[雑誌]『ザ・スニーカー』掲載 3編+書き下ろし 1編からなる短編集。短編のせいか、『溜息』よりはマシだったけど、やっぱり、単に、好き勝手してるハルヒを描写するだけではつまらん、と思うのよねん。や、すでに、『憂鬱』で感じたような魅力らしい魅力は弱いし、そもそもストーリー的に動きを出しにくい状況&設定になってる感じで、素直に止めるか、一度、仕切りなおしすべきだと思うのだけど。
まあ、収録されている作品の中では、「笹の葉ラプソディ」が面白かった。あと、「孤島症候群」は、ハルヒの世界では新鮮で良かったり、ちとオチがバレバレだったけど(^^;。……あ、あと、妹がなかなかよろしいっ!!
参考:
既刊の感想 → 涼宮ハルヒ
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ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜。<いいのか(笑
[雑誌]『ザ・スニーカー』掲載分を含む 5本の短篇集。鷹見一幸は、プロとしての姿勢や人間性に疑問を感じるので、最初は穿って読む進めていたのだけど、すみません、すげーおもしろかったです。良かったのは、逃亡中のマイドとベテラン警官のやり取りを描いた『リアル・バーチャル・リアル』、デートの準備に奔走するメイを描いた『プリンセス・パニック・ピクニック』、ティーとユーの二人を描いた『クラップ・スクラップ』の三篇。この三篇は、鷹見一幸らしい魅力的な、単純でいい人の優しい話といった風で、ほんとにおもしろかった。ただ、『プリンセス・パニック・ピクニック』の前半は、コミケのコピー本ならともかく、本屋に並べる文庫でやるのは、どうかと思うのだけど。<でも、それも、後半で許せてしまったりも(^^;
吸引力のある小説ではあるのだけど、基本的には、物語性はあまり強くなくて、オチのある犯人当てクイズという印象。や、帯によると、「2004本格ミステリ・ベスト10」で第3位、という話なのだけど、ミステリが好きな人には、こういう物語性は弱くても犯人当て的な要素が強い内容の方が、受けるのかしらん?
大雑把な筋は、ハイジャックされた旅客機で密室殺人が発生。ハイジャック犯と巻き込まれた乗客が、ハイジャックという状況下で、その殺人事件を推理していく、という話。特殊な状況を丁寧に説明、そして、その殺人事件をロジカルに推理していく様は凄いのだけど、あくまで、犯人を当てるための材料を提示し解説していく、という枠で話が成り立ってるので、ハイジャックの緊迫した雰囲気とか、個々のキャラの心情とかは、あまり描写できてるとは言えないんだよなー。ラストのオチもあまり品が良いとは言えなくて、ちょっとなー。や、私は、犯人当ては割とどうでも良いと思ってしまう人なんで、決してつまらなくはなかったのだけど、正直、「なんだかなー」という思ったり。
“彼女を守る。それがおれの任務だ”
うきゃ〜〜、めちゃくちゃおもしろいーーっっっ!! 大風呂敷でハリウッド映画的な展開。新興宗教やら、北朝鮮やら、広域暴力団に、CIA、公安、陸自とか、そんな妖しい団体さんが、ビシバシ登場。“半世紀ぶりに、東京に戦争が持ち込まれた夜だった”だしーー。や、リアリティという側面から見ると、めちゃくちゃ嘘くさいんだけど、すげーおもしろかった。福井晴敏なんて、日頃読まないわけだけど、あぁ、メジャーどころの『亡国のイージス』とかも、読まんといかんかな―。<ちなみに、この『川の深さは』は、福井晴敏の処女作らしい
というわけで、死んだように暮らしている元警官が、ヤクザから逃げるカップルを匿ったところから始まる話。あからさまに某オウム真理教の事件をネタにしていて、要は、あの地下鉄テロは、ほんとうは、自衛隊とか、警視庁とか、CIAとか、北朝鮮の暗躍の結果だっ、という内容で、そんな胡散臭くて危険な世界で、必死に生きる熱い漢の熱いっ熱いっ熱いっ、燃えるぞ〜〜。や、さすが 12万部突破だっっっ!!
相変わらず、面白い〜〜。のだけど、既刊に比べると、ちといまいち風味(^^;。や、今までは、その巻でほぼ完結してたのが、今回は、今までの話を今後に展開させる要素が強いので、まあ、仕方ないかしらん。
そゆわけで、絶望の見える世界で懸命に生きる魔法少年少女の泣ける話の第4弾。1巻の錬&フィア、2巻のヘイズ&ファンメイの出会いが今回の軸だったのだけど、ヘイズが強すぎて、微妙に、作者も苦労している予感(^^;。というよりも、いまいち各キャラの能力を、上手くストーリー上で見せきれてない感じかしら。……今後、3巻のセラやディーも合流してくることを考えると、そこら辺、ちと心配だったり。
参考:
既刊の感想 → ウィザーズ・ブレイン
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まさか、2巻になって、ボケツッコミのラブコメになるとはっ!! ……でも、ラブコメ以外の部分は、各段に質が落ちてつまらなくなった気がするのは、気のせいですか?ラブコメにしても、ラブコメ部分そのものは良いのだけど、全体構成からみると、中途半端でちぐはぐという印象は否めないしなー。
そゆわけで、世間知らずで天才少女の由宇とお兄様ラブラブな摩耶、そして、精神が止んでる闘真の三角関係を基調としたラブコメ。<をい。や、ラブコメ以外の要素はかなり酷い出来になってしまい、せっかくラブコメを強化したのに、正直、がっかり。そのラブコメ重視にしても、当然、萌えを意識した盲目少女も闘真争奪戦に参戦するかと思いきや、いまいち影が薄いし、加えて、由宇と摩耶の直接対決も見られないし、そもそも、中盤まではわりと良かったものの後半はいまいちラブが弱いし、どうにも中途半端なんだよなー。……私的には、全体に薄くなった内容を、無理やり萌え系の恋愛要素でごまかそうとして失敗した、という印象だったりして。
参考:
既刊の感想 → 1巻
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萌絵だよ、萌絵だよ、萌絵ぇ〜〜〜っ!! しかも、アレでソレで、うわっ、うわっ、うわっ、うきゃ〜〜〜、ごろごろごろ〜〜〜〜〜。はう〜、はう〜、いや、もうもうもうもうもう、あうあうああうあう〜〜〜〜。そうか、そうか、そうくるかぁ〜。いやぁ、とにかくとにかく、萌絵萌絵萌絵萌え〜〜〜。ただただ読んでて、ひたすら にやけまくりで、くらくらですよ〜〜〜。ほんとにほんとに、めちゃくちゃ最高ぅーーーーーーっっっ!! あとあとあとあと、ついでに書いとくと、保呂草と各務も、なかなかいいぞ〜〜。って、いや、とにかく、萌絵だよ、萌絵。あ〜、あ〜、あ〜、とにかく良かった、素晴らしかった、生きてて良かった。くらくらくらくらくらで、くぅ〜〜〜〜〜〜〜。
とにかく、とにかく、最高っ、最高っ、最高傑作ぅ〜〜〜っ!!
これで、『すべてがFになる』からはじまった一連のシリーズ(S&M/V/四季)で描くべきものはほとんど描かれ、あとは、次巻の『冬』で、綺麗に幕を下ろすのみ。正直、この『秋』で、ここまで鮮やかに描ききるとは思っていなかったので、大きく感動。はじめから計算ずくだったのだろうけど、めちゃくちゃ巧い。ほんと良かったよ〜。
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既刊の感想 → 四季
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待望の 2巻。1巻同様、とても暖かい文章が魅力。こういう雰囲気と文章で読ませる物語は、今回のように動きが少ない展開だと、なおさら魅力的だよねぇん。や、これほど文章が魅力的な書き手は、ライトノベルでは非常に希有な存在なので、末長く続けてもらいたい。出来れば、もうちょっとペースが速いと嬉しいんだけど。
そゆわけで、中国風?世界観の戦国時代に、姫様を演じる少女のお話。電撃文庫では、まれに見る筆力で、文章と雰囲気が魅力的なのだけど、発行ペースが遅すぎのが玉にキズ(^^;。ほんと、テンポがあって綺麗な文を噛み締めるだけで、私的にはわりと満足なのだけど、あとはやっぱり、主人公のカラの描写が非常に秀逸だよなぁ。や、終わるまで、何年かかるかわからないけれど、ぜひとも、続けてもらいたいと思う。
参考:
既刊の感想 → 1巻
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少女小説ぅ〜〜。3巻は、めちゃくちゃ少女小説ですよ。内容や質的にも当然として、きちんと改行の嵐で、ページの下半分は白いしっ!! 2巻を読み終わったときは、続きを買おうか微妙に迷ったのだけれど、この路線で行くなら、当然、今後も買います。こゆの好きなんだよぉ〜〜。
そゆわけで、やさしい死神のお話の第3巻。今までは、死を意識させ泣かせる話が中心だったのだけど、もう、今回は、「初恋」がテーマ、きゃ〜〜〜〜〜。ほんとに好みの方向性で、素晴らしぃ〜〜〜。……ただ、無邪気で未熟さの目立つ文章なので、読んでてツライ。1巻、2巻って、ここまで酷かったっけ? や、この巻みたいな方向性を維持したままで、もちっと作者が成長してくれると、私的に大絶賛な作品になるんだけどなぁ〜。
参考:
既刊の感想 → しにがみのバラッド。
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永山さん
オーソドックスな戦記モノ。なかなか面白かったですよ〜〜〜。
“それは後に「第二次エルメロー沖会戦」と称される大会戦の始まりだった”みたいな戦記ファンタジー。天才故に疎んじられてる副官クラスの騎士が主人公で、敵国には常勝の天才皇帝がいるという構図。きちんと盛り上がるべきところで盛り上がる、ほんとに面白くって、そこそこ厚いページ数なのだけど、その長さを感じさせずに読めたり。いやぁ、おもしろかったよ〜〜。
でも、正直、設定も展開も粗が多くて、細かいトコを気にしだすと、ちょっとアレ。や、実力が足りないなら、そんなにいろんな設定をぶち込まなければ良いのに。あと、電撃らしく、謎の不思議少女も出てくるけれど、この娘も活かしきれていない印象で、素直に、戦記モノに徹すれば良いのになぁ。<そもそも、人物配置や演出手法を見ると、「萌え」は解ってない人みたいだし。……まあ、デビュー作ということで、今後に期待ですなん。
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相変わらず、めちゃ面白いのだけど、コメディになってるよ〜〜。<今までは、むしろ、陰鬱な話だったと思ってたのだけど(^^;
内気で気弱な眼鏡っ娘が、運命にいぢめられるというか、その性格のせいで、ずぶずぶと不幸にはまり込んでいく話。不幸な将来を予感させるイベントを配置して、その後、その通りに展開して行くという構成で、もうもう読んでて、痛くて痛くて「うきゃ〜〜〜」という感じだったわけ。それが 3巻になって、ラブコメ〜〜。や、「どうしたんだ!!」ってぐらい、ほんとにラブなコメディ色が強くなって、読んでてひたすらにやけまくり。うわ〜、うわ〜、ほんとに凄いよ、くらくらだぁ〜〜〜。
ただ、やっぱり、いきなりのラブコメだったので、どうしても表面的な感じが否めないし、さらに問題なのは、この 3巻、ラストが肝で、そのために、前半から中盤で、いろいろ仕掛けを作ってるのだけど、その肝心のラストがぼろぼろ(T-T)。や、このラストは、きちんと展開が整理されていないし、当然、期待する効果がまったく出ていない。う〜、正直まだ、習作レベルで、もちっと練り上げてから出さないと、ダメだと思うのですけど〜〜。
なにはともかく、いろんな意味で、続きが楽しみ〜、どういう風に話を持っていくんだろ。
参考:
既刊の感想 → カラミティナイト
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質の高い王道系ボーイミーツガールを書くことで知られる 飛田 甲 の久々の新刊。……終盤は悪くないのだけど、期待に反して、いまいちだ(T-T)。
理屈屋で科学信奉者な少年と幽霊少女が出会って、あとは王道的なラブストーリー。一応、「ハートせつない青春ラブ・ミステリー」と銘打っているので、ミステリー仕立てになってたり。で、飛田甲らしい内容になってはいるのだけど、今作は、どうにも粗が多いんだよなー。全体を通して、細かな部分でミスというか雑な部分が多いのだけど、それよりも、導入部が失敗してる予感。主人公が幽霊を否定して「科学信奉者」と見せる部分で、主人公の操る理屈が、どうにもびみょ〜なので、主人公の立ち位置がいまいち掴みづらくて、加えて、幽霊少女との出会いも、なんだか中途半端な描写で、すみません、ボーイミーツガールなのに、出会いの場面が、ぜんぜんダメだと思いますっ!!
ラストは、なかなか良いんだけどねー。や、せめて、もちっと雑な部分がなければ(^^;。
三雲岳斗が萌え系バカ小説とはっ!! ……でも、最初はおもしろかったものの、途中で息切れしていて、トータルでは ×。
顔と腕は良いが性格の悪い未来人が、女子高生の護衛を無理やり押し付けられる、という話。狙って書いたバカ小説と言うことで、序盤は非常に面白かったのだけど、一通り用意したネタが出尽くすと、とたんにつまらなくなったり。というのも、単にその手のネタを散りばめてるだけで、方法論としては、バカ小説の手法を取り入れてるわけじゃないので、ネタが尽きたら、バカ小説としてはそれまでで、後半は、三雲岳斗らしさが中途半端に顔を覗かした、単なる駄作という感じに。……設定は悪くないので、ベースはシリアス、多少、コミカルな味付けに、という風に書いてくれてたら、良かったのになぁ〜。
参考:
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adramineさん、
草三井さん、
心音さん、
ひささん、
もりそばさん
デビュー2作目。って、前のが出てから数年経つけど。……や、前作は、「つまらなくはないケド、下手」と、そんな感じの感想だったけれど、今作も、やっぱり、そんな感じだー。
目の前で肉親が化け物になって、突然襲いかかってくるようなってしまった世界で、その化け物を退治する一組の少女の話。それなりに面白くはあるのだけど、書かれた内容に比べて、設定が重すぎて、ちぐはぐ。や、作者の書こうとした内容に、設定が見合ってない点もダメだし、その重い設定をぜんぜん生かせてない点もダメなのよ。……うーん、口絵から、学園モノを期待してたんだけど、実力もないのに、自衛隊や警察機関がメインで出てくるようなスケールの大きい話になってて、それで自滅してるのがなー。<というか、そもそも、下手なんだから、もっと、がしがし書かなきゃダメだろ、前作から数年経つのに、まったく成長が見られないぞ、という感じなのがちょっと(^^;。