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好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2003年4月に読んだ本



集英社 コバルト文庫
聖石の使徒 其は水に遊ぶ者 II /前田珠子 【内容

大して、話進まず、次巻へ続く。まぁたぁかぁ〜〜っ!!

あとがきによると、既定ページ収まらなかったため 次巻に続く、ということらしいのだけど、それだったら、分厚くするなり、二冊同時に出すなり、なんとか手段はあるだろ。話的には、面白いのだけど、こうタラタラという感じで続いていると、なんというか、うきーーっ!!

や、今回、大きな見どころがない上に、先の展開が見えてるのに、足踏みしているので、なおさら、うきーーーーっ!!

参考:既刊の感想 → 聖石の使徒


集英社 スーパーダッシュ文庫
郵便です! サクラサク頃、キミに逢いたい /名取なずな 【内容

眼鏡っ娘で、ラブコメという煽りだったので、購入。……とりあえず、恋愛モノとしては、かなり酷い出来で、ぐすし(T-T)。

浪人した田舎モノの主人公が、昭和30年代互換の異世界に迷い込み、郵便局員として世界を守るようになる話。や、構成がダメで、心情描写が下手で、結果、恋愛モノとしてはダメダメなのだけど、雰囲気とセンスは、なかなか良い感じ。あと、イラストも、この雰囲気作りにめちゃ貢献してるよね。いや、むしろ、イラストの 袴田めらさん の勝利という予感。なかなか、良い味出してるわ〜〜。……って、でも、この作品、すごく一般受けしなさそうな内容だよな(^^;。


講談社 講談社ノベルス
地球儀のスライス /森 博嗣 【内容

S&Mシリーズ 2編、Vシリーズ 1編を含む短編集。目的の 犀川&萌絵の短編は、いまいちで、がっかり。や、もっと、ラブラブした話じゃないと、つまらないだろー。

だいたい、犀川&萌絵の短編の一つ「石塔の屋根飾り」なんて、作中で、読者が答えに納得できるとは限らないと逃げを打ち、ミステリであることを放棄してるのだけど、にもかかわらず、ミステリ要素以外がスカスカで、かなりダメダメ。あぁ、やはり、もっとラブラブした話じゃないとー。

犀川&萌絵の短編以外だと、謎女子大生との交流を描いた「僕は秋子に借りがある」が、なかなか面白かったり。やっぱ、ミステリより、こゆ話のほうが、好きだわ〜。


講談社 講談社ノベルス
ドルチェ・ヴィスタ お伽噺のように /高里椎奈 【内容

シリーズ 2作目。……前作と、ぜんぜん内容違うじゃんっ!!

前作は異世界ファンタジーでしたが、今度のは、現代社会を舞台に、口下手なバイト少年を主人公にした話。や、一応、一部登場人物は同じで、背景も一緒なのはわかるのだけど、でも、あえて同一シリーズというのは、無理あるような。まあ、三部作という話なので、次作で、綺麗に纏まるのかもしれないけど。

で、ちょっとせつない系のなかなか良い話なのだけど、どうも、全体にボケてるような感じで、華もなく、「雰囲気良いけど、それだけだよなー」という感想。もちょっと、テーマに注力するか、人物を深く描写するかすれば良いのに、ちともったいないよなー。

参考:既刊の感想 → ドルチェ・ヴィスタ


中央公論新社 C★NOVELS BIBLOTHEQUE
スカイ・クロラ /森 博嗣 【内容

くぅ〜、めちゃくちゃ素晴らしい〜〜。傑作っっっ!!

戦闘機乗りが、眼鏡な上官とラブラブになる話。森博嗣というと、ミステリなイメージがあるのだけど、これは、ミステリとは無縁で、SF的な、戦闘機乗りな主人公の日常を、淡々と描いた内容。いや、こういうミステリじゃない話のほうが、好きだし、めちゃくちゃおもしろい。や、さいこ〜〜。とにかく、森博嗣、私的には、ミステリじゃなく、こういう淡々と描写に凝った内容を、もっともっと書いて欲しいんだけど。とりあえず、この続編も出るみたいだけど、とにかく期待。もう、さいこ〜〜。


メディアファクトリー MF文庫J
カルドセプト創伝 ストーム・ブリング・ワールド(1) 星の降る都市 /冲方 丁 【内容

素晴らしい、素晴らしすぎる。くらくら、きゃ〜〜〜〜

世間知らずのボケボケ少年と、勝気なお嬢様の恋愛ストーリー。や、主人公のリェロンに対するヒロインのアーティの反応が、とにかく、とにかく、素晴らしすぎる〜。もうもう、勝気な女の子、さいこー、万歳っ!! すばらしい、すばらしい、すばらしい、きゃ〜〜〜〜〜。

まあ、展開はありがちなのに構成悪くて、序章は引きが悪いし、無駄と思える部分も多いし、展開はちんたらしてる感もするし、続刊もすごく不安とか、イラストのセンスが悪くて雰囲気にあっていない風味とか、もろもろ、不満で不安でもあるのだけど、アーティに免じて、すべて許可。……って、続刊、やっぱり、すごく不安だ。

しかし、冲方 丁といえば、『微睡みのセフィロト』ぐらいしか読んだことないけど、『微睡みのセフィロト』とは、かなり芸風が違うと思うのですが、気のせいですか?(^^;


角川書店 角川ホラー文庫
天使の囀り /貴志祐介

平積みしてたので、なんとなく購入。ゾクゾクくる〜〜。序盤で、猿を食べはじめた日には、もう、あまりのべたべたな展開に、どうしようかと思ったのだけど、べたべただからこそ、先の展開が丸見えで、ゾクゾクだねぇ〜〜。

内容は、アマゾン調査隊のメンバーが、帰国後、次々と不可思議な自殺を遂げるようになるという話。医学&生物系や、神話の知見が深くて、なかなか素晴らしい。や、特にライトノベル系だと、いんちきな知識に基づいた作品もあって、うんざりすることも多いのだけど、これは、凄くしっかりしてるよ〜。……でも、生物とかの知識に比べて、Hゲーを主体とするオタク系のネタは、ちと、突っ込みどころが多いのだけど、まあ、一般向けの小説だし、仕方ないかしらん(^^;。

そいえば、本編とは関係ないけど、巻末の解説。“本稿は作品のトリックに言及しています”って、編集の人、ちと頭悪すぎ。
↑ミステリがネタを隠すのは当然だけど、ホラーや恋愛モノは、むしろネタや展開を、予め示唆するような分野だと思うし、そもそも、こんな自明なトリックに気づかない読者がいるとは思えないんですけど。


メディアワークス 電撃文庫
月と貴女に花束を remains II /志村一矢

めちゃくちゃ好きなこのシリーズ、こんどこそ完結。……なのになのに、いまいち(T-T)。

炎の面影

シリーズと関係なければ、これもありだと思うのだけど、今更、いきなりじゃなくて、伏線ぐらいはっとけ〜〜。そもそも、その程度の雑魚にやられるな〜〜。……本編終了後の話としては、ダメダメ。

混沌の彼方

シリーズ最終話。……ラストに見合った強い敵と舞台を整えたいのは理解できるのだけど、戦闘に注力するあまり、肝心の、鷹秋x燐、直純x由花の描写が薄くなっちゃってるんですけど。本末転倒だよ(号泣)。そもそも、戦闘も含めて、前半に比べて、山場となる後半の描写が薄いのだけど、あとがきを読むと、もしや、ページ数を気にしてしまったとか? あぁぁぁ、粗筋はこのままで良いから、書き直せ〜〜〜。

参考:既刊の感想 → 月と貴女に花束を


メディアワークス 電撃文庫
ダブルブリッドVIII /中村恵里加

素晴らしい、素晴らしすぎる、最高傑作ぅぅ〜〜っ!!

あまりに素晴らしくて、もう、とにかく素晴らしいとしか書けない予感なのだけど、今回は、我らの安藤さんと虎司の関係が中心なのです。眼鏡っ娘で自己主張の弱い安藤さんと、今まで恋愛と無縁だった虎司ですよっ!! とにかく、とにかく、あの二人の描写は、素晴らしくて、素晴らしくて、あぁ、もう、素晴らしいんだよ、くらくら恋愛ラブストーリーだよ、こんちきしょ〜〜。傑作、傑作、大傑作っ!! くぅ〜〜〜。

あぁ、あと、未知の描写もなかなかに素晴らしい。かなり良い感じだだだっ!!!

ただ、前巻が出てから、かなり時間が経っているので、実は、微妙に内容を忘れてたりして(^^;。

参考:既刊の感想 → ダブルブリッド


メディアワークス 電撃文庫
放課後のストレンジ2 サムシング・ビューティフル /大崎皇一

新人作品の中では、期待の続編だったのだけど、……いまいち(^^;。

異能力を持った超能力研究クラブの面々が、非日常な事件に巻き込まれるというシリーズ。この二作目は、適当に敵を出してきて、ひたすら格闘という展開。……正直、格闘シーン主体で読ませるには力不足というか、格闘シーンがいまいちで、そのうえ、格闘シーンに注力するあまり、背景の描写がおざなりになってしまっていて、かなりダメ。いや〜、これが、小説でなく、アニメや漫画なら、むしろ、こういう構成の方が、面白いんだろうケドね〜。<というか、小説であることを、どうも意識してない予感

それにしても、このイラストは、わりと好みで良い感じ。とりあえず、イラストに免じて、続刊が出るとしたら、もうしばらくだけ、買おうかしらん。

参考:既刊の感想 → 放課後のストレンジ


メディアワークス 電撃文庫
ダーク・バイオレッツ3 常世虫 /三上延

もともと、描写も構成も下手なのだけど、今回、なおさら酷い(T-T)。<というより、それを覆らせるような、魅力的な部分が、ぜんぜんねー。

そゆわけで、幽霊退治なシリーズの第三弾。このシリーズの魅力は、幼なじみの元気娘と、翳のある美少女との、三角関係だったのだけど、幼なじみの岬は出番が少ないし、柊美は、例の設定をぜんぜん活用できてない。しかも、今回出てくる新キャラもゲストキャラも、設定だけはおいしそうなのに、それをぜんぜん料理できてないし、……ダメダメ。

下手なのは、デビューから 1年たってないし、仕方ないとしても、突き抜けた魅力なり、せめて、ストーリーに華がないとつらいかな。や、そろそろ、見切りどころかも(^^;。

参考:既刊の感想 → ダーク・バイオレッツ


メディアワークス 電撃文庫
シャープ・エッジ stand on the edge /坂入慎一

電撃の新人、選考委員奨励賞受賞作。やはり、電撃の新人は面白い〜〜

殺人少女のカッコ良い話。奨励賞ということで、金銀大賞には、やっぱり劣ると思うけど、むしろ、こういう、多少下手だけど魅力ある作品の方が、電撃らしいでしょ。この作品は、下手な部分を上手く隠してる風でもあるし。や、カッコよく魅せようとする文章と、登場人物の生き方が、なかなかマッチしていて、かなりぐぅ。ほんと面白かったよ〜〜。

ただ、この文章のスタイルは、作者の力量からは、ちと無理があるように見えるので、次巻は、ちょっと不安。や、いいモノは持ってると思うので、成長に大期待(^^;。


エンターブレイン ファミ通文庫
ルンウル! ルーンウルフはBカップ? /新井 輝

とにかく、つまんね〜〜。……くだらないだけ。

こういう外伝的短編集は、つまらないことも多いのだけど、これは、ちょっと酷いと思う。正直、第二部を買う気も萎えるなぁ。まあ、新井輝の実力を考えると、この出来の悪さも、妥当といえば妥当なんだけど(^^;。<しかし、不思議なのは、ここまで下手で、一般受けもしなさそうな内容なのに、続編決定してたり、外伝が連載されてたりと、売れてるみたいなんだよなぁ

で、とりあえず、第一部と第二部をつなぐ話。第一部終了14年後の世界から、過去を振り返るという内容なのだけど、第二部って、そもそも、登場人物が、ディーンたちの子供の世代に変わるわけね。うぅ、かなり不安だ。や、萌え系のネタは、相変わらず、わりと的確で好感が持てるのだけど、やっぱ、新井輝、絶望的に実力がなくて、それなりに冊数だしてるのに、さっぱり成長もしてないのが問題だよなー。

参考:既刊の感想 → ルーンウルフは逃がさない!


メディアファクトリー MF文庫J
カルドセプト創伝 ストーム・ブリング・ワールド(2) 星を輝かせる者 /冲方 丁 【内容

めちゃくちゃ、おもしろかったー。ぐいぐい引き込まれる展開。まあ、かなり強引ではあるのだけど、とにかく、終始楽しませてもらったよー。すばらしい〜〜。

そゆわけで、ドリキャスかなにかで発売されたゲームのノベライズ。ゲームの方は、さっぱり知らないけれど、主人公のリェロンとアーティの関係が、もう、くらくら。この二人の描写がたまらない、すばらしすぎる〜。もう、クライマックスでは、思わず、涙ぐんじゃったよ、まったくもー。やっぱり、勝気少女とボケ少年のカップルさいこ〜。とにかく、おもしろかったー。

で、一応、第一部完なのだけど、続きはどうなんだろう。

参考:既刊の感想 → ストーム・ブリング・ワールド


メディアワークス 電撃文庫
シルフィ・ナイト /神野淳一

電撃の選考委員奨励賞受賞作。……え〜っと、なんでこの程度で、奨励賞?

空軍や戦闘機乗りが好きならば、もしかしたら評価するのかもしれないけれど、私的には、かなり駄目。いや、新人だから下手なのは仕方がないのだけど、でも、こう淡々と盛り上がらない文章で、この程度の筆力では、読んでてかなりツライ。何度も読み返さないと、意味が取れない部分も、やけに多いし、誤字が多かったり文法が変なわけではないけれど、下手なりに、せめて、もうちょっと、推敲して欲しい。

しかも、女の子が主人公である効果がほとんどないし、魔法な設定も、むしろない方がいい感じで、もしかして、電撃だから、女の子&魔法ですか? ライトノベルを舐めてないですか?と、ちと思ってしまったりも。ほんと、かなりダメダメ。

あと、イラストもセンスも使い方も、全く合ってなくて、人選、完全に間違ってると思うのだけど。ええぃ、もう、選者と編集者、ちゃんと仕事しろ!!


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