うわぁ〜〜〜。や、1巻、2巻で散りばめられたシーンと、なにより『マルドゥック・スクランブル』から示唆され方向へ、ひたすら加速し、突き進む展開。予定調和的に次々と発生するイベントと、キャラを取り巻く状況がどんどんと変化する様子は、めちゃ素晴らしい。いや、行き着く先はわかるので、すごく心にクるのよ。特に私的に好みなのは、終盤、それでもその先に進もうとする姿ですにゃ。……ただ、ウフコックとのアレコレについては、演出もストーリーも期待に遠く及ばず、かなりしょんぼりだったりして。
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とにかく、続きだっ続きっ!!
リアに突きつけた勝利宣言。そして、奇跡に向かって、オリンピックのリンクへ上がる……。7巻の素晴らしさに比べると物足りなさと多少の不満を感じる部分もあるのだけど、最終決戦へのお約束的な仕込みも万全で、勝つにしろ勝てないにしろ、どう盛り上げてどう納得させてくれるか、続く9巻が非常に楽しみです。とにかく続きを読むぜっ!!
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[ 銀盤カレイドスコープ ]
大きい野望を持つ少年たちの友情と確執という、いかにも須賀しのぶらしい内容だなぁ〜。……『ブラック・ベルベット』の番外編。敵の親玉ヴァンカーレとその手下のサンティスの若い頃の話です。まあ、本編に繋がるネタをいろいろと散りばめつつ、きちんと衝撃的な要素も入れてあって(笑)、番外編としては、わりと面白かったです。とりあえず、サンティスくん、ダメダメだろ。
[ ブラック・ベルベット ]
めちゃくちゃ面白いです。共感できる神さま像を提示し、さらに、トンデモ理論を鮮やかに切りまくる爽快感。これでもかと詰め込まれた薀蓄の数々も、嫌味になることなく非常に巧く作中で使われていて、薀蓄を読んでるだけでもにやにやと楽しめます。
2010年前後の日本。フリーライターの優歌さんが、カルト教団とかの取材やさまざまな体験を通して、また、遺伝的アルゴニズムの研究者である兄の影響を受けて、超常現象や「神」の存在に対して想いをめぐらす、という話。2003年に出版されたハードカバーの文庫化です。
ほんと納得できる理屈と豊富な薀蓄がとにかく楽しいです。なにかの前兆を感じさせつつ続く下巻もとても楽しみ。……ただ、書かれてから3年も経つと、ネットに関する未来予想は現実からの乖離が目立ってしまって気になるので、その点だけは非常に残念。ハードカバーが出た当時に読んでいれば、さらに楽しめただろうになぁ(T-T)。
[ 神は沈黙せず ]
ネット社会は怖いねぇ〜〜。……や、下巻も十分に面白かったです。やはり、既存の宗教やトンデモな思想を次々にバッサリ切って捨てる様が非常に爽快。ただ、上巻に比べてストーリーが大きく動く下巻は、その「神」への理論の組み立てが、かなり雑になってるのがちと残念でした。
そゆわけで、超常現象の頻発により混乱する世界。かつての優歌の恋人でネットのカリスマ加古沢黎は、なぜか優歌と良輔の兄妹を陥れようとする……。ストーリーが大きく動き出す中、肝心の理論の組み立てというか説明が、ちょっと雑になってるのが残念なんだけど、そのストーリー自体は、二転三転する中、落ち着くところに落ち着いていて、なかなか良かったです。途中はかなりごたごただったけれど、最後はわりと綺麗なハッピーエンド。まあ、理論が書きたいのか、ストーリーが書きたいのか、微妙にどっちつかずで中途半端な予感もするんだけど(^^;。
そいえば、大森望や鏡明の書いてる巻末の解説を読むと、山本弘は作家としてよりも「と学会」の会長として有名、みたいにも取れる書き方をしてるのだけど、山本弘は世間一般には、そういう立ち位置なんでしょうか(^^;。私的には、「と学会」は名前を聞いたことがある程度しか知らなくて、山本弘といえば『時の果てのフェブラリー』という認識だったんですが。
[ 神は沈黙せず ]
キツイ展開に途中で投げてたのだけど、なんとか読了。あの展開を乗り越えたあとのタズサのスケートシーンには思わず目頭が熱くなったり、素晴らしい最終巻でした。
そして、無敵不敗の帝王・リアとの最終決戦へ……。読む前に私の予想していた展開は、フリー直前に対リアではなく本来の自分を取り戻す→ゼロの領域へ→フリーでは勝つが総合では負け→そして4年後、という辺りだと思ってたのだけど、良い意味で予想を越えた展開でした。……まさか、あそこまで追い詰めるとは。いやぁ、とにかく素晴らしい。ひたすら圧巻でした。
ただ、不満もいくつかあって、とりあえず、絶対ピートが出てくると思ったんだけどなぁ〜〜(^^;。あと、ラストは、もっと綺麗に纏めてくれると思ってたのだけど、まあ、そこは好みの問題か。最後まで、タズサはタズサでした。
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[ 銀盤カレイドスコープ ]
だはははっ、模倣・メガネってなんだよっ、それじゃぜんぜん意味通じないじゃん(爆笑)。<模倣・メガネ=心の眼鏡のことなんだけど。……や、ハセガワケイスケらしいセンスの学園コメディです。第一巻としては、非常に良い出来ではないでしょうか。
庶民でありながら超名門校に通う水玉シローは、お手伝いさんのバイトとして、学園の女子寮で働くことに。その宮殿のような女子寮に暮らすのは、お嬢様中のお嬢様として全生徒からあこがれ&崇拝される『薔薇の団』の4人だけだった。……とにかく楽しい学園コメディに仕上がってます。美少女だけの女子寮のおさんどんということで、『ラブひな』的なラブコメ展開かと思ったのだけど、むしろ方向性は、『マリみて』とか『おとボク』みたいなお嬢様モノに近いのかしらん? 第一話、第二話の仕掛けも素晴らしく、第一巻としては、これ以上ない内容でしょう。ラブ方面にはあまり発展しそうもないのは残念だけど、今後も非常に期待できそう。できれば、魔法とか不思議要素は絡めずに、普通に王道な学園コメディとして進めてくれれば嬉しいんだけどなぁ。
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[ みずたまぱにっく。 ]
相変わらず東条さかなのイラストは素晴らしいなぁ〜。小説の方も、後半はなかなか良いのだけど、だがしかし、……富士見ミステリー文庫なんだから、あまりミステリーっぽい話にするなよ。<をい
デパートに閉じ込められ、フロアには時限爆弾が。二時間のタイムリミット内に、犯人を特定し、無事に脱出できるのか!? 小学生の志乃ちゃんとの愛を綴ったシリーズ4冊目&第一部完。……全体にミステリー色が強くて、特に前半は退屈でしかたなかったのだけど、素晴らしいのは後半。タイトルに偽りなく、「愛」の話でした。志乃ちゃんと「僕」の関係性が非常によく描かれていた予感。ただ、もうちょっと、志乃ちゃんの「重さ」が伝わればよかったのだけど、そこら辺はあまり感じられず残念。いや、第一部完、とするには、ちょっと軽く中途半端な感じなのんね。
それにしても、新キャラの高柳さんは美味しいですね。せっかく良いキャラを揃えてるのに、なんで、キャラ萌えっぽい内容ではなく、ミステリーに仕立てようとするのかな(^^;。とにかく第一部完ということで、続く『魔法少女マジカル志乃タン』に大期待ですっ!!
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[ SHI-NO ]
おもしろいんだけど、楽屋ネタ中心の内容で、ホントにいいのか(笑)。いくら富士ミスといっても、限度があると思うんだけど。……こんな同人誌みたいな内容で、何部刷ったのかも、ちょっと気になるなぁ。
「富士ミス企画を考えてみよう!」イベント で、企画されたらしい、7人の作家によるリレー小説。執筆陣のうち、まともに読んだ事があるのは新井輝とあざの耕平の二人だけだったのだけど、そんなことは問題なく、各話とも非常に面白かったです。……って、ごめんなさい、本当を言うと、第3話の水城正太郎以降の展開が凄すぎて、新井輝と築地俊彦のは、さっぱり印象に残ってないわけですが(^^;。その傑作?ぞろいの中で、いちばん光ってると思ったのは、吉田茄矢ですね。テンポ良い文章は好みだし、実質的にオチに向けて話を纏め上げた技量も見事(<きちんとシリーズ構成的な作業した人が別にいたかもしれんけど)。そしてなにより、ドジっ娘美少女新人作家、眼鏡装備済みだしなっ!!
それにしても、ものすご〜く人を選びそうな内容なのに、各地の感想を漁ってみると、おおむね好評なように見えるのは、いったいどういうことっ!? いや、もっと貶す人がいてもいいと思うんですが(^^;。
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[ ネコのおと ]
愛だなぁ、愛。いや、ヴィクトリカと久城のやり取りは、ひたすらニヤニヤしまくりだよ。
豪華列車に居合わせた奇妙な人々、そして起こる殺人事件。第一部で事件を描き、第二部で証言を並べる構成が面白い。や、単なるミステリとしてもよく出来てると思うのだけど、加えて、きちんとヴィクトリカの可愛さとヴィクトリカと久城の絆を描いた上で、さらに、シリーズの今後の展開への仕込みもしていて、ほんと、巧いなぁ。いやもう、とにかく、ぷくぷくしてるヴィクトリカの可愛いこと可愛いこと。私もほっぺたを突っつきたい〜〜。<をい。……あと、ヴィクトリカと久城の二人の関係も、非常に綺麗で素敵すぎます〜。
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[ GOSICK ]
新書のわりにはそれなりに読み応えがあって面白かったです。ただ、Winnyネタとそれ以外との間で統一感が弱くて、一冊の本で語るには無理がある風に感じたり。や、素直に、Winnyネタで一冊にした方が良かったんじゃ(^^;。
P2Pの理想を具現化し既存の著作権に革命を起こすことを目的としていたはずの Winny なのに、裁判での金子被告は、はじめから理想など存在しなかったかのように沈黙し、ただ「無実です」と繰り返すのみ。彼は堕落したっ!! 思えば、理想に溢れていたはずのネット文化の30年は、リアルの国家戦略や企業活動に翻弄され変質していった歴史である。しかし、ネットがリアルに影響を持ち始めた Web2.0の時代を迎え、再び理想は復活するのか!? ……といった感じの内容かしらん?
Winnyネタもそれ以外のネタもそれぞれに面白かったのだけど、やっぱり、一冊に纏められちゃったのが残念だったなー。や、Winnyの開発へ到る背景や日本のネット犯罪への捜査の実情の話と、屈辱のTRONの話やドメイン名を巡る中国の国家戦略の話とかは、そもそも興味のベクトルが違うと思うのよね。まあ、個別のネタだと、「加藤の乱」とかあって大笑い。……やっぱり力が入っていたのは Winnyネタで、判決が出たばかりで時期的にも旬なので、そこら辺に興味があればオススメということで。
[ ネットvs.リアルの衝突 ]
うわぁ〜、各巻で主役を務めたキャラたちが勢ぞろいして、敵味方へ分れてのバトルっ!! 哀しい世界の状況を背景にして、優しい故に闘わざるをえない魔法士たちという、いつもながらの『ウィザード・ブレイン』の展開。まだ、物語の導入でしかないのに、非常に面白かったです。やっぱり、すごく好きだわ、この作品。
マザーコアの賛成派と反対派が対立する『シティ・ニューデリー』。サクラたち『賢人会議』は、反対派との共闘を目指し、『シティ・ニューデリー』へ。一方、行方不明の兄姉を探す錬とフィアも、数少ない手がかりである『賢人会議』の噂を聞き、ヘイズとともに『シティ・ニューデリー』へ向かう。……とにかく、この上巻は、ストーリーの導入でしかないのだけど、それでもホントに面白い。とにかくもう、下巻に期待っ!! さっさと続きが読みたい〜〜。
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[ ウィザーズ・ブレイン ]
内容はいつも通りで、相変わらず巧いんだけど、やっぱり微妙なシリーズだなぁ。や、ミステリー風に描かれているけれど、決して謎解きを楽しむように作られてるわけではないし、個々の短編にはストーリーらしいストーリーはなくて、つまり、しずるさんとよーちゃんの雰囲気を味わうのが正しい楽しみ方なんだろうけど、う〜〜ん。……チクタの話は大きな動きがあったし、シリーズとしても、今後への伏線がいろいろ貼られたりして、そこはちょっと気にはなるんだけど。
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[ しずるさんシリーズ ]
ご無礼とかなんとか、時代劇かいっ!!(笑)
瞳子との問題を引きずりながら、バレンタインイベントへ。や、バレンタインのチョコ受け渡しネタは、各姉妹たちともに、読んでてとにかくニヤニヤしまくり。素晴らしいバレンタインでした。肝心の瞳子問題に関しても、イベントと絡めて見せて、相変わらず、今野緒雪は巧いなぁ。終盤は唐突なんだけど、そこは、次回でフォローが入るのかしらん。いかにも、次巻への引きを計算に入れた見せ方だしなぁ。
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[ マリア様がみてる ]
あははははっ、アホだ、エッチだっ。素晴らしい〜〜〜。
アルミナを追いかけ、地獄のメイド・ウル、登場。なんやかんやで、鼓太郎を巡ってHな展開にっ!! ……いやもう、H満載のアホな展開で、とにかくにやにやしまくり、大笑い。全く深みのないHなラブコメを全面に出した内容は、清く正しく楽しいです。ネタ的には、琴子が美味しい役柄で、ナイス。これで、女の子読者が多いって本当ですか(笑)。とにかく、めちゃくちゃ楽しい、この路線で、もっとやれっ!!
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[ 初恋マジカルブリッツ ]
あははははっ、素晴らしいぃ〜〜!! 特に前半がっ!! ……いや、後半の戦闘もそれなりに面白いのだけど、『ゼロの使い魔』の真骨頂は、才人にやきもきするルイズであり、ルイズのアレコレが非常に楽しい。すれ違いラブさいこーーーーっ!!
アンリエッタの才人への想いを知ったルイズは、例によって、ご機嫌斜め。シエスタとアホなやり取りをしつつ、アンリエッタと才人にやきもきする日々。一方、祖国を裏切ったタバサは一人で母を救い出そうとするが……。いやぁ、とにもかくにも、才人への想いからアホな行動を繰り広げるルイズはいいねぇ〜。シエスタとの絡みがこれまた楽しいっ!! ホント、才人を巡るラブコメだけ繰り広げてくれれば、それで満足なんですが。後半もルイズは相変わらずで楽しいのだけど、アンリエッタとの絡みもなく、シエスタの出番もないよっ、なんてこったっ!! ……次巻も後半の続きなんだろうか。
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[ ゼロの使い魔 ]
うわ〜、うわ〜、最高傑作級ぅ〜〜。うわ〜、うわ〜、うわ〜。
文化祭で劇をやることになった文芸部。題材は、「恋と友情、どぉっちを取ぉる♪」という三角関係を扱った武者小路実篤の『友情』。劇のシナリオにシンクロするように進んでいくストーリーの中、琴吹さんは、どうなる?どうなる? きゃーーーーーっ!! 琴吹さん、さいこーーーーーーーーっ!! とにかくとにかく、琴吹さんが素晴らしいっ!! そして、第七章「“文学少女”の願い」が、また、綺麗だなぁん。加えて、今まで見え隠れしていた心葉の過去ネタにも、大きく踏み出した内容になっていて、今後の展開も非常に楽しみ。ほんともう、琴吹さん、さいこーーーーーーーっ!!
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[ “文学少女”シリーズ ]