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好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2011年2月に読んだ本



アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ブギーポップ・アンノウン 壊れかけのムーンライト /上遠野浩平

意地の悪い友情ストーリーで、なんだか、久しぶりにブギーポップらしいブギーポップを読んだような感じ。まあ、単に、藤花とブギーポップの出番が多いので、そう感じるのかしらん(^^;。ブギーとプーム・プームの会話がしびれるぅ〜〜。

心の底の願いが叶うという「レモン・クラッシュ」。その噂話によって集まった、藤花を含む少年少女六人の友情ストーリー。やっぱり面白いのは、変な人間関係の中で交わされる愉快な会話だよなぁん。「類は友を呼ぶ」というか、どういうグループだっ!! 二転三転するストーリー展開も面白い面白い。……しかし、藤花とブギーの関係は、いったい、どうなってるんだ(笑)。

[ ブギーポップ ]


中央公論新社 C★NOVELSファンタジア
夢の上2 紅輝晶・黄輝晶 /多崎礼

最高傑作級。1巻同様、圧政をひくサマーア神聖教国での反乱を描いた物語をそれぞれ異なる人物の視点で描いた連作短編なんだけど、ほんと、せつなく綺麗で素晴らしいなぁ。今回は、復讐のため光神王に嫁ぎ、やがて救国軍の旗印となるアライス姫を産むことになるハウファを描いた「紅輝晶」と、ケナファ騎士団でアライス姫であるシアラを見守り、やがて恋に悩むことになるダカールを描いた「黄輝晶」の二編。特に、ハウファの最期が、ハウファといい、ツェドカといい、とにかくせつないなぁ。

いよいよ次回は全三巻の最終巻だけど、ラストはやっぱり、ツェドカとアライスなのかしらん? とにかく次も、楽しみ楽しみ。

[ 夢の上 ]


富士見書房 富士見ファンタジア文庫
ヘルカム! 地獄って、ステキだと思いませんか? /八奈川景晶

ダメダメ。飛び抜けた部分がなく華もない。一冊通して序章みたいな話なので、盛り上がってくるのはこれからなのかもしれないけれど、この主人公の出来の悪さと中途半端な設定では、正直続きも期待できないよな……。

第22回ファンタジア大賞<読者賞>。変人として有名な高校生・義貴は、地獄から来たおっぱいの大きい女の子・那由多と一緒に、イメージの悪い地獄のPR活動をすることに……。という感じの内容で、地獄と敵対する天国側の人間が絡んでくる後半以降は、多少面白くなってくるものの、全体的に盛り上がりに欠けて、しょぼん。いや、ストーリーで盛り上げるタイプの作品というより、日常のコミカルな要素で楽しませるタイプの作品を狙ってるような気もするんだけど、なんか、どっちつかずで中途半端なのよなー。あといちばん気になったのは、主人公の義貴。なにかと「普通じゃない」と書かれている義貴なんだけど、日常の行動が、どう見ても普通で没個性すぎるんだよな。ストーリーを動かす必要があるときだけ都合よく変な行動をするんだけど、主人公の造形として、酷すぎるだろ、それ。

[ ヘルカム! ]


ホビージャパン HJ文庫
シュレディンガーの猫耳少女 /村田治

量子論を扱ったSF作品かと思ったら、シュレディンガーという名のネズミと猫耳少女が登場するだけの単なるラブコメでした……。いや、一応、雰囲気作りとしてSFっぽくしてる部分もなくはないけど、あくまで雰囲気作りで、内容としては、猫耳少女・ジルヴィアと同居することになった普通の少年・如月良晴の典型的なラブコメ。まあ、王道展開で普通におもしろいんだけど、あくまで普通。キャラも普通に魅力的で決して悪い作品ではないと思うんだけど、これと言った尖がった部分がなくて、なんだか物足りないよなー。

[ シュレディンガーの猫耳少女 ]


メディアファクトリー MF文庫J
変態王子と笑わない猫。 /さがら総

最高傑作級っ!! なにこれ、むちゃくちゃ面白いっ!! ……無表情キャラとツンデレ少女の二人の王道を押さえた魅力的なヒロインたちと愛すべきバカな主人公、そのキャラたちの軽快な会話が非常に楽しく、さらに、せつなさを加味したストーリーも秀逸。すばらしい、すばらしすぎるラブコメだっ!!

第6回MF文庫Jライトノベル新人賞<最優秀賞>。ていうか、ラスト、そういうオチかっ!!(爆笑)。や、願いを叶える“笑わない猫像”に祈ったために、本音がダダ漏れになってしまった少年・横寺陽人と、表情を失くしてしまった少女・筒隠月子の悲喜こもごも。とにかく、キャラが魅力で会話が楽しすぎる。本音しか喋れなくなった主人公の横寺が、ほんとに愛すべきバカで、素晴らしい。もちろん、ヒロインの筒隠月子と典型的なツンデレ少女・小豆梓も可愛くて可愛くて、もう、こいつらの会話のキャッチボールが、読んでてとことん楽しすぎるっ!!

いや、単にキャラが魅力で会話が楽しいだけでなく、少し切ないラブコメ展開も良く出来ていて、ほんと素晴らしいな。新人作品としては、一歩も二歩も抜きん出てると思うんだけど、いやぁ、続巻も、とにかく楽しみすぎるっ!!

[ 変態王子と笑わない猫。 ]


メディアファクトリー MF文庫J
変態王子と笑わない猫。2 /さがら総

小豆梓の扱いが酷いっ!! 不憫すぎるっ!! せっかく表紙を飾ってるのに(^^;。……というわけで、何故か自宅が消滅した横寺は、筒隠宅へお泊りに。と、表紙と違い、筒隠姉妹のターン。いやぁ、相変わらず、読んでて楽しい楽しい。とにかく、つくしが残念すぎるっ!! そして、梓といい月子といい、恋する少女の破壊力は最高っ!! いやぁ、アレで好意に全く気づかない横寺は、ラブコメの王道とはいえ、不自然すぎるだろっ!!(笑)。マジ、おもしろすぎる〜〜〜。

[ 変態王子と笑わない猫。 ]


一迅社 一迅社文庫
千の魔剣と盾の乙女 /川口士

魔剣使いの少年ロックは、魔法盾を操る少女エリシア、錬成師の少女フィルと一緒に、魔物が跋扈する大陸を冒険する……。という感じの、剣と魔法の正統派ファンタジー。堅実な良作といった趣の作品なんだけど、……地味だ(^^;。いや、キャラも設定もストーリーも決して悪くないのだけど、特徴がないことが特徴みたいなファンタジーで、どうにも物足りない。というよりも、こう特徴が薄いと、正直、積極的にこの作品を読む価値が見出せないよなぁん。もっと頻繁にエリシアを裸に剥くとか、もう少し、この作品ならではの要素がないと辛いんじゃね?

[ 千の魔剣と盾の乙女 ]


ホビージャパン HJ文庫
エロス降臨! /鯨晴久

エロコメを期待して手に取ったのだけど、単なるドタバタコメディでした……。

街中で助けた巨大魚はギリシャ神話のエロスの変身した姿だった、という感じで、ちょっとズレたギリシャ神話の神々が少年に恩返ししようとして巻き起こるドタバタコメディ。うーん、タイトルや巻頭のカラーイラストを見ると、エロを売りにしようとしてると思うんだけど、それならちゃんとエロくしようよ(^^;。これといった欠点もない代わりに売りも弱い、可もなく不可もなしという感じのラブコメで、つまらなくはないものの、どうにも、いまひとつ物足りない……。

[ エロス降臨! ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
アクセル・ワールド7 ―災禍の鎧― /川原礫

またかっ!! また、そんないいトコで引くかぁぁぁぁっっっ!! 続きはいつだよっ、初秋だとっ?! 間空けすぎじゃね?? うあぁ、続きが気になる〜〜〜。……それはともかく、ハルユキと黒雪姫のイチャイチャぶりは、もう半端ないな、こんちきしょう。

シルバー・クロウを浄化するため、アーダー・メイデンの救出作戦を実行に移したメガ・ネビュラス。しかし、作戦は失敗し、シルバー・クロウとアーダー・メイデンは、禁断の不可侵領域《帝城》に逃げ込むが……。というのが、前回のあらすじ。本巻は、かつて同じく帝城に入り込んだ少年の回想からはじまるのだけど、なるほど、そういうことか。帝城でのあれこれといい、一気に、物語の終焉が見え隠れしてきた印象だけど、ほんと続きが気になる。そして、ハルユキはマジリア充。羨ましすぎる〜〜。

[ アクセル・ワールド ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ロウきゅーぶ! (7) /蒼山サグ

“俺の頭の中はもう智花のことでいっぱいだ”。いやもう、思わせぶりな文章だらけなのは、相変わらずだなっ!! ……昴の中学時代のライバル選手が登場っ!! ということで、今巻の話の中心は、昴のバスケ対決。女の子メインの作品にもかかわらず、将来の公式戦での昴たちの再戦を読んでみたいと思う私がいた(^^;。女の子たちのサービスシーンの連続もそれもそれで当然嬉しいんだけど、[漫画]『おおきく振りかぶって』みたいな少年たちのスポ根モノとして物語っても、きちんとまともに面白いんじゃね? いやぁ、面白かったっ!!

[ ロウきゅーぶ! ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
神様のメモ帳6 /杉井光

想像を超えてせつないストーリー。杉井光、やっぱり巧いなぁ。……ミンさんの元に香港マフィアの親族が訪ねてくることがはじまる、ミンさんの父、花田勝を巡る物語。花田勝の謎の行動と、そこに秘められた親子の心情が、せつないせつない。そしてもちろん、いつもと違わぬアリスとナルミのやり取りがホント楽しい。や、アリスの好意がダダ漏れすぎるだろっ!! そして、ナルミはマジにジゴロだよなぁ(^^;。とにかく、アリスがめちゃ可愛いすぎるです〜。

[ 神様のメモ帳 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ウィザーズ・ブレインVIII 落日の都<中> /三枝零一

今までのウィブレだと、すでに、シティ・シンガポールの死亡フラグが立ってしまってるような状態だと思うんだけど、うわぁ、どう決着つけるつもりなんだ。わりと明るい兆しが見えはじめてただけに、このままハッピーエンドに突き進むのかと思ってたよ。……や、なんの犠牲もなく決着がついても、それは、ウィブレらしくないんだけど。

シティ・シンガポールと賢人会議の同盟締結を前に、凶弾に倒れる真昼。調印式の行く末と各勢力の思惑は……。と、真昼銃撃という衝撃の前巻ラストだったわりに、なんだかまったりとした展開(^^;。しかし、そろそろラストの絵姿が見え隠れし始めているのに、それぞれの正義を行使することで発生する悲劇、というコンセプトはそのままっぽいので、ほんと今後の展開が怖いなぁ。やぱし、全滅エンドなのか?

[ ウィザーズブレイン ]


ソフトバンククリエイティブ GA文庫
織田信奈の野望5 /春日みかげ

最高傑作級。特にラストがめちゃ泣ける。あうう、はっぴー、くりすます……。

武将女体化&歴史改変のこのシリーズも5冊目。いよいよ武田信玄登場で、「三方ヶ原の戦い」「姉川の戦い」辺り。相変わらず、てきとーに史実を押さえながら進む展開が楽しい楽しい。女体化でこれだけ軽いノリなのに、恋愛要素といい、人の生き様といい、戦国時代らしい泣かせる展開が、もう、上手いっ!! せつないっ!! いや、いい加減、史実からの改変が大きくなりすぎてる気もするけど、このまま本能寺まで持っていくのかしらん? なんだか、本能寺に辿りつく前にハッピーエンドになってしまう気が。てか、相良良晴のハーレム展開がハンパねぇ(笑)。

[ 織田信奈の野望 ]


ソフトバンククリエイティブ GA文庫
俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる /裕時悠示

どうしてこのタイトルで、楽しくコミカルな恋愛バトル系の話ではなく、せつない幼なじみモノをベースにしてるんだ? 彼女vs幼なじみというより、腹黒な彼女に、本当は好きあっている幼なじみと主人公が振り回されるという内容。表面的には残念なキャラたちのおバカなやり取りを描いたコミカルな内容なのだけど、うーん、それにしては、せつなくシリアスな要素が強すぎるので、おバカなやり取りがいまいち楽しめない。期待していたのと、ちょっと違うなー。

[ 俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる ]


小学館 ガガガ文庫
人類は衰退しました(6) /田中ロミオ

「妖精さんたち、すかいはい」「妖精さんたちの、さぶかる」の中編二つ。

「妖精さんたち、すかいはい」は、要は、鳥人間コンテスト。珍しく?妖精さんではなく、人間中心の話。なんといっても、“解☆決!!”。妖精さんの秘密の道具を使って、次々と解決する展開が、オチも含めて、楽しい楽しい。「妖精さんたちの、さぶかる」は、BL&同人誌を中心にした漫画ネタ。展開は多少微妙だけど、ネタの勝利だよなぁ。ランキング至上主義の連載漫画のネタの数々が、うわぁぁぁ。これはいろいろと酷い(爆笑)。

[ 人類は衰退しました ]


メディアファクトリー MF文庫J
ゼロの使い魔20 古深淵の聖地 /ヤマグチノボル

『ゼロの使い魔』も残り三冊。ここに来て、才人とテファのラブラブぶりがたまらない〜。や、二つの果実が凶悪すぎる。てか、このまま行くと、ラストエピソードまで、ルイズとの合流はなさそうだけど、ルイズは大丈夫なのか(^^;。……ラストに向けて、聖地や始祖ブリミルにまつわる謎もいよいよ大詰め、もちろん、才人とルイズの行く末の含めて、ほんと今後が楽しみすぎる。これで残りは二冊かぁ〜。

[ ゼロの使い魔 ]


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