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好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2014年12月に読んだ本



集英社 ダッシュエックス文庫
六花の勇者5 /山形石雄

なんだっ!! この、騙し騙され、読者すら騙すような展開はっっっ!!!!

一年数ヶ月ぶりの『六花の勇者』だけど、相変わらず、キャラ同士の知力を駆使した騙し騙され、綱渡りな展開と、それを見事に読ませる構成が凄いな。テグネウの切り札「黒の徒花」。その「黒の徒花」は、ほんとうにフレミーなのか?という感じではじまるこの5巻だけど、愛を信じられないフレミーが切なすぎるっ!! そして、絶望的な状況でも、なんとかフレミーを守りきろうとするアドレットが、もう泣ける。愛だよ、愛っっっ!! 愛は偉大だっっっ!!

……そして、そこからあのラストですよ。うわぁ、なんというエゲツない、衝撃の展開。凄い、めちゃ凄いのだけど、どうなるんだぁ〜〜。また、なにか切り抜ける術があるんだろうか? どう考えても、ツライ展開しかみえねー。

[ 六花の勇者 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
神様のメモ帳9 /杉井光

三年ぶりの新刊、そして、最終巻。ラストにふさわしい物語と結末で非常に満足。素晴らしかったです。

そゆわけで、ニート探偵・アリスと助手・ナルミのラストエピソードは、アリスの家族、紫苑寺家に関する騒動。まさかのアリスが事件の当事者ですよっ!! アリスの秘密に踏み込むには、こんな感じのエピソードしかないのはそうなんだけど、アリスの秘密はともかく、アリスとナルミの絆の見せ方が上手いな。婚姻届から同居話とか、どういう展開(^^;。そして当然、救出時にやりとりが、もうもうたまらないなぁ〜。

……ラストも、オーソドックスではあるのだけれど、だからこそ、非常に綺麗で、とにかく満足です。非常に好きなシリーズだったけれど、そのラストを飾るに相応しい最終巻でしたっ!!

[ 神様のメモ帳 ]


小学館 ガガガ文庫
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(10) /渡航

三年への進級を前に行われる進路調査。同じクラスになることを望む三浦を前に、葉山の選択は……。と、いやー、今までと違う態度を見せる葉山と、そんな葉山にやきもきする三浦という構図で、恋する乙女然として三浦可愛いわー。

それにしても、私は理系以外考えられない成績だったので、同じクラスになるため/ならないために、進路を選択するという考えは、ちと感心した。さすが、リア充グループだ。そして、そういう考えから完全に無関係な八幡は、さすがすぎる(笑)。ただ、なんやかんやで交友関係を広げている八幡だけど、その八幡周りの関係は、今回はあまり進展なしか。雪乃の噂にもまったく揺るがないあたり、今後、どういう風に進むんだ? 次あたりで、バレンタインデーとか小町の受験とかの季節だと思うのだけど、なにか動きがあるのかしらん?

[ やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ウィザーズ・ブレインIX 破滅の星<上> /三枝零一

ここには、もう、絶望しかない

天樹真昼の死をきっかけにした、賢人会議と人類との全面戦争。少し前まで、悲劇的な世界に微かな光が見え隠れしていただけに、いっきに破綻に突き進む展開が、まさに絶望ですよっ!! 魔法士と人類の共存がもはや望めなくなったばかりか、主要キャラが敵味方別れて殺し合いを行う展開。凄まじすぎるっ!!

賢人会議にサクラ、ディー、セラ。シティ側にイル、ファンメイ、エド。世界再生機構に祐一、クレア、ヘイズ。あとは、どっちつかずの錬とフィア。たまに忘れるけれど、祐一以外は、だいたい幼児小中学生ぐらいなので、小中学生が世界の命運を担っているとか恐ろしいな。特に、描かれていない構成員も含めて、たぶん凄く低年齢な賢人会議。主要な魔法士の中で唯一大人な祐一は、シスター・ケイトやルジュナのように政治力を持ってないし、若者らしい勢いもないので、かなり不遇な扱いで酷い。最強なのに……。

サクラの言う全人類の殲滅は、たぶん、人類皆殺しではなくI-ブレインの移植による全人類の魔法士化辺りが狙いじゃないかと推測してるのだけど、それにしては、問題を解決するような伏線がまったくないどころか、むしろ周到に希望の芽を摘みまくってるのが酷い。真昼の遺言を見て決断した辺りで、少なくとも、本気で人類皆殺しを考えているわけではないと思うのだけど……。

しかし、真昼の遺言は、サクラと錬宛てだったハズなのに、錬は見せてもらってないばかりか、トバッチリ受けまくりで、さらに、なじられるとか、錬が不憫すぎるなっ!! てか、フィアはどうなる!?

[ ウィザーズ・ブレイン ]


講談社 講談社ラノベ文庫
彼女がフラグをおられたら こんな床が抜ける寮にはいられない、私は角部屋に帰らせて貰うからね! /竹井10日

現実世界に戻った第二部の二冊目。前巻、前々巻とめちゃくちゃ怒涛の展開だったのだけど、ひとまず落ち着いたのかしらん? しかし、まさかのNo.0の参戦とか、どういう展開だよっ!! ……第一部ヒロインの再参入は、あとがきが、せ、せりきゃん(笑)。せりきゃんはホント、どうするんだろう。

わりと危機的状況は変わらないハズなのに、逆修羅場なドタバタラブコメの雰囲気に戻りつつあるけれど、ここ数巻でいろいろなことがありすぎて、微妙についていけてないぞ。しばらくは、まだ合流していないヒロインたちが再度クエスト寮に集まってくる流れなのかしらん? クエスト寮を中心とした雰囲気は暖かく楽しく好きなので、せりきゃんも早めに再登場してほしいなぁん。

[ 彼女がフラグをおられたら ]


早川書房 ハヤカワ文庫JA
天冥の標VIII ジャイアント・アーク PART 2 /小川一水

ジャイアント・アーク!!! 世界を覆う天井、方舟以外に、そんな意味も重ねていたのかっ!!! そんなところまで飛び出して、救世群は、ミヒルはいったいなにをやってるんだ??

そゆわけで、咀嚼者の襲撃を受け、暗闇に閉ざされたメニー・メニー・シープ。大統領エランカは復興のため困難な闘いに挑み、カドム、イサリたちは、真実を求めて世界の外へ旅立つ。と、太陽系覇者である咀嚼者の襲撃で、一気に滅亡寸前まで陥るのかと思ったら、わりと頑張るのね人類。むしろ、ラストに向けて、明るい兆しが見え隠れするような、そんな展開が散見されるような……。一方、世界の真実は、いまだ上手く情報が隠されていて、気になる気になる。マジ、どうなってるのよ、セレスは!?

それにしても、イサリにとっては1年前というのが、いろいろなところでクるものがあるな。動きを見せないミヒルが不気味で仕方ないのだけど、とにかく続きが楽しみすぎるっ!!

[ 天冥の標 ]


集英社 ダッシュエックス文庫
〜歪空の姫〜 /片山憲太郎

6年半ぶりの新刊。裏十三家筆頭の≪歪空≫の一人娘・魅空が、真九郎争奪戦に参戦、という話なのだけど、アレ? これで終わり?? 裏十三家筆頭の化け物というわりには、わりとあっけなく決着がついてしまい、ええっと。なんだか、作者のリハビリ&今後の展開のための前座のような話だなー。

まあ、六年半たっても、片山憲太郎の歪んだ世界観は健在で、かつ重要なことだけど紫は相変わらず可愛いっ!! 一方、真九郎は、物凄く流されるタイプの性格すぎて、いちいち腹が立つ腹が立つ。ここまで、腹立つ奴でしたっけ? これは、紫や銀子が不憫すぎる。物語はあっけなく決着してしまい、ページ数的にも少なめなので、物足りなさは否めないかなー。まあ、続きへの振りのような話なので仕方ない部分もあるとは思うのだけど、次は、ちゃんと出るんだろうか(^^;。

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