フェリーに乗船した人は少なく、静かに、のんびりと、ライン河下り(実際には上り)を満喫できた。途中寄らない船着き場なんかもあって、バッハラッハが近づくにつれ、とばされるのではないかと冷や冷やしたが、アナウンスを聞くと、どうやら停まるようだ。ここでも一安心。
バッハラッハにつき、古城とインフォメーションを探していると、日本人に話しかけられた。ソムリエの集まりでケルンに行って来た帰りで、その昔ワインの産地として有名だったこの地を訪れたそうだ。珍しいワインを見つけたということで見せてもらったが、僕には、瓶の形が珍しいとしか分からなかった。ここでワインを飲んで行くべきだと奨められ、列車の時間がもうすぐということで、別れた。
インフォメーションを見つけたが、行った時間はまだ閉まっている時間だった。近くにあった掲示板で、古城の場所を確かめ、その掲示板のすぐとなりの階段を上っていった。長い階段と坂道を上っていったところに、古城が見えた。ここが今日の宿泊場所だ。チェックインにはまだ早い時間だったが、ちょっとロビーで待っていると声をかけてくれ、チェックインできた。ディナーはどうするか聞いてきたので、料金を訊くと9マルクだ。頼むことにした。しかし、伝票に900と書いたように見えたので、確かめると、
「900マルクだったらショックで死んじゃうわ。」
ってなことを言われ、笑われた。良く見てみると900ではなく9.00だった。部屋は城の円筒の部分にあり、塔の入り口は電子ロック形式。間取りはもちろん円形で、清潔、新しくリフォームされたようだ。ドミトリーだが今のところ2人しかいない。快適快適。