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めぞん一刻TVシリーズ/BGMについて
更新日1998年6月16日   ©阿修羅 ashura@racer.biglobe.ne.jp.ANTISPAM

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 TVめぞんには非常に沢山のBGMが使われています。全部集めるとCD4枚分ほどにもなるのですが、その半分ずつを杉山卓夫さんと川井憲次さんが、それぞれ前半と後半(全96話中1〜48話と49〜96話と言う意味での前半後半です)について担当した形になっています(但しそれほど明確に区切りがある訳ではありません)。「演出の事とか」でも触れていますが、めぞん一刻は前半と後半では作品のイメージに違いがあり、当然と言っていいのか、この二人の作曲者の間でBGMにもずいぶん違いがあります。

 まず、前半の杉山卓夫さん作のBGMについてですが、全体に通して言える事は、ストリングスを多用した流麗で伸びやかなメロディの曲が多く見られる事です。テンポも非常にゆったりとした物が多く、弦楽作品と言ったイメージが強いです。もちろん、あくまで「バックグラウンド」ミュージックですから、ポップなものからファンキーな物までいろいろあるのですが、そんな曲にすら、杉山さんの曲には優しい音使いが感じられます。

 次に、後半の川井憲次さん作のBGMに付いてです。この人の曲は、前半の杉山さんに比べると落ち着いた感じのメロディが多く、メロディアスではありますが、タイトで大人っぽい雰囲気の曲調になっています。また、杉山さんに比べると比較的メリハリの効いた音使いがされていて、各楽器の音の粒がはっきり聞き取れるのが特徴です。

 さて、ここで筆者の個人的な趣味を言わせていただくと、実は前半の杉山さんの曲の方が全体に好きだったりします。川井さんの曲は確かにBGMとして見ると完成されているのですが、それが故か、自然さに欠ける部分がある様に感じるんですね。あまりにBGMらし過ぎて耳に残らない、と言う部分があるんです。それに対して杉山さんの曲はそれぞれが一つの曲として鑑賞に堪える(例外だってありますよ? BGMなんですから)ような、BGMと言う枠を感じさせない自然なメロディなんです。


1998/6/16  by 阿修羅      



杉山卓夫さん
 1958/7/19、東京生まれ。1982年グループ「WITH」でデビュー。1985年久保田利伸とバンド「MOTHER EARTH」を結成。「私をスキーにつれてって」「波の数だけ抱きしめて」等の作曲も担当。

川井憲次さん
 「人魚の森」「無責任艦長タイラー」「起動警察パトレイバー」等、多くのアニメーション作品の作曲を担当。



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