワで今後2ヶ月以内に外国人用宿舎80ヶ所の検査を予定していると、モスクワ内務省パスポ−ト・ビザ管理局は伝えた。最近29ヶ所の宿舎検査では衛生基準違反で19ヶ所が使用停止となった。この検査はSARS感染予防のため。現在モスクワには102カ国、4万8千人以上の外国人が仕事をしている。

−15日ロシア下院議長ゲンナジ・セレズニョフは「国会選挙後、極左、極右政党はいなくなるだろう」とペテルブルグで表明。「主な戦いはロシア共産党とロシア復活党を中心とする左派勢力と、統一ロシア党、右派同盟党、ヤブロコ党、自由ロシア党を中心とする右派勢力との間で繰り広げられることになるだろう」「今度の選挙でどの政党も絶対過半数をとることはないだろう」「もし前回選挙のように”祖国全ロシア”、”統一”、”ロシア地方”などが独自候補を立てると、かなりの議席を獲得するだろう」「現在彼らは”統一ロシア”党から候補者を立てるが、絶対過半数になることはないだろう」と発言。

−11日モスクワで開催された第二回ロシア「子供と薬」会議でロシア保健省次官オリガ・シャラポワの報告が話題となった。「保健省は妊娠中絶適合範囲を縮小する意向である」と発言。現在、妊娠中絶適合リストは1996年に承認されたものだが、適合項目は13ある。保健省はこれを三項目まで減らし、レイプ、妊娠期間中の夫の死亡、親権の制限などにする。このようにして保健省は減少しつつある人口を増加させようとしている。

−11日「ロシア国民の実質所得は2003年第一四半期、15.7％伸びた」とカシヤノフ首相国会演説。「政府は実質所得を金融危機前の水準にすることができた」「今年第一四半期、個人の銀行預金高は10％増加し、予想以上のテンポで特にル−ブル預金が伸びた」「国内情勢の安定性について政府内ではいかなる疑問をもっていない。石油価格や外貨レ−ト変動など、こうした外部要因で形成された磐石性を揺るがせるものではない」「今年第一四半期、GDP成長率は6.6％で、これは少なくとも、昨年以上のGDP成長率となると判断させうるものである」「ロシアからの資本流失規模が縮小している。昨年第一四半期、流出額は1ヶ月約10億ドルであったが、今年4月には資本流入が見られた」など発言

−10日カザフスタンで開催中のCIS諸国国防相会議でアゼルバイジャン、グルジア、ウクライナ、ウズベキスタンの四国は移動式対空ミサイル扱い条件強化するとしたロシアの提案を不支持。これは地対空ミサイル「イグラ」と「ストレラ」のことで、アルメニア、ベロル−シ、カザフスタン、キルギス、モルダヴィア、タジキスタンは支持した。

−9日グルジア警察当局は国連職員誘拐犯にたいし、数時間以内に人質解放し、さもなければ特殊作戦開始すると最後通告した。すでにグルジア当局は6月5日国連職員4名人質にした犯人にその条件を伝えてある。コドル渓谷のオマリ・シャラ村はすでにグルジア国防軍などにより包囲されている。グルジア当局は近々の人質解放を期待し、その代わり犯人には手を出さないと約束。

−8日「ドイツにある米軍基地を世界の他の地域に移動することについて、米軍指導部はまだ決定していない」と最近のブッシュ大統領の発言について記者団からコメントと求められ、ロシア国防相セルゲイ・イワノフはカザフスタンで発言。「最近ワシントンで米国防長官とこの問題で話し合った」「いわゆる”軽量軍事基地（後方技術支援基地）などを他の地域に移動することは米国指導部では詳細に検討している」「バルト諸国に基地移動することは議題となっていない」「この問題については米国は二国間交渉の方法でも、ロシア・NATO会議のラインでもロシア側と協議している」と発言

−6日ロシア下院は「ロシア連邦議会下院議員選挙」法の改正を承認した。これにより2003年12月14日予定の下院選挙は12月7日に変更。賛成300票、反対・棄権なし。これは12月12日が祝日で公式の休日であるため。

−5日国立エルミタ−ジ博物館でまもなくさらに一つ名作が展示されることになる。レ−ピン作ニコライ二世肖像画がロシアのダイヤモンド採掘企業「アルロサ」が北都300周年にちなみ寄贈した。この作品は1895年作で、ロシア最後の君主を描いた最も関心の高い絵画作品の一つ。

2003年5月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日大入り満員となったマリンスキ−劇場で北都300周年記念大コンサ−トが始まった。事実上ホ−ルの全席、各大統領や首相、その夫人たちである。貴賓が一度に劇場に来たため、ホ−ル入り口にはVIPの列が出来るほとであった。席につく前に各首脳夫妻は十分時間をとって互いに挨拶をした。最前列からホ−ルに入ったのはプ−チン大統領と妻リュドミ−ラであった。プ−チン大統領は一階観覧席に座ると、有名な音楽家マチスラフ・ロストロポヴィチを発見し、近づいて抱擁。この後大統領は10分間近く来客と話をしてやって席に戻った。プ−チン大統領夫妻の右側はドイツ首相シュレ−ダ夫妻、左側は英首相ブレア夫妻、英首相はコンサ−トの開始を待ちながら、隣りに座る仏シラク大統領と長いこと話し合う。国家首脳全てマリンスキ−劇場のプレゼントに関心をしめした。席につくと手渡された色鮮やかな花束と、ワレリ・ゲルギエフ指揮するマリンスキ−劇場オ−ケストラのクラシック曲のCDを感激しながら見ていた。

−29日白熊が米国の潜水艦を襲う。氷を割って突如浮上した潜水艦はけして熊公の不意をついたわけではない。ところが無作法に白熊は安息をこわされ立腹すると、潜望鏡をへし曲げようとし、その後には後足で立ち”司令塔”と格闘しはじめた。これはアラスカ北部”Prudhoe Bay”基地近くで潜水艦「Connecticut」が体験したこと。ちなみに浮上は気候変化を調査するためであった。

−28日ロシアでは約80年ぶりに農地調査が行われる。農地の全面調査は1920年以降行われていない。この決定は副首相、農相アレクセイ・ゴルデ−フが議長の農産業問題政府委員会の会議で下された。現在ロシアでは2万5千の大中経営体と8千の小経営体、26万4千の農場がある。これらすべてが調査対象となる。また1600万の個人副業経営や約2000万の家庭菜園なども対象となる。

−26日2003年4月1日現在、ロシアには強制移民や難民が47万2300人いると、ロシア国家統計委員会は内務省移民局の資料をもとに公表。強制移民及び難民の大半（約43％、20万2500人）はカザフスタン出身。強制移民の分散居住はロシア全土に広がっている。最も人気があるのは北オセチアで難民3万1千人が新たな居住地として選択、第二番目はイング−シ、第三番目はオレンブルグ州。第一四半期ロシアに入国した移民は47万7500人、同じ時期に出国した移民は46万4500人、移民数の増加は昨年同期比で1万6700人減少。特にCIS諸国とバルト諸国からの移民数が減少した。

−25日最大の経済テ−マは今やロシアのとってもそうだが、米通貨にたいする欧州通貨の記録的強さからして、ドルとユ−ロとの関係の行方である。欧州が政治においてある程度大きな役割をはたせないのであれば、彼らは米国その他にたいし経済問題解決で助力しなければならない。我々は世界規模でまったく新しい経済の最初の兆候が出現している中にいる。ドルは遅かれ早かれ、しかも近い将来に独占通貨ではなくなるだろう。新しい世界の経済秩序において、その輪郭はまだ見えないが、ロシアは当惑しないことがきわめて重要なことである。

−22日サンクト・ペテルブルグ建都300周年記念祭はまる一年かけて準備してきたが、スタ−トした。今日北都で建都300周年祭典が始まった。これは10日間続けられる。この祭典には43カ国首脳が参加表明している。招待客総数は1万2千人以上。しかし市はあらゆる人に開放されており、まだ訪問し、世界的規模から見ても未曾有であり、ピョ−トルも建都したが見たこともない祭典参加に間に合う。祭典のクライマックスは市の誕生日、5月27。金曜日にはペテルブルグで世界文化活動家会議が開催され、ロシア第二の首都は「世界文化首都」の称号に授かる。

−21日クリミアでの休暇を好むロシア人はロシア・ウクライナ国境の税関、パスポ−ト検査規則をきちんと学ぶ必要がでてきた。ウクライナの出入国管理職員はスタンプを捺してはいけないロシア人の国内専用パスポ−トにしばしばスタンプをおす。出入国スタンプは出入国カ−ドと国外向けパスポ−トのみに押されることになっている。ところがウクライナの出入国管理職員は列車旅行者にたいし一般国民用パスポ−トにもスタンプを捺してしまう。

−19日ウクライナのキエフで行われたロシア・ウクライナ外相会談でロシア・ウクライナ国境条約の追加文書に双方は調印。「この条約の早期の批准と未解決な問題が解決されると、両国の関係は新しいより高い水準に進むことになると確信している」とイワノフ外相発言。

−19日ロシア政府は国内自動車産業発展構想にしたいがい、輸入外国車にたいし攻勢をかけ続けている。7年以上の中古外車につづき、3年〜7年未満の外車にも課税しようとしている。必要文書はすでに関係機関の承認すべて得ているが、あとはカシヤノフ首相の「ビザ」を待つだけである。

−16日プ−チン大統領はその教書で「軍事改革にはロシア軍装備の急激な近代化も含まれる」「ロシアは新世代の戦略兵器を開発している」と発言したが、どの兵器をさすのか不明。外国の専門家は新世代の核兵器を指しているかもしれないと懸念。

−15日プ−チン大統領は16日、連邦議会向け年次教書演説を行う。ロシアのテレビ局「第1チャンネル」は大統領演説を生中継する。クレムリン宮殿の大理石の間にはすでに「第一チャンネル」テレビカメラが設置された。放送開始は12時予定。また大統領演説は録画でも19時50分に同局で放送される。

−14日春になると売春合法化問題で議論が活発になる。水曜日モスクワ州議会では性愛レジャ−分野の整備問題が提起された。一方国会では一年以上もの作業の後、事実上売春合法化法案が出来上がっている。しかし現在の下院議員構成では承認どころか、審議のチャンスさえない。

−13日ロシア軍の軍旗が新しくなり、ただの赤色の布地ではなくなる。案では八個の星、二羽の鷲、幾何学模様、「祖国、義務、栄誉」の文字となる予定。

−12日チェチェン共和国スナメンスコエ村でのテロ爆破事件に関する最新情報では死者41名、けが人269名とロシア非常事態省伝えた。111名は入院、その中57名は重態、158名は外来治療をうけている。死者の中10名は連邦保安局職員。これまでの調査によると、行政ビル近くで爆発した自動車「ウラル」にはTNT火薬1トンに相当する爆薬が搭載されていたらしい。爆発現場には直径16ｍ、深さ2ｍのすり鉢状の穴ができている。住宅八棟が全壊し、この一部は連邦保安局と自治体の建物。

−11日モスクワ気象センタ−によると、今週の天気は温かく、若干曇りがち。月曜日と水曜日日中最高気温は24度、はっきりしない空模様で火曜日は雨、日中最高気温は22度

−8日人工衛星「ソユ−ズTMA1」の予定外の着陸原因を調査中の委員会は乗組員のミスとする推測を否定。降下中の人工衛星内における乗組員の会話録音から、全乗組員はきわめてきちんと行動していたと判断

−8日「ブラゴヴェシェンスク市住民に”新型肺炎”の診断が下った」とロシア保健省は伝える。新型肺炎と診断されたのは25歳のデニス・ソイニコフで、症状、進行具合、発症期間、レントゲン検査をもとに判断。同省によると、研究所の分析ではまだ確認していない。現在患者は重態である。アム−ル州では中国との国境にある全ての出入国地点を閉鎖した。

−7日サンクト・ペテルブルグ交通警察は北都300周年式典を前にして、他の地域からの応援を待っている。約50台の交通警察専用車が5月中旬にモスクワ、モスクワ州、トヴェ−リ州、スモレンスク州その他地域から到着する。サンクト・ペテルブルグ市ではすでにビデオカメラ搭載した専用車が活動している。これにより、自動車番号を照合し、特に手配中の車を発見できる。

−6日国際宇宙ステ−ション乗組員を乗せた人工衛星「ソユ−ズ-TMA」の”ハ−ドランデイング」の原因はプログラムシステムの故障と推測。人工衛星は着陸コ−スから大きくずれたが、幸いのことに全員無事。

−5日今、日本の経済産業省はロシア東部の石油に対し必死の競争奪取を展開し、敗北したので茫然自失状態である。東京の高官によると、本当のところきわめて不愉快だが、これはそれでも途上の不成功であり、というのもアンガルスクから日本市場の出口である太平洋のナホトカにパイプライン建設する件でモスクワの説得を放棄したわけではない。資本も技術力も全てある東京はロシアの天然資源分配に出遅れ、そのきまりの悪い立場に初めてたたされた。さらに“特に近しい”西側企業、エクソンやシェルに負けたのではない、北東アジア最大の競合国北京に負けたのである。昨年12月から東京は輸送能力年間3千万トンである、中国北東部大慶までアンガルスクからパイプライン建設するという、ほぼ合意のできたプロジェクトを放棄するよう提案してモスクワを爆弾攻撃しはじめた。more

−5月4日ジョン・ボルトン米国務次官（軍備管理・国際安全保障担当）が核兵器不拡散問題でモスクワ入りした。先月ワシントンでジョン・ボルトン米国務次官はロシア原子力相アレクサンドル・ルミャンツエフと会談をもった。特に大きな関心を示したのは、ロシアによるブシェルの原発建設を念頭に、イランの核プログラムであった。その時ロシア原子力相は「ロシアは国際法規と協定に厳密に従い全てを行うつもりである」と断言。

2003年4月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日モスクワ市議会は第一読会で夜間公共の場所への未成年者の出入りの放任にたいし、行政責任条例案を可決。ちなみにこの条例案は少し前にすでに審議されたが、多く不適切面と矛盾があったため差し戻された。今回条例案はかなり完成されたものになっている。14歳未満の未成年者を夜間（22時から6時）公共の場所に父兄なしで出入りさせると、罰金となる。罰金額は最低賃金の3〜5倍、法人（商いサ−ビス）ではその30〜50倍

−30日サンクト・ぺテルブルグ建都300周年まであと一月。市中心にある時計は”X”デ−までのカウントダウンを始めた。市は慌しく建都大祝賀典の準備をしている。これには50カ国以上の元首などが招待され、各国の国王や大統領は未曾有の規模の祝典に胸をふくらませ、嬉しさでもみ手をしている。ただサンクト・ペテルブルグ市民だけがなぜか有頂天になっていない。数日前プ−チン大統領も「そこの市民の雰囲気はどうだ」と尋ねている。

−29日ロシア首相ミハイル・カシヤノフは「政党性で組閣する考えは完全に存在権はある」「だがこれを決定するには、ロシアにはこれを受け入れる用意があるか、それ相応の発展水準にあるか、こうした問いに答える必要がある」「現在社会には行政機能を担うと、国の方針全体を根本的に変えるかもしれない正反対の政治勢力が存在する。現在政府は政党性ではなく専門性で組閣されている。国会選挙でなんらかの政党の勝利如何によって組閣決定すれば、多くの基本法の変更が必要になるだろう」と発言。

−28日ロシアの石油会社「ユコス」と「シブネフチ」の合併会社がロシア国内最大の石油ガス保有量となった話はたった一週間で終わった。本日石油会社「ルクオイル」は自社石油ガス保有量の帳簿検査を終了したと発表し、再び一意に返り咲いた。昨年末「ユコス」が月間採油量で「ルクオイル」社を抜くと、同社にとって一位問題が大きな緊急問題となった。「ユコス」と「シブネフチ」の合併はこの数値でトップを維持する「ルクオイル」社を阻止するばかりか、石油ガス埋蔵量で世界の石油大手企業の格付けでその地位を奪うものであった。

−27日先週末一部マスコミがセンセ−ショナルな報道をした。ロ−マ法王ヨハネ・パウロ二世のもとにあるカザン聖母のイコンがどうやら”最近のコピ−”らしい。このイコンは近々バチカンからロシアに引き渡される予定となっている。バチカンのイコンを調査したロシア専門家委員会に近い筋の発言をもとにした”コピ−”報道は、この善意のしぐさにたいするロシア社会の雰囲気と関わり方をきわめて厄介にする可能性がある。

−25日「北朝鮮の核実験または核兵器の使用は極東にも影響する可能性がある。この影響この地域独特の風向が強めるだろう」とロシア気象センタ−専門官は発言。核爆発生成物は朝鮮半島の南西風という風向の特徴により、北東、つまり沿海地方と南サハリンの方向に運ばれるだろうと、同専門官は見解を述べた。

−24日「タリバン」の軍隊約80名がアフガニスタン東部ザブリ州行政庁舎を攻撃。アフガニスタンからの情報によると、襲撃は4月22日から23日にかけての晩。四時間の戦闘でタリバン兵三名死亡、アフガン政府軍も数名死亡、タリバン軍は擲弾筒や無反動砲を使用。−23日ロシアは人口数では世界7位。これは中国、インド、米国、インドネシア、ブラジル、パキスタンに次ぐもの。ロシアの現在の人口数は1億4550万人、これは1989年に実施した国勢調査と比べ200万人少ない。統計資料によると、ロシア人の圧倒的多数（73％）は都市住民、農村地域住民は27％。この間ボルゴグラ−ドが大都市に加わり、現在ロシアには人口100万人以上の都市が13ある。トップはモスクワで1040万人、サンクト・ペテルブルグは460万人。　　　　　　　　　　　　

−22日モスクワ市内にある約1500の学校の中300校は戦前に建設されたもので全面改築が必要だと、モスクワ市教育局は見解発表。専門家によると特に危険なのが、古い木造の天井、床、そのほとんどがだいぶ以前から腐っている。最近点検した全校舎の半数には火災警報機が設置されていない。

−21日モスクワのクレムリン工芸美術館で「ロシア琥珀黄金」展が開催された。ここにカリニングラド、モスクワクレムニン、エルミタ−ジ各美術館から最高の琥珀工芸品が展示されている。

−20日ロシア国家衛生伝染病監督局は理容院・美容院について新しい規則を制定した。この規則によると、地下にある理容院・美容院は6月1日より営業できなくなる。この規則詳細は4月22日「ロシア新聞」に掲載される。モスクワには約1500軒の理美容院がある。

−18日「米国は北朝鮮との交渉を中止する用意がある」と米政府高官は匿名で発言。「交渉が行われるか、まだ決定していない。この中止について活発な議論が行われている」と発言。米政府の雰囲気が変化した理由は、核爆薬となるプルトニウム生産のため核燃料再処理を始めたと北朝鮮が表明したこと。

−17日ロシア外相イゴリ・イワノフは「ロシアはイラクに対する経済制裁の早急なる解除に関心はあるが、この問題は自動的に解決されるさけではなく、国連の然るべき決議が存在するし、制裁解除は国連安保理の手続きを通してはじめて可能である」「制裁解除すれば、戦争の結果イラクが直面している人道支援問題が解決できる」と発言

−16日モスクワ市にヒンズ−教寺院が誕生することになる。これはモスクワ市公共都市建設会議で決定された。寺院は”ホドウイスコエ・ポ−レ”に作られる。建築様式はロンドンにある類似の礼拝堂に似たものになる。現在モスクワ市には約1万人のヒンズ−教徒がいる。

−15日ロシア外相イゴリ・イワノフはギリシャのサロニカ空港到着直後記者会見で「ロシアとEUはビザ無し体制に段階的に移行するため、作業グル−プ設置で合意した」と発言。「プ−チン大統領が提案したビザ無し体制の導入はEU諸国で政治的支持をえた」と発言。ロシア側の提案は2007年までにEU間とビザ無し渡航体制にする予定

−14日モスクワ市の依頼で第三者調査機関「ロミル・モニトリング」社が実施した「外国人から見たモスクワ生活の安全」に関し、世論調査結果が紹介された。外国人に意見によると、モスクワは全面的には安心できない。社会にとって最も危険なのは警官である。この世論調査では英国、米国、フランス、レバノン、グルジア、エジプトなど外国大使館や大手商社、文化センタ−の幹部職員40名にアンケ−トを行った。調査した外国人によると、生活の安全とはいくつかの基本的要因からなる。自由の実感、精神的快適性、社会信用の水準、司法警察機関の仕事の質などである。回答者によるとモスクワは全体としてこうした全ての点で弱い。とりわけ外国人は首都の警察を”皮肉っている。

−13日中国税関管理局の資料によると、ロシアは中国との貿易高で現在八位。2003年1月〜2月期二国間貿易高は20億ドルで前年同期比37.1％の伸び。この間中国はロシアから13億5700万ドル（26.5％増加）輸入し、6億4779万ドル（66.3％増加）輸出した。専門家によるとこの数値からすると、昨年ロ中貿易高は記録的数値119億ドルとなったが、さらに拡大する傾向にある。中国との貿易高でトップは相変わらず日本で、二位はEU、三位は米国。

−11日ロシア商工会議所会頭エフゲニ・プリマコフはイラク戦争開始前夜、プ−チン大統領の特使としてバクダッドに派遣され、フセイン大統領との会談内容語る。3月17日プ−チン大統領から電話があり、クレムリンに呼び出された。大統領は翌朝バクダッドに発つように要請した。イラクに入るとすぐサダム・フセインとの会談を申し入れた。会談は大統領宮殿の一つで行われた。プリマコフの要望で会談は「一対一」となった。「自国と国民を愛し、避けられない犠牲から国民を守りたいのであれば、イラク大統領ポストから去らねばなりません」とプリマコフは言った。「会談にあたり、私はこれはロシア大統領の口頭メッセ−ジであると、イラク大統領に留意した」「この提案がどれほど重大なことで、フセインの人生をどれほど変えるか、理解できると言った」「これはイラク国民のためになされるものだ。そのことを理解すべきだとも言った」「フセインは黙って聞いていたが、やがてこのことをアジス副首相の前でも繰り返してくれと言った」「イラク国会にはかり、民主的国政選挙をあなたは提案できるとフセインに言った」「フセインはペルシャ湾戦争当時、退陣しろと言われたが、戦争回避できないことは明白であったと述べた」「会談後フセインは私の肩をぽんとたたくと、立ち去った」などとプリマコフ述べた。

−10日ロシアの2004年度予算支出は285億ル−ブル削減できると、財務相アレクセイ・クウドリンは記者会見で発言。「閣議で支出最適化委員会の総括の審議は難航したが、それにより「何もかも削減される」とした危惧はなくなった。「支出の最適化は削減だけを目的としてものではなく、削減というよりむしろ予算各々の効率向上を目指すものである」と同首相は発言

−9日ロシア原子力発言所の放射能廃棄物貯蔵所は平均で約70％の貯蔵量である。現在の貯蔵推移からすると、5〜7年後にはロシア原発放射能廃棄物貯蔵所は満杯になる。このデ−タは会議「安全保障の下で原子力発展の展望」でコンツエルン「ロスエネルゴアトム」科学技術支援局責任者セルゲイ・ネムイトフが出した。膨大の量の放射能廃棄物の貯蔵は60年代に立案された構想による。この構想の基本目的は原子力発電所の外に放射性核種を無秩序に拡散することを防ぐものであった。処理後、濃縮物やイオン交換樹脂、固体放射能廃棄物は原子力発電所の液体・乾燥廃棄物貯蔵所に移送された。これに関し、「ロスエネルゴアトム」は放射能廃棄物取り扱い新構想を作った。これによると、運転中の放射能廃棄物生成を極力抑え、”純粋”成分は抽出し、処理サイクルから外し、廃棄物は除染して規格処理し、専用コンテナ−に収納する。

−8日駐イラクロシア大使はシリアからイラクに戻った。ダマスカスのロシア大使館によると、同大使はイラクのロシア大使館職員で重傷によりイラクの病院に入院している者を避難させ、護送する予定。

−7日ロシア運輸省によると、今年夏黒海（トウアプセ、ノヴォロシイスク、ソチ、ニイジニイ−・ノヴォゴロド）に向かう急行列車は速度が二倍になる。”安全進路”と極力停車を抑えることにより、時速300KMにもなる。

−6日本紙が最高検を取材したところ、先週行われたロシア国家漁業委員会責任者エフゲニ・ナズドラテンコの訊問後、”漁業マフィア”事件捜査過程から、カシヤノフ首相にたいする訊問請求が出ている。現在彼は証人としてモスクワ検察庁を訪れているが、近々汚職で起訴されないとも限らない。

−4日ロシアで「急性肺炎（SARS）」の疑いがあるとして、入院したのはこれで二人目。一人はウラジオストック、もう一人はノヴォシビルスクと、ロシア衛生医師主任ゲンナジ・オニシェンコはモスクワで緊急記者会見した。まだ診断は下っていない。両患者とも検査中。

−3日プ−チン大統領は「何故に米国の敗北がロシアには利益がないのか」、これについて説明した。「米国はロシア最大の経済パ−トナ−であり、2002年貿易高は92億ドル。2003年には100億ドルと見込まれる」「米国経済と通貨は世界的性格のものであり、米国の発展に欧州とロシア経済の発展が左右される」「ドルレ−トが下落すると欧州とロシアに直接影響する。現在ロシア中央銀行の外貨準備高は555億ドルであり、ドルレ−トが下がるとロシア中央銀行は直接損害をこうむり、これはまたロシア国民の貯金にも影響する」「ロシアがどのような形でもイラク危機に巻き込まれないようあらゆることをするつもりである」「ロシアにはこれまで何度となくあった危機や紛争に関わる贅沢は許されなかった」「ロシアは今回もどうような形にせよイラク危機に関わらないように私に関係することは全て行うつもりである」と発言

−2日バクダッド滞在のアラブ系テレビ局特派員は米英軍がバクダッド進攻しているとする報道を否定。アラブ首長国連合のテレビ局「アリ・アリビヤ」と「アブ・ダビ」、カタ−ルのテレビ局「アリ・ジャジ−ラ」はテイグリス川にかかる橋を占拠したことや、合同軍がカルベラに突入したこと、米英軍が首都に進攻していること、こうした報道は現実と一致していないと伝えた。

−4月1日今日世界の人々の多くが懸念しているのはイラク戦争がどのように終結するかではなく、おそらく次は誰かであろう。多くは”次はイランである”と考えている。イランもブッシュ大統領により”悪の枢軸”に入っている。大統領はいいかげんなことは言わないと確信しているから、このことはきわめて深刻なことである。北朝鮮問題もあるが、ここには石油もなく、国民の規律も高く、きわめて動員態勢がしっかりしている。米国は朝鮮半島ではすでに戦争経験があり、この記憶はあまり愉快のものではない。ところがイランには石油があり、原理主義回教僧反抗勢力の明確な政治的頂点（ホメイニ）であり、より実利主義的改革者（ハタミ）がおり、イラクに近い国家であり、中央アジアにおける最重要な戦略的前哨基地である。これは一極世界や米国の価値体系、大西洋地政学を否定し、最終的には過激な反米体制である。

2003年3月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日ロシア政令により、ロシア軍は世界で最も軽量の短銃GSH−18を採用することになった。これはトウ−ラの機器設計会社が開発したもの。弾倉なしで0.47kg。この新型拳銃は口径9mmで18発式。

−27日国連環境プログラム（UNEP）に専門家はボスニア・ヘルツエゴヴィナの飲料水減の一つと多くの地域の大気、土壌にウラン微粒子を検出。これらの地域は1994年〜1995年、NATO軍が劣化ウラン弾を使用した場所。

−26日イラク戦争は世界の武器取引量を増加させる可能性があると、ストックホルム国際研究所（SIPRI）所長エリソン・ベイルズ発言。「イラクの出来事は、全ては力が決定すると考える根拠を与えるものである。そのため、多くの国にとってこうしたことは軍備拡大する動機となるだろう」と発言

−25日最新のロシア世論調査によると、ロシア人の大半は国連の承認なしの米英の行動を非難し、イラクの勝利を期待している。ところが地域政治研究所のアンケ−ト結果によると、三分の二はイラクの大量破壊兵器の保有に疑問はなしとし、四分の一はサダム・フセイン体制は外部から武力により転覆すべきであるとしている。

−24日「トルコはある状況下でイラク北部に軍隊投入すると決定をしているが、まだ国境は越えていない」とロシア駐在イラク大使発言。「これに関して基本的決定は国会承認をえている。いずれにしてもこうした動きをする場合、米国と合意する意向である。ロシアにも適時に通知する」と発言

−23日フセイン大統領はダルバンデイカンダム破壊命令を出す。この命令は米軍のバグダッド接近報道の後出された。このダムを爆破するとイラク北東部の相当の部分が水没することになる。

−20日イラク南部の都市バスラ周辺の油田四ヶ所火災により石油価格上昇しはじめる。多くの専門家は米国の対イラク戦争は考えていた以上に世界石油市場の大きなリスクをはらんでいると、イタル・タス通信伝える−19日現在認可会社（600社以上）を通じて海外で労働するロシア人数は30万人近くである。国連の移住専門家はこの数値は低すぎると指摘。その計算では少なくてもこの倍以上になる。連邦出入国管理局によると、国外で労働するロシア人の70％は不法労働である。観光客か偽の招待状で入国するらしい。

−18日ウクライナがクウエ−トに化学兵器防護部隊派兵することについて、米国は歓迎の意を表明。ウクライナのクチマ大統領は生物化学兵器の被害から一般市民を守ることは重要であると強調した。

−17日ロシア外相イゴリ・イワノフはイラク問題国連安保理会議の出席のために本日ニュ−ヨ−ク入りする予定であったが、これは取りやめた。国連安保理会議はイラクにおける査察団活動プログラムと武装解除についての主な懸案中問題に関し、ブリックス委員長の報告を審議するため、水曜日開催されるかもしれない。これまでイワノフ外相はこの会議出席のためニュ−ヨ−ク入りすると伝えられていた。

−16日ロシアの宇宙専門家は年内に太平洋クリスマス島付近で国際プロジェクト「海上発射」にしたがい、洋上発射基地から初めて打ち上げるす準備に入った。−14日ロシア政府はイラン外交団の一部職員を追放するとした米国の要請は受け入れられないと考えると、ロシア外務省情報報道局は表明。ロシア外務省は全諸国に送られた米側の要請を受け取っていると認めた。米国は二月末秘密裏に60カ国以上の政府に支援を求め、イラク外交官の追放を要請していた。その際、米国は”米国の利害に関係する”テロ策謀の嫌疑のある約300名のイラク人のリストをもとに行動している。

−13日ロシア原子力省と非常事態省は合同で2003年、国内核施設の安全確保方法を確立するため演習実施するとロシア原子力相アレクサンドル・ルミャンツエフ発表。演習の目的は”ロシア国内の核施設にたいするテロ攻撃防止”である。

−12日中国でHIV感染を五分間で判定できる薬剤を開発。すでに国家承認は受けており、大量生産される予定。中国では現在HIV感染者は約100人、その内約10万人は発症患者。

−10日アンゴラ政府はド・ヴィルパン・フランス外相に対し、イラク戦争は不可避であると表明。フランス外相はイラクに対する武力行使に反対するようアンゴラ政府説得のため、同国訪問していた。

−6日首都モスクワでは再び生花のブ−ムが到来している。地下鉄駅周辺では花売り市場が広げられ、卸し問屋も需要に追いつけない状態。花束の価格は一晩で数倍も高騰している。モスクワ全体で祭日に約2千万本の花が売れる。

−5日ロシア政府は軍の医学検診の新しい規定を2月25日承認。これは7月1日より有効となる。新たな規定では身長150未満、体重45kg未満は兵役勤務絶対不可ではなくなる。また梅毒でも兵役忌避できなくなる。この病気の潜伏期であれば、A種「兵役合格」と診断される。

−4日ロシア国家統計委員会によると、2002年ロシア人の所得総額の約三分の一（29.3％）は前年同様、10％の最裕福層がしめ、10％の最貧層の所得総額は全体の2.1％。一人当たりの月間所得4千ル−ブル以上の国民層は2001年23.1％にたいし、2002年では34.2％となった。月収が500ル−ブル以下の国民層は1.8％から0.8％まで縮小した。

−3日スペ−スシャトル「コロンビア」事故により国際宇宙ステ−ションへの短期訪問は少なくとも半年間は中止となったと、ガガ−リン宇宙飛行士訓練センタ−は伝えた。だが米国シャトルの飛行が最低半年間ないという状況でロシア航空宇宙局とNASAはヨ−ロッパ宇宙局と協議し、有人人工衛星「ソユ−ズ」は常駐乗組員の交代だけに使用すると合意した。これにより長期飛行乗組員の宇宙ステ−ションへの搬送と地球帰還の心配事はすべてロシア側の肩にかかることになる。

−3月2日米国は数日前プ−チン大統領との電話会談後、イラク問題に関するロシアの支持について急激に楽観的になりはじめた。問題は取引の可能性もありうるということだ。ロシアは何らかの形で国連新決議を支持し、その代わりポストフセイン体制で米国は単独で管理しない。大統領府長官アレクサンドル・ヴォロシンは最近訪米したが、そこで「ロシアの利益を尊重する」問題で以前よりさらに明確な確約を得たと推測できる根拠は本紙にはある。

2003年2月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−28日プ−チン大統領は「年金生活に入る前に自分について本を書くつもりはない」「自分という人間にあまり関心を向けないようにつとめているし、そこに自分の注意が集中しないようにしている」「自分について書かれた本はまだ一冊も読んだこともないし、今のところ読むつもりもない」「年金生活に入る前にはそうしたことはしないだろう」「自分について個人的にはさほど多くは書けないだろう」と発言

−27日プ−チン大統領とブッシュ大統領は電話会談で北朝鮮方面での協同行動とイラク問題の協議継続について合意した。電話会談は米国側の提案で行われ、約15分間であった。−26日グルジアは四カ国単一経済地域に参加するかもしれない。グルジア上院副議長はヴァフタング・ルチェリシヴィリはロシア、ウクライナ、ベロル−シ、カザフスタン大統領が署名した「単一経済地域」声明の分析を専門家にさせるようシェワルドナゼ大統領に進言した。「これがわが国の経済にどのように影響するか分析し、この経済地域構想に参加する見通しを研究する必要がある」と同副議長発言。この提案に対し、シェワルドナゼ大統領は「この調印された声明は”予想していなかった”ものだ。と言うのもキエフで行われたCIS首脳会談では自由経済区設立問題は9月のサミットで決定されると合意していたからだ」「この声明文を分析した結果、それがグルジアの国益に反するものでないと分かれば、グルジアもこの構想に参加するだろう」と発言

−25日ロシアは米国向け銑鉄と一部鋼鉄半製品の輸出を年間1億5千万ドルほど増加するかもしれないと、ロシア経済発展通商省次官発言。パリでロシア経済発展通商省次官マクシム・メドヴェドコフと米商務省次官は交渉し、年間百万トン強のロシア製銑鉄と一部鋼鉄半製品15万トンの対米輸出増加で合意した。この協定調印は2003年3月末の予定。

−24日ロシアでは住民カ−ド制度が導入された2月14日その日にもう地下鉄内に「住民カ−ド取得を手助けします」という広告が目につくようになった。モスクワやモスクワ郊外に居をかまえるいろいろな”オフィス”や機転の利く人間が首都の客人を登記して、確かな収入源を見つけたのはもう前からのことである。住民カ−ドの出現はこうしたビジネスを新たなレベルに引き上げるだろうし、それも首都の外まで広がるだろう。居住に必要な書類の違法サ-ビス価格はおそらく二倍になるだろう。

−21日ロシア国会は国内における国家間航空委員会の活動停止を求めた。本日採択した国会議員決議では、国家間航空委員会の活動停止と民間航空の国家監視機関の設置の機は熟したと述べられている。

−21日ロシア保健省によると、今冬インフルエンザによる死亡者は全国で16名に達した。流行地域は全国で42地域である。モスクワでは入院施設のある病院では外来の受け付けは中止している。また子供の集団行事は取り止めている。

−20日ベロル−シでは2002年犯罪件数は18.5％増加。特に凶悪犯罪、暴力行為、強盗、強奪、暴行、重傷害など。検挙率は低く、行方不明者千人以上、三千人以上の犯人逃亡中

−18日プ−チン大統領は欧州委員会議長ロマノ・プロジとクレムリンでイラク情勢について協議した。また会談ではサンクト・ペテルブルグで予定しているロシア・EUサミットについても話し合われる。

−17日世界的有名な自動小銃AK-47の開発者名が外国の商標となったが、こんどはカラシニコフがドイツ製の傘の名前につけられた。今後こうしたブランド名はナイフやテニスラケット、髭剃りロ−ション、ジ−プ、ウオッカカクテルなどにも付けられるだろうと、ミハイル・カラシニコフと契約したドイツ社「MMI」は伝えた。

−16日ウクライナ政府は建築文化財を大量に売却する意向。政府はこの方法で文化財の保存と修復問題の解決を期待している。購入条件はただ一つ、その歴史性を維持すること。売出し順位は修復の緊急性のあるものから始める予定。

−14日ロシアの飛行機AN-30Ｂがイラク領の偵察を行う可能性がある。ロシア外相イゴル・イワノフは国連安保理で「今や、米機U-2、仏機ミラ−ジュ、露機AN-30Ｂでイラク領の監視開始の障害はない」と発言。

−13日「モスクワ市民の所得は市内物価上昇を上回るものとなるだろう」とモスクワ市長ユ−リ・ルシコフ発言。「今年は市予算の社会保障支出は47％近く増えた。実質的にも20％以上の増加である」「老齢者や生活困窮者のこれまでの優遇措置は存続するし、拡大さえする」「モスクワ市民の社会保障支援はモスクワ市の基本課題である」と発言

−12日「ロシアの年金額の見直しは今後一年に一度となるだろう。これまでは物価上昇により決められ、あまり規則正しいものではなかった」とロシア年金基金理事長ミハイル・ズウラボフ発言。年金見直し手続きの変更は国内賃金制度改革と関連するものである。今後年金生活者の福祉は年金基金の収入に直接比例することになる。収入が年に29％増加すると、年金も29％増加することになる。「インフレ率が6％以上になる場合、四半期毎に年金をスライド上昇されるつもりだ」と発言

−11日ロシアはやっと大きな承認を獲得した。規模ではヨ−ロッパ第二の英国石油会社「British Petroleum」は火曜日、ロシア国内に大型石油会社設立のため67億5千万ドル投資すると表明した。一度にこれほどの金額をロシアに投資した外国企業はこれまでにない。

−10日ヴォルガ自動車会社「VAZ」は3月3日より自動車需要増加によりフル操業体制に入る。同社によると、デイ−ラ−は一月期同社納入車数の約二倍を販売した。−9日モスクワでは四十分間に一度の割合で火災が発生している。一日に消防車が出動する回数は平均で36回。特に最近では場違いに市の中心に位置している古い建物からよく不審火が上がったり、住宅で火災が起こり、後に死体が発見されたりする。

−7日「ロシア海軍大艦隊のインド洋の航海期間はもっぱらその準備状態にかかっており、イラク情勢とは関係ない」とミュウ−ヘン空港でロシア国防相セルゲイ・イワノフ発言。「航海期間は少なくとも一ヶ月はみており、艦隊構成はきわめて大規模なものである。潜水艦を含む約十隻の艦船で、大型上陸艇も入っている」「任務はインド洋とその周辺海域のパトロ−ルと友好諸国に寄港しロシア艦船の公開や共同軍事訓練の実施などである」「ロシア艦隊がペルシャ湾海域に入ることはない。これは予定していない」なとど発言

−6日今年四月から北極圏でロシアの北極観測漂流ステ−ションが運転を始める。12名の観測員が一年の間、気象デ−タ、北氷海の気候変化の観測、物理・生物学の研究を行う。このステ−ションの名称は「北極1/32」で、その意味は新生ロシアで初めてで、ソヴィエト時代に北極でステ−ション「SP-1」を運転開始した1937年から32番目。

−5日ロシア宇宙軍は国際宇宙ステ−ションの作業がロシア民間宇宙飛行機関の単独責任となった場合、しかるべき支援するつもりであると、ロシア宇宙軍広報部は表明。「我々の目的は通常は軍事衛星を”プレセツク”とスヴォボドヌイ”の発射基地から打ち上げることである。だが我々は”バイコヌル”民間発射基地にも支援はしている。例えば衛生を軌道に乗せる制御を我々の装置で行ったり、宇宙空間でその飛行操作や、自動ドッキングプロセスなど行っている」と発言

−4日モスクワ市長ユ−リ・ルシコフはロシアの将来について学術書を執筆した。水曜日モスクワ市庁で「歴史の再生：二十一世紀の人類とロシアの未来」という題の市長執筆の本が紹介される。本の内容はプレスリリ−スで判断できるが、ルシコフの今回の作品は政治評論としてだけでなく、学術文献としても”貴重なもの”として評価されている。

−3日米国スペ−スシャトル「コロンビア」の事故はボ−イング社の財政状態を深刻に悪化させる可能性があると、「Daily Telegraph」紙はコメントしている。同紙によるとボ−イング社は2001年9月11日以降、宇宙計画に関する国需、特にスペ−スシャトルのメンテナンスを重点にしてきた。

−2月2日、米国スペ−スシャトル「コロンビア」の事故でシャトル打ち上げ一時停止により、国際宇宙ステ−ション維持の負担はロシア航空宇宙局に移るだろうと、ロシア有人飛行計画の高官筋は発言。同高官によると今後二つのシナリオが考えられる。一つはシャトルを使って新機材をステ−ションに装備する作業は中止する。これはステ−ションから乗組員は退避し、無期限にステ−ションの活動を一時中止する論拠となるもの。もう一つのシナリオは現在の乗組員による国際宇宙ステ−ションの作業を大幅に延期する。次の乗組員チ−ムはロシアの「ソユ−ズ」で向かう。荷物は実際著しく少量だが、ロシアの運搬宇宙船「プログレス」で運搬することになる。新しい「ソユ−ズ」と「プログレス」の建造には資金が必要だが、これはおそらくNASAがまかなうだろう。こうなると最終的には国際宇宙ステ−ションにおけるロシアの部分が大きく拡大することになる。こうした意見を同高官は述べた。

2003年1月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　‐31日モスクワ市長は来週にも自動車強制撤去条例に署名する。これは「市内道路清掃規則」条例のこと。これにより除雪車や清掃車の作業の妨げとなる自動車は撤去されることになる。

−30日米マスコミはペンタゴンの匿名情報筋の話として、現在イラク北部に小規模の米軍特殊部隊とCIA要員が入り、ク−ルド人指導者と連絡をとっていると報道。

−29日昨年ロシアで販売されたノ−トブック型PC台数は約60％増加。現在までこの市場の販売増加率は年間30〜40％、この傾向は1998年から変化していない。ノ−トブック型の爆発的売れ行き原因はセット価格の低下で、市場は拡大している。アナリストは、今年ノ−トブック市場は40％以上伸びると予想している。

−28日「2003年国家予算最大の問題はイラクにまつわるリスクである」と会計検査院代表セルゲイ・ステパ−シン発言。「こうした懸念は、ロシア国家予算歳入の相当な部分が石油輸出で成り立っているからである。2003年度国家予算は1バレル18〜21ドル計算で編成されている。石油の世界価格が18ドル以下になると、予算を見直す必要性がでてくる」と発言。「会計検査院の評価によると、イラクと戦争が始まると、石油価格は1バレル12〜15ドル程度まで下落する可能性がある。こうした点を考え、政府委員会は一ヶ月以内に予算支出削減の予備金を探す対策を準備するつもりだ。いずれにしても社会保障支出は削減しないだろう」と発言

−27日ロシア中央選挙管理委員会代表アレクサンドル・ヴェシニャコフは地方選挙制度の研究のため日本に出発。出発に先立ち同代表は「日本では選挙運営関係者と会う予定でいる。特に選挙におけるマスコミの機能には関心をはらうつもりでいる」と記者会見で発言。

−26日ロシアのピアニスト、S.T.リヒテルのついた書かれた本「リヒテル　対談、日記」（著者：フランスの映画監督ブル−ノ・モンセンジョン）が出版社「クラシカ-XXI」より出版。主に音楽に関することだが、かなり激しいショッキングなことも書かれている。

−24日ロシア下院は2月5日まで休憩となる。来週各国会議員は選挙区に帰り、有権者と会う予定。本会議は2月5日に再開される。その前に理事会が開かれ、当面の国会審議日程を承認する予定。2月5日最初の会議では「ロシア連邦の国語としてのロシア語」法案が審議される。

−23日ロシア税務省は国内で合法的に業務する企業数に関し、第一回目の資料を公表した。これは1月1日までに税務機関に自社資料を提出し、ロシア税務省の公式デ−タベ−スに入力された企業数。この数値は160万社で、公式登録されたロシア企業320万社のまさに半分である。同省次官ミハイル・ミシュスチンによると、デ−タを提出していない企業の約20％は潜んで生き残るかもしれないが、残りの企業はおそらくだいぶ以前から”死に体”であったろう。税務当局は近々こうした企業は清算されると確信している。

−22日今年からロシア国民約200万人は陪審員になる可能性がある。1月1日より陪審員裁判が映画環境から一般の・討柏vる。今のところロシア全土ではないが、それでもすでに国内の大半で行うことになる。

−21日モスクワ市議会は本日、2003年〜2005年の期間、モスクワ市の中期環境プログラムを承認した。これによると、二年後にはモスクワ市全体の三分の一は緑地帯になる。現存の公園や保養地に首都郊外に移転する企業跡地に新たに自然保護地帯が加わる。市には所有者とは独立した緑地帯全体を統括管理する統一管理システムが設置される。

−20日モスクワで最近では最大量のヘロイン約40kgが押収された。”闇市場”価格で2500万ル−ブル以上。今朝シピロフスキ−路地、ビル75付近で捜査員が一台の乗用車「ジグル」を制止した。車のトランクからヘロイン入り数個の袋を発見。重量で41kg。車中のタジキスタン人二名（28歳と30歳）は逮捕された。警察当局によると、彼らはモスクワ地域に麻薬供給専門の犯罪組織の一員。

−19日イルク−ツク市の排水システムの故障は環境汚染の大惨事となってきた。日曜日発生したイルク−ツク市の排水システムの故障により、大量の排水がアンガラ川に流れ込んでいる。市の浄化施設につながる下水本管で原因はまだ究明されていないが、径80cm配管が破裂した。

−17日チェチェン首都グロズヌイ郊外で埋葬された多数の遺体発見される。十人の遺体が首都北東郊外のペトロパヴロフスク石切り場で発見。遺体二名の身元は判明。国営農場「ソヴェツカヤ・ロシヤ」の所長カゲル・ラムサンとこの地域の税務署員ベクハノフである。残りの遺体はハンカラの軍事基地建設作業員で昨年末から行方不明になっていた。

−16日ロシア税務省は「経済調査」の集計を始めた。これは2003年1月1日に締め切られ、それまでに各企業は自社の業務資料を同省に提出する義務があった。中間集計によると、この調査には納税者として”死に体”と見なされた企業だけでなく、生きた企業、法律を遵守する企業も参加しなかった。理論的にはこうした企業は解散ということになるが、税務省は裁判手続きや負担を理由に急いで訴訟を起こす意向はない。

−15日モスクワ市は劇場人質テロ事件犠牲者の追悼碑の建立を決定した。追悼碑はメルニコフ通りに建てられ、費用500万ル−ブルは市が負担する。

−14日サンクト・ペテルブルグでマリンスキ−劇場の新しい建物の設計コンク−ルが始まる。昨年6月ロシア政府はマリンスキ−劇場の修復、改築、増築に関する計画を承認した。これにもとづき、今回の公募コンク−ルも実施される。設計コンク−ルには11チ−ムが招待されている。日本からは建築家磯崎新が参加招待されている。

−13日ロシアの国内ドメイン登録したインタ−ネットアドレス数は昨年比で66％増加。ドメイン名登録の大半はモスクワで66.5％、続いてサンクト・ペテルブルグだがわずか5.8％。インタネットアドレス所有者の約60％は法人。

−12日ロシア気象予報センタ−によると、首都モスクワ地域の大気温度は今週から正常にもどる。

−10日国連北朝鮮代表は「国際社会からの平壌にたいするあらゆる制裁は”宣戦布告”と見なすだろう」と発言。

−9日ロシア中央銀行は近々、新デザインのル−ブル紙幣は発行する。これはこれまでの通貨と平行して流通する。デザイン変更は頻繁に出回る偽ル−ブル、特に500ル−ブル紙幣対策。今後一二年のうちにル−ブル通貨デザインは一新される。現在流通している10、50、100、500、1000ル−ブルのデザインは大きく変更される。

−8日2001年に北朝鮮は核兵器開発プログラム向けの設備購入を何度となく試み、中国からミサイル関連部品を買い付けていたと、今週米議会に提出された2001年7月〜12月の期間、核不拡散問題に関するCIA報告書に記載されている。

−4日ロシアの作家アレクサンドル・ソルジェニツインは心臓発作により大晦日に入院していた。現在ソルジェニツインは84歳、すでに気分は良好で医師は文筆作業を許可している。

−4日ロシア中央銀行は昨年12月31日までに旧小額通貨を新通貨に交換しなかった人たちのおかげで、10億ル−ブル儲かったと、同行副副総裁アルノルド・ヴォイルコフは表明。

2002年12月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日モスクワ市内の大晦日夜間タクシ−料金は通常の二倍高となると、首都タクシ-受付センタ−は伝えた。「白タク」の場合は五六倍高くなると予想される。例えば公営タクシ-で地下鉄「ジナモ」駅から「ナガチンスカヤ」駅まで850ル−ブルとなる。通常日だと、400ル−ブルである。

−29日チェチェン内務省はグロズヌイの政府ビル爆破テロの実行犯三人のおおまかな特徴についてデ−タをもっている。「三名ともスラブ系の容貌であった。彼らはなまりのない純粋なロシア語を話していた」とチェチェン内務相ルスラン・ツアカエフ表明。

−27日ロシアで初めてヨセフ・スタ−リン記念博物館がノヴォゴロド州ペストヴォ村でオ−プンした。創立者は年金生活者アレクサンドル・クズネツオフで、故郷で人民の父記念碑が撤去された1961年当時40年前から展示の準備をしていた。

−26日ロシア内務省と連邦保安局は偽札製造販売の犯罪組織の活動を阻止した。警察当局によると、この犯罪組織はロシア国内の偽ドル製造販売市場全体を事実上独占していた。内務省は連邦保安局特殊部隊「アルファ」の支援をうけ、モスクワとその郊外30ヶ所以上の捜索を実施した。合同捜査により、種類の違う偽ドル7万ドル以上、500ル−ブル紙幣製造用特殊専用紙700枚以上、偽札印刷用原版などを押収した。

−25日ロシア国会議員はクリスマス休暇に入った。だが心中複雑である。プ−チン大統領が市民との電話直接対話で「改革の全期間を通し、今の国会は最も有能である」と高く評価したが、一年後も大統領の評価と有権者が一致するか不明である。たしかに有権者は議員を”まとめ買い”するわけではなく、”ばら”で”買う”わけである。国会活動の総括は二つに分けることができる。秋と年間である。秋の定例国会は通常予算国会であり、最初の政府案に近いものが承認される。つまりこれは五ヶ月間の国会審議がうまくいったことである。

−24日モスクワ人質テロ事件の現場となったミュ−ジカル劇場「ノルド・オスト」は復旧後初興行を以前の場所で来年2月に始める。「ノルド・オスト」の名称に因む悲劇の連想が全て払拭されたわけではないが、12月の電話調査によると、回答者の84％は興行は存続させるべきだとし、65％は国家は「ノルド・オスト」の復旧を支援する義務があるとしている。

−24日2003年モスクワ市の住宅ビル玄関入口にはビデオ監視装置（1万7千3百台）が取り付けられる。今年すでに住宅ビル玄関入口8千70ヶ所にこの装置が取り付けられた。モスクワには全体で約10万箇所の玄関入口がある。来年末には首都の住宅ビル玄関入口の四分の一にビデオ監視装置が取り付かれることになる。

−22日新年は多くの人にとって祝日であるが、お店は忙しい。今年、時間と場所の問題はなくなった。首都の消費者には多くのス−パ−マ−ケットやデイスカウントショップが用意された。それでも多くの人は昔ながらの馴染みの店に通い購入している。こうした小売市場は以前同様大きなシェアをしめている。モスクワは今年小売販売が飛躍的に拡大した。

−20日ロシア国会第一、第三読会（第二読会省く）は「たばこ喫煙規制法」改正案を承認。これにより、2003年1月1日以前に生産されたタバコ製品の販売期間は六ヶ月間となる。

−19日「ワシントンポスト」は匿名の首脳発言としてブッシュ政権は対イラク戦争の決断を来年一月末に下すと報道。この時期までに国連決議にイラクが違反していると安保理を説得し、武力行使を訴えることができる証拠を提出できると米国は確信している。

−18日「来年初めからアルコ−ル税15％の引き上げはインフレを考慮したもので、予算収入の増加にはならない」と上院に2003年度予算案提出にあたり昨日財務相アレクセイ・クウドリン発言。今年インフレ率は予想では14％となるはずである。しかし専門家の評価ではちょうど15％になる。

−17日ロシア保健省は年内にも行政法及び刑法改正案を国会に提出する意向。これによると、偽医薬品製造業者は懲役8年の刑となるおそれがでてきた。これは12月15日から発効した全薬品品質証明制度に続き、無認可薬品撲滅の二回目の動き。

−17日プ−チン大統領はチェチェン共和国内務相にルスラン・ツアカエフを任命。チェチェン共和国内務省は今年11月10日に設立された。当時大統領はこの省が武装勢力との戦いを基本的に担当すると表明していた。またロシア内務省次官イワン・ゴルベフは「チェチェン内務省の設立により、同共和国の司法警察システムの形成プロセスは完了した」と発言。現在チェチェンには裁判所、検察庁、警察が機能している。

−15日ロシア「世論」基金が12月初めロシアの都市農村部住民1500人対象に実施したアンケ−ト調査によると、ロシア人の半数以上（58％）は全体として来年2003年は今年より”良くなる、あるいは悪くはない”と回答している。回答者三分の一は来年はもっと良くなると期待し、25％は少なくとも今年より悪くならないと考えている。昨年と比較し、翌年を楽観的に予測した者は2％以上増加した。

−13日モスクワ市は新年祝賀行事プログラムを承認。これによると、12月20日モスクワに住む子供たちグル−プはヴェリ−キ−・ウスチュ−ク（ヴォログダ州）に行き、マロ−スじいさんと会う。首都でマロ−スじいさんの出迎えは26日11：30、モスクワ市庁舎ビル前トヴェルスカヤ広場。翌日迎賓館でモスクワ市庁と市議会による歓迎パ−テイ、31日は新年祝賀イベント「ロシア舞踏会」が催される。31日から1月1日、23：00から1：30、中央広場やメインストリ−トでお祭り行事など。

−10日「ウクライナはロシア製自動車の輸入制限枠を導入する意向である」ウクライナ経済・欧州統合相ワレリ・ホロシコフスキ−発表。この決定は、ロシア製新車1000cc〜1500ccの輸入に関する特別調査結果にもとづき、ウクライナ国際貿易省庁間委員会により行われたもの。

−10日ロシア国連代表部はイラクの軍事プログラムに関するイラク申請書コピ−を受取ったとロシア外交団は伝えた。資料は全部で1万2千ペ−ジにものぼり、国連安保理常任理事五カ国全てに配布された。イラクの軍事プログラム資料は国連安保理決議NO1441に基づき提出されたもの。安保理議長の決定により、文書は英国に渡され、そこからコピ−のため米国に渡された。コピ−文書は安全対策をほどこされ、常任理事国英国、ロシア、フランス、中国に配布された。ロシア国連代表部によると、この文書は今日にもモスクワに発送され、そこで核不拡散条約と他の大量破壊兵器生産技術文書と矛盾する部分のピックアップ作業が行われる。この作業には7日から10日間かかる予定。

−9日ロンドンのロシア代表部によると、英国のロシア大使館はチェチェン武装勢力特使アフメド・ザカエフの引渡し決定に必要な書類を英国外務省に渡した。この書類はロシア国内における一連の重大犯罪行為にザカエフが関与していることを証明するもの。

−8日この一年間モスクワで捨てられたペット数約5千匹。犬保護慈善施設「エコ」の管理人アンジェラ・ボガチェヴァは「全ての犬が自分を殺した者に復習のため、この世に戻ってくとすると、皆身震いするにちがいない」と断言

−6日今週末にロシアはグルジアの首都トビリシにチェチェン武装勢力13名中三名の引渡しを受けるため、特別機を派遣する。グルジア当局によると、5日夜遅くロシア最高検察庁代表者ゲオルギ・ツルツミがトビリシ入りしたと発表。

−5日モスクワ市庁とモスクワ市議会は国際センタ−「モスクワ-シチ」ビルで一緒に仕事することになる。新しい市庁舎ビル計画はモスクワ市都市建設協議会で承認され、市庁舎は「モスクワ-シチ」に建設されることになった。モスクワ市は渡り廊下とトンネルで結ばれる30階ビル四棟から成る総合ビルに引越しすることになる。

−4日プ−チン大統領は「天然ダイヤモンド原石及び加工ダイヤの輸出入」法に署名。この法律ではダイヤモンド原石の長期（五ヵ年未満）輸出枠が定めてある。「これはロシアのダイヤモンド市場自由化のまだ最初の大きな一歩にすぎない」と副首相アレクセイ・クウドリン発言−3日「チェチェン武装勢力が原子力発電所を占拠したり、あるいは放射能物質を撒き散らし、土地と大気を汚染しようとしたりすれば、これはロシアに対する核戦争の布告と同じとなるだろう。武装勢力は彼らの行動の責任は彼らの民族全体が負うということを自覚すべきである。チェチェン人が核による脅しをすれば、地上にチェチェンが残ることはないだろう」と元原子力エネルギ−相、現在戦略安定研究所長ビクトル・ミハイロフは本紙のインタビュ−で発言。

−2日「近々ロシアでは”情報公開と政府決定プロセスについて国民に公開する”法律ができるだろう」とベルリンでカシヤノフ首相発言。「この法律の承認はロシア市民社会の公開性と構築へのさらなる一歩となるだろう」「ロシアで起きた政治的変革にはより大きな社会の公開性が必要である」「市民社会が及ぼすその良い面が根本的に発展し、国民がそれを認識する点ではまだ問題がある」と発言

−12月1日、ロシアエイズ予防・撲滅学術センタ−代表、科学アカデミ−会員ワジム・ポクロフスキ−はラジオ局「エコ−・モスコ−」で現在公式記録されているロシア国内のHIV患者数は22万5百人であると公表。しかし実際の感染者は100万人近いと見られるとも発言。

2002年11月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日ロシア気象センタ−によると、モスクワ市とモスクワ州は週末気温が大きく低下する。場所によってはマイナス27度にもなる。今晩にもモスクワ市内の気温はマイナス20〜22度、モスクワ州はマイナス25度にもなる。気象予報官によると、今年の11月は気象観測史に記録されるかもしれない。最近の平均気温は通常より15度も低い。こうした現象が観測されたのは、1885年、1931年、1933年、1984年、1992年、1998年である。

−28日モスクワの劇場人質テロ事件後、モスクワ訪問する全員を強制登録する声が高まっている。水曜日モスクワ市長ユ−リ・ルシコフはCIS諸国首都・大都市国際総会で演説し「大都市の安全確保には強制的な方法で全住民と来訪者を登録すべきである」と発言

−27日ロシア国家税関委員会は電子方式で申告された商品輸入を始めて承認。スウエ−デンの会「Tetara Pak」により輸出される貨物には紙の税関申告書は添付されていない。税関職員の電子デジタル署名は法的効力ともつ。

−26日新年のイルミネ−ションがクレムリン宮殿を照らし始めた。これは白、青、赤のロシア国旗色のライトのついた約8kmの飾り。

−25日英国マスメデイアによると、対イラク戦争は2002年12月16日に開始される。12月8日までにイラクは国連安保理に大量破壊兵器について報告書を提出しなければならない。取材によると、米国は翌日にもサダム・フセインを虚偽で非難し、その一週間の後委託攻撃を開始する。米国の軍事作戦は来年2月までに終了するはずである。この一ヵ月半が近東における戦争遂行で最も適当な時期である。この時期は灼熱、雲はない。そして夜間が長い。

−24日シェレメチエヴォ空港で近々、捜索犬専用の訓練機が登場する。これまでシェパ−ドを爆発物などの捜索に利用してきたが、機内の狭い場所まで入れないので、ジャッカルとライカ犬の小柄な交配種を用いる計画。

−22日ロシア国会は2003年度国家予算案の審議を12月11日に予定。そこで各項目の予算配分を承認することになる。その後上院に送られ、プ−チン大統領の署名は年末となる見通し。

−21日ウクライナ保健省の予測によると、2010年までにウクライナ国内のHIV感染者は150万人に達する見通し。現在感染者数は約40万人、主に20歳から39歳の成人、ウクライナの感染患者数は急増し、世界でもトップクラス。特に広がりの大きい場所はニコラエフスク州、オデッサ州

−20日モスクワ市議会は「夜間未成年者の公共の場所への外出行政責任」条例案を否決。この法案は児童、少年が夜間公共の場所に外出することを制限するものであった。夜間零時から朝五時までの間、14歳未満の未成年が父兄同伴なしに公共の場所にいると、両親に罰金刑がかかるというもの。

−19日ロシア大統領府副長官ドミトリ・コザクは本紙インタビュ−にたいし「近々、ロシアの警察は現在の形では存続しなくなる。それにかわり、連邦警察、地方警察、国家親衛隊、連邦捜査局に再編される」と発言。ドミトリ・コザク、内務省幹部、国会議員からなる合同委員会は「ロシア連邦治安機関」法案を用意

−18日ロシア首相ミハイル・カシヤノフは2003年〜2005年の間にロシア国内に一時または常時滞在する外国人及び国籍のない者に関する中央デ−タバンク作りを内務省、外務省、連邦保安局、連邦国境警備局、政府通信情報局などに指示。この政令によると、内務省は中央デ−タバンクの設立と運営を担当する連邦行政機関と位置付けられている。

−17日テロ組織「アルカイダ」はあいかわらずカタ−ルのテレビ局「アルジャジ−ラ」を自分たちの思想の代弁者として利用している。今度は同局事務所に「アルカイダ」幹部の六頁からなる声明文が届けられた。それには「パレスチナ人に対抗するイスラエルの支援とチェチェン人に対抗するロシアの支援を停止するようにワシントンに求めている」「我々を大人しくさせておくか、それともワシントンやニュ−ヨ−クで我々を待つかだ。あなた方を棺で運び出すようなことを我々にさせてはいけない」などと書かれている。−15日米大統領補佐官コンドリザ・ライスによると、米ブッシュ大統領はサンクト・ペテルブルグに短期間訪問し、プ−チン大統領と会談する。会談では「米国及びNATOとロシアの新戦略関係」について当面の確認をする。首脳会談はサンクト・ペテルブルグ郊外のツアルスコエ・セロにある宮殿に一つで行われる。二国間の最重要問題と世界の問題についての話し合いは約1時間半の中でおさめる予定。米ロファ−ストレデイにたいしては、別のスケジュ−ルを用意。ブッシュ大統領はパリのNATO会議から直接サンクト・ペテルブルグに入る。

−14日「ロシアの原子力技術者はイラクの核技術摘発国際委員会のメンバ−となるだろう」とロシア原子力監督局責任者ユ−リ・ヴィシネフスキ−は伝えた。同氏はイラクに派遣されるロシア専門家の人数は明らかにしなかった。「専門家は核爆弾が何から出来るか、何からできないのか、知っている」「マスコミではしばしば無知な記者がいかなる原爆も製造できないあれこれの材料について騒ぎたてる」「90年代、ロシアでは”赤い水銀”について騒動があった。今は”オスミウム-187”がしきりに話題になる。こうした元素は”核分裂性グル−プ”にはまったく入らないし、どんな原爆もこれでは製造できない」などと発言

−13日スイス当局はロシア人向けビザ発給手続きを強化している。スイス当局に説明によると、多数のロシア人がスイスで違法行為をしている。この二年間でロシア人三名だけが違法行為で処罰をうけ、ロシア人10名だけが違法滞在で罰せられている。これは典型的な例で、西側諸国は新聞報道の作り話による評判をもとにロシア人にたいしこうした判断をしている。

-12日プ−チン大統領は「我々はあなた方を意に介さないなどと、高慢なこと言うつもりはない。我々は本当に助力したいと思う人々の善意のアドバイスは聞くし耳を傾けるつもりだ」と火曜日述べ、ロシアはチェチェンの軍事行動で高まる批判にたいしどう応えるか、説明した。ブリュッセルではプ−チン大統領の最大支持者はECではなく、NATO事務総長ロバ−トソンであり、オスロではシュレ−ダ首相であった。

−12日モスクワ市には糖尿病患者16万人、その内子供2千人、ロシア全体では2002年1月1日現在公式に記録されている糖尿病患者数は215万6千人、だが実際の患者数は6〜8百万人と、モスクワ糖尿病患者協会会長エルヴィラ・グストヴァは公表。

−11日NATO事務総長ロバ−トソンはプ−チン大統領と会談後、チェチェン問題の長期的解決には政治的方法よるだけでなく軍事手段によることもありえると表明。「NATOは自国内の法律違反にロシアが対処する権利は認める」「モスクワでテロリストがとった無謀で残酷な戦術はこうした状況の深刻性を際立たせるものである」などと発言し、チェチェンでのロシアの武力行使を承認。プ−チン大統領は「もしNATOが改革され変容し、それがロシアの国益に適うものであれば、NATOとの協力は拡大し、さらに充実したものになるだろう」「ロシアは過去も現在も、NATOに正式加盟にする問題は提起したことはない」「ロシアは”二十カ国の枠内でNATOと協力する現状に満足している」と発言

−10日プ−チン大統領は日曜日クレムリンでチェチェン出身の政治家、実業家と会談し「ハサヴュルトは二度と繰り返さない」「こうした人たちがどこにいようと、テロリストの共犯者と見なすだろう」と発言

−8日ロシアの免疫学者グル−プがHIV感染ワクチンを開発した、とロシア国立免疫学研究所長ラヒム・ハイトフ発表。「新ワクチンは臨床前試験全てを見事にクリアした。現在医学者は臨床試験に着手している」「これは新世代の薬剤で、世界に類似なものはない。いわゆる”ポリアクシデント基”に属し、人の免疫系に作用する合成剤である」と発言

−6日プ−チン大統領とドイツシュレダ−首相はノルウエ−首都オスロで二国間問題と当面の国際問題を協議するため会談予定。シュレダ−首相は11月11日〜12日ノルウエ−訪問し、プ−チン大統領は11日にロシア・EC会議出席後オスロ入り。ロシア大統領報道局によると、この会談はプ−チン大統領のノルウエ−公式訪問開始の前夜に行われる。

−5日本紙取材によると、ロシア国家統計委員会とモスクワ市統計委員会は2002年全ロ国勢調査の一次資料にもとづき、現在モスクワの人口は1050万人であると、祝日後公式に発表する予定。ところが来年三月に最終集計されると、1100万人まで増える可能性がある。今回の国勢調査に参加した”モスクワ情報センタ−”の職員によると非公式ながら、モスクワの定住者は900万人ぐらいで、主に出稼ぎだが一年以上モスクワに滞在している流動人口が150万から200万人いる。これも今回国勢調査の対象となり、モスクワは1100万人都市となる可能性がきわめて高い。

−4日モスクワ地方検察庁はモスクワの人質テロ事件でまだ”身元不明の元人質がいる”ような一連のマスコミ報道について全面否定した。ロシア最高検情報及び社会関係局によると、「元人質全員の身元は判明した。死亡者も身元確認され、”行方不明者は存在しない”と伝えている。現時点でこの事件による死亡者数は120名

−3日市民の自由基金はアフメド・ザカエフ弁護費用全てを負担すると、ラジオ局「モスコ−エコ−」で同基金の設立人、実業家ボリス・ベレゾフスキ−は発言。ベレゾフスキ−によると、オランダ、英国の有力弁護士を参加させ、デンマ−クでこの事件を担当するチ−ムが作られたとのこと。

−11月1日、ロシア気象センタ−によると、モスクワは来週から本格的な冬となる。夜間はマイナス9〜11度、モスクワ近郊ではマイナス8〜11度になる。日中もマイナス気温となり、マイナス2度以上には上昇しない。11月の期間、モスクワとその周辺の平均大気温度はマイナス2〜3度、例年より1度低くなる。

2002年10月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日ロシア石油最大手会社「ルクオイル」社長ワギト・アレクペレフはロシア国会で「ロシアの石油採掘量は今年、前年比8％伸び、3億7千5百万トンになるだろう」「国内の石油採掘量は2010年まで伸びつづけ、年間4億2千万トンから4億5千万トンに達する見込みである」と発言

−30日ロシア航空宇宙局によると、次の宇宙飛行ツ−リストはロシアの資産家となる。「現在ロシア航空宇宙局は事前作業をしている。すでにロシアの資産家の中に宇宙旅行の希望者がいる。資金面で自分の希望を現実的に裏付けた者がまさに宇宙飛行することになるだろう」とロシア宇宙航空局長ユ−リ・コプテフ発言。「我々は宇宙観光の発展は将来性のあるものと引き続き考えている。率直に言ってこれは我々にとって宇宙計画遂行する上で必要である、大きな財政的支援である」とも発言

−29日ロシア産業科学技術省は「2010年までの科学技術分野のベンチャ−産業発展構想案を11月末までに政府に提出する」と発表。ハイテク企業向け資金援助のベンチャ−基金設立する意向。同省大臣イリヤ・クレバノフは「新技術にたいし、リスクを伴う長期投資できる法基盤を作り上げる意向である」と表明

−28日モスクワの文化宮殿占拠テロ事件中、ずっと現場にいた特殊機関の一人が本紙に語ったところによると、「テロリストは単独で行動したいたのではなく、モスクワに彼らを手助けした者がいた。その一人は警官であった」

−27日モスクワ時間19時1分現在、モスクワの各病院に人質となった被害者646名入院、その内150名人工呼吸等蘇生処置、その中で45名重態、現在までに117名死亡、内訳は女性63名、男性54名であると、モスクワ保健委員会委員長アンドレイ・サリツオフスキ−発表

−26日モスクワ時間20時40分、ロシア保健委員会はテロ事件被害者の入院している病院の医師にたいし、報道機関との接触を禁止する通達を出した。おそらくこれは軍警察機関の要請にちがいない。明朝までこの禁止措置は続く可能性がある。

−26日モスクワ時間19時17分、ロシア保健省は人質死亡者は90名以上と伝えた。以前ロシア内務次官ウラジ−ミル・ワシリエフは67名と発表していた。−26日モスクワ時間8時46分、文化宮殿人質で救出されたミュ−ジカル「ノルド・オスト」の役者の一人によると、テロリストが人質殺害した時のものと思われる最初の銃声直後、特殊部隊は劇場建物の壁を爆破し突入した。突入行為は約40分間続けられた。

−26日モスクワ時間8時29分、モスクワの文化宮殿劇場の人質解放対策本部によると、テロ実行犯は体に取り付けた爆薬を一つも爆発させることはできなかった。テロリスト30名以上射殺、同劇場周辺で連絡役テロリスト二名逮捕、解放された人質の人数とけが人の正確な数はまだ不明。対策本部によると、逃亡した犯人があるとしても数名としている。

−26日モスクワ時間午前7時42分、モスクワの文化宮殿人質事件対策本部は、人質解放作戦は完了したと、プ−チン大統領に報告された。対策本部によると、主犯モフサル・バラエフと武装集団のほとんどは殺害された。大半の人質は解放され、建物は連邦保安局が掌握し、避難はまだ続いている。ほとんどの爆薬は安全処理された。

−26日本紙は取材を通して、モスクワの文化宮殿を占拠したテロリストの身元がわかった：有名な野戦司令官の未亡人アルビ・バラエヴァ・ズウラ、テロ首謀者のおばモフサラ・バラエヴァ、胴体に爆薬を巻きつけている女テロリストの中には野戦司令官の未亡人アフマドワ・ゼリムハナとレズヴァナ、アルビ・バラエフ死後モフサル・バラエフの武装勢力に移ったライサ某とファチマ某。モフサル・バラエフが生まれた村はメスケル・ユルト、正式名はマンスル・サラマノフ、チェチェン首都グロズヌイから東に約30km、人口11382人、グロズヌイと異なり、日に二時間しか電気が来ない。テレビを見ることはできる。住民はモスクワの最新ニュ−スを知っているが人質に関し、まったく驚いていない。中にはモスクワ市民のこの事件にたいする反応に驚いている。「母親たちは自分の子供たちに運命について11時間も何も知らないと叫んでいる。私は半年も自分の息子の消息をしない」と語る村の婦人もいた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

−25日ロシア上院議長セルゲイ・ミロノフは木曜日「モスクワに非常事態が宣言されるかもしれないので、大統領がこの決定しても、議員はいつでも連絡できる場所にいるように」と表明。本取材では、モスクワ市では非常事態宣言について真剣に議論、しかし当面パニックに陥らないようすることにした。

−24日ロシア首相ミハイル・カシヤノフはモスクワの文化宮殿をテロリストに占拠されたことで、本日予定していた「外国為替管理」法案の検討会議を中止した。政府情報局長アレクセイ・ゴルシコフは「首相は占拠された文化宮殿の事態に成り行きを注意深く見守っている。首相には最新の情報が逐次報告されている」「この事件は首相の今後のスケジュ−ルに間違いなく影響するもので、予定は状況の成り行きで修正されるだろう」と発言

−24日トヴェルスカヤ通り、イズベスチヤ紙本社ビル周辺に装甲車数台が待機。これはチェチェン武装勢力約15名によるドウブロフカの劇場占拠にたいする当局の「電撃作戦」によるものと思われる。占拠当時、劇場には観客、俳優、劇場スタッフなど700名から1000名いた。テロリストはイスラム教徒全員と子供15名を直ちに解放、零時過ぎさらに約150名を解放。人質の女性一人がテロリストの許可の下、本紙に携帯電話で通報、「どのような積極的行動もとるなとテロリストは命令している。突撃したら人質を10人づつ射殺する表明している」と人質女性は通報

−22日モスクワ芸術センタ−で米国及びドイツの個人コレクションを中心としたマルク・シャガ−ル後期（40年代〜80年代）作品展が開催。約32点が売りに出される。全てシャガ−ル委員会の証明書付き。

−21日米ブッシュ大統領はNATOのパリ会議後、ロシアのヴィルニュスに予定外に訪問し、プ−チン大統領と会談するかもしれいない。イズヴェスチヤ紙取材源によると、双方は会談可能な都市を現在模索中。米側は正式会談規模に膨れ上がらせないため、当初ロシアの中心都市で秘密交渉はさけたかった。議題は反イラク連合の形成問題。

−20日モスクワ警察本部はマクドナルド店近くの爆発事件後、テロ防止のため特別警戒体制をとる。首都の駅、地下鉄、市場、商業施設など私服捜査員により警戒され、モスクワに出入りする者に要注意している

−18日この二十四年間で初めて日本企業はロシア産石油の直接購入を始める。日本最大の石油精製会社「日本石油」によると、同社はロシア産石油200万バレルを購入予定。購入先は明らかにしていないが、ウラル産の一つ。今回は試験的意味あいをもつもので、ロシア産原油輸入でどの程度利益が出るか判断するため。

−17日ロシア原子力省大臣アレクサンドル・ルミャンツエフは「ロシア原子力省直営企業のある”閉鎖”都市は近々、情報公開されるかもしれない」「だがこのプロセスは一気にとはいかないだろう。こうした閉鎖都市の業務は国の防衛と直接結びついている」とも発言

−16日モスクワ市は市内公共交通機関（市内電車、トロリ−バス、バス）の乗車規則違反罰金を300ル−ブルまで引き上げる。車内の喫煙は100ル−ブルの罰金、飲酒は300ル−ブル、無賃乗車は100ル−ブルなど

−15日ロシア2003年度国家予算では文化補助金は160億ル−ブルの予定で、前年度より50億ドル増額。ロシア文化省次官アナトリ・ラハエフによると、ロシア文化政策の最優先課題は文化芸術分野の教育、文化遺産の保存、職業芸術の支援など

−14日実戦配備から退き、ロシア北方艦隊グレムフ基地に廃棄状態にある第一世代原子力潜水艦は廃棄利用されることになる。本日一台目の原潜がポリャルヌイ市の船舶修理工場に運び込まれ、金属スクラップにされる。同基地にはこうした状態にある原潜は全部で16隻あり、環境や放射能の深刻な危険性をもたらしていた。

−11日ロシア最大自動車会社「autoVAZ」は今年度生産縮小を決めた。現在ロシア自動車市場は過密ぎみである。同社自動車75000〜77000台の内、25000〜30000台売れ残りのリスクがある。

−10日モスクワ州知事ボリス・グロモフはテレビ局「ヴェスチ」のインタビュ−で「近々モドモスコヴィエに自由経済区が出現する。現在この設置計画を州政府は練っている」「この問題は現在詳しく検討している。というのも自由経済区の設置場所としてはいくつかの地域の参加を予定している。したがって最終的にまとまるまで、今はコメントできない。しかしこの経済区は誕生する。2003年末か2004年初めには発表できると考えている」と発言

−10日ロシア首相ミハイル・カシヤノフは石油会社「シヴネフチ」の民営化政令に署名。

−9日英国首相トニ・ブレアは「テロリズムはチェチェンで活動する過激派を源としている。ロシアの領土保全は尊敬しなければならない。ロシアはニュ−ヨ−クやワシントンのテロ事件前から”アルカイダ”と戦っている」などと発言し、ロシアのチェチェンでの軍事行動を容認した。

−9日日本外相川口順子は南クリルに関しロシアとの係争問題を国連国際裁判所の審理に委ねることに反対表明した。同外相は「両国政府は各々国民と国際社会全体の利益に基づき、この問題は二国間ベ−スで解決すべきである」と発言。さらに「南クリル問題の交渉で両国はさらなる努力をすべきである」「日本は南クリル諸島の日本の主権が認められれば、その実際の引渡し時期や形態、条件については柔軟に対応する用意がある」とも発言

−7日グルジア大統領エドウアルド・シェワルドナゼはモルダヴィア首都キシニョフからトビリシに戻ると「キシニョフでプ−チン大統領との会談はグルジア・ロシア関係の転機となるだとう」と表明。「グルジアはロシア側が妥当に求めている”一定の義務”を負うことになった。国境警備と両国特殊部隊の協力というこの義務の遂行はグルジアの利益でもある」と発言

−6日プ−チン大統領は国際ガスコンソ−シアム設立に前向きの見通しを示す。「ロシアがこのプロジェクトに参加すれば、パイプラインにはロシア製品が流され、ウクライナと共同で西側諸国にそれを移送することになる」「もしならない場合、他の方法を探し出し、別のパイプラインを敷設することになるが、それでもウクライナの利益は考慮する必要がある、そのことを理解して行うつもりである」と発言

−4日オ−ストリアで有名な物理学者アインシュテインをFBIが20年間監視していたと証明する文書が公表された。それによると、電話の盗聴や書簡の検閲が行われ、接触や連絡は全て外部から監視されていた。捜査官はごみ箱のごみまであさり調べていた。

−4日ロシアは携帯電話の生産開始する。来週ペルミ市にある遠距離通信設備製造企業「モリオン」と米企業「モトロ−ラ」はロシア国内で携帯電話の組み立て契約に調印する。

−3日ロシアジャズフェステイバル「ロシアジャズ−80年」がモスクワで開催。この催しは有名なジャズマン、音楽評論家アレクセイ・バタシェフが準備したもの。第一回ジャズコンサ−トは1922年10月1日国立舞台芸術大学（現在の国立舞台芸術アカデミ−）の建物の中で行われた。何度も禁止されたが、ジャズ音楽は祖国文化でしかるべき地位を獲得した。今回のフェステイバルは特にチャイコフスキ−記念コンサ−トホ−ルや音楽院大ホ−ルなど、クラシックの舞台で行われる。

−2日クラスノヤルスク選挙管理委員会は最終的にフロポニンを知事と認めず、知事選を無効とした。再選挙は2003年3月2日と決定。

−10月1日EUは、グルジア国内の安全性状況が変化せず、ここ数ヶ月に拉致されたヨ−ロッパ人を探し出す解決方法が見つからないのであれば、グルジアにたいする支援一時停止すると圧力をかける。

2002年9月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日米国政府が財政支援しているラジオ局「自由ヨ−ロッパ」は本日からチェチェン語の放送は取りやめる。この決定は米国が表明した反テロリズムと関係している。チェチェン語放送の中止決定は「自由ヨ−ロッパ」放送が近東及び中央アジアに拡大しようとする関係から見る必要がある。

−29日米英外務代表団は目に見える成果なしに日曜日モスクワでその役割を終えた、イラク問題に関し新たな厳しい決議案についてロシア外務省の同意をとりつけることはできなかった。

−27日ロシア人はタバコ代に年間約10億ドル以上支出している（ロシア6地域のデ−タ）これはロシア保健省が公表した報告書の記載。ロシアの多くの世帯では、家計費の15％をタバコ代に支出。男性の喫煙者は63％、女性は10％。−26日サンクト・ペテルブルグ市は市の歌について歌詞公募を水曜日終了した。歌詞応募数は320作品。ペテルブルグ市の公式の歌は存在するが、歌詞がない。メロデ−は二世紀前作曲家グリエルにより作曲されたプ−シキンと同名の詩、バレエ「銅の騎士」の序曲が使われている。半年前ペテルブルグ市議会はこの歌詞を決定しようとしたが、プ−シキンの詩も含め、どの案も合意を見ることはなかった。

−25日ロシア外相イゴル・イワノフは英国政府が公表したサダム・フセイン資料をきわめて懐疑的に見ている。「イラクが大量破壊兵器を所有しているどうか、これは専門家だけが判断できる、と私は思う」と発言。「したがって我々はイラクにできる限り早く国連査察団を戻そうと努めている。この報告書で騒ぎを起こすべきではないと思う。我々は専門家の判断を待つべきで、その後にはじめて何らかの結論を出すべきだ」と発言

−24日プ−チン大統領は麻薬違法流通阻止に関する活動全体を統括する専門機関設置の大統領令に署名する意向と、国家評議会幹部会の会議後、ロシア内相ボリス・グルイズロフ発言。この新機関はロシア内務省管轄下で活動する。

−23日グルジア外相イラクリ−・メナガリシヴィリは「年末のプラハでのNATO会議グルジアは加盟申請する意向である」と表明。

−22日ロシア国家統計委員会によると、ロシア国内のウオッカその他酒類の生産量、2002年1月〜8月期、前年同期比10.4％増。

−20日モスクワ市は新築住宅及び改築住宅のバルコニ−は全てガラス張りにする必要があると決定。これは、新築住宅入居者の80％以上は独自に日曜大工でバルコニ−のガラス張りをしてしまい、住宅の建築美観を損ねるため。

−19日スヴェルドロフスク州ペルヴォウラルスク市当局は電気料金未払い者の住居差し押さえる決定を行うかもしれない。9月20日より累積債務を記載した督促状が料金未納者に郵送される。それでも支払いに応じない場合、厳しい処置がとられることになる。

−18日ロシア北方艦隊は原潜クルスク号事故後、初めて演習を行う。これには数十の艦船、潜水艦、艦載機その他部隊が参加。

−17日ロシア連邦国境警備本部責任者コンスタンチン・トツキ−はプ−チン大統領と会談し、「グルジアとの国境地域に20〜40km幅の安全地帯を設ける必要がある」と進言。「こうした地帯構築問題とそれを機能させる体制について当然、グルジア側と協議することになる」とも発言

−16日グルジア国家安全保障省はトビリシに入ろうとしたロシア軍人五名逮捕

−15日モスクワ凱旋広場で左翼過激派による騒乱で60名逮捕。集会は許可を得たもので、「労働ロシア」と「共産主義青年同盟」が主催、マヤコフスキ−記念碑の前で行われた。参加者は数百名。−13日ロシア外相イゴル・イワノフは「バクダッドが国連安保理との協調を拒否するであれば、イラク指導部は起こり得る結果に対し自分で責任をとることになるだろう」と発言

−12日ロシア政府閣僚は役人用ポケットロシア語辞書を携帯している、と文化相ミハイル・シュヴイトコイ発言。官僚用語には独特なものがある。同文化相はロシアの役人の発言でよく見られる誤りについて触れ、これはアクセントの位置で、誤用は”深刻な問題”と発言。「不正確に言葉を発言すると、その人の判断を信用しがたくなる」と同相は明言。こうした参考書はロシア閣僚発言における言葉の誤用の訂正に役立つと付け加えた。

−11日プ−チン大統領はソチ市で軍警察幹部との会議で「もしグルジア指導部がグリジア・ロシア国境地域に安全地帯を構築することができず、今後も2001年9月28日付け国連安全保障理事会決議N0.1383を無視し続け、ロシアの隣接地域に武装勢力が侵入し襲撃することに終止符を打てないのであれば、我々は国連加盟各国に保障された、個別または集団自衛の不可侵権を定めた国連憲章51条に基づく行動する権利を留保するものである」とグルジアにたいし最後通牒をつきつけた。

−9日モスクワに観光で訪れる外国人向け「電子ガイド」カ−ドがまもなく出現。観光客はビザと同時に首都に関する必要情報が入った専用のコンピュ−タカ−ドを受け取ることになる。外観は一般のクレジットカ−ドに似ている。モスクワの地下鉄図や緊急時の公的機関電話番号、銀行や売店情報などの他に、詳細の路線ル−トや簡単な歴史説明のついた首都名所リストなとも含まれる。このカ−ドは試験的に49カ国の在外公館で現在約20万個配布されている。

−8日アフガニスタン出身フランスの考古学者ゼマリヤリ・タレイは全長300ｍ、世界最大の仏像が2001年4月にタリバンにより破壊された仏像の東側または南東側にタリバンの破壊行為から逃れるため、仏教徒により地下に埋設されていると力説。近々探索と発掘作業の予定

−6日カリ−ニングラド州問題解決担当ロシア大統領特別代表、国際問題国会委員会委員長ドミトリ・ロゴジンは「西側はロシアの対外債務80億ドルを帳消しにすると、国際テロリズムとの戦いで実質的貢献をするかもしれない」と表明。「まさにこの資金こそロシア南部国境整備するためにわが国に必要であり、それにより南部からロシア経由でヨ−ロッパに侵入する様々な不法移民にたいし、確固たる防護壁を打ち立てることができる」「わが国国家予算から特別目的をもって80億ドル、南部国境整備に向けることで合意できれば、これは国際テロリズムにたいするEUと米国の実質的貢献となるだろう」とも発言

−5日グルジア大統領エドウアルド・シェワルドナゼは1990年当時旧ソ連外相として締結したベ−リング海とチュクチ海の領海線確定米ソ協定について、自分に責任があるとは認めなかった。これは1867年に確定した同水域の領海線を変更するものであった。ちなみに9月4日、連邦議会北方問題委員会はこの協定調印でシュワルドナゼは越権行為をしたのではないか、究明を求める請求書をロシア最高検に送りつけた。

−4日モスクワヘルシンキ人権擁護グル−プによると、ロシアでは年々人種差別主義、ナショナリズム、外国人排外主義が増大している。

−3日イラク政府は国内初人工衛星の打ち上げを決定。これはテレビ・ラジオ中継用のもので、外国の会社により行われる。社名等は公表せず。

−2日ロシアトロ−ル漁船、過去初めて200マイル日本経済水域で違法操業の疑いで日本水産庁の警備船により拿捕。ロシア船名は「ムレチニイ・プ−チ」、3920トン、襟裳岬南東53kmで不法操業中に拿捕。

−9月1日モスクワにガリナ・ヴィシネフスカヤオペラセンタ−、オ−プン。すでにロシア各地の音楽院卒業生25名を最初の生徒として採用

2002年8月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日本日ワシントンからセンセ−ショナルなニュ−スが飛び込んできた。ワシントン駐在のロシア外交官がサダム・フセインに反対するイラク国民会議派の代表インチファク・カンダルと二時間の会合をもったとのこと。イラク政府にとってこのニュ−スは晴天の霹靂である。モスクワはサダム・フセイン最大の庇護者と見なされたいるが、それがイラク政府が「イラク国民の裏切り者」以外の何者でもないとしている体制最大の敵と渡りをつけていることになる。

−29日来週月曜日からモスクワ市経済安全保障管理局が仕事を始める。これは主に市各機関と民間業者の関係を管理・監督するもの。

−28日ロシア国家関税委員会は間接税印紙を貼る輸入煙草製品の品目を拡大。葉巻などにも適用する。

−27日オスタンキノテレビ塔は修理後、40ｍ高くなる可能性がある「ロシアテレビ・ラジオ放送網」公社第一副理事長エフィム・イリヤイチ発言。「これに関する設計書類はまだ出来ていない。新しい超短波用アンテナ設置の考えがあり、そうなると塔は高くなる」

−26日プ−チン大統領は極東訪問中、大型対潜哨戒艇「マルシャル・シャポシニコフ」を視察、太平洋艦隊司令官ヴィクトル・フョドロフ、連邦国境警備局太平洋地域司令官パヴェル・タラセンコ及び海軍将兵を前に演説し「今年はこの20年間で初めてカスピ海で演習を行った。こうした演習は他の地域の海軍、とりわけ太平洋艦隊で実施されるだろう」と発言−25日米国エネルギ−省とロシア原子力省は、ユ−ゴスラヴィアのベオグラ−ドから高濃度ウラン50kgをロシアのジミトロフグラドに極秘に移送した。これはソ連時代、ユ−ゴスラヴィアの核科学研究所「ヴンチャ」に搬入されたもので、若干の”ならず者国家”が注目していたと、米諜報機関は疑いを抱いていた。

−23日中国空軍戦闘機は米国偵察機にたいし、攻撃的なやり方は中止したと、太平洋米空軍司令官ウイリヤム・ベガ−トはワシントンの記者会見で発言。「現在、米偵察機に”同行”する中国パイロットはきわめてプロらしく振舞っている」とも発言

−23日ロシア首都モスクワの地下鉄内の広告宣伝の第一回入札結果公表。地下鉄の路線数に合わせ九口用意された。入札参加権のある15社のうち、実際に申請したのはたった4社。入札最低価格が高額であるので、残りの会社は辞退。

−22日キュ−バにあったロシアの旧無線基地敷地にコンピュ−タ技術訓練センタ−開設の予定。キュ−バ教育省によると、新しい学校ではコンピュ−タ専門家養成する。だがロシアではこの大学は新たなキュ−バの秘密諜報基地のカモフラ−ジュにしぎないと見なされている。

−21日モスクワの住宅ビル爆発事故原因について、国家爆発安全センタ−の専門官によると「原因はガス設備の老朽化による」

−20日ロシアはCIS諸国との無税貿易廃止。明日より税関は関税連合加盟国（ロシア、ベロル−シ、キルギスタン、カザフスタン、タジキスタン）にたいするロシアからの輸出品の課税を抜き取り方式で実施。この目的は主に石油、ガス、非鉄金属、木材などCIS諸国経由の再輸出を防止するため

−19日ドモデドヴォ空港で日曜日行われた航空ショ−「民間航空2002」でツポレフTU-204最新型機40機の売買契約成立。総額は約13億ル−ブル

−18日「Associated Press」の記者によると、駐露イラク大使の発言として「ロシアとイラクは向こう五カ年間経済協力、総額400億ドルの協定調印を9月初めに予定している」とのこと。

−16日プ−チン大統領専用機は現在「ボロネジ飛行機製作会社」で修理中。大統領専用機は二台、新しいIL-96-300PG型機とIL-96型機。IL-96-300PG型機は最終仕上げ段階で、IL-96型機は定期修理。IL-96型機は大統領が主に使用する専用機で、初代大統領ボリス・エリツイン用に1996年に製作されたもの。新機については同社はコメントしない。国家機密に触れるらしい。総製作費は10億ル−ブル、これはエリツイン専用機の九分の一の費用。

−15日ロシア飛行機の四分の一には非純正部品が使用されている。例えば航空機用油圧ポンプ製作会社「ズナミヤ」の営業管理部長アンドレイ・サヴェリエフによると、25％〜30％は非純正部品である。

−14日モスクワ市は中心部の危険家屋住民の退去、強制執行始める。モスクワ市建設投資計画局責任者エフゲニ・レオノフによると、市中心部に853の危険家屋が存在する。

−13日旧ソ連の海外資産分割についてウクライナとロシアの交渉は二日目となった。キエフは自分の取り分として金塊42.1トンと総額6億旧ソ連ル−ブルの海外資産、しめて121億ドル要求。ウクライナ側の主張によると、旧ソ連の海外資産は金259トン、35億旧ソ連ル−ブル相当の海外財産、発展途上国の債務740億ドル、コメコン加盟国債務479億兌換ル−ブル。ウクライナ側の計算では、旧ソ連の海外資産総額は約4000億ドル

−12日国際調査会社「IDC」が数日前公表した報告資料によると、昨年ロシアの企業及び官庁がIT技術コンサルタント料に8億3千万ドル使う。

−11日ロシアとドイツは空挺部隊の合同演習実施。演習の目的はボスニア、ヘルツエゴヴィナ、コソヴォの平和維持活動の経験習得、国際テロも含め、地域紛争での共同行動の訓練など。−9日ウクライナは旧ソ連の金と120億ドル、ロシアに求める。本紙特派員によると、旧ソ連資産のうちウクライナの割合は16.73％、これは121億ドル、自由兌換ル−ブル78億ドル、金42.1トン、海外資産6億ソ連ル−ブルとなる。ソ連崩壊後、CIS諸国は旧ソ連債務は資産も含め、ロシアが責任をとるとした協定に調印、批准したが、ウクライナだけが唯一この文書の批准をしていなかった。

−9日モスクワ市記念日（8月31日）に三万個の風船が空に飛ばされる。これはモスクワの実業界が考えたもの。このアトラクションによる売上はモスクワ市内の45の孤児院、養護施設に支援に使われる。

−8日ロシア2003年度国家予算から判断すると、大幅に伸びた社会保障費90％は軍人年金向け。「ここ数年、軍の装備や軍人社会保障費にあまり注意ははらってこなかったので、この方面に大きく支出する」とロシア財務省の見解。こうして見ると、ロシア軍人は20年間勤務すると、自前で住居を購入できる可能性がある。

−7日ロシア国旗記念日（8月22日）首都中心部の交通ほぼ全面規制。モスクワでは同記念日に一連の祝賀行事が催される。

−6日プ−チン大統領の娘マ−シャ（18歳）とカ−チャ（17歳）はイタリア首相ベルルスコーニの別荘で夏休みを過ごす。月末にはプ−チン大統領も加わり、そこからスペイン首相の娘結婚式参加のためマドリ−ドに出発

−5日ロシアはグルジアとの国境地帯に増援部隊500人派遣。攻撃ヘリ、日に100〜120回出撃、この一週間で約1200回出撃

−4日2002年初めからロシア国内の教育費9.8％上昇、就学前児童教育費23.3％上昇。7月新教育年度を前に大学教育費3.3％引き上げ。中でも最大の上げ幅は国立大学で3.5％。教科書も値上がり、1.8％、年初からでは13.7％。

−2日米国のいくつかの航空会社は9月11日の飛行取りやめる予定

−2日ロシアの地質学者、人工衛星からの写真でサハラ砂漠に巨大な地下水脈発見。

−8月1日、ロシア出版情報省主催の「言語法」に関する討論会参加者は、法的根拠つくりを提案。それによると、ジャ−ナリストがロシア語を不正確に用いると罰金刑となる。

2002年7月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日、ウクライナ国家労働安全監督局によると、43ヶ所の炭鉱は作業が危険と認定。同監督局は544の石炭企業を立ち入り調査、419ヶ所の作業及び生産現場に操業停止命令

−30日、CIS諸国は共同で2010年までにプロジェクト「ブレスト-300」の枠内で新型の原発建設する予定。

−29日ロシア北コ−カサス反テロ作戦地域作戦本部長、陸軍大佐イリヤ・シャバルキンによると、グルジア領内からチェチェン領に侵入し、捕虜となった武装勢力の一人は「イスラム教徒となり、新しい名前に変えた日本人が参加している」と発言。

−29日ロシアの酒類小売価格、2003年から約20％上昇する。これは2003年1月1日より酒税が15％引き上げられることによる。

−28日日曜日モスクワ、シェレメ−チエヴォ空港離陸直後、旅客機イリュ−シン「IL-86」型の事故は、その運行以来初めての事故。イリュ-シンIL-86型は70年代半ばに開発されたもので、最も信頼できる国産民間機と見なされていた。したがって、専門家は今のところ、異口同音にパイロットの操縦ミスと見ている。

−28日プ−チン大統領は「選択性兵役法」、「過激行動防止法」、「ロシア連邦内外国人の法的地位法」に署名。

−26日酩酊したロシア外交官、ベロル−シの若い女性に売春もちかける。ミンスクの拘置所に入ったのは、駐ベロル−シロシア大使館二等書記官エリダル・スルタノフ。酔った外交官はカフェで若いカップルの隣りに座り、書類を見せ、高い肩書きだと言い、金銭を出して、青年に隣りの女性を譲れを迫った。断れると殴りかかり、中央銀行ビルまで追いかけ、そこで躓き転倒、そして警察に御用。

−25日ロシアの石油会社「ルクオイル」社長の年間給料は150万ドル、ボ−ナス222万ドル（基本給の1.5倍）。

−24日ロシア内務省は闇経済対策を立案。ロシアでは主にゲ−ムビジネス、タバコの生産販売、民生品の輸出、水産資源の漁、外国人労働者の低賃金雇用などが犯罪組織と関わっている。今秋頃までにこうした分野の取締まり強化する意向。

−23日史蹟・文化財所有権をめぐるモスクワ市と文化省の争いは公の衝突に発展。

−22日ロシア財務相アレクセイ・クウドリンは「今年9月までに、公務員未払い給与はすべて支払う」とテレビ番組「ヴレミヤ」で公約。同財務相によると「国会はこのほど、今年度予算補正法案を可決した。近々大統領がこの法律に署名すると、このために100億ル−ブル拠出できる」とも発言

−19日大手の国際投資銀行は、ロシアが旧ソ連商業債務を市場で買い占めていると疑っている。

−18日ロシアのガス会社「ガスプロム」は、ベロル−シ向けガス価格を国内価格水準まで引き下げ。約30％の引き下げになる。

−17日ロシア初代大統領ボリス・エリツイン、キリギスのビシケク入り。これはまったくの静養目的で、二週間近く有名な湖イスイク・クリで過ごす予定。

−16日モスクワ市は映画配給市場の拡大に力を入れる方針

−15日昨年ロシアのコンピュ−タ市場は未曾有の売上を記録。新年の爆発的売上後、コンピュ−タは首都の小売業も法人市場も停滞。

−14日モスクワ川はチョ−ザメが棲めるほどきれい。もしかしたら10年後モスクワ川でのんびりチョウザメ釣りができるかもしれない。モスクワ漁業管理局専門家はミチンスキ−流域にチョウザメ4万匹放流

−12日モスクワ市議会は交通機関利用規則を強化する意向。バス・トロリ−バス・市電の無賃乗車は罰金は100ル−ブルとなる。

−11日ロシア中央銀行は外貨準備高の計算方法を変更した。新しい計算方法だと、中央銀行の短期債務分が減少する。

−10日モスクワ市議会は大人の付き添いなしに16歳未満の少年の夜の出歩きを禁止する条例否決。

−9日レニングラ−ド州フセヴォロシュク市で自動車会社「フォ−ド」の工場生産開始式典があった。同工場は最初はロシア市場向けに自動車生産する。本年度はロシア市場で7800台販売する予定。今後ロシア市場で年間2万7千台販売する計画

−8日ロシア対外貿易保護対策・関税政策政府委員会は、銀輸出関税の撤廃が必要と決定した。現在銀輸出関税は6.5％。この決定は近々政令により承認され、公表後一ヵ月後に発効する。

−7日造船所「ネルパ」で事故原潜クルスク号のミサイル発射装置からミサイル六基取り外し作業が行われ、同原潜は完全に安全状態になる

−5日ロシア国防省によると、ロシア軍では営倉入り処罰形態を廃止した。これにより内務及び警備規定が変更される。

−4日米政府は近々、使用済み核燃料のロシアへの持込を許可する意向。現在米国務長官コリン・パウエルと大統領補佐官コンドリザ・ライスがこの問題検討中。

−3日ロシア非常事態省大臣セルゲイ・ショイグはロシア南部の洪水被害について「プ−チン大統領は各都市、地域の首長の解任について、司法省と検討するよう指示をだした」と発言。

−2日、モスクワ市では住宅等公共料金支払い方法が簡単になる。これまでは住宅、光熱費の支払いは、別々の書類を使用していたが、今後統一書類となり、一度に全てを処理できる。一部の地域では7月から導入し、年末までには全市で採用。

−7月1日、ロシア合同軍、北コ−カサスのチェチェン領から年末までには撤退完了する予定と、ロシア合同軍司令官、大将ウラジ−ミル・モルテンスコイ発言。現在8万人の軍人数を2万2千人程度に削減。またチェチェンでテロ対策を担当した連邦安全局の機能は他の機関へ移される。

2002年6月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日、イラク軍元軍情報部長ワフィク・アスサマライは「米国はバクダッド現政権転覆の電撃作戦を準備している」と発言。

−28日モスクワ市は、ホテル「モスクワ」を解体し、そこに新しいビル建設すると決定。同ビルはホテル、ビジネス、レクレ−ション用とする予定

−27日ロシア国会第一読会、「不正資金浄化防止法」案承認

−26日プ−チン大統領、サミット参加のためカナダのカルガリ市に到着。出迎えた同市長はプ−チン大統領に白いカ−ボ−イハットをプレゼントし、名誉市民となったと宣言

−25日ウクライナ首都キエフにヨハネ・パウロ２世の記念像建立。重量800kg、高さ2m、ブロンズ製、台座はウクライナの大理石。

−24日ロシア原子力省は今月25日〜28日の期間シベリアで核物質の鉄道輸送時の原子力及び放射能安全性について訓練実施

−23日サッカ−W杯の勝利でトルコと韓国で八名死亡

−22日ロシアサ−ッカ−協会会長ヴャチェスラフ・コロスコフは「ロシアサッカ−チ−ム監督に外国人が就任するかもしれない」発言

−21日金融活動作業部会（FATF）は、ロシアを「ブラックリスト」から削除しないと決定。−20日ロシアとウクライナ両政府はハリコフで2003年ウクライナ経由ロシア産ガス輸送1100億立米まで増加する議定書に署名。

−19日ロシア教育相ウラジ−ミル・フィリポフは記者会見で「偽の大学卒業証書の出現は由々しき問題だ。特に民族友好大学に多い。実態解明を第一次官に指示した」と発言

−18日サンクト・ペテルブルグ、ペトロパヴロフ寺院尖塔から近々北都のシンボル、守護天使が取り外される。風見鶏が回転せず、原因調査のため。

−17日プ−チン大統領、国内林業の整備の着手。クレムリンの会議で大統領は「この十年間で林業主要製品の生産高は三分の一以下になっている。膨大な森林資源からすれば、国に安定した確かな収入をもたらす能力がある」と強調 <!討柏v

−16日ロシア、ヴヌコヴォ空港、サッカ−W杯ロシアチ−ム帰国にあたり、警官500人以上動員し特別警備体制。爆発物等の捜索に警察犬導入し、また機動隊も準備。

−14日ロシア上院、大統領の提案でコソヴォのロシア平和維持軍駐留期間を2003年7月31日まで延長する法案承認。但し現在二千名の平和維持軍数を650名までに今年7月1日までに縮小する。

−13日モスクワでサッカ−W杯ロシア・ベルギ−戦の街頭テレビ中継の際、9日騒乱を教訓に数千人規模の警察官で警備強化する予定。−11日米欧警察機関共同で約300以上のマフィア組織の検挙と捜索。フランスの首都だけでも13名逮捕、その内9名はロシア及び旧ソ連出身者

−10日ロシアの若干の地域で一週間でガソリン価格30％高騰。

−9日原潜クルスク号事故現場で新しい特殊装置が使われる予定。

−7日ロシア国会第一読会、「ロシア連邦公用語としてのロシア語」に関する法案を承認。文化・観光国会委員会委員アレクセイ・アレクセエフによると、新法案によりロシア全土で公用語としてロシア語は機能し、国がその維持と保護を保障すると定めている。

−6日モスクワで第十二回チャイコフスキ−国際コンク−ル開催。ロシア政府を代表して副首相ヴァレンチナ・マトヴィエンコ演説。またプ−チン大統領の祝辞を代読。

−5日ロシアのインフレ率低下するが、食品価格は上昇一途。ロシア国家統計委員会によると、先月のインフレ率1.7％で、四月は1.2％。この五ヶ月間、生活必需食品価格11.7％上昇

−4日モスクワ市で「物価抑制対策」条例が採択された。モスクワ市は2001年度インフレ率は18.6％、小売価格は30〜44％上昇。モスクワ市だけで、ロシア全土の小売商品流通量の30％あつかう。−3日ロシアとベロル−シ政府による統一経済エリア形成と単一通貨導入という行動プランが4日モスクワで調印される。これにより、ロシア・ベロル−シ統一ル−ブル通貨が誕生する。

−6月2日ロシア運輸省は郊外列車の無賃乗車にたいし、大幅に罰金引き上げると発表。

2002年5月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日プ−チン大統領は2010年までの軍建設国家政策基本方針に関しクレムリンで行われたロシア安全会議で、「軍は専門外の課題から極力手を引くべきである」と発言

−30日ロシア中央銀行は57の商業銀行の認可取り消した。ロシア銀行及び銀行業務法第23条に基づき、同中央銀行は金融機関国家登記簿から商業銀行57行を抹消した。

−29日ロシアのマリンスキ−劇場、サンクト・ペテルブルグ市誕生300周年に向け、ロンドンのコベント・ガ−デン劇場で公演開始。

−27日モスクワに世界最大の海洋水族館が誕生する予定。モスクワ市長ユ−リ・ルシコフはこの建設条例に署名。総面積4ヘクタ−ル、水量1100万リットル、魚数1万匹、海中トンネルも建設、見学者数は日に1万5千人見込む

−26日ロシア航空会社「アエロフロ−ト」年次総会は社長留任を決めるが、同社資産の2.5％以上の大型取引について社長に承認権を与えず、定款改正を提案。

−24日プ−チン大統領、特赦手続き改革後初めて、囚人10名の特赦令に署名。特赦される囚人名は公表せず。だが本紙記者はそれについて情報確保。

−23日ロシアで世界初、ランドセル式ヘリコプタ−の開発成功。開発したのは、オムスクの航空機製作会社。重量20kg、飛行速度120km/時間、上昇限度1000ｍ、有効飛行時間25分間。詳細は明らかにせず

−22日ロシア北都（ペテルブルグ）300周年祝祭向け国際プレスセンタ−、オ−プン。オ−プニングには大統領補佐官セルゲイ・ヤストルジェムスキ−も参加。最新設備が装備されたこのプレスセンタ−は、300周年大祝祭の準備や式典の模様を報道する予定

−21日ロシアのサハリン国境警備隊長陸軍大佐ヴィタリ・ガモフと妻、重い火傷のため、札幌の病院に入院。昨日早朝、自宅に火炎ビンを投げ込まれ、大佐は全身の80％、妻60％の火傷をした。−20日北コ−カサス合同軍本部によると、ブッシュ米大統領訪ロにあわせ、チェチェン武装勢力、大規模なテロ行為準備

−19日この二三日、モスクワで五月の雪が降るかもしれない。これは北極からの寒気の影響で、夜間の強い冷え込みと日中でも気温6〜8℃の可能性がある。”たしかな暖かさ”は23日以降と気象台予測

−18日ロシアの行政改革構想、年末までに準備される。ミハイル・カシヤノフ首相によると、五月にこの問題の委員会会議が行われれ、九月には改革の骨子が決まる。

−17日ロシア大統領ウラジ−ミル・プ−チン、ロシアはNATOに加盟する意向はないと、再度表明。これはウクライナ大統領との会談休憩時、記者の質問に答えたもの。

−16日モスクワ州内務局長ニコライ・ゴロヴニンによると、州知事ボリス・グロモフは近々、売春合法化問題を国会に提起する意向と発言。

−15日明日ロシア経済発展通商省はガス料金、電力料金、鉄道運賃見直し案を政府に提出する。若干情報によると、今年電力料金10％、ガス料金15％引上げを予定している。

−14日ロシアは石油輸出高では世界二位、採油量では世界三位、輸出高、採油量とも世界一はサウジアラビア、採油量第二位は米国、三位はロシア

−13日ロシア国会国際問題委員会代表ドミトリ・ロゴジンは「5月9日カスピイスク市テロ事件関与者の一人ラパニ・ハリロフはグリジアのパンキス渓谷に潜伏している」「5月9日以降、ロシア首脳には、パンキス渓谷の軍事行動でいかなる心理的制約があってはならない」と発言

−12日米CIA情報によると、ロシアは核実験再開を準備している。この話はニュヨ−ク・タイムスにも掲載されている。実験再開場所はノ−ヴァヤ・ゼムリャ群島にある試射実験場らしい。

−7日ロシアは韓国とポ−ランドの酪農製品一時輸入禁止する。これは口蹄病と狂牛病による。ポ−ランドでは先週、国内初の狂牛病が発病した牛が発見されていた。

−6日クラスノヤルスク知事レベジ飛行機事故現場に十字架建立

−5日ロシア、鶏卵価格1〜2ル−ブル上昇。モスクワだけでも、祭日になると1500〜2000万個の鶏卵が消費される。復活大祭りで約30％値上がりしている。

2002年4月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−30日チェチェン武装勢力ハッタブ死後、事実上唯一の武装勢力指導者であったシャミル・バサセフ死亡、とグロズヌイで軍参謀長アナトリ・クワシニン発表。だがバサセフの遺体はまだ確認されていない。

−29日モスクワ市長ユ−リ・ルシコフ、「第七コンチネント」網、ニュ−ビジネス地帯建設のため、20地域供与令に署名。モスクワ市は既存23、ほぼ完成の15のス−パマ−ケットでは不十分と考えている。

−28日事故死のクラスノヤルスク知事アレクサンドル・レベジの遺体、モスクワに埋葬されると、実兄述べる。だがアバカンからクラスノヤルスク、そしてモスクワへと何時移送されるか不明。

−27日ロシア政府軍事技術委員会は入札結果にしたがい、第五世代戦闘機中心開発会社を「スホイ」社と決定。

−26日エクスポ-2010招致ロシア国会議員グル−プ、急速に増大。現在この議員団構成数は48名。

−26日モスクワ時間20時、テレビ局RTR、国際テロリスト、ハッタブの死体ビデオ公表する。おそらくハッタブは内部抗争で殺害されたと見られる。

−25日2003年度からロシアの大学入学規則が変更されると、ロシア教育省次官ヴィクトル・ボロトフ発言。現在検討中なのは、統一国家試験の成績を基に入学させる試みの承認と人口状態を考慮した入学制度の確立の問題。ロシアでは現在、大学の学生定員を満たしているのは、芸術系の大学と医学系の大学だけである。

−24日チェルノブイリ原子力発電所の破壊された発電ユニットの残留核燃料で、制御不能な連鎖反応が始まっている。そこから、ストロンチウムより100倍危険なアメリシウムが漏れ出している。これは、本紙インタビュ−で16年間チェルノビイリ問題を研究しているウクライナ科学アカデミ−会員ドミトリ・グロジンスキ−が述べたもの。「我々は何度も、中性子束の増加を記録している。破壊された原子炉では燃料集合体の温度上昇が起きている。再び飛散し、石棺から放射能塵が流れ出している」と説明

−23日トルクメン共和国アシハバ−ドでカスピ海隣接五カ国会議始まる。カスピ海の法的地位を協議する。

−22日ロシア運輸相ゲンナジイ・ファデ−エフ、「年内に長距離旅客運賃の値上げはない」と記者会見で発言。「全体として旅客輸送は現在まで赤字で、貨物料金で補っている」と付け加えた。ちなみに2001年に長距離旅客運賃は1.69倍引上げられ、2002年1月にさらに1.3倍引き上げられている。

−21日昨年10月黒海でウクライナ軍ミサイルで撃墜された旅客機事故遺族、ウクライナ国防省と財務省あいてに訴訟にふみきる。

−19日ロシア副首相アレクセイ・ゴルデ−エフによると、現在検討中の農地流通法案の修正幅は小さなものになると発言。外人投資家向けの対象範囲を若干狭めるらしい。

−19日ロシアの青年イリシャト・ギリマノフ、ロシアのパスポ−ト発給当局と数日間もめた後、笑顔のパスポ−ト写真許可される。当初笑顔の写真は国家への挑戦的態度と当局は見なしたが、笑顔の写真をパスポ−トに使用してはならないとする規定がないため、当局が青年の主張に折れたかたち。

−18日ロシア国会第二読会、弁護制度全体を大幅に改革する弁護士業務法案、承認。ここには二つの課題がある。国、弁護士界及び一般国民の関係を規定すること、それと国民各々に自分の弁護士をもてるようにすること。

−17日ロシア昨夜、グルジア向け電力供給停止する。グルジアは2002年初めから電力料金支払いに何度も違反している。最近支払ったのは、2001年12月。またグルジアは今年3月無許可でトルコ向け電力を何度も横取りしていた。

−16日モスクワ市、「議員倫理」条例準備中。この条例では議員間や、有権者、モスクワ市、マスコミと議員の倫理的対応を定めている。議会中に”殴打その他物理的行為”を禁止及び発言を”何らかの手段で”阻止することなど禁止。

−15日ロシア副首相、財務相アレクセイ・クウドリン記者会見で、ロシアの銀行の半数、”銀行機関信頼性基準”を満たしていないと発言。銀行改革については2004年〜2006年の間に”総合対策”をとる予定。”自己資本を増やすか、清算するか”の選択とも発言

−14日ドイツ政府、イスラエル向け兵器輸出禁止。ドイツ国防省によると「これは”輸出禁止”でも、”納入停止”でもない。軍用品の”一時納入停止”である。現在の情勢でドイツ政府はこの決定により、”暴力のスパイラルを早急に縮小する必要がある、そのシグナルである」

−13日ロシア国会、ビ−ルの振興規制する「宣伝」法の改正案、第一読会で承認・これによると、ビ−ルの効能性や人生の成功の宣伝、人間や動物をモデルとして利用することを禁止している。

−12日グルジア大統領エドウアルド・シュヴァルドナゼ、アプハジのコドル渓谷にロシア軍が歩哨配置したことは合法的と認める。

−11日国際宇宙ステ−ションは太陽電池全て取り付けると、明るさでは月に次いで二番目の天体となる。計画では宇宙ステ−ション全長にわたり110ｍのフレ−ムに巨大な太陽電池を設置する。昨日米宇宙船「アトランテイス」で最初の13ｍフレ−ムと太陽電池七枚が搬送された。

−10日モスクワ市長、首都土地取引自由化とその公定価格に関する文書に署名、近々公表。モスクワ市土地委員会副代表オレグ・ルイシコフによると、「モスクワ市における土地利用と建築」条例が承認されるまでは、この市長令で土地問題は調整される。

−9日外国に転売する目的の自動車盗難が日本で行われている。例えば昨年3月日本の警察はロシア人二名を中心に日本人38名、パキスタン人1名の国際窃盗団を逮捕した。同窃盗団の戦利品は窃盗自動車744台、大半はロシアに売られていた。

−8日グルジア大統領エドウアルド・シェヴァルドナゼ、「2005年グルジア大統領選に出馬する可能性はまったくない」と次期大統領出馬ないと表明

−7日モスクワ、イストリンスカヤ通りの住宅地で第二次大戦当時の弾薬大量に発見され、住民非難。

−5日ロシア国会、聖マリア教会のステンドグラス、ドイツに返却する法律承認。このステンドグラスは第二次世界大戦後ロシアに渡り、ロシア国立博物館エルミタ−ジで保管されていた。

−4日ロシア国会国際問題委員会、ロシア国内におけるラジオ局「自由」の放送権剥奪をロシア政府に求める意向

−3日西グルジアの女性、長寿記録でギネスブック入り主張。これは今年6月14日で120歳となるサムトレヂヤ・ニノさん。多くの西側マスコミは世界最高長寿は日本人女性112歳と報道していることに立腹。

−3日本日アラブ諸国連盟加盟国外相緊急会議、カイロで開催。これはパレスチナ自治区アラファタ議長に対するイスラエルの侵略について協議するもの。

−2日ロシア、中国産食肉一時輸入禁止措置解除。

−1日宇宙観光用新型人工衛星模型、モスクワ郊外のジュコフスキ−市ミャシシェフ実験機械製作工場で公開されている。

2002年3月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日ウクライナ国会選挙、右派、与党、共産党などが各々リ−ド。かつてない高投票率

−29日ロシアとカザフスタン、バイコヌル人工衛星発射基地の今後の使用問題について合意。同基地からロシアのロケット打ち上げと直接関係する物資は課税対象外とし、その他の物資は課税。またロシア側、バイコヌルの新市長にメゼンツエフ市推薦、カザフスタン側同意。

−28日ロシア、アルハンゲリスク州で40億ドル相当のダイヤモンド鉱脈発見。鉱脈は一本で、アルハンゲリスク市から115kmヴェルホチンスク地区。

−27日モスクワで国際観光博覧会「MTT-2002」開催、103カ国2300社参加、博覧会は現在のロシア観光市場の傾向反映、人気を集めているのは冒険旅行と自然観光、専門家予測では海外旅行の伸びは期待できず5〜10％程度、外国保養地を大量の観光客が巡る時代はもはや復活することはないと予測。

−26日エストニア公教育でいかなる言語でも教育できると、エストニア国会決議。これにより2007年からロシア系住民、母国語で公教育無料で受けることができる。

−25日ロシア経済発展通商省によると、中国当局はロシア鉄鋼産業にたいしダンピング調査開始。ロシア鉄鋼メ−カ、中国向け輸出冷間圧延材16.07％関税のおそれ

−24日ロシア上院議長セルゲイ・ミロノフ、下院議長ゲンナジ・セレズネフに助け舟。ミロノフ上院議長は「セレズネフ下院議長辞任問題の提起は今は時期が適当でない。と言うのも、連邦議会はヨ−ロッパでも、アジアでも、ザカフカス地方でも積極的な活動を展開している。こうした背景があるのに内輪もめするのは正しくないのではないか」と発言

−22日クラスノヤルスク地方裁判所、年金生活者の訴え認め、電力会社「クラスエネルゴ」がロシア中央テレビ放送中断したことは違法であるとし、同社に500ル−ブル（訴訟額5万ル−ブル）支払い命じる。問題となったのは、同電力会社が昨年5月29日から6月19日までクラスノヤルスクテレビ・ラジオ放送センタ−の電力供給停止したことで、ロシア憲法でうたう情報を自由に入手する国民の権利が侵されたとし、裁判が行われていた。

−22日ロシア銀行協会会長セルゲイ・エゴロフ金曜日、「ロシアとアンデス共同体諸国」円卓会議で、「ロシアの銀行機関は今では1998年金融危機は克服し、二国間ベ−スで業務を行えるし、時に巨額取引も行うことができる」と発言。

−21日ロシア政府、全間接税来年1月より15％引上げ法案国会に提出。とりわけエンジンオイル70％、ビ−ル25％、タバコ70％引上げ予定

−20日ロシア国会、国会議長ゲンナジ・セレズネフ解任法案準備、これには議員247名賛成、127名反対。

−19日ロシア労働社会発展省大臣アレクサンドル・ポチノクによると、年金受給額、年末までに約30％増額されると予測。今年からロシアでは年金受給額、物価スライドする。

−19日アプハジ政府、ロシア平和維持軍捕虜4名と引き換えに武装勢力2名解放

−18日「ニュヨ−クタイムス」、元ロシア兵アンドレイ・サモロドフの衝撃的告白記事掲載。それによると、元兵士サモドロフはロシアのネオナチストがチェチェンで一般市民銃殺した様子を目撃した。これは1999年11月のことである。

−17日インド・パキスタン国境カシミ−ルで再び戦闘、インド軍によると、パキスタン側最初に発砲した。

−15日モスクワ市、児童向け映画館支援。2002年9月までに児童映画館三ヶ所、「イスクラ」、「サリュ−ト」、「モロデジュヌイ」改築、このためモスクワ市すでに3千万ル−ブル予算支出、2003年には5千6百万ル−ブル支出予定。−15日「ロシアは、軍事技術協力分野の知的所有権をしっかりと保護することになる」とロシア通常兵器局報道官レオニド・ブラトキン発言。これに関し、軍事用途、特殊用途、二重用途の知的活動成果法的保護局と協力協定に署名

−14日ロシア国会第二読会、「自動車強制保険」法案承認、上院で可決されると、2003年より適用される。それによると、年間保険費用最低40ドル

−13日モスクワ気象観測局によると、日中気温がこれまで11.3度最高気温を上回る可能性があると伝える。

−13日ロシア軍事学大学戦略核兵力問題センタ−代表ウラジ−ミル・ドヴロキン、記者会見で「ロシアにも核攻撃”ブラックリスト”が存在する」と発言、「核攻撃対象国リストに米国を含めているかもしれない」とも付け加えた。

−11日第五回ロシア書籍見本市「ロシアの図書」、13日モスクワで開催。参加社数昨年の二倍になる見込み。国外からも12社参加、昨年ロシア出版社発行の図書名数7万

−10日本日よりロシア向け米国産鶏肉全種類の輸入一時停止となる。ロシア農業食料省によると、輸入許可発行はすでに3月1日より停止している。専門家によると、米国産鶏肉輸入全面禁止で国内鶏肉価格15〜20％上昇する。国内鶏肉業者にこれを完全のカバ−する能力がないとのこと。

−7日ロシア政府、郵便事業再編構想を承認。この構想は昨年1年間かけ政府指示で検討したもの。ロシア郵便・情報化省大臣レオニド・レイマンによると、郵便サ−ビスのビジネス化、新しい郵便技術、新しい郵便サ−ビスの導入を考えている。将来株式化もありえると発言。

−6日ロシア国会、銀輸出関税撤廃決定。これまで銀輸出関税6.5％、これは1999年に導入されたもの、この三年間銀需要低迷していた。

−5日本日プ−チン大統領、スベルバンク総裁と会談、同行民営化しないと約束

−5日モスクワ市中心オフィスで爆発物発見、連邦保安局爆発物処理、この爆発物は絶縁テ−ぷが巻かれ、ポリエチレンシ−トで梱包。場所はラブルシンスキ−交差点近く

−4日ロシア首相ミハイル・カシヤノフ、「ロシアは石油世界市場の状況推移に合わせ、2002年第二四半期の石油輸出削減の今後妥当性について判断する意向」とOPEC事務局長アリ・ロドリゲスと会談で表明

−3日ロシアは石油輸出制限を取りやめるかもしれない。ロシアエネルギ−相イゴリ・ユスフォフ、「ロシアは石油日産15万バレル削減の自国義務を履行している」「ロシアは石油市場価格安定のため、OPECとの協調継続する意向である」「だがわが国企業に損失がでると分かれば、この決定は見直すだろう」と発言　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

2002年2月分

−28日プ−チン大統領、CIS諸国非公式会議出席のため、カザフスタン首都アルマ−タ入り。会議には健康上の理由で欠席すうるアゼルバイジャン大統領ゲイダル・アリエイフを除き、CIS諸国首脳11名参加する予定。

−28日モスクワ市長ユ−リ・ルシコフ、医師及び教員給与引き上げ約束。モスクワ市平均賃金は6500ル−ブルだが、教育機関の平均給与約3000ル−ブルである。この水準まで引き上げると言明。

−27日ロシア、観光用多回利用式宇宙船を建造する予定。同観光宇宙船の搭乗観光客数三名、打ち上げから着陸まで所要時間1時間、観光客は成層圏を超え、地上100KM以上の上空まで上る。無重力状態は3〜5分間、その後大気圏を通過し着陸する。

−26日ロシア首相ミハイル・カシヤノフ、「選択兵役」法案国会に提出

−26日オスタンキノテレビ塔2002年度修理予算1億1千7百万ル−ブル、テレビ放送については火災以前の状態に復旧している。

−25日2002年モスクワ市中心にあるクルチャトフ研究所敷地内から放射性廃棄物約2千トン搬出し、地下処分の予定。核埋設地除染にロシア国内で外国の放射性廃棄物再処理の売上が初めて使用される。「クルチャトフ」研究所敷地内に膨大な核廃棄物が存在することについてはだいぶ前から知られていた。50年代〜60年代核兵器開発実験の残滓がここに保管された。地下数十メ−トルに密閉されたコンクリ−ト保管所には原子炉の配管、バルブ類、各構成部、液状核燃料が収納されている。地上の放射能レベルは基準値を若干上回る程度なので、地上部分は数十年間高いフェンスで囲っていた。完全撤去には今後少なくても五年間かかる。

−25日ロシア2001年経済、科学、軍事、商業、国際協力プログラムなどの人工衛星23回打ち上げている。昨年全世界で打ち上げられた人工衛星総数は59個、その内米国22個、ヨ−ロッパ諸国8個

−21日ロシア2001年度、対ドルル−ブルレ−ト9％上昇−20日ロシア国会第二読会、「ロシア連邦国籍」法案承認、賛成235票。同法案はロシア連邦国籍に関し管理し、ロシア国籍の根拠、資格、その取得・停止手続きを定める。ロシア連邦全領内ではロシア国籍のみ存在し、ロシア構成体の各共和国の国籍付与は禁止。また同法案ではロシア国籍取得希望者にロシア語堪能であること義務づけている。同法案審議で各議員、旧ソ連国民に簡略手続きでロシア国籍付与に反対。改正案では旧ソ連国民にたいし、ロシア国籍取得上の優遇措置廃止。「18歳以上の外国人及び国籍のない者、居住証明書取得から連続で五カ年間ロシアに滞在し、合法的な生活資金源を有する場合、一般の手続きでロシア国籍取得申請を出すことができる」

−19日ロシア映画製作所の復活再編大規模に着手。ロシア各地にある映画製作所36ヶ所の再編が始まった。再編目的は制作映画数の増加、スクリ−ンの名手たちに最良の条件を作り出すこと。最終的に映画製作所は株式会社とし、国が100％株主となる。ロシア文化相ミハイル・シュヴイトコイによると、再編の長所短所見極めるため、小規模の製作所で試験的に実施する。その後、モスフイルム、レンフイルムなど大規模な映画製作所について検討する。

−18日2001年度ロシア失業者数110万人減少して総数で640万人となる、とロシア・ヨ−ロッパ経済政策センタ−本日発行の「ロシア経済概観」誌公表、

−18日ロシアとグルジア、パンキス渓谷の反テロ軍事作戦でロシアの介入規模と形態について協議、とロシア外相セルゲイ・イワノフ表明

−17日ウクライナ、フメリニツキ−原子力発電所配管より水漏れ、放射能で工業用地30�u汚染、発電所内スタッフ人的被害なし。ガンマ線量出力約240マイクロレントゲン/時間、汚染土壌の除染と埋設作業、発電所非常班により実施中

−15日ロシア、ハントイ・マンシ−スク自治管区でロシア大統領飛行機専用タラップが製作された。製作会社はトルコの「オチャグ」社、費用25万ドル、二重防弾ガラス製、暖房装置、カラ−ランプ付き−14日ロシアの全映画スタジオ、国営のまま存続。映画スタジオ「モスフイルム」「レンフイルム」など映画製作所は今年株式化する予定だが、国営のまま存続することになる。民間への株式売却は問題外である、と文化相ミハイル・シュヴイコイ表明。

−13日ロシア政府、民間航空パイロットの年金引き上げる。ロシア首相ミハイル・カシヤノフ、「民間航空機飛行乗務員の追加社会保障」連邦法実施政令に署名。

−12日ロシア、サハリンのインタ−ネットサイト「ヴェシ・サハリン」が日本へのクリル諸島引渡し反対行動の一環としてオンライン投票を実施しているが、そこに日本人割込み投票。主催者は日本側有利にクリル問題解決されるとのマスコミ各社の報道により、2月6日この行動を始めた。この目的はクリル諸島及びサハリン州住民が係争中の領土の隣国への引き渡し反対である、それを全世界に示すことである。このサイトではアンケ−トや、大統領、国会、外務省宛て署名集めが行われている。ところが何でも首を突っ込む日本人がこのことを知り、アンケ−ト結果に満足できす、最も簡単で合法的やり方でアンケ−トに影響与えようとした。日本で有名なサ−バ「2ch.net」にロシア人の抗議行動が掲載された。そこに日本にクリル諸島引渡し賛成ボタンの押し方が説明してある。アンケ−ト開始当初、引渡し反対91％が今週初め突然殺到した日本人ユ−ザが自分に有利にするためアンケ−トを”壊し”てしまった。そのため、通信社「SAKH.COM」は50％以上もあった日本人ユ−ザの投票を排除した。同社責任者は、関心があるのはロシア人の意見だけであると最終的に日本人に伝える必要があると判断した。アンケ−トは3月18日まで継続

−11日ロシア国会二月中にも、「兵役選択性」法可決か。同法案によると、召集兵は居住地周辺に軍隊がない場合を除き、居住地周辺で軍勤務できる。また召集兵は夜間教育または通信教育を受けることができる。

−11日ロシア、ペルミ州裁判所、昨年訪ロした北朝鮮金正日の特別列車による精神的損害により、ロシア運輸省に精神敵損害補償1万2千ル−ブル、違約金1千88ル−ブル10カペイカ支払い命じる。これは同特別列車により鉄道利用に支障をきたしたと、住民訴訟

−8日チェチェンでまたもやロシア空軍ヘリ事故、この二週間で五機目、同機ハンカラからブデンノフスク飛行中通信途絶える。空軍によると地面に激突し、墜落したとのこと。

−7日駐露日本大使館によると、日本映画際、2月15日〜18日モスクワで開催。入場者は2000年上映された四本の映画鑑賞できる。映画祭の場所、文学者中央会館−6日ロシア国会、クリル諸島問題報道についてロシア外相イゴル・イワノフに3月13日に国会で説明発言させる決定した。これは先日東京での露日会談後、両国外相の発言食い違い質すもの。

−5日モスクワ調停裁判所、テレビ局TV-6放送禁止決定にたいする同局不服申立て審理、2月28日に行う予定。

−4日ナホトカ”東港”でロシア、CIS諸国最大の鉱物肥料倉庫オ−プン。”東港”代表株主、株式会社「セヴェルスタルトランサ」によると、「東・ウラルタ−ミナルは、アジア太平洋諸国にロシア肥料を供給する新しい輸送路の重要地点となるはずである」と述べている。東・ウラルタ−ミナルは鉱物肥料荷積み替えのため、高度に機械化された施設である。施設改造には1千万ドル投資。ロシアからアジア太平洋諸国に年間約150万トン鉱物肥料が輸出される。その内100万トンはバルト、ウクライナの港経由であった。今後この物流は”東港”に変更されるだろう。

−3日ロシア国防相セルゲイ・イワノフ、「ロシアはイラクにたいし、反テロ国際軍事行動の拡大を支持する意向はない」「ロシアは多くのヨ−ロッパ諸国と同様に他のやり方をとるつもりだ」「何らかの選択肢やダブルスタンダ−ドはありえない」と発言

−1日ロシアは”マネ−ロンダリング非協力”国家ブラックリストにまだ入っている。経済協力開発機構（OECD）によると、名簿から削除されるのは早くても2002年6月19日〜21日。それまで金融活動作業部会（FATF）は”ブラックリスト”各国の状況を審査する。現在同リストには19カ国が入っている。

2002年1月分

−31日ロシア首相ミハイル・カシヤノフ、米商務省長官ドナルド・エバンスと会談後、「3〜4ヶ月以内にジェクソン・ヴェニク貿易制限法撤廃され、ロシア経済は市場経済の地位が与えられる」とワシントンで発言。

−30日ロシア通信情報化省、ロシア国内電話通信の質向上のため、サ−ビス料金引き上げる必要あると、同省大臣レオニド・レイマン発言。「少なくとも通話料金は原価水準まで引き上げるべきだ。現在平均通話料75ル−ブルあるいは2.5ドルである」とも発言

−30日ロシア宇宙飛行士養成センタ−によると、二人目の宇宙飛行観光客マ−ク・シャトルヴォ−ト（南アフリカ）、2002年4月27日国際宇宙ステ−ションに向け出発

−29日ロシアのバス自動車産業、長年の停滞から脱却、バス自動車製造会社「ルスアフトプロム」昨年生産台数、1.5倍増。同社経営陣によると今年はさらに生産台数を伸ばす意向。同社は短期間でロシアのみならず、旧ソ連地域でもトップクラスのバス自動車メイ−カとなった。

−29日サンクトペテルブルグの造船所「バルチイスキ−・ザヴォド」、最近各国海軍の注文で繁盛。インドとの契約を結ぶとすかさず、中国海軍駆逐艦建造の注文が入った。造船台"A"では、ポルトガルのある県の発注で巨大フェリ−ボ−トのキ−ル設置。

−28日ロシア大統領ウラジ−ミル・プ−チン定例閣議で「計算と管理は社会主義経済だけでなく、市場経済でも最も肝心なことである」「政府は知事と独占企業をよく調査し、管理すべきである。資金不足と訴える地方は増額された給与を公務員に支払いたがらない。独占企業も同じようなことを口実に光熱費料金引き上げを要求している。”脅しに屈しては”けしてならない。国民の生活水準を上げることこそが、政府が承認した社会経済発展プログラムの最大目的ではないか。.....」

−27日国営石油会社「ロスネフチ」、鉄道輸送会社「Trans-rail」とクズネツク炭田最大採炭企業「クズバスラズレスウゴリ」の株式売買で交渉

−25日ロシア財務相クウドリン「2002年度給与引き上げも含め、公務員給与支払いで問題は起きない」「公務員給与引き上げは法律で既に定めてあり、不履行は検察庁の制裁対象となる。国会承認された給与増額を地方自治体が拒否することはできない」と表明。

−25日ロシア大統領ウラジ−ミル・プ−チン、対外貿易銀行民営化構想を承認と、同行理事長ユ−リ・ポノマレフ発言、この構想では銀行株式3億ドルを新規に追加発行し、現在中央銀行所有の株式の一部を政府に譲渡する予定。追加株式は欧州復興開発銀行も含め、外国株主に引き受け依頼する意向

−24日木曜日アゼルバイジャン大統領ゲイダル・アリエフ、モスクワ訪問した。こうした大物政治家をロシア首都訪問するだけでも大きな出来事である。この政治家はかつてミハイル・ゴルバチョフにより更迭されたが、その後政界と祖国の求めで復活した。彼はエリツイン政権の不当な仕打ちをうまく切り抜けた。エリツインとの個人的敵対関係により、国家関係は深刻な被害をうけた。ロシアに新大統領が誕生し、多くの評論家が述べているように、雪解けの時期が到来した。バク−とモスクワの関係改善はロシアでもアゼルバイジャンでも見られる。老獪で賢明な政治家アリエフと若いロシアの大統領との最初の出会いがかなり良い結果となると期待した人は少なかった。ソヴィエト時代、ポストソヴィエト時代の最長老はあるインタビュ−で「ウラジ−ミル・プ−チンとの会談はたった30分間と見ていたが、我々はほぼ４時間も話しあった」と述べている。あらゆる点から見て、彼らは互いに良い印象をもったようだ。目撃者によると、アリエフは再度会うと明らかに期待し、プ−チンと分かれた。そうしたわけで、木曜日夕方の貴賓は特別注目された。プ−チン大統領は彼をザヴィドフの別荘に招待した。消息筋によると、ロシアの現大統領は、様々な国際問題について彼と相談することを無駄で屈辱的と思っていない。.....

−24日ここ数日のモスクワの暖かさは、過去の記録を上回る。ここ数日首都平均気温は、標準より11度高い。朝でも+3度で、1904年に+3.3度が記録されている。

−23日来年モスクワ市に世界でも最も深い地下鉄が開通する。これは地下100ｍ、駅名は「パルク・ポベデイ」、戦勝記念日2003年5月9日開通予定。

−22日国際空港「シェレメチエヴォ」、1月27日よりロシア航空機にたいし空港使用料40％引き上げると、昨日同空港副社長イゴル・ユガンソン発表。この料金は交通省と調整済みで独占禁止政策省により承認されている。

−21日シベリア横断鉄道、ブルガリアの他、スロヴァキアからも使用済み核燃料輸送される可能性がある。ブルガリア副首相、経済大臣ニコライ・ヴァシレフ、モスクワ入り。公式報道では貿易、エネルギ−、輸送、観光、金融、投資など二国間協力の今後について協議の予定。だが本紙の取材によると、最もスキャンダラスの問題、使用済み核燃料をブルガリアからロシアに輸送する問題も話し合われる。そこでブルガリア原発「コズロドウイ」にロシア設計の新しい原子炉建設とシベリア鉄道を使い使用済み核燃料輸送問題が協議される。ロシアは昨年使用済み核燃料輸入法を可決した。ロシア原子力省はこうしたことで200億ドルの利益見込んでいる。だが環境問題再燃しそうだ。

−20日土曜日行われたIT発展普及に関する会議で、ロシア税関委員会委員長、2006年末までに税関システムデジタル化案について2004年末までに前倒しすると提案した。昨年可決した電子デジタル署名法により、輸出入業務手続きがこれまでになく迅速化できる。同法が施行されると、石油ガス会社、自動車会社では「AUTOVAZ」などが、自社サ−バから直接文書を送信する公算

−17日金融機関再編機関「ARKO」専門家の予測によると、2004年にはロシアの銀行半数は倒産するおそれがある。これは、同年から国際標準会計方式に銀行が移行することによる。

−16日プ−チン大統領は、ワルシャワでポ−ランド大統領アレクサンドル・クワスネフスキ−と共同記者会見で「ポ−ランド国民に、ロシア国会で承認されたスタ−リン体制の弾圧犠牲者名誉回復法を適用できるように法的根拠作りをロシア政府に求める意向である」「我々はナチズムと弾圧問題を同一視、同列にはあつかわないが、スタ−リン体制の負の側面に目を閉じるつもりはない」と発言

−16日生命体を放射能から保護する抗放射能薬が、ベロル−シ国立科学アカデミ−遺伝学・細胞学研究所の学者により開発された。メラニン色素を利用して、人体動植物の被ばく線量を大幅に低減させる薬剤。メラニンには細胞への放射能通路を”遮断する”力がある。研究によると、この新薬により、組織の突然変異発生率を大幅に低下できる。これは現在保健省で試験確認中

−15日中央アジアの草原に近々”不沈空母”が出現するかもしれない。中央アジア地域の軍事・政治地図は見違えるほど変貌する可能性がある。ここにNATO軍事基地が誕生する。最初はおそらくウズベキスタンだろう。その後キリギス。新たな同盟国の経済に米国は数十億ドル”注入”する予定。モスクワは昨日までの「仮想敵国」が旧ソ連の共和国を”不沈空母”に変える様を無力に眺めている。数日前、ウズベキスタンとキルギスがクレムリンを尻目に自国領内にNATO加盟国の軍事基地を事実上設置するという協定を締結したニュ−ス入った。ソヴィエト時代、ハナバド空港には前線爆撃機SU-24連隊が駐留していた。現在ハナマドには米兵1500人、30機以上のヘリコプタ−が配備されている。ここでは毎日、アフガニスタンで戦闘している米軍向け貨物輸送機が離発着し、また空港整備用機械が届けられている。米国空軍と陸軍の現在の地位は、反テロ作戦期間に限った二国間協定で定められている。それによると、今のところ米国は戦闘機基地としてウズベキスタン領の使用は禁止されている。軍用機はハナマド空港とトウゼル空港を”例外的”な場合のみ許可される。いずれにしても、ロシア軍部にたいするイズベスチヤの取材によれば、この協定有効期間終了後米国がハナマド空港25年間借用すると公式に表明するかもしれない。その場合ウズベキスタンには約3千名米兵が駐留することになる。さらに戦闘機約50〜60機配備される。施設の整備に米国は約5億ドル、基地使用量として年間2.7億〜3億ドル支払う意向。

−14日ロシアでは月曜日から「タバコ喫煙規制法」施行された。同法ではタバコ購買年齢は18歳以上となる。原則的に公共場所での喫煙は全面禁止、悪質な喫煙者は逮捕もありえる。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−14日月曜日、伝説的なリムジン車「チャイカ」のオ−バホ−ルが終わる。これは参謀本部が自動車修理工場��101に依頼したもの。同工場はこの七年間仕事中断していた。当時ミハイル・ゴルバチョフが優遇反対政策をとったので、乗用車「チャイカ」は貴重品となった。現在政府関係車は外国者を利用し、どうやら「チャイカ」のことは思い出さないようだ。こに三台は、参謀本部に当時75台中最後まで残っていたもの。こうした背景には、前回訪ロしたフランスのシラク大統領は「チャイカ」を希望していたようだ。若干資料：乗用車「チャイカ」生産開始1959年、モデル13は3179台生産、モデル14は1149台生産、この車種はフルショフはあまり気に入れず、ブレジネフのお気に入り、ゴルバチョフにより生産打ち切り、後部座席7名収容

−11日モスクワ市、今後二ヶ月以内に自動車会社「モスクヴィッチ」の実効支配株数取得すると、モスクワ副市長資産土地関係責任者オレグ・コルカチェフ発言。現在モスクワ市は544社の株式を保有している。これによる所得は2001年だけでも3億ル−ブル。

−10日ロシア対外貿易銀行株式20％、欧州復興開発銀行に売却するかもしれないと、コメルサント紙報道。これにはプ−チン大統領直接関与し、昨年12月に政府と中央銀行に命令を出したとのこと。

−10日原潜クルスク号乗組員遺体識別者数75名

−9日水曜日夕刻パキスタンで米軍輸送機墜落。これは直ちに米大統領に通知。同機には乗組員の他に少なくとも海兵隊員７名搭乗していた。最大の問題は同機が撃墜されたのか。米当局今のところノ-コメント。しかし1月9日は米軍にとってこの三ヶ月最大の被害をうけたことになる。

−8日ノルウエ−企業家連合主催のセミナ−でWTO代表マイクル・モアは「年内にもロシアはWTOに加盟するかもしれない。ロシアでは”大規模”に前向きな変化がおきている。WTO内部では、今後十二ヶ月以内にロシアを加盟させる問題の積極的解決に専門グル−プがあたっている。最近プ−チン大統領とモスクワで会談し、同元首も状況をきわめてよく把握し、ロシアが何をすべきか理解している」と発言

2001年12月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−28日今年一年間ロシアのガソリン価格、14％下落。ロシア燃料協会会長セルゲイ・ボリソフは「ロシア市場改革が始まって以来初めて今年は国内市場に石油製品不足のない状態で一年を終了し、若干供給過剰ぎみでさえある」と発言

−27日ロシア陸軍総司令官、国防次官、陸軍大将ニコライ・コルミリツエフ「来年タジキスタン駐留のロシア第201自走砲師団は軍事基地となる」と発言。これにかかる費用は給与以外に年間約2億ドル。この費用を賄えないと、わが国のポジションは必然的に米国が占めることになる。

−26日ロシア国会第二、第三読会水曜日、ロシア連邦税法第一部における80の条項修正法案承認。この主なものは、今後税申告を電子式で行う道を開くもの。

−25日、この20年間でカスピ海チョウザメ漁獲量60分の1まで減少、と世界環境保護連盟支部地域コ−デイネ−タ、オリガ・クレベル発言。

−24日ロシア大統領直属特赦委員会解散される見通し。これについてテレビ生出演後記者団にプ−チン大統領語る。今後特赦名簿作成する権利はロシア連邦各構成体首長に移る。

−23日クリル諸島周辺でウニ領していたロシア人ヴィクトル・カイゴロツキ−、土曜日潮に流され日本まで運ばれる。17時間後日本の海岸に現れる。おそらく本人はギネスブックに記録申請するだろう。日本当局、本人をロシアに帰すつもり。

−21日ロシア新型原潜「ゲパルド」、北方艦隊基地ガジエヴォ（ムルマンスク州）に入港。港では北方艦隊司令官、海軍中将ゲンナジ・スチコフなどが出迎える。全長113ｍ、排水量14000トン、最高速度33ノット、潜水能力600ｍ

−20日モスクワ市第一副市長オレグ・トルカチェフ、「モスクワの土地貸与収入を中央政府と分割する意向はないし、クレムリンとは新しいやり方を模索中であり、係争中の全ての財産問題は政治問題から裁判問題に移すつもりだ」と発言。モスクワは2001年度、土地貸与と土地賃貸権売却の収入は55億ル−ブル。だが全ロシアでもたった37億ル−ブル。市の資産と土地の利用でモスクワ市は143億ル−ブルの所得があった（ロシアのいくつかの州では年間予算でも30億ル−ブルにいかないところもある）。2002年になると、土地権利分割法、土地法、”文化遺産”法案などが発効されると、モスクワ市は中央政府とこの収入を分割させられることになる。

−19日モスクワ市長ユ−リ・ルシコフ、モスクワ市幹部としては最後となるが、公用車「モスクヴィッチ」を外車に切り替えた。通常ウイ−クデ−は国産車「ジル」を使用しているが、土曜日は「モスクヴィッチ」であった。ところが最近モスクワ市長、土曜日になると、市の建設現場を外車で視察している。昨年モスクワ市は市幹部用にVOLVO S-80を大量に購入している。その後モスクワ市議会議員もスエ−デン製自動車に乗り換えていた。

−ロシアとオ−ストラリア、ロジュデストヴォ島に商用宇宙発射基地建設契約に調印。この基地からロシアの新しい宇宙運搬船「アヴロ−ラ」が打ち上げられる。年に四五回打ち上げ予定。

−17日モスクワの国立歴史博物館、修復工事完了し十年ぶりにオ−プン。42ホ−ル全てが公開される。その内13ホ−ルが修復された。見学者は1936年以来初めてこのホ−ルを目にすることになる。ロシア九世紀〜十七世紀のものが展示されている。当時のロシア文化、生活様式、内外政の資料がある。

−16日ロシア大統領ウラジ−ミル・プ−チン、モスクワ市ガガ−リン地区第2027投票所でモスクワ市議会選挙の投票すませる。この場所は2000年3月26日に大統領選で投票した場所。

−14日金曜日ウクライナ大統領、ハリコフ飛行場でプ−チン大統領を出迎え「ウクライナにとってロシアは主要な戦略的パ−トナ−である。ロシアとウクライの時代はまだ始まっていないが、すでにあらゆるレベルで関係活発化の動きが明らかに見られる」と発言。

−13日イラク南部地域、急激にガン発病者増加、とボルス市（バクダッドから南560km）病院腫瘍科主任ジェナン・ガレブ発言。イラクは湾岸戦争当時劣化ウラン爆弾の使用で米国を非難している。新生児のガン発病率増加。

−11日ロシア上院新議長セルゲイ・ミロノフの「大統領任期四年は現在の情勢では短い」との発言、波紋をよぶ。但し、この考えはけして目新しいものではなく、プ−チン大統領就任当時から議論されていたテ−マ。大統領にその気があれば、これは容易い。

−11日ロシア外相イゴリ・イワノフ、「ロシアはアフガニスタンの平和維持行動に参加するとは決めていない。現段階ではアフガニスタンに平和維持軍を派遣する意向はない」と発言。

−10日ミハイル・ゴルバチョフ、「プ−チン大統領この一年半、エリツイン時代の惰性克服を目指し、それによりエリツイン時代のきわめて利己的一族、一派、家族側近は政治決定の中心から大きく後退した」と発言。

−10日プ−チン大統領の指示で本日クレムリンでロシア安全会議招集、議題は化学兵器の廃棄問題

−9日、サッカ−Jﾘ−グ「広島サンフレッチェ」のトレナ−にロシア人ガジ・ガジエフ就任。

−7日オサマビンラデインと最近離婚した42歳元妻によると「ビンラデインは自殺を考えているが、それも単純なやり方ではなく、テレビ放送で。これにはカタ−ルのテレビ局「アリジャジ−ラ」を使う。テレビでまずビンラデインは全イスラム世界にたいし米国とのと戦いを呼びかける。その後で18歳の息子が父親の頭部に銃弾を放つ」という話。元妻によると、ビンラデンは睡眠ニ三時間、食事量はきわめて少なく、それで睡魔におそわれている。彼は追求癖がある。電池式時計は持たず、米国スパイ衛星にキャッチさせるのを恐れている。

−7日グルジア軍特殊作戦により、自称日本人ジャ−ナリスト、ツネオカ・コ−スケ解放。

−6日ロシア、対IMF債務期日前に返済する予定。これで2001年度対IMF返済額14億4800万ドル、年末では対IMF債務残76億9千万ドル。

−4日ロシア中央銀行、国民にたいし手元のドイツマルクをル−ブルに換金するか、預金口座に預金するよう勧告。現在ロシア人の手元には約90億ドイツマルクがある。

−4日ロシアとウクライナ、アゾフ海とケルチェンスキ-海峡、両国の領海と承認。最終的には両国専門家により、同海域の具体的利用方法をつめる予定。

−3日ロシア、2002年度IMFからの借款の必要はないと、ロシア財務省アレクセイ・クウドリン発言。ロシアは予算完全実施の手段は十分あるとのこと。

2001年11月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−ロシア住宅価格1998年金融危機前の水準に戻る。今年住宅価格上昇率はモスクワで30％であるがトップではない。エカテリンブルグ（1999年比110％）、ペルミ（103％）、ノヴォシビルスク（104％）。

−30日フランスプレスよると、米国40年ぶりにキュバ−に食料品輸出。売却された食料品は、穀物5万トン、トウモロコシ4万3千トン、米1万2千5百トン、大豆1万２千トンなど総額3千万ドル

−30日18年前、1983年6月24日カムチャッカ沿岸で原潜K-429沈没、約一ヶ月半後の引揚げ成功、クルスク号引揚げに成功した初めての原潜ではない。

−29日ロシア国家第二読会、”国公有資産民営化”法案承認。同法案によると専売企業と戦略企業を除き、国有企業売却の全権、ロシア政府の与えられる。

−28日ロシア税務省、2002年度には所得申請件数倍増すると見込む。2001年度所得申請は4300万件。

−27日プ−チン大統領、ロシアレン税法第二部と”ロシア連邦税制の基本”連邦法第20条の変更及び追加法に署名。同法は11月1日下院で承認、11月14日上院で承認されたもの。

−26日ロシア政府は”2002年〜2006年ロシア司法制度発展”連邦特別プログラム承認。これにたいする予算総額448億6500万ル−ブル、このプログラムでは2006年には裁判官月給28500ル−ブルとなる。

−25日BBC放送は、「日本の艦船インド洋に航路をとった。これら艦船はタリバンとアリカイダに対する軍事行動に参加する。これは事実上日本の軍隊が自国防衛のみに利用された時代の終焉を意味する。これまで日本の軍隊は国外の平和活動や人道支援に限られていた」と伝えた

−23日ロシア諜報機関によると、チェチェン野戦司令官ハッタブがアフガニスタンにいるする一部マスコミ報道の事実確認していないと発言。だが外国傭兵の一部司令官チェチェンから出国意向の情報はもっているとも発言

−23日国連によると、ロシア国内で難民資格を求める外国人数約15万〜20万人。最大数はアフガニスタンからの難民、二番目はアンゴラとソマリアからの難民、イラク（主にクルド人）、スリランカからの亡命申請者もいる。すでに難民認定された数は2万2千人。

−22日ロシア消費動向活発化。中でも自動車販売台数の大幅な伸び、特に外国新車。外国自動車各社、記録的販売台数発表。ロシア自動車デイ−ラ協会のデ−タによると、2001年1月〜9月期、法人による外国車販売台数77200台、内57800台新車。年末までにさらに20000台販売が見込まれる。昨年全体で外国新車販売台数42600台。

−21日独立調査センタ−「ロシア世論と市場調査」のデ−タによると、市民防衛・非常事態・災害処理省セルゲイ・ショイギの人気84.8％でプ−チンの人気77％上回る。

−20日ロシア文化財保存委員会11月28日、第二回公開競売で388個大粒ダイヤモンド売りに出す。総額約8百万ドル。10.8カラット以上の大粒ダイヤモンドが含まれ、現在28社オ−クション参加申請書提出

−19日ロシア最高軍事検察と北方艦隊軍事検察調査官、原潜クルスク号原子炉安全性確認。「原子炉制御盤のある五号室化学分析と検査の結果、クルスク号原子炉事故時から停止、すでに安全保管状態にある」と最高軍事検察代表語る。

−19日ナホトカ地方裁判所、日本漁船「サイコマル-81」に400万ル−ブル罰金命令。同漁船は9月11日ロシア海上国境警備隊に拿捕され、船倉にズワイカニ6840kg発見。ロシア領海内操業許可書なし。

−18日オサマビンラデイン、米特殊部隊から行方をくらますため、10人の影武者用意していると、アラブの新聞、9月11日テロ攻撃容疑者支持者、アリカイダのメンバ−、アブル・ヌルの発言掲載。

−17日モスクワ国民銀行、ガスプロムに返済期限5年で2億ドル融資、返済はガス輸出売上から行われる。専門家はこの融資をユ−ロ債発行断念によるものと見なし、ロシア経済基幹産業は厳しい財政状態にあると政府非難

−16日ロシア海軍中将、北方艦隊参謀長、原潜クルスク号事故当時演習司令官の一人ミハイル・モツアク、クルスク号は他の潜水艦が沈めた可能性があると発言。同参謀長によると、第二の事故潜水物体がクルスク号至近距離に存在した間接的証拠はある。巡洋艦「ピョ−トル・ヴェリ−キ−」は音響装置でこの物体を確認している。さらに肉眼でも確認され、非常ブイの引き揚げも試みられた。発見されたブイは引き揚げることはできず、水深約3ｍのところでワイヤ−で固定され、アンカ−に繋がれているとも思われる。このアンカ−にはどのようなものもなりうるが、例えば他の潜水艦でも可能。ギャフを引っ掛けようとしたが失敗。その後天候悪化でブイ見失う。2000年8月13日夕、クルスク号北西約18マイルで飛行パイロット、浮上する燃料泡確認。その後対潜哨戒機、バレンツ海から去る潜水艦発見。

−11月15日ロシア国会防衛委員会議長アンドレイ・ニコラエフ、ビンラデイン支援のため、アフガン戦争参加のロシア国民募集に関し、首相と検事総長宛に照会状用意。同議長によると、照会状はアフガン戦争に志願するロシア国民についてマスコミ報道されたことが発端と発言。

−14日、来週貿易保護措置連邦委員会会議が開かれ、生産後7年以上経過した中古外車関税大幅引き上げ予定。ほぼ現行の二倍。三年未満の中古外車、現行通り。

−13日米国旅客機A-300事故犠牲者の中に、9月11テロ事件当時ニュヨ−ク世界貿易センタ−ビル内にいた二名も含まれていた。今回犠牲者となったのは、29歳ブロカ−、フェリクス・サンチェスさんと26歳店員ハリダ・ヨランダ・マイヤさん。9月11日テロ当時両名ともニュ−ヨ−ク貿易センタ−ビル内で仕事をしていたが運よく助かった。

−12日ロシア大統領プ−チン、米国出発前にウズベキスタン大統領カリモフとアフガン問題で電話会談

−12日ロシア国会でWTO加盟問題で聴聞会。政府代表、企業代表、政治家、エコノミスト発言予定。

−12日ロシア科学アカデミ−総裁に三度ユ−リ・オシポフ選出

−11月10日ウラジカフカス市場のテロ爆破事件で5名即死、60名重軽傷、警察当局によると10月30日小児病院人質事件との関連性があるかもしれない。−9日ロシア石油関連株式、ロシア政府が国内石油各社の減産を支持すると公表されると大幅に値上がり。

−9日財務相アレクセイ・クウドリンによると、11月14日OPEC会議後ロシア2002年度予算案見直す可能性

−9日ロシア中央銀行によると、11月2日現在金外貨準備高385億ドルとなり、10月26日388億ドルに対し、3億ドル減少

−8日原潜クルスク号第五号室で原子炉操作日誌が発見される。

−8日ラトヴィア共和国リガ市訪問中、英国チャ−ルズ皇太子の顔をカ−ネッションで殴打した16歳少女、禁固15年求刑

−ロシア大統領プ−チン、米国テレビ局ABCのインタビュ−で「アフガニスタンの反テロ軍事作戦にロシア軍が参加することはない」と発言。「わが国がアフガニスタンに軍隊を派遣することは、米国がベトナムに軍隊を戻すことと同じだが、もっと困難だろう。と言うのもアフガン戦争はベトナム戦争のようにかなり前に終結したわけではない。ロシア軍はすでに現在、米国を手助けしている。見せかけでなく、実質的にやっている。特に諜報情報面で、それも最良で最優秀なものだ」と述べている。

−6日ロシア安全会議書記ウラジ−ミル・ルシャイロ「世界特にヨ−ロッパにテロリストの金融組織、商業組織、社会団体が作られ、宗教や民族思想という高い目標でカモフラ−ジュし、真のテロリストのインタ−ナショナルを作っている」と発言

−ロシア軍需企業「ロスオボロンエクスポルト」、2006年までの契約高131億ドル

−ロシア天然資源省によると、ロシアは排他的経済水域を北氷洋120万km2まで拡大する意向

−匿名条件で米国政府筋によると、米国は少なくともタジキスタン軍基地三ヶ所を関心を示している。

−4日ロシア海軍総司令官海軍大将ウラジ−ミル・クロエドフによると、原潜クルスク号からミサイル16発取り外したが、残り7発は取り外さない。また作業中遺体一名発見、これでドック入り後収容した遺体数56名。

−内務次官ウラジ−ミル・ワシリエフによると、モスクワ市には常時、不法移住者約100万人居住。この原因は同次官によると、現在登録システムや然るべき法律がないこと、移住というネガテイブな傾向に対応するメカニズムが存在しないことによる。

−11月よりロシア未成年者、深夜外出自由。未成年者深夜外出の制限法は、1996年に導入されたが廃止となった。

−2日ドイツでも二例目の炭疽菌感染の郵便物発見

−ロシア、カタ−ルで11月9〜13日開催のWTO会議にオブザ−バとして参加予定

−ロシア金外貨準備高10月19日〜26日の一週間2億ドル増加、総額386億ドル

−1日、ウクライナ国家安全防衛会議書記エフゲニ・マルチュクは、ロシア旅客機墜落調査実験によると、水面反射要因によりミサイル照準に異常きたした可能性大と発言。

2000年10月分　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　−31日ロシア大統領府高官によると、ロシア非常事態省大臣ショイグ、クレムリンに辞表提出。辞表受理されると、第一次官ユ−リ・ヴォロビエフが引き継ぐ可能性大。

−31日英国政府、ロシア経済大幅に好転したのでロシア向け輸出保証金増額すると発表

−30日ロシア副首相イリヤ・クレバノフによると、ロシア防衛産業に40〜50の持ち株会社設立される見通し

−ロシア内務省、30日ウラジウラジカフカスで小児病院で人質をとり、逃走したテロリスト捜査のため、厳重体制しく。

−29日ガスプロム社長辞任説、同社広報部否定。だがこの説には論理的根拠がある。

−29日モスクワで対露投資諮問会議第15回会議開催。ロシア首相ミハイル・カシヤノフ、財務相アレクセイ・クウドリン、経済発展通商相ゲルマン・グレフ、中央銀行総裁ヴィクトル・ゲラシェンコ、欧州復興開発銀行代表その他ロシア外国経済界代表など参加

−29日ロシア国家漁業委員会委員長エフゲニ・ナズドラテンコと韓国海事漁業大臣ユサムナムと会談。会議には両国外務省首脳も参加、これは南クリル周辺のサンマ漁をめぐり、署名される文書を外交的に完全に”カモフラ−ジュ”するため。−ロシア国会予算委員会は、土地税率物価スライド制法案第一読会で支持するよう下院に勧告決議

−原潜クルスク号事故調査に立ち会っている検事総長ヴィクトル・ウスチノフ、遺体の判別は肉眼で可能だが、遺体検査は一ヶ月ぐらいかかるかもしれないと発言

−昨日サハリンでロシア経済発展通商省大臣ゲルマン・グレフ、製品分配協定を基本としたサハリンプロジェクトは、極東地域発展の唯一の方法と発言

−ロシア政府はロシア対外経済銀行分割する意向。商業部門と国家関係部門を分けるが、名称は今までとおりの略称VEB。

−プ−チン大統領、国会各会派代表との四時間の会談で「ロシアはアフガニスタンにおける直接の反テロ作戦実施に巻き込まれることはない。ロシアは国際テロリズムとの戦いでは米国を支持するが、わが国の関与は諜報機関の協力、人道支援用空路の提供、救援行動にとどまる」と発言

−イタルタス通信によると、国際金融王ジョ−ジ・ソロス、最近ロシアの投資環境改善され、特にロシア市場における法人管理では前進が見られると発言

−ロシア大統領府、汚職容疑で起訴された運輸大臣ニコライ・アクセネンコ擁護拒否

−ロシア旅客機TU-154事故原因調査国家委員会委員長ウラジ−ミル・ルシャイロ記者会見で、同機はクリミア半島ミサイル発射場から発射されたミサイルによる撃墜事故と公表

−ロシア、ブルガリアから使用済み核燃料赤字価格で受け入れる意向か。ジェレズノゴルスク無機化学コンビナ−トに近々使用済み核燃料41トン、搬送されるかもしれない

−ロシア国家漁業委員会委員長エフゲニ・ナズドラテンコ、イズヴェスチヤ紙の記者会見で、学術用調査漁業の漁獲枠有料化に反対と発言

−ロシア最高検察庁、刑法上三つの罪の容疑でボリス・ベレゾフスキ−指名手配、同氏最近までフランスを拠点にしていた

−木曜日ロシア政府閣議で国内漁業問題検討、ミハイル・カシヤノフ首相漁船建造メ−カにたいし大幅に財政支援すると表明、経済通商省と財務省に2002年度予算審議に間に合うよう至急関連法案作り指示

−水曜日ロシア国防省非公開会議の後プ−チン大統領、センセ−ショナルな決定を発表した：キュ−バのレ−ダ施設とベトナムの海軍基地閉鎖。ロシアは米国と新たな関係構築の意向。これにより多極世界は終焉し、ロシアは新たなパ−トナを求め、その反応を待っている

−17日国防省会議でプ−チン大統領、急激に変化する世界情勢にあたり国防費増額の検討を政府に指示−ロシア航空会社「アエロフロ−ト」10月15日より運賃値上げ、ヨ−ロッパ便、中近東便10〜20％、アジアアフリカ便40％値上げ

−ロシア海軍、原潜クルスク号船首部分の引揚げ行わない可能性が出てきた

−パキスタン大統領最近まで、ビンラデインと関係する組織”ラビタ・トラスト”の一員であり、同組織の口座は米英により凍結されていると、インド通信社「PTI」報道

−ロシア、旅客機TU-154事故の結果、ウクライナ防空軍をロシア管理下おくようウウライナ政府に迫るかもしれない

−米国、プ−チン大統領のチェチェン政策を支持していると、米国大統領補佐官コンドリザ・ライス発言

−格付け会社「ム−デイ−ズ」、ロシアル−ブル債、B1からB3に引上げ、理由としてロシア政治経済状況の大幅な改善と徴税能力向上

−プ−チン大統領、農民記念日祝賀式典で今年度穀物収穫量8千万トンをふまえ、ロシアは最大の食料品輸出国になる力があると演説

−ロシア、2002年度年金平均額32.3％増、約1600ル−ブルとなる。また年金額確定計算では、退職前二カ年間給与だけでなく、全勤続期間の給与も考慮される

−水曜日モスクワ大学ビジネスハイスク−ル建物前で日本の桜植樹式が行われた。式典にはモスクワ大学長ヴィクトル・サドヴニチイ、駐露日本大使丹羽ミノル、モスクワ大ビジネスハイスク−ル校長オレグ・ヴィハンスキ−、日本センタ−所長青山など

−新紙幣5千ル−ブル、早くも来年にも登場か

−米国財務次官テイラ−、最近ロシアは経済で大きな進展があると発言、ロシアのWTO加盟促進、米国の優先課題であるとのこと。

−EU、ロシアWTO加盟文書11月までに作成

−木曜日ロシア政府、本土・サハリン連絡橋建設問題を検討の予定。総工費43億ドルの連絡橋は、将来膨大な利益生む可能性ある。

−ロシア政府、文化財持込・持出し関し、ロシア文化省が提出したCIS諸国との協定案承認

−ロシア輸入関税5％、10％、15％、20％に変更（但し輸入自動車25％）

−英国政府、狂牛病他の動物種に自然感染すると立証された場合、全羊4千万頭処分する意向

−タリバン、アヘン・モルヒネ・ヘロイン栽培、販売税（キロ当たり500〜2300パキスタン・ルピ−）徴収と、ロシア麻薬取締特別局大佐セルゲイ・ヴォリギン発言

−土曜日ロシア中央銀行、外国銀行に口座開設をロシア国民に許可。但し、口座開設について税務当局に通知すること、税務職員の要求ありしだい、預金額デ−タ提出するとの誓約書必要

−サハリンで高品質ベントナイト鉱層数十キロメ−トル、サハリン地質調査隊により発見

−ロシアには現在15万人のアフガニスタン難民、その80％モスクワ居住、ほとんど密入国

−ドイツ、本年7月1日現在、対露投資額60億ドル上回る。これは外国からの対露投資総額の18％

−極東連邦管区大統領全権代表コンスタンチン・プルコフスキ−、ウラジオストック市に大投資会社設立−CIS六カ国（ロシア、ベラル−シ、アルメニア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン）兵器及び軍事技術の開発・製造で軍事企業間で協力促進の意向

−ロシア首相ミハイル・カシヤノフ閣議で本年度GDP5.5％の見込みと発言

−ロシア2003年度対外債務、1320億ドルとなる

−2002年度ロシア公務員給与、40〜60％引上げか

−ロシア来年1月1日より予定されている図書出版その他印刷物優遇措置廃止により、新聞図書価格40〜45％上昇と、ロシア出版事業省次官発言

−ロシア、国連大陸棚委員会で北氷洋大陸棚外側境の所有権を国際法に基づき確保する意向

−ロシア原子力発電所、独立企業として活動は止める。政令により、連邦原子力企業20社、国営電力会社「ゴスエネルゴアトム」に合併

−ロシア2002年度対外債務140億ドル返済予定

−ロシア宇宙通信規格、EU規格に移行

−ロシア、2005年までにデジタルテレビ放送に移行

−ロシア対外債務、この半年間で25億ドル減少

−2002年度対外債務返済方法の一つとして、宝石貴金属の売却も考慮と、ロシア政府表明

−ロシア、兵器輸出高で世界ニ位と、ロシア副首相イリヤ・カレバノフ発言、年間60億ドル売上見込み

−ロシア税関当局、10月1日より一定品目（ワイン、コンピュ−タ、毛皮、金属、武器、エンジン、農産物等）にたいし、向こう9ヶ月間、一律関税導入

−ロシア国家統計委員会、本年度上半期外国人投資額、昨年同期比約40%増加、年間全体の見通しでは130億ドル前後と予想

−チェチェン、1999年8月からの死亡者数3433名、負傷者数10160名、死亡者中2036名は国防省軍人、1397名は警察及び内務省軍人、負傷者5701名は国防省軍人、4459名は警察及び内務省軍人、一方第一次チェチェン紛争時（1994年12月〜1996年5月）、死亡者数3826名、負傷者数17892名、行方不明者1906名