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好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2002年10月に読んだ本



徳間書店 徳間文庫
木曜組曲 /恩田陸

すっっげぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっっ!!

や、とにかくひたすら面白かった。最後まで息をつけない展開の連続で、「この先、どうなるんだー」と、ページをめくるのが、めちゃ楽しい。や、先の展開を期待させるのが、すごく上手くて、それで期待を裏切らないんだよ〜。もう、ここまで、話が転がるかー、と、とにかく感心。いや、恩田陸って、ラストの〆は割と下手という認識だったのだけど、こりは、最後の最後まで、ほんと面白かった。もうもうもう、めちゃくちゃすげぇよぉ〜〜。

内容は、4年前に死んだ、大作家、重松時子に関係する 5人の女性の告白合戦な話。一見、ミステリに見えるけど、ぜんぜんそんなことないので、注意。や、序盤は、いまいちかと思ったのだけど、途中からぐいぐいと引っ張られて、とにかく夢中に。もう、ほんと、たまらない〜〜。面白かった、面白かった、すげ〜〜、面白かった〜〜。キャラなんかも、一癖も二癖もある個性ぞろいの面々で、いや、すげ〜、最高っ!!

しかし、帯によると、そうか、映画化かー。作中でも例えられてたけど、むしろ、舞台劇の方があってると思うのだけどなー。


角川書店 スニーカー文庫
ハートレス・ハート /七尾あきら

表紙の眼鏡っ娘に惹かれて買ったのだけど、期待以上〜〜。や、めちゃ可愛いよ〜〜〜。

内容は、生霊となってしまった、どんくさい眼鏡っ娘が、自分の身体を探す、という話。とにかく、この眼鏡っ娘が、めちゃ可愛い〜〜。ほんとほんと、ひたすら可愛くて、はう〜〜〜〜〜〜〜っ!! って、まるで、萌え系の話みたいな感想になっちゃってますが、一応、そういう内容ではないので、注意(^^;。

まあ、ただ、ストーリー展開自体は、正直、あんまり好みじゃなかったり、あと、霊能力者とか神様とかが出る話ということで、ちょうど、最近プレイしてた[WIN]『たまゆら』と比べてしまい、「神話関係の薀蓄が甘すぎる〜」とか思ってしまって、ちと(^^;。いや、決して、下手とか、そゆことはないのだけど。


朝日ソノラマ ソノラマ文庫
鵺姫異聞 /岩本隆雄

途中まではどうかと思ったのだけど、ラストは面白かった。まあ、いろいろ強引というか、無茶苦茶という気もするけど、岩本隆雄らしい作品。

そゆわけで、あとがきによると、『鵺姫真話』の姉妹編。むしろ番外編という感じなのだけど。で、主人公は、『星虫』のエキストラキャラだし、ストーリーは、ラストを除けば、ちと地味かなー。そもそも、いままでの作品と比べて、酷く出来が悪いような。あくまで、『星虫』『鵺姫真話』と関連してる部分が、「そういう設定だったのかー」と面白いのであって、『鵺姫異聞』のストーリー自体の面白さって、いまひとつな予感。

岩本隆雄作品って、その素直さ&純粋さが特色だと思うのだけど、そのため、子供向けっぽい要素が強くて、私的には、ちと物足りない。特に、『ミドリノツキ』以降、そういう傾向が強まってるような。や、もちっと、深い描写と説得力が欲しいよなーとか、ストーリーに深みが欲しいよなー、と、思ってしまうのは、贅沢かしらん。

参考:既刊の感想 → 星虫シリーズ


講談社 講談社コミックスなかよし
電脳少女★Mink(6) /立川恵

ついに完結、最終巻。さすが、立川恵。最高傑作〜〜〜〜っ!!

思わず、某魔法少女シリーズを彷彿とさせる「シンデレラ・リミット」。そして、完結編「星の降る島」。とにかく、素晴らしい、絶賛っっっ!! 私、ほんと、立川恵の作風、好きだわ〜〜。や、あのラスト、どうしようもなく、たまらないよ〜〜。

もうもう、「素晴らしい」とか、「ものすごく好き」とか、そんな感想しかでてこないのだけど、や〜、とにかく、もう、めちゃくちゃめちゃくちゃめちゃくちゃ好きだよ〜〜。ほんと、こういう少女漫画、すごく好き。大好きっっっ!!

あと、巻末に収録されている、短編「やまねこ座は一等星」も、なかなか立川恵らしくて、面白いよ。ほんと、最高〜〜。

参考:既刊の感想 → 電脳少女★Mink


集英社 コバルト文庫
ハイスクール・オーラバスター 永遠の娘 /若木未生

彩、めちゃ良いよね。彩ぁ、彩ぁ〜〜。や、若木未生の作品では、久々に大満足。面白かったよ〜〜。

とにかく、春名子を通して描かれた各キャラが、とても上手くて、素晴らしい。亮介もなかなか良い感じなのだけど、特に、妖の者の三者が、すごく味があるように描かれてるよな〜〜。まあ、最後に華を、と言う感じには、なってないんだけど(^^;。でも、ほんと、良かったよ〜〜。

ただ、ストーリーは、正直、ダメだな。見せ場も、盛り上がりもないし、そもそも、各シーンが、ほとんど、今後の展開のための用意と言う感じで、中ボスの炎将なのに、ストーリー的には、雑魚キャラのような扱い。ストーリー構成的には、ちと稚拙でしょ。あとがきには、わりと炎将に思い入れがあったように書かれてるのだけど、本当なら、なんで、こゆ扱いするかな〜〜。

参考:既刊の感想 → ハイスクール・オーラバスター


メディアワークス 電撃文庫
ウィザーズ・ブレインIII 光使いの詩 /三枝零一

はうはうはう〜、素晴らしい、面白い、めちゃ良いぃ〜〜っ!! 最高傑作ぅ〜〜っっっ!!

『ウィザーズ・ブレイン』は、今、継続中のシリーズの中で、いちばん好きなシリーズの一つなのだけど、やっぱ、めちゃくちゃ、すげ〜良い。哀しく不器用な母娘と姉弟の話で、読んでて、すごく痛いのよ〜。ストーリー的には、お約束&期待通りの展開なのだけど、だからこそ、素晴らしい。セラちゃん、泣ける〜〜。クレアも泣ける〜〜。もうもう、ゾクゾク。凄いよ〜〜。もう、ほんと、めちゃくちゃ面白かった〜〜。

あとがきによると、次回は、今までのキャラが再登場かぁ〜。すごく期待、めちゃ期待。いや、三枝零一って、決して上手いというわけでもないけど、わりと安定してるし、次巻も、すごく楽しみ〜〜。

参考:既刊の感想 → ウィザーズ・ブレイン


双葉社 双葉文庫
ALONE TOGETHER /本多孝好

[文庫]『MISSING』が、わりと良かったので、この新刊も買ってみたのだけど、期待以上に非常に面白かった。私の読んでる範囲だと、強いて上げれば、乙一風? や、この人の作品、今後、文庫で出たらチェキかしらん。

どこか冷めた主人公が、ほとんど面識のない医学部の教授に、殺した女性の娘を守ってくれ、と頼まれることからはじまる、ちょっと切ない系のお話。「切ない系」といっても、感動的ないい話ではなくて、むしろダーク系。出てくるキャラ達が、とんがってて、特に、主人公の適度な壊れ具合がいい。なにより、この作者の描く空気が素晴らしいのだけど、とりあえず、オススメ。

参考:既刊の感想 → MISSING


エンターブレイン ファミ通文庫
アニレオン!(2) ご主人さま♥は改造人間 /葛西伸哉

1巻同様、バカやってるだけなんだけど、ちと、内容なさすぎで、くだらないだけという感じなので、いまいち。<ここら辺の匙加減って、微妙だよなぁん。

しかし、1巻以上に、特撮ネタ&ギャルゲネタが満載。でも、ギャルゲネタについては、俄か仕込みで、論が危うい。なんというか、ある一部分を取り出して、一般的な事実として、断定的に書いてる傾向があるんだよなー。いや、同様に、作中でギャルゲについての論を展開すると言えば、佐藤ケイとか新井輝とか思い出されるけど、佐藤ケイの的確で鋭い考察には、まるで及ばないし、新井輝みたいに、自分の把握してる範囲で書いてる感じでもない。……まあ、あとがきで、そこら辺について、釈明はしてるけど、読者に受けそうという理由で、自分のモノになってない知識を披露するのは、ちょっとね。

とりあえず、次回は、眼鏡っ娘ネタらしいので、購入決定なのだけど、この話、素直に、1巻で止めておいたほうがよかったのでは?という気が、ひしひしと。

参考:既刊の感想 → アニレオン!


集英社 スーパーダッシュ文庫
魔王、始めました −覇を唱えればサドンデス /淺沼広太

ポイントを貯めると、ゆくゆくは魔王になれるというルールで、その魔王を目指すボケボケ少年とお供の女の子モンスター達の べたべたな コミカル系美少女RPG風味なストーリー。や、これが、小説でなくゲームだったとしたら、しかも、RPGだったりしたら、多分、めちゃくちゃ、俺、絶賛。PC98時代は、こういうノリの RPG って、すごく好きだったんだよ〜〜。……でも、小説としては、これ、どうかと思うんだけど。というか、読む価値ない予感が(^^;。

いや、ホント、こういうの好きなんだけど、でも、文庫本一冊かけて、やる内容じゃないよなー。というよりも、せめて、連作短編形式にすべきだったんじゃないのかなー。なんというか、だらだらとしてる感じで密度が薄いし、山場でも、いまいち盛り上がらないんだよ〜〜。まあ、単純に、この長さの物語を書くには、作者の力量不足、という話かもしれないけど。デビュー作だしね〜。

とか、書きつつ、続編でたら、多分買う。なんやかんやで、やっぱ、好きみたい(汗;。


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