Apr.8

 フェリーに乗り込むのが近づくと、案内係の人が訪ねてきた。寝ぼけているし、早口だし、良く聞き取れない。多分、フェリーに乗るので用意するようにと言っているのだろう。フェリーには列車の車両ごと乗っている。フェリーの中にはビッフェや、自動両替機、免税店などがあり、まるでデパートのようだ。スーパーがあったことに後で気がついたが、その時は既に販売は終わっていた。
 コペンハーゲン駅に着くと、まずはユーレイルパスを持っていると無料でシャワーを浴びる事が出来るインターレイルセンターを捜すが見つからず、近くのインフォメーションに訊ねてみた。すると場所を教えてくれたが、そこには看板すらない。もう一つのインフォメーションで訊ねると、夏期しか開いていないとのこと。お金を払えば入れるシャワーはあったが、やめた。
 予約センターがあることに気付き、そこに入り整理券をもらった。クシェットを予約するつもりなので、お金が必要であることを思い起こし、自分の番までに間に合うことを祈りつつ、日本人らしきアベックのバックパッカーを気にしながら、両替所へ急いだ。どうにか間にあって予約センターに戻ることが出来た。先程のアベックと少し話していると、その人の番が来てちょっと話しただけで別れた。

今日、行ったところ

クリスチャンボー城
川向こうからでないとカメラには入らなかった。

人魚の像
星形をした堤防のため、随分遠回りさせられ、着く頃には雨が降りだした。

アメリエンボー宮殿
衛兵の交代式を待っているあいだ、階段に座っていようとしたが、衛兵に注意されてしまった。中庭の中央が工事しており、石畳がはずれており。龍へのおみやげにちょうどいいかなと、ふと頭をよぎったが、気がとがめ、やめた。

カールスベアのビール工場
またしてもツアーの時間に間に合わなかった。
 駅に戻り列車の時間を待っていると、日本人が声をかけてきた。会社を辞め、パリに留学中の男性。コペンハーゲンに住んでいる彼女の所に遊びに来ているとのこと。すごく話し好きで、医学にも関心があるようで、話がはずみ夕食を一緒にとった。今からでも遅くはないと、医学部に進むことを奨めるが、自信がないとのこと。お腹が一杯にならなかったので一緒に閉店間際(北欧は閉店時間が早い)のスーパーへ行き、パンやビールを買い込み、駅に戻りまた話し込む。すると、予約センターで会ったアベックとまた会った。彼らは、ロンドンに留学中で、休暇を利用して僕と同じ様なコースで北欧を廻るとのこと。ここへ来た列車も同じだった。なんと、今度乗る列車のクシェットの部屋も同じだった。列車の時間が来たので、先の男性とはここで別れ、アベックと一緒に列車へ向かった。
 この列車もフェリーを利用する。車中ではあまり話さず、寝た。先日とは異なり、案内人はフェリーに乗っても起こしに来てくれなかった。でも周りが騒がしいので起きることができ、彼らにフェリーの中に入れることを伝え、一緒に行動した。彼らは、昨日の列車がフェリーに乗ったことを知っておらず、このフェリーに感動し、僕がフェリーに乗れることを伝えたことを感謝してくれた。僕と同じへ屋でなかったら、また寝てしまい、フェリーに乗ったことが分からなかっただろうと。
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