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好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2013年1月に読んだ本



ソフトバンククリエイティブ GA文庫
のうりん5 /白鳥士郎

こんな下品で変態なのに、生命倫理というド真面目なテーマで泣かせる内容とか、ほんと訳がわからない小説だよな。おっぱいさんの慰霊の言葉がマジ泣ける(T-T)。

畜産ネタ。いぢられまくってる良田さんメインということで、どんだけヒドイ話になるのかと思ったのだけど、むしろ、今までよりも扱い大人しめだなぁ。さすがに、生命倫理が絡む重い話だと、そうそういぢりづらいか(^^;。それにしても、当然、殺して食べるような展開になるかと思ったら、違ってあれれ。小野さんの会話とかは、てっきり伏線だったかと思ったのに。いや、動物虐待のほうに話が進んでしまったのは、ちょっと唐突で違和感あったかなぁ。……ただ、動物虐待の話は知識しては知っていたけど、渡辺先生の言葉は重いなぁ。獣医の自殺率が平均の4倍の理由を、実感を持って語られると、ほんとキツイわ。

それにしても、ラストエピソード、ここで新ヒロイン投入かよっ!! 耕作、何故モテるっっっ!!

[ のうりん ]


メディアファクトリー MF文庫J
この部室は帰宅しない部が占拠しました。6 /おかざき登

妹・耶宵のターン。「帰宅しない部」が正式に認可され、いよいよ懸案はユウを巡るラブバトルのみ、という展開だけど、うーん、生徒会との対決がなくなって、ネタ的にはそろそろ苦しくなってきたような(^^;。本命のゆすらと恋子の性格と作品の雰囲気的に、ラブバトル中心だとちょっと間が持たない予感。次巻は琴音のターンっぽいケド、一人づつ脱落していく展開なのかなぁ。一気に恋の最終決戦に持ってっても、いい気もするんだけど。

[ この部室は帰宅しない部が占拠しました。(6) ]


メディアファクトリー MF文庫J
水のマージナル /片岡とも

ダメ、これは酷い。いや、他愛のない日常描写だけは楽しいのだけど、肝心のストーリーにしろ、設定にしろ、ありえないくらい酷い。行き当たりばったりで、起承転結とか、序破急とか、ストーリー構成的なものを考えているとは、まったく思えない。1巻は導入だけで終わってるので、今後、面白くなる可能性は皆無ではないけど、ここまで下手でクソつまらないのは、マジありえないだろっっっ!!

そゆわけで、水の感情が見える不思議少女・佳奈子の物語。ゲームのシナリオライターとして有名な片岡とものライトノベルとしては二作目の作品で、まあ、一作目の『ナルキッソス』が同名ゲームのノベライズだったことを考えると、実質、初のライトノベル作品と言ってもいいか。ただ、なんかこう、ほんとシナリオライター向きで、小説書きとしては、てんでダメなのな。いや、ゲームだと、キャラと日常パートが面白ければ、それだけで一定の評価を獲得できると思うのだけど、小説形式でそれしか描けないと、さすがにダメだと思う。思えば、『ナルキッソス』もストーリー構成はダメダメだったので、小説家には絶望的にあってないんじゃないか? いや、最近は、4コマ漫画的な小説もあるので、そういう方向を目指すのであれば、また違うのかもしれないけど、少なくとも、普通の小説を書くのは、あってないんじゃないかなー。

佳奈子の「じゃんぷじゃんぷ」みたいな仕草は可愛いんだけどねぇ。シナリオライターの片岡ともはわりと好きだっただけに、ここまで酷かったのは、ほんと残念。

[ 水のマージナル ]


小学館 ガガガ文庫
やましいゲームの作り方 /荒川工

素晴らしい素晴らしい。や、シナリオライターの荒川工によるエロゲ制作をネタにしたラブコメなんだけど、エロゲ好きなら、とりあえず読んどけっ!! というぐらいエロゲ好きの心を掴んで離さないネタの数々っ!! 章のタイトルからして、「School Days」とか「らくえん」とか狙いまくり。もちろん、ゲームのネタを知らなくても、普通の学園ラブコメとしてもきちんと楽しく仕立ててあって、ほんとに素晴らしいっ!!

エロゲのシナリオライターである直海龍介。事故で死んだはずなのに、気づいたら高校生の息子・忍の身体に憑依していて……。と、死んだシナリオライターが、息子の身体を使って書きかけだったシナリオを完成させる話なのだけど、荒川工らしくコミカルなハートフルな物語として秀逸な上に、いかにも荒川工自身を投影したような主人公、直海龍介のエロゲ制作風景がおもしろおかしく、もう、たまらないっ!! やっぱ、荒川工の描くキャラのテンポいいコミカルなやりとりは最高だわ。いやぁ、息子をかばって死んだ親父が主人公という、もともと、しんみりとするハートフルな設定なんだけど、そういう湿っぽさは感じさせないコミカルなやりとりと、最後にはやっぱり泣ける物語に仕立ててあるのが、やっぱ素晴らしいよね。

しかし、アラフォー主人公って、享年36歳……、アラフォーっていうには、ぜんぜん若いよっ!! 女性キャラがメインヒロイン除いて、ほとんど20代というのは、確かにラノベにしては、ちと年齢層は高めかなぁ(^^;。

[ やましいゲームの作り方 ]


メディアファクトリー MF文庫J
僕は友達が少ない CONNECT /平坂読

小鷹以外の視点で描いた番外編短編集。ちん毛、ボーボー……。リア充中学生の世界の違いに絶望したっ!!

それはともかく、夜空視点や、小鷹や星奈の親世代、天馬たちの高校時代の物語など、12編ほど収録されてるけど、印象的だったのは、理科視点の「クオリア/もう一つの動き出した時間」かなぁ。天才ゆえの苦悩と壊れ方が泣ける。そして、小鷹への想いが初々しくて可愛い。後付けな部分もあるんだろうケド、全体として、ギャグ的な内容の背後にシリアスな背景が用意されてるような描写は凄いな。なかなか楽しい切り口の短編集でした。……しかし、夜空は、メインヒロインだけに、いろいろ不憫すぎるな(^^;。

[ 僕は友達が少ない ]


小学館 ガガガ文庫
とある飛空士への誓約1 /犬村小六

「たとえ敵味方に別れようと、我々は憎みあうことはない。友情は永遠だ」

うわぁ、泣かす気満々すぎるぅぅぅぅぅっっっ!! この第一巻は、敵対するウラノス軍により孤立した秋津連邦とセントヴォルト帝国の両国を代表する士官候補生7名が、一機の飛空艇の中で、時にぶつかりつつも友情を育み、セントヴォルト帝国を目指して敵陣を突破するという筋立てなのだけど、7名のうち、実は、ウラノス軍に組する二人が裏切る未来が提示されていて、さらに、今は同盟中の秋津連邦とセントヴォルト帝国も、やがて、敵味方に別れて戦うことになる未来が暗示されているという、とにかく、切なさ大爆発なフラグの数々っ!! まずは後で泣かせるための仕込みをどんどん入れてく展開なんだろうけど、フラグが効果を発揮する先の未来を想像すると、ぐわぁ、せつなすぎるじゃないか……(T-T)。

『飛空士』シリーズとしては、『追憶』『恋歌』『夜想曲』に続くシリーズ4作、9巻目。今回は、『恋歌』で出てきた「空の一族」側の物語ということでいいのかしらん。今のところ、大瀑布や飛空士と言った世界設定だけ前作と共有してるだけど、やぱり行く行くは、『飛空士』シリーズとして、一つに纏まっていくのかしらん?

[ とある飛空士への誓約 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
なれる! SE7 目からウロコの? 客先常駐術 /夏海公司

偽装請負なら、超過請求分のもみ消しなんてするまでもなく残業代の精算があるような契約にしないだけだと思うのだけど、現実に即して書いたら、もっとブラックで陰惨な話になるんじゃないかな。そんなに簡単に撤退できるわけもないしなぁ。むしろ、リアルの方が怖いよ、がくがくぶるぶる。

そゆわけで、顧客常駐ネタ。顧客先に常駐する立場も、常駐してもらう立場も経験しているので、いろいろ複雑に思いながら読みました。顧客先のセキュリティポリシーがガチガチなのは、いかにも“あるあるネタ”だけど、まあ、仕方ないよね。あと、入退室カードがなくて苦労するのは、わりとよくあると思うのだけど(^^;。しかし、トラブル案件に巻き込まれたら、請負とか顧客常駐とか関係なしに、もう、死ぬしかないので、これは精神的にキツイわ。キツすぎるわ。死ぬ。

ただ、今回のテーマである奴隷のような顧客常駐という話で言えば、私の知ってる現実と比べるて、かなり違和感。いや、こんな人間扱いされない殺伐な状況って、工兵の所属するスルガシステムの責任でこういう事態になっているならわかるんだけど、顧客側が切羽詰ってる状況だったら、ちょっとありえないよね。むしろ、プロマネの立場なら、拝み倒してでも室見や工兵に頑張ってもらわないといけないような状況ですよ。それに、大手の請負イジメみたいな話であれば、そもそも、一般的な請負であれば、残業代の追加精算という話はないし、あるようなケースでも、残業代の踏み倒しなんてありえなくて、あくまで業務をこなせていない責任を取らせる形での単価低減、さらに悪どく、費用追加なしで人員増員させるとか、それが自然なんじゃね? うーん、ガチでやると、逃げ道もなにもなく解決のしようがないので仕方ないんだろうケド、物語として成立させるために、現実からの乖離が大きくなっちゃってるような……。

まあ、それはともかく、カモメさん、発情って(^^;。そして、梢さんがほんと怖いキャラになってるんですが(笑)。

[ なれる! SE ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
なれる! SE8 案件防衛? ハンドブック /夏海公司

ぐはっ、政治力まで駆使したガチの受注競争が熱すぎるっ!! ……でも、リアルに政治を持ち出したら、プレゼンの出来不出来は、正直関係ないよね。<をい

そゆわけで、またヒロイン投入か!? と思ったら、スルガシステムのライバル会社に、工兵と似たようなキャリアのライバル登場。工兵とのガチバトルが熱いっ!! って、工兵と負けず劣らずな新人って、この世界、ほんとに化け物だらけかよっ!! で、今回は、案件防衛といっても、結局は、提案活動の焼き直しだし、ビジネスネタとしては、そろそろストック切れなのかなぁん。工兵のスペックならば、独立起業とか、会社経営とか、企業買収とか、そっちに進んでくれたほうが面白そうな気もするんだけど、そうはならないかなー(^^;。

しかし、コスプレイラストは、なんでそっちのほうじゃないんだっ!! そして、作中の扱いのせいで、もはや室身の声は釘宮にしか聞こえないのだけど、ドラマCDの配役ってそうでしたっけ? 違ったら、いろいろと悲劇だ……。

[ なれる! SE ]


宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
星とハチミツの存在証明 /藤八景

うわぁ、これは熱いっ!! めちゃくちゃ熱いっ!! いや、なんというか、あっちこっちの作品から、燃える要素をぶち込んで煮詰めたような作品。王道というか、どこかで見たことあるような設定と展開の数々が、ほんとに熱い、熱血ヒーローものだわ。ちょっと力量足りてないのが残念だけど、熱血少年バトル漫画的なノリが好きなら、マジ、おススメっ!!

そゆわけで、かつてヒーローだった母の背中を見て育った一番星光世。そんな母を亡くして11年、平穏な高校生活を送っていた彼の前に、何の前触れもなく非日常が訪れる……。と、超・王道学園バトルファンタジーと銘打たれた本作、どこかで見たような王道的な展開で、ほんと熱いねぇ。しかし、王道とはいえ、“存在の力”とか、直球で『灼眼のシャナ』すぎる予感なので、もちっと工夫したほうが(^^;。いや、ノリ的には、『シャナ』というより『禁書目録』の系統だったりするんだけど。

ただまあ、新人賞落選作品の拾い上げということで、ぶっちゃけ力量はまだまだ劣る印象。王道展開なプロットは悪くないのだけど、それをぜんぜん魅力的に描けてない。いちばん気になったのは、本来、紙幅を使うべき重要なシーンが流すような描写しかしてなくて、その代わり、どうでもいい書きやすいシーンばかりページを使ってるのんな。重要なシーンの描写をもうちょっと厚くするだけでも、ぜんぜん良くなると思うんだけど、たぶん力量不足でやりたくても出来ないんじゃないかなぁ、という残念な空気が漂ってるのが。ストーリーは悪くないと思うんで、次は、もちっと頑張って欲しいなぁん。

[ 星とハチミツの存在証明 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
正義の味方の味方の味方 /哀川譲

最高傑作級っ!! 悪の秘密結社の総帥と怪人が正義の味方を養成する高校に入学するという話なんだけど、これはむちゃくちゃおもしろいっ!! 学園コメディとしての基本を押さえつつ、ヒーロー養成学校ならではのイベントを配置し、その中で、主人公二人の掛け合い漫才のような会話が愉快で、盛り上がるバトルが熱いっ!! バランスのいいストーリー構成と魅力的なキャラを揃えたレベルの高い作品で、これは素晴らしいすぎるわっ!!

そゆわけで、前作ではいろいろと物議をかもした哀川譲の二年半ぶり二作目の新作。って、著者紹介から『俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長』が消されてるよっ?! ……まあ、それはともかく、この『正の味方の味方の味方』は、弱小すぎて組織として立ち行かなくなった悪の組織の総帥・凛奈と怪人・橙也が、伝手を頼って住む場所を求めた結果、正義の味方を養成する学校へ入学することに、という内容で、この凛奈と橙也の掛け合いが、とにかく面白いのよな。いやぁ、単に愉快なやり取りというだけではなくて、きちんとした信頼関係が垣間見られるのがいいよなぁ。というより、ラノベなら恋愛絡むのが普通なのだけど、この二人、恋愛が絡んでこないんだよね。むしろ、恋愛という点では、ロリババアのほうが怪しい(笑)。いや、ロリババアも含め、キャラも魅力的なのがいいよね。

単にキャラがいいだけでなく、ストーリー構成や文章も、きちんと地力を感じさせる内容で、素晴らしい出来だよなぁ。終盤展開が盛り上がる盛り上がる。いやまあ、前作が前作なので、さすがに、下手なレベルのものは出せなかったんだろうケド(^^;。いやほんと、素晴らしい学園コメディでしたっ。

[ 正義の味方の味方の味方 ]


TOブックス
魔術士オーフェンはぐれ旅 魔術学校攻防 /秋田禎信

燃える展開がすげぇぇぇぇぇっっっ!! キエサルヒマから突如来訪したリベレーターに対して、ずっと後手に回り、劣勢に陥っていた戦術騎士団と魔術学校。状況打開のため、ついにオーフェンが立ち上がるっ!! 要塞船との戦いが、すげぇ〜〜。

いやぁ、さすが、魔王様っ!! オーフェン、実力がダンチだな。いや、主人公であるはずのマヨールどころか、元十三使途のイザベラすらも霞む実力差で、オーフェン活躍は気持ちいいんだけど、ここまで強すぎると、物語上は、扱いづらいんじゃないかな? や、エドやイザベラも、本来は、化け物レベルの実力なハズなんだよなぁ。何故にここまで差がついた(笑)。中途半端な実力のマヨールは、なにがしたいんだか、作者はなにがさせたいんだか、わけわからん(^^;。

そしてどん底のベイジットは……、愛の村って、すげーセンスだな(^^;。もともと、『オーフェン』は変なセンスの作品だけど、新オーフェンは、ギャグ色の強かった無謀編の登場人物が普通に重要な役どころにいたりするので、なおさらギャグとシリアスの境界があいまいになってて、落ち着かない、変な感じになってるんだよな(笑)。

[ 魔術士オーフェンはぐれ旅 ]


宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
オレを二つ名で呼ばないで! 2 /逢上央士

安定のおもしろさっ!! てか、いきなりサッカーかよっ!! ……目指すべきエンディングがない、さりとて日常系という感じでもない作品なので、どう話を進めるんだろー、と思ってたんですが、学内クラブ対抗戦、そして、同種の学園との対戦という流れかしら? 新人さんの作品としては、これといった欠点がなく、安定したクオリティなのが際立ってるなぁ。凄い。

そゆわけで、入学すると漏れなく異能力と二つ名を与えられる学園を舞台にした青春ストーリー。校内バトル大会<黄金杯>で優勝した新たちは、各種部活からは熾烈な勧誘から逃れるために、新しく“ツナ研”を創部するが……。と、最近よくある謎の部活動モノが始まったのかと思ったら、何故かほとんど超能力サッカー対決だった件(^^;。いやぁ、『キャプテン翼』って、30年も前の作品なのに偉大だなぁ。そして今回のヒロインはクールな剣士の静華。メインヒロインであるハズの瑞帆の影が、二巻にしてすでに薄いんですが(笑)。まあ、郷田のエピソードをはじめ、ラブコメ色は薄くて、むしろ青春のアレコレな話だよなぁ。もしくは、スポ根モノか? いや、サッカー対決も、なかなか燃える展開で、熱いねぇ。

今後は、他校との交流戦かしら? 次は、サッカーじゃねぇよな(^^;。

[ オレを二つ名で呼ばないで! ]


メディアファクトリー MF文庫J
ノーゲーム・ノーライフ3 ゲーマー兄妹の片割れが消えたようですが……? /榎宮祐

「いきない空が消えて、白以外誰も覚えていない」という衝撃の引きだった前巻のラスト。すげー、そういうことだったのかっ!! ……いや、前段というか前振り的なイベントで、核心的に飛ばしすぎだろっ!! ほんと、豪快で勢いが凄まじい作品だよなぁ。

そゆわけで、伝説のゲーマー兄妹、空と白が、ゲームの勝敗が全てを決めるファンタジー世界でのし上がるシリーズ第三弾。対東部連合との『ラブ・オア・ラベット2』も大概キチガイ地味ているのだけど、やっぱ、初っ端からの展開が凄すぎるっ!! ラストエピソードでも良さそうなネタをここで使ってくるとか、マジ出し惜しみないなっ!! テンション上がりっぱなしで、凄い凄い。『ラブ・オア・ラベット2』も、タイトロープを渡るようなギリギリの攻略なのに、相手を常に圧倒していくゲーム進行が、すげー読んでてテンション上がりまくり。そして、そこから続くラストバトルもすげぇぇぇぇぇっっっ!!

次回は、新展開で、今まで名前の出ていない海棲種戦? コミカライズもはじまり、ホント作者、大丈夫か!? という気もするけど、続きがとにかく楽しみすぎるっ!!

[ ノーゲーム・ノーライフ ]


早川書房 ハヤカワ文庫JA
天冥の標VI 宿怨 PART3 /小川一水

すげー、凄かったっ!! 人類と《救世群》の全面戦争もいよいよクライマックスっ!! 目次の章題からして、作品名そのままの「第五章 天冥の標」、そして「終章 全太陽系応答なし」と、クライマックス感がハンパないっ!! もちろん内容もめちゃくちゃクライマックスで、ほんと、すげーおもしろかったっ!!

勝利を目前にし、硬殻化による《救世群》の悲劇を知る准将オガシ。その圧倒的な戦力を有する《救世群》の前に立ち塞がる、ドロテアを駆るアイネイア・セアキ。一方、小惑星地下都市ヒエロンでは、《救世群》と人類の悲劇を回避する動きが……。と、前巻ラストの衝撃が、微妙に肩透かしな感もするけど、予想を超える怒涛の展開が凄い。ミヒルの歪んだ信仰と地球外知的生命体たちの代理戦争が怖いなぁ。そして、セアキ少年は、やっぱそうなるか(笑)。や、とにかく圧倒的でスケールの大きい話だよなぁ。1巻で、西暦2803年の植民星を舞台を描きつつ多くの謎を残したまま、いきなり2巻で西暦2015年の冥王斑パンデミックを描きはじめたりしたこのシリーズだったけど、なるほど、こういう物語だったのか。千茅さん、あなたの子孫は、遠い未来でこんな大変なことをしでかしちゃいましたよ。

次巻は、メニー・メニー・シープの建国の物語か。1巻によれば、キーになる人物は、《建国の女》サンドラ、政治家ハン、宇宙仕官アウレーリア、建築家ラゴス、医師セアキ、偽薬売り(ダダー)、甲板長ユレインか。1巻に繋がる人物はだいたい出揃ってきたけど、サンドラとかユレインとかはまだだったっけ? あれ? 今巻大活躍のメララは未来世界で存在感ないんだっけ?

[ 天冥の標 ]


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