[ とっぷ ]  [ 最新 ] [ GAME ] [ BOOK ] [ 前月 ] [ 次月 ]

好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2010年12月に読んだ本



集英社 スーパーダッシュ文庫
ロイヤル☆リトルスター2 小さなアイドルは永遠に /餅月望

王道っ!! 王道っ!! や、高校生プロデューサー・信一と小学生アイドル・セノンの二人の間に、信一と同じ年の地球人アイドル・桑名芳花登場、という本巻。信一とお似合いの芳花の登場に、いろいろと空回りするセノンという内容で、絵に描いたような王道展開が、素晴らしい素晴らしい。まあ、セノン側はわかりやすいのに、信一側の心情描写に足りない部分が多く、ちょっと信一の気持ちの変化が唐突すぎるきらいはあるけれど、セノンが可愛ければいいか(*^^*)。イラストもかわゆくていいねっ!!

[ ロイヤル☆リトルスター ]


東京創元社 ミステリ・フロンティア
折れた竜骨 /米澤穂信

こんなに剣と魔法の世界観でバトル向きなキャラばかりなのに、何故ミステリ?<をい。舞台は、魔術が息づく中世ヨーロッパ。暗殺騎士を追い放浪の旅を続ける騎士ファルクと、ソロン島領主の娘アミーナは、その島で起きた殺人事件の犯人に迫ることが出来るのか? という感じで、内容的にはミステリミステリしてるんだけど、この設定なら、異能バトルにすればいいのに。……いや、米澤穂信が異能バトル書いたら、それはビックリだけど(^^;。

そう思えるぐらい、容疑者たちや探偵役の設定が魅力的。剣だけでなくイスラム系の魔術をも極めた騎士ファルクをはじめ、正統派の騎士に、不死の人外、人形遣いをはじめとする謎の傭兵等々。お前ら、犯人探しはいいから、互いにバトルしろよ(^^;。逆に、これだけ華やかなキャラたちが登場する中で丁寧に進むミステリ展開は、ギャップとしての面白さはあるものの、正直、地味だよね。いや、激しい戦闘シーンもあるのだけど、必殺技の一つもないのは、やぱし、なんだか物足りない。……ファンタジーなのに普通に米澤穂信らしいミステリに仕立ててあって、その点では不満なく面白いんだけど、ただ、せっかくのファンタジーなんだから、いつもと違う米澤穂信な作品を読みたかったなと、ちと思ったりして。

[ 折れた竜骨 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン6 ファントム・バレット /川原礫

いやぁ、面白い面白い。分厚いページ数もなんのその、一気に読んでしまったよ。……ゲーム内の銃弾が現実の死を引き起こす《死銃》事件を調査するため、《GGO》へログインしたキリト。ゲーム内のトーナメントで戦いながら、その危険な事件の真相に迫ることが出来るのか。「あなたが、私を一生守ってよ」って、相変わらず、キリトさん、マジパネェ(笑)。

無敵のキリトさんも苦戦するような現実と交錯する展開が、ホント手に汗握って面白かった。事件の真相は、それは怖すぎる。怖すぎるよ。でも、もちっと大きい背景があるかと思ったら意外に小さな話で、えっと、もしかして、次巻以降でなにかあるのかしらん? ……しかし、アスナ交えて、もう少し恋愛展開があるかと思ったら、そこら辺は弱くて、ちと残念。スグすら絡みが弱い状況だと、シノンの今後の今後の活躍は難しいかしらん。なんやかんやで、アスナ磐石なんだよな。

[ ソードアート・オンライン ]


朝日新聞出版 朝日新書
ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド /山崎元、水瀬ケンイチ

ボーナスも出たし投資でも考えようと思って買ってみたのだけど、別の意味で考えさせる一冊でした。いや、カリスマブロガーが、仲間のサイトを紹介しつつ、インデックスの良さを語る内容なのだけど、こう、どうにも漂う内輪感にもにょる。うーん、ライトノベルサイト界隈も、『このラノ』に協力してたりしていろいろ言われてるけど、外から見るとこんな感じなのかなぁ。確かに、こういう内輪的な雰囲気は、外から見るといい気はしないよなー。

ちなみに、この本に参加されてるサイトは以下の通り。見た感じ、どれも厳選させた良質のブログなんだとは思うけど、ただ、投資本で紹介記事に仕立てるならば、投資歴と投資額はどのくらいなのか、どんな資産配分にしてるのか、具体的に投資しているファンドはなにか、とかを纏めてくれればいいのに。ブロガーの人柄がどうとか、一般読者から見たら、かなりどうでもいいと思うんだけど。

そんな感じで、ちょっと内輪向けな雰囲気が気になる本だけど、それを脇に置くと、とにかく特徴的になのは、投資本にもかかわらず「儲かる」という話がほとんどない点。それどころか、「理論的には正しい投資法なのだから、損していても頑張ろう」という論調なのよ。実体験に基づいた良心的な内容だとは思うんだけど、ただ、商業出版なら、そこは嘘でも「インデックスのおかげで、10億円儲かりました」ぐらいのことは言わないといけないんじゃね(^^;。いやまあ、新書のわりには難しいし、決して初心者向けというわけではなく、すでにやってる人が「損してるけど俺も頑張ろう」と挫けず前向きになるための本という気もする。実際、リーマンショック前からやってたりしたら、まだマイナス圏に沈んでる人も多そうだよね。

[ ほったらかし投資術 ]


宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
伝説兄妹2! 小樽恋情編 /おかもと(仮)

相変わらず、イラストが素晴らしい。荒々しくもインパクトの強い、ライトノベルの中でも、屈指の存在感。このイラストはマジ好きすぎる。……そして、肝心の小説のほうも、相変わらず、主人公の柏木は酷いな。まあ、一気に話が広がる後半はなかなか面白いのだけど、そこに至るまでの前半は、正直、かなりダレてて読むのがツライ。新人らしい荒削りさは、それはそれで魅力ではあるのだけど、きちんと読者を楽しませようと意識しているかは、かなり疑問。ていうか、もちっとデシ子に焦点当てようよ(^^;。

[ 伝説兄妹! ]


宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
暴走少女と妄想少年2 /木野裕喜

やっぱし、物凄くオーソドックスなラブコメディだよなぁ。前半のコメディ路線も楽しいのだけど、特に、終盤の展開が素晴らしいっ!! ……ただ、新ヒロイン導入は悪くないけど、安易な三角関係は、なおさら、“普通”になってしまった感じ。十分面白くはあるんだけど、これといった尖がった部分がないのは、ちょっとツライんじゃないかなぁん。“普通”であることが魅力になっているかというと、そういう作りにもなっていないし。や、あとがきによると、“妄想”が売りのような書き方になっているけど、そこまで特長になってないよね。やるなら、もっと徹底的にやるべきじゃないかしらん。

[ 暴走少女と妄想少年 ]


[ 前月 ] [ 次月 ]