うわぁ、白粉がせつない。や、楽しい文化祭を強調するためか、所々で淋しい描写を入れてくるのが憎らしいよな。……それにしても、茉莉花、怖ろしい娘っ!!
文化祭の準備の最中に見かけた高級志向のスーパー。そこは、<スルーア>の跋扈する槍水仙も勝利したことがない特殊なスーパーだった……。という感じで、仙の妹・茉莉花、登場&文化祭。茉莉花が中心な分、白粉が一歩引いてる印象だったのだけど、そもそも筋肉刑事がないのかっ!! とにかく、可愛さ炸裂な茉莉花と茉莉花をとられてヤキモチ妬きまくりな仙がとっても美味しゅうございました。相変わらずのセガ愛も素晴らしく、ほんと高レベルで安定した面白さだよな。いやぁ、良かった、良かったっ!!
[ ベン・トー ]
▽ Zaurusのtwiiterクライアントで、TLが読めなくなってしまって、しょぼん。OAuth未対応クライアントはログイン不能 って、なにそれorz。
ちょっ、先生、ガチすぎる(笑)。……そして、とうとう迎える卒業式は、筆力に定評のある野村美月だけあって、とてもとても綺麗で泣ける結末だ。
というわけで、見習い完結編を含む中短編三話。夏目漱石の『ココロ』を下敷きに菜乃の親友・瞳の過去に向き合う「“文学少女”見習いの、寂寞。」、タイトルそのままな「ある日のななせ」、そして、完結編の「“文学少女”見習いの、卒業。」。とりあえず、ななせぇ〜〜〜(*^^*)。や、卒業を控え、菜乃と心葉の成長が強調される中、相変わらずのツンデレぶりを発揮するななせが、やっぱり素晴らしい。いつまでもそのままの ななせ でいて欲しい。顔文字使いまくりなメールもいいねっ!! 可愛い可愛い。
そして、本編終了後はじまった文学少女見習いの物語もいよいよ終了。とにかく綺麗なラストが素晴らしい。それにしても、猪突猛進な菜乃の成長も見られるけれど、それよりも、心葉の成長ぶりが凄まじすぎるっ!! そんな頼りがいのある心葉なんて……。そして、次回シリーズ『半熟作家と“文学少女”な編集者』って、えっ?! 心葉、もはや半熟って感じじゃないんじゃ……。
[ “文学少女”シリーズ ]
それにしても、選ぼうと思って過去半年に読んだ本を見返してみたのだけど、明らかに読んでる数が減ってるなぁん。シリーズものを追いかけるのが精一杯で、新規開拓が全くと言っていいぐらい出来てない予感orz。……それでも、いくつか選んでみました↓。
織田信奈の野望(→感想) 【10上期ラノベ投票/既存/9784797358759】
すでに3巻まで出てるけれど、この半年で新たに手を出していちばん面白かったのがコレ。タイトルから判るとおり、戦国武将を美少女化した作品。とにかく、史実とウソのバランスが見事。戦国シミュレーションゲームの知識を持つ主人公という設定を上手く使って、非常に面白く仕立ててあるのがいいよね。
神さまのいない日曜日(→感想) 【10上期ラノベ投票/新規/9784829134771】
ここ半年の新人デビュー作品の中では、断トツだと思う。神に見捨てられた世界という残酷な世界観と、そんな世界で生きる愉快なキャラたち。そのギャップとせつない物語が素晴らしい。
とある魔術の禁書目録(→感想) 【10上期ラノベ投票/既存/9784048683937】
すでにお馴染みの『とある魔術の禁書目録』だけど、第三次世界大戦が勃発し主人公格が勢ぞろいし、もう最高におもしろくなっておりますっ!! 今、いちばん盛り上がっていて楽しみな作品です。
僕は友達が少ない(→感想) 【10上期ラノベ投票/既存/9784840132527】
なんといっても、今、もっとも輝いているのが平坂読、そして、『僕は友達が少ない』。残念なキャラによる会話主体で描かれる日常が、とにかく読んでて楽しいよね。
第1回『このライトノベルがすごい!』大賞<優秀賞>。高校入学初日、女の子との出会いを妄想しながら学校に向かう沖田善一は、その道中、いきなり見知らぬ美少女の跳び蹴りをくらい病院送りに……。という感じで、ムチャな性格の美少女に振り回される少年というオーソドックスなボーイ・ミーツ・ガール。新人さんにしては読みやすい文章だし、オーソドックスなだけに、真っ当に面白かったっ!!
いやぁ、なんと言っても魅力的なのはヒロインの明華武瑠。萌えたり可愛かったりするタイプのヒロインではないのだけど、いろいろとムチャすぎる(笑)。まさに、暴走少女と呼ばれるに値する暴走ぶり。そこがまさに面白いっ!! しかし、私の世代で必殺技というとギャラクティカマグナム抜きに語れないのだけど、やっぱり世代が違いますか、そうですか。……しかしながら、暴走少女の武瑠と対をなす、妄想少年にあたる善一の方はといえば、序盤はともかく、そんなに妄想妄想しているわけではなく、そこは残念。いや、武瑠の行動は人並みはずれてヒドイ(笑)のだけど、善一は比較的普通なので、結局、普通のボーイ・ミーツ・ガールの域を超えてない。オーソドックスなラブコメとして、きちんとふつーに面白いだけに、やっぱりそのレベルで終わってしまっているのは残念無念。もう少し、この作品ならではの要素があれば、もっともっと面白くなると思うんだけどなぁん。
[ 暴走少女と妄想少年 ]
第1回『このライトノベルがすごい!』大賞<特別賞>。人間のクズ・柏木絆は、奇妙な遺跡で出会った記憶喪失で純真無垢な少女の才能に目をつけ、彼女を騙しながら一緒に住むことに……。という感じで、新人らしい怒涛の勢いがとにかく素晴らしいっ!! あと、味があるイラストも非常にマッチしていて、このイラスト、好きだわぁ〜。
いやぁ、とにかく特徴的なのが、主人公の柏木絆。どこまでも自分勝手な人間のクズで、読んでて、ここまで腹が立つ主人公は珍しい。前半は、あまりの柏木の酷さに、もう読むのをやめて投げ捨てようかと思うぐらいだったのだけど、それがあまり気にならなくなる中盤以降は、すげー面白い。や、勢いに任せた怒涛の展開はすげーのよ。わりと同人誌的なノリだと思うのだけど、かなりムチャにスケールが大きくなる展開は、ほんと素晴らしいっ!! ……まあ、勢い重視ということは、逆に言えば、荒削りな作品で、例えば、柏木の「いいところもある」と変わっていく描写とか、あんまり上手くないよね(^^;。まあ、そんな気になるところもあるのだけど、新人らしい勢いはほんと素晴らしい作品でした。
[ 伝説兄妹! ]
第1回『このライトノベルがすごい!』大賞<栗山千明賞>。エロとバイオレンスな日常をすごす主人公・マウスのもとに、かつての恩人の娘が「助けてください」と訪ねてきた、という感じのスピーディでスタイリッシュな作品。自分に酔った風のテンション高い文章は、すげーリズミカルで中毒性の高い文章だよな。そして、ぐいぐい引き込むスピーディな展開がおもしろいおもしろいっ!!
うわぁ、これは、いかにも新人らしい魅力に溢れた作品。正直、あまり小説を書きなれてないような文章と展開なのだけど、それを差し引いて余りある若さに溢れ迸るパッションがすげぇ。いかにも10代の感性で綴られた……って、え!? 作者の人は、33歳?? マジすかっ、ありえねぇ〜〜〜。いやもう、書きたいものを、思いつくままにガンガン書いて書きましたといわんばかりの情熱が、うまく荒っぽい魅力に繋がってる予感。テンポよい展開が、ぐいぐいと物語に引き込む引き込む。これでもし、筆力がつけば、ほんと凄い作家になるんじゃね? 今後の作者の成長が非常に楽しみだだだっ!!
[ ファンダ・メンダ・マウス ]
▽ 2010年上半期ライトノベルサイト杯、結果発表速報版 - 平和の温故知新@はてな
▽ 2010年上半期ラノサイ杯結果ページ(新規作品部門)とは - はてなキーワード
新規作品部門上位三位の『空色パンデミック』『ココロコネクト キズランダム』『さくら荘のペットな彼女』、どれも読んでないorz。
▽ ライトノベルサイト杯の軌跡 - 平和の温故知新@はてな
そいえば、過去のラノサイ杯の過去の結果はこちらに纏められてた。
第1回『このライトノベルがすごい!』大賞<金賞>。要は、自分の私生活を四六時中ネット中継してるネットアイドルたちの青春ストーリー。あれ? ネットアイドルってもはや死語? (汗;。その少女たちがネット中継でプライベートを切り売りする理由付けのために、「IPI症候群」やら「IPI配信者」やらの設定を導入してるのだけど、これらの設定は練り込みが甘く、また説明のための構成も酷く、この点についてはかなり残念。せっかく、青春ストーリーとしては秀逸なのに、この設定と説明は何とかならなかったのか……。
無駄な設定と下手なその説明パートが多くを占める前半は、正直、酷いと思ったのだけど、この作品の素晴らしいところは、少女たちの複雑な悩みと真っ直ぐな想いを主体とした青春ストーリー。主人公でそこそこ売れはじめているネットアイドル(^^;の祭と親友の一葉。この二人の会話が楽しく、そこに大手ネットアイドルのユイガが加わりはじまる、祭とユイガのせつなさ溢れる心の交流が、ほんと素晴らしい。特に、ユイガの秘密が明らかになってからの怒涛の展開が、うひぃぃぃ〜〜〜〜〜〜。ほんと、三人の青春ストーリーに終始してくれていれば、最高だったのにっ!!
[ 僕たちは監視されている ]
第1回『このライトノベルがすごい!』大賞<大賞>。遺言詞と呼ばれる言葉によって、脳が変質し世界の認識が変化したコトモノと呼ばれる人たち。そのコトモノと呼ばれる半妖たちによって繰り広げられるバトルと、コトモノを巡る大きな謎っ!! 確かに、これぞライトノベルらしい、大賞に相応しい内容だっ!!
このラノ大賞の他の4作品は、ライトノベルとしてはわりと変化球なものが多かったけれど、これは、いかにも今の売れ筋のライトノベルっぽい内容。コトモノに代表される異能設定と世界を変革するほどの謎と熱い展開。これは面白かった!! まあ、その設定は複雑でなかなか理解しづらかったり、いろいろと強引でご都合主義な展開は、まだまだ、新人らしい力量不足を感じたりもするけれど、そこら辺は、今後の成長に期待ということかしらん。少年漫画的な熱い展開は面白いんだけど、好み的には、ラブと萌えも弱いのも残念かなぁ。
[ ランジーン×コード ]
▽ というわけで、このラノ大賞の全5冊、読了。どの作品も、きちんと一定の水準は超えた面白い作品に仕上がっていて、一安心。や、新興レーベルの新人作品だと、とても読めたもんじゃない作品が入り込んでても不思議ではないと思ったんだけど(^^;。……正統派というよりも異色な作品が多く、特に、萌え的な路線からは背を向けている。MF文庫Jの真逆を行こうとしているような印象だなぁん。それにしても、税込み480円という低価格の値付けなのに、正直、あまり数を売ることを狙ってるように見えないのだけど、このラノ文庫の行く末は大丈夫なのかしらん(^^;。
『田村くん』や『とらドラ』の作者、竹宮ゆゆこの新作なのだけど、どうにも微妙orz。特に、香子様が活躍しはじめる中盤以降はともかく、前半部の酷さはいったい。がっかりだよっ!!
主人公は大学一年の青年、多田万里。そして、入学早々友人になった柳澤光央と、柳澤を一途に想う加賀香子。万里は、恋に不器用な香子の味方をするうちにやがて……。という感じで、泥沼化を期待させるお約束な恋愛ストーリーなのだけど、う〜ん、大学生にしては、精神年齢が幼すぎやしないか? 香子様の性格と行動は、ほとんどギャグなのだけど、作品全体としては、比較的シリアス寄りなので、すごく浮いて見える。大学の雰囲気は非常に良く出来ていて、等身大の青春モノとしてのリアリティは良く感じる作りなのだけど、そこに力点を置くあまり、エンターテイメントとしての恋愛モノとしては、どうにも微妙な予感が……。しかも、恋愛小説のお約束でいえば、大学生はセックスありが当然だと思うのだけど、今後どうなんのこれ?
[ ゴールデンタイム ]
最高傑作級っ!! なんだこのスリリングな恋の駆け引きはっ!!!! いや、異性の気を引くためにいろいろと作を講じるのはある意味ラブコメの基本で、はじめの行動からしてベタで見え見えなのだけど、それが天才少女と頭脳派のシニカルな主人公の間で行なわれることによって、ムチャクチャ楽しくスリリングな話に仕上がってるのよ。素晴らしいっ!!
なんといっても魅力的なのは、恋するヒロインである月森葉子。なんという策略家だっ!!そして、それに気づかず、頭脳戦を挑み振り回されることになる主人公の野々村が、いやぁ、楽しい楽しい。一応、根底にあるのは直球の恋愛モノだと思うのだけど、それに、殺人というエッセンスを加味してスリリングな話に仕立てたのが、ほんとにお見事。しかし、月森はともかく、振られ役な役どころの宇佐美がちょっと可哀相かな。おかしい登場人物たちの中で、普通にいい娘なのに……。
[ 月光 ]
▽ 菅首相再選→大幅円高でドル円82円台→市場介入で85円台復帰。やっと、日本政府が円高対策に本気になったよ。……や、一時しのぎかもしれんけど。
▽ [TVA]『けいおん』#終。もっと泣かせに走ることも出来るだろうに、あえて抑え気味な演出がニクイ。最後の歌が泣ける〜〜。
▽ 星海社FICTIONS は、新しいラノベレーベルなのかしらん? 初回ラインナップが、犬村小六、元長柾木、虚淵玄というのは、なかなか凄いな。
いいよいいよ、スノウピー可愛いよ。いやぁ、相変わらず、会話が楽しい。楽しすぎるっ!! 基本クールなスノウピーといい、べたなツンデレの可香谷さんといい、微妙にズレた会話とのほほんとした雰囲気がマジ素晴らしい。や、「えきぞちっく」って(^^;。そして、憤慨シーンが最高すぎる。って、なんだよそのイラスト(爆笑)。
というわけで、雪の世界からきたスノウピーと、不思議な存在を引き寄せやすい主人公を描いた学園ファンタジー。この第二巻は、謎の転校生と妹キャラの二人を新キャラとして導入。魅力的なキャラとそのキャラたちのほのぼのとした会話が、ほんと楽しい楽しい。特に、近くの銭湯に行く話とか、日常のちょっとしたイベントと会話が楽しすぎる〜。……しかし、逆に言えば、戦闘はいらんと思うのだけど。いや、せっかくキャラと会話が魅力的な話なんだから、下手にバトルとかやらずに、恋と人付き合いの悩みを中心に話を組み立ててくれればいいのに。
[ スノウピー ]
▽ ここ数日、体調ヒドス(T-T)。今日からせっかくの連休なのに……。
▽ PlayStation®Moveモーションコントローラ専用・対応ソフトウェア国内発売予定タイトル※1 | プレイステーション® オフィシャルサイト
リストに『ダンシングアイ』の名前があるんですけど、あの名作『ダンシングアイ』が今更復活だと。私が、ゲーセンでプレイしてたのって、まだ学生時代、10年以上前なんですけど。……ええっと、プレイするにはどうすればいいの? PS3 と新発売の「Moveモーションコントローラ」を買えっていうの? うわぁ、ゲーム1本のためだけに揃えるのは、ちとハードル高けぇ。
うわぁ、やっぱ、凄く面白いぃぃぃぃぃぃぃっっっ!! 「金ヶ崎の退き口」で絶体絶命の相良良晴。一方、織田信奈も瀕死の重傷を負い……。という感じで、この4巻では「金ヶ崎の退き口」から「比叡山焼き討ち」辺り。やっぱり、史実と架空のバランスが非常によいな。どう見ても美少女ラブコメのベタベタな展開なんだけど、よくよく考えてみると、わりと史実に忠実な作りになってるという。最近のイロモノ的な歴史モノって、わりと史実を無視することも多いと思うんだけど、ここまでドタバタやってるのに、基本線は史実どおりで、また、史実と違うところも、それをきちんと作品の中で意味付けているところも凄い。
さすがにここら辺の展開ではシリアス気味だけど、信奈をはじめとした各キャラの想いがよく描かれていて、さらにきちんと、いい話に仕立ててある。それでいて、コミカルで笑える要素も忘れずに入ってて、ほんと、素晴らしい美少女戦国ラブコメだよなぁん。そして、勘助ぇ(爆笑)。
[ 織田信奈の野望 ]
▽ PS3の使い道。DVDとかCDとか、めっきり買わなくなって久しいので、Blu-Ray とか見ない予感が(^^;。PSXユーザとしては、確かに、地デジレコーダーの trune は気になるんだけど、ケーブルテレビに非対応らしいしなぁん。Amazonだと、本体価格 \28,351 かぁ。思ったよりは高くないんだよなぁ。
▽ 「白背景+女の子」のライトノベル表紙ってAVのパッケージとそっくりだよね - 偏読日記@はてな
ちょっ(笑)。いや、双方とも女の子を売りにしているだけに、パッケージとしては、似たようなところに収束するは当然かしらん。
大賞
金賞
栗山千明賞
特別賞
優秀賞
超・最・高・傑・作っ!! おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、おっぱい、くぅっっっ、やっぱ、素晴らしいわっ!!
1年3ヵ月ぶりの新刊。延期に延期を重ねたので、内容はちょっと心配だったのだけど、全く持って杞憂でした。相変わらず、良質なラブコメすぎるっ。面白い、面白いっ!! 今巻では、前巻ラストで登場した超爆乳美少女が恋愛バトルに本格参戦。どう見ても両想いなのに、互いに素直でないため、自分の気持ちにすら気づかない悠太と麟音。そんな二人の間に、悠太に素直に好意を寄せるサラが登場し……、という感じで、おっぱいとギャグに彩られつつも、かなりベタなラブコメ展開が、ほんと素晴らしい。やっぱりこう、恋するあまり可笑しくなりまくりな麟音がほんと可愛すぎるなっ!! くうぅぅぅぅ〜〜。
[ 女帝・龍凰院麟音の初恋 ]
アイドル研に所属する高校生・瀬名信一は、借金返済のためにアイドルを目指す王女・セノンのプロデューサーになってセノンの手助けをすることに……。と、『小学星のプリンセス☆』でロリで定評のある餅月望の新作は、またしてもロリもの。セノンはきちんと可愛いね。そして、世界観も『小学生〜』と繋がってるのかしらん? まあ、ストーリーはベタに王道展開。文章も読みやすく、非常にいい作品。ただ、きちんとおもしろくはあるのだけど、一冊で窮屈にまとめてしまっているので、後半は盛り上がりに欠けるかな。出来がいいだけに、ちと勿体無いかしらん。
[ ロイヤル☆リトルスター ]
うわああああぁぁぁぁぁ、ごろごろごろごろぉ〜〜〜〜。ラブレターで呼び出された先にいたのは二人の「はな」。学校でも指折りの美少女二人にいきなり告白された園端夕は……。というわけで、後半はちょっと青春的な展開になって、そこは残念だったけど、前半のラブバトル展開が非常に楽しい、楽しすぎるっ!! ごろごろごろぉ〜。
運動神経抜群な元気娘・成宮花と人形のように愛らしいお嬢様・東雲華。その二人に告白された正直パッとしない少年である園端夕。その三人に夕の幼なじみ木村知佳を加えた四人で映画作りをすることに……。と、巻頭カラーのピンナップが凶悪すぎる(*^^*)。とにかく、二人の「はな」が魅力的で可愛いすぎる小説です。うれしはずかし、ドキドキ。まあ、二人が夕を好きに思う理由や、映画作りに対する各々の複雑な思いが、いまいち説得力が弱かったり、描写が足りなかったり、読んでて気になる部分が散見されて出来はいまいちな気もするのだけど、それはそれ。ほんと二人が可愛いなぁ。や、特に後半は恋愛よりも青春よりになってしまうのだけど、ほんと最後まで、恋する二人と恋愛に焦点を当ててくれれば最高だったんだけどなぁ。2巻に期待だっ!!
[ 花×華 ]
▽ このライトノベルがすごい!文庫がすごい。(※返品的な意味で) - 本屋さん戒厳令
なんと惨憺たる売り上げと返品の山……。2ちゃんねる情報によれば 20万部刷った ということらしいけれど、新興レーベルで、新人のみ、イラストも売れ線でないとすると、それは素人目から見ても、どんなに内容が良くたってそんなには売れないような。や、コンビニ販売してたり商流が通常のラノベと違うという話もあるけれど、無謀すぎるよなぁ。このラノ文庫の行く末が、凄く心配です……。
ダメダメ。いや、作品がダメというわけではなく、この主人公はダメだ。嫌いだ。……内容は、奇人変人の集まる「さくら荘」で、生活破綻少女のましろを世話することになってしまった高校生・空太の日常を描いたもので、序盤こそエロコメかと思ったら、そのダメで酷い主人公、空太のうじうじとした悩みを中心とした青春ストーリーで、もう読んでてイラついてイラついて仕方がない。いや、多少なりとも主人公に共感が持てれば別なんだろうケド、こんな情けない主人公の青臭い悩みをひたすら読まされるだけで、いったい何が面白いというのだろうか……。
[ さくら荘のペットな彼女 ]
だはははははははっ、これはいいラブコメ。いい意味で突っ込みどころが多く頭の悪い内容で、非常にテンポ良く目まぐるしい展開が、いやぁ、楽しい楽しい。100万円の価値があるといわれる伝説のソースコードを巡るコンゲームが、馬鹿らしくもほんとにおもしろいっ!!
失踪した姉が残した意味不明のメモ。コンピュータに関するなにか、と当たりをつけた伊沢令人は、マイコン部のドアを叩くが……。という感じで、“C”とか“H”とかエッチなワードを散りばめつつ、実は、C言語の“C”でしたという頭の悪い発想で、とにかくその頭が悪く突っ込みどころ満載な内容が面白すぎる。伝説のソースコードを巡る高度な頭脳戦が手に汗握る一方で、二つ名持ちのスーパープログラマーたちの争いのはずなのに、コンパイルするのに四苦八苦とか、ヘッダをいじるのがせいぜいとか、なんでそんな低レベルの話になってるんだよ!!(爆笑) ていうか、「可算無限の翠玉(インフィニティ・エメラルド)」とか通り名が存在するようなセンスが最高っ!! 主人公の伊沢令人とヒロイン役の織姫葵のちょっとエッチなラブコメ展開も素晴らしく、マジさいこーーーっっっ!!
[ 彼女と二人で「C」体験! ]
最高傑作級。『<本の姫>は謳う』の多崎礼が贈る新作は、やはり綺麗なファンタジーでした。青空の見えない地形に象徴される重苦しい空気に包まれた王国を舞台に、それでも輝いて生きる人の夢を綴った連作短編。この1巻は、有力貴族の元に嫁いだ地方領主の娘・アイナの物語を綴った「翠輝晶」と、旅芸人として生まれやがて騎士として一人の貴族の娘に尽くすことになるアーディンを描いた「蒼輝晶」の二編。その二編とも、とても綺麗でせつない恋愛モノで、ほんと素晴らしいわ。
いや、「翠輝晶」の互いに思いやる夫婦愛も素晴らしいのだけど、特に、「蒼輝晶」は、イズガータとアーディンの身分違いの恋の物語がせつなすぎるっ!! 恋愛モノとしてはベタな悲哀なんだけど、それが、緻密に組み立てられた背景の元で、丁寧で見事な筆力で綴られていて、ほんと綺麗すぎるほど綺麗だよなぁん。二つの短編は、それぞれリンクしていて、おそらくシリーズ通して、この王国の未来が綴られることになるんだろうけど、その王国の行く末も気になるなぁ。続きも楽しみですっ!!
[ 夢の上 ]
その展開で、エロなしは不自然だろっ!! これが、ラノベの限界……。クラスの美少女・桜井小春の秘密―同人エロ絵師であることを知ってしまった少年・浅野一哉は、やがて一緒に同人ゲームを作ることに、という感じの内容で、ベタなラブコメ展開と、やたらとオタクネタ満載なのがおもしろい作品なのだけど、ベタな展開のわりに、何故か不自然なところが多いんだよなぁ、エロに限らず(^^;。こう、もともとエロゲシナリオだったものを、中途半端にラノベ向けにノベライズしたような感じ。同人活動の楽屋落ち的な部分も中途半端な印象が否めず、面白かっただけに、ちょっともったいない……。
[ 気になるあの娘はエロゲンガー! ]
▽ “全5冊全て続刊”(『このライトノベルがすごい!』大賞スタッフblog:刊行情報だ!)
売上や返品率で話題のこのラノ文庫だけど、5作品とも続きが出るのか。『伝説兄妹!』とか、綺麗に1冊で纏まっていて、続刊は難しいと思うのだけどなぁん。
▽ Togetter - 「橋本紡氏を中心とした、「30〜35歳の世代に見られる自負・自虐気質」についての会話」
▽ Togetter - 「橋本紡版「ばけらの!」について杉井光氏が補足」
橋本紡と杉井光の世代間抗争。<ちげー。や、「若い作家がこんなこと言ってた」「これ俺のことじゃね? でも、曲解されてね?」という感じのやりとりだけど、橋本紡がすっかり痛いおじさんになってて、ぐんにょり。ちなみに、橋本紡が1967年生まれ、杉井光が1978年生まれ。10年前の橋本紡と言うと、今の作風と全く違う『バトルシップガール』(→感想) を書いてた頃なので、今の杉井光と比べたら、作家としてはまだ安定してなかったと思うのだけど、自負と自虐的な部分についてはどうだったんだろう……。