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好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2014年7月に読んだ本



宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
スクールライブ・オンライン2 /木野裕喜

やっぱ、キャラのやり取りがすげー面白いんですがっ!! や、1巻は後半持ち直したものの前半が酷すぎてアレだったのだけど、この2巻は、きちんと1巻後半のノリで進んでいて面白かったです。鈍感な主人公を中心に、個性的で愉快なヒロインたちとのやり取りが最高っ!!

というわけで、授業がすべてMMORPGという学園を舞台に、仲間を集めて自分のギルドを作るまでが1巻。この2巻はトップギルドの一角<紺碧の海>の対決、と。キャラのやり取りはスゲー面白いのだけど、ストーリーのほうは、うーん、前半の<迷子天使>との戦いは良かったのだけど、後半、卑怯すぎる敵とピンチからの大逆転的な展開の割には、カタルシス的な部分が弱いんだよなぁ。正直、終盤の逆転劇の描き方は、いまいち上手くなかったよねぇ。あと、主人公も作者も善人過ぎると思うのだけど、悪役はもちょっと懲らしめないとスカッとしないと思うの(^^;。

[ スクールライブ・オンライン ]


宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
スクールライブ・オンライン3 /木野裕喜

うわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ。今回は、水着回&コメディ回と思って油断してたら、いきなり凄い設定をぶち込んできたんですけど、うわあああぁぁぁぁぁぁぁぁ。

そゆわけで、授業がすべてMMORPGという学園を描いたシリーズ第三弾。この巻は、リアルもゲームも夏休みの中、他の城主ギルドとリアルでの場外バトルが……。という感じで、基本コメディの形式を取りつつ、4大ギルドのうちの2つと戦うという展開。1巻から作者があとがきで、水着、水着とうるさかったのだけど<をい、やっとその念願の水着回っっ!! ……なのだけど、そのラストは、いきなり重すぎるわっ!! あああぁぁ、これは超絶に切ない……。

これ、はじめから予定してた展開なんだろうか? むちゃくちゃ重い展開に、きちんと描き切ったら凄い作品になりそうだけど、この作者の作風って、あまりハードな作風ではないし、作者の力量的にちょっと心配だ(^^;。いやほんと、やりきれたら、傑作間違いなしだ。大期待。

それにしても、随所に『艦これ』ネタが入りまくっているのだけど、作者の人、『艦これ』に毒されすぎだろ(笑)。

[ スクールライブ・オンライン ]


エンターブレイン ファミ通文庫
覇剣の皇姫アルティーナVI /むらさきゆきや

はじめての海戦。レジスが海戦でも強いのはさすがだけど、それよりも、移動シーンで見せたような事前の何気ない準備が凄いよね。一応、進んだ技術を持つ敵国・ハイブリニア王国の侵攻により帝国滅亡の危機、という展開なのだけど、あまりにレジスの作戦が順調すぎるので、まったく危機感が感じられないのがにんとも。まあ実際、海戦もあっさりこなしてしまうし、レジスもアルティーナも、あまり危機感を抱いてないのかもしれないけど(^^;。

それにしても気になるのは、皇帝の後継争いの敵であるアレンの行く末か。アレンに対して、なんだか凄い不吉なフラグを立ててるのだけど、うわぁ、この物語はどっちに進むんだ!? このままだと、あっけなくアルティーナは皇帝になっちゃう気がするのだけど、皇帝になるのがゴールではなく、ハイブリニア王国との戦いが物語のメインになるのかしらん。まあ、ハイブリニア王国にも、帝国側でレジスの足を引っ張るような事件でも起きなければ、なんだか淡々と勝利してしまいそうだけどなー。

[ 覇剣の皇姫アルティーナ ]


講談社 講談社ラノベ文庫
彼女がフラグをおられたら この船旅が終わったら、私、お姫様になるの /竹井10日

アニメ最終回の怒涛の展開とごっちゃになって、どういう設定だったかこーんらーんするー。というか、菜波が何の説明もなくいきなりそーゆー関係で出てきてるのだけど、アニメじゃなく原作でもそうでしたっけ?? ←思わず9巻を読み直してしまったけど、違うよね(^^;。

とゆわけで、颯太は現実世界に戻り、第二部スタート。いきなり知らない幼馴染がいたり、菜波とそういう関係になっていたり、いろいろと混乱してしかたない。って、うわぁ、第一部後半のノリのように怒涛の展開が凄いことになってるんですけど(^^;。正直、しばらくは学園ラブコメ的に進むのかと思ってたのだけど、わりとヘビーにどんどん進むのんな。

いやー、第一部はわりとほのぼのしてたと思うのだけど、新キャラの幼なじみの扱いといい、わりとえぐいなー。あと、第一部のレギュラー陣の中で、凜の扱いが泣ける。や、せりきゃんやくるみ子は、第一部でも後発組なので絡みがなくても仕方ないと思うのだけど、凜くんはヒロインの中でも割と上のポジションだったような。この出番のなさはせつなすぎる……。

[ 彼女がフラグをおられたら ]


富士見書房 富士見ファンタジア文庫
修理屋さん家の破壊神 /朱門優

アレ? 朱門優の作風って、こんなでしたっけ?? いや、朱門優さんって、通好みというかわりと癖がある作風だったと思ってたのだけど、なんだかやたらと読みやすくなっているような(^^;。

そゆわけで、モノを壊すと何故か不思議なことが起きてしまう少女・祇良堂ちずと修理好きな少年・類の、ちょっと不思議な物語。基本、ほのぼの系でハートフル? トラブルメーカーである ちず に、真面目な類が振り回されると、王道的な展開で、ふつーにおもしろい。好みとしては、もうちょっとラブコメ要素が強いほうがいいのだけど、作品としては、このぐらいの匙加減のほうが正解かしらん。朱門優はわりと荒削りな作品が多いのだけど、全体としての出来もよく、良くも悪くも、ふつーにおもしろい作品だなぁ。

[ 修理屋さん家の破壊神 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
クズが聖剣拾った結果 /くさかべかさく

いやぁ、クズなヒロインが愉快だわ〜。や、本作は、電撃大賞落選組からの拾い上げの新人作品で、クズというか、厨二病をこじらせた残念なヒロイン・来栖麻央が、偶然、聖剣を拾ってしまう、というタイトルそのまんまな話。現実世界を舞台に、残念なヒロインと残念な設定の異世界がおもしろいおもしろい。そんな残念なヒロインに振り回される主人公の苅羽という、よくある展開が楽しいなぁ。

まあ、クズな来栖や、異世界人のメル、ニムといったキャラは楽しいのだけど、主人公はあまりに中身がないというか、物語に都合に合わせて動いてるだけという感じが強いのが、にんとも。あとは、キャラの魅了が光る日常パートは面白いのだけど、後半のバトルはいまいちだよなー。とりあえず、続編含みのラストだと思うのだけど、続きはどうするんだろ?

[ クズが聖剣拾った結果 ]


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