6/1
マッケンローは今何をしているか。全仏テニスの解説をしていた。髪も髭(がある)も半分白髪の堅いスーツ姿。この気分はNHKオリンピック解説の"好青年"鈴木大地以来。人は傲慢で鼻持ちならない悪ガキのままではいられないものか。他人の評価を気にせずただ自分の天才を信じる彼らは輝いていた。
さて、私はこれから出掛けてきます。どこへ行くか。U2のコンサートだー!
日本のみなさんお先にU2コンサート・レビュー
6/3
知らないうちに隣のおじさんが芝刈りをしてくれてあった。どうしたらいい?業者を頼んだところだったのに。礼は?何かあげるべきか?
しかしいつの間に。他人の親切にも悩む。
ウチはようやく売れたらしい。大家さんから連絡が。来月から新家主が隣に住む模様。結局ここに住む1年のうち半分以上が気楽な一軒家暮らしだったことになる。
アメリカぐるめ探訪--その9
最近「おいしそうじゃない」と不評のこのコーナー。今回は如何に。
プリンストンでのタダメシ中華がイマイチ(って書いて関係者に見られると困るなあ)で、口直しに常々行きたいと思っていた近所の「Snow Pea(雪國)」へ。ここは New York Times で★★1/2 に選ばれたことがある。こんな僻地の店が何故?
アメリカで中華といったらファースト・フードみたいな店が多いが、ここは普通のレストラン。もちろんテイク・アウトは出来る。
看板のサイズから広い店と思ったら小さなショッピング・モールのほんの一角。客の入りはまずまず。
ホット・アンド・サワー・スープは贅沢してシーフード入りを。ここのは酸味が少ない。しかし辛いっ。多量の汗と鼻水を出しながら一人当たり裕に2杯分はある2人前を食べる(飲む、というよりは食べる内容)。いまだかつて食べたこのスープの中でベスト3に入る味。ちなみに私これをレシピがわからないなりに勘で作ってみたらとんでもなく酸っぱかった。でも近い線いったので次はイケると思う。
春巻に竹の子の代りにキャベツが入っていて(申し訳程度に少量の竹の子も)目から鱗。アメリカのキャベツは堅いのでこれには適している。
メインはエビとエッグ・プラント(茄子)の辛い炒め物、牛肉とエビと野菜の炒め物の2皿。しまった大皿だ。また頼みすぎ。考えていた料理が品切れで期せずして両方エビになってしまったが、どっちも旨いっ。特にとろけるような茄子が。しかし案の定食べきれず残りを箱詰めにしてもらう。翌朝食べてもおいしかった。これで30ドルは安い。プリンストンではこの倍は支払われていたと思う。
確かに並みの中華ではなかったが駅前の「Hunan Pavillion」と大差ないかも。この辺の中華がグレード高いのか。でも日頃はパンダなんとかってチェーンのファーストフード中華を食べてしまう。それはそれでおいしい。
6/8
また芝刈りネタ。何しろ私の最大の関心事。旅行から帰ったらススキのように育った裏庭の芝も刈られていた。業者が来た模様。これで肩の荷が一つ下りた。
毎朝どこかしら近所で芝刈り音が聞こえるし、プリンストンでは広大なジョンソン・アンド・ジョンソンの研究所の庭をトラクターのような芝刈り機が走っていた。西では放っておくと枯れるので自動散水器も必須とか。全米で芝にかける労力は果たしていかほどか?壮大なムダだ。こういう国に日本のデパートが過剰包装とか言われたくない。
6/14
New Haven の劇場 Shubert で今世界的に話題のタップ..ダンス..パフォーマンス....?「STOMP」を見た。
しかし前の方の席の人々は砂や水を浴びて大変だったと思う。アレルギー体質の人には二階席をおすすめします。
おまけ:
New Haven ミニ写真日記
I-95沿いにある「Shubert」の常設看板。今は「STOMP」
実は夏の観光地でビーチ(には見えないが)もある。この付近にバラ屋(花屋だがバラしかない)の屋台がいる
New Haven 写真集イケてるとき-1-
New Haven 写真集イケてるとき-2-
New Haven 写真集イケてるとき-3-
これらを見る限りいいとこでしょ?イケてない場所は恐いので撮らない
この最後の写真の時点で午後8時。実に日が長い。
通る時いつも「マッドマックス2」と思う(生き残った人々が住んでいた要塞みたいな場所)ブリッジポート遠景
アメリカぐるめ探訪--その10
New Haven エリア一と言われる Hamden の寿司屋「Hama」に行った。なるほどそれだけのことはある。市販の寿司酢は甘く、アメリカ人一般は甘い酢飯を好むと思われるがここのシャリは甘くない。大きさも頃合いでその上に一回り大きいネタが。盛り付けも和風のきれいさ(時に洋風オードブルのような盛りの店もある)。
浴衣も着ていないしキッチュな日本風内装もない「普通の店」なところにも好感が持てる。
店の名を冠したセットを頼むと「寿司屋の卵焼き」(!)、油が乗ったとろけるようなサーモンとふっくら肉厚のうなぎ。しかしマグロがイマイチで鯛が無味。この2種が花形と思うので残念。それにサケX2、うなぎ、ハマチでは私には油っこすぎ。もっと白身の魚を。濃いのが好きな人には嬉しいと思う。店の売りは巻き物のバリエーションらしい。見た目がきれいだし面白いからアメリカ人に人気かも。
結論は「やっぱりネタは『マコ』がいい」だが、New Haven に住んでいたらここに通っていた。注:大学から徒歩で行くのはほぼ不可能です。
6/18
ロナルド・レーガン主演映画"Bedtime for Bonzo"を見た。若いが確かに本人だった。彼はどんないきさつでこの後大統領になったんだか。今ごろどうなっちゃってるのかなあ。アメリカでも報道されないところを見ると病状は進んでいるのだろう。彼より共演のサルが主役だった。
6/20
伊良部を見た!場所はうちから車で延々2時間 Norwich の Dodd Stadium. Yankees 2Aの Norwich Navigators の投手として New Haven Ravens を相手に5回を好投。
この日の観客数はNavigators過去最高。渋滞を抜けて試合開始7時から20分遅れて Norwich に着くとそこは伊良部渋滞(?)。仮設駐車場からハイキングで丘の上の球場にたどり着くとチケットは Sold out で大ショック!しかし売り場に行くと何故か立ち見が買える。会場に入ると伊良部が投げていて(写真注:全然見えないけどマウンド上で伊良部が投げた瞬間)満場の地元の観衆は大変な熱狂ぶり。日本の報道陣がいい場所に陣取っている。どこから来たのか日本人観客も何組か。球場は三振を催促する拍手や「ヒデキー」の大合唱。人々は伊良部の速球ぶりにどよめく。スクリーンには「94MPH」(150キロ位?)や「Yessssss! 」「Nice Pitch, Hideki Irabu」等の文字が。隣にいたアメリカ人のおにいちゃんも「早い試合運びで気持ちいい」と気に入っていた。
遅れて入ったためその次の次の回でもう似た体型の違う投手に交代。人々もそれに気づくと帰りはじめる。皆伊良部を見に来ていたのだ。スターの予感?
帰路延々駐車場まで歩く我々を「ヒデキ・イラブー!」と叫んで黒人のおにいちゃんの車が追い越して行った。
6/22
北米一と言われる New Haven のライブハウス Toad's Place で David Byrne を見た。入ろうとしたらIDを見せろと言われる。21歳以下入場禁止なのは知っていたが、私をいくつだと思っとんじゃ小僧ー!アンタより絶対年上だァ。しかし全員分確認しているというので(嘘だァ子供が中にいた)やむなく徒歩数分離れた駐車場まで取りに戻る。
店内は入り口から半分がバーになっていて飲酒、喫煙可。新宿リキッド・ルームなどはこの雰囲気を真似たのではないか。壁には歴代出演者の出演日入りパネルが張り巡らされており、ストーンズ(89年にシークレット・ギグをやっている。よく死人出なかった)、ボブ・ディラン、スプリングスティーンなど錚々たる顔ぶれ。他にU2(80年), INXS, ビリー・アイドルやゴーゴーズなんてのも。トーキング・ヘッズも来ているのでデイヴィッド・バーンは少なくとも2度目。
デイヴィッド・バーンと言えば大昔レイ・モモと来日時にコンサート行ったきりその後8年聴いてない。成り行きで満員電車状態の会場のステージから3、4人目ど真ん中になってしまう。ごめんなさい、その位置で一緒に歌えないのは我々だけ。一時間遅れでトラ縞スーツ青シャツの御大登場。よかった本人だ。しょぼい手書きの会場ポスターに密かに同姓同名を疑っていた。会場は大変な歓声だがヘッドフォン型マイクが働かず2度引っ込む。しかし怒りもせずに歌う歌う踊る踊る(3歩進んで2歩下がる風の変な動き健在)。またダンサー兼コーラスのおねえちゃんが憑かれたように踊る踊る。
音はというと、8年前はそういう時代でワールド・ミュージック風(あのブームは何だったんだ?バーンはその前からやってた)、今はちょっとジャングル、ちょっとテクノ。基本は変わらずシンプルなメロディーと単純でキャッチーなサビのリフレイン。最近の曲なのか昔の曲のアレンジし直しか私には聞き分けが付かない(翌日買ってわかったがほとんどが最新アルバム「Feelings」から。しかしトーキング・ヘッズの曲もアレンジそのままで混ざっていたが違和感なし)。
一時間半+筋肉人体見本スーツで再登場のアンコール一曲「サイコ・キラー」(しかしこの往年の大ヒット曲より新曲の方が人気)。待ってる間含めて2時間半踊りっぱなしの私はその後足腰立たず。バーン氏いくつなんでしょ?体力あります。
みんな写真はバチバチ撮るし(不覚!カメラ持ってなかった)バーンは熱狂的なおじさんの手を握るし客はダンサーのおねえちゃんを口説くし、そういうフレンドリーなライブでした。ステージが低く彼らは至近だったし。いやぁアメリカのライブハウス楽しかった。いいなあ。こういうとこでストーンズ見たら一生自慢するぜ。
6/24
信号待ちをしていたら交差点の向こうで修理会社のバンが白煙を上げていた。お兄さん達が飛び出してきて体を叩き合っていた。車内で火が出て消化器を使ったか消化器が暴発したか。お兄さん達は笑いながら我々に手を振っていた。楽しかったらしい。
6/26
今アメリカは夏祭の季節。今週末あたりはうちのご近所各地フェスティバル目白押しで忙しい。それらの一つ New Haven で開催中の「International Festival of Arts & Ideas」の催し「香港映画祭」に行った。今日は87年の香港映画賞を総ナメにしたという「Rouge」(漢字の原題は忘れたが化粧品ぽかった)。私は香港映画が大好き。「爆弾何千発火薬の量最大!」もいいし人間業を超えた怪力時代剣劇も楽しい。今日のは幽霊物。
会場は普通の映画館 York Square Cinemas. 日頃割と趣味のいい映画を掛けている。入るのは初めてでコーヒーがタダ。それもイタリアンロースト以外でこれ程おいしいコーヒーを飲むのはアメリカで初めてかも。「Willoughby's Coffee & Tea」だそうだ。
上映前に実行委員の解説付きで多少映画祭気分。広東語を英語字幕で見るという経験も珍しく面白い。さて、肝心の内容はというと、うーん、「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」の方が面白いぞ。多分フェミニズム的な観点からこの映画が選ばれたのだと思う。しかしレスリー・チャンって一体何歳?10年前の映画で今と一緒。若い頃のはこういう情けない役ばっか。最近新作があるらしいが見られそうにない。アメリカで普通に掛かる香港映画はジャッキー・チェンだけ。お耽美中国映画なんかは案外やってるんだけど。
6/27
引き続き香港映画祭ネタ。今日は96年の「Comrades: Almost a Love Story」. It was so much fun! 実によく出来た映画。特に主演のマギー・チャンが素晴らしい。中国本土から「香港ドリーム」を求めて出てきた男女が夢敗れてNYに渡る10年間の物語で「香港返還ブーム」の今タイムリーだしアメリカで上映するにも相応しい。
昨夜とはなぜか全然館内の雰囲気が違っていて、ほぼ満席で上映後には拍手も。別々にNYに来て互いの消息を知らない二人がニアミスを繰り返すシーンでは客席から「Come on!」の声が挙がるほどの入り込みぶり。
英字幕と中国語(北京語?)、広東語の漢字字幕両方が出るのも我々にはよりセリフの雰囲気がわかって面白い(追いつけない時はどっちかしか見られないが)。
多くはカップルで来ていた人々は劇中歌をハミングしたりしながら楽しげに帰って行った。見終わって幸せな気分になれる映画はいい。
Toad's placeネタ。ロック・バンドもやっているキアヌ・リーブスが月曜に出る。散々迷って曲を聞いたこともないのに顔を見るためだけに行く程ファンじゃないと思ってやめた。しかし熱狂的ファンなら日本からこのためだけに来るのも惜しくない程近くで本人に会えると思う。話し掛けられるかも。触れるかも。抱きつけるかも。
6/28
コネチカット州都ハードフォードに「マーク・トウェインの家」を見に行った。初めての Hartford はほぼマサチューセッツとの州境。たいして都会じゃないし全米都市治安ランキングで New Haven より更に下だったが100年前には文化的高級住宅都市だったらしい。
家は大した豪邸というのみならずティファニーのデザイナーが装飾を手掛けるなど歴史的美術価値もある。一度手放されたものをオークションで買い集めた装飾品も出来るだけ当時を再現しているとのことで自由見学不可。解説付き引率ツアーは一時間強で、気を抜くと英語がわからないしガイド氏としょっちゅう目が合ってその度肯かねばならず、結構疲れた。
現代アメリカ人の関心の多くは「家族」と「家」だと思う。この家はアメリカ人観光客に人気でここでのサミュエル・クリーマン(マーク・トウェインの本名)は家庭的な人物とされている。日本での印象「人嫌いで偏屈」とは違うようだ。
6/29
酒鬼薔薇が中学生だったことには驚いたが、今日のコネチカットポスト紙の記事にも驚いた。中学校に置かれた遺体の頭部は目を抉られ、口は耳まで裂かれていたとのこと。日本の新聞にそんなこと書いてあったっけ?これが子供のすることとは。日本の方が怖いじゃないか。
コネチカットポストネタその2。スポーツ欄1面に「大リーグ日本人投手特集」が出ていた。なぜ投手ばかりが来るのかについて。伊良部の意見は「大リーグで通用する程のバッターがいない」。元ロッテ監督現メッツマネージャのバレンタイン氏は「日本の一流バッターは大金を稼げるのでわざわざ来る必要がない」だそうだ。
その3。タイソンがホリーフィールドの耳を噛んで反則負け!?ケーブルや衛星で$50も取って別料金放送をしたのだが、見た人は怒ってないか?