Apr.16

 今日は、やっと日本へ帰る。なか日を過ぎると、一日が早く感じられた。それまでは、何とか一日を乗り切れたという感じだった。今、Mainzの公園で、これを書いている(12:20)。飛行機の出発時刻は20:30、まだまだ時間はあるが、もう少しここでゆっくりして、早めにフランクフルト空港に行くつもりだ。

 目覚ましの音で目覚める。少し遅れて教会の音が響いてきた。この音で目覚めたら最高だったのに。他の二人の同室の人達もそう思っていたかもしれない。ごめんよ。
 朝食をビュッフェでたらふく食べ、後から同室のライダーが同じテーブルに座ったが「おはよう」の挨拶だけで、話はしなかった。
 この塔の玄関は電子ロックで、その番号は、○○○○、あの有名な香水と同じだ。昨日はこの数字の順番をど忘れし、いろいろと順番を変えて、いろいろと試していると、ドイツ人の女の子が来て、開けてくれた。「なにやってんのよ、このバカ」と言っているようだった。今日は、一発で開けることができた。今日も忘れていたら、ほんとバカだな。
 部屋へ戻り、荷を整えた。ペーパーシーツをバックに入れたのでパンパンだ。昼に手提げバックの中身を食べてしまえば、手ぶらにすることができるので、無理矢理押し込んだのだ。

 駅に着き、まだ列車の発車時刻まではたっぷり余裕があるので、ライン河のほとりまで行った。少し潮の香りがする。海水が混ざっているようだ。水は汚いので、なめて確かめることはできなかったが...もう少しで時間なので、駅に戻ろうとするが踏切がなかなか上がらない。列車を目の前にして乗りはぐったんじゃ、しゃれにならないので、遠回りして駅へ向かった。途中で、この踏切を見ると上がっていた。骨折り損のくたびれもうけ。今回の旅はこれが多い。しかしこれもまた楽しいものだった。

 Mainzに着き、ステファン教会に向かう途中、公園があり、昼食はここでとることにした。景色に見とれているとどこにいるのかわからなくなってしまったので、スタンドの人に聞いた。すべてドイツ語でわからなかったが「路面電車の通っている道を進めば教会が見えるよ」と言っていそうなことがわかったので、礼を言い、路面電車のレールに沿って歩いていくと、教会を見つけることができた。戸が閉まっていたが押してみると開いたので、中に入った。きれいだ。全体が青みがかった光に包まれている。なんて清らかなんだ。シャガールはやはり素晴らしい。中には小学生の団体がいて、ビデオを撮っていると、大いに興味を持たれ、一緒に写った。周りに小学生が集まってきて、ワイワイガヤガヤし出したので、迷惑になると思い、ビデオを止めた。
 小学生達が外に出て、あたりが静かになったところで、青い光を満喫し、公園へ向かった。

 フランクフルト空港に早く着きすぎた。椅子に座って、人間観察。到着カウンターは、様々な人間模様が見られる。抱き合って再会を喜ぶ者、ビジネススーツに身を包み握手を交わす者、一人でさっさと通り過ぎる者、ソファーに座り込み、よほど時差が辛いのか、寝に入る者、待ち合わせていた人がいないのか、うろうろとする者...
 チェックインを無事に済ませ、税関へ行く。荷物検査で引っかかってしまった。これはビデオだと言っても信じてもらえない。奥の部屋に連れていかれ、変わった機械で調べられた。案の定何の違反もなく、OK。しかし、詫びの一つもなかった。怪しまれるような物を持っているのが悪いのかい?
 税関を通り、ブラブラと免税店を覗く。何も買う物がない。香水を試しにつけただけである。残っていたコインで、アイスとチョコを買って、搭乗。KOREANの飛行機はもう二度目なので、勝手が分かって楽だ。チェックインの時、喫煙席で窓際を選んだのは正解だった。ソウルから日本への切符がないのが少し気がかりだったが、と思っていたら、切符を席まで係りの人が持ってきてくれた。窓口の人がおそらく忘れていたのだろう。このまま飛び立っていたらどうなったのだろう...たぶん大丈夫だろう。
 ヘッドホンにスポンジが付いていなかったので、取り替えてくれるようにスチュワーデスに頼んだが、「ちょっと待っていて下さい」と言ったきり。どうやら、忘れているようだ。もう一度、呼び出しボタンを押した。スチュワーデスさんが来た。「あっ」という表情を見せたかと思ったら、引き返し、「ごめんなさい」と言って持ってきてくれた。やはり忘れていたのだ。よーし、徹底的に使ってやるぞ。な〜んてね。こんなことが無くても、帰りの飛行機では飲み物を遠慮なしに頼むつもりでした。
 通路には、喫煙するために席を捜しに来る人がひっきりなしにおり、通路側の席だったら落ち着かなかったことだろう。

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