世界を敵に回して戦う上条当麻。って、マジに、たった二人だけで世界中の能力者や軍隊と戦う展開かっ!! ……正直、だんだんと一緒に戦う仲間が増えていく展開かと思っていたのだけどそんなことはなく、実質、最後まで上条当麻一人で、かつては一緒に戦ったこともある世界中の組織・団体と、次々と戦っていく展開は、マジたまんねぇ〜〜。
そゆわけで、『新』の一連の物語も最終局面。いかにもラストに相応しく、オールスター勢ぞろいで、激しいバトル連続が熱すぎるっ!! 特殊な右手を持つとはいえ、一介の高校生の当麻がここまで世界を敵にして戦えるとか、いろいろと無茶だろ(^^;。いやぁ、絶対勝てっこない戦いをあれやこれやで切り抜けていく展開が、もう、めちゃくちゃ熱い熱いっ!! 素晴らしいっ!!
そして、完全にメインヒロインの座を占めるオティヌスが最高ですねっ!!<をい
しかし、オティヌスとのアレコレは今回で一段落とはいえ、アレだけ強かったオティヌスですら、「奴は魔神の中では最弱……」みたいな感じの展開がチラチラ見え隠れしてたりして、続きはどうするんだ、これ?
[ とある魔術の禁書目録 ]
とうとうメニー・メニー・シープだぁぁぁぁぁっっっ!!
いやぁ、一巻で描かれたメニー・メニー・シープの、西暦2803年の世界に、長い長い壮大な物語を経て、とうとう辿りついたよっ!! 今回は、一巻の内容をイサリ視点で描きなおすといった風なのだけど、改めて背景を知って読むと歪みきった世界が凄いな。一巻のときに思っていた以上に危機的状況だけれども、ここからどう立て直していくんだ? ミヒルに発見された時点で人類滅亡にチェックメイトのような気がするのだけど……。
次巻は、いよいよ1巻のあのラストの続きになるのだけど、とにかく楽しみでたまらないっ!! ……それにしても、いろいろな期待を背負ってメニー・メニー・シープへ来たハズのイサリは、結局、期待に沿うどころかまともな働きをしてないような気がするのだけど、次はきちんと活躍するのでしょうか(^^;。
[ 天冥の標 ]
いよいよシリーズ最終章の上巻。下巻を読まないと、なんとも言えないような内容だけど、とりあえず、新キャラのマルカジットが、強引にシリーズを纏めるために出てきたようにしか見えなかったり(^^;。とにもかくにも、あと一冊で終わりかー。
[ 魔術士オーフェンはぐれ旅 ]
90年代の富士見ファンタジア文庫の全盛期を支えたライトノベル『魔術士オーフェンはぐれ旅』が、20年かけていよいよ完結。短編集のほうは続くらしいけれどなー。富士見ファンタジア文庫時代が第一部(東部編)、第二部(西部編)、TOブックスに移行し、今回完結したのが第四部だけど、……いまいちよくわからなくてスッキリしないラストだ(^^;。というか、第四部はなにがやりたかったんだ?
や、第四部の「読者と同じように歳を取ったオーフェンたち」という試みは面白かったけれど、物語的には、やっぱり第一部もしくは第二部で完結していると思うのですよ。第四部ではなく、素直に、マヨールとベイジットを中心とした新シリーズとして描いていたら、もっと別の物語になっていたんじゃないかと思うのだけど、結局、「オーフェンたちは今」という話でしかなかったなー、というのが、ちと残念。まあ、『オーフェン』のその後が描かれただけで、この第四部は価値があるというか、そこにしか価値がないというか。
[ 魔術士オーフェンはぐれ旅 ]
いっきに世界の謎が解決し、第一部完。怒涛の展開すぎるだろっ!!
いや、そのために今まで伏線を積み重ねてきていたというのはわかるのだけど、あまりにどんどん物語が進むので、こー、本当だったら泣けるようなシーンも盛りだくさんだったのに、感傷に浸るような間もなくて、もったいないっ!! エピソード的には、確実に数巻かけて描くような内容だと思うんだけど、こういう風にシリアスパートはどんどん飛ばしていってこそ、『がをられ』という作品なような気もするしなー。ただ、やっぱりもったいないっ!!
しかし、怒涛の展開のわりにラストはきちんと綺麗に纏めてあるんだけど、この綺麗な終わり方で、ここから、どー続けるんだ? や、アニメ化とかなければ、ここで第一部完ではなくシリーズ完了だったんじゃないかしらん(^^;。
[ 彼女がフラグをおられたら ]
ラストがああぁぁぁぁぁっっっ!!
「小鷹は早く理科とくっつけばいいのにっ!!」と思って読んでいたら、全く予想外の方向から切り込んできて、うわぁ、うわぁ〜。あれ? 理科とはどうなるの? というか、思わぬ伏兵で、うひゃぁぁぁ〜〜〜。……かなりインパクトある展開なんですが、どうなるの、これ?
それにしても夜空復活って大々的に煽っていたわりに、なんだか拍子抜けな感が否めないのがにんとも。日向との確執とか、そんなんで良かったんか。それよりも、小鷹がどうにもメンドくささと、理科とのイチャラブ振りが目立つ内容だったけれど、やっぱりラストが衝撃的すぎるっ!! ほんと、続きをどうするんだろ?
[ 僕は友達が少ない ]
アイズたん視点のダンまち外伝。怪物祭の翌日からということは、二巻の裏か。借金返済のためにダンジョンに潜るアイズたん達を待ち受ける謎の事件と、その一方で、怪物祭の騒動に引っかかりを覚えて調査を進めるロキ様という感じで、外伝といいつつ、本編以上に物語の本質に絡みそうな話なので、時系列的に微妙に混乱するんだよなぁ。いや、これなら本編と交互にやるとか、刊行順を物語の時系列に合わせて欲しいところ。
それにしても、相変わらず可愛いアイズたん。そのアイズたんですら苦戦する敵の登場に、ベルくん大丈夫なんでしょうか(^^;。というか、作品内最強クラスであるはずのロキ・ファミリアのメンバが、外伝だと俺TUEEEEEではなく、わりと普通の主人公として、ふつーに苦戦しているので、だからこそ物語的に盛り上がるとはいえ、やっぱり、この世界のキャラたちの力量さというか、ゲームバランスというかが、いまいちしっくりこないんだよなぁ。
とうとう完結。正直、期待していたエンディングではなかったけれど、「女神編」のラストで感動した身としては、これは納得するしかないわ。まあ、好み的にはハーレムエンドが好きなんだけどさー。それと、ラスボスっていったい(^^;。
いやー、それにしても、この最終巻はドクロウの独壇場だわー。序盤のバトルはともかく、おにいちゃんへ呼びかけるシーンとか、ラストのシーンとか、おにいちゃんへの想いが溢れまくっていて、ほんと可愛いっ!! ツンデレというか、日頃のクールな姿とのギャップが、また素晴らしいっ!! あとはやっぱり、天理ですな。10年の想い、せつなすぎる〜〜。エルシィは、違う意味でラスボスかと思っていたのだけど、なぜ!? ……とにもかくにも完了してしまって、続けてぐだぐだになるよりもここで終わるのが良かったんだろうけど、淋しいな。
[ 神のみぞ知るセカイ ]
これは、確かに吹奏楽版『ロウきゅーぶ!』。単に似たような内容というだけでなく、主人公の作りといい、女の子たちとのやり取りといい、『ロウきゅーぶ!』を研究しすぎだろ(^^;。それなのに、なんで女の子たちは、小学生でなく中学生なんだ? あと、タイトルが「ろりてぃっしゅ・かるてっと」じゃないのか、なんでだっ!?
「好きなライトノベルを投票しよう!!」等でとても人気を集めていたので買ってみました。OVERLAPキックオフ賞金賞受賞作。主人公・英司は恩師に頼まれて少女たちの楽器演奏のコーチをすることに、という感じで、『ロウきゅーぶ!』のミニバスの代わりに吹奏楽にした内容。いや、明らかに、『ロウきゅーぶ!』フォローワーなんだけど、『ロウきゅーぶ!』のさらに先を目指してるわけでなく、むしろ後退した感じ。まあ、菜珠沙たちも小学生ではなく中学生だしなー。好みの問題ではあるんだけど、ただ新人だったら、さらにエッジを効かせるべきなんじゃね? 作品全体としても、ちょっとぼんやりしちゃっている印象だったり。
ただ、ヒロインたちが中学生ということで、『ロウきゅーぶ!』よりも恋愛色は多少強めかしら?? そこら辺も含めて、今後、どう独自色を出していくのか、2巻以降に期待です。
[ きんいろ・カルテット! ]
『ソードアート・オンライン』『アクセル・ワールド』の川原礫が放つ新シリーズ。もともとはデビュー前にWebで掲載していたものをリライトしたということだけど、昔書いた作品のためか荒削りな印象で、加えて、後ろ向きな主人公とかトラウマを元にした能力発現とか、物凄く『アクセル・ワールド』の原型という感じが強い。新作というより、過去作品の文庫化というほうがしっくりするような感じだなー。
それはともかく内容は、幼い頃に家族を殺された故に、心に傷を持つ少年・空木ミノル。そんなミノルは、ある日、空から落ちてきた何かと接触してから、身体に異常が……。と、まあ、異能力バトルモノで、この1巻は、謎能力の発現とはじめてのバトルと勝利というベタな展開なのだけど、いまいちスッキリしないなー。主人公が後ろ向きでなに考えているのか理解できないのがちょっと……。さらに、ヒロインたちも魅力を訴えるほど描かれているわけでもなく、今後次第ではあるのだろうけど、第一巻としては、正直ちょっと弱いよなー。
あと、『ソードアート・オンライン』『アクセル・ワールド』との設定的な繋がりを期待してたのだけど、宇宙から来た謎能力という設定なので、リンクはないのかしらん?? 2019年のさいたま新都心が舞台。『ソードアート・オンライン』が2022年で東京、埼玉辺りが舞台だったと思ったので、多少遊びでなにか入れてくるかもしれないけれど。
[ 絶対ナル孤独者 ]
最高傑作級。いつもの杉井光節なのだけど、とにかく綺麗で純粋な物語。池袋を舞台にリアルを感じさせつつ、音楽をキーにした甘くせつないストーリーがいいねぇ。
内容は、ひきこもりの少年・ハルが、ギターリストの幽霊・キースに導かれ、池袋の道端で歌うようになり、人々と交流していく、という話。杉井光らしい、いつものなよなよした主人公と、ツンデレ気味のヒロイン、頼れる兄貴的な存在と、愉快な大人たち、それと音楽。池袋という舞台がまた、情景が眼に浮かぶようなリアリティを演出していて素晴らしい。池袋の雑多な雰囲気の中で紡がれる澄んだ綺麗なストーリーがいいのよな。
もともと電撃文庫MAGAZINE連載で各話の掲載順が異なっていたとのことだけど、うわっ、雑誌では第三話「空飛ぶ最終列車」スタートということは、キースがいないところからはじまっていたのか。その第三話は、『神様のメモ帳』みたいな探偵モノ的な色が強い、他の話とは多少違和感ある話だし、連載スタート時には、いろいろ手探りだったのかしらん(^^;。逆に、第三話のノリなら、いくらでも続編が書けそうだけど、続きはムリかなー。
[ 東池袋ストレイキャッツ ]