最高傑作。感動的なラストシーンに、ただただ号泣(T-T)。仁はともかく、メイゼルときずなの生き様が強くてせつなすぎるぅっっっ!!
再演大系の《神》が降臨し、魔法使いの存在が日常となった世界。再演大系の世界を磐石とするため儀式を進める舞花や聖騎士たちと、それを阻止せんとする仁たちのラストバトルが今……。という感じで、次々立ち塞がる超高位魔導師たちとのバトルも見所だけど、それよりも、メイゼルときずながハンパねぇぇぇぇっっっ!! 特にきずなが、“最後の魔法使い”って、うわぁぁぁぁ。彼女たちの生き様に想いを馳せると、とにかく泣ける。せつない、とにかくせつない……。それ以外のキャラたちも胸が熱い。京香なんかもカッコいいなぁ。ほんとに素晴らしいカーテンコールでしたっっっ!!
[ 円環少女 ]
新キャラとして、HP部OG鳥頭登場っ!! 眼鏡っ!! 眼鏡っ!! や、ホント、『ベン・トー』は眼鏡っ娘が多いな。作者のアサウラは、マジ、尊敬に値するっっっ!!!
修学旅行で槍水不在の折に、HP同好会にOGを名乗る鳥頭登場っ!! と、とりあえず、いつも以上に脇道に逸れてる印象(^^;。佐藤の交友関係のバカさ加減といったらっ!! ……まあ、新キャラ登場といいつつ、今回輝いていたのは、白粉と沢桔姉妹か。白粉のクリーチャーぶりはともかく肉壺って(爆笑)。いやもう、読んでてひたすらニヤニヤしまくりですよっ!! いやぁ、笑ったっ!! 笑ったっ!!
しかし、HP部崩壊の経緯も見え隠れしはじめたけど、今後はHP部の過去に話が向かうのかしらん?
[ ベン・トー ]
最高傑作級。杉井光版『星界の紋章』、いや、むしろ、『イリヤの空、UFOの夏』か。死と隣り合わせの戦時下を舞台にしたボーイ・ミーツ・ガールで、とにかくせつない〜〜〜。
東西に分裂して戦争中の日本。開戦の日に身内を亡くした少年・仁川佑樹は、やがて、徴兵された空軍で少女に出会う……。という、戦時下を舞台にしたシリアスに泣ける物語。どう予想しても、ハッピーエンドにはなりそうもない展開で、とにかくもう、せつない、せつなすぎるっ!! そんなベタに泣けるストーリーにもかかわらず、設定は、かなり攻めた感じになっているのもいいバランスだよね。日本国内が内戦してる設定はたまにあるけど、桜子の設定は、いろいろとスゴイよなぁ。いやぁ、ほんとに良く出来た物語で、とにかくせつないっ!! 素晴らしいっ!!
[ 花咲けるエリアルフォース ]
新章スタートなんだけど、いまいち。いや、出てくる敵はあからさまに雑魚で、ストーリーの落とし所も明確なのに、あまりにページ掛けすぎだろ。読んでて絶対途中で飽きる。この内容なら、この半分ぐらいのページ数でやらなきゃダメなんじゃね?
第三次世界大戦後の上条当麻のいない世界で、一方通行と浜面仕上の二人を主人公とした新章スタート。あからさまに一方通行と浜面仕上を共闘させる理由作りのための序章で、敵も明らかに雑魚なんだけど、この程度の雑魚との闘いに、こんなにページを割くなよ(^^;。二人を共闘させたい作者側の理由を作品世界に上手く転化してるところは凄いんだけど、やっぱ、いまいちだよなぁ。まあ、今回はあくまで序章なので、次回以降に期待かしらん……。
[ とある魔術の禁書目録 ]
バカすぎるっ!!(褒め言葉)。とにかく、妹満載の頭の悪い内容がさいこーーーっ!! 妹満載にもかかわらず、萌え要素もなくひたすらバカ。いや、素晴らしい。素晴らしい。
行方不明の大塚を追って辿りついた竜首村は、妹天国だったっ!! という妹と温泉の物語。1巻2巻は、正直、大学のサークル本の域を出ず、商業出版としては疑問なレベルだったのだけど、この3巻は、マジ格段に面白くなっている。主人公の造形としてはかなり酷かった柏木も、普通にバカでいい味を出してる。デジ子もバカだし、登場人物がみんなバカ。いやぁ、わかりやすいバカ小説で、楽しい楽しい。そして、エピローグも雰囲気でていて綺麗なのだけど、これで終わりなのか。いや、いい物語でした。
[ 伝説兄妹! ]
横浜を舞台としたスタイリッシュでバイオレンスなシリーズ第二弾。うわっ、筆者の感性をそのままぶつけたようなキレた魅力はそのままに、格段に読みやすくなっていて、これは素晴らしい。……2巻は、ダメな親のせいで理不尽な境遇に追い込まれたヒロインの美月の物語。あそこまで追い込まれながら、輝きを失わない美月が、ほんとに光っている。作品としては、正直、好みではないのだけど、これは非常に良く出来た作品。
しかし、小説は、いい意味で丸くなっているのに、あとがきは酷いな(笑)。
[ ファンダ・メンダ・マウス ]
うわぁ、終盤の残酷さが素晴らしいっ!! ただ、全体としては、ネタと薀蓄を並べてるだけというか、バラバラなシーンが並んでるだけでストーリーとしての一体感がなく、小説としてはいまひとつな出来。や、作者の人が書きたいシーンだけをノリノリで書いてるのが目に見えるようなんだけど、それならそれで、もちっと編集の人なりが、小説としての体裁を整えるように、作者の人の手綱を取るべきだったのではなかろうか?
内容は、薀蓄過多でエゲツない描写が特徴的な、個としては強いが種としては弱い吸血鬼を主題とした伝奇バトル。いやぁ、とにかく、バトルに限らずそのエゲツない描写がすげーのよ。特に後半、インテリ吸血鬼の魯班先生が本気を出し始めてからのバトルと、その後の展開はさいこー。ゾクゾクする。……でも、各シーンは悪くないのに、複数の物語から名場面を集めて切り貼りしたような、出来の悪い総集編みたいな内容はなんなんだろう。意図的なのかしら? マルチストーリーの群像劇というわけでもないのに、シーンごとに主人公が変わりモブにすぎないキャラも主役級のように動き出したり、また、シーンによってギャグだったりグロかったりして雰囲気もくるくる変わったり、小説としては、やっぱり凄く変だ。
[ リヴァイアサンのセカイ ]
いよいよ完結。5年半ぶりの新刊だけど、泣けるストーリーに、変態的なギャグを散りばめた、いつも通りの『天国に涙はいらない』でした。悪魔っ娘たまの残留妖気が引き起こしたマッチョ化現象。マッチョ化による世界の危機に、たまと賀茂に縁のある人々が立ち上がる……。という感じで、オールキャスト勢ぞろいな最終巻らしい最終巻。それぞれのキャラが、もう懐かしすぎるっ!! そしてやっぱり、佐藤ケイのきちんと計算して組み立てられたストーリーは素晴らしいの一言。なんでこんなに変態的なのに感動的なストーリーになってるんだ? ほんと、いい作品でした。
[ 天国に涙はいらない ]