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好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2009年1月に読んだ本



富士見書房 富士見ファンタジア文庫
H+P(2) ―ひめぱら― /風見周

……やっぱり、いまいち。や、こういう中身がないエロコメって、絵がないと圧倒的に魅力に欠けると思う。素直に、エロ漫画かエロゲでやれっ!! さらに言えば、寸止めは止めて、きちんと、エロエロにしろっ!! や、内容的には、子作りのためにお姫様たちから積極的にアプローチされる堅物の少年という、ベタなエロコメで悪くはないとは思うんだけど、う〜ん、次巻はパスかなぁ。

[ H+P ]


富士見書房 富士見ファンタジア文庫
黄昏色の詠使いVIII 百億の星にリリスは祈り /細音啓

前半は、説明が下手すぎる論文を読んでるようにしか思えなくて、正直、かなり酷いと思ったのだけど、後半に入ってからは、とにかくスゲー。特に凄いのが、ネシリスvsファウマの激しいバトル。そして、そのネシリスを見つめるシャンテの想いっ!! もうもう、くらくらするぐらい、むちゃおもしろかったぁ〜〜

シャオから語られるクルーエルの秘密。互いに譲れない想いを確信し、ネイトとシャオは激突する……。という感じで、いよいよ始まる<イ短調>とシャオ一行のガチバトルっ!! そして、ネイトとクルーエルの恋愛も核心へ!! いやぁ、クライマックス間近ということで、すげー燃える展開でした。そして、その中でラストに挿入されている、贈奏「友達だから」がマジ泣ける。これで、次巻かっ!! 続きがとにかく楽しみですっ!!

ただ、前半の設定語りについては、丸々全部を登場人物に語らせるという手法そのものが下手だと思うのだけど、その内容自体も、読者に提示するには、まだまだ作り込みが甘くて、完成度が低い印象でした。もしかして、ここで無理やり設定を提示しなければいけないような、大人の事情とかでもあったのかしらん?

[ 黄昏色の詠使い ]


富士見書房 富士見ファンタジア文庫
鋼殻のレギオス11 インパクト・ガールズ /雨木シュウスケ

なんですかっ、このラブバトル全開の内容はっ!! 素晴らしい素晴らしい、もっとヤレっ!!

本妻・リーリンの登場により、焦るメイシェン&フェリ。そして、ニーナもまた、無邪気にレイフォンに迫るっ!! という感じで、ラブです、ラブコメですっ!! うわぁ〜、めちゃくちゃおもしろすぎるぅ〜〜。いや、今回は、またも短編集なのだけど、レイフォンを取り巻く恋愛を中心にネタにしていて、とにかく楽しすぎる。やっぱ、このシリーズは、下手に話を大きくせずに、レイフォン周辺のキャラをメインに描いてるのが、一番おもしろいと思う。今回は、いつもは影の薄いメイシェンも頑張ったっ!! ニーナとフェリの話もギャグ寄りだけど、笑った笑った。マジに楽しい一冊でしたぁぁぁーーっ!!

[ 鋼殻のレギオス ]


富士見書房 富士見ミステリー文庫
SHI-NO ―シノ― 過去からの招待状 /上月雨音

ああうう。ラストエピソードとは言え、どんだけ重くハードな展開なんだっ!! なにはともあれ、次回で最終巻かぁ〜〜。

終わったハズの連続猟奇殺人、再び。警戒する「僕」と志乃ちゃんのすぐそばで、恐怖が現実化する……。というわけで、ふきふきプレイっ!! ふきふきプレイっ!! ホント、志乃ちゃんはめちゃ可愛いなぁ〜。と、一部にはほのぼのするシーンもあるものの、次巻で最終巻ということもあってか、物語は非常に重い展開へ。正直、ココまでやるとは想像の埒外でした、うあああああぁ。や、めちゃ凄いところで引いてるので、とにかく、さっさと続きを出しやがれっ!! 次巻が待ち遠しすぎるぞぉぉぉっ!!

[ SHI-NO ]


メディアファクトリー MF文庫J
緋弾のアリアII 燃える銀氷 /赤松中学

白雪が大活躍っ!! いやぁ、前回は、白雪の影が薄くて、ラブコメとして非常に不満だったのだけど、キンジを巡り、アリアと白雪が対決する構図が定まって、楽しい楽しい。めちゃくちゃ面白いっ!!

『魔剣』に狙われた白雪のボディーガードを買って出たアリアとキンジ。四六時中、一緒にいることになった三人だが、キンジを巡り、アリアと白雪は何かと対立し……。という感じで、ヤンデレ気味の巫女少女・白雪が、ラブコメ的な意味で大活躍っ!! アレ?、1巻って、こんなにラブ寄せでしたっけ(^^:。いやぁ、軽いノリでほんと笑える。そして、ラストの引きが凶悪すぎるっ!!

ただ、まるで作者の都合でそうなっているかのように、キンジの鈍感すぎる部分や行動が、あんまりに不自然なのはちょっと……。や、キャラのやり取りは楽しいのだけど、それ以外の部分は、特に、ストーリー展開なんかは、ちょっと微妙な予感もするんだよなー。

[ 緋弾のアリア ]


集英社 コバルト文庫
マリア様がみてる ハロー グッバイ /今野緒雪

祐巳・祥子編、終幕。なんだか美味しいところは、全て由乃が持ってった気がしますが(^^;。

いよいよ、祥子が卒業。ということで、実質的には最終巻と言っても良い、落ち着いた余韻を感じさせる一冊でした。最後の“了”の文字がとにかく感慨深い。……内容的には、もっと感動的にストーリーを盛り上げる構成にしてくるのかと思ったのだけど、むしろ淡々と、今までの34冊を噛み締めるような内容で、これはこれで良いかな。ただ、当然、祐巳&祥子に焦点を当ててくるのかと思ったら、むしろ由乃がメインだったりして、そこは、正直、どうよ。まあ、なにはともあれ、長かったこのシリーズも一区切り。今更言うまでもないけれど、ホント、素晴らしいシリーズでした。

[ マリア様がみてる ]


エンターブレイン ファミ通文庫
“文学少女”と恋する挿話集1 /野村美月

はきゅ〜〜〜〜、ごろごろごろぉ〜〜〜〜〜。なんといっても、収録されている短編の一本「“文学少女”と病がちな乙女」が、とことん甘く王道的な少女小説をしていて、とにかくこっぱずかしい短編に仕上がっている件。いや、素晴らしいぃ〜〜。

本編は完了した“文学少女”シリーズの、主にファミ通文庫公式サイトで掲載していた作品を纏めた短編集。短編集らしく、本編に比べてコメディ寄りかしらん。心葉が受展開すぎる(笑)。や、本編の裏側を描いているような作品も収録されていて、“文学少女”シリーズの読者なら、にやにやしながら楽しめる一冊になってるのがいいねっ!! ……それにしても、この短編集ではななせがあまりに影が薄く、やはりななせは不憫すぎる。<をい

[ “文学少女”シリーズ ]


幻冬舎 幻狼ファンタジアノベル
ルナ・シューター2 /林譲治

月面での地球外文明との戦争、という近未来SFだったハズなのに、いつの間にか、職場のドロドロ人間模様みたいな話になっている件。せっかく、月を舞台にしてるんだから、もっと SF寄りにして欲しいなぁ。

溶岩チューブの制圧により、異星ロボット・ラミアとの戦争で優位に立った月面軍。しかし、その優位によって一時的な平穏を得た月面軍内では、人間同士の軋轢が表面化していく……。というわけで、この 2巻は、低俗な人間ドラマがメインになってしまって、ギャフン。それを描きたいなら、なにも月を舞台にしなくてもいいんじゃね? 好み的には、もっとガチでハードなSFが読みたかったんだけどなぁ。まあ、ラミア側のいろんな秘密や謎は、盛りだくさんに仕込んできてはいるので、続巻は、まだまだ期待なんだけど。

[ ルナ・シューター ]


集英社 スーパーダッシュ文庫
初恋マジカルブリッツ 好きになるから女の子! /あすか正太

ひたすら、えっちしてるだけなので、感想に書くことがないんだよな。とりあえず、エッチの際に、ナニをいかに大きくして子宮口に届かせるか、ということがテーマになるライトノベルは、やっぱり、いろいろ間違ってると思うぞ(笑)。……それにしても、霧崎、ユージェニー、フランシスカもハーレムに加入する流れなのかしらん。

[ 初恋マジカルブリッツ ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
とらドラ・スピンオフ2! 虎、肥ゆる秋 /竹宮ゆゆこ

ああぁ、竜児と大河は仲良すぎるなぁっ!! 本編での現在進行形の泥沼ぶりと比べると、今回の短編集で描かれている夏〜秋の頃の二人は、ホント、幸せすぎて、ある意味、切ないよっ!!

そゆわけで、短編 5編からなる番外編。前の『スピンオフ』は、舞台が『とらドラ!』と同じだけの別作品に近い作りだったけれど、今回は、かなりふつーに番外編。収録されている 5編はそれぞれ、竜児と大河のある日常の一コマを描いた「虎、肥ゆる秋」「THE END OF なつやすみ」「秋がきたから畑に行こう!」、春田に焦点を当てた「春になったら群馬に行こう!」、独身(30)の若い頃を描いた「先生のお気に入り」。

や、竜児と大河の短編三つは、本編の現状を鑑みるに涙なしには読めないのだけど<をい、そんな中で印象深いのは、春田と美人女性との馴れ初めを描いた「春になったら群馬に行こう!」。いやぁ、春田の相談に乗る独身(30)が光ってるなぁ。春田らしからぬシリアスベースの恋愛話が、なかなか面白かったです。

[ とらドラ ]


同人誌
みみっく! /チーム八幡坂

アニメ化した『かのこん』の西野かつみや『狂乱家族日記』の日日日をはじめとして、MF文庫J生え抜きの作家17人が勢ぞろいした豪華同人誌。参加してる作家は、森田季節、赤松中学、日日日、西野かつみ、月見草平、田口一、内山靖二郎、三浦勇雄、七位連一、星家なこ、早矢塚かつや、大凹友数、穂史賀雅也、熊谷雅人、松野秋鳴、平坂読、比嘉智康。

500ページ超とやたら分厚いにもかかわらず、十分以上にクオリティも高くてさくさく読めます。や、同人で好き勝手書いたら、もっと支離滅裂な作品ばかりになってるのかと思ったら、きちんと起承転結を考えられたしっかりした作品が多くて、ビックリ。……まあ、短編で、アイデア勝負な部分はあるので、ネタを外してると残念な出来になっちゃってるけどな(^^;。

以下、印象に残った作品を↓。

ウタカイ /森田季節

和歌を使ったバトルといい、主人公の暴力的な性格とその語り口といい、とにかく魅力的な作品。素晴らしいっ!!

こんびにぞんび /日日日

「コンビニ店員がゾンビだったら」というネタ小説かと思ったら、ダークに落として、なんとエゲツない。

ちちくらべ /西野かつみ

西野かつみらしく、スキンシップをしまくりな恥ずかしいラブコメ。うひー。

ファイブ/ 三浦勇雄

耳の聞こえない女性との携帯電話を媒体とした恋愛小説なのだけど、素晴らしい素晴らしい。

あるライトノベル作家のモチベーション /比嘉智康

こういうのは作家本人の名前を使わないと面白くないと思うんだ……。

頭一つ飛び抜けて面白かったのは、『ウタカイ』と『ファイブ』。って、その作者の森田季節と三浦勇雄のどちらの作品も、読んだことがないんだよな……。

[ みみっく! ]


ソフトバンククリエイティブ GA文庫
カラミティナイト ―オルタナティブ― /高瀬彼方

私の記憶が正しければ、謎の少女は男だったハズなのですが……。

眼鏡っ娘苛めに定評のある『カラミティナイト』が、出版社を変えてリメイク。ストーリーは基本的に同じなのだけど、主人公の眼鏡っ娘・智美の相手役の少年がなぜか女の子に変わっている件。まあ、作者のページ によると、“遠野忍については単純な性別変更ではなく、もうちょっと設定を掘り下げる方向で対処した”ということなので、安直な路線変更ではないみたいだけど、正直、作者の人がなにを意図してキャラを変えたのか、わけがわかりませんっ!!

今のところ旧作とほとんど同じなので、どうストーリーが変わるかは今後の楽しみにするとして、それにしても、インターネットの描写はめっきり時代遅れになってしまってるなぁ。もはや、ブログもプロフもケータイ小説もふつーになってしまってるので、あの程度で炎上というのは、かなり無理があると思うよ。今、ネットいじめを描くなら、学校裏サイト辺りと絡めればいいのに。

[ カラミティナイト オルタナティブ ]


ソフトバンククリエイティブ GA文庫
ばけらの!2 /杉井光

ああもうっ、イヅナかわゆすぎるっ!! うきゅぅぅぅ〜〜〜

というわけで、酷いツンデレで、ヤキモチ妬きまくりなイヅナがとにかく可愛ゆすぎるっ!! そして、そんなあからさまなイヅナの気持ちにまったく気づかない、とことん鈍感なヒカルとのやり取りが、めちゃくちゃ楽しすぎるラブコメ。……内容としては、ラーメン対決、沖縄旅行、新キャラ鴻池ジン登場、といった短編三つという構成。作家生活のメタ的な要素をベースに、可愛いイヅナが描かれてればそれでいい作品なんだけど、ただ、イヅナにヤキモチを妬かせる手段として、新キャラ登場が続くのは、ちと気になったりもして。

[ ばけらの! ]


富士見書房 富士見ファンタジア文庫
生徒会の四散 碧陽学園生徒会議事録4 /葵せきな

腹がよじれるぅぅ〜〜。“テンション上がってきたー!”と“それは秘密”でひたすら大笑い。あとは九九。……相変わらず、生徒会室でダベってるだけのシリーズ。面白さは会話のネタ次第だったりするので、外したときは、正直、寒くてキビシイんだけど、基本的には、面白い。ただ、企業編のパートは、やっぱ違和感あるなぁ。こういう4コマ漫画的なノリの作品なら、変なストーリーはつけずに、ひたすら生徒会室でダベってるだけでいいのに……。

[ 碧陽学園生徒会議事録 ]


メディアファクトリー MF文庫J
ラノベ部2 /平坂読

やっぱり、最高傑作級だっ!! もうもう、とにかく腹を抱えて笑えるネタあり、せつないネタもありと、基本的にはラノベ部員のゆるい会話を中心にしてるだけにもかかわらず、ネタのチョイスや構成が抜群で、素晴らしい素晴らしい。ネタのチョイスがいいだけでなく、やっぱり、キャラが生き生きと魅力的に描かれてるのが、ほんと素晴らしいのよなっ!! 暦かわいいよ暦。文香の天然も凶悪すぎるっ!! そして、竹田と美咲も青春すぎるよ、こんちきしょうめっ!! めちゃおもしろかったぁ〜〜。

[ ラノベ部 ]


メディアファクトリー MF文庫J
かのこん12 〜ちずるメリーゴーラウンド!〜 /西野かつみ

なんというオチっ!! ……この物語、いったい、どこに向かうつもりなんだ(^^;。

前巻がほとんどシリーズ最終巻と言っていいような内容だっただけに、今回は、心機一転、再スタート。羞恥心を抱くようになってしまったちずる。エロエロだった耕太とちずるの関係はどうなってしまうのか……。という感じで、エロ抑え目でギャグ路線? 正直、全体的に物足りない印象だったのだけど、ラストはビックリ。そういう展開かー。や、マジに、物語の先行きが読めません〜〜。

[ かのこん ]


一迅社 一迅社文庫アイリス
メガネ恋。 /時海結以

“この国のマナーでは、メガネをかけないのは人前で裸になるのと、同じことだ”

それはどういう設定ですかっ!!(爆笑)。というわけで、メガネの国で、メガネの精霊を呼び出してしまった、メガネ修理師の少女・アニスの物語。ストーリー的には、ファンタジー世界を舞台に王家の継承争いを軸にした、とことん軽くてコミカルなラブコメなんだけど、いやぁ、メガネな設定が壊れていて、とにかく笑える笑える。どんだけメガネにこだわるんだよ(笑)。ただ、メインストーリーであるはずの、三角関係な恋愛モノとしての側面では、いまひとつ中途半端なのが残念。きちんと面白くはあったのだけど、結局、メガネを題材としたネタ小説の域を出ていないんだよなぁん。

[ メガネ恋。 ]


集英社 スーパーダッシュ文庫
ベン・トー3 国産うなぎ弁当300円 /アサウラ

眼鏡分が足りねぇ(号泣)。白粉が、白粉の出番が減りまくり。もはや、巻頭カラーからも姿を消してますよ(T-T)。そして、何故か眼鏡をかけてない、著莪の巻頭カラーに絶望したっ!!

というわけで、半額弁当の争奪戦を描いた『ベン・トー』。今回は、槍水先輩のターンかしらん。著莪はともかく、白粉の出番が減りまくりなんですが(T-T)。まあ、キャラ的には、槍水先輩も、著莪も、そして、不幸少女のあやめも、なかなか美味しくはあるのだけど(^^;。……それにしても、キャラが魅力的なのは当然、とことん地力の高い文章で、描写といい、構成といい、相変わらずクオリティ高いよなぁ。ツボをついた小ネタも満載で、文句なく、もう笑える笑える。マジに素晴らしすぎるよっ!!

[ ベン・トー ]


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