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好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2013年9月に読んだ本



エンターブレイン ファミ通文庫
覇剣の皇姫アルティーナII /むらさきゆきや

レジスって、「冴えないけれど実は……」というタイプの主人公かと思ったら、運動が苦手なだけで、ふつうに優秀な軍師なのんな。その上、人当たりよく優しくて、モテモテなハーレム展開になるのも当然、というか、それで何故、辺境に飛ばされた(笑)。いや、もうちょっと読書狂の変人的なキャラ立てをする予定だったんだと思うんだけど、忙しい上に真面目な性格なので、文官としては、完璧超人にしかみえない(^^;。

というわけで、この二巻は、辺境軍の実権を掌握したアルティーナに対し、第二皇子ラトレイユのいる軍中央は難攻不落のヴォルクス要塞の攻略を命じる……。と、確かにレジスは優秀なのだけど、紙ぺら一枚で、中央の言いなりにならざるをえない力関係で、これからいったい、どう対抗していくんだ? や、正直、辺境軍の司令って、もっと権力持っていると思ってたよ。うーん、そもそも、世界観はかなり大雑把なファンタジー世界でしかなく、国家感や政治制度の設定がいまいち弱そうなので、これからの権力争いの展開が、ちょっと不安だなー。そもそも、次回、帝都で、レジスのハーレム展開はどうなるんだ??

[ 覇剣の皇姫アルティーナ ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン /宇野朴人

好きラノ はじめ、さまざまな人気投票で、いま、とんでもなく評価が高いので購入してみました。キャラクターに関しては、なんか凄くキャラが立ってるケド、この1巻は、序盤も序盤で終わってて、どうなんだこれ!?(^^;。

「その怠け者の少年が、のちに名将と呼ばれるとは誰も予想していなかった……!」という煽りのファンタジー戦記。奇才の主人公・イクタや、名家出身で文武両道なヒロイン・ヤトリをはじめとする送迎船に乗り合わせた、高等士官試験受験生の少年少女五人+第三皇女が、軍隊で立身出世していくと言う感じのストーリーかしらん。……この一巻は、二転三転しつつ、新人軍人の演習で終わった。先が長ぇ〜〜。

とにかく、非常に癖がある主人公たち六人のキャラが非常に立っていて、これがとても魅力的。いわゆる萌えキャラではなく、個性が強く味が濃いキャラたちが、ほんといいねぇ。……科学的な思考を忌避する宗教観の斜陽の帝国を舞台に、とことん合理的で“怠け者”と思われているイクタが、どう軍のトップまで伸し上っていくか、という話なんだけど、えっと、すごく先は長そうなんだけど、ちゃんと描ききれるのか、これ。

[ 天鏡のアルデラミン ]


宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
睦笠神社と神さまじゃない人たち /深沢仁

心温まるような優しい物語だなぁん。雰囲気が凄くよい。

幼い頃に家族をなくし、神主の祖父と二人で神社で静かな日々を過ごす冬基。ある日、二尾のイタチを拾ってきて……。と、起きたら、イタチが女の子になって隣で寝てたという、一応、落ちもの系のフォーマットに基づいた導入なのだけど、ぜんぜん萌え系ラブコメじゃねー(笑)。むしろ、幼い頃に両親を亡くしてから感情の起伏の欠ける冬基を中心とした、妖との心の交流的な心温まる優しい雰囲気の物語。まあ、幼なじみの綾乃は、なかなか美味しいけどなっ!!

[ 睦笠神社と神さまじゃない人たち ]


宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
モテモテな僕は世界まで救っちゃうんだぜ(泣)(6) /谷春慶

うわぁ〜、さすが、ラストエピソード。世界の危機で、生死を賭けたバトルの連続。盛り上がる盛り上がる。そして、タマさん(笑)。……って、これだけ最終巻らしい展開なのに、最終巻じゃないのか!? 続き、なに書くの(^^;。

大規模な神蝕により世界滅亡の危機。砕月は、世界を、そして、ヒロインたちを守れるか!? と、ゾンビ的存在・黄泉醜女に満たされる世界って、黄泉醜女には砕月のビョーキが発揮しないのだけど、女性という設定じゃないのんね(^^;。いやもう、バトル的な展開のなか、いよいよデレ期に入ろうかというタマさんが素晴らしいですねっ!! そして、オピウム(笑)。

ほんと、いかにもクライマックスという展開で盛り上がるのだけど、これで、最終巻でなく、ラストで謎展開とか、いったい!?

[ モテモテな僕は世界まで救っちゃうんだぜ(泣) ]


宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
モテモテな僕は世界まで救っちゃうんだぜ(泣)(7) /谷春慶

最終巻。カオスだ(笑)。いきなり異世界ファンタジーで新キャラ投入&複数キャラ視点の群像劇って、おいっ。いや、下手に纏めずに、『モテ泣き』らしい上手いラストだっっっ!!

世界の滅亡を救った砕月は、いきなり異世界からきたドラゴン娘に連れ去られる……。と、いろいろと無茶すぎる展開なのだけど、あまり違和感がないのが凄い。や、このこの強引な展開も『モテ泣き』なら、アリだよな。どこまでいっても砕月はビョーキで、ヒロインたちは砕月が好きすぎるという。どこにいっても、なにがあっても、さらに、いつまで経っても、この愉快な修羅場が続いていくことを感じさせる最終巻で、ラストとしては、これはかなり上手いんじゃないだろうか。異世界ファンタジー単体では、ちょっと微妙な出来な気もするのだけど(^^;。

……それにしても、『モテ泣き』は、ラブコメとして、ほんとに楽しい作品で、小説媒体よりも、むしろ、漫画なりアニメなりにしたほうが映える作品だと思うのだけど、結局、メディアミックス展開なかったのが残念だなぁ。もったいない。

[ モテモテな僕は世界まで救っちゃうんだぜ(泣) ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンII /宇野朴人

うわぁ〜、容赦ないなぁ〜〜。正直、都合よく楽勝的に勝利して、もっと軽いノリで戦争を描いていくのかと思っていたのだけど、きちんと戦争の過酷で残酷な面も描いていくのんね。うわー、身内も死ぬ可能性のあるような展開だとすると、ハロ死ぬな、絶対死ぬに違いない。<をい

そゆわけで、大人気のファンタジー戦記の第二弾。イクタたち新人尉官率いる訓練部隊は、経験をつむために比較的平穏な北域鎮台へ。しかし、その北域では、今まさに、内戦が勃発しようとしていた……。という感じで、アホな上官のせいで、内戦勃発、北域方面部隊壊滅の危機、そこをイクタたち訓練部隊が機転を働かせて打開していく、という展開なのだけど、うわぁ〜、思った以上に過酷な展開で、すげぇ。きちんと戦争の暗黒面を描いてくるとは。や、最近のラノベの風潮では、なんでも解決できるやたら強い主人公が目立ってる風だったけど、『アルデラミン』は、これだけイクタを天才という感じに描いていながら、必ずしも、万能という扱いではないのんな。そして、絶望的なラストの展開。なんか、どんどん人が死にそうだけど、これ、大丈夫かぁ〜?

[ 天鏡のアルデラミン ]


角川書店 スニーカー文庫
俺の教室にハルヒはいない /新井輝

うわぁ、間違いなく新井輝だわ。そのまんま、あの名作『ROOM NO.1301』のテイスト。『ROOM NO.1301』は、「僕に恋愛は似合わない」という恋愛のできない少年少女の恋愛ストーリーだったけれど、『俺の教室にハルヒはいない』は「僕は恋愛ラブコメ見れない」少年のやっぱり同じようなノリの話。やっぱし、そのうち恋愛できないのにエッチはするような関係になるんですよね!?<をい

そゆわけで、あの新井輝が『涼宮ハルヒ』をネタにした作品を!? ということで話題になった本作だけど、ハルヒは関係なかった(^^;。要は、『俺妹』のように、実在するネットサービスや作品の名前を出してきていて、その代表が『ハルヒ』なだけ。まあ、デビュー間近な声優の幼なじみはじめ、業界人多数のオタク系のネタ中心なところが売りの一つなので、このタイトルはアリかしらん。ただ、『涼宮ハルヒ』のファン層と、新井輝のファン層は必ずしも一致しない気がするので、二巻で一気に売り上げ落ちそうな、そんな予感も(笑)。

まあ、なにはともあれ、『ROOM NO.1301』のエッセンスを引き継いだ、新井輝待望の新作なので、とにかく続編も期待ですっ!!

[ 俺の教室にハルヒはいない ]


メディアファクトリー MF文庫J
僕は友達が少ない(9) /平坂読

うひゃ〜〜〜〜〜、小鷹と理科のイチャイチャがハンパねぇ。ごろごろごろごろ〜〜〜。とにかく理科が、可愛い可愛い(*^^*)。……それに引き換え、落ちるところまで落ちた夜空も夜空だけど、恋人ポジションに一番近いハズの星奈も微妙に空気になりつつあるような。なんかこのまま理科エンドでいいような気がするのだけど、なんで小鷹は、いらんことしようとするのか(^^;。

そゆわけで、前回、どうしようもないヘタレぶりを見せ付けた小鷹だけど、理科のおかげで、いかにもなハーレム主人公に復活しましたな。一方、夜空がまさか、ここまで落ちぶれるとは。いくら残念系といっても、ここまで酷いとは。マジ、ウザイ。それでも、家族ネタもでてきて、そっちのルートに進むのか。理科がこれだけ可愛いのに、なにもそんな地雷原に突っ込んでいくようなことをしなくてもいいのに(笑)。

[ 僕は友達が少ない ]


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