[ とっぷ ]  [ 最新 ] [ GAME ] [ BOOK ] [ 前月 ] [ 次月 ]

好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2011年1月に読んだ本



アスキー・メディアワークス 電撃文庫
はい、こちら探偵部です2 /似鳥航一

だはははははっ、最高傑作級ぅ〜。や、収録されてる3話と4話のうち、4話のほうは正直いまいちだと思うのだけど、「第3話 開幕! 全国探偵大会」が、とにかく素晴らしい。一言で言えば、バカ。緩いキャラたちによる頭の悪い展開が、マジ素晴らしいっ!!

なんとか部員を揃えた星丘学園探偵部は、いよいよ全国探偵大会の予選へ。というわけで、天然系というかボケ中心のメンバによる漫才のような頭の悪い推理合戦がもう、笑える笑える。じんろーを巡る玖梨湖vs住職さんの戦いも可愛い、可愛い、かわゆすぎるっ!! いやぁ、ホントこういう頭の悪い展開って最高っ!! 素晴らしいっ!! や、こういう第3話のように、ひたすら内容のない内容をやってくれたらよかったのに、4話のように、少しでもシリアス展開になると、魅力は半減だなぁん。

[ はい、こちら探偵部です ]


メディアファクトリー MF文庫J
お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ /鈴木大輔

うひぃ〜〜〜、面白い、面白い。や、物語としては、まだ導入が終わったばかりなので、最高傑作というには時期尚早だと思うのだけど、その予感を期待させる、今後がムチャクチャ楽しみな新シリーズ。マジ、楽しみすぎるっ!!

六年ぶりに再会した妹は超絶なブラコンに成長していた、というのがストーリーの骨子なのだけど、妹だけでなく個性的なキャラを配置した極上なハーレム系ラブコメを期待させる導入。本巻はとりあえず一通りキャラ紹介をしましたという感じなんだけど、にもかかわらず、キャラ同士の掛け合いが愉快愉快。いやもう、キャラの掛け合いだけでもお腹一杯なのだけど、それだけでなく、平々凡々にもかかわらず何故かモテまくりの主人公・秋人自身を含め、様々な秘密や伏線を散りばめていて、ホント、続きが楽しみすぎるっ!!

[ お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ ]


エンターブレイン ファミ通文庫
“文学少女”と恋する挿話集4 /野村美月

“文学少女”シリーズも、短編に関しては、これで全て収録か。次回、『半熟作家と“文学少女”な編集者』で、いよいよ最終話。って、アレ? 半熟作家って、心葉のことじゃなかったのーーっ!!

それはともかく短編ラストということで、心葉の妹・舞花に焦点を当てた「不機嫌な私と檸檬の君」や、ななせや麻貴のその後を描いた「ななせ〜天使へのコール」「蛍〜嵐のあとの陽の中で」など、今までと毛色の違う話も収録。相変わらず、クオリティの高さは折り紙付きだけど、ただ、ななせのその後はちょっと蛇足気味かな。なにも、心葉の次の話は書かなくても……。

収録されている13編の中で、なんと言っても心に残るのは、「“文学少女”の今日のおやつ 特別編〜『百年後』〜」。大学時代の遠子を描いた作品だけど、うわぁ、P372の最後の一行とその脇に添えられたP373の遠子の挿絵がとにかく感動的。遠子の想いの深さが良く表現されていて、メチャ泣けるわぁ〜〜。

[ “文学少女”と恋する挿話集 ]


集英社 コバルト文庫
マリア様がみてる ステップ /今野緒雪

最高傑作級ぅ〜。あとがきのネタも含めて、とにかく非常に愉快な作品。いやもう、一発ネタみたいな面白さではあるのだけど、にやにやがとまらなぃぃぃぃぃっっっ!!

親友の律から「おつき合いしている男性がいる」と告げられた佳月は……。というわけで、舞台こそリリアン女学園であるものの、いつものメンツは誰も出ないどころか、男女の恋愛をメインに添えた異色の一冊。それでもやっぱし、いつも通りの『マリみて』で、親友同士の友情を扱った作品としては非常に綺麗な読みきりとして仕立ててあります。やっぱし、このファンタジーとしか思えない二人の想いの美しさが『マリみて』の真骨頂だよなぁ。……そして、あとがきの問題に関するネタに大笑い。最後まで読めば気づくように作られてるのだけど、仕込み方が巧いよなぁ。

[ マリア様がみてる ]


メディアファクトリー MF文庫J
かのこん15 カノジョはコンと…… /西野かつみ

約1年ぶりの新刊で、「カノジョはコンと……」という意味深なサブタイトル。にもかかわらず、焦らすように進まない展開……。まさかの奇稲田姫復活。ちずるは死に、茫然自失の耕太は。という感じで、いよいよ最終盤のクライマックスなのに、この停滞した展開はいったい(^^;。とにかく続きだっ。続きはいつですかぁ〜〜。

[ かのこん ]


メディアファクトリー MF文庫J
彼女と二人で「C」体験! V2.0 〜絶頂ポリモーフィズム〜 /石川ユウヤ

ここまで無知なのにC言語をネタにした作品を書こうとした作者の人の勇気に乾杯っ!! ……コンゲーム的な要素が強かった一巻と違い、この二巻は、プログラミング対決がメインになったのだけど、正直、プログラミングに関しては、突っ込みどころが多すぎるとかいうレベルではなく、あまりに酷くお話にならない。いや、どうせそのレベルだったら、入門書片手にとんちんかんな理解で書くのではなく、必殺技を出すとか異能力を全面に押し出して、もっとはっちゃけた内容にした方が良かったと思うんだ。プログラミング対決以外の部分も、パンツは良かったけれど、それ以外はちょっと微妙……。

[ 彼女と二人で「C」体験! ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
なれる! SE3 失敗しない? 提案活動 /夏海公司

SE残酷物語第三弾。1巻、2巻はあまり自分の仕事分野とは重なってなかったんでわりと平気だったけど、この3巻はグサグサくるな、何だこれorz。ていうか、リアルに比べて、むしろまともじゃね? そして、こいつらの才能は底なしかっ?! ていうか、一番すげーの、どう考えても工兵だろっ!!

とりあえず、大手だからといって、バックヤードの支援が充実してるとか価格競争力があるとかウソだよね。そうだったら、俺、こんなに苦労してないもんorz。……それはともかく、だははははっ!! 室見さん、ベタにツンしてて笑える。そして、梢さんの偏愛ぶりも素晴らしいけど、やっぱりそれより目立つのは、工兵のスペックの高さだよな。ていうか、この話は、どこに行くつもりなんだ? ブラック企業に就職した新人SEの奮戦記かと思いきや、すぐにでも、独立して起業して成り上がって成功していきそうな、そんな感じが(^^;。

[ なれる! SE ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
輪環の魔導師8 永き神々の不在 /渡瀬草一郎

がはっ、怒涛の展開すぎるぅ〜〜〜。や、あとがきによると残り二巻ということで、魔族の親玉が出てくるわ、凄い展開だな。魔族、六賢人入り乱れての戦い。見え隠れするセロやフィノの過去。そして、ラストの展開がうわぁ〜〜。……加速する物語に、さっぱり先の展開が読めないのだけど、どうなるんだこれ?

[ 輪環の魔導師 ]


宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
ランジーン×コード tale.2 /大泉貴

「言葉」によって世界の認識が変化した人々・コトモノが生きる近未来。そのコトモノの存在を根底から揺るがす<破詞>と名乗る集団が現れ……。という感じで、1巻同様、中二病的な熱い展開なのはいいのだけど、主人公が武闘派じゃないのがツライ。そのため、主人公のロゴって空回りしてる印象が強くて、熱い展開にはまってないような。そもそも、この世界観と頭脳戦的な展開を描くには、作者の人の力量不足が目立つよなぁん。ただでさえごちゃごちゃした内容なのに、わかりにくい表現と説明で説得力に欠けるのが……。素直に、もっと単純な設定の異能バトルにすればいいのに。

[ ランジーン×コード ]


宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
僕たちは監視されている ch.2 /里田和登

素晴らしい素晴らしい。いやぁ、“絆”を求める少女たちの物語が、せつなく感動的な内容に仕立ててあって、あうぅ(T-T)。1巻と比べて、雰囲気はそのままに、段違いに素晴らしくなってるよぉ〜。

自身をコンテンツとしてネット上で配信する少女たちと、その周辺で傷つく少女たち……。1巻は、祭とユイガを中心としたコンテンツ配信者がメインだったけれど、この2巻は、むしろ、配信者の周りの友人たちに軸足を置いた内容。もともと1巻でも、会話を中心とした少女たちのやりとりが魅力的な作品だったけれど、この2巻は、ほんと綺麗な友情物語になっていて、感動的なんよ。夕菜の苦悩、すれ違う夕菜とユイガの二人の想いががなんという……。そして、ラストの「ありがとう」は、とにかく号泣。泣ける〜〜。

[ 僕たちは監視されている ]


小学館 ガガガ文庫
とある飛空士への恋歌5 /犬村小六

最高傑作級。素晴らしい作品をありがとうございました。とにかく綺麗なグランドフィナーレ。シリーズ通して、切なく感動的な物語が、本当に良かったっ!!

はじまった休戦交渉。空の一族の要求は、クレアことニナ・ヴィエントの身柄だった……。という感じで、空戦というより外交的政治的な交渉が中心だったので派手さに欠けるものの、シリーズ全体を振り返るような、じんわりと切ない、綺麗なラストでした。まあ、はじめは、3巻、4巻並の熱く抉るような感動を期待してたのだけど、確かに、シリーズを纏める意味では、こういうラストもいいなぁん。描かれるのは、カルエルの決心。そして、旅の終わりとはじまり。空の果てでのダンスなんて、ああ、もうっ!! 泣けてくるなぁ。あとはやっぱり、チハルは泣ける。卑怯すぎるぅ〜。

[ とある飛空士への恋歌 ]


ソフトバンククリエイティブ GA文庫
ぷりんせす・そーど!(5) 戦うサツキと大団円 /神野オキナ

女体化TSバトルのシリーズ最終巻。うーん、正直、情報詰め込みすぎで、ムリヤリ決着をつけてしまってる感じが強いのが残念。せっかくのハーレムエンドなら、もっといろいろとラブラブな描写を詰め込んで欲しかったところだよなー。……って、そもそも、なんでラストがああいう風になっているんだ(^^;。

[ TITLE ]


[ 前月 ] [ 次月 ]