[ とっぷ ]  [ 最新 ] [ GAME ] [ BOOK ] [ 前月 ] [ 次月 ]

好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2002年7月に読んだ本



集英社 コバルト文庫
マリア様がみてる パラソルをさして /今野緒雪

や、期待通り、おもしろかった。まあ、予想通りの内容だったので、そういう意味では、いまいち面白味にかけるという言い方の出来るけど(^^;。あと、瞳子ちゃん方面に、もうちょっと、踏み込むかと思ったのだけど、まあ、今の段階では、こんな感じかなぁ。

それにしても、この構成、丁寧で基本に忠実なわけだけど、だからこそ、巧いのがわかるよなぁ。あと、カトーさん、なにげに眼鏡なので、ナイス。<をい いや、ほんと、良かったよ〜〜。

参考:既刊の感想 → マリア様がみてる


朝日ソノラマ ソノラマ文庫
南国戦隊シュレイオー2 ダマスカス・ハート(上) /神野オキナ

傑作。もう、とにかく くらくら、カッコイイ〜〜。もうもう、旅士とアロウの恋愛模様にくらくら、ラストなんか、ただただ素晴らしい。いや、もう、戦隊モノ的な雰囲気は、どこへやらなのだけど、恋愛方面、万々歳。とにかく、良いよ〜〜。……それにしても、鮎川ひなたネタ<ちげーとか、やけに濃いネタが混ざってる予感なのは、気のせいですか(^^;。

参考:既刊の感想 → 南国戦隊シュレイオー


角川書店 スニーカー文庫
ばいおれんす☆まじかる!〜核の花咲く日曜日 /林トモアキ

暴力娘vsマッドサイエンティストな話の第三弾。ほんと、純粋におもしろい。や、このシリーズがデビュー作で、まだ、シリーズ3作目なのに、書きなれてるというか、巧いよなぁ。ただ、後半、ちと、今後への伏線を出しまくってるので、その点、期待半分、不安半分。私的には、大きい話を作らずに、ノリだけで、話進めてくれてた方が好きなんだけど。あと、相変わらず、愛媛みかんのイラストも最高。

参考:既刊の感想 → ばいおれんす☆まじかる!


講談社 講談社文庫
ガラスの麒麟 /加納朋子

本屋で見かけてて、ずっと、読んだと思ってたのだけど、どうも、買ってすらなかったらしい(汗;。発行は、2000年6月。

いや、もう、めちゃくちゃおもしろい〜〜。やぱり、女子高生辺りの恋愛は最高ですよ。<をい …って、や、マジ、今まで読んできた加納朋子さんの作品の中では、いちばん好きかも。相変わらず、物凄く巧い文章と構成。始まりは殺人事件で、加納朋子さんらしくなく、多少驚いたけど、各短編が、もう綺麗な恋愛モノとして纏められていて、そして、全体を通しても、やっぱしきちんと、1本に纏まっていて、ほんと、とにかく、おもしろかったよ〜〜。最高っ!!


メディアワークス 電撃文庫
レベリオン 楽園に紅き翼の詩を /三雲岳斗

このシリーズは、とても好きなのだけど、とうとう待望の最終巻。……って、うっ、ダメダメ(T-T)。

期待していた香澄、萌恵、恭介の三角関係の結末は、さらっと処理されてしまった感じで、さらに、敵の本拠地に乗り込んでのアクションも、主人公の恭介、ほとんど活躍してないんですけど〜〜。……そういう部分を除いても、この最終巻、全体的に、展開が唐突で、まるで、突然打ち切りになった漫画やTVアニメのよう。いや、ほんとに打ち切りだったら仕方ないのだけど、そういう理由なしに、こういう構成にしたとしたら、さすがに、ちょっと。や、三雲岳斗の完結した長編って、他に知らないのだけど、話を纏めるのがこんなに下手だったのか?

このシリーズは好きだっただけに、かなり残念。まあ、三雲岳斗の持ち味って、本当っぽい科学ネタという説もあるけど、その部分にしても、この最終巻のネタは、説得力が弱くて。……期待が大きかっただけに、うぅ、ほんと、残念なラストだったよ(T-T)。

参考:既刊の感想 → レベリオン


メディアワークス 電撃文庫
悪魔のミカタ(4) パーフェクトワールド・休日編 /うえお久光

おもしろかった〜〜。とくに、漢っ! いや、趣味にあわないハズなのに、なんで、おもしろいんだ?というか、ほんとに趣味とあってないのか?という疑問がひしひしと(汗;。相変わらずの、作者の独特なセンスが綴られてる話なのだけど、や、ほんとに、おもしろい〜〜。

って、ただ、今回、構成とか、かなり下手だった予感が。まあ、そこら辺は、もともと、上手くないので、ミステリー風味も止めてください、というわけなのだけど。……逆に、ストーリー構成なんて考えずに、作者のセンスだけで勝負する方が、この作品的には、おもしろいと思う。

参考:既刊の感想 → 悪魔のミカタ


メディアワークス 電撃文庫
灰色のアイリス /岩田洋季

や、すごくおもしろかった。だけど、正直、作者の力量が足りなすぎる。いや、新人には、新人の魅力があるし、デビュー作に、相応の力量を求めること自体、間違ってるとは思うのだけど、おもしろかっただけに、もったいないなー。

そゆわけで、微妙に、『オーフェン』で『月姫』。<ちげー。や、魔眼を持つ主人公が、4年前に行方不明になった姉を探しつつ、戦闘に巻き込まれつつな話。おもしろかったのだけど、降りかえると下手な部分ばかりが目立つ作品なので、以下略。やぱし、萌えも弱いし、読者を意識してないのが敗因か。……とりあえず、今後に期待。


新潮社 新潮文庫
火車 /宮部みゆき

読む本がなくなったので、適当に有名そうなのを買ってみた。本屋さんのポップによれば、「今、1番売れてる作家。宮部みゆきがはじめてなら、まずはこれから」という感じのモノらしい。

で、すごく丁寧で、異様に読むやすいんですけど、コレ。や、目に見えて巧いというわけでもないのですけど、ライトノベル系の本とは、ぜんぜん違う。内容は、休職中の刑事が、遠縁の青年に頼まれて、失踪した婚約者を探すと言う話。やっぱ、こういう系統の話では、刑事とか美人OL というのは、ベタなんでしょうか?(^^;。

読みやすくて、すごくおもしろかったのだけど、ただ、あまりに切なくて哀しい話なので、こゆの弱くて、読んでられないというか、読んでて辛い。や、テーマは借金地獄の不幸という感じなのだけど、カード怖いねー。


講談社 X文庫ティーンズハート
いってきます! /松岡やよい

未読な本がなくなってしまったし、ふと、久しぶりに少女小説が読みたくなったので、本屋さんで、いちばんそれらしいのを、買ってみた。や、少女小説といえば、最近でも、『マリみて』とか、ちょっと前は、『丘ミキ』とかを読んでたのでは?と問われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ページを開いて比べてみましょう。次元がぜんぜん違うのですよ。

で、がはっ、茶髪、喫煙、Dカップ。少女小説は、いつの間にこんな内容に(汗;。それでいて、文章とか形式が、きちんと、私の思う少女小説なので、なおさら違和感が。う、最近の女子中学生とかは、こういう主人公に共感を覚えるんでしょうか。って、だいたい、あっという間にアレな関係になって、アレなゲームよりアレなんですけど、でも、きちんとアレしてたりして、っていうか、持ち歩いてるなっ、うきぃ〜〜〜。

それはそれとして、そもそも、心象描写とか、ちと弱すぎて、いまいち。構成とかはわりと考えられてる風なのだけど、なんだかプロットだけ並べてるだけのような印象。正直、期待はずれだったり。


集英社 コバルト文庫
めざめる夜と三つの夢の迷宮 /松井千尋

この作者さんのを読むのは初めてなのだけど、なんだか硬くてコバルト文庫らしくない文章。や、巧いんだけど。

ほとんど関連のない 3編からなる短編集。奇妙な噂の宿屋娘の話とか、哀しい魔法少女の話とか、奴隷少女とご主人様の話とか。どれも綺麗でいい話なのだけど、なかでも魔法少女な「小さな夢の迷宮」が私的にわりとお気に入り。キャラがきちんと生きていて、ストーリーもなかなかぐぅ。や、ちょっと、この作者さんはチェキかのう。


集英社 マーガレットコミックス
彼まで(ラブ)km (1)〜(6) /原田妙子

昨日買った[雑誌]『マーガレット』で読んで気に入り、最新刊まで揃えちゃった(^^;。傑作

いや、とにかく、がんがん壁叩きまくりの、ごろごろ悶えまくりの、次から次へとライバル&障害が出まくるジェットコースター系ラブコメ。めちゃおもしろかったのだけど、こゆのって、単行本で纏めて読むより、雑誌で毎回読む方が、さらに強力なんだよな〜〜。う〜、もったいなかった。

内気系で、ちょっと妄想入ってますという主人公が、密かに想ってる硬派でルックス、成績、運動最高な少年と、友達以上恋人未満な関係で右往左往する話。とにかく強力なイベントの連続と、ちょこちょこ入るコメディ的演出がさいこー。まあ、4巻辺りから、ネタ的に辛くなってきてはいるのだけど、とにかく、ここまで悶えながら読んだ漫画は久しぶり。ほんとさいこー。

しかし、作者のコメント見ると、「最近では流行らない内気な主人公なので……」という感じの記述が散見されるのだけど、うっ、内気系主人公って、今、流行ってないのかー。


角川書店 角川ホラー文庫
BLOOD THE LAST VAMPIRE 獣たちの夜 /押井守

押井守というと、アニメ方面しか知らないけれど、や、いかにも、らしい内容(^^;。

全共闘時代を舞台に、高校生活動家の主人公の、いかにも「若い」青春を描いたもの。押井守の名前で買った人はこゆのでも良いんだろうケド、裏表紙の内容紹介とか、角川ホラー文庫から出してたりするのは、なにか、間違ってる気がするぞ。

とにかく、主人公の若い思考と行動の描写が巧くて面白い。まあ、全編、主人公らに、無駄な議論をさせて、なんだか作者が遊んでるだけ、という印象の作品ではあるんだけど。私的には、もうちょっと、解りやすいエンターテイメントに仕立ててくれても、良かったかな?と思う。


エンターブレイン ファミ通文庫
弾丸ワイルド・ボーイズ 危険がライジング、ついでにハッチング /富永浩史

内気で天然な眼鏡っ娘の主人公が、暴走系少年に振り回される話なのだけど、つまんない

や、やっぱし、富永浩史、下手だ。なので、ネタを外すとぜんぜんダメ。まったく面白いとこなし。内容らしい内容がなくて、どたばたも中途半端。生物ネタがやりたかったように見えるのだけど、そのネタぜんぜん効果的に使えてない。正直、読むだけ無駄。や、せっかくの眼鏡っ娘主人公なのに、うぅ、もったいない〜〜。


富士見書房 富士見ファンタジア文庫
A君(17)の戦争3 たたかいのさだめ /豪屋大介

おもしろいのだけど、やっぱり、やたらと丁寧な、この斜を向いてるような作風のせいで、いまいち没入できないし、読後になんにも残らない風なのが、にんとも。まあ、表面的に楽しめれば、それでいいんだけど、どうも、中途半端にふざけてるというか、中途半端にシリアスというか、う〜〜ん。


エンターブレイン ファミ通文庫
那須高原卓球場純情えれじ〜 /野村美月

途中までは、いまいちかとも思ったけど、終盤で挽回。や、とても面白くて感動的、最高っ!!

そゆわけで、前巻では赤木山でしたが、今回は、那須高原。で、やっぱり、ロイヤル=ハーモニー=スペシャル=ボイス=オーケストラは、大活躍。歌声は世界を救う。ほんと、このむちゃくちゃな展開好きだなぁ〜〜。特に太宰が良い味出してるよな〜〜。や、野村美月の作品の中では、この卓球場のシリーズが一番好きかも。って、でも、シリーズ化するのはちょっち間違ってる気もするんだけど。<単発だから面白いのであって、このまま続いて慣れちゃうと、いまいちに感じちゃう予感。

参考:既刊の感想 → 赤城山卓球場に歌声は響く


富士見書房 富士見ファンタジア文庫
風の聖痕2 −魂の値段− /山門敬弘

富士見ファンタジアの新人の中では、私的に一押しの 山門敬弘のデビュー2作目。風使いな主人公が「お兄様のかたきぃぃぃ〜」と女の子に狙われる話で、くぅ、やっぱ、おもしろい〜〜。絶賛っ!! ほんと、綾乃が、綾乃が、綾乃が、と〜〜にかく、素晴らしい〜〜。やきもち? 万歳っ!!

そんなこんなで、思わず絶賛なぐらい好きなのだけど、ただ、技量的な部分は、やっぱり、他の新人と比べても、圧倒的に下手じゃないですか(汗;。や、キャラの行動に対して描写も説得力も弱い上、行動それ自体の発想も頭悪いので、キャラはとうぜん、組織&団体も、陳腐にしか見えないし、構成はなってない上に、ある話が展開しはじめると、他の展開はいきなり無視されるし。……や、新人なんだし、そもそも、編集の方で、もちょっとリテイク出しても、良いと思うのだけどな。

参考:既刊の感想 → 風の聖痕


富士見書房 富士見ファンタジア文庫
ジェスター・ギャラクシー1 天のほとりの愚神ども /新城カズマ

もともと、私の新城カズマ評価が低い、というのもあるんだけど、つまんなかった

銀河帝国な世界で、お姫様を守ることになるバカ達の話なのだけど、話が整理されてなくて読みづらい。この読みづらいというのが、技巧に凝ってる訳でもなく、単に、下手というか、手を抜いてるという印象しか、私的には持てなかったのが、にんとも。只でさえ、話の展開自体は、ありがちだけに、ちょっと(^^;。


集英社 スーパーダッシュ文庫
R.O.D 第六巻 /倉田英之

相変わらず、素晴らしい〜〜っ!! 傑作。『R.O.D』は、アニメも漫画も、結局、いまひとつという感じで終わってしまったのだけど、小説版は、まだまだ、すごく面白い。や〜、筆村とか、おばあちゃんとか、ラストとか、とにかく素晴らしい〜〜。あとがきによると、残り 2巻ということは、いや〜、期待、大期待っっっ!!

参考:既刊の感想 → R.O.D


集英社 コバルト文庫
流血女神伝 砂の覇王(8) /須賀しのぶ

まさか、そういう展開になるとは〜〜。<や、問題のシーン(^^;

いままでも、監禁して、調教して、奴隷とか、そういう内容だったけど、マジ、そういう展開ですか〜〜。っていうか、いいのか、コバルト文庫で、こういうネタ(^^;。まあ、相変わらず、最高的におもろいし、受身的に運命に振り回されてたカリエも、ここに来て、能動的になってきたので、今後の展開、すごく期待。って、今後の展開といえば、『砂の覇王』編は次回で完結なのだけど、どうなるんだ?。

あ、そいえば、エドは、どうなったんだっけ?(^^;。

参考:既刊の感想 → 流血女神伝


早川書房 ハヤカワSFシリーズ Jコレクション
ウロボロスの波動 /林 譲治

めちゃおもしろかった。特に、ラストの『キャリバンの翼』が、ぐぅ。あぁ、ロマンだよなぁ〜〜。……ただ、科学的な考証でリアリティを積み上げようとしてるのに、その科学的な説明は脇が甘かったり、さらに、話によっては、そりは無理あるだろ〜、という部分もあったりして、なんというか、そこら辺の見せ方が、割と下手な予感。<って、もともと、[小説]『太陽の簒奪者』みたいなのを期待して読んだので、ここら辺の評価は辛くなっちゃってるかも

内容は、22世紀の太陽系を舞台にした連作短編。小型ブラックホールの発見を機に、いろいろなプロジェクトが立ち上がっていくという話。で、この作者さん、たぶん読むの初めてだったのだけど、『ガンダム』に、かなり影響を受けてませんか(^^;。しかも、この影響で、微妙に歪んだ作風になっちゃってる気も。


[ 前月 ] [ 次月 ]