着想から30年、さすがに古いなぁ。いや、科学技術をはじめ、むしろ多くの部分は今の時代でも遜色のなく書かれてるのだけど、だからこそ、古さを感じさせる部分が目立ってしまってる印象でした。出版された当時に読んだのなら、逆に新しい部分が目立って、素晴らしく感じたんだろうけどねぇ。
膨大なエネルギーを持つ謎のレーザー光束、バビロニア・ウェーブ。地球から三光日の位置に発見されたバビロニア・ウェーブにより、地球のエネルギー事情は大幅に改善される。……そんな背景の中、バビロニア・ウェーブに隣接する送電基地からの信号が途絶える。果たして基地では何が起こっているのか?そしてバビロニア・ウェーブの謎とは?という感じかしらん。
1988年に徳間書店から出てた作品の文庫化で、大元は1977年の短編? これが1970年代の作品というと凄く感じるんだけど、やはり全体の宇宙観というかそんな感じの部分に古さが目立ってしまうのがなー。あと、設定とか科学的な描写、謎の見せ方は面白いんだけど、ドラマ的な部分はいまいちかしらん。
[ バビロニア・ウェーブ ]
さくさくと軽く読めて面白い、これぞライトノベルという感じの良作。そつなく纏まった内容で、Good です。
カミングアウトしたハルカは、積極的に智子にアタックする日々。しかし、ノーマルな智子からは冷たく扱われ、しかも、智子に一目惚れしたという糸河技師が現れ……。や、タイトル通り、智子少尉が恋をする、という話。って、智子と糸河の恋愛は、まるで、恋愛慣れしていない初心な女の子が百戦錬磨のイケメン技師に騙される、みたいにしか見えないのはどうよ(笑)。むしろ、智子に恋ごころを抱き、どんどんエロエロになっていくハルカの方が注目で、いや、いいねぇ(^^;。……そして、そのオチはどうよ、と(笑)。や、非常に楽しませていただきましたっ。
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[ ストライクウィッチーズ ]
なに、このネタ満載の内容、ガンダムネタとか大笑い(笑)。や、作者の人と私とで興味の範囲がかなり違うっぽいため、わからないネタも多いのだけど、それでも凄く楽しめました。いやもう、好き放題やってるなー。
ガキな性格のユースケは、ひきこもりなヤマネを救おうとするうちに、“天使”を名乗る連中と戦うハメに……。序盤を読むと、いかにも10代をターゲットにしたような題材だったのでコレはハズしたかと思ったのだけど、きちんと読ませる内容でテンポも良く、さらに、多量に投入されたネタが面白く、非常に楽しく読みました。ただ、惜しむらくは、わからないネタもわりと多かったのがなぁ。年齢的には作者の人とそんなに変わらないんだけどなー。あとはやっぱり、ネタは読者を意識せずに好き放題やってるわりに、根本的な部分で10代をメインに読者を意識した作りに見えるので、今後はどうだろう。個人的には、あまり10代の読者を意識されすぎるとつまらなくなりそうで嫌なんですが(^^;。
[ アンジェリック・ノワール ]
狙ったような設定と王道を行くストーリー展開。それをきちんと魅力的に仕立ててるんだから、なるほど売れるわけだ。今、富士見が一押ししてる作品でしたっけ?
TV CMをやってたり、なにかと見かけるので買ってみました。逃げるように故郷から遠く離れた学園都市ツェルニに入学したレイフォン。一般科のふつーの学生として新しい生活をはじめようとしたやさき、過去を知る生徒会長にムリヤリ武芸科に転科させられ、もうやりたくないと思っていた武芸をやらされるハメに……。や、王道万歳っ!! 非常に基本に忠実で、期待通りに展開するストーリーが、ほんとに面白かったです。「この場面だと当然こうだろう」という期待が確実に描かれる気持ちのよさっ!! いやぁ、熱い内容でラブもあり、青春ですよ、青春っ!!
ただ気になったのは、キャラの作りが記号に頼りすぎていて、まともに描けてないのはちょっと(^^;。いや、1巻なので、まだキャラが定まってないだけかしらん? あとは、狙ったような設定はパッと見はカッコイイんだけど、あまりに無理が多くて説得力の欠片もないのはなー。まあ、細かなことは気にするなっ!! ということなのかねぇ。
[ 鋼殻のレギオス ]
素晴らしいっっっ!! 謎の人形のアクションから、ちょっと奥手な恋愛模様も描きつつ、人の心のなんたるかまで踏み込んだ内容。いや、非常に良く出来た傑作です。マジにコレでデビュー作ですかぁ〜。
大学生の尚基が買った人形は、実は、妖精の女の子。その妖精・るなは、ちょこまかと勝手に行動し、尚基の恋愛を取り持とうとしたりする日々。一方その頃、街では連続殺人事件が……。いやぁ、とにかくキャラが非常に良いです。るなは当然、ヒロインの風乃もなかなか Good。さらに、手に汗握る展開もほんとに読んでて面白い。それが、新人とは思えないほど、完成度が高く作られてるのよね。ほんとに良く出来た内容っ!! 傑作ですっ!!
そいえば、カッパ・ノベルスだと、巻末にきちんと参考文献が載るのんね。内容は、わりとありがちなライトノベルの設定なんですけど(^^;。……というか、この内容で、カッパ・ノベルス&不気味な表紙絵というのは、かなり勿体無いと思う。ふつーに、文庫で売れ線の絵をつければ、もっと売れると思うんですけどぉ〜。
[ ルナ ]
だはははははははははっっっ。いよいよ次巻で最終巻ということで、とにかく続きが待ち遠しいなぁ〜〜。
エメレンツィアの帰国まで残り一週間。絢子と護の前にいきなりガーティが現れ、一方、ヨハンと正樹は……。という感じで、いよいよ最終エピソードが開幕。いままでの伏線をいまひとつ生かしきれてない感もあって細かい部分では不満もあるのだけど、なんといってもラストでやられた、というか、とにかく次巻だ、次巻っ。めちゃくちゃ次巻が楽しみだぁ〜〜。
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[ 護くんに女神の祝福を! ]
上手く纏まった良作、だとは思うのだけど、欠点らしい欠点もない変わりに、突き抜けた魅力もないのがなー。新人さんの作品としてはクオリティ高いとは思うんだけど、いまひとつ地味で物足りない感じが(^^;。
主人公の道弘は、祓い師を名乗る淑乃に目をつけられ、ムリヤリ幽霊退治を手伝わされるハメに……。第6回電撃hp短編小説賞<銀賞>受賞作を含む連作短編。とりあえず、“義理じゃないけどチョコいる?”という帯の文言は、メインのストーリーラインから外れていて、ちょっと反則くさいと思うゾ。いや、その委員長の井上さんはなかなか美味しいキャラなのだけど、いまいち出番が少ないのがなー。構成上の位置付けとしては、井上さんの立ち位置は、面白くはあるんだけどね。全体に出来はいいんだけど、いまいち魅力が乏しいんだよなー。好み的にも、もちっと恋愛方向に軸足を置いて欲しいところ。
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[ カレイドスコープのむこうがわ ]
短編集。『断章』の1巻はイロモノ的な作品が印象的だったけど、今回の2巻はふつー。20ページ程度と短い短編を12篇も集めた内容は、軽く読めてさらにいろいろと楽しめるような作りになっているの良いのだけど、……やっぱ、『戦旗』の続きが読みたいよなぁん。
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[ 星界シリーズ ]
その題材と文体、そしてなにより、その雰囲気で、いったい誰をターゲットとした作品だよっ!! ぜったい中高生向けじゃないし、そもそもライトノベルですらねぇ〜〜。や、40歳前後のごく少数の人なら大絶賛だろうケド、それ以外の大多数の人からはゴミ扱いされるような内容で、よくこんな作品をライトノベルのレーベルから出したなぁん。
1979年。『ヤマト』や『マジンガーZ』の記憶が残る中、『ガンダム』が放映された時代。『アニメージュ』に続き『OUT』が創刊された時代。『マカロニほうれん荘』や『サーキットの狼』が流行っていた時代。サザンの「いとしのエリー」が流れ、YMOが出始めた時代。そんな時代を背景に大阪郊外の田舎を舞台にした、少年期のジョブナイル。ネタは当然、文体や話の作りをはじめ、作品を構成するすべての要素がノスタルジーを喚起させる内容になってるのんな。40歳ぐらいの人が大喜びして大絶賛する様が目に浮かぶんだけど、あまりにターゲットが狭すぎです。30代半ばの私でたぶんギリギリ、ちょっちツライぐらい。もう2歳3歳下がると、当時を想わせる絶妙なこの肌感覚は、ほとんど感じ取れないんじゃないかしらん? そして、その肌感覚が感じ取れなければ、ハッキリ駄作としか思えない作品だと思うんですけどぉ〜。
しかし、ここまで肌感覚というかスピリットを表現してるのに、わりとネタの時代感覚が怪しいのはどういうことなんだろ? 実際、ググって調べたとあとがきには書いてあるのだけど、その程度の知識でこの感覚が描けるって、正直、ありえないと思うんですが。
[ クレイジーカンガルーの夏 ]
キャラ同士のやりとりが、とことん楽しいっ!! いい意味で頭が悪い会話がめちゃ魅力です。ただ、富士ミスなら、ふつーにミステリー抜きでやれ、ミステリー抜きでっ!! いや、コミカルな部分はほんとに楽しいのだけど、犯人探しや敵との頭脳戦といったシリアスな部分は正直微妙。もっと、キャラを生かしたコミカルな内容ならばよかったのにぃ。
桃原グループの御曹司・誓護は極度のシスコン。妹・いのりを護るために誓護は、人外の美少女・アコニットの下僕になることに……。バカだバカだっ、すげーバカ(笑)。頭の悪い会話がさいこーーーっ!! いや、キャラがいいのよ、キャラのやり取りは、ほんとに楽しいっ!! 無口な妹・いのり、強がりを装うお姫様・アコニットの二人を中心に、いやぁ、面白かった。
ただやっぱり、キャラはいいのだけど、ストーリーは微妙。加えて、コンピュータ用語を用いた装飾は子供っぽくって、ちょっと好みではないかしらん。ホント、キャラのやり取りだけのバカ小説になってたら、良かったのにぃ〜。
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[ 夜想譚グリモアリス ]
ああああああっ、なんでそれで、ラブコメ方面に行かないんだぁ〜〜。
レイフォンに恋心を抱くメイシェンは、偶然、レイフォン宛の手紙を手にする。その手紙は、レイフォンの幼なじみの少女・リーリンからのものだった……。という内容なのだけど、ええい、さっさとレイフォンを廻る、メイシェンvsリーリンvsフェリvsニーナの四つ巴のラブバトルに発展しやがれ、こんちきしょうっ!! 今のところストーリーにおける恋愛の位置付けが、、シリアスなストーリーを明るく見せる演出程度にしか使われてないのがなぁ〜。残念無念。
それにしても、前巻でアレだけ圧倒的な強さを見せたレイフォンを、違和感なく生徒同士の闘いに織り込んだ描き方には、めちゃ感心しました。いや、あそこまで力量の差があったら、ふつー格闘モノとしては破綻するしかないと思うのだけど、上手くニーナの悩みに転換して、むしろ道具立てとして、上手く使ってるのんな。や、次巻も楽しみです。
[ 鋼殻のレギオス ]
あああぁ、テッサが、テッサが(T-T)。って、うおおおおぉぉぉぉぉっっっ!!
ナムサクでの闘いで大怪我を負った宗介は、コートニー爺を頼りリハビリを行いながらかなめ奪回の機会を伺う。一方、テッサたち<ミスリル>の生き残りたちも<アマルガム>への反撃を開始する……。という感じで、ちりぢりになっていた味方が集結&新主役メカ登場ですよっ!! 熱い熱いっ!! とにかく気持ちよく爽快な展開で、めちゃ面白いっ!!
ただ、前巻であれだけ孤軍奮闘で大変だったのが、今回はとんとんと上手く進みすぎていて、ちょっとご都合主義に感じたりも。コートニー爺とか、ちょっと飛び道具気味だよな。まー、そういう勢いのある展開だったから、熱くなってるという話もあるんだけど。
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[ フルメタル・パニック! ]
なんだその帯はっ!! 「アリス、むちゃかわいい〜」って、頭悪すぎるだろっっっ!!(苦笑)。……ていうか、アリスはそんなに出番も多くなく、物語上の立ち位置も微妙なんだよなぁん。むしろ、ライアの方が位置付け的には美味しいので、どうせなら1巻からライアを中心に添えれば良かったのにぃ。
リュカの元を去ったジネットは、王城所属の魔書使い・クリストフに襲われ重症を負う。そして、リュカも、<ひとつの嘘>を巡る王城と学術院の戦いに巻き込まれていく……。という感じで、魔法や<ひとつの嘘>を巡る各勢力の説明をしつつ、新キャラのライアに焦点を置いたようなストーリー展開。正体バレバレのライアに関する情報の出し方は、なかなか良かったのだけど、いまいち切なさを喚起させる描写になっていなかったのが残念。そもそも、アリスもジネットもライアも、キャラはいいのに物語上の位置付けが微妙なので、いまいち盛り上がらないんだよなぁ。その展開なら、きちんとキャラを描いてくれれば、もっといくらでも泣ける内容になるはずなのに、もったいないよなー。
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[ 銀月のソルトレージュ ]
金目は改造人間である。記憶を奪われ、悪の手先とされていた金目は、少女・シエラと出会い人の心を取り戻す。過去を思い出した金目は、自分を異形の化け物にしたパナードへの復讐を誓うのであった。……という感じで、大枠はオーソドックスなストーリーなのだけど、次々とイベントが発生して、ぐいぐいと引っ張る展開が、非常に面白かったです。特に、中盤までは、情報の引っ張り方が非常に上手くて、ほんとに読んでて楽しかったっ!! 全体通して、非常に綺麗な物語なところも良かったです。
そして、物語だけでなく、ヒロインのシエラも含め、キャラも魅力的。特に美味しかったのが、敵の女幹部、リュクティですな。最後の散りざまがなかなか切なくてGood。……ただ、終盤は、わりと駆け足&描写不足な予感で残念無念。もうちっと熱い盛り上がりを演出してくれれば良かったのにぃ〜〜。
[ ゆらぎの森のシエラ ]
主張は凄く単純なのに、なんで、わざと遠回りに小難しく書いてるんだろ? 新書なんだから、もっとわかりやすく書けよ、わかりやすくっ!! ……まあ、新書といっても、ふつーの新書のように中年サラリーマンがターゲットというわけではなく、かなり若い世代をターゲットをしてるみたいなので、無意味に理解しづらく高尚っぽくみせてるのは意図的な演出なのかしらん?
そゆわけで主張は単純で、「これからはメタ視点だっ!!」という話。東浩紀の上手いところは、メタ視点をゲームのプレイヤー視点と言い換え、ゲーム世代のリアリズムとして位置付けた部分。作品をメタ的に消化する読み方は昔からあったと思うんだけど、「ゲーム的リアリズム」とすると、非常に現代的で説得力が段違いに違うのね。この切り口は非常に素晴らしい。
で、内容は、第一章で理論を説明し、第二章で実際の作品を用いて解説するというもの。第一章では、やたらと大塚英志をライバル視してたのが印象的だったのだけど、私は、大塚英志の一連の作品を読んだことがないので、しょぼん。というか、素直に、大塚英志との対談形式にしろよっ!! と思ったのでした。<をい。第二章に関しては、まあ、「この文脈でこの作品を取り上げたら、そういう読み方になるわな」と言ったもので、「ゲーム的リアリズム」の解説としては正しいんだけど、個々の作品論としては物足りない。そもそも、今、ライトノベルでやるなら、マイナーな『All You Need Is Kill』ではなく、『ゼロの使い魔』や『シャナ』辺りで、同様の解釈に挑戦してほしかったなー。『ONE』にしても、もはや10年近く前の作品で、今、取り上げるにはどうかと思うしー。ちなみに、作品論で取り上げられていたのは、『All You Need Is Kill』『ONE』『Ever17』『ひぐらしのなく頃に』『九十九十九』。
まあ、「ゲーム的リアリズム」の大枠は、そんなに異論はありませんでした。ただ、ちょっと違和感を感じたのは、ゲーム的リアリズム=東浩紀より一世代若い世代のもの、という感じで扱っていたところかしらん。でも、作品内で名前が出る作家の多くはオタク第二世代の作家でそこまで若手ではないし、そもそも、東浩紀自身が私から見るとなんと言うか若い人で、そこからさらに若い世代と言われても(^^;。や、ゲーム世代としたいがために、より若い世代の傾向としたかったんだろうけど、そこは、ちと無理がある予感〜。
[ ゲーム的リアリズムの誕生 ]
やっぱり、むちゃくちゃおもしろいっ!! 荒削りな熱さがステキすぎますっ。勢いがあるストーリー展開は、ほんとに楽しく、好きだわぁ〜〜。
そゆわけで、5年という残された生命を精一杯生きるため、映画制作に賭ける風間瞳。そんな折、同級生が自殺する。その自殺には、青の神格能力者・ハーデスの影が……。前巻が非常に綺麗に終わっていたのでどうするのかと思ってたのだけど、妹分・音無夜空を中心に添えて、わりと上手く続けた印象。まあ、基本は、勢いで押す作りなんで、ストーリーをどうこういうのは違う気もするのだけど(^^;。……ほんと、とにかく熱くて素晴らしいです。熱さに見合ったテーマを、全面に押し出した点も、Good。そして、「娘さんを〜」に爆笑っ!! いやぁ、ほんとに好きなんで、ぜひとも最後まで続けてほしいなぁ。前作の『滅びのマヤウェル』が打ち切りだっただけに(^^;。
[ フレイアになりたい ]
“全編書き下ろし”ということなので買ってみました。昔のスニーカー文庫版が出たのっていつだっけ? 過去ログを検索してみたら、うわっ、4巻を買ったのが1998年3月、9年前かいっ!!
そゆわけで、バイトで「正義の味方」をやっている普通の女子高生・美帆と、そのバイト先である小石川研究所の個性ある面々を描いたシリーズ。この書き下ろしは、小石川研究所に「あなたの願い事を叶えたい」と魔法使いが訪ねてきたことで巻き起こる騒動、といった感じかしらん。……このシリーズを読むのは、すごく久しぶりなのだけど、読み始めてすぐに違和感なく馴染むのが凄いなぁ。それだけ、キャラが立ってるということかしらん? ただ、懐かしさは感じるものの、ストーリーは起伏に欠けて平坦で、見せ場もいまいち弱いのがなー。結局、懐かしさだけで、それ以外は、どうにもいまいちな予感が。
[ 小娘オーバードライブ ]