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好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2010年5月に読んだ本



アスキー・メディアワークス 電撃文庫
とらドラ・スピンオフ3! 俺の弁当を見てくれ /竹宮ゆゆこ

書き下ろし「ラーメン食いたい透明人間」が素晴らしい。大河がいなくなったあとの、グループの中心から外れていた能登と木原の二人の想いにフォーカスした内容なのだけど、冬の冷たく澄んだ空気感の中で綴られる二人の想いが しんみりと描かれていて、ほんと素晴らしい素晴らしい。

DVDの特典等の短編を集めて一冊にした『とらドラ!』最後の短編集。まあ、一本一本は尺が短く、ネタ優先のいかにもオマケといった内容。正直、面白いかと問われれば、かなり微妙な作品が多いのだけど、その中で「ラーメン食いたい透明人間」が非常に素晴らしかったです。あと、その他に印象的だったのは「ドラゴン泰子」。もともとDVD最終巻に収録されてたのか。うわぁ、凄い話書くなぁ。

[ とらドラ! ]


集英社 スーパーダッシュ文庫
ベン・トー5.5 箸休め 〜燃えよ狼〜 /アサウラ

タイトルどおり、箸休め的な番外的短編集。特に面白かったのが、著莪の高校の文化祭を舞台とした「鳥になった男たち」。相変わらずの白粉はいいねぇ。「キターーーーーーーーーーーー!!」はねぇだろ(爆笑)。そして、あせびちゃんあせびちゃん、愛されてるなぁ〜。……「鳥になった男たち」以外では、「著莪あやめのお見舞い」と「白粉花の夏休み」が印象的。佐藤を中心とする人間関係は、なんやかんやで綺麗で雰囲気が抜群なんだよなぁ。

[ ベン・トー ]


エンターブレイン ファミ通文庫
“文学少女”と恋する挿話集3 /野村美月

文学少女シリーズの番外編の三冊目。今回は後日談、というか今までの脇役のフォローの意味合いが多い内容。まさか、夕歌&鞠谷にフォローが入るとは思わなかったよ。……しかし、ななせの出番が少ないと、あまり心に来るものがないな。<をい。まあ、その中で印象的な話は、「遠子おばタンの秘密」。223ページのイラストに象徴される凍りつくような一連のシーンが素晴らしすぎるっ!!

[ “文学少女”シリーズ ]


一迅社 一迅社文庫
ある秋の卒業式と、あるいは空を見上げるアネモイと。 /朱門優

神様アネモイとの出会いと別れを描いた『ある夏のお見合いと、あるいは空を泳ぐアネモイと。』の続編が、約二年ぶりに刊行。うひぃ〜〜、日姉妹が愉快すぎる。や、主に、かつみ姉がっ。

一迅社文庫の創刊ラインナップのうちの一冊が、今になって、まさかの続編。日輪は、恋人のいちことともに、小さい頃に離れ離れになった姉妹の住む川毎町へ。というわけで、一癖も二癖もある登場人物たちが愉快な作品だけれども、特に、新キャラのかつみ姉が酷すぎるっ!! あまりにぶっ飛びすぎるっ!! ……いや、なんだかほとんど、かつみ姉に持っていかれた感のある二巻だけど、綺麗で切ないストーリーは健在。や、展開は、わりと無茶苦茶だけどさっ。それにしても、続編含みのラストだけど、続き出るの?(^^;。

[ アネモイ ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ウィザーズ・ブレインVIII 落日の都<上> /三枝零一

ぐはっ、真昼の策略通りに良い方向に変わりつつある世界。しかし、劇薬のような変化の先には、転落が……。全滅エンドへの序章かぁぁぁぁっっっ!! <をい

賢人会議とシティ・シンガポールの同盟は、無事に、成就できるのか……。という感じで、魔法士の超バトルより、策士の頭脳戦がメインになりつつある最近の展開。すでに、主要キャラはみんなで仲良く世界を救おうというノリの中、うわぁぁ、予定調和ではあるものの、物語全体の、非常に大きな分岐ポイントに見えるラストに、とにかく、続きが読みてぇぇぇっ!! や、刊行ペースが遅いこの作品で、続きはいつだ(^^;。

[ ウィザーズ・ブレイン ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
俺の妹がこんなに可愛いわけがない(6) /伏見つかさ

麻奈実の出番が少なくて、がっくり。そして、前巻登場の瀬菜も瀬菜兄はともかく、本人はすでに空気すぎる〜〜。

そゆわけで今巻は、桐乃帰国のわりに、それぞれのキャラの日常を描いた短編的な内容で、全体に地味目。麻奈実や瀬菜はともかく、黒猫辺りも、もうすこしストーリーを展開させて欲しかったところだなぁ。……それにしても、京介が完全にエロゲ脳になっているのだけど、いつの間に、ここまで汚染されてるんだよ、をい。

[ 俺の妹がこんなに可愛いわけがない ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
神様のメモ帳5 /杉井光

短編四篇。その中で青春野球小説?「あの夏の二十一球」が印象的で面白かった。てか、オンライン野球ゲームの「パワープレイボール」こと「パワレボ」が愉快すぎる。なにその無駄な方向に機能充実なゲーム。そして、ナルミの変なスキル(^^;。……どの作品も、ほろ苦さと切なさの混じるいい話に仕上がっていて、相変わらず、素晴らしいなぁ。

それにしても、コミカルな要素が強いせいか、いつもに増して、あまりにナルミが鈍過ぎるだろ。そして、アリスに比べて、彩夏は完全に脇役になってしまってるなー。

[ 神様のメモ帳 ]


早川書房 ハヤカワ文庫JA
星の舞台からみてる /木本雅彦

「俺が死んだらCドライブに貯めてるエロ画像をこっそり削除してくれ」みたいな顧客の死後にやって欲しい依頼を代行するHCC社。そのHCC社に勤務する荒井香南の今回の仕事は、優れたIT技術者として一部では伝説として語られた野上正三郎の死後処理だった……。

という感じで、伝説のハッカー・野上の一生を、一般的な女性社員である香南視点で振り返るという内容なのだけど、私は、この野上と、そして作者である木本雅彦とも同世代なので、とにかく共感ビシバシ。すげー、懐かしい。めちゃ楽しすぎるっ!! てか、これ、同世代でなく、さらに、IT系の技術を知らない人が呼んで面白いんだろうか(^^;。専門用語も遠慮なく使われていて、すげー、ターゲット層が狭すぎる予感ががが。ただ、後半の展開は、転換点が強烈だっただけに、それ以降はちょっと肩透かしかなぁ。もっと波乱万丈な展開だったら、さらに面白かったのに。

[ 星の舞台からみてる ]


ソフトバンククリエイティブ GA文庫
ぷりんせす・そーど!(4) 戦うサツキと悪夢の日 /神野オキナ

神聖タイハン王国との国交決闘。調停王子リャドラの卑劣な策略により、サツキは窮地に追い込まれる……。と、悪夢のような厳しい展開のハズなのに、ちょっ、サツキ、ニファーリア、タシアナとのいちゃ甘で緩いラブ展開にしか見えない件。もっとやれっ!! いっそこのまま、後半のお風呂シーンみたいなノリをあと10巻ぐらい続けてくれればいいのに、次巻で終わってしまうのかぁ〜。

[ ぷりんせす・そーど! ]


富士見書房 富士見ファンタジア文庫
SH@PPLE ―しゃっぷる―(9) /竹岡葉月

鳥子と付き合うようになった雪国、一方、蜜は東京行きを決め……。マジに正統派恋愛小説的なクライマックス展開が素晴らしいっ!! うわぁ、観覧車……。や、好み的には、もっとシリアス寄せでよかったような気がするのだけど、あの思い展開の中で最後までコミカルな要素を盛り込んでいったのは、むしろ、『SH@PPLE』らしいか。どちらにしろ、少年向けラノベでは珍しい良質な恋愛小説に徹した内容は、いやぁ、ホント良かった良かった。

[ SH@PPLE ]


富士見書房 富士見ファンタジア文庫
東京レイヴンズ1 SHAMAN*CLAN /あざの耕平

うひ〜、直球な恋愛モノか。北斗と夏目がベタすぎる(^^;。というわけで、あざの耕平の新シリーズは、陰陽師モノ。陰陽師の名門に生まれたにもかかわらず、才能はからっきしな土御門春虎は、ある日事件に巻き込まれ……。と、1冊かけて説明が中心なので、う〜ん、やっぱし説明的なシーンが多く、そして、キャラがまだぎこちない印象。まあ、まだまだコレからかしらん? それにしても、最後の夏目のなんという「しきたり」。愉快すぎる〜(笑)。今後、そーゆー展開なのかいっ!!

[ 東京レイヴンズ ]


メディアファクトリー MF文庫J
剣の女王と烙印の仔V /杉井光

ばらばらになりそうな銀卵騎士団。「神の力」の顕現により絶望を増すクリスたち。そして、隣国アンゴーラでも不穏な動きが……。と、うわぁ、なんという容赦のない展開……。いや、なおさら逆境すぎる展開なのだけど、この逆境を乗り越えて、きちんとハッピーエンドに持っていけるのか? どうなるんだ。……しかしそれにしても、クリスとミネルヴァ、ジュリオとシルヴィアはラブラブでいいですねっ!!

[ 剣の女王と烙印の仔 ]


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