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好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2012年12月に読んだ本



宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
しずまれ! 俺の左腕2 /おかもと(仮)

おっぱいおっぱい、うるさいっ!!(笑) <あとがき

なんだか、あとがきのインパクトが強くてアレなんですが(^^;、それはともかく、魔王が左腕に憑依してリアル中二病を罹患してしまった少年の話のシリーズ第二弾。いやぁ、序盤の喫茶店の会話だけでもお腹いっぱい、大笑い。局長のかつらネタはホント酷い。どうしてそれっぽく話が繋がるんだよっ。てか、そもそも、なんで喫茶店なんだよ(笑)。ほんと、シリアスで真面目なほどギャップが酷くて笑えるよなぁ。牛丼とかもマジ酷い。……ストーリー的には、巻名はもっと能動的に関与してくるのかと思ったら、あくまで巻き込まれ系ヒロインの枠を超えなかったのが、ちと残念。謎の部活で、人間を超えてるんじゃなかったのかよ。そこは魔王と対等になる展開じゃないのー。

[ しずまれ! 俺の左腕 ]


メディアファクトリー MF文庫J
失敗禁止! 彼女のヒミツはもらさない! /真崎まさむね

お兄さんは心配性、というか、極度なシスコン兄の物語かと思ったら、斜め上の方向に突き抜けていった件。これは、なんという変態小説。凄い、尖がりまくっていて、ホント凄いっ!! ……ただ、それにしたって、女の子たちが、チョロいよ。チョロすぎるよ(^^;。

第8回MF文庫J新人賞<優秀賞>受賞作。妹の聖が好きすぎる高校生・清水ショウは、妹が入部した謎の部活・第二華道部を訪れる……。と、最近よくある、残念な人たちが集まった部活動モノなんだけど、いろいろと酷い(笑)。タイトルの『失敗禁止』って、なるほど、失禁ことかよっ。クールな妹と、学園の女王様、厨二病な後輩とスポーツ少女と、妹以外は眼中にない主人公によるハーレムラブコメなんだけど、ネタが「おもらし」だけに、コミカルでマジに酷いな。

ただ、いくらハーレムラブコメといったって、ヒロインたちがチョロすぎる(笑)。いや、あくまでコメディ中心で、あんまり恋愛を描くつもりはないんだろうけど、ラブコメとして、それはどうよ(^^;。あと、コメディに徹すればいいのに、シリアス寄りなラストエピソードは、ちょっと微妙かなぁ。……正直、1巻は、インパクト勝負的な部分が強いので、話として、きちんと面白いかどうかは、続き次第かなぁ。

[ 失敗禁止! ]


講談社 講談社ラノベ文庫
彼女がフラグをおられたら ここは俺に任せて、お前は夏休みを満喫しろ /竹井10日

マジ、アニメ化ですかっ!! そして、相変わらずの竹井節っ!! いいね、いいね。……や、地の文での妙なコメントが、のほほんとしたハーレム空間とマッチしていて、相変わらずイイっ!! 颯太を好きすぎる女の子たちも、みんながみんな可愛く楽しくて、ほんとおもしろいわ〜。チョロすぎる凜くんとか、可愛すぎる恵とか、いやぁ、にやにやが止まらない。そして、徐々に明らかになってくる物語の核心が、うわぁ、ラストなにそれ。どういう展開になるんだ?

物語のほうは、夏休みを一人寮に残って過ごすことになった颯太だが、という感じの導入にもかかわらず、結局は、いつも通りに颯太をみんなで囲むゆなハーレム展開。そして、菜波の妹、白亜、登場。颯太のフラグの秘密に繋がる菜波たちのブレードフィールド公国でも、いろいろと動きが……。と、基本線は、颯太を好きすぎる女の子たちのドタバタを楽しむ作品だと思うんだけど、臭い動きも見え隠れしてきて、続きが凄く楽しみ。ラストは、『がをられ』の柔らかい空間とは合わない雰囲気で、どうなるんだホント。

[ 彼女がフラグをおられたら ]


角川書店 スニーカー文庫
問題児たちが異世界から来るそうですよ? ウロボロスの連盟旗 /竜ノ湖太郎

物語や伝説をモチーフとする相手との知恵と力のガチバトルが魅力の作品で、今回も、めちゃくちゃすげー熱いバトルだったのに、これで序章的な展開だと……。次巻は、いったいどうなるんだっ!? 早く続きが読みててぇぇぇぇっっっ!!

そゆわけで、ジンたちノーネーム含め階層支配者たちは、魔王連盟に対抗するため、煌焔の都い集結するが……。と、いよいよ、魔王連盟との全面戦争を前にした序章的な展開なんですけど、いやぁ、いつも以上に盛り上がる盛り上がる。なんというか、造物主達の決闘での、まさかの組み合わせでの闘いも凄いんだけど、やっぱ凄いのは、殿下だよな。強ぇぇぇぇ。そして、ほんとに凄いのは、やっぱり十六夜なわけだけど(^^;。そして、次巻は、ほんとに全面戦争? うわぁ、超楽しみすぎるっ!!

しかし、ペスト回というわりには、いまいちペストの活躍が少なかったような(笑)。まあ、一人で抱え込んで思い悩む優しいツンデレ姿は可愛いけどな。

[ 問題児たちが異世界から来るそうですよ? ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン11 アリシゼーション・ターニング /川原礫

手に汗握る展開っ!! 戦闘では、いつもは余裕のキリトも、久しぶりにピンチな状況っ!! ……それにしても、川原礫、性格えげつないなぁ。呑気で道徳的な平和世界かと思ったら、なんという悪意的な設定っ!! そして、キリトも怖いなぁ。昔はNPCにも優しかったのに。

副題のとおり、アリシゼーション編のターニングポイント。キリトの傍付きのロニエ、ティーゼに、ウンベール、ライオスの魔の手が……。と、前半は、いかにもロニエ、ティーゼが貞操の危機に向かうストーリーなのに、まったく呑気なキリトとユージオに、ハラハラして読み進めていたのだけど、そこからの鬱憤を晴らすような展開がすげぇ。ユージオが燃えるっ!! そして明かされる世界の秘密。もともと研究目的のシミュレーションなので、悪意的な設定も当然だと思ってたんだけど、それが、研究目的というより、個人の悪意、人間の陰険さに基づくというような見せ方で、そのえげつなさにクラクラする。川原礫って、思った以上にいい性格してるよな。

しかし、将来的には、現実世界にユージオも来るような展開だと思うんだけど、ロボット技術によっては、絶望して死ねる展開だよな、まさかなぁ(^^;。

[ ソードアート・オンライン ]


宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
魔法少女育成計画 restart(後) /遠藤浅蜊

スノーホワイト、たくましくなったなぁ。

魔法使いが殺し合いを強いられるデスゲーム。一人、また一人と、脱落していく少女たち。と、相変わらず、悪趣味な物語だけど、概ね予想通り、期待通りの展開で、おもしろかったっ!! まあ、王道的な展開は好きなんだけど、変化球あるネタだったので、もうちょっとインパクトある展開があってもよかったかな、と、正直ちょっと思うけど(^^;。……魔法少女たちの物語の中でもペチカがほんと良かった。ペチカの物語は、サイドストーリー的に、一冊にして文庫化して欲しいぐらいだなぁ。そして、のっこちゃんの生き様がかっこよくて泣けるっ!!

[ 魔法少女育成計画 ]


宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
紅炎のアシュカ /紫藤ケイ

魔王アシュバルドの右手の小指の爪の先の化身を名乗る少女・アシュカの物語。大賞でデビューした紫藤ケイの『ロード・オブ・デュラハン』『千の剣の権能者』に続く3か月連続刊行のラストで、他2作品と比べるとコミカルに寄せてるんだけど、う〜ん、紫藤ケイはやっぱり、ダークに寄せたほうがいいんじゃないかな? この作品も、紫藤ケイらしい容赦ないシーンはあったりするんだけど、コミカルな内容とのバランスが悪いよなー。コミカルなノリとハードな内容のギャップを狙ってるんだろうけど、そこら辺は、上手くいってないような。それをやるなら、もちょっとベースに深みが欲しいところ。逆に、あくまでコミカル中心に行くのであれば、もうちょっと徹底してくれないと、正直笑えんのよな。

[ 紅炎のアシュカ ]


宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
クロス・エデン3 遺された復讐者編 /吉野匠

なにがやりたかったのか、正直、わからん。上下巻で綺麗に纏まっていたところを、人気が出たので、仕切り直して長期シリーズ化というパターンだと思うんだけど、それにしては、続編への仕込みをしてるわけではなく、もちろん、やり残しの消化というわけでもなく、ぶっちゃけ、キャラがドタバタしてるだけで、内容がないんですけどぉ〜。

オンラインゲームのキャラが現実世界へ、というシリーズ三冊目。バンドールを倒し平和な世界を取り戻した浩介たち。しかし、バンドールは消滅前に仕掛けを……。と、ラスボスの意思を次いだ新しい敵が来襲というパターンでの続編なのだけど、所詮、新しい敵は全てでバンドールに劣ってるしなぁ。てか、さっさと倒しちゃって、せっかく続けたこの先、どうするのよ?(笑)。なにしに出てきたかわからない敵だったけど、うーん、新ヒロインを連れてくるためだったのかなぁ。でも、ハーレム展開方面も、記号的なドタバタしてるだけで、まともに恋愛を扱う風じゃないんだよな。これじゃ、いまさら恋愛メインは無理だろう。……何にも考えずにとりあえず続けてみました、という感じの中身のない内容で、ホント、なにがやりたかったんだろう。

[ クロス・エデン ]


ソフトバンククリエイティブ GA文庫
織田信奈の野望外伝 邪気眼竜政宗 /春日みかげ

伊達正宗主人公の番外編。厨二病な邪気眼竜は本編でも顔出ししてたのでわかっていたけど、そうか、伊達正宗が主人公だと直江兼続が絡んでくるのか。伊達正宗周りの逸話は詳しくないのだけど、本編同様、史実に沿った改変ぐらいがヒドイ。直江兼続とか、わりと人気ある武将だと思うのだけど、あんな改変でいいんだろうか(笑)。最上義光のシスコンぶりもあんまりだっ。

これだけ遊んでる展開なのに、きちんと切ない中に愛情を感じさせる内容に仕立ててるのが上手い。一見不幸な身の上に見えるものの、信奈に比べると、周りから愛されてる感が、たまらないなぁ。そして、本編に繋がっていく展開。うわぁ、信奈に前に、いよいよあの大名が立ちふさがるのか。本編のほうも凄く楽しみだっ!! そして、信長秀吉の時代に間に合った伊達正宗の今後の本編への絡み方も、いやぁ、どうなるんだろう。

[ 織田信奈の野望 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
魔法科高校の劣等生(8) 追憶編 /佐島勤

ちょっ、達也はすでに、世界最強の魔法師を超えていただと……。いや、叔母である四葉真夜がラスボスになるのかと思ってたのだけど、ええっと。や、十三使途とか、戦略級魔法師とか、世界最強の魔法部隊とか、中二病心をくすぐるような仰々しい名前が出てきたけれど、達也に瞬殺される未来しか見えねぇ(笑)。

そゆわけで、過去編。今は兄にデレデレベッタリな深雪も、3年前まではツンもありました……、という感じで、達也と深雪の過去に触れつつ、四葉家の内実にも踏み込んだ内容。や、正直、四葉家当主の真夜は、もっと巨大な存在かと思ってたのだけど、思ったよりも小さくてしょぼん。力押しは当然、政治的な絡め手使っても、達也が負ける要素がさっぱりないようにしか見えなくて、ホント、達也の最強ぶりはハンパないな。明かされる真夜の過去も、エゲツない展開が凄いのだけど、そもそもなんで誘拐されてるんだ? やっぱ、世界の中でのパワーバランスが、めちゃくちゃなんだよなぁ。

いや、『魔法科高校の劣等生』って、設定にしろ展開にしろツッコミどころが多すぎて、むしろそこが面白いというか、本質的に、シリアスの皮を被ったバカ小説だよなぁ。いかにも設定厨っぽい見せ方にもかかわらず、ここまで設定が破綻しちゃってると、普通は致命的なんだけど、それが変な魅力になってる予感。もちろん、俺TUEEEEEEEEEな展開があってこその面白さなんだけど、むちゃくちゃな設定となにがあっても死なない無敵の主人公って、それ、ギャグの手法だよな。いや、ほんと面白い面白い。

[ 魔法科高校の劣等生 ]


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