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好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! −2001年6月に読んだ本



角川書店 角川スニーカー文庫
アウトニア王国奮戦記 2 でたまか 奮闘努力篇 /鷹見一幸

伊達将範と並んで、今、あたし的にいちばん好きな鷹見一幸の最新作。やっぱし、おもしろい〜〜。おもしろいだけでなく、微妙に、ほろりと来るのも ぐっど。1巻の終わりで、ヴァルがアレして、どうなるかと思ったのだけど、アレしたおかげで(^^;、バランスが良くなった予感。……ただ、ストーリー的には、まるで子供向けのような裏表ない、わかりやすい登場人物と展開で、ちと、深みがないのがなぁ。スニーカー文庫って、別に、メインターゲット層が、小学生というわけでもなかろうに。


角川書店 角川スニーカー文庫
聖なるヴァレリー 神さまにバックドロップ! /鷹野良仁

2作目でこけたので、買うの止めようとも思ったのだけど、きゃっちーな表紙でおもわず(^^;。おぉ、そこそこ良かったデビュー作より面白いかも〜。

内容は、女子高生が、神様に選ばれたせいで、生命を狙われたり守られたりするお話。で、主軸は恋愛モノ。すばらし〜〜。……でも、ラストは、かなりいまいち風味。エピローグもダメ。む〜、この上、もし、続編でも出た日には、かなり評価ダウンな予感。<いや、もともと、正直、小説家としての力量は、いまひとつな人だしなぁ。


学習研究社 はなまるきっず子育てコミックス
「おかあさん」の時間 /柊あおい

巻末の長谷川潤さんのゲスト書き下ろし。柱の「アシスタントは見た!」というあおりは、なんだかなぁ(^^;。<確かに、アシスタントに来てたのはわかるけど、知名度はともかく、人気、実力は、すでに、長谷川潤さんの方が上な気がするので、ねぇ。

そういうわけで、久々、待望の新刊ですが、さすがに、独身男性が、子育て漫画を読んでもおもしろくありません(^^;。まあ、柊あおいさんご本人の実際の生活風景を描いたもので、ついでに、水沢めぐみさんとの対談が載っているので、ファンアイテム的には、十分価値はあるのだけど。

で、巻末の対談。なにゅ〜、[漫画]『空色のメロディ』って、アニメ化の話があったのか〜(<妊娠でぽしゃったらしい(^^;)、とか、[漫画]『姫りぼん』のアニメ化決定と、妊娠わかったのが一緒だったのかー、とか、[漫画]『STEP』とその後って、そういう経緯だったのね(<ちょうど、妊娠したので、短期連載にしてもらったらしい。ついでに、[漫画]『STEP』が、りぼん本誌での最後の連載作品)、とか。<やぱし、巻末以外、あましおもしろくない(汗;


富士見書房 富士見ミステリー文庫
閉鎖のシステム /秋田禎信

はじめは、すごくおもしろく感じたのですけど、くどいです。>靴屋
いかにも、秋田禎信らしい、ひねた文章全開。いつもの 3割増しぐらい。[文庫]『オーフェン』の無謀編のあくを強くして、ミステリーっぽく仕上げたら、こんな風になるかなぁ、という感じ。これだけ、あくが強くなると、ちょっと、世間の評判が気になるところ(^^;。

内容は、ひたすら鳩時計についての考察、いや、どちらかというと、閉じ込められたお話か。……それにしても、黒星紅白さんの挿絵、[文庫]『キノの旅』では結構好きだけど、このお話には、あまりにあわないよ(苦笑)。


集英社 コバルト文庫
東方ウィッチクラフト −垣根の上の人− /竹岡葉月

めちゃくちゃ、おもしろい〜〜。いや、もう、主人公、バカ。はじめは、ラブコメかと思って読み進めていたら、恋愛そっちのけで、完全にコメディ。いや、良いよ、コレ。……でも、デビュー作と、かなりテイスト違うんですけど。<この作品が、デビュー2作目

内容は、東洋の魔女なお話。「あたしの滋賀くんに何さらすのよ」、素晴らしい。って、いうか、アレより、言葉使い悪いし(^^;。


角川書店 角川スニーカー文庫
ランブルフィッシュ (1)新学期乱入編 /三雲岳斗

「寮の部屋。どうして、男の子と一緒の部屋なの〜〜っ!!」という、少しえっちなラブコメ学園モノを期待していたのですけど、……主人公の二人が、そういうキャラではなかったらしく、単なる青春学園モノになっているので残念。いや、三雲岳斗に、そういう路線を期待するのが間違っている気もしますが、しかし、若い二人が同じ部屋という設定で、ただのロボット格闘モノというのは、大いに問題があると思うのですが。

というか、全体的な設定が、どうにも、ちぐはぐというか中途半端で、作者の下手な部分が目立てしまった予感。ラブコメ的に同じ部屋にして、逆に、ラブコメ要素の弱さを露呈させてしまった気がするし、舞台を現代にしたことで、小説の中心の道具であるロボットが、嘘っぽくて、全くリアリティなくしてるし。……お話的には悪くはないけど、これではなぁ。


講談社 講談社ノベルズ
紫骸城事件 inside the apocalypse castle /上遠野浩平

密室殺人事件なミステリー。舞台は [文庫]『殺竜事件』と同じ。ちなみに、『殺竜事件』の感想は、こちら。<『殺竜事件』は、あたし的に、上遠野浩平作品では、もっともつまらん、というか、駄作という評価だったり。

で、舞台が同じなので、あまり期待はしてなかったのだけど、[文庫]『殺竜事件』より、かなりおもしろい〜。でも、めちゃくちゃ地味(^^;。いや、いかにもミステリーっぽいんだけど、どうにも、事件のスケールが小さいというか、登場人物も小物というか、全体的に、いまいちだよねぇん。<やっぱ、上遠野浩平の他シリーズにくらべて、圧倒的に、つまらない予感(^^;。


集英社 コバルト文庫
丘の家のミッキー (1)(2) /久美沙織

有名な作品ですが、あたしが読むのは 今回の再文庫化がはじめて。……傑作!!
あたしが読んできた少女小説の中で、確実に5指にはいる傑作。いや、そのうち、3つぐらいが、小泉まりえ作品な気がするので、あまり当てにならない価値基準だけど(^^;。……それはともかく、これ、コバルト文庫のくせに、きちんと少女小説してるのよ〜〜。最近のコバルト文庫は、スニーカー文庫辺りとほとんど作風の変わらない、単なるライトノベル系の一文庫と化してるわけですが、17年?前は、こういう作品があったわけね。

内容は、お嬢様学校で純粋培養されて過ごした主人公が、突然、普通の学校に転校するお話。少女小説といっても、必ずしも恋愛モノというわけでもなく、憧れのお姉さまとか、友達と喧嘩したり、父親と喧嘩したり、いや、いいよねぇ、こういうの。それにしても、巻末に当時の世相ネタに関して注釈がのってるのだけど、そうか、今、ここら辺は、注釈をつけないといけないのんね。

ついでに、竹岡美穂さんのイラストも、めちゃ、びゅーてぃふぉー。こういう絵、好き(^^;。……以下、続刊なのだけど、来月の予定にはなし。うぅ、はやく続きが読みたい〜〜。<こりは、古本屋か?<って、それは、ちょっと違うだろー。


幻冬舎 幻冬舎文庫
上と外 (5)楔が抜ける時 /恩田陸

マヤの遺跡が眠るジャングルの中での兄妹の絆を描いたお話の 5巻目。全6巻のうちの 5巻目ということで、いままでの伏線が、びしばしと明らかになっていく巻。ちなみに、1〜4 の感想は、ここ。う〜、クーデター政府の声明というか、主張が、あまりに幼稚で、ちと、がっくし。っていうか、これが、メインテーマですか?

まあ、概ねおもしろいのだけど、もっと、チカ@妹の出番を。らぶらぶを!! <ちげー。


朝日ソノラマ ソノラマ文庫
剣の聖刻年代記 四操兵の記 1 聖衣の剣王 2 魔道師の誇り /日下部匡俊

前作と、時代、登場人物を替えた新シリーズらしい。って、でも、もう次の 3巻が最終巻らしい(^^;。前作は読んでないですけれども、特に問題なし。……そういえば、そもそも、この人の作品は、ほとんど読んだことないけど。

で、おとなしい女の子が、血筋のせいで、ロボットを操縦することになってしまうお話。護るべき街が、ぼろぼろになって、なかなかハードな内容なのだけど、主人公のベイラは、先輩に一目ボレしたり、幼なじみを邪険に扱ったり、まるで、少女漫画のノリ。っていうか、『エスカフローネ』みたいな感じかも。でも、その恋愛部分が、お話として、あまりに筋が通っていないので、ちと酷いのよね。……内容が重いので、そういう恋愛的要素を付加して、やわらかくしようとした、と推察されるのだけど、ちと恋愛モノを舐めているよなぁ、この作者。

む〜、いろいろな人が策を巡らしたり、必死に街を護ろうとする様はおもしろかっただけに、ちと残念。というか、根本的に、主人公の人選を間違っている気がするけど。素直に、男を主人公にして、かっこいい戦士の話にすれば良かったのに〜〜。


角川書店 スニーカー文庫
きみにしか聞こえない CALLING YOU /乙一

[文庫]『失踪HOLIDAY』、というか、それに収録されていた『しあわせは子猫のかたち』が良かったので買ったのだけど、今回、収録されていた 3作品とも、どうにも痛くて、けっこう読むのに時間がかかってしまったり。ちなみに、『失踪HOLIDAY』の感想は、こちら

とにかく、あたし的に気に入ったのが、はじめの『Calling You』。友人もいなくて、話す相手もいない女の子の携帯電話の話なのだけど、もう、ラストが、予想通りで悲しいんだけど、どことなく安心できて綺麗。いや、あのラストに安心するのは、なにか間違っている気もするけど。……他2作も、それなりのおもしろかったなり。

それにしても、あとがきによると、ラストの『華歌』はスニーカーらしくなくて不安、ということだけど、『華歌』に限らず、どれも、スニーカーらしくないと思うのだけど。主人公が、10代ぐらいだと、スニーカー的?


徳間書店 デュアル文庫
セルス騒乱記 1.覚醒 2.彷徨 /神代創

村外れで拾われた、不思議な能力を持つ女の子が、普通に年頃に育った頃を見計らって、村が襲われ、世界を揺るがすほどの運命のただなかに置かれるという、めちゃ王道的な始まり。ちと、展開が急ぎすぎかな、と思ったら、全3巻、次巻で終わりらしい。せっかく おもしろいのに、もったいない。

とにかく、登場キャラ、誰もが一癖も二癖もあって、ぐぅ。ヒロインのシアに限らず、脇を固めるキャラが、男女限らず、めちゃ魅力的。……まあ、キャラはいいけど、やっぱし、展開が早いのがなぁ。こういうのは、何話かかけて、世界を旅するのが基本だと思うのだけど、重要拠点のみ、すぐに移動するので、世界規模の話なハズなのに、凄く狭い世界のような感じ。ちょっとなー。


エンターブレイン ファミ通文庫
サンプル・ジェミニ 天翔る戦女神 /対馬正治

幼なじみで かっこいい先輩に憧れる、ちとボケっぽい主人公の、学園恋愛モノ、……だと思ったら、なんだか、怪獣モノというか、巨大ロボットものというかなんというか。ネタもりだくさんな割りには、巧くまとめているというか、小さくまとまっちゃてるというか、そんな感じ。……それなりに、おもしろくはあったのだけど。ただ、あとがきで、アンケートハガキで、続編、みたいなこと書いてるけど、せっかく綺麗に終わってるのだから、素直に、これで終わりにしとけば良いのに。


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